JPH10115690A - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JPH10115690A
JPH10115690A JP9299862A JP29986297A JPH10115690A JP H10115690 A JPH10115690 A JP H10115690A JP 9299862 A JP9299862 A JP 9299862A JP 29986297 A JP29986297 A JP 29986297A JP H10115690 A JPH10115690 A JP H10115690A
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uranium enrichment
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enrichment
fuel rods
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肇男 青山
Taisuke Bessho
泰典 別所
Junichi Yamashita
淳一 山下
Katsumasa Haikawa
勝正 配川
Hajime Umehara
肇 梅原
Osamu Yokomizo
修 横溝
Hideo Soneda
秀夫 曽根田
Mitsuya Nakamura
光也 中村
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】沸騰水型原子炉用燃料集合体において、最高ウ
ラン濃縮度に5.0wt%という制約が課せられた場合
に、ガドリニア入り燃料棒に問題を生じることなく平均
ウラン濃縮度を高め、取出平均燃焼度を45GWd/t
よりも高くする。 【解決手段】燃料棒20〜23の平均ウラン濃縮度は4
wt%以上とし、Gd棒23の全燃料棒に対する本数割
合は20%〜30%とし、その濃縮度はペレット最高ウ
ラン濃縮度とペレット最低ウラン濃縮度の間であって、
かつ最高ウラン濃縮度の0.84〜0.96とする。上
下端部のブランケット領域を除いた濃縮度燃料部の燃料
集合体横断面平均ウラン濃縮度は4.5wt%以上又は
4.3wt%以上にするか、当該燃料部の燃料集合体横
断面平均ウラン濃縮度と上記燃料ペレットの最高ウラン
濃縮度の比を1.11以下又は1.16以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子炉(B
WR)用燃料集合体に係わり、特に、適用できるウラン
最高濃縮度に制約があるときに、高燃焼度化によって燃
料経済性向上を達成するのに好適な燃料集合体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、軽水型原子炉では燃料経済性向上
と廃棄物量低減(燃料体取出数低減)が重要な課題とな
っている。この燃料経済性向上と燃料体取出数低減に
は、燃料集合体の取出燃焼度を大きくすること(高燃焼
度化)が効果的である。
【0003】燃料集合体の取出燃焼度を大きくするため
には、炉心に装荷する新燃料集合体ウランペレットのウ
ラン−235割合を大きくする、すなわち新燃料集合体
平均のウラン濃縮度を高めること(高濃縮度化)が必要
である。高燃焼度化のためウラン濃縮度を高めることに
関する従来技術として以下のものがある。
【0004】⊥特開昭63−133086号公報 この従来技術では、高濃縮度化の中で最高濃縮度を低く
することなどを目的として、ガドリニア入り燃料棒を燃
料集合体の最外周及びウォータロッド周囲の一部に配置
することで、燃料棒の濃縮度の種類を2種類または3種
類に減らし、最高濃縮度の燃料棒本数を増やすことによ
って最高濃縮度の値を低くしている。具体的には、その
公報の第1図の実施例では、燃料棒の濃縮度を7.2w
t%と5.4wt%の2種類とし、ガドリニア入り燃料
棒のウラン濃縮度を最低の5.4wt%とし、かつその
ガドリニア入り燃料棒を燃料集合体の最外周とウォータ
ロッドの周囲に配置している。また、第10図の実施例
では、燃料棒の濃縮度を6.6wt%と6.2wt%と
5.2wt%の3種類とし、ガドリニア入り燃料棒のウ
ラン濃縮度を最高の6.6wt%とし、かつそのガドリ
ニア入り燃料棒を燃料集合体の最外周とウォータロッド
の周囲に配置している。
【0005】⌒特開昭64−28587号公報 この従来技術では、燃料集合体の平均濃縮度を高めるた
め、ガドリニア入り燃料棒のウラン濃縮度を燃料集合体
で使用されているウランの中で最高濃縮度とし、かつガ
ドリニア入り燃料棒の燃料有効長を短くして、ウラン濃
縮度を最高としたために生じる出力上昇による内圧の上
昇を抑制している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、高燃焼
度化のためには燃料集合体のウラン濃縮度を高めなけれ
ばならないが、ウラン濃縮度を高めるためには種々の観
点からの検討が必要である。
【0007】例えば、高燃焼度化するためウラン濃縮度
を高くすると、燃料集合体内の出力ピーキング、つまり
ローカルピーキング係数が大きくなる。特に、燃料集合
体の最外層、特にそのコーナー領域付近のローカルピー
キング係数が大きくなる。このため、例えば比較的中性
子減速が起こりやすく、同じウラン濃縮度としても出力
が大きくなりやすい燃料集合体の最外層、特にそのコー
ナー領域付近の燃料棒の濃縮度を低くするなど、燃料集
合体のウラン濃縮度の分布をコントロールしてローカル
ピーキング係数が一定の値以下になるようにしている。
【0008】また、減速材対燃料比を大きくしないで濃
縮度を上げたのでは、中性子のエネルギスペクトルが硬
化してしまい、燃料集合体の無限増倍率はその濃縮度に
おける無限増倍率の最大値とはならず、またボイド反応
度係数の絶対値が大きくなり過ぎて過渡時の炉心の応答
が厳しくなる。このため、ウォータロッドの水領域を増
やす必要がある。一方、ウォータロッドの水領域増加さ
せていくと、8×8格子のままでは燃料棒本数が減少
し、熱的余裕が小さくなる。このため、燃料棒配列を9
行×9列の格子とすることにより、ウォータロッド配置
の自由度を増すと共に、燃料棒の平均線出力密度を低減
させることによって熱的余裕を確保することが考えられ
ている。
【0009】また、サイクル初期の余剰反応度を押さえ
るため、可燃性吸収材例えばガドリニアを添加した燃料
棒(ガドリニア入り燃料棒)が用いられるが、高燃焼度
化のためウラン濃縮度を増すと、ガドリニアによって抑
制しなければならない反応度量が増加し、かつその期間
が伸びるので、ガドリニア入り燃料棒の本数も増やす必
要がある。このガドリニア入り燃料棒は燃料集合体の最
外周に配置すると、反応度を制御する制御棒の近くに同
じ吸収材が位置することになって制御棒のきき(制御棒
価値)が悪くなるので、通常、ガドリニア入り燃料棒は
最外周より内側に配置される。また、ガドリニア入り燃
料棒は、ウランのみの燃料棒に比べ燃料棒の熱伝導度が
数%悪くなる。このため、たとえ出力が同じ場合でも燃
料棒中心温度が高くなり燃料健全性を損なう方向にある
ので、ウラン濃縮度を低くしている。
【0010】以上の技術背景の下、上記の特開昭63−
133086号公報及び特開昭64−28587号公報
に記載の従来技術が提案されている。しかし、これら従
来技術には以下の問題点がある。
【0011】上記のように、現在の燃料ペレットの製造
技術では、燃料集合体に適用できる最高ウラン濃縮度に
5.0wt%という制約がある。特開昭64−2858
7号公報に記載の従来技術は、最高濃縮度として7.2
wt%(第1図の実施例)、6.6wt%(第10図の
実施例)を挙げており、当該制約下で平均濃縮度を高め
ることを考えていない。また、第1図及び第10図の実
施例では、ウランの高濃縮度化に対応してガドリニア入
り燃料棒の本数を増しており、この場合ガドリニア入り
燃料棒の一部は必ず燃料集合体の最外周に配置すること
を条件としている。しかし、このようにガドリニア入り
燃料棒を燃料集合体の最外周に配置することは、上述し
たように制御棒価値を低下させ、炉停止性能が損なわれ
る。したがって、できればガドリニア入り燃料棒を燃料
集合体の最外周に配置することなく、平均濃縮度を高め
ることが望まれる。
【0012】特開昭64−28587号公報に記載の従
来技術は、最高ウラン濃縮度に5.0wt%という制約
が課せられた場合に高燃焼度化を図る手段を提供してい
る。しかし、この従来技術では、ガドリニア入り燃料棒
のウラン濃縮度を最高濃縮度とするため、その燃料有効
長を短くするという犠牲を払っており、今までの仕様の
燃料棒が使用できなくなるなどの設計上の不都合が生じ
る上、燃料装荷量が減少する問題があった。また、熱伝
導度が悪いガドリニア入り燃料棒の中心温度の上昇は防
止できないので、線出力密度などの熱的制限値をクリア
できなくなる。
【0013】本発明の目的は、最高ウラン濃縮度に5.
0wt%という制約が課せられた場合に、可燃性吸収材
を添加した燃料棒に問題を生じることなく平均ウラン濃
縮度を高め、45GWd/tの取出平均燃焼度よりも高
燃焼度化をめざした沸騰水型原子炉用の燃料集合体を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、燃料ペレットが充填され正方格子状に配
列された多数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速
棒とを有し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペ
レットの最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ
前記多数の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1
の燃料棒と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒と
を有している燃料集合体において、(a)前記正方格子
状に配列された全ての燃料棒の燃料集合体当りの平均ウ
ラン濃縮度は4wt%以上であり;(b)前記全ての燃
料棒に対する第2の燃料棒の本数割合は20%〜30%
であり、かつ前記第2の燃料棒に充填されている燃料ペ
レットのウラン濃縮度は前記全ての燃料棒における燃料
ペレットの最高ウラン濃縮度と最低ウラン濃縮度の間で
あって、かつ前記最高ウラン濃縮度の0.84〜0.9
6であり;(c)前記正方格子状に配列された燃料棒
は、上下端部にその他の領域より燃料集合体の一横断面
での平均ウラン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部
を除いた領域における燃料集合体の一横断面での平均ウ
ラン濃縮度が4.5wt%以上であるものとする。
【0015】また、上記目的を達成するために、本発明
は、燃料ペレットが充填され正方格子状に配列された多
数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒とを有
し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレットの
最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前記多数
の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の燃料棒
と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを有して
いる燃料集合体において、(a)前記正方格子状に配列
された全ての燃料棒の燃料集合体当りの平均ウラン濃縮
度は4wt%以上であり;(b)前記全ての燃料棒に対
する第2の燃料棒の本数割合は20%〜30%であり、
かつ前記第2の燃料棒に充填されている燃料ペレットの
ウラン濃縮度は前記全ての燃料棒における燃料ペレット
の最高ウラン濃縮度と最低ウラン濃縮度の間であって、
かつ前記最高ウラン濃縮度の0.84〜0.96であ
り;(c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下
端部にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均
ウラン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた
領域における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮
度と前記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度の比が1.1
1以下であるものとする。
【0016】更に、上記目的を達成するために、本発明
は、燃料ペレットが充填され正方格子状に配列された多
数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒とを有
し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレットの
最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前記多数
の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の燃料棒
と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを有して
いる燃料集合体において、(a)前記正方格子状に配列
された全ての燃料棒の燃料集合体当りの平均ウラン濃縮
度は4wt%以上であり;(b)前記全ての燃料棒に対
する第2の燃料棒の本数割合は20%〜30%であり、
かつ前記第2の燃料棒に充填されている燃料ペレットの
ウラン濃縮度は前記全ての燃料棒における燃料ペレット
の最高ウラン濃縮度と最低ウラン濃縮度の間であって、
かつ前記最高ウラン濃縮度の0.84〜0.96であ
り;(c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下
端部にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均
ウラン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた
領域における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮
度が4.3wt%以上であるものとする。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
は、燃料ペレットが充填され正方格子状に配列された多
数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒とを有
し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレットの
最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前記多数
の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の燃料棒
と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを有して
いる燃料集合体において、(a)前記正方格子状に配列
された全ての燃料棒の燃料集合体当りの平均ウラン濃縮
度は4wt%以上であり;(b)前記全ての燃料棒に対
する第2の燃料棒の本数割合は20%〜30%であり、
かつ前記第2の燃料棒に充填されている燃料ペレットの
ウラン濃縮度は前記全ての燃料棒における燃料ペレット
の最高ウラン濃縮度と最低ウラン濃縮度の間であって、
かつ前記最高ウラン濃縮度の0.84〜0.96であ
り;(c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下
端部にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均
ウラン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた
領域における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮
度と前記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度の比が1.1
6以下であるものとする。
【0018】以上のように構成した本発明において、
多数の燃料棒(全燃料棒)の燃料集合体当りの平均ウラ
ン濃縮度(以下、適宜「燃料集合体の平均ウラン濃縮
度」という)を4wt%以上とすることにより、燃料集
合体の取出平均燃焼度は45GWd/tよりも高燃焼度
化できる。
【0019】可燃性吸収材を含む第2の燃料棒の全燃料
棒に対する本数割合を20%〜30%とすることによ
り、燃料集合体の平均ウラン濃縮度の増大に対して余剰
反応度が適切に制御される。第2の燃料棒の濃縮度に充
填されている燃料ペレットのウラン濃縮度(以下、適宜
「ペレットウラン濃縮度」という)を燃料ペレットの最
高ウラン濃縮度と最低ウラン濃縮度の間であって、かつ
第2の燃料棒に充填されている燃料ペレットのウラン濃
縮度を前記最高ウラン濃縮度の0.84〜0.96にす
ることにより、熱伝導度が悪い可燃性吸収材を含む第2
の燃料棒の中心温度をその他の可燃性吸収材を含まない
第1の燃料棒の中心温度と同等とし、かつ平均ウラン濃
縮度の4wt%以上の増大に寄与する。
【0020】燃料棒の上下端部にその他の領域より燃料
集合体横断面平均ウラン濃縮度が低い領域、例えば天然
ウランブランケットを設けることにより、中性子の洩れ
を少なくし効率良く燃料を燃やし、一層の高燃焼度化が
図れる。
【0021】燃料棒の上下端部に平均ウラン濃縮度が低
い領域を設けるとき、その他の領域での燃料集合体横断
面平均ウラン濃縮度は4.5wt%以上又は4.3wt
%以上にするか、その他の領域での燃料集合体横断面平
均ウラン濃縮度と上記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度
の比を1.11以下又は1.16以下にすることによ
り、燃料集合体の平均濃縮度を4wt%以上にできる。
【0022】即ち、天然ウランブランケットを上端部に
2/24ノード、下端に1/24ノード設けた場合、そ
の他の領域での燃料集合体横断面平均ウラン濃縮度と上
記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度の比を1.11以下
にすれば燃料集合体の平均濃縮度が4wt%以上にでき
る。このとき当該その他の領域での燃料集合体横断面平
均ウラン濃縮度は4.5wt%以上となる。一方、天然
ウランブランケットを上下端部に1/24ノードずつ設
けた場合、その他の領域での燃料集合体横断面平均ウラ
ン濃縮度と上記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度の比を
1.16以下にすれば燃料集合体の平均濃縮度を4wt
%以上になる。このとき当該その他の領域での燃料集合
体横断面平均ウラン濃縮度は4.3wt%以上となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて詳細に説明する。まず、本発明の第1の実施例を図
1〜図9により説明する。本実施例は、燃料棒配列が1
0行10列の燃料集合体10において燃料ペレットの最
高ウラン濃縮度を5.0wt%とした場合のものであ
る。
【0024】図1において、本実施例の燃料集合体10
は、複数の燃料棒20,21,22,23と、4本の太
径ウォータロッド30とを有し、これら燃料棒20〜2
3及びウォータロッド30はチャンネルボックス31内
に配置されている。これら燃料棒のうち、燃料棒21,
22は燃料集合体10の4つのコーナー領域にある燃料
棒であり、燃料棒23は可燃性吸収材、即ちガドリニア
を含む燃料棒(以下、「Gd棒」という)であり、燃料
棒20はそれ以外の燃料棒である。これら燃料棒20〜
23は、燃料有効部の2/24ノードの上端部と1/2
4ノードの下端部を除いた21/24ノードの領域に一
様なウラン濃縮度の燃料ペレットが充填され、2/24
ノードの上端部と1/24ノードの下端部に天然ウラン
を燃料とするブランケットが形成されている。
【0025】燃料棒20は56本あり、そこに充填され
ている燃料ペレットのウラン濃縮度(以下、適宜「ペレ
ットウラン濃縮度」という)は5.0wt%、即ち最高
ウラン濃縮度であり、4つのコーナー領域に位置する4
本の燃料棒22のペレットウラン濃縮度は3.6wt%
であり、燃料棒22に隣接する8本の燃料棒21のペレ
ットウラン濃縮度は4.30wt%である。また、Gd
棒23は20本あり、そのペレットウラン濃縮度は4.
45wt%である。Gd棒23はそのうちの1/2以上
の12本がウォータロッド30に面して配置されてい
る。また、Gd棒23は制御棒の正方格子状の配列の最
外周を除いた領域に配置されている。上下端部のブラン
ケット領域における天然ウランの濃縮度は0.71wt
%である。
【0026】燃料棒20,21,22,23の総本数は
88本であり、Gd棒の全燃料棒に対する本数割合は2
0/88=23%である。Gd棒23のペレットウラン
濃縮度の4.45wt%は、ペレット最高濃縮度の5.
0wt%とペレット最低濃縮度の3.6wt%間にあ
る。Gd棒23を除いた燃料棒本数は68本であり、こ
のうち、ペレット最高ウラン濃縮度の燃料棒20の本数
割合は56/68=82%である。このとき、全燃料棒
の燃料集合体当りの平均ウラン濃縮度(以下、適宜「燃
料集合体の平均ウラン濃縮度」という)は4.25wt
%である。また、上下端部のブランケット領域を除いた
濃縮燃料部における燃料集合体10の一横断面での平均
ウラン濃縮度(以下、適宜「燃料集合体横断面平均ウラ
ン濃縮度」という)は4.75wt%であり、ペレット
最高ウラン濃縮度に対する比emax /emeanは
5/4.75=1.05である。
【0027】ウォータロッド30は各々2×2相当の大
きさの横断面円形のウォータロッドであり、その減速材
横断面積の合計は10cm2 である。これらウォータ
ロッド30は燃料棒が12本配置可能な領域に配置され
ている。
【0028】図2に上記燃料集合体10の全体構成を示
す。燃料棒20,21,22,23及びウォータロッド
30は上端を上部タイプレート7に支持され、下端を下
部タイプレート8に支持され、かつ中間部の7箇所を1
〜7段のスペーサ9により保持されている。チャンネル
ボックス31はこれら燃料棒及びウォータロードで構成
された燃料バンドルを取り囲んでいる。
【0029】図3に、上記燃料集合体10の炉心での配
置状況を示す。十字型制御棒35を取り囲んで、本実施
例の燃料集合体10が4体配置され、1つの燃料ユニッ
トを構成している。この燃料ユニットの1つのコーナに
隣接して中性子検出器計測管11が配置されている。こ
の燃料ユニットが多数集まって炉心が構成される。
【0030】次に、本実施例の燃料集合体の作用を説明
する。現在の燃料ペレットの製造技術では、燃料集合体
に適用できる燃料ペレットの最高ウラン濃縮度に5.0
wt%という制約がある。本実施例は、このような制約
の下で可燃性吸収材を添加した燃料棒に問題を生じるこ
となく、出力ピーキングを小さく押さえながら平均ウラ
ン濃縮度を高め、45GWd/tよりも高い取出平均燃
焼度を達成せんとするものである。以下、このことを説
明する。
【0031】燃料集合体の取出燃焼度を大きくするため
には、炉心に装荷する新燃料集合体の燃料ペレットのウ
ラン濃縮度を高めることが必要である。図4に、燃料集
合体の平均ウラン濃縮度と取出燃焼度との関係を示す。
本発明では、取出燃焼度として45GWd/tよりも高
い燃焼度を狙っており、図4から取出燃焼度を45GW
d/tよりも高くするためには燃料集合体の平均ウラン
濃縮度を4.0wt%以上とすることが必要であること
が分かる。本実施例の燃料集合体10では、上記のよう
にその平均ウラン濃縮度は4.25wt%であり、取出
燃焼度は約50GWd/tを達成可能である。
【0032】ところで、本実施例では、燃料棒の上下端
部に天然ウランのブランケットが設けられている。この
ように天然ウランブランケットを設けることにより、中
性子の洩れを少なくして効率良く燃料を燃やし、一層の
高燃焼度化が図れる。
【0033】一方、このように上下端部に天然ウランブ
ランケットを設けたとき、設計上重要なのは上下端部の
ブランケットを除いた濃縮燃料部のウラン濃縮度であ
る。本実施例では、上下端部の天然ウラン(濃縮度0.
71wt%)がそれぞれ2/24ノード、1/24ノー
ドずつある。この場合、濃縮燃料部の燃料集合体横断面
平均ウラン濃縮度は4.5wt%以上にすれば、燃料集
合体平均ウラン濃縮度を4.0wt%以上になる。この
とき、その燃料集合体横断面平均ウラン濃縮度のペレッ
ト最高濃縮度に対する比emax /emeanは5/
4.5=1.11以下となる。
【0034】また、一般に、上下端部の天然ウランブラ
ンケットとしてはそれぞれ1/24ノードずつ付けるこ
とも行われている。この場合、濃縮燃料部の燃料集合体
横断面平均ウラン濃縮度は4.3wt%以上にすれば、
燃料集合体平均ウラン濃縮度を4.0wt%以上にな
り、ペレット最高濃縮度に対する比emax /eme
anは5/4.3=1.16以下となる。
【0035】本実施例では、上記のように濃縮燃料部の
燃料集合体横断面平均ウラン濃縮度は4.75wt%で
あり、ペレット最高濃縮度に対する比emax /em
eanは1.05であり、それぞれ上下端部に2/24
ノード、1/24ノードずつブランケットを設けた場合
の上記の4.5wt%以上、1.11以下となってい
る。
【0036】次に、燃料集合体の平均ウラン濃縮度を
4.0wt%以上に高める場合に配慮しなければならな
い点として、可燃性吸収材即ちガドリニアを添加したG
d棒23の本数がある。Gd棒23はサイクル初期の余
剰反応度を押さえるために用いられるが、高燃焼度化の
ためウラン濃縮度を増すと、ガドリニアによって抑制し
なければならない反応度量が増加するので、ガドリニア
入り燃料棒の本数も増やす必要がある。このことは一般
に知られているが、今まで、ウラン濃縮度の増加とそれ
に応じて増やす必要のあるGd棒の適性本数についての
定量的な関係については検討されていない。
【0037】本願発明者等は、燃料集合体の平均ウラン
濃縮度の増加とガドリニア入り燃料棒の本数割合とを調
べた結果、図5に示す関係を得た。ここで、ガドリニア
入り燃料棒の本数割合とは、燃料集合体に含まれる全燃
料棒本数に占める余剰反応度制御に必要なガドリニア入
り燃料棒本数の割合である。この図から、燃料集合体の
平均ウラン濃縮度を4.0wt%以上にするとき、その
余剰反応度制御に必要なガドリニア入り燃料棒の本数割
合は20%以上であることが分かる。
【0038】ガドリニア入り燃料棒の本数割合は、図5
に示すように、燃料集合体の平均ウラン濃縮度に依存す
る。燃料ペレットの最高ウラン濃縮度を5wt%以下と
した本発明の場合、燃料集合体の横断面平均ウラン濃縮
度は、最大5wt%となる。しかし、後述するように、
可燃性吸収材を含む燃料棒やコーナー部燃料棒のローカ
ルピーキングを抑制するため、燃料集合体の横断面平均
ウラン濃縮度の最大値は4.8wt%となる。
【0039】天然ウランブランケットを設置しない場合
を想定すると、燃料集合体の平均ウラン濃縮度の最大値
は、横断面平均ウラン濃縮度の最大値である4.8wt
%程度まで増大できる。したがって、図5に示すよう
に、本発明で対象とする燃料集合体の余剰反応度を制御
するためには、全燃料棒に対するガドリニア入り燃料棒
の本数割合を20%〜30%とすることが必要である。
【0040】本実施例の燃料集合体10では、平均ウラ
ン濃縮度が4.25wt%であり、その余剰反応度制御
に必要なガドリニア入り燃料棒本数の割合は22%であ
るのに対して、上記のようにGd棒23の本数割合は2
3%であるので、余剰反応度を適切に制御することがで
きる。
【0041】ここで、ガドリニア入り燃料棒は燃料集合
体の最外周に配置すると、反応度を制御する制御棒の近
くに同じ減速材が位置することになって制御棒のきき
(制御棒価値)が悪くなる。したがって、本実施例で
は、従来の一般的な考えに従い、Gd棒23は正方格子
状の配列の最外周を除いた領域に配置し、制御棒価値の
低下を防止する。
【0042】次に、本実施例において、燃料集合体の平
均ウラン濃縮度を4wt%以上の4.25wt%とする
ために採用した構成について説明する。まず、本発明の
基本的な考え方を説明する。
【0043】図6は取出平均燃焼度とウラン濃縮度の関
係を示す図である。図中の白丸は燃料集合体の平均ウラ
ン濃縮度であり、その上下に伸びる縦線はウラン濃縮度
分布(ウラン濃縮度スプリット)を示す。沸騰水型原子
炉の燃料集合体では、燃料棒にウラン濃縮度の差をつけ
ることにより局所出力ピーキングの低減を図る。特に、
局所出力ピーキングが発生するのは、中性子減速効果が
大きい燃料集合体コーナー領域の燃料棒、ウォータロッ
ドに面した燃料棒である。このため、これらの燃料棒の
ウラン濃縮度を下げる必要がある。また、前述のように
サイクル初期の余剰反応度を抑えるために、ガドリニア
を添加した燃料棒では、ウランのみの燃料棒に比べ燃料
棒の熱伝導度が数%悪くなる。このため、たとえ出力が
同じでも燃料棒中心温度が高くなり、安全上好ましくな
いので、ウラン濃縮度を低くする必要がある。一方、目
標とする取出平均燃焼度を達成しようとする場合には、
平均ウラン濃縮度を保つため前記燃料棒以外の燃料棒の
ウラン濃縮度を高める必要がある。このように局所出力
ピーキングを低減しかつ平均ウラン濃縮度を保つために
は、図6に示すようにある程度のウラン濃縮度分布を燃
料棒毎につけることが必要である。
【0044】ところで、取出燃焼度を増加させるために
はウラン濃縮度の増加が必要であり、全ての燃料棒のウ
ラン濃縮度を必要濃縮度まで増加させればよい。しか
し、実際には外周部やウォータロッド隣接部、ガドリニ
ア入り燃料棒のウラン濃縮度を下げる必要があることは
上に述べた通りである。したがって、ウラン濃縮度を増
加させるためには燃料集合体の平均ウラン濃縮度より高
いウラン濃縮度を有する燃料棒の割合を増加させること
が必要である。
【0045】ここで、燃料ペレット製造設備は、その製
造能力として扱えるウラン濃縮度に5.0wt%という
上限がある。したがって、平均ウラン濃縮度を増加させ
ていく場合、同じ濃縮度スプリットのまま増加させる
と、ペレット最高ウラン濃縮度はこの製造限界値を越え
る。この様子を同じく図6に示す。現状では、ペレット
最高ウラン濃縮度の製造限界値を5.0wt%以上に引
き上げることは許されない。したがって、ペレット最高
ウラン濃縮度が製造限界値を越えずに平均ウラン濃縮度
を高める方法として、濃縮度スプリットを減らし、ペレ
ット最低ウラン濃縮度を増加させて、より一様な濃縮度
分布に近づけて平均ウラン濃縮度を増加させる方法が考
えられる。この様子も同じく図6に示す。しかし、燃料
棒には線出力密度などの熱的制限値があり、局所出力ピ
ーキングは一定値以下に押さえなければならないので、
ペレット最低ウラン濃縮度を増加させることは得策では
ない。そこで、本発明では、局所出力ピーキングを低減
しながら平均ウラン濃縮度を高めることを基本とする。
【0046】まず、本発明の局所出力ピーキングを低減
する考え方を説明する。燃料集合体周辺部では、比較的
中性子減速が起こりやすく、同じウラン濃縮度としても
出力が出やすい。この効果は、燃料集合体の4コーナー
領域にある12本の燃料棒(各コーナー3本づつ)、特
に各コーナーの合計4本で顕著である。この中性子減速
効果を考慮して、線出力密度などの熱的制限値を満足
し、出力ピーキングを他の位置にあるウランのみを含む
燃料棒と同等にするためには、燃料集合体の4コーナー
の合計4本の燃料棒22の平均ウラン濃縮度が最高ウラ
ン濃縮度の0.60から0.76の間となるようにする
か、又は4コーナー付近にある12本の燃料棒21,2
2の平均ウラン濃縮度が最高ウラン濃縮度の0.70か
ら0.86の間となるようにする必要があることが分か
った。
【0047】本実施例ではコーナー領域にある4本の燃
料棒22のペレットウラン濃縮度は3.60wt%であ
り、ペレット最高ウランの濃縮度の0.72としてい
る。また、4コーナー領域に位置する燃料棒22に隣接
する各2本の燃料棒21のペレットウラン濃縮度を4.
30wt%とした。このとき、4コーナー付近にある合
計12本の燃料棒21及び22の平均ウラン濃縮は4.
07wt%であり、前記最高ウランの濃縮度の0.81
となっている。
【0048】また、可燃性吸収材(Gdなど)を添加し
た燃料棒では、既に述べたように燃料棒の熱伝導度が数
%悪くなるため、安全上、その他の可燃性吸収材を含ま
ない通常のウラン燃料棒出力と同じ燃料棒中心温度とす
るためには、可燃性吸収材を含む燃料棒のローカルピー
キングは可燃性吸収材が燃え尽きる第1サイクルの末期
において、その他の燃料棒のローカルピーキングより数
%以上小さくなるようにすることが効果的である。この
ため、可燃性吸収材を含む燃料棒の平均ウラン濃縮度は
最高ウラン濃縮度の0.84から0.96の間となるよ
うに構成するのがよいことが分かった。
【0049】本実施例では、Gd棒23のペレットウラ
ン濃縮度を4.45wt%とした。このとき、Gd棒2
3の濃縮度はペレット最高ウラン濃縮度の0.89とな
っている。これによりGd棒23の中心温度はガドリニ
アを含まない燃料棒と同等の温度とすることができる。
【0050】図7に第1の実施例になる燃料集合体10
のローカルピーキング係数の分布を示す。図7(a)は
第1サイクルの初期、即ち燃焼度0.0GWd/tにお
けるローカルピーキング分布である。本図より、ローカ
ルピーキング係数はコーナー領域が最も大きくなること
が分る。しかしながら、ピーキング係数は1.5程度の
押さえられており、この値は線出力密度などの熱的制限
の観点から許容できる範囲にある。図7(b)は第1サ
イクル末期、即ち燃焼度13.2GWd/tにおけるロ
ーカルピーキング係数の分布を示す。Gd棒23のロー
カルピーキング係数の最大値は1.006であり、その
他の燃料棒のローカルピーキング係数の最大値1.12
5より小さな値となっている。
【0051】次に、本発明の平均ウラン濃縮度を高める
考え方を説明する。本発明では、上記のように局所出力
ピーキングを小さくしながら平均ウラン濃縮度を高める
ものであり、そのためにガドリニア入り燃料棒を最高ウ
ラン濃縮度の0.84〜0.96の低濃縮度にするこ
と、コーナー領域の燃料棒を最高ウラン濃縮度の0.7
0〜0.86の低濃縮度にすることや、ガドリニア入り
燃料棒の本数割合は30%まで増加することを想定して
いる。また、中性子の洩れを少なくして効率良く燃料を
燃やすため、天然ウランブランケットを設けることが望
ましいと考えている。一方、上端部に2ノード下端部に
1ノードの天然ウランブランケットを設けた場合、平均
ウラン濃縮度を4.0wt%以上にするためには、燃料
集合体横断面平均ウラン濃縮度を4.5wt%以上にす
ることが必要である。即ち、本発明では、ガドリニア及
び天然ウランブランケットなどの低濃縮度燃料を最大に
使用する条件下においても、燃料集合体横断面平均ウラ
ン濃縮度を4.5wt%以上にすることが必要である。
【0052】図8は、局所出力ピーキングを従来以下と
するために、ガドリニア入り燃料棒のウラン濃縮度を上
記範囲0.84〜0.95の下限である84%、コーナ
ー領域の燃料棒の濃縮度を上記範囲0.70〜0.86
の下限である70%とし、残りの燃料棒をペレット最高
ウラン濃縮度とした場合のガドリニア入り燃料棒を除く
その他の燃料棒のうち、ペレット最高ウラン濃縮度を有
する燃料棒の本数割合と燃料集合体横断面平均ウラン濃
縮度の関係を示したものである。この図から、ペレット
最高ウラン濃縮度を有する燃料棒の割合を約75%以上
にすれば燃料集合体横断面平均ウラン濃縮度が4.5w
t%以上になることが分かる。即ち、ペレットウラン濃
縮度が燃料集合体横断面平均ウラン濃縮度より高い燃料
棒のガドリニア入り燃料棒を除いたその他の燃料棒に対
する本数割合を75%以上にすれば、燃料集合体の平均
ウラン濃縮度を4.0wt%以上にすることができる。
【0053】本実施例では、上記のように局所出力ピー
キングの起きやすいコーナー領域の合計12本の外周燃
料棒21,22とGd棒23以外の燃料棒20を全て製
造上限の濃縮度である最高ウラン濃縮度5.0wt%と
し、Gd棒23を除いた全ての燃料棒20,21,22
のうち燃料棒20の本数割合は82%である。したがっ
て、本実施例によれば、燃料集合体の断面平均ウラン濃
縮度を4.5wt%以上の4.75wt%が達成でき、
燃料集合体の平均ウラン濃縮度を4.0wt%以上の
4.25wt%が達成できる。
【0054】平均ウラン濃縮度を4.0wt%以上に高
める場合に配慮しなければならない更に他の点として、
減速材領域(非沸騰水領域)の大きさ(面積)がある。
即ち、濃縮度を増すとき、減速材対燃料比を大きくしな
いで濃縮度を上げたのでは、中性子のエネルギスペクト
ルが硬化してしまい、燃料集合体の無限増倍率はその濃
縮度における無限増倍率の最大値とはならず、またボイ
ド反応度係数の絶対値が大きくなり過ぎて過渡時の炉心
の応答が厳しくなる。このため、減速材領域を増やす必
要がある。しかし、8×8格子のままでは燃料棒本数が
減少し、熱的余裕が小さくなる。このため、本実施例で
はウォータロッド30の横断面積の合計を10cm2
とし、10×10の格子配列を採用している。以下、ウ
ォータロッドの横断面積等の最適化について説明する。
【0055】図9に、燃料棒の格子配列数を10×10
とした燃料集合体において、燃料装荷量を一定として、
ウォータロッド領域(内側領域の減速材)を増大させた
場合と、チャンネルボックス外側のギャップ水領域(外
側領域の減速材)を増大させた場合の反応度の変化を比
較して示す。横軸にはウォータロッド領域又はギャップ
水領域の増分(非沸騰水領域の増分)と、ウォータロッ
ド領域の増分に関しチャンネルボックス内横断面積に対
するウォータロッド内横断面積の割合の2つの指標を示
し、縦軸には現在使用されているウォータロッド内横断
面積である3cm2 (1.7%)を基準とした中性子
無限増倍率の差を示す。この図より、中性子無限増倍率
の向上にはチャンネルボックスに面した燃料集合体の外
側領域より、燃料集合体の内側領域の方が効果的である
(感度が高い)ことが分かる。これは、中性子束分布の
平坦化により、減速材による中性子吸収が減少するため
である。熱中性子束分布の平坦化は、燃料経済性だけで
なく局所出力分布にも影響を及ぼすため、熱的余裕を確
保する点からも重要である。
【0056】このように、10×10格子配列の燃料集
合体においては、燃料経済性向上のためにはウォータロ
ッド内横断面積を増加することが効果があり、そのため
にウォータロッド内横断面積を現在の3cm2 (1.
7%)から増大することが必要である。一方、ウォータ
ロッド領域の燃料格子数を増大することは、燃料棒本数
の減少になり、高燃焼度化に反することになる。燃料集
合体の対称性を考慮すると、10×10格子燃料集合体
では、ウォータロッド領域の燃料格子数は、現在の2本
に対して8本〜16本(4倍〜8倍)の範囲が妥当であ
る。10×10格子燃料集合体の燃料単位格子の面積
が、現在の8×8格子の60%程度になること、またウ
ォータロッド領域の燃料格子数が上記より4倍〜8倍に
なることを考えると、ウォータロッド内横断面積として
は7(4%)〜14(8%)cm2 の範囲が適切であ
る。
【0057】本実施例では、上記のようにウォータロッ
ド30の横断面積の合計は7〜14cm2 の範囲内の
約10cm2 であり、これにより反応度を高め、燃料
経済性を向上できる。
【0058】また、ウォータロッドの横断面積を増加す
るには、大型ウォータロッドの採用が、犠牲にしなくて
はならない燃料棒本数を減少できる点、更に燃料棒冷却
効果の小さな冷却材流路面積が減少できる(限界出力を
増大する)点で有利である。ウォータロッドとウォータ
ロッドに隣接する燃料棒との間隔を一定とすると、円形
ウォータロッドの場合には、上記スペースの有効利用の
点で2×2の燃料格子をウォータロッドにすることが最
も優れている。
【0059】したがって、本実施例では、中性子減速効
果が小さな燃料集合体中央領域の12本の燃料棒が配置
可能な領域をウォータロッド領域とし、2×2相当の大
きさの大型で円形のウォータロッド30を4本配置し、
燃料棒冷却効果の小さな冷却材流路面積が減少した構成
となっている。これは、限界出力を増大することにな
る。
【0060】次に、燃料集合体の平均ウラン濃縮度を
4.0wt%以上に高めるための燃料棒の配列について
説明する。
【0061】上述したように、本発明では局所出力ピー
キングを低減しながら平均ウラン濃縮度を高めるため、
ペレットウラン濃縮度が燃料集合体横断面平均ウラン濃
縮度より高い燃料棒のガドリニア入り燃料棒を除いたそ
の他の燃料棒に対する本数割合を75%以上にすること
が必要である。このためには、燃料集合体横断面平均ウ
ラン濃縮度より高いペレットウラン濃縮度を有する燃料
棒の本数を可能な限り増加させることが重要である。こ
の観点から、本実施例では、 (1)燃料集合体外周部の燃料棒、特に4コーナー領域
にある4〜12本の燃料棒(各コーナー3本づつ); (2)ウォータロッド周りの燃料棒; (3)可燃性吸収材を含む燃料棒;を除いた燃料棒20
のウラン濃縮度を天然ウランブランケットを除いた部分
で5.0wt%のペレット最高ウラン濃縮度とし、その
他の燃料棒のペレットウラン濃縮度をこれよりも小さく
している。
【0062】また、本実施例では、可燃性吸収材入り燃
料棒をウォータロッド周りに配置することで、上記
(2)及び(3)の構成を実現している。即ち、ウォー
タロッドの周りでも、中性子減速効果が大きく、ウォー
タロッド隣接燃料棒の局所出力ピーキングが増加するこ
とになるので、濃縮度の低減を図ることが望まれ、一方
で既に述べたように可燃性吸収材入り燃料棒では燃料熱
伝導の観点からウラン濃縮度を低くしなければいけな
い。本実施例では、可燃性吸収材入り燃料棒をウォータ
ロッド周りに配置することにより、出力は比較的大きく
なりやすい位置での出力ピーキングを低く押さえるとと
もに、燃料集合体の平均ウラン濃縮度を高められるとい
う効果が得られる。
【0063】このように、上記(1)のコーナー領域に
ある4〜12本の燃料棒、上記(2)のウォータロッド
周りの燃料棒及び上記(3)の可燃性吸収材を含む燃料
棒を除いた燃料棒のウラン濃縮度を一様に燃料集合体で
最高の値とし、その他の燃料棒のウラン濃縮度をこれよ
り小さくすると共に、上記(2)のウォータロッド周り
の燃料棒として可燃性吸収材を含む燃料棒を配置するこ
とが、最高ウラン濃縮度に制約が課せられた場合に、燃
料集合体の平均ウラン濃縮度を高めて高燃焼度化を図る
のに効果がある。
【0064】また、高燃焼度化した場合には、燃料集合
体内の可燃性吸収材入り燃料棒の本数が増え、ウォータ
ロッドの周りにできるだけ多くの可燃性吸収材入り燃料
棒を配置する方が上記の平均ウラン濃縮度を高める等の
効果が大きい。燃料棒の配列が10行10列以上の燃料
集合体では、ウォータロッドの周りにできるだけ多くの
可燃性吸収材入り燃料棒を配置すると、その本数は可燃
性吸収材入り燃料棒の総本数の1/2以上となる。
【0065】以上の理由により、本実施例では、Gd棒
23の1/2以上をウォータロッド30の周りに配置
し、燃料集合体10の4コーナー領域にある12本の燃
料棒21,22及びGd棒23を除いた燃料棒20のウ
ラン濃縮度を5.0wt%のペレット最高ウラン濃縮度
としており、これにより最高ウラン濃縮度に5.0wt
%という制約が課せられた場合に、燃料集合体の平均ウ
ラン濃縮度を高めて高燃焼度化を図ることができる。
【0066】したがって、本実施例によれば、最高ウラ
ン濃縮度に5.0wt%という制約が課せられた場合
に、ガドリニア入り燃料棒に問題を生じることなく、ま
た線出力密度などの熱的制限値を満足しながら、燃料集
合体の平均ウラン濃縮度を高めて取出平均燃焼度を45
GWd/tよりも高燃焼度化することが可能となり、ま
たこの高燃焼度化によって燃料経済性向上、使用済燃料
発生量低減を達成できる。
【0067】本発明の第2の実施例を図10により説明
する。第1の実施例では、燃料棒配列を10行10列と
した燃料集合体に本発明を適用したが、本実施例は燃料
棒配列を11行11列とした燃料集合体13においてペ
レット最高ウラン濃縮度を5.0wt%とした場合のも
のである。
【0068】図10において、本実施例の燃料集合体1
3は、複数の燃料棒203,213,223,233
と、2本の太径ウォータロッド303とを有し、これら
燃料棒203〜233及びウォータロッド303はチャ
ンネルボックス31内に配置されている。これら燃料棒
のうち、燃料棒213,223は燃料集合体13の4つ
のコーナー領域にある燃料棒であり、燃料棒233は可
燃性吸収材、即ちガドリニアを含むGd棒であり、燃料
棒203はそれ以外の燃料棒である。これら燃料棒20
3〜233は、燃料有効部の2/24の上端部と1/2
4の下端部を除いた21/24の領域に一様なウラン濃
縮度の燃料ペレットが充填され、2/24の上端部と1
/24の下端部に天然ウランを燃料とするブランケット
が形成されている。
【0069】燃料棒203は68本あり、ペレットウラ
ン濃縮度は5.0wt%、即ち最高ウラン濃縮度であ
り、4つのコーナー領域に位置する4本の燃料棒223
のペレットウラン濃縮度は3.6wt%であり、燃料棒
223に隣接する8本の燃料棒213のペレットウラン
濃縮度は4.3wt%である。また、Gd棒233は2
4本あり、そのペレットウラン濃縮度は4.45wt%
である。Gd棒233はそのうちの1/2以上の18本
がウォータロッド303に面して配置されている。ま
た、Gd棒233は制御棒の正方格子状配列の最外周を
除いた領域に配置されている。上下端部のブランケット
領域における天然ウランの濃縮度は0.71wt%であ
る。
【0070】燃料棒203,213,223,233の
総本数は104本であり、Gd棒の全燃料棒に対する本
数割合は24/104=23%である。Gd棒233の
ペレットウラン濃縮度4.45wt%は、ペレット最高
ウラン濃縮度の5.0wt%とペレット最低ウラン濃縮
度の3.6wt%間にある。Gd棒233を除いた燃料
棒本数は80本であり、このうち、ペレット最高ウラン
濃縮度の燃料棒203の本数割合は68/80=85%
である。このとき、燃料集合体13の平均ウラン濃縮度
は4.26wt%まで高くすることができ、更なる高燃
焼度化が図れる。また、燃料集合体13の上下端部のブ
ランケット領域を除いた濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮
度は4.77wt%であり、ペレット最高ウラン濃縮度
に対する比emax /emeanは5/4.77=
1.05である。
【0071】ウォータロッド303は各々3×3相当の
大きさの横断面円形のウォータロッドであり、その減速
材横断面積の合計は10cm2 である。これらウォー
タロッド303は燃料棒が17本配置可能な領域に配置
されている。
【0072】本実施例によっても、第1の実施例と同様
の効果が得られる。
【0073】本発明の第3の実施例を図11により説明
する。本実施例は上記第2の実施例の変形例である。即
ち、本実施例の燃料集合体13Aは、図10に示す燃料
集合体13において、コーナー領域の燃料棒223に隣
接する燃料棒213をペレット最高ウラン濃縮度5.0
wt%の燃料棒203に置き換えたものである。燃料棒
配列を11行11列にすると、燃料棒1本の熱的負担が
少なくなるので、コーナー領域の燃料棒223に隣接す
る燃料棒のウラン濃縮度を低下させないことも可能であ
り、これにより4コーナー領域の4本の燃料棒223、
Gd棒以外の燃料棒203の本数を76本に増やせる。
即ち、ペレット最高ウラン濃縮度の燃料棒203の本数
割合は76/80=95%である。このとき、燃料集合
体13Aの平均ウラン濃縮度は4.31wt%まで高く
することができ、更なる高燃焼度化が図れる。また、燃
料集合体13Aの上下端部のブランケット領域を除いた
濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮度は4.82wt%であ
り、ペレット最高ウラン濃縮度に対する比emax /
emeanは5/4.82=1.04である。
【0074】本発明の第4の実施例を図12により説明
する。本実施例は燃料棒配列を10行10列とした燃料
集合体15においてペレット最高ウラン濃縮度を4.9
5wt%とした場合のものである。
【0075】図12において、本実施例の燃料集合体1
5は、複数の燃料棒203,213,225,235,
405と、3本の太径ウォータロッド305とを有し、
これら燃料棒205〜235,405及びウォータロッ
ド305はチャンネルボックス31内に配置されてい
る。これら燃料棒のうち、燃料棒215,225は燃料
集合体15の4つのコーナー領域にある燃料棒であり、
燃料棒235は可燃性吸収材、即ちガドリニアを含むG
d棒であり、燃料棒205,405はそれ以外の燃料棒
である。燃料棒205〜235は、燃料有効部の2/2
4の上端部と1/24の下端部を除いた21/24の領
域に一様なウラン濃縮度の燃料ペレットが充填され、2
/24の上端部と1/24の下端部に天然ウランを燃料
とするブランケットが形成されている。一方、燃料棒4
05は燃料棒205〜235より短い部分長燃料棒であ
り、本実施例では燃料棒有効長部分、即ち燃料ペレット
が充填されている部分は、他の燃料棒の軸方向14/2
4に位置する。部分長燃料棒405にはブランケットは
設けられていない。
【0076】燃料棒205は46本あり、そのペレット
ウラン濃縮度は4.95wt%、即ち最高ウラン濃縮度
であり、4つのコーナー領域に位置する4本の燃料棒2
25のペレットウラン濃縮度は3.5wt%であり、燃
料棒225に隣接する8本の燃料棒215のペレットウ
ラン濃縮度は4.5wt%である。また、Gd棒235
は20本あり、そのペレットウラン濃縮度は4.5wt
%である。Gd棒235は制御棒の正方格子状配列の最
外周を除いた領域に配置されている。上下端部のブラン
ケット領域における天然ウランの濃縮度は0.71wt
%である。部分長燃料棒405は12本あり、そのペレ
ットウラン濃縮度は4.95wt%即ち燃料棒205と
同じ最高ウラン濃縮度である。
【0077】燃料棒205,215,225,235,
405の総本数は90本であり、Gd棒235の全燃料
棒に対する本数割合は20/90=22%である。Gd
棒235のウラン濃縮度4.5wt%は、ペレット最高
ウラン濃縮度の4.95wt%とペレット最低ウラン濃
縮度の3.5wt%間にある。Gd棒235を除いた燃
料棒本数は70本であり、このうち、最高ウラン濃縮度
を有する燃料棒205,405の本数割合は58/70
=83%である。このとき、燃料集合体15の平均ウラ
ン濃縮度は4.29wt%まで高くすることができる。
また、燃料集合体15の上下端部のブランケット領域を
除いた濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮度は4.75wt
%であり、ペレット最高ウラン濃縮度に対する比ema
x /emeanは4.95/4.75=1.04であ
る。
【0078】部分長燃料棒405の燃料有効長部よりも
上方の横断面では、Gd棒235を除いた燃料棒本数は
58本であり、このうち、最高ウラン濃縮度の燃料棒2
05の本数割合は46/58=79%である。このと
き、燃料集合体15の上下端部のブランケット領域を除
いた濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮度は4.71wt%
であり、ペレット最高ウラン濃縮度に対する比emax
/emeanは4.95/4.71=1.05であ
る。
【0079】ウォータロッド305は各々2×2相当の
大きさの横断面円形のウォータロッドであり、その減速
材横断面積の合計は10cm2 である。これらウォー
タロッド305は燃料棒が10本配置可能な領域に配置
されている。
【0080】本実施例によっても、第1の実施例と同様
の効果が得られる。
【0081】本発明の第5の実施例を図13により説明
する。本実施例は燃料棒配列を9行9列とした燃料集合
体17においてペレット最高ウラン濃縮度を4.95w
t%とした場合のものである。
【0082】図13において、本実施例の燃料集合体1
7は、複数の燃料棒207,217,227,237,
407と、2本の太径ウォータロッド307とを有し、
これら燃料棒207〜237,407及びウォータロッ
ド307はチャンネルボックス31内に配置されてい
る。これら燃料棒のうち、燃料棒217,227は燃料
集合体17の4つのコーナー領域にある燃料棒であり、
燃料棒237は可燃性吸収材、即ちガドリニアを含むG
d棒であり、燃料棒207,407はそれ以外の燃料棒
である。燃料棒207〜237は、燃料有効部の2/2
4の上端部と1/24の下端部を除いた21/24の領
域に一様なウラン濃縮度の燃料ペレットが充填され、2
/24の上端部と1/24の下端部に天然ウランを燃料
とするブランケットが形成されている。一方、燃料棒4
07は燃料棒207〜237より短い部分長燃料棒であ
り、本実施例では燃料棒有効長部分、即ち燃料ペレット
が充填されている部分は、他の燃料棒の軸方向14/2
4に位置する。部分長燃料棒407にはブランケットは
設けられていない。
【0083】燃料棒207は38本あり、そのペレット
ウラン濃縮度は4.95wt%、即ち最高ウラン濃縮度
であり、4つのコーナー領域に位置する4本の燃料棒2
27のペレットウラン濃縮度は3.2wt%であり、燃
料棒227に隣接する8本の燃料棒217のペレットウ
ラン濃縮度は4.2wt%である。また、Gd棒237
は16本あり、そのペレットウラン濃縮度は4.4wt
%である。Gd棒237は制御棒の正方格子状配列の最
外周を除いた領域に配置されている。上下端部のブラン
ケット領域における天然ウランの濃縮度は0.71wt
%である。部分長燃料棒407は8本あり、そのペレッ
トウラン濃縮度は4.95wt%即ち燃料棒207と同
じ最高ウラン濃縮度である。
【0084】燃料棒207,217,227,237,
407の総本数は74本であり、Gd棒237の全燃料
棒に対する本数割合は16/74=22%である。Gd
棒237のペレットウラン濃縮度4.4wt%は、ペレ
ット最高ウラン濃縮度の4.95wt%とペレット最低
ウラン濃縮度の3.2wt%間にある。Gd棒237を
除いた燃料棒本数は58本であり、このうち、ペレット
最高ウラン濃縮度を有する燃料棒207,407の本数
割合は46/58=79%である。このとき、燃料集合
体17の平均ウラン濃縮度は4.19wt%まで高くす
ることができる。また、燃料集合体17の上下端部のブ
ランケット領域を除いた濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮
度は4.66wt%であり、ペレット最高ウラン濃縮度
に対する比emax /emeanは4.95/4.6
6=1.07である。
【0085】部分長燃料棒407の燃料有効長部よりも
上方の横断面では、Gd棒237を除いた燃料棒本数は
50本であり、このうち、最高ウラン濃縮度の燃料棒2
07の本数割合は38/50=76%である。このと
き、燃料集合体17の上下端部のブランケット領域を除
いた濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮度は4.62wt%
であり、ペレット最高ウラン濃縮度に対する比emax
/emeanは4.95/4.62=1.07であ
る。
【0086】ウォータロッド307は各々2×2相当の
大きさの横断面円形のウォータロッドであり、その減速
材横断面積の合計は9cm2 である。これらウォータ
ロッド307は燃料棒が7本配置可能な領域に配置され
ている。
【0087】本実施例によっても、第1の実施例と同様
の効果が得られる。また、本実施例では、部分長燃料棒
407を最外層に配置したので、特願平4−21053
9に記載のようにボイド係数の低減効果が得られ、反応
度制御性が向上する。
【0088】本発明の第6の実施例を図14〜図17に
より説明する。本実施例は、図13の実施例において、
ウォータロッド307を、炉心流量によって軸方向水位
が変わる所謂スペクトルシフトロッド307Aに変更し
たものである。
【0089】スペクトルシフトロッド307Aの詳細構
造を図15及び図16に示す。スペクトルシフトロッド
307Aは、特開昭63−73187号公報に記載のよ
うに、内管30、外管31及びスペーサ32から構成さ
れる。外管31と内管30とは同心円状に配置され、外
管31が内管30の外周を取り囲んでいる。外管31の
上端はカバー部33にて密封されており、カバー部33
の上部が上部タイプレート7内に挿入されて保持され
る。カバー部33は、内管30の上端との間に間隙を形
成するように内管30の上端を絞っている。内管30の
上端部は、スペクトルシフトロッド307Aの軸心から
放射状に配置された板状のスペーサ32を介して外管3
1の内面に固定される。外管31の下端は封鎖部34に
て封鎖される。内管30の下端部は、封鎖部34を貫通
してそれよりも下方に突出している。内管30の下端部
は、下部タイプレート8の燃料棒支持部14を貫通して
いる。内管30の下端に形成された冷却水流入口38
は、下部タイプレート8の空間15に開口している。内
管30の内部が冷却水上昇流路35を形成し、内管30
と外管31との間に形成される環状通路が冷却水下降流
路36を形成している。外管31の下端部の管壁に、周
方向に複数の冷却水吐出口39が形成される。これ等の
冷却水吐出口39は、周方向に等間隔に設けられてい
る。冷却水吐出口39は、燃料棒支持部14よりも上方
の領域に開口している。本実施例では、燃料棒支持部1
4が抵抗体の機能を有している。冷却水上昇流路35と
冷却水下降流路36とは、スペクトルシフトロッド30
7Aの上端部に形成された反転部37によって連結され
ている。このようにスペクトルシフトロッド307A
は、内部に冷却水上昇流路35、冷却水下降流路36及
び反転部37からなる逆U字状の冷却水流路を有してい
る。
【0090】本実施例の燃料集合体17Aを沸騰水型原
子炉の炉心内に装荷して(全燃料集合体が燃料集合体1
7A)沸騰水型原子炉を運転すると、冷却水の大部分
は、下部タイプレート8の内部空間及び燃料棒支持部1
4に設けられた貫通口18を通って炉心に装荷された燃
料集合体17Aの燃料棒相互間に直接導入される。下部
タイプレート8の内部空間に流入した冷却水の残りの部
分は、冷却水流入口38からスペクトルシフトロッド3
07Aの冷却水上昇流路35内に流入し、更に反転部3
7及び冷却水下降流路36を介して冷却水吐出口39か
ら燃料棒支持部14より上方の領域に吐出される。冷却
水吐出口39から吐出される冷却水は、冷却水流入口3
8からスペクトルシフトロッド307A内に流入する冷
却水の流量の多少に応じて液体又は気体(蒸気)とな
る。本実施例は、炉心流量100%以下で冷却水上昇流
路35内に液面ができる状態がスペクトルシフトロッド
307A内に生じ、炉心流量110%で冷却水上昇流路
35及び冷却水下降流路36内はほとんど単相流となる
状態がスペクトルシフトロッド307A内に生じるよう
に、燃料棒支持部14の圧力損失、内管30及び外管3
1の仕様が予め設定されている。
【0091】スペクトルシフトロッド307Aは、この
ように炉心流量によってスペクトルシフトロッド内の水
位を変えることにより中性子減速効果を調整でき、その
結果、反応度制御あるいは出力制御に活用できる。この
作用の詳細は特開昭63−73187号公報に記載され
ている。
【0092】ところで、BWR燃料集合体では、前記の
ように余剰反応度をガドリニアで制御している。したが
って、運転サイクル初期では、新燃料に含まれるガドリ
ニアとスペクトルシフトロッドの相互作用を考慮する必
要がある。図16は、炉心流量を燃焼初期から徐々に増
やしスペクトルシフトロッド307A内の蒸気体積率を
100%から0%に変化したときの、中性子無限増倍率
の変化を示している。ガドリニアが存在する寿命初期
は、スペクトルシフトロッド内の水位が下がることで中
性子無限増倍率が逆に上がることがわかる。これは、中
性子減速効果が損なわれることで、ガドリニアによる熱
中性子吸収が減少した結果である。即ち、スペクトルシ
フトロッド内の水位による反応度制御あるいは出力制御
を効果的に行うためには、ガドリニア量を減少する必要
がある。
【0093】本実施例では、第5の実施例で述べたよう
に部分長燃料棒407の配置により反応度制御効果が向
上し、炉停止余裕が改善されるので、ガドリニア量を減
少することが可能である。その結果、燃料経済性が向上
すると共に、スペクトルシフトロッドの効果を最大限に
引き出すことができる。
【0094】本発明の第7の実施例を図18により説明
する。本実施例は、図13の実施例において、部分長燃
料棒407の配置を変えたものである。即ち、図18に
おいて、本実施例の燃料集合体17Bに用いられる部分
長燃料棒407は全て格子状燃料配列の最外層から2層
目に配置されている。他の構成は図13の実施例と同じ
である。本実施例によっても、第1の実施例と同様の効
果が得られる。
【0095】本発明の第8の実施例を図19により説明
する。本実施例は燃料棒配列を9行9列とした燃料集合
体19において最高ウラン濃縮度を5.0wt%とし、
ウォータロードの横断面を矩形とした場合のものであ
る。
【0096】図19において、本実施例の燃料集合体1
9は、複数の燃料棒209,219,229,239
と、1本の横断面矩形の太径ウォータロッド309とを
有し、これら燃料棒207〜237,407及びウォー
タロッド307はチャンネルボックス31内に配置され
ている。これら燃料棒のうち、燃料棒219,229は
燃料集合体17の4つのコーナー領域にある燃料棒であ
り、燃料棒239は可燃性吸収材、即ちガドリニアを含
むGd棒であり、燃料棒209はそれ以外の燃料棒であ
る。燃料棒209〜239は、燃料有効部の2/24の
上端部と1/24の下端部を除いた21/24の領域に
一様なウラン濃縮度の燃料ペレットが充填され、2/2
4の上端部と1/24の下端部に天然ウランを燃料とす
るブランケットが形成されている。
【0097】燃料棒209は44本あり、そのペレット
ウラン濃縮度は5.0wt%、即ち最高ウラン濃縮度で
あり、4つのコーナー領域に位置する4本の燃料棒22
9のペレットウラン濃縮度は3.6wt%であり、燃料
棒229に隣接する8本の燃料棒219のペレットウラ
ン濃縮度は4.3wt%である。また、Gd棒239は
16本あり、そのペレットウラン濃縮度は4.45wt
%である。Gd棒239は制御棒の正方格子状配列の最
外周を除いた領域に配置されている。上下端部のブラン
ケット領域における天然ウランの濃縮度は0.71wt
%である。
【0098】燃料棒209,219,229,239の
総本数は72本であり、Gd棒239の全燃料棒に対す
る本数割合は16/72=22%である。Gd棒239
のペレットウラン濃縮度4.45wt%は、ペレット最
高ウラン濃縮度の5.0wt%とペレット最低ウラン濃
縮度の3.6wt%間にある。Gd棒239を除いた燃
料棒本数は56本であり、このうち、ペレット最高ウラ
ン濃縮度を有する燃料棒209の本数割合は44/56
=79%である。このとき、燃料集合体19の平均ウラ
ン濃縮度は4.22wt%まで高くすることができる。
また、燃料集合体19の上下端部のブランケット領域を
除いた濃縮度燃料部の平均ウラン濃縮度は4.72wt
%であり、ペレット最高ウラン濃縮度に対する比ema
x /emeanは5.0/4.72=1.06であ
る。
【0099】横断面矩形のウォータロッド309は3×
3相当の大きさを有し、その減速材横断面積は14cm
2 である。このウォータロッド309は燃料棒が9本
配置可能な領域に配置されている。
【0100】本実施例によっても、第1の実施例と同様
の効果が得られる。
【0101】
【発明の効果】本発明によれば、最高ウラン濃縮度に
5.0wt%という制約が課せられた場合に、ガドリニ
ア入り燃料棒に問題を生じることなく、また線出力密度
などの熱的制限値を満足しながら、平均ウラン濃縮度を
高めて取出平均燃焼度を45GWd/tよりも高燃焼度
化することが可能となり、またこの高燃焼度化によって
燃料経済性向上、使用済燃料発生量低減を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による燃料集合体の横断
面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図2】図1に示す燃料集合体の全対向製を示す縦断面
図である。
【図3】図1に示す燃料集合体の炉心での配置状況を示
す図である。
【図4】燃料集合体の平均ウラン濃縮度と取出燃焼度と
の関係を示す図である。
【図5】燃料集合体の平均ウラン濃縮度とガドリニア入
り燃料棒本数割合との関係を示す図である。
【図6】ウラン濃縮度ど取出平均燃焼度の関係図を示す
図である。
【図7】図1に示す燃料集合体のローカルピーキング分
布図である。
【図8】ガドリニア入り燃料棒を除くその他の燃料棒の
うち、ペレット最高ウラン濃縮度を有する燃料棒の割合
と燃料集合体断面平均ウラン濃縮度の関係を示す図であ
る。
【図9】減速材領域の増大による反応度向上効果を示す
図である。
【図10】本発明の第2の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図12】本発明の第4の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図13】本発明の第5の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図14】本発明の第6の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図15】スペクトルシフトロッドの構造を示す部分断
面正面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【図17】スペクトルシフトロッド内の蒸気体積率が1
00%から0%に変化したときの中性子無限増倍率と燃
焼度との関係を示す図である。
【図18】本発明の第7の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【図19】本発明の第8の実施例による燃料集合体の横
断面図及びその燃料棒の構成を示す図である。
【符号の説明】
10;13;13A;15;17;17A;17G;1
9 燃料集合体 20;203;205;207;209 最高ウラン濃
縮度の燃料棒 21,22;213,223;215,225;21
7,227219,229 低濃縮度の燃料棒 23;233;235;237;239 ガドリニア入
り燃料棒 30;303;305;307;307A;309 ウ
ォータロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 配川 勝正 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 梅原 肇 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 横溝 修 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 曽根田 秀夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中村 光也 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ペレットが充填され正方格子状に配列
    された多数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒
    とを有し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレ
    ットの最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前
    記多数の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の
    燃料棒と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを
    有している燃料集合体において、 (a)前記正方格子状に配列された全ての燃料棒の燃料
    集合体当りの平均ウラン濃縮度は4wt%以上であり; (b)前記全ての燃料棒に対する第2の燃料棒の本数割
    合は20%〜30%であり、かつ前記第2の燃料棒に充
    填されている燃料ペレットのウラン濃縮度は前記全ての
    燃料棒における燃料ペレットの最高ウラン濃縮度と最低
    ウラン濃縮度の間であって、かつ前記最高ウラン濃縮度
    の0.84〜0.96であり; (c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下端部
    にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均ウラ
    ン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた領域
    における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮度が
    4.5wt%以上であることを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】燃料ペレットが充填され正方格子状に配列
    された多数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒
    とを有し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレ
    ットの最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前
    記多数の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の
    燃料棒と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを
    有している燃料集合体において、 (a)前記正方格子状に配列された全ての燃料棒の燃料
    集合体当りの平均ウラン濃縮度は4wt%以上であり; (b)前記全ての燃料棒に対する第2の燃料棒の本数割
    合は20%〜30%であり、かつ前記第2の燃料棒に充
    填されている燃料ペレットのウラン濃縮度は前記全ての
    燃料棒における燃料ペレットの最高ウラン濃縮度と最低
    ウラン濃縮度の間であって、かつ前記最高ウラン濃縮度
    の0.84〜0.96であり; (c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下端部
    にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均ウラ
    ン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた領域
    における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮度と
    前記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度の比が1.11以
    下であることを特徴とする燃料集合体。
  3. 【請求項3】燃料ペレットが充填され正方格子状に配列
    された多数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒
    とを有し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレ
    ットの最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前
    記多数の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の
    燃料棒と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを
    有している燃料集合体において、 (a)前記正方格子状に配列された全ての燃料棒の燃料
    集合体当りの平均ウラン濃縮度は4wt%以上であり; (b)前記全ての燃料棒に対する第2の燃料棒の本数割
    合は20%〜30%であり、かつ前記第2の燃料棒に充
    填されている燃料ペレットのウラン濃縮度は前記全ての
    燃料棒における燃料ペレットの最高ウラン濃縮度と最低
    ウラン濃縮度の間であって、かつ前記最高ウラン濃縮度
    の0.84〜0.96であり; (c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下端部
    にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均ウラ
    ン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた領域
    における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮度が
    4.3wt%以上であることを特徴とする燃料集合体。
  4. 【請求項4】燃料ペレットが充填され正方格子状に配列
    された多数の燃料棒と、少なくとも1本の中性子減速棒
    とを有し、前記多数の燃料棒に充填されている燃料ペレ
    ットの最高ウラン濃縮度が5wt%以下であり、かつ前
    記多数の燃料棒は可燃性吸収材を含まない複数の第1の
    燃料棒と、可燃性吸収材を含む複数の第2の燃料棒とを
    有している燃料集合体において、 (a)前記正方格子状に配列された全ての燃料棒の燃料
    集合体当りの平均ウラン濃縮度は4wt%以上であり; (b)前記全ての燃料棒に対する第2の燃料棒の本数割
    合は20%〜30%であり、かつ前記第2の燃料棒に充
    填されている燃料ペレットのウラン濃縮度は前記全ての
    燃料棒における燃料ペレットの最高ウラン濃縮度と最低
    ウラン濃縮度の間であって、かつ前記最高ウラン濃縮度
    の0.84〜0.96であり; (c)前記正方格子状に配列された燃料棒は、上下端部
    にその他の領域より燃料集合体の一横断面での平均ウラ
    ン濃縮度が低い領域を有し、この上下端部を除いた領域
    における燃料集合体の一横断面での平均ウラン濃縮度と
    前記燃料ペレットの最高ウラン濃縮度の比が1.16以
    下であることを特徴とする燃料集合体。
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