JPH10119825A - 車両のサスペンション支持構造 - Google Patents

車両のサスペンション支持構造

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Publication number
JPH10119825A
JPH10119825A JP28078396A JP28078396A JPH10119825A JP H10119825 A JPH10119825 A JP H10119825A JP 28078396 A JP28078396 A JP 28078396A JP 28078396 A JP28078396 A JP 28078396A JP H10119825 A JPH10119825 A JP H10119825A
Authority
JP
Japan
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vehicle
cross member
front side
suspension
vehicle body
Prior art date
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Pending
Application number
JP28078396A
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English (en)
Inventor
Koji Tsuji
幸二 辻
Hiroyoshi Kumada
拡佳 熊田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH10119825A publication Critical patent/JPH10119825A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2206/00Indexing codes related to the manufacturing of suspensions: constructional features, the materials used, procedures or tools
    • B60G2206/01Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
    • B60G2206/016Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs allowing controlled deformation during collision
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/22Braking, stopping
    • B60G2800/222Braking, stopping during collision

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 車体前部におけるクラッシャブルゾーンの拡
大を図り得る車両のサスペンション支持構造を提案す
る。 【解決手段】 サスペンションクロスメンバー2に、サ
スペンション支持部25,26と、車体前後方向に適宜
離間して設けられフロントサイドメンバー1に対してそ
れぞれ取付ボルトにより締着固定される前後一対の車体
取付部26,27とを設けるとともに、これら前後一対
の車体取付部26,27のうちの後側車体取付部27
を、車体前後方向に長軸をもつ長穴42と、該長穴42
の車体後方寄り位置に固定されたワッシャ34とで構成
し、該ワッシャ34に挿通された取付ボルト33により
上記フロントサイドメンバー1に支持する。車両の衝突
時には、上記後側車体取付部27にかかる衝撃力が所定
以上に達すると上記ワッシャ34が破断等し、該第2車
体取付部27は上記長穴42の範囲内において車体後方
側への滑りを生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車体前部の左右
両側に位置するフロントサイドメンバーの下面側にサス
ペンションクロスメンバーを取り付け、該サスペンショ
ンクロスメンバーにより前輪側のサスペンションを支持
するようにした車両のサスペンション支持構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】車体の構造設計においては、車両の衝突
時における乗員保護の観点から、車体前部に位置するフ
ロントサイドメンバーの軸力方向の剛性を比較的低くし
てこれをクラッシャブルゾーンとし、車両の衝突時に
は、その衝撃力により該クラッシャブルゾーンを積極的
に潰すことで該衝撃力を可及的に吸収緩和してこれが車
室側に及ぶのを抑制するようにしている。
【0003】このクラッシャブルゾーンによる衝撃力の
吸収緩和作用は、該クラッシャブルゾーンが大きいほど
高く(換言すれば、フロントサイドメンバーにおいて衝
撃力により潰れ変形を起こす範囲が大きいほど高く)、
従って、車両の衝突時対策としてこのクラッシャブルゾ
ーンの拡大が要求されるところである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前輪側にお
けるサスペンション支持構造として、車体前部の両側部
にそれぞれ配置されたフロントサイドメンバーの下面側
にサスペンションクロスメンバーを、該サスペンション
クロスメンバーの車体前後方向の二位置に設けた取付部
においてそれぞれボルト締着により固定し、該サスペン
ションクロスメンバーを介してサスペンションを車体側
に支持するものが知られている。
【0005】ところが、従来のサスペンション支持構造
においては、フロントサイドメンバーに対してサスペン
ションクロスメンバーをその前後の各取付部においてボ
ルト締着によりそれぞれ固定する場合、これら両位置共
にリジットな固定構造をとっていたため、上記フロント
サイドメンバーのうち、上記サスペンションクロスメン
バーに対応する範囲は、該サスペンションクロスメンバ
ーの剛性によって軸方向変形に対して補強された状態と
なる。
【0006】このため、車両の衝突により上記フロント
サイドメンバーの前端部に対して車体後方側へ向かう衝
撃力が入力された場合、上記サスペンションクロスメン
バーの前端から上記サスペンションクロスメンバーの前
側取付部に対応する位置までの範囲は比較的容易に潰れ
変形を起こして衝撃力を効果的に吸収緩和する。ところ
が、上記サスペンションクロスメンバーに対応する範囲
は、該サスペンションクロスメンバーの補強作用(換言
すれば、突っ張り作用)によって潰れ変形が少なく、ク
ラッシャブルゾーンとしてほとんど有効に機能していな
い。即ち、上記サスペンションクロスメンバーを備える
ことで有効に機能するクラッシャブルゾーンが狭くな
り、それだけ衝突時の衝撃力の吸収緩和作用が損なわれ
るという問題があった。かかるクラッシャブルゾーンの
狭小化による問題は、前輪サスペンションから車体前部
側へのオーバハングが少ない構造の車両においては顕著
であり、クラッシャブルゾーンの拡大が特に望まれるも
のである。
【0007】そこで本願発明では、車体前部におけるク
ラッシャブルゾーンを拡大を図り得る車両のサスペンシ
ョン支持構造を提案せんとしてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0009】本願の第1の発明では、車体前部の左右両
側に配置されるフロントサイドメンバーの下面側にサス
ペンションクロスメンバーを固定してなる車両におい
て、上記サスペンションクロスメンバーは、サスペンシ
ョンアームを上下方向に揺動自在に支持するサスペンシ
ョン支持部と、車体前後方向に適宜離間して設けられ上
記フロントサイドメンバーに対してそれぞれ取付ボルト
により締着固定される前後一対の車体取付部とを備える
とともに、上記前後一対の車体取付部のうち、車体後方
側に位置する後側車体取付部は、車体前後方向に長軸を
もつ長穴と、該長穴の車体後方寄り位置に固定されたワ
ッシャとで構成され、該ワッシャに挿通された上記取付
ボルトにより上記フロントサイドメンバーに支持されて
いることを特徴としている。
【0010】本願の第2の発明では、上記第1の発明に
かかる車両のサスペンション支持構造において、上記フ
ロントサイドメンバーに、該フロントサイドメンバーと
別体形成され且つ該フロントサイドメンバーよりも車体
前後方向における剛性が低く設定されたクロスメンバー
ブラケットを備え、上記サスペンションクロスメンバー
の上記後側車体取付部を、上記クロスメンバーブラケッ
トを介して上記フロントサイドメンバーに支持したこと
を特徴としている。
【0011】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
【0012】 本願の第1の発明にかかる車両のサス
ペンション支持構造によれば、上記サスペンションクロ
スメンバーに、サスペンションアームを上下方向に揺動
自在に支持するサスペンション支持部と、車体前後方向
に適宜離間して設けられ上記フロントサイドメンバーに
対してそれぞれ取付ボルトにより締着固定される前後一
対の車体取付部とを設けるとともに、上記前後一対の車
体取付部のうちの後側車体取付部を、車体前後方向に長
軸をもつ長穴と、該長穴の車体後方寄り位置に固定され
たワッシャとで構成し、該ワッシャに挿通された取付ボ
ルトにより上記フロントサイドメンバーに支持するよう
にしている。
【0013】このため、平常時には、上記サスペンショ
ンクロスメンバーの後側車体取付部が上記長穴部分に固
定したワッシャに挿通された取付ボルトによりその取付
上の位置決めがなされた状態で上記フロントサイドメン
バー側に固定されているので、トーイン等に狂いはな
く、良好な走行性が確保される。
【0014】一方、車両の衝突時であるが、この場合に
は衝撃力がフロントサイドメンバーに対してその前端か
らその軸方向(車両後方側)に向かって入力される。こ
の衝撃力を受けて上記フロントサイドメンバーがその軸
方向へ潰れ変形を生じ、この潰れ変形によって上記衝撃
力を吸収緩和する。この場合、先ず、上記フロントサイ
ドメンバー1の前端と上記サスペンションクロスメンバ
ーの前側の車体取付部との間の範囲は、この部分の潰れ
変形を規制するものが無いことから容易に潰れ変形を生
じる。これに対して、上記フロントサイドメンバーにお
ける上記サスペンションクロスメンバーの前側の車体取
付部から後側の車体取付部との間の範囲は、上記サスペ
ンションクロスメンバーの突っ張り作用によりその潰れ
変形が抑制される傾向にある。
【0015】ところが、この発明においては、上記サス
ペンションクロスメンバーの後側の車体取付部が、長穴
の車体後方位置に固定したワッシャに挿通された取付ボ
ルトによって締着固定されているので、この後側車体取
付部にかかる衝撃力が所定以上に達するとこの衝撃力を
受けて上記ワッシャが破断され、あるいは該ワッシャの
上記サスペンションクロスメンバーへの固定状態が解除
される。従って、譬え、上記サスペンションクロスメン
バーの前側車体取付部がフロントサイドメンバーに対し
てリジットに固定されていたとしても、上記後側車体取
付部は上記長穴の長軸側の範囲内において上記フロント
サイドメンバーに対して車体後方側への滑りを生じる。
従って、上記サスペンションクロスメンバーの存在に拘
わらず、上記フロントサイドメンバーにおける上記サス
ペンションクロスメンバーに対応する範囲においても容
易に潰れ変形を生じ得る。
【0016】即ち、上記フロントサイドメンバーは、そ
の前端から上記サスペンションクロスメンバーの前側車
体取付部の範囲のみならず、該サスペンションクロスメ
ンバーに対応する範囲も、衝突時には適度に潰れ変形を
起こしてその衝撃力の吸収緩和を行うクラッシャブルゾ
ーンとして機能するものであり、例えば従来のようにフ
ロントサイドメンバーの前端から上記サスペンションク
ロスメンバーの前側車体取付部までの範囲しかクラッシ
ャブルゾーンとして有効に機能しない場合に比して、ク
ラッシャブルゾーンの拡大が図れ、延いては車両におけ
る乗員保護機能の向上が図れるものである。
【0017】 本願の第2の発明にかかる車両のサス
ペンション支持構造によれば、上記第1の発明におい
て、上記フロントサイドメンバーに、該フロントサイド
メンバーと別体形成され且つ該フロントサイドメンバー
よりも車体前後方向における剛性が低く設定されたクロ
スメンバーブラケットを備え、上記サスペンションクロ
スメンバーの上記後側車体取付部を、上記クロスメンバ
ーブラケットを介して上記フロントサイドメンバーに支
持しているので、車両の衝突時には上記サスペンション
クロスメンバーを介して伝達される衝撃力によって上記
クロスメンバーブラケットが潰れ変形を起こし、このク
ロスメンバーブラケットの潰れ変形と上記サスペンショ
ンクロスメンバーの後側車体取付部の滑りとによって該
サスペンションクロスメンバーの突っ張り作用がさらに
減少される。この結果、上記フロントサイドメンバーの
上記サスペンションクロスメンバーに対応する範囲の潰
れ変形がさらに助長され、該フロントサイドメンバーの
潰れ変形による衝撃力の吸収緩和作用がさらに高められ
るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明にかかる車両のサ
スペンション支持構造を好適な実施形態に基づいて具体
的に説明する。図1〜図4には、車両の右側前部におけ
る車体構造及びサスペンション支持構造を示しており、
同図において符号1はフロントサイドメンバー、2はサ
スペンションクロスメンバーである。
【0019】上記フロントサイドメンバー1は、図1及
び図2に示すように、その前端(図示省略)から中間部
1aにかけての範囲を直状の閉断面構造体とする一方、
その後端部1bはこれを車体後方側へ且つ斜め下方に向
けて屈曲する閉断面構造体としており、車体前部の両側
部にそれぞれ車体前後方向に向けて配置されている。ま
た、このフロントサイドメンバー1の後端部1bの後方
側(車室側)にはダッシュパネル4が配置されている。
【0020】さらに、このフロントサイドメンバー1の
後端部1bの車体前方寄り側面から下端面にかけての部
分には、図1及び図2に示すように、該フロントサイド
メンバー1とは別体構成とされるとともに該フロントサ
イドメンバー1よりも剛性が低い構造をもつクロスメン
バーブラケット3が配置され、且つ該フロントサイドメ
ンバー1と一体化されている。また、このクロスメンバ
ーブラケット3は、図1及び図3に示すように、その下
端部3aに、車体前後方向に延びる平坦面でなる棚面3
6と、該棚面36の後端から斜め後方に向けて延びる傾
斜面37とを備えている。尚、このクロスメンバーブラ
ケット3の上記フロントサイドメンバー1との相対的な
剛性の調整は、例えば該クロスメンバーブラケット3の
板厚をフロントサイドメンバー1のそれよりも薄くする
とか、該クロスメンバーブラケット3を構成する板材に
潰れ変形を生じ易い方向にビードを形成する、等のこと
が考えられる。
【0021】上記サスペンションクロスメンバー2は、
図1及び図2に示すように、閉断面をもつ略直状のセン
ター部21と、該センター部21の両端のそれぞれにお
いて該センター部21に略直交する方向に延びる左右一
対のサイド部22,22(一方のサイド部22の図示は
省略)とを備えた略「コ」字状の平面形態を有する構造
体であって、該一対のサイド部22,22をそれぞれ車
体前後方向に向けた状態で、上記左右一対のフロントサ
イドメンバー1,1間に跨がって配置され、且つ該フロ
ントサイドメンバー1の中間部1aの下面と、上記クロ
スメンバーブラケット3の下端部3aとにそれぞれボル
ト締着により固定されている。
【0022】即ち、上記クロスメンバーブラケット3の
上記サイド部22は、その前端部22aを上記センター
部21よりも所定高さに隆起させてこれを第1サスペン
ション支持部24とするとともに、該第1サスペンショ
ン支持部24の上面を第1車体取付部26(許請求の範
囲中の「前側車体取付部」に該当する)としている。
尚、この第1サスペンション支持部24には、アッパー
アーム7が上下方向に揺動自在に取り付けられている。
【0023】また、上記サイド部22の後端部22bに
は、閉断面構造部分の後端上面でなる第2車体取付部2
7(特許請求の範囲中の「後側車体取付部」に該当す
る)と、フランジ部でなる第3車体取付部28とを設け
ている。そして、上記第3車体取付部28には丸穴41
が形成されるが、上記第2車体取付部27には車体前後
方向に長軸をもつ長穴42が形成されるとともに、該長
穴42の車体後方寄り端部に位置するようにしてワッシ
ャ34がスポット溶接等の比較的簡易な溶接方法で固定
されている。
【0024】尚、上記サイド部22の前端部22aと後
端部22bの車幅方向外側面には、それぞれ第2サスペ
ンション支持部25,25が設けられている。そして、
この前後一対の第2サスペンション支持部25,25に
は、ロアアーム6が上下方向に揺動自在に支持されてい
る。また、このロアアーム6の先端部と上記アッパーア
ーム7の先端部には、車輪9を転舵可能に支持するナッ
クル8が取り付けられている。さらに、図1において、
符号5はストラット、10はスタビライザーである。
【0025】ところで、上述の如く構成された上記サス
ペンションクロスメンバー2は、車体前後方向に適宜離
間した上記サイド部22の前後両端部22a、22bに
おいて上記フロントサイドメンバー1とクロスメンバー
ブラケット3とにボルト締着により固定される。
【0026】即ち、上記第1車体取付部26は、図1に
示すように、これを上記フロントサイドメンバー1の中
間部1aの下面に下方から衝合させ、且つこれらを複数
の取付ボルト31,31,・・により締着固定すること
で該フロントサイドメンバー1側に支持されている。
【0027】上記第2車体取付部27は、図3及び図4
に示すように、これを上記クロスメンバーブラケット3
の棚面36に下方側から衝合させるとともに、これら両
者を上記ワッシャ34に挿通された取付ボルト33によ
り締着固定することで該クロスメンバーブラケット3側
に支持されている。
【0028】上記第3車体取付部28は、図3及び図4
に示すように、これを上記クロスメンバーブラケット3
の下端部3bに下方側から衝合させ、且つこれら両者を
上記丸穴41に挿通された取付ボルト32により締着固
定することで該クロスメンバーブラケット3側に支持さ
れている。
【0029】尚、上記クロスメンバーブラケット3への
上記サスペンションクロスメンバー2の取付状態におい
ては、図3に示すように、上記クロスメンバーブラケッ
ト3の傾斜面37と上記サスペンションクロスメンバー
2の後端面29とは僅かの隙間38をもって対向してい
る。
【0030】このような取付構造にて、上記サスペンシ
ョンクロスメンバー2を上記フロントサイドメンバー1
及びクロスメンバーブラケット3に支持させることで、
平常時における良好な走行性を維持し得るとともに、車
両衝突時においては衝突による衝撃力を効果的に吸収緩
和することができるものである。
【0031】即ち、平常時には、上記サスペンションク
ロスメンバー2の第2車体取付部27が上記長穴42部
分に固定したワッシャ34に挿通された取付ボルト33
によりその取付上の位置決めがなされた状態で上記フロ
ントサイドメンバー1側に固定されているので、譬え上
記第2車体取付部27が長穴42で構成されていたとし
ても、車両の走行振動等によって上記サスペンションク
ロスメンバー2とフロントサイドメンバー1との相対位
置が変化するというようなことはなく、従って、このサ
スペンションクロスメンバー2に支持されたサスペンシ
ョン構成部材の相対位置も適正に維持されトーイン等に
狂いを生じることはなく、良好な走行性が確保されるも
のである。
【0032】一方、車両の衝突時であるが、この場合に
は衝突による過大な衝撃力がフロントサイドメンバー1
に対してその前端からその軸方向(車両後方側)に向か
って入力される。この場合、この衝撃力を受けて上記フ
ロントサイドメンバー1がその軸方向へ潰れ変形を生じ
ることで該衝撃力が吸収緩和される。即ち、上記フロン
トサイドメンバー1の一部がクラッシャブルゾーンとな
ることで衝突時の衝撃力が効果的に吸収緩和されるもの
である。
【0033】ところで、この場合、上記フロントサイド
メンバー1のうち、その前端(衝撃力の入力位置)と上
記サスペンションクロスメンバー2の第1車体取付部2
6との間の範囲は、この部分の潰れ変形を規制するもの
が無いことから、比較的容易に潰れ変形を生じる。
【0034】これに対して、上記フロントサイドメンバ
ー1における上記サスペンションクロスメンバー2の第
1車体取付部26と、上記クロスメンバーブラケット3
を介して取り付けられた上記第2車体取付部27との間
の範囲は、該サスペンションクロスメンバー2の突っ張
り作用によりその潰れ変形が抑制される傾向にある。
【0035】ところが、この実施形態のものにおいて
は、上述のように、上記サスペンションクロスメンバー
2の第2車体取付部27を、上記長穴42の車体後方位
置に固定した上記ワッシャ34に挿通された取付ボルト
33によって締着固定しているので、この第2車体取付
部27にかかる衝撃力が所定以上に達するとこの衝撃力
を受けて上記ワッシャ34が破断され、あるいは該ワッ
シャ34の溶接部が破断されることになる。従って、譬
え、上記サスペンションクロスメンバー2の第1車体取
付部26が上記フロントサイドメンバー1に対してリジ
ットに固定されていたとしても、上記第2車体取付部2
7は上記長穴42の長軸側の範囲内において上記フロン
トサイドメンバー1に対して車体後方側への滑りを生じ
ることができる。また、この第2車体取付部27の車体
後方側への滑りによって、上記サスペンションクロスメ
ンバー2の後端面29が上記クロスメンバーブラケット
3の傾斜面37に当接し、該クロスメンバーブラケット
3に潰れ変形を生じさせて上記サスペンションクロスメ
ンバー2の後方への滑りを許容するとともに、上記サス
ペンションクロスメンバー2のサイド部22の後端部2
2bはその後端面29が当接する上記クロスメンバーブ
ラケット3の傾斜面37に案内されて下方への滑りを生
じ上記サスペンションクロスメンバー2の後方への滑り
を促進させる。尚、このように上記サスペンションクロ
スメンバー2のサイド部22の前端部22aが後方及び
斜め下方へ移動する場合、上記第3車体取付部28はこ
れが板厚方向における剛性が低いフランジ部であるた
め、適度に折曲変形して上記サスペンションクロスメン
バー2の後方への移動を許容する。
【0036】このように、車両の衝突時に上記サスペン
ションクロスメンバー2の第2車体取付部27が上記フ
ロントサイドメンバー1に対して車体後方側へ移動する
ことで、該サスペンションクロスメンバー2による上記
フロントサイドメンバー1の潰れ変形の抑制作用が可及
的に解消される。従って、上記フロントサイドメンバー
1の上記サスペンションクロスメンバー2に対応する範
囲においても、該サスペンションクロスメンバー2より
車体前方側の範囲と同様に、衝突による衝撃力を受けて
容易に潰れ変形を生じ、該衝撃力を吸収緩和する。
【0037】即ち、上記フロントサイドメンバー1は、
その前端から上記サスペンションクロスメンバー2の第
1車体取付部26に対応する範囲のみならず、該サスペ
ンションクロスメンバー2に対応する範囲も、衝突時に
は適度に潰れ変形を起こしてその衝撃力の吸収緩和を行
うクラッシャブルゾーンとして機能するものであり、例
えば従来のようにフロントサイドメンバーの前端からサ
スペンションクロスメンバーの前端に対応する範囲しか
クラッシャブルゾーンとして有効に機能しない場合に比
して、クラッシャブルゾーンの拡大が図れ、延いては車
両における乗員保護機能の向上が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかるサスペンション支持構造の好
適な実施形態を示す要部側面図である。
【図2】図1のII-II矢視図である。
【図3】図1のIII部の拡大図である。
【図4】図3のIV-IV矢視図である。
【符号の説明】
1はフロントサイドメンバー、2はサスペンションクロ
スメンバー、3はクロスメンバーブラケット、4はダッ
シュパネル、5はストラット、6はロアアーム、7はア
ッパーアーム、8はナックル、9は車輪、10はスタビ
ライザー、21はセンター部、22はサイド部、24は
第1サスペンション支持部、25は第2サスペンション
支持部、26は第1車体取付部、27は第2車体取付
部、28は第3車体取付部、29は後端面、31〜33
は取付ボルト、34はワッシャ、41は丸穴、42は長
穴である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部の左右両側に配置されるフロン
    トサイドメンバーの下面側にサスペンションクロスメン
    バーを固定してなる車両において、 上記サスペンションクロスメンバーは、 サスペンションアームを上下方向に揺動自在に支持する
    サスペンション支持部と、 車体前後方向に適宜離間して設けられ上記フロントサイ
    ドメンバーに対してそれぞれ取付ボルトにより締着固定
    される前後一対の車体取付部とを備えるとともに、 上記前後一対の車体取付部のうち、車体後方側に位置す
    る後側車体取付部は、車体前後方向に長軸をもつ長穴
    と、該長穴の車体後方寄り位置に固定されたワッシャと
    で構成され、該ワッシャに挿通された上記取付ボルトに
    より上記フロントサイドメンバーに支持されていること
    を特徴とする車両のサスペンション支持構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記フロントサイドメンバーは、該フロントサイドメン
    バーと別体形成され且つ該フロントサイドメンバーより
    も車体前後方向における剛性が低く設定されたクロスメ
    ンバーブラケットを備え、 上記サスペンションクロスメンバーの上記後側車体取付
    部は、上記クロスメンバーブラケットを介して上記フロ
    ントサイドメンバーに支持されていることを特徴とする
    車両のサスペンション支持構造。
JP28078396A 1996-10-23 1996-10-23 車両のサスペンション支持構造 Pending JPH10119825A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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