JPH10120950A - カラーインクジェット記録方法 - Google Patents
カラーインクジェット記録方法Info
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- JPH10120950A JPH10120950A JP27381596A JP27381596A JPH10120950A JP H10120950 A JPH10120950 A JP H10120950A JP 27381596 A JP27381596 A JP 27381596A JP 27381596 A JP27381596 A JP 27381596A JP H10120950 A JPH10120950 A JP H10120950A
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- color
- color ink
- ink
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カラー印刷時におけるブリードを防止しシャ
ープで鮮明な画像を提供できるカラーインクジェット記
録方法を提供する。さらに、普通紙の種類によらず、カ
ラー記録時及びブラックのみのモノクロ記録時に於いて
もにじみ、ひげがない高画質な印刷を行う。 【解決手段】 少なくとも水、染料、親水性高沸点低揮
発性溶媒、多価アルコール低級アルキルエーテル、およ
び下記一般式で表されるアセチレングリコールを含んで
なる複数色のインクを用いるカラーインクジェット記録
方法において、ブラックインクおよび／またはカラーイ
ンクが着色剤として含金染料を含む。 【化１】 （ここで、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3、およびＲ4はそれぞれ独立し
て炭素数１〜６のアルキル基を表し、ｎ＋ｍは０〜３０
を表す）
ープで鮮明な画像を提供できるカラーインクジェット記
録方法を提供する。さらに、普通紙の種類によらず、カ
ラー記録時及びブラックのみのモノクロ記録時に於いて
もにじみ、ひげがない高画質な印刷を行う。 【解決手段】 少なくとも水、染料、親水性高沸点低揮
発性溶媒、多価アルコール低級アルキルエーテル、およ
び下記一般式で表されるアセチレングリコールを含んで
なる複数色のインクを用いるカラーインクジェット記録
方法において、ブラックインクおよび／またはカラーイ
ンクが着色剤として含金染料を含む。 【化１】 （ここで、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3、およびＲ4はそれぞれ独立し
て炭素数１〜６のアルキル基を表し、ｎ＋ｍは０〜３０
を表す）
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー画像の形成
方法、より詳しくは、複数の原色記録液を用いたカラー
インクジェット記録方法に関する。
方法、より詳しくは、複数の原色記録液を用いたカラー
インクジェット記録方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般にイエロー、マゼンタ、シアンの各
色を重ねあわせて印字するカラーインクジェット記録の
場合、液体であるインク同士が互いに混色したり、流れ
出したりする結果、にじみ、ひげ等が発生し印字品質が
低下するという大きな課題が存在する。
色を重ねあわせて印字するカラーインクジェット記録の
場合、液体であるインク同士が互いに混色したり、流れ
出したりする結果、にじみ、ひげ等が発生し印字品質が
低下するという大きな課題が存在する。
【０００３】そこで従来、上記課題を解決するために、
例えば、特開昭６０−１９７７７８号公報のように、カ
ラー画像を形成する各色の記録液の表面張力が２０℃に
おいて３０〜６０ｄｙｎ／ｃｍの範囲内であり、各色の
記録液の表面張力が揃ったものを用いることで、被記録
材に対する各色の記録液の定着所用時間、にじみ度合い
を等しくし、カラー画像の劣化を抑える方法が提案され
ている。しかし、前記記録インクを用いる方法では記録
物のにじみの度合いは減少せず、画像劣化を改善する手
段にはなり得ない。また、特に混色部を含むカラー印刷
に於いては、ブラック・カラー間のインクのブリードが
発生し、未だ十分高画質なカラーインクジェット記録方
法が実現できていない。
例えば、特開昭６０−１９７７７８号公報のように、カ
ラー画像を形成する各色の記録液の表面張力が２０℃に
おいて３０〜６０ｄｙｎ／ｃｍの範囲内であり、各色の
記録液の表面張力が揃ったものを用いることで、被記録
材に対する各色の記録液の定着所用時間、にじみ度合い
を等しくし、カラー画像の劣化を抑える方法が提案され
ている。しかし、前記記録インクを用いる方法では記録
物のにじみの度合いは減少せず、画像劣化を改善する手
段にはなり得ない。また、特に混色部を含むカラー印刷
に於いては、ブラック・カラー間のインクのブリードが
発生し、未だ十分高画質なカラーインクジェット記録方
法が実現できていない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
とするところは、特にカラー印刷時におけるブリードを
防止しシャープで鮮明な画像を提供できるカラーインク
ジェット記録方法を提供することにある。さらに、普通
紙の種類によらず、カラー記録時及びブラックのみのモ
ノクロ記録時に於いてもにじみ、ひげがない高画質な印
刷を行うことにある。
とするところは、特にカラー印刷時におけるブリードを
防止しシャープで鮮明な画像を提供できるカラーインク
ジェット記録方法を提供することにある。さらに、普通
紙の種類によらず、カラー記録時及びブラックのみのモ
ノクロ記録時に於いてもにじみ、ひげがない高画質な印
刷を行うことにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、少なくとも水、
染料、親水性高沸点低揮発性溶媒、多価アルコール低級
アルキルエーテル、および下記一般式で表されるアセチ
レングリコールを含んでなる複数色のインクを用いるカ
ラーインクジェット記録方法において、ブラックインク
および／またはカラーインクが着色剤として含金染料を
含む場合、ブラックインク・カラーインク間のブリード
が抑制され、シャープで鮮明な画像が得られることを見
出した。
解決するために鋭意検討を重ねた結果、少なくとも水、
染料、親水性高沸点低揮発性溶媒、多価アルコール低級
アルキルエーテル、および下記一般式で表されるアセチ
レングリコールを含んでなる複数色のインクを用いるカ
ラーインクジェット記録方法において、ブラックインク
および／またはカラーインクが着色剤として含金染料を
含む場合、ブラックインク・カラーインク間のブリード
が抑制され、シャープで鮮明な画像が得られることを見
出した。
【０００６】
【化２】
【０００７】（ここで、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3、およびＲ4はそ
れぞれ独立して炭素数１〜６のアルキル基を表し、ｎ＋
ｍは０〜３０を表す） さらに上記の場合において、ブラックインクの着色剤
が、官能基として―ＣＯＯ―を含む時には、より効果的
にブラックインク・カラーインク間のブリードが防止さ
れる。
れぞれ独立して炭素数１〜６のアルキル基を表し、ｎ＋
ｍは０〜３０を表す） さらに上記の場合において、ブラックインクの着色剤
が、官能基として―ＣＯＯ―を含む時には、より効果的
にブラックインク・カラーインク間のブリードが防止さ
れる。
【０００８】またブラックインクが顔料を分散状態で含
む場合には、より高いブリード防止効果が実現される。
む場合には、より高いブリード防止効果が実現される。
【０００９】さらに本発明者らは、ブラックインクまた
はカラーインクが上記の様に含金染料を含むことによ
り、単色印刷時におけるにじみやひげ等が抑制され、高
画質な画像が得られることを見出した。
はカラーインクが上記の様に含金染料を含むことによ
り、単色印刷時におけるにじみやひげ等が抑制され、高
画質な画像が得られることを見出した。
【００１０】
【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明する。本発明
のカラーインクジェット記録方法で用いられるカラーイ
ンクは、少なくとも水、染料、親水性高沸点低揮発性溶
媒、多価アルコール低級アルキルエーテル、および上記
の一般式で表されるアセチレングリコールを含んでお
り、かつ染料として遷移金属原子を分子内に有する含金
染料が用いられる。この場合、着色剤として含金染料を
単独で用いても上記ブリード防止効果は実現されるが、
インク中に複数の含金染料を含む、若しくは含金染料と
非含金染料を混合して含む場合にも同様の効果が得られ
る。
のカラーインクジェット記録方法で用いられるカラーイ
ンクは、少なくとも水、染料、親水性高沸点低揮発性溶
媒、多価アルコール低級アルキルエーテル、および上記
の一般式で表されるアセチレングリコールを含んでお
り、かつ染料として遷移金属原子を分子内に有する含金
染料が用いられる。この場合、着色剤として含金染料を
単独で用いても上記ブリード防止効果は実現されるが、
インク中に複数の含金染料を含む、若しくは含金染料と
非含金染料を混合して含む場合にも同様の効果が得られ
る。
【００１１】上述のように含金染料がカラーブリードを
抑制する効果を有する理由を、本発明者等は以下のよう
に推論する。すなわち、含金染料はフタロシアニンのよ
うに分子の中心に遷移金属を有するものと例えばアゾ結
合等に金属が配位しているものに大別されるが、いずれ
の場合も一般に金属原子周辺は疎水性が高く、また水溶
性染料であるために金属原子周辺以外には親水性基が存
在する。そのため一般に含金染料は親水的及び疎水的な
相互作用により、非含金染料に比べて分子間の凝集力が
強いと考えられる。インクが被記録材上に印字されたと
き、分子間の相互作用が強い含金染料は凝集構造を為
し、他の染料等が侵入してくるのを防ぐため、高いブリ
ード防止効果を発揮する。また、分子間の凝集力が強い
ため、単色印刷時に於いてもにじみやひげ等が生じにく
いと考えられる。
抑制する効果を有する理由を、本発明者等は以下のよう
に推論する。すなわち、含金染料はフタロシアニンのよ
うに分子の中心に遷移金属を有するものと例えばアゾ結
合等に金属が配位しているものに大別されるが、いずれ
の場合も一般に金属原子周辺は疎水性が高く、また水溶
性染料であるために金属原子周辺以外には親水性基が存
在する。そのため一般に含金染料は親水的及び疎水的な
相互作用により、非含金染料に比べて分子間の凝集力が
強いと考えられる。インクが被記録材上に印字されたと
き、分子間の相互作用が強い含金染料は凝集構造を為
し、他の染料等が侵入してくるのを防ぐため、高いブリ
ード防止効果を発揮する。また、分子間の凝集力が強い
ため、単色印刷時に於いてもにじみやひげ等が生じにく
いと考えられる。
【００１２】本発明のカラーインクジェット記録方法に
おいて使用される含金および非含金着色剤としては、直
接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、分散染料、
建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、油性染料、
また無機顔料（カーボンブラック）、有機顔料（不溶性
アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、イソ
インドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ぺリノン、
ペリレン系顔料）等、さらに顔料表面を樹脂等で処理し
た顔料（グラフトカーボン等）が使用できる。この中で
水溶性染料はインクの性能上特に好ましい。具体的に
は、Ｃ．Ｉ．ダイレクトレッド ２、４、９、１６、２
３、２６、３１、３９、６２、６３、７２、７５、７
６、７９、８０、８１、８３、８４、８９、９２、９
５、１１１、１７３、１８４、２０７、２１１、２１
２、２１４、２１８、２２１、２２３、２２４、２２
５、２２６、２２７、２３２、２３３、２４０、２４
１、２４２、２４３、２４７、Ｃ．Ｉ．ダイレクトバイ
オレット ７、９、４７、４８、５１、６６、９０、９
３、９４、９５、９８、１００、１０１、Ｃ．Ｉ．ダイ
レクトイエロー ８、９、11、12、27、２８、２９、３
３、３５、３９、４１、４４、５０、５３、５８、５
９、６８、８６、８７、９３、９５、９６、９８、１０
０、１０６、１０８、１０９、１１０、１３０、１３
２、１４２、１４４、１６１、１６３、Ｃ．Ｉ．ダイレ
クトブルー １、１０、１５、２２、２５、５５、６
７、６８、７１、７６、７７、７８、８０、８４、８
６、８７、９０、９８、１０６、１０８、１０９、１２
０、１５１、１５６、１５８、１５９、１６０、１６
８、１８９、１９２、１９３、１９４、１９９、２０
０、２０１、２０２、２０３、２０７、２１１、２１
３、２１４、２１８、２２５、２２９、２３６、２３
７、２４４、２４８、２４９、２５１、２５２、２６
４、２７０、２８０、２８８、２８９、２９１、Ｃ．
Ｉ．ダイレクトブラック ９、１７、１９、２２、３
２、５１、５６、６２、６９、７７、８０、９１、９
４、９７、１０８、１１２、１１３、１１４、１１７、
１１８、１２１、１２２、１２５、１３２、１４６、１
５４、１６６、１６８、１７３、１９９、Ｃ．Ｉ．アシ
ッドレッド ３５、４２、５２、５７、６２、８０、８
２、１１１、１１４、１１８、１１９、１２７、１２
８、１３１、１４３、１５１、１５４、１５８、１８４
２４９、２５４、２５７、２６１、２６３、２６６、２
８９、２９９、３０１、３０５、３３６、３３７、３６
１、３９６、３９７、Ｃ．Ｉ．アシッドバイオレット
５、３４、４３、４７、４８、９０、１０３、１２６、
Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー １７、１９、２３、２
５、、４０、４２、４４、４９、５０、６１、６４、７
６、７９、１０５、１１０、１２７、１３５、１４３、
１５１、１５９、１６９、１７４、１９０、１９５、１
９６、１９７、１９９、２１８、２１９、２２２、２２
７、Ｃ．Ｉ．アシッドブルー ９、２５、４０、４１、
６２、７２、７６、７８、８０、８２、９２、１０６、
１１２、１１３、１２０、１２７：１、１２９、１３
８、１４３、１７５、１８１、２０５、２０７、２２
０、２２１、２３０、２３２、２４７、２５８、２６
０、２６４、２７１、２７７、２７８、２７９、２８
０、２８８、２９０、３２６、Ｃ．Ｉ．アシッドブラッ
ク ７、２４、２９、４３、４８、５２：１、１７２、
Ｃ．Ｉ．リアクティブレッド ３、１３、１７、１９、
２１、２２、２３、２４、２９、３５、３７、４０、４
１、４３、４５、４９、５５、Ｃ．Ｉ．リアクティブバ
イオレット １、３、４、５、６、７、８、９、１６、
１７、２２、２３、２４、２６、２７、３３、３４、
Ｃ．Ｉ．リアクティブイエロー ２、３、１３、１４、
１５、１７、１８、２３、２４、２５、２６、２７、２
９、３５、３７、４１、４２、Ｃ．Ｉ．リアクティブブ
ルー ２、３、５、８、１０、１３、１４、１５、１
７、１８、１９、２１、２５、２６、２７、２８、２
９、３８、Ｃ．Ｉ．リアクティブブラック ４、５、
８、１４、２１、２３、２６、３１、３２、３４、Ｃ．
Ｉ．ベーシックレッド １２、１３、１４、１５、１
８、２２、２３、２４、２５、２７、２９、３５、３
６、３８、３９、４５、４６、Ｃ．Ｉ．ベーシックバイ
オレット １、２、３、７、１０、１５、１６、２０、
２１、２５、２７、２８、３５、３７、３９、４０、４
８、Ｃ．Ｉ．ベーシックイエロー １、２、４、１１、
１３、１４、１５、１９、２１、２３、２４、２５、２
８、２９、３２、３６、３９、４０、Ｃ．Ｉ．ベーシッ
クブルー １、３、５、７、９、２２、２６、４１、４
５、４６、４７、５４、５７、６０、６２、６５、６
６、６９、７１、Ｃ．Ｉ．ベーシックブラック ８、等
が挙げられる。
おいて使用される含金および非含金着色剤としては、直
接染料、酸性染料、食用染料、塩基性染料、分散染料、
建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、油性染料、
また無機顔料（カーボンブラック）、有機顔料（不溶性
アゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニン系顔料、イソ
インドリノン系顔料、キナクリドン系顔料、ぺリノン、
ペリレン系顔料）等、さらに顔料表面を樹脂等で処理し
た顔料（グラフトカーボン等）が使用できる。この中で
水溶性染料はインクの性能上特に好ましい。具体的に
は、Ｃ．Ｉ．ダイレクトレッド ２、４、９、１６、２
３、２６、３１、３９、６２、６３、７２、７５、７
６、７９、８０、８１、８３、８４、８９、９２、９
５、１１１、１７３、１８４、２０７、２１１、２１
２、２１４、２１８、２２１、２２３、２２４、２２
５、２２６、２２７、２３２、２３３、２４０、２４
１、２４２、２４３、２４７、Ｃ．Ｉ．ダイレクトバイ
オレット ７、９、４７、４８、５１、６６、９０、９
３、９４、９５、９８、１００、１０１、Ｃ．Ｉ．ダイ
レクトイエロー ８、９、11、12、27、２８、２９、３
３、３５、３９、４１、４４、５０、５３、５８、５
９、６８、８６、８７、９３、９５、９６、９８、１０
０、１０６、１０８、１０９、１１０、１３０、１３
２、１４２、１４４、１６１、１６３、Ｃ．Ｉ．ダイレ
クトブルー １、１０、１５、２２、２５、５５、６
７、６８、７１、７６、７７、７８、８０、８４、８
６、８７、９０、９８、１０６、１０８、１０９、１２
０、１５１、１５６、１５８、１５９、１６０、１６
８、１８９、１９２、１９３、１９４、１９９、２０
０、２０１、２０２、２０３、２０７、２１１、２１
３、２１４、２１８、２２５、２２９、２３６、２３
７、２４４、２４８、２４９、２５１、２５２、２６
４、２７０、２８０、２８８、２８９、２９１、Ｃ．
Ｉ．ダイレクトブラック ９、１７、１９、２２、３
２、５１、５６、６２、６９、７７、８０、９１、９
４、９７、１０８、１１２、１１３、１１４、１１７、
１１８、１２１、１２２、１２５、１３２、１４６、１
５４、１６６、１６８、１７３、１９９、Ｃ．Ｉ．アシ
ッドレッド ３５、４２、５２、５７、６２、８０、８
２、１１１、１１４、１１８、１１９、１２７、１２
８、１３１、１４３、１５１、１５４、１５８、１８４
２４９、２５４、２５７、２６１、２６３、２６６、２
８９、２９９、３０１、３０５、３３６、３３７、３６
１、３９６、３９７、Ｃ．Ｉ．アシッドバイオレット
５、３４、４３、４７、４８、９０、１０３、１２６、
Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー １７、１９、２３、２
５、、４０、４２、４４、４９、５０、６１、６４、７
６、７９、１０５、１１０、１２７、１３５、１４３、
１５１、１５９、１６９、１７４、１９０、１９５、１
９６、１９７、１９９、２１８、２１９、２２２、２２
７、Ｃ．Ｉ．アシッドブルー ９、２５、４０、４１、
６２、７２、７６、７８、８０、８２、９２、１０６、
１１２、１１３、１２０、１２７：１、１２９、１３
８、１４３、１７５、１８１、２０５、２０７、２２
０、２２１、２３０、２３２、２４７、２５８、２６
０、２６４、２７１、２７７、２７８、２７９、２８
０、２８８、２９０、３２６、Ｃ．Ｉ．アシッドブラッ
ク ７、２４、２９、４３、４８、５２：１、１７２、
Ｃ．Ｉ．リアクティブレッド ３、１３、１７、１９、
２１、２２、２３、２４、２９、３５、３７、４０、４
１、４３、４５、４９、５５、Ｃ．Ｉ．リアクティブバ
イオレット １、３、４、５、６、７、８、９、１６、
１７、２２、２３、２４、２６、２７、３３、３４、
Ｃ．Ｉ．リアクティブイエロー ２、３、１３、１４、
１５、１７、１８、２３、２４、２５、２６、２７、２
９、３５、３７、４１、４２、Ｃ．Ｉ．リアクティブブ
ルー ２、３、５、８、１０、１３、１４、１５、１
７、１８、１９、２１、２５、２６、２７、２８、２
９、３８、Ｃ．Ｉ．リアクティブブラック ４、５、
８、１４、２１、２３、２６、３１、３２、３４、Ｃ．
Ｉ．ベーシックレッド １２、１３、１４、１５、１
８、２２、２３、２４、２５、２７、２９、３５、３
６、３８、３９、４５、４６、Ｃ．Ｉ．ベーシックバイ
オレット １、２、３、７、１０、１５、１６、２０、
２１、２５、２７、２８、３５、３７、３９、４０、４
８、Ｃ．Ｉ．ベーシックイエロー １、２、４、１１、
１３、１４、１５、１９、２１、２３、２４、２５、２
８、２９、３２、３６、３９、４０、Ｃ．Ｉ．ベーシッ
クブルー １、３、５、７、９、２２、２６、４１、４
５、４６、４７、５４、５７、６０、６２、６５、６
６、６９、７１、Ｃ．Ｉ．ベーシックブラック ８、等
が挙げられる。
【００１３】インク組成分中の含金及び非含金着色剤の
含有量としては、記録物の印字濃度、目詰り、吐出特性
等を考慮し、インク中の全着色剤の合計として、固形分
で０．２〜１５ｗｔ％の範囲であり、好ましくは０．５
〜１０ｗｔ％の範囲である。
含有量としては、記録物の印字濃度、目詰り、吐出特性
等を考慮し、インク中の全着色剤の合計として、固形分
で０．２〜１５ｗｔ％の範囲であり、好ましくは０．５
〜１０ｗｔ％の範囲である。
【００１４】本発明に用いられる親水性高沸点低揮発性
溶媒としては、グリセリン、エチレングルコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等の高沸点低揮発性の多価アルコール類が用い
られ、その他Ｎメチル２−ピロリドン、１、３−ジメチ
ルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、Ｎ、Ｎ−
ジメチルエタノールアミン、Ｎ、Ｎ−ジエチルエタノー
ルアミン、Ｎ−ｎ−ブチルジエタノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の含窒
素有機溶剤等の水溶性有機溶剤を印字のにじみが生じな
い範囲で添加することが出来る。とりわけジエチレング
リコール、グリセリンなどが好ましい。これらの親水性
高沸点低揮発性溶媒は、目詰り防止等のために保湿剤と
して添加されることは周知であるが、本発明の必須成分
としての最大の効果は、部材侵食性の緩和にある。特に
印字装置の故障等による異常事態発生によりヘッド内や
インク供給路等において水などの揮発成分が蒸発した場
合に、多価アルコール低級アルキルエーテルの部材侵食
性を緩和する。
溶媒としては、グリセリン、エチレングルコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール等の高沸点低揮発性の多価アルコール類が用い
られ、その他Ｎメチル２−ピロリドン、１、３−ジメチ
ルイミダゾリジノン、モノエタノールアミン、Ｎ、Ｎ−
ジメチルエタノールアミン、Ｎ、Ｎ−ジエチルエタノー
ルアミン、Ｎ−ｎ−ブチルジエタノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等の含窒
素有機溶剤等の水溶性有機溶剤を印字のにじみが生じな
い範囲で添加することが出来る。とりわけジエチレング
リコール、グリセリンなどが好ましい。これらの親水性
高沸点低揮発性溶媒は、目詰り防止等のために保湿剤と
して添加されることは周知であるが、本発明の必須成分
としての最大の効果は、部材侵食性の緩和にある。特に
印字装置の故障等による異常事態発生によりヘッド内や
インク供給路等において水などの揮発成分が蒸発した場
合に、多価アルコール低級アルキルエーテルの部材侵食
性を緩和する。
【００１５】また本発明に用いられる多価アルコール低
級アルキルエーテルの好ましい具体例としては、モノ、
ジおよびトリエチレングリコールＣ１−６アルキルエー
テル、より好ましくはトリエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノブチルエーテル等が挙げられ、最も好ましくは
トリエチレングリコールモノブチルエーテルである。こ
の添加量は７〜１２ｗｔ％であるのが好ましく、より好
ましくは７〜１０ｗｔ％である。
級アルキルエーテルの好ましい具体例としては、モノ、
ジおよびトリエチレングリコールＣ１−６アルキルエー
テル、より好ましくはトリエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノブチルエーテル等が挙げられ、最も好ましくは
トリエチレングリコールモノブチルエーテルである。こ
の添加量は７〜１２ｗｔ％であるのが好ましく、より好
ましくは７〜１０ｗｔ％である。
【００１６】また本発明で用いられるインクには、上記
一般式で表されるアセチレングリコールが含まれなけれ
ばならない。アセチレングリコールの好ましい具体例を
挙げれば表１の通りである。
一般式で表されるアセチレングリコールが含まれなけれ
ばならない。アセチレングリコールの好ましい具体例を
挙げれば表１の通りである。
【００１７】
【表１】
【００１８】表１中のＮｏ．１のアセチレングリコール
が最も好ましい。
が最も好ましい。
【００１９】これらのアセチレングリコールは市販され
ているものを利用することが可能であり、例えばオルフ
ィンＥ１００４、Ｅ１０１０、ＳＴＧおよびサーフィノ
ール８２（製造元：Air Product and Chemicals, In
c.、販売元：信越化学工業株式会社）等を利用すること
が出来る。
ているものを利用することが可能であり、例えばオルフ
ィンＥ１００４、Ｅ１０１０、ＳＴＧおよびサーフィノ
ール８２（製造元：Air Product and Chemicals, In
c.、販売元：信越化学工業株式会社）等を利用すること
が出来る。
【００２０】アセチレングリコールの添加量は０．５〜
１．２ｗｔ％であるのが好ましく、より好ましくは０．
５〜１ｗｔ％である。
１．２ｗｔ％であるのが好ましく、より好ましくは０．
５〜１ｗｔ％である。
【００２１】多価アルコール低級アルキルエーテルとア
セチレングリコールを上記添加量で組み合わせて用いる
ことによって、インク組成物の速乾性を改善し、にじみ
や混色などによる印字品質の劣化を防止できる。さら
に、多価アルコール低級アルキルエーテルはそれ単独で
使用すると記録ヘッドやインク流路を構成している樹脂
を浸蝕してしまう現象がしばしば観察されるが、アセチ
レングリコールと組み合わせることで、このような浸蝕
現象も防止することが出来る。さらに、前述の親水性高
沸点低揮発性溶媒を多価アルコール低級アルキルエーテ
ルに対して、その５０ｗｔ％以上添加することで、その
効果をより改善することが出来る。
セチレングリコールを上記添加量で組み合わせて用いる
ことによって、インク組成物の速乾性を改善し、にじみ
や混色などによる印字品質の劣化を防止できる。さら
に、多価アルコール低級アルキルエーテルはそれ単独で
使用すると記録ヘッドやインク流路を構成している樹脂
を浸蝕してしまう現象がしばしば観察されるが、アセチ
レングリコールと組み合わせることで、このような浸蝕
現象も防止することが出来る。さらに、前述の親水性高
沸点低揮発性溶媒を多価アルコール低級アルキルエーテ
ルに対して、その５０ｗｔ％以上添加することで、その
効果をより改善することが出来る。
【００２２】この他に本発明のカラーインクジェット記
録用インクセットに用いる記録インクには、従来公知の
分散剤、界面活性剤、粘度調製剤、表面張力調製剤、比
抵抗調製剤、ｐＨ調製剤、酸化防止剤、防カビ剤、キレ
ート剤等を必要に応じて添加することができる。
録用インクセットに用いる記録インクには、従来公知の
分散剤、界面活性剤、粘度調製剤、表面張力調製剤、比
抵抗調製剤、ｐＨ調製剤、酸化防止剤、防カビ剤、キレ
ート剤等を必要に応じて添加することができる。
【００２３】これら各種添加剤のインク組成分中におけ
る含有量は目的に応じ異なるが、過剰量は泡立ち、析
出、保存性劣化等の原因となることから０．００１〜５
ｗｔ％の範囲で使用するのが望ましい。
る含有量は目的に応じ異なるが、過剰量は泡立ち、析
出、保存性劣化等の原因となることから０．００１〜５
ｗｔ％の範囲で使用するのが望ましい。
【００２４】本発明で用いる水の含有量は、上記溶剤成
分及び添加剤等の種類、含有量及び、所望されるインク
の特性に依存して広い範囲で決定されるが、記録液全量
中で一般に４０〜９５ｗｔ％であり、より好ましくは６
５〜９５ｗｔ％の範囲である。
分及び添加剤等の種類、含有量及び、所望されるインク
の特性に依存して広い範囲で決定されるが、記録液全量
中で一般に４０〜９５ｗｔ％であり、より好ましくは６
５〜９５ｗｔ％の範囲である。
【００２５】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を用いて本発明の
カラーインクジェット記録方法について更に説明する。
カラーインクジェット記録方法について更に説明する。
【００２６】まず後述する評価に用いるインクの組成を
表２にまとめる。表２中の数字はすべて重量基準％表示
であり、残量とは、全体が１００％にとなるように純水
を加えることを意味する。表２の各成分を混合して２５
℃で２時間撹拌、溶解した後、０．８μｍ径のメンブレ
ンフィルタ（アドバンテック社登録商標）を用い、２ｋ
ｇ／ｃｍ２の圧力で加圧濾過し、各インクを得た。尚、
表中のダイレクトブラック１５４とダイレクトブラック
９０は共に非含金染料であるが、前者は官能基として−
ＣＯＯ−を有し、後者は有しない。また、カーボンブラ
ックは表面を主に−ＣＯＯ−で修飾してあるため、他に
分散剤等を添加することなくインク中で安定な分散状態
をなしている。
表２にまとめる。表２中の数字はすべて重量基準％表示
であり、残量とは、全体が１００％にとなるように純水
を加えることを意味する。表２の各成分を混合して２５
℃で２時間撹拌、溶解した後、０．８μｍ径のメンブレ
ンフィルタ（アドバンテック社登録商標）を用い、２ｋ
ｇ／ｃｍ２の圧力で加圧濾過し、各インクを得た。尚、
表中のダイレクトブラック１５４とダイレクトブラック
９０は共に非含金染料であるが、前者は官能基として−
ＣＯＯ−を有し、後者は有しない。また、カーボンブラ
ックは表面を主に−ＣＯＯ−で修飾してあるため、他に
分散剤等を添加することなくインク中で安定な分散状態
をなしている。
【００２７】
【表２】
【００２８】さらに、上記各インクからブラックインク
とカラーインクの組み合わせを実施例として１６組、比
較例として６組用意した。
とカラーインクの組み合わせを実施例として１６組、比
較例として６組用意した。
【００２９】評価にあたっては、当社試作機である３６
０ｄｐｉ、４８ノズルのオンデマンド型インクジェット
記録装置を用いて、ＰＰＣ用紙（ゼロックス社登録商標
ＰＰＣ用紙）、再生紙（本州製紙登録商標やまゆり）、
ボンド紙（ミード社登録商標ギルバートボンド２５％コ
ットン紙）、上質紙（王子製紙登録商標ＯＫ上質紙Ｌ）
に、まずカラーインクにて１ラインを塗りつぶし、次い
でその上にブラックインクにてアルファベット文字等を
印字した。また、カラーインクとブラックインクをそれ
ぞれ単独に用いてアルファベット文字等のテストパター
ンを印字した。上記方法により得た印字サンプルを用い
て、以下のテスト１及びテスト２の評価を行なった。
０ｄｐｉ、４８ノズルのオンデマンド型インクジェット
記録装置を用いて、ＰＰＣ用紙（ゼロックス社登録商標
ＰＰＣ用紙）、再生紙（本州製紙登録商標やまゆり）、
ボンド紙（ミード社登録商標ギルバートボンド２５％コ
ットン紙）、上質紙（王子製紙登録商標ＯＫ上質紙Ｌ）
に、まずカラーインクにて１ラインを塗りつぶし、次い
でその上にブラックインクにてアルファベット文字等を
印字した。また、カラーインクとブラックインクをそれ
ぞれ単独に用いてアルファベット文字等のテストパター
ンを印字した。上記方法により得た印字サンプルを用い
て、以下のテスト１及びテスト２の評価を行なった。
【００３０】（テスト１） ブリード防止効果 印字サンプルを目視により観察し、ブラック・カラー間
のブリードの有無等の品質を評価し、結果を下記のよう
に分類した。 ◎：ブリードが全く認められない。 ○：ほとんどブリードが目立たない。 ×：ブリードが目立つ。
のブリードの有無等の品質を評価し、結果を下記のよう
に分類した。 ◎：ブリードが全く認められない。 ○：ほとんどブリードが目立たない。 ×：ブリードが目立つ。
【００３１】（テスト２） にじみ防止効果 印字サンプルを目視により観察し、単色印字領域におけ
るブラック、カラーそれぞれのにじみ、ひげ等の有無を
評価し、結果を下記のように分類した。 ◎：にじみ、ひげがほとんど認められない。 ○：にじみ、ひげが若干認められる。 ×：にじみ、ひげが目立つ。
るブラック、カラーそれぞれのにじみ、ひげ等の有無を
評価し、結果を下記のように分類した。 ◎：にじみ、ひげがほとんど認められない。 ○：にじみ、ひげが若干認められる。 ×：にじみ、ひげが目立つ。
【００３２】評価結果を表３に示す。
【００３３】
【表３】
【００３４】表３から明らかなように、本発明のカラー
インクジェット記録方法、すなわち、少なくとも水、染
料、親水性高沸点低揮発性溶媒、多価アルコール低級ア
ルキルエーテル、および上記一般式で表されるアセチレ
ングリコールを含んでなる複数色のインクを用いるカラ
ーインクジェット記録方法であって、ブラックインクお
よび／またはカラーインクが着色剤として含金染料を含
むことを特徴とするカラーインクジェット記録方法を用
いることにより、被記録剤（普通紙）の種類によらず、
ブラック・カラー混色記録時においてブリードのない高
品位な画像が得られる。また、ブラックインクまたはカ
ラーインクが上記の様に含金染料を含むことにより、単
色印刷時におけるにじみやひげ等が抑制され、高画質な
画像が得られる。
インクジェット記録方法、すなわち、少なくとも水、染
料、親水性高沸点低揮発性溶媒、多価アルコール低級ア
ルキルエーテル、および上記一般式で表されるアセチレ
ングリコールを含んでなる複数色のインクを用いるカラ
ーインクジェット記録方法であって、ブラックインクお
よび／またはカラーインクが着色剤として含金染料を含
むことを特徴とするカラーインクジェット記録方法を用
いることにより、被記録剤（普通紙）の種類によらず、
ブラック・カラー混色記録時においてブリードのない高
品位な画像が得られる。また、ブラックインクまたはカ
ラーインクが上記の様に含金染料を含むことにより、単
色印刷時におけるにじみやひげ等が抑制され、高画質な
画像が得られる。
【００３５】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用インクセ
ットを用いることにより、被記録剤（普通紙）の種類に
よらず、ブラックインク・カラーインク間のブリードが
なく、かつ単色印刷時におけるにじみやひげ等が抑制さ
れた高品質な画像を得ることが出来る。
ットを用いることにより、被記録剤（普通紙）の種類に
よらず、ブラックインク・カラーインク間のブリードが
なく、かつ単色印刷時におけるにじみやひげ等が抑制さ
れた高品質な画像を得ることが出来る。
【００３６】このため被記録剤（普通紙）の種類を選ぶ
必要がなく高価な特殊紙、専用紙を使用する必要が無い
ため低ランニングコストが実現できるという効果も有す
る。
必要がなく高価な特殊紙、専用紙を使用する必要が無い
ため低ランニングコストが実現できるという効果も有す
る。
Claims (4)
- 【請求項１】 少なくとも水、染料、親水性高沸点低揮
発性溶媒、多価アルコール低級アルキルエーテル、およ
び下記一般式で表されるアセチレングリコールを含んで
なる複数色のインクを用いるカラーインクジェット記録
方法であって、 ブラックインクおよび／またはカラーインクが着色剤と
して含金染料を含むことを特徴とするカラーインクジェ
ット記録方法。 【化１】 （ここで、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3、およびＲ4はそれぞれ独立し
て炭素数１〜６のアルキル基を表し、ｎ＋ｍは０〜３０
を表す） - 【請求項２】 カラーインクが含金染料を含み、かつブ
ラックインクの着色剤が官能基として―ＣＯＯ―を含む
ことを特徴とする請求項１記載のカラーインクジェット
記録方法。 - 【請求項３】 カラーインクが含金染料を含み、かつブ
ラックインクが顔料を分散状態で含むことを特徴とする
請求項１記載のカラーインクジェット記録方法。 - 【請求項４】 前記インク中に、多価アルコール低級ア
ルキルエーテルを７〜１２ｗｔ％、前記一般式で表され
るアセチレングリコールを０．５〜１．２ｗｔ％の範囲
で含んでなるカラーインクジェット記録方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27381596A JPH10120950A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | カラーインクジェット記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27381596A JPH10120950A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | カラーインクジェット記録方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10120950A true JPH10120950A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17532952
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27381596A Withdrawn JPH10120950A (ja) | 1996-10-16 | 1996-10-16 | カラーインクジェット記録方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10120950A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6821330B1 (en) | 2000-02-08 | 2004-11-23 | Seiko Epson Corporation | Ink composition and method of recording a recording medium using this |
-
1996
- 1996-10-16 JP JP27381596A patent/JPH10120950A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6821330B1 (en) | 2000-02-08 | 2004-11-23 | Seiko Epson Corporation | Ink composition and method of recording a recording medium using this |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041203 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050524 |
|
| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20050722 |