JPH10117071A - 電子機器用ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース本体に作用する外力が収容空間の電子
部品組立体に伝達されない電子機器用ケースを提供す
る。 【解決手段】 電池収容室１４を画成する当接壁２７は
ケース本体の表面側壁１９および裏面側壁２０間で両者
１９、２０の相互接近方向への移動を支持する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばページャと
いった電子機器に使用される電子機器用ケースに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】電子機器用ケースでは、合成樹脂製のケ
ース本体の内部に、電子機器の様々な機能を発揮する電
子部品組立体を収容する収容空間が形成される。この収
容空間を挟んで、ケース本体の表面側壁および裏面側壁
は互いに対向する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】電子機器用ケースで
は、ケース本体の正面から表面側壁に押圧力が加わった
り、ケース本体の背後から裏面側壁に押圧力が加わった
りすると、ケース本体が変形して、収容空間に配設され
た電子部品組立体に余計な力が作用する場合がある。特
に、電子部品組立体が電子基板等から構成される場合、
外圧力が加わることによって接触不良等が発生し、電子
機器自体が故障に至ることもある。

【０００４】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、ケース本体に作用する外力が収容空間の電子部品組
立体に伝達されない電子機器用ケースを提供することを
目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第１発明によれば、電子部品組立体を収容する収容
空間を挟んで互いに対向する表面側壁および裏面側壁を
有するケース本体を備える電子機器用ケースにおいて、
前記収容空間に配置されて、相互接近方向への前記表面
側壁および裏面側壁の移動を支持する隔壁を備えること
を特徴とする電子機器用ケースが提供される。

【０００６】かかる構成によれば、ケース本体に外力が
加わっても、その外力が隔壁に支持され、その結果、ケ
ース本体内の収容空間に配設された電子部品組立体に伝
達されない。ここで、ケース本体に一体に隔壁を形成す
れば、電子部品組立体から生じる電磁波等を隔壁によっ
て遮断することができる。

【０００７】また、第２発明によれば、電子部品組立体
を収容する収容空間を挟んで互いに対向する表面側壁お
よび裏面側壁を有するケース本体と、表面側壁の内面に
形成されて、電子部品組立体の前面が当接する受け枠と
を備え、表面側壁には、電子部品のスイッチ操作が押圧
入力されるスイッチ機構の入力面をケース本体から露出
させるスイッチ用開口が形成され、裏面側壁の内面に
は、スイッチ機構を背後から支持する隔壁が形成される
電子機器用ケースにおいて、前記隔壁には、前記表面側
壁の内面に当接する当接壁が一体に形成されることを特
徴とする電子機器用ケースが提供される。

【０００８】かかる構成によれば、スイッチ機構が背後
から支持されることから、正面から加わった押圧入力が
スイッチ機構に確実に伝達される。しかも、ケース本体
に外力が加わっても、その外力が隔壁に支持され、その
結果、ケース本体内の収容空間に配設された電子部品組
立体に伝達されない。ここで、隔壁によって、電源用電
池を収容する電池収容室を画成してもよい。また、電子
部品組立体には、前記ケース本体に収容された際に前記
電池収容室に進入して、電池収容室に収容される電池の
２つの電極に接触する１対の金属端子が組み込まれても
よい。さらに、電子部品組立体は、電子部品が実装され
て前記表面側壁の内面に当接する第１基板と、電子部品
が実装されて第１基板に対向する第２基板とを備えても
よい。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の好適な実施形態を説明する。

【００１０】図１は電子機器としてのページャ１０を示
す。このページャ１０は箱形の合成樹脂製電子機器用ケ
ース１１を備える。電子機器用ケース１１の表面には液
晶ディスプレイ１２が現れている。ページャ保持者は、
この液晶ディスプレイ１２を通じて受信メッセージとい
った情報を随時表示することができる。液晶ディスプレ
イ１２はスイッチ機構１３からの入力によって操作され
る。図２に示すように、電子機器用ケース１１の裏面に
は、ページャ１０の電子部品に電力を供給する電源用電
池が収容される電池収容室１４が形成されている。電池
収容室１４は電池蓋１５によって閉ざされる。

【００１１】図３に示すように、ケース本体は表面側半
体１１ａと裏面側半体１１ｂとに分割される。表面側半
体１１ａと裏面側半体１１ｂとが組み合わされると、両
者１１ａ、１１ｂの間に電子部品組立体１７を収容する
収容空間１８（図４参照）が形成される。収容空間１８
を挟んで、表面側半体１１ａの表面側壁１９と裏面側半
体１１ｂの裏面側壁２０とが互いに対向する。

【００１２】電子部品組立体１７は、液晶ディスプレイ
１２やスイッチ機構１３の押圧スイッチ１３ａといった
電子部品が実装された第１基板２１と、この第１基板２
１と平行に第１基板２１に対向して第１基板２１に一体
化された第２基板２２とを備える。第１基板２１には、
さらに、電子部品組立体１７がケース本体の収容空間１
８に収容された際に電池収容室１４に進入して、電池収
容室１４に収容される電源用電池の２つの電極に接触す
る１対の金属端子すなわち正極側端子２３と負極側端子
２４とが一体的に取り付けられている。

【００１３】裏面側半体１１ｂすなわち裏面側壁２０の
内面には、収容空間１８を分割して電池収容室１４を画
成する隔壁２５が一体に成形される。この隔壁２５は、
第１基板２１の背面からスイッチ機構１３の押圧スイッ
チ１３ａを支える支持壁２６と、表面側半体１１ａおよ
び裏面側半体１１ｂが組み合わされた際に表面側壁１９
の内面に当接する当接壁２７とから構成される。電子部
品組立体１７が裏面側半体１１ｂに重ね合わせられる
と、互いに対向する１対の案内溝３１間に正極側端子２
３が進入し、押圧スイッチ１３ａの背後で第１基板２１
の裏面に支持壁２６の先端が当接する。支持壁２６の一
部からは、第１基板２１上に実装されたメモリ（図示せ
ず）にページャ１０の識別番号を入力する際に用いられ
る識別番号入力端子２８が電池収容室１４に臨むことと
なる。

【００１４】表面側半体１１ａには、液晶ディスプレイ
１２の周囲で第１基板２１表面を受け止める受け枠２９
が一体に形成され、スイッチ機構１３の操作片１３ｂを
受け入れて入力面１３ｃをケース本体から露出させるス
イッチ用開口３０が穿たれる。

【００１５】ケース本体が組み立てられると、図４に示
すように、収容空間１８を挟んで表面側壁１９と裏面側
壁２０とが互いに対向する。収容空間１８に収容された
電子部品組立体１７は液晶ディスプレイ１２を表面側壁
１９内面に当接させる。スイッチ機構１３の入力面１３
ｃに対して押圧力を加えれば、操作片１３ｂの前進動作
によって押圧スイッチ１３ａが押圧される。このとき、
隔壁２５の支持壁２６が第１基板２１を背後から支持す
ることから、入力操作によって押圧力がスイッチ機構１
３に加わっても、第１基板２１や液晶ディスプレイ１２
の変形を引き起こすことはない。

【００１６】図５に示すように、ケース本体の正面から
外圧力が作用した場合を想定する。この外圧力は、表面
側壁１９の変形を引き起こそうとし、表面側壁１９内面
に当接する液晶ディスプレイ１２をも変形させようとす
る。しかし、こういった外圧力は、表面側壁１９および
裏面側壁２０間に渡された隔壁２５すなわち当接壁２７
によって支持されることから、ケース本体の変形は最小
限に抑えられる。その結果、外圧力から第１および第２
基板２１、２２上の電子部品が保護される。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、ケース本
体に加わる外圧力を隔壁で支持して収容空間に配置され
た電子部品組立体に影響が及ぶことを防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態に係る電子機器用ケース
を採用するページャの全体外観図である。

【図２】 ページャの背面側外観図である。

【図３】 ページャの分解斜視図である。

【図４】 図１の４−４線に沿った断面図である。

【図５】 図１の５−５線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１１ 電子機器用ケース、１１ａ ケース本体の表面側
半体、１１ｂ ケース本体の裏面側半体、１３ スイッ
チ機構、１３ｃ 入力面、１４ 電池収容室、１７ 電
子部品組立体、１８ 収容空間、１９ 表面側壁、２０
裏面側壁、２１ 第１基板、２２ 第２基板、２３，
２４ 金属端子、２５ 隔壁、２７ 当接壁、２９ 受
け枠、３０ スイッチ用開口。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子部品組立体を収容する収容空間を挟
   んで互いに対向する表面側壁および裏面側壁を有するケ
   ース本体を備える電子機器用ケースにおいて、前記収容
   空間に配置されて、相互接近方向への前記表面側壁およ
   び裏面側壁の移動を支持する隔壁を備えることを特徴と
   する電子機器用ケース。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の電子機器用ケースにお
   いて、前記隔壁は前記ケース本体に一体に形成されるこ
   とを特徴とする電子機器用ケース。
3. 【請求項３】 電子部品組立体を収容する収容空間を挟
   んで互いに対向する表面側壁および裏面側壁を有するケ
   ース本体と、表面側壁の内面に形成されて、電子部品組
   立体の前面が当接する受け枠とを備え、表面側壁には、
   電子部品のスイッチ操作が押圧入力されるスイッチ機構
   の入力面をケース本体から露出させるスイッチ用開口が
   形成され、裏面側壁の内面には、スイッチ機構を背後か
   ら支持する隔壁が形成される電子機器用ケースにおい
   て、前記隔壁には、前記表面側壁の内面に当接する当接
   壁が一体に形成されることを特徴とする電子機器用ケー
   ス。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかに記載の電子機
   器用ケースにおいて、前記隔壁は、電源用電池を収容す
   る電池収容室を画成することを特徴とする電子機器用ケ
   ース。
5. 【請求項５】 請求項４に記載の電子機器用ケースにお
   いて、前記電子部品組立体には、前記ケース本体に収容
   された際に前記電池収容室に進入して、電池収容室に収
   容される電池の２つの電極に接触する１対の金属端子が
   組み込まれることを特徴とする電子機器用ケース。
6. 【請求項６】 請求項１〜５のいずれかに記載の電子機
   器用ケースにおいて、前記電子部品組立体は、電子部品
   が実装されて前記表面側壁の内面に当接する第１基板
   と、電子部品が実装されて第１基板に対向する第２基板
   とを備えることを特徴とする電子機器用ケース。