JPH10119044A - 繊維基材へのワニス含浸方法及び含浸装置 - Google Patents

繊維基材へのワニス含浸方法及び含浸装置

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JPH10119044A
JPH10119044A JP27514496A JP27514496A JPH10119044A JP H10119044 A JPH10119044 A JP H10119044A JP 27514496 A JP27514496 A JP 27514496A JP 27514496 A JP27514496 A JP 27514496A JP H10119044 A JPH10119044 A JP H10119044A
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JP
Japan
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varnish
base material
fiber base
roll
perforated
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JP27514496A
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English (en)
Inventor
Masanori Iizuka
正則 飯塚
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリプレグを製造するため、繊維基材10に
ワニスを含浸するとき、内部の空気をワニスで短時間で
置き換え、気泡として残る量を少なくする。 【解決手段】 円筒状で、円筒の周壁に内部と連通する
噴きだし穴7を設けた穴あきロール6と、この穴あきロ
ール6の内部にワニスを圧送する手段Pと、連続帯状に
供給される繊維基材10をこの穴あきロール6の外周に
接触するようにガイドするガイドロール1を備えてなる
ワニス含浸装置により、繊維基材10の片面から加圧さ
れたワニスを浸透透過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維基材へのワニ
ス含浸方法及び含浸装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気用積層板、例えば、銅張積層板は、
熱硬化性樹脂のワニスを繊維基材に含浸、乾燥してプリ
プレグとし、このプリプレグを所定枚数重ね、その両面
又は片面に銅はくを配し、加熱加圧して製造されてい
る。プリプレグの製造工程において、繊維基材へのワニ
ス含浸工程は最も重要な工程である。従来は、連続帯状
に供給される繊維基材10をガイドロール1d及び含浸
ロール2により含浸槽3に導き、繊維基材10を含浸槽
3内のワニス4に浸漬することにより繊維基材10にワ
ニス4を両面から浸透付着させ、その後、付着量制御装
置5により余分なワニスを除去するようにしていた(図
3参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ワニス含浸工程におい
て肝要なことは、内部に気泡を残さないようにすること
である。元来、繊維基材は、繊維間の空隙に空気が含ま
れる構造である。ワニスを含浸するにあたっては、この
空気をワニスに置き換える必要がある。ワニスに置き換
えられずに気泡として残存した空気は、積層板としたと
きにもそのまま残存し、いわゆるボイドとなる。ボイド
を多く含む積層板は、電気特性や耐熱性が悪いことが知
られている。
【0004】従来のように、繊維基材にワニスを両面か
ら浸透付着させる方法であると、繊維基材内部の空気は
付着しているワニスの層を透過しないと外気中に出るこ
とができない。繊維基材に付着しているワニスの層はそ
れほど厚いものではないが、一般にワニスは粘性がある
ので、空気がワニスの層を透過するには長時間を要す
る。したがって、従来は、比較的長時間かけてワニスを
含浸する必要があり、工程短縮のあい路となっていた。
本発明は、短時間で繊維基材内部の空気とワニスとを置
き換えることができる繊維基材へのワニス含浸方法、及
び、この含浸方法の実施に適した含浸装置を提供するこ
とを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、繊維基材の片
面から加圧されたワニスを浸透透過させることを特徴と
する繊維基材へのワニス含浸方法である。このようにす
ると、加圧されたワニスが、ワニスが繊維基材内に浸透
透過するのに伴って空気を押出すので、空気がワニスの
層を透過するよりも速く空気を逃がすことができ、気泡
が残る量を少なくできる。
【0006】また、本発明は、円筒状で、円筒の周壁に
内部と連通する噴きだし穴7を設けた穴あきロール6
と、この穴あきロール6の内部にワニスを圧送する手段
Pと、連続帯状に供給される繊維基材10をこの穴あき
ロール6の外周に接触するようにガイドするガイドロー
ル1を備えてなるワニス含浸装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる繊維基材とし
ては、ワニスの含浸圧力に耐える強度の繊維基材、例え
ば、ガラス繊維の織布、有機繊維の織布などについて適
用される。繊維基材の厚さについては、電気用積層板の
基材として汎用されている0.05〜0.3mmのもの
が使用される。
【0008】本発明で用いられるワニスとしては、一般
に積層板用途に使用される熱硬化性樹脂のワニスであれ
ばよく、特に制限はない。例えば、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などのワニスが挙
げられる。ワニスの溶剤も同様であり、例えば、アセト
ン、メタノール、メチルエチルケトン、トルエンなどが
使用される。
【0009】穴あきロール6としては、ステンレス、ア
ルミニウムなど適宜の円筒を用いて構成される。その外
径は、100〜400mmの範囲で適宜選定される。噴
きだし穴7の直径は、穴あきロール6の強度との関係か
ら、5〜20mmとするのが好ましく、ワニスの粘度に
よって最適の直径が選定される。繊維基材10にワニス
を均等に浸透させるため、千鳥状に配列させるなど、こ
の噴きだし穴7は、できるだけ多数かつ均一になるよう
に設けるのが好ましい。また、開口率は、強度との関係
を考慮して選定され、40〜70%程度とされるのが好
ましい。また、繊維基材10が接触していない噴きだし
穴7からワニスが噴きだすと圧力が逃げるので、めくら
板8を設ける(図2参照)などして噴きだしを抑える。
また、穴あきロール6の外周に位置する繊維基材がワニ
スの圧力で浮き上がらないよう押さえロール9を設ける
のが好ましい。なお、この繊維基材の浮き上がりは、繊
維基材に圧力に対抗できるだけの張力をかけることによ
っても押さえることができる場合があり、このようなと
きには押さえロール9が不要となる。
【0010】穴あきロール6内にワニスを圧送するとき
の圧力は、穴あきロールの耐圧性やワニスの圧送手段P
の能力などから、0.2〜1MPaとするのが好ましい
が、ワニスの粘度、繊維基材の厚さ、繊維の密度などに
よって最適値は異なり、これらの条件に合致した最適の
圧力が選定される。ワニスを圧送する手段Pとしては、
通常ギヤポンプなどが用いられる。粘度が小さいワニス
を用いるときなどは、ワニスタンクを高所に設けて、重
力ポテンシャルを利用するようにしてもよい。繊維基材
の走行速度は、繊維基材の厚さ、穴あきロールの段数、
ワニスの粘度などを考慮して、ワニスが繊維基材に充分
浸透透過できるように、最適の値に設定される。
【0011】穴あきロール6を一段とすると、噴きだし
穴7に当たらない部分に含浸量が不足する部分ができる
ので複数とする必要がある。例えば、穴あきロール6
を、第一の穴あきロール6a、第二の穴あきロール6
b、第三の穴あきロール6cの3段構成とするときは、
第一の穴あきロール6aに繊維基材を接触させ、ガイド
ロール1aによって引き上げ、反転させて第二の穴あき
ロール6bに繊維基材を接触させ、ガイドロール1bに
よって引き上げ、反転させて第三の穴あきロール6cに
繊維基材を接触させ、ガイドロール1cによって引き上
げ、次の工程に送るようにする(図1参照)。穴あきロ
ールを何段設けるかについては、ワニスの粘度、繊維基
材の厚さ、繊維の密度などによって異なるため、これら
の条件に合致した最適の段数が選定される。
【0012】また、繊維基材の片面から加圧されたワニ
スを浸透透過させる工程の後に、例えば、図1に示すよ
うに、ガイドロール1dと含浸ロール2によって、ワニ
ス4を容れた含浸槽3内に繊維基材10を移送して、従
来から知られている浸漬による含浸を重ねて行うことが
好ましい。ワニスの付着量をより均一とすることができ
るからである。ワニスを付着させた後の付着量は、従来
と同様の付着量制御装置5によって調整することができ
る。
【0013】
【実施例】
実施例1 ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本イン
キ化学工業株式会社製、DER−518(商品名)を使
用した)100部(重量部以下、同じ)、ジシアンジア
ミド3部をエチレングリコールモノメチルエーテル25
部に溶解してワニスとした。このワニスの30℃におけ
る粘度は200mPa・sであった。外径310mm、
内径300mm、長さ500mmの筒状で、繊維基材が
接触する部分には、直径10mmの穴をちどり配置に開
口率50%で設けた穴あきロールを3本並べ、穴あきロ
ール内に前記ワニスを圧力0.5MPaで圧送した。こ
の穴あきロール下半周に順次接触するようにして、繊維
基材を3m/分の速度で移送してワニスを含浸し、次
に、同じワニスを容れた含浸槽内を0.2分間で通過さ
せ、最後に付着量制御装置により、ワニスの付着量を固
形分換算で45重量%となるように調整した。このあ
と、ワニスを含浸された繊維基材が10分間で通過する
ように設計され、170℃に保たれた乾燥炉内を通して
プリプレグを得た。なお繊維基材としては、NEMA7
628タイプのガラスクロスを用いた。
【0014】比較例 繊維基材を穴あきロールと接触させずに、ワニスを容れ
た含浸槽内を0.2分間で通過させるようにしたほか実
施例1と同様にしてプリプレグを得た。
【0015】以上により得られたプリプレグを画像処理
装置にかけ、表面から見える気泡の面積比率を求めた。
その結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1によれば、繊維基材の速度を同一とし
たとき、実施例1(本発明)で得られたプリプレグの気
泡面積率が比較例(従来法)で得られたプリプレグの気
泡面積比率の1/9となっており、プリプレグの気泡面
積比率が飛躍的に向上していることがわかる。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、繊維基材にワニスを含
浸するとき、気泡の残存量を少なくすることができる。
したがって、得られたプリプレグを用いて積層板にした
際にボイドが残りにくくなり、電気特性や耐熱性に優れ
た製品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる含浸装置の概略構成図
である。
【図2】穴あきロールの一例を示し、(a)は斜視図、
(b)は概略断面図である。
【図3】従来の含浸装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d ガイドロール 2 含浸ロール 3 含浸槽 4 ワニス 5 付着量制御装置 6、6a、6b、6c 穴あきロール 7 噴きだし穴 8 めくら板 9 押えロール 10 繊維基材 P ワニスを圧送する手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維基材の片面から加圧されたワニスを
    浸透透過させることを特徴とする繊維基材へのワニス含
    浸方法。
  2. 【請求項2】 円筒状で、円筒の周壁に内部と連通する
    噴きだし穴を設けた穴あきロールと、この穴あきロール
    の内部にワニスを圧送する手段と、連続帯状に供給され
    る繊維基材をこの穴あきロールの外周に接触するように
    ガイドするガイドロールを備えてなるワニス含浸装置。
JP27514496A 1996-10-17 1996-10-17 繊維基材へのワニス含浸方法及び含浸装置 Pending JPH10119044A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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