JPH10121710A - 回転式免震装置 - Google Patents

回転式免震装置

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JPH10121710A
JPH10121710A JP27462196A JP27462196A JPH10121710A JP H10121710 A JPH10121710 A JP H10121710A JP 27462196 A JP27462196 A JP 27462196A JP 27462196 A JP27462196 A JP 27462196A JP H10121710 A JPH10121710 A JP H10121710A
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JP
Japan
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shaft member
connection
seismic isolation
isolation device
rotary
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Application number
JP27462196A
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English (en)
Inventor
Masaki Kurihara
雅樹 栗原
Hirobumi Motoshiromizu
博文 本白水
Ikumori Ootake
生司 大竹
Shizuo Zushi
鎮夫 頭士
Tsuneo Horie
恒男 堀江
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震時においても大きな変位を吸収し、免震
効果を確保して計算機等の機能を維持するだけでなく、
転倒による計算機等の破損を防ぎ、人身事故等の2次災
害を防止可能にする。 【解決手段】 フリーアクセス床14に配置した円筒部
材1の底板2の中央部に設けた中心軸部材8と移動部材
3を有する支持装置4に配置した回転軸部材5のそれぞ
れに設けた軸受け部材6a,6bを介して、中心軸部材
8と回転軸部材5とを接続部材7で連結させた構造の免
震装置であり、計算機17を複数個の免震装置の支持装
置上に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子装置、機械装
置、建造物などの地震対策に関わり、電子装置、機械装
置、建造物などの脚部に適用できる免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子装置の例として計算機の耐
震対策を大別すると、1)非固定法、2)固定法、3)
免震床による方法がある。計算機は通常建物の床上に配
置した多数のペデスタル部材で支持されたフリーアクセ
ス床上に設けられる。2)の固定法は計算機を床に設け
られた支持部材で計算機を固定する方法(例えば、図1
2参照)で、計算機の移動及び転倒を防止することがで
きるが、地震時における計算機の応答加速度が大きくな
るため、地震中の計算機の機能維持は困難である。3)
の免震床による方法は計算機を搭載するフリーアクセス
床と、これを支持し、かつ水平方向に移動可能な支持装
置とに復元力を与えるばね装置及び移動量を抑える減衰
装置からなる免震装置から構成され、大きな地震時でも
計算機の機能を維持することが可能であるが、この方法
は3つの方法のうち、最も費用がかかる。1)の非固定
法は計算機のレベリングボルトもしくはキャスタをフリ
ーアクセス床上に設置する方法以外に、簡易的な免震装
置を設ける方法があり、この場合には、小規模の地震時
には計算機の機能を維持することができるが、大地震時
には計算機は転倒し、人身事故等の2次災害の発生の恐
れがある。非固定法における免震装置は、免震床に用い
られる免震装置と基本的には同様な構成であり、計算機
本体の水平移動を可能にする支持装置と、復元力を与え
るばね装置及び減衰装置から構成される。
【0003】特に、従来技術の免震装置は、特開平1ー
169143号公報に記載されているように(図13参
照)、計算機17の脚部16を支持するように設けら
れ、脚部16の水平移動を可能にする第1のすべり部材
3aと第2のすべり部材3bにより、小地震に対しては
第1のすべり部材3aで底板2内を移動して計算機17
本体の加速度を低減させ、渦巻きばね部材25で第1の
すべり部材3aに支持された台座部材15に復元力が与
えられるため、計算機17の脚部16は円筒部材1の中
央に戻ろうとする。また、大きな地震の場合には、すべ
り部材3aが円筒部材1に衝突すると、第2のすべり部
材3bにより円筒部材1全体がフリーアクセス床14上
を滑ることになり、計算機17の応答加速度は比較的小
さく抑制される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は次のような欠点がある。すなわち、大きな地震
に対して、第2のすべり部材3bがフリーアクセス床上
を滑るとき、大きな滑りが発生して、近くにいる人にぶ
つかる恐れがあり、また、計算機の配線のためにフリー
アクセス床14に穴部が設けられているが、その穴部に
免震装置が落ちたり、配線に引っかかったりして、計算
機17が転倒、破損する可能性がある。
【0005】本発明の目的は、地震時に発生する水平方
向の並進運動を回転運動に変える手段を設けたコンパク
トな免震装置を提供して、大地震時においても大きな変
位エネルギを吸収し、免震効果を確保して電子装置や機
械装置並びに建造物の機能を維持するだけでなく、転倒
による電子装置や機械装置並びに建造物の破損を防ぎ、
人身事故等の二次災害を防止可能にするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、免震装置を、地震時に発生する水平方向
の並進運動を回転運動に変える手段を含んで構成したこ
とを特徴とする。
【0007】本発明の免震装置の第1の手段は、床に配
置した底板と、該底板上面に支持され底板上で水平面内
を移動可能に配置された移動部材を含んでなる支持装置
とを有してなり、前記支持装置は免震対象物の重量を支
持するものである免震装置において、前記底板に鉛直に
植立固定された中心軸部材と、前記支持装置の一部をな
して鉛直方向に配置された回転軸部材と、一端を前記回
転軸部材に該回転軸部材の軸線のまわりに回転可能に嵌
合させ他端を前記中心軸部材に該中心軸部材のまわりに
回転可能に嵌合させて中心軸部材と回転軸部材を連結す
る接続部材と、を含んでなる回転式免震装置としたこと
を特徴とする。
【0008】上記目的を達成する本発明の第2の手段
は、前記第1の手段において、前記接続部材が、一端を
前記回転軸部材に回転可能に嵌合させた第1の接続部材
と、一端を前記第1の接続部材の他端に互いに摺動可能
に嵌合させ他端を前記中心軸部材に回転可能に嵌合させ
た第2の接続部材とからなり、前記第2の接続部材の他
端には前記中心軸部材と同心に歯車部材が形成され、前
記第1の接続部材には前記歯車部材12に噛み合う平歯
車部材が形成され、第1の接続部材と第2の接続部材と
は前記回転軸部材と前記中心軸部材を結ぶ方向にのみ相
対変位を許すように嵌合され、第1の接続部材と第2の
接続部材との相対変位に対して復元力を与える弾性体が
設けられていることを特徴とする。
【0009】上記目的を達成する本発明の第3の手段
は、前記第1の手段において、前記接続部材が、一端を
前記回転軸部材に回転可能に嵌合させた第1の接続部材
と、一端を前記第1の接続部材の他端に互いに摺動可能
に嵌合させ他端を前記中心軸部材に回転可能に嵌合させ
た第2の接続部材とからなり、第1の接続部材と第2の
接続部材とは前記回転軸部材と前記中心軸部材を結ぶ方
向にのみ相対変位を許すように嵌合され、前記第2の接
続部材の他端に前記中心軸部材と回転軸部材を結ぶ直線
に概直交して水平方向に延びる腕部材が設けられ、前記
腕部材の先端に固定された荷重受け部材と、一端を前記
第1の接続部材にピン結合されて前記中心軸部材側に延
びる第1のリンク部材と、前記第1のリンク部材の他端
にその一端をピン結合され前記荷重受け部材方向に延び
る第2のリンク部材と、該第2のリンク部材の他端を前
記荷重受け部材に結合する弾性体と、が設けられ、前記
第2のリンク部材はピン結合部と弾性体結合部の中間で
前記腕部材にピン結合され、前記第1のリンク部材の一
端のピン結合の軸線と第2のリンク部材の2か所のピン
結合の軸線と前記中心軸部材の軸線は互いに平行してい
ることを特徴とする。
【0010】上記目的を達成する本発明の第4の手段
は、前記第1の手段において、前記接続部材が、一端を
前記回転軸部材に回転可能に嵌合させた第1の接続部材
と、一端を前記第1の接続部材の他端にピン結合され他
端を前記中心軸部材に回転可能に嵌合させた第2の接続
部材とからなり、該ピン結合の位置は地震力が加わって
いない状態で回転軸部材と中心軸部材の軸線を結ぶ直線
から外れた位置にあるように構成され、前記第2の接続
部材には前記中心軸部材を挟んで反対側に延びる腕部材
が設けられ、該腕部材の先端に重り部材が固定され、第
1の接続部材と第2の接続部材との間にピン結合部の回
転に対して復元力を与える弾性体を介装したことを特徴
とする。
【0011】上記第1乃至第4の手段において、前記底
板と前記移動部材との間隙に高粘性流体を満たすように
してもよい。また、前記接続部材もしくは接続部材に結
合された腕部材に、抵抗板を結合し、前記底板と前記抵
抗板との間隙に高粘性流体を満たすようにしてもよい。
【0012】また、上記各手段において、前記接続部材
に前記中心軸部材回りの回転に対する復元力を与えるば
ね装置を前記中心軸部材に設けるようにしてもよい。
【0013】上述のような回転式免震装置を装着した、
電子装置や機械装置や建造物とすることによっても、本
発明の目的は達成される。
【0014】次に、上記の各手段を計算機に適用した場
合を例にとって、その作用につき説明する。
【0015】上述した本発明の第1の手段では、計算機
に水平方向の地震力が加わったとき、計算機の重量を支
持している支持装置は移動部材により計算機の移動方向
(地震力の方向)に変位し始めるが、支持装置に設けら
れた回転軸部材と中心軸部材との間を連結する接続部材
により、支持装置は地震力の方向に直進せず、中心軸部
材の周りを回転する。これによって、計算機には直接地
震力が伝達されずに、免震効果が得られる。従って、こ
の免震装置によれば、大地震に対しても、地震力の水平
方向分力の方向だけに大きく変位することなく、衝撃を
吸収することができ、支持装置がフリーアクセス床の穴
に落ちたり、近くの人にぶつかったりすることがなく、
免震効果を発揮することができる。
【0016】本発明の第1の手段においては、支持装置
が回転軸部材と中心軸部材のそれぞれの中心を結ぶ方向
に移動する場合には、変位が瞬間的に拘束状態になる可
能性があり、第2乃至第4の手段は、この欠点を解決す
るものである。
【0017】本発明の第2の手段では、回転軸部材と中
心軸部材との間を連結する接続部材を伸縮可能なはめ合
い構造にすることによって、支持装置が中心軸部材に向
かうか、反対方向に移動する際、支持装置側に取り付け
られた平歯車部材の並進変位が、これとかみ合うように
中心軸部材側に設けられた歯車部材を回転させるため、
支持装置は中心軸部材を中心として回転する方向に動き
だし、免震効果を発揮することができる。
【0018】本発明の第3の手段は、第2の手段と同様
に、回転軸部材と中心軸部材との間の接続部材が嵌合部
で互いに摺動することで伸縮可能となっており、支持装
置が中心軸部材の方向に移動して接続部材の長さが縮む
と、第1のリンク部材が第2のリンク部材にピン結合部
を介して回転軸部材から中心軸部材に向かう方向の力を
加える。第2のリンク部材は腕部材とのピン結合部を支
点とするてことして作用し、その他端は弾性体を介して
荷重受け部材に力を加える。この力は腕部材を中心軸部
材周りに回転させるモーメントとして作用し、結果的に
腕部材と結合している接続部材が支持装置を中心軸部材
周りに回転させるため、免震効果を発揮することができ
る。
【0019】本発明の第4の手段では、支持装置に設け
られた回転軸部材に嵌合している第1の接続部材と中心
軸部材に嵌合している第2の接続部材とはピン結合され
ているが、地震力が加わっていない状態では、回転軸部
材とピン結合部を結ぶ直線がピン結合部と中心軸部材を
結ぶ直線がある傾きをもって交わる形でピン結合してお
り、両者の間に弾性体が設けられているため、地震時に
支持装置が地震力により中心軸部材方向に移動すると、
弾性体を介して第2の接続部材に力が加わり、第2の接
続部材と直線上にある腕部材の先端に設けられた重り部
材にモーメントが作用して、重り部材は中心軸部材周り
に回転し、この回転力は重り部材と中心軸部材を挟んで
反対側にある支持装置にも腕部材、第2の接続部材、第
1の接続部材を介して伝達されるため、支持装置を中心
軸部材周りに回転させることになり、この場合も免震効
果が発揮される。
【0020】本発明の第5の手段によれば、地震によっ
て支持装置が動き出すと、支持装置の移動部材と底板と
の間に相対運動が生じ、移動部材に高粘性流体によるせ
ん断粘性抵抗力が作用して地震力が吸収され、支持装置
の移動変位を抑制することができる。
【0021】本発明の第6の手段によれば、地震によっ
て支持装置が動き出すと、接続部材の抵抗板と底板との
間に相対運動が生じ、抵抗板に高粘性流体によるせん断
粘性抵抗力が作用して地震力が吸収され、支持装置の移
動変位を抑制することができる。
【0022】本発明の第7の手段では、地震によって支
持装置が動き出すと、接続部材を介して渦巻きばね部材
の復元力が支持装置に作用し、地震の終了後、支持装置
は元の位置に復帰することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例を図
1、図2、図11を参照して説明する。
【0024】図11は本発明の免震装置を電子装置(例
えば計算機)に適用した縦断面図である。この実施例で
は建物の床19にペデスタル部材18を配置し、その上
にフリーアクセス床14を設け、その上に計算機17の
脚部材16を支持するように、本発明の免震装置13を
複数個設けたものである。さらに、必要があれば、免震
装置13はフリーアクセス床14に固定し、フリーアク
セス床14をペデスタル部材18あるいは建物の床19
で支持しても良い。
【0025】図1は本発明の第1の実施例の横断面平面
図であり、図2は図1のA−A線矢視断面図である。図
1,図2に示す装置は、フリーアクセス床14に底板2
を載置し軸線を上下方向にして配置され上方が開放され
たた円筒部材1と、この円筒部材1の底板2の中央部に
固定され軸線を上下方向にして固定された中心軸部材8
と、計算機17の重量の一部を脚部材16を介して支持
し、底板2上での水平方向の移動を可能にする移動部材
3を有する支持装置4と、支持装置4に設けられ軸線を
前記中心軸部材8に平行させた回転軸部材5と、一端を
回転軸部材5に軸受け部材6aを介して嵌合させ他端を
軸受け部材6bを介して中心軸部材8に嵌合させて中心
軸部材8と回転軸部材5とを連結する接続部材7と、を
含んで構成されている。
【0026】移動部材3としては、台板にボールを組み
合わせたもの、台板にローラを組み合わせたもの、台板
に車輪を組み合わせたもの、台板を底板2上で摺動させ
るもの、など種々の方法があるが、以下に説明する実施
例では、1例として、台板にボールを組み合わせたもの
としてある。また、回転軸部材5は台板上に固定され、
回転軸部材5上端上には台座部材15が固着されてい
る。前記脚部材16は台座部材15上に、台座部材15
を挟んで回転軸部材5と同軸上に配置されている。
【0027】次に、本実施例の作用について説明する。
【0028】図1において、計算機17に水平方向の地
震力が加わると、計算機17と共に、支持装置4が移動
部材3により免震装置13の底板2上を地震力が作用し
た方向に移動しようとするが、支持装置4は接続部材7
によって中心軸部材8に結合されており、支持装置4は
中心軸部材8の周りを回転する様に移動する。これによ
り、計算機17は移動変位の制限を受けずに、免震効果
を得ることができる。
【0029】本発明の第2の実施例を図3と図4を参照
して説明する。図3と図4には、第2の実施例の横断面
図と縦断面図を示す。本実施例と図1、2の実施例の相
違点は、本実施例では、接続部材7が、回転軸部材5側
の第1の接続部材7aと中心軸部材8側の第2の接続部
材7bとに分けて構成され、接続部材7aと接続部材7
bとが回転軸部材5と中心軸部材8とを結ぶ方向にのみ
相対変位を許すはめ合い関係を有している点と、第2の
接続部材7bに中心軸部材8と同心に歯車部材12が設
けられ、第1の接続部材7aに前記歯車部材12に噛み
合う平歯車部材11が設けられている点と、第1の接続
部材7aと第2の接続部材7bとの相対変位に対して復
元力を与えるための弾性体10と圧縮部材9を接続部材
7bに設けた点と、である。他の構成は前記第1の実施
例と同じであり、同じ符号を付して説明を省略する。
【0030】接続部材7aの接続部材7bとの嵌合部に
は円筒シリンダ状の中空部が形成され、この中空部に接
続部材7bが摺動ピストンの形で嵌入している。接続部
材7bの接続部材7aへの嵌入部はこれも円筒シリンダ
状の中空部を備え、その内部に、ピストンとして動くピ
ストン部と該ピストン部に結合され前記嵌入部から接続
部材7a側へ突出するロッドとからなる圧縮部材9を内
装している。嵌入部の円筒シリンダ状の中空部のロッド
側空間には、ピストン部を中心軸部材8側に付勢する弾
性体であるコイルばね10bが内装され、接続部材7a
の円筒シリンダ状の中空部の軸方向底面(図上、左側底
面)と接続部7bの嵌入部先端面の間には、接続部材7
aを接続部材7bから離れる方向に付勢する弾性体であ
るコイルばね10aが内装されている。
【0031】前述のように、回転軸部材5と中心軸部材
8との間を連結している接続部材7が伸縮可能なはめあ
い構造となっているため、支持装置4が地震力により中
心軸部材8の方向に移動する場合に、または、反対方向
に移動する際に、第1の接続部材7aに取り付けられた
平歯車部材11が、第2の接続部材7bに設けられた歯
車部材12を回転させる。歯車部材12の回転により、
支持装置4は第2の接続部材7b,第1の接続部材7a
を介して中心軸部材8周りに動きだし、この移動により
エネルギを吸収するとともに、中心軸部材8により移動
が大きくなるのを防いで、免震効果を発揮することがで
きる。
【0032】第3の実施例を、図5と図6に示す横断面
図と縦断面図を参照して説明する。この実施例は、第2
の実施例と同様に、接続部材7が、回転軸部材5と中心
軸部材8とを結ぶ方向にのみ相対変位を許すはめ合い関
係にある、回転軸部材5側の第1の接続部材7aと中心
軸部材8側の第2の接続部材7bから構成され、第2の
接続部材7bの中心軸部材8側端部に、回転軸部材5と
中心軸部材8とを結ぶ方向に概ね直交して底面2に平行
に突出する腕部材23を設け、腕部材23の先端に軸線
を中心軸部材8に平行させてリング状の荷重受け部材2
1を固定し、第1の接続部材7aに第1のリンク部材2
0aの一端をピン結合し、該ピン結合部から中心軸部材
8の方向に延びる第1のリンク部材20aのほぼ中心軸
部材8の位置を中心軸部材8から前記荷重受け部材21
の方向に延在する第2のリンク部材20bの中心軸部材
8側端とピン結合し、第2のリンク部材20bの中央部
付近を腕部材23とピン結合し、第2のリンク部材20
bの荷重受け部材21側端部と荷重受け部材21とを、
第2のリンク部材20bの荷重受け部材21側端部から
下方に延びる伝達部材22と、伝達部材22と荷重受け
部材21介装される弾性体10を介して接続する構造で
ある。他の構成は前記第1の実施例と同じであり、同じ
符号を付して説明は省略する。
【0033】腕部材23は第2の接続部材7bと共に、
中心軸部材8の周りに回転する。第1の接続部材、第2
の接続部材のピン結合の軸線は、すべて、中心軸部材8
の軸線と平行にしてある。この実施例も、第2の実施例
と同様に、回転軸部材5と中心軸部材8との間の接続部
材7が伸縮可能となっており、支持装置4が中心軸軸部
材8方向に移動する場合に、第1のリンク部材20aが
第2のリンク部材20bに力を加えることによって、第
2のリンク部材20bは腕部材23に設けた荷重受け部
材21に伝達部材22と弾性体10を介して力を加える
ことになり、この力は腕部材23を中心軸部材8周りに
回転させるモーメントとして作用し、腕部材23と結合
している接続部材7は支持装置4を中心軸部材8周りに
回転させることができ、免震効果が発揮できる。
【0034】図7、図8に第4の実施例を示す。この実
施例と前記第1の実施例との相違点は、接続部材7を回
転軸部材5側の第1の接続部材7aと中心軸部材8側の
第2の接続部材7bとから構成し、回転軸部材5側の第
1の接続部材7aと中心軸部材8側の第2の接続部材7
bとをピン結合した点と、回転軸部材5とピン結合部を
結ぶ線とピン結合部と中心軸部材8を結ぶ線の延長線が
なす角Aが、ある基準の角度より小さくならないように
第1の接続部材7aと第2の接続部材7bの間の回転を
制限するストッパ(図示せず)を設けた点と、第2の接
続部材7bに、中心軸部材8を挟んで反対側に、前記ピ
ン結合部と中心軸部材8を結ぶ線の延長上に第2の接続
部材7bに結合して水平に延びる腕部材23を設け、該
腕部材23の先端に重り部材24を固定した点と、第1
の接続部材7aと第2の接続部材7bとの間に、両者間
の前記ピン結合部を中心とした回転に復元力を与える弾
性体(例えばコイルばね)10を設けた点であり、他の
構成は前記第1の実施例と同じである。重り部材24の
重量は、支持装置4で支持する重量を勘案して設定する
が、同じ重量にする必要はない。
【0035】この実施例の作用は、支持装置4に設けら
れた回転軸部材5に回転可能に結合されている第1の接
続部材7aと中心軸部材8に回転可能に結合されている
第2の接続部材7bとは傾きをもってピン結合され、両
者の間に両者を基準位置(前記角Aが、ある基準の角度
になっている状態)に復帰するように付勢する弾性部材
10が設けられているため、地震時に支持装置4が中心
軸部材8の方向に移動すると、第1の接続部材7aがピ
ン結合部を中心として図上時計周りに回転する。この回
転により、弾性部材10を介して第2の接続部材7bに
力が加わり、第2の接続部材7bと直線上にある腕部材
23の先端に設けられた重り部材24にモーメントが作
用して、重り部材24は中心軸部材8周りに回転するこ
とにより、支持装置4も腕部材23、接続部材7を介し
て回転させられるため、この場合も免震効果を発揮する
ことができる。
【0036】上記各実施例において、円筒部材1底部に
高粘性流体、例えばシリコンオイルを前記移動部材3が
浸る程度に入れておくと、支持装置4の回転時、高粘性
流体が移動部材3の運動に対する抵抗として働き、地震
エネルギを吸収して地震のショックをやわらげる作用が
ある。高粘性流体の量は、少なくとも移動部材3と底面
2の間を満たす程度とするのが望ましい。
【0037】図9にさらに第5の実施例の縦断面図を示
す。この実施例は図1、図2の実施例において、中心軸
部材8を挟んで支持装置4の反対側で接続部材7に結合
して水平に延びる腕部材23を設け、この腕部材23に
底面2に下面を近接させた抵抗板26を固定し、抵抗板
26と底板2との間に高粘性流体27を満たしたもので
ある。抵抗板26は、下面が底面2に平行な面とするの
が望ましい。このように構成することによって、支持装
置4が地震により移動した際、抵抗板26は粘性抵抗力
を受けるため、支持装置4の回転を抑制することができ
る。
【0038】図10に、第6の実施例の縦断面図を示
す。この実施例と第1の実施例の相違点は、図1の中心
軸部材8と接続部材7の間に、接続部材7が中心軸部材
8のまわりに回転したとき、接続部材7を回転まえの状
態に戻すように付勢する渦巻きばね部材25を設けた点
で、他の構成は第1に実施例と同じであり、同一構成に
は同一の符号を付して詳細な説明は省略する。支持装置
4が地震によって中心軸部材8周りに回転しても、地震
後、支持装置4は渦巻きばね部材25の復元力によっ
て、元の位置に戻ることができる。
【0039】なお、免震対象物に複数の上記回転式免震
装置を設ける場合、設置時に中心軸部材8から支持装置
4を見たときの方角は、各免震装置とも同じ方角とする
のが望ましい。
【0040】上記実施例は、いずれも計算機を対象とし
て回転式免震装置を装着した例であるが、計算機以外の
種々の電子装置や、各種の機械装置や、各種の建造物に
も適用可能であり、同様の効果を奏することができる。
【0041】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、地震時に
おいても種々の電子装置や、各種の機械装置や、各種の
建造物の機能を維持し、転倒、倒壊等の事故を低減して
それらに伴う人身事故の発生を避けることが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の水平断面図である。
【図2】図1の実施例のA−A線矢視断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例の水平断面図である。
【図4】図3の実施例のB−B線矢視断面図である。
【図5】本発明の第3の実施例の水平断面図である。
【図6】図5の実施例のC−C線矢視断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例の水平断面図である。
【図8】図7の実施例のD−D線矢視断面図である。
【図9】本発明の第5の実施例の縦断面図である。
【図10】本発明の第6の実施例の縦断面図である。
【図11】本発明の免震装置を計算機に適用した実施例
である。
【図12】従来技術の計算機の支持方式の固定方式の例
を示す縦断面図である。
【図13】従来技術の免震装置の他の例を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1 円筒部材 2 底板 3,3a,3b 移動部材 4 支持装置 5 回転軸部材 6a,6b 軸受
け部材 7,7a,7b 接続部材 8 中心軸部材 9 圧縮部材 10,10a,1
0b 弾性体 11 平歯車部材 12 歯車部材 13 免震装置 14 フリーアク
セス床 15 台座部材 16 脚部材 17 計算機 18 ペデスタル
部材 19 建物の床 20a,20b
リンク部材 21 荷重受け部材 22 伝達部材 23 腕部材 24 重り部材 25 渦巻きばね部材 26 抵抗板 27 高粘性流体 28 ボルト部材 29 支持架台
フロントページの続き (72)発明者 頭士 鎮夫 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 堀江 恒男 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床に配置した底板と、該底板上面に支持
    され底板上で水平面内を移動可能に配置された移動部材
    を含んでなる支持装置とを有してなり、前記支持装置は
    免震対象物の重量を支持するものである免震装置におい
    て、前記底板に鉛直に植立固定された中心軸部材と、前
    記支持装置の一部をなして鉛直方向に配置された回転軸
    部材と、一端を前記回転軸部材に該回転軸部材の軸線の
    まわりに回転可能に嵌合させ他端を前記中心軸部材に該
    中心軸部材のまわりに回転可能に嵌合させて中心軸部材
    と回転軸部材を連結する接続部材と、を含んでなること
    を特徴とする回転式免震装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回転式免震装置におい
    て、前記接続部材が、一端を前記回転軸部材に回転可能
    に嵌合させた第1の接続部材と、一端を前記第1の接続
    部材の他端に互いに摺動可能に嵌合させ他端を前記中心
    軸部材に回転可能に嵌合させた第2の接続部材とからな
    り、前記第2の接続部材の他端には前記中心軸部材と同
    心に歯車部材が形成され、前記第1の接続部材には前記
    歯車部材に噛み合う平歯車部材が形成され、第1の接続
    部材と第2の接続部材とは前記回転軸部材と前記中心軸
    部材を結ぶ方向にのみ相対変位を許すように嵌合され、
    第1の接続部材と第2の接続部材との相対変位に対して
    復元力を与える弾性体が設けられていることを特徴とす
    る回転式免震装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の回転式免震装置におい
    て、前記接続部材が、一端を前記回転軸部材に回転可能
    に嵌合させた第1の接続部材と、一端を前記第1の接続
    部材の他端に互いに摺動可能に嵌合させ他端を前記中心
    軸部材に回転可能に嵌合させた第2の接続部材とからな
    り、第1の接続部材と第2の接続部材とは前記回転軸部
    材と前記中心軸部材を結ぶ方向にのみ相対変位を許すよ
    うに嵌合され、前記第2の接続部材の他端に前記中心軸
    部材と回転軸部材を結ぶ直線に概直交して水平方向に延
    びる腕部材が固定して設けられ、前記腕部材の先端に固
    定された荷重受け部材と、一端を前記第1の接続部材に
    ピン結合されて前記中心軸部材側に延びる第1のリンク
    部材と、前記第1のリンク部材の他端にその一端をピン
    結合され前記荷重受け部材方向に延びる第2のリンク部
    材と、該第2のリンク部材の他端を前記荷重受け部材に
    結合する弾性体と、が設けられ、前記第2のリンク部材
    はピン結合部と弾性体結合部の中間で前記腕部材にピン
    結合され、前記第1のリンク部材の一端のピン結合の軸
    線と第2のリンク部材の2か所のピン結合の軸線と前記
    中心軸部材の軸線は互いに平行していることを特徴とす
    る回転式免震装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の回転式免震装置におい
    て、前記接続部材が、一端を前記回転軸部材に回転可能
    に嵌合させた第1の接続部材と、一端を前記第1の接続
    部材の他端にピン結合され他端を前記中心軸部材に回転
    可能に嵌合させた第2の接続部材とからなり、該ピン結
    合の位置は地震力が加わっていない状態では回転軸部材
    と中心軸部材の軸線を結ぶ直線から外れた位置にあるよ
    うに構成され、前記第2の接続部材には前記中心軸部材
    を挟んで反対側に延びる腕部材が設けられ、該腕部材の
    先端に重り部材が固定され、第1の接続部材と第2の接
    続部材との間にピン結合部の回転に対して復元力を与え
    る弾性体を介装したことを特徴とする回転式免震装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の回転式免震装置において、前記底板と前記移動部材と
    の間隙に高粘性流体が満たされていることを特徴とする
    回転式免震装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の回転式免震装置において、前記接続部材もしくは接続
    部材に結合された腕部材に、抵抗板が結合され、前記底
    板と前記接続部材に設けた抵抗板との間隙に高粘性流体
    を満たすことを特徴とする回転式免震装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の回転式免震装置において、前記接続部材に前記中心軸
    部材回りの回転に対する復元力を与えるばね装置を前記
    中心軸部材に設けたことを特徴とする回転式免震装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    の回転式免震装置を設けることを特徴とする電子装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
    の回転式免震装置を設けることを特徴とする機械装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記
    載の回転式免震装置を設けたことを特徴とする建造物。
JP27462196A 1996-10-17 1996-10-17 回転式免震装置 Pending JPH10121710A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011043204A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 House Tech:Kk 免震装置
KR20180053163A (ko) * 2016-11-11 2018-05-21 김정우 면진유닛과 이것을 이용한 내진 기능을 갖는 공업화주택

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JP2011043204A (ja) * 2009-08-21 2011-03-03 House Tech:Kk 免震装置
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