JP3036810B2 - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JP3036810B2 JP2249108A JP24910890A JP3036810B2 JP 3036810 B2 JP3036810 B2 JP 3036810B2 JP 2249108 A JP2249108 A JP 2249108A JP 24910890 A JP24910890 A JP 24910890A JP 3036810 B2 JP3036810 B2 JP 3036810B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は燃料集合体及び炉心並びに燃料装荷方法に係
わり、特に、沸騰水型原子炉に装荷され、炉停止余裕の
向上、燃料経済性の向上及び反応度制御性の確保に好適
な燃料集合体及び炉心並びにその燃料集合体の装荷方法
に関する。
〔従来の技術〕
沸騰型原子炉に装荷される従来の燃料集合体は、一般
的に、チャンネルボックスの内部に多数の燃料棒と1本
又は複数本の水ロッドを配置し、これら燃料棒及び水ロ
ッドの上下端を上部タイプレート及び下部タイプレート
で支持して構成されている。この燃料集合体では、運転
時、わずかに未飽和状態の冷却水が下部タイプレートの
孔から燃料棒間に流入し、燃料棒間を下部から上部に流
れるにつれ燃料棒により加熱されて沸騰し、二相流とな
って上部タイプレートの孔から流出していく。その結
果、冷却材のボイド率は燃料集合体下部では0%だが、
上部では70%程度にも達し、燃料集合体の核的な特性を
決める要因である水素対重金属原子数比、即ち、減速材
対燃料比(H/U比)が軸方向位置で大きく異なることに
なる。
一方、沸騰水型原子炉では燃料集合体のチャンネルボ
ックスの外部に制御棒や中性子検出器計装管を配置する
必要があり、そのため燃料集合体間にはそれらの装置が
挿入されるだけの間隙が設けられている。この間隙は飽
和水で満たされているため、燃料集合体周辺部(間隙に
近い領域)の燃料棒と燃料集合体中心部の燃料棒では、
その間隙の飽和水の影響が異なる。即ち、間隙に近い燃
料集合体周辺部は中心部に比べH/U比が大きな領域とな
り、核的な特性を決める要因であるH/U比が燃料集合体
内の径方向位置でも異なることになる。
H/U比は、中性子の平均エネルギーを決定するパラメ
ータで、その値が大きいほど中性子平均エネルギーが低
く(中性子スペクトルがソフトに)なり、核燃料物質と
の核分裂反応が促進される。しかし、中性子スペクトル
がソフトになると、核分裂反応と共に減速材(軽水)に
よる中性子吸収反応も増大する。その結果、燃料経済性
の観点からH/U比には最適値が存在することになる。ま
た、核分裂反応率に依存する燃料棒出力もH/U比で決ま
る。即ち、燃料集合体の熱的余裕及び余剰反応度の制御
性の観点からもH/U比に留意することが必要となる。
一方、現在の軽水炉において、プラント利用率の向上
と共にウラン資源を有効に活用する方法として、長期運
転サイクル化及び燃料の高燃焼度化が考えられている。
燃料集合体の取出燃焼度を高めるためには濃縮度を高め
る必要があり、最適のH/U比が影響を受けることにな
る。また、炉内滞在期間の延長は、燃料がH/U比が異な
る効果を炉心内で長期間受けることを意味しており、前
述のH/U比の影響が拡大することになる。
このような燃料集合体の径方向のH/U比分布及び軸方
向のH/U比分布の改善に対しては、必要部分での飽和水
領域の拡大や、核分裂性物質の分布の調整がある。前者
は、中性子の減速効果が悪い燃料集合体中央部及び上部
の飽和水領域を増大することでH/U比の改善を図るもの
で、後者は燃料装荷量の調整により軸方向のH/U比を改
善するものである。
例えば、特開昭62−211584号公報には、軸方向上部の
横断面積を下部より大きくし、上部の横断面形状を十字
型にした水ロッドを配置することが提案され、上部十字
型張り出し部分の下方には短尺燃料棒が装荷されてい
る。
また、特開昭52−50498号公報には、燃料集合体中心
部で上方に向かって次第に拡大する減速比の通路を形成
するように、長さの異なる燃料棒を配置する提案もあ
る。
また、特開平2−2977号公報には、濃縮度を高くする
ことで燃料集合体の高燃焼度化を図る燃料集合体におい
て、可撓性毒物の使用による高濃縮度化に伴う燃焼初期
の局所出力ピーキングの増大を抑制し、一定の運転期間
にわたって上下方向の反応度分布を最適化するため、軸
方向上部の横断面積を下部より大きくした水ロッドと、
3種類の長さの燃料棒とで燃料集合体を構成し、最短燃
料棒を水ロッドの下部小径部に隣接して配置し、かつそ
の濃縮度を燃料集合体平均濃縮度と同じかそれより低い
濃縮度とし、中間長さの燃料棒の濃縮度を平均濃縮度と
同じかそれより高い濃縮度とし、全長燃料棒の一部に可
燃性毒物を含有させる構成が開示されている。
更に、特開昭63−311195号公報においては、濃縮度を
高くすることで燃料集合体の高燃焼度化を図る燃料集合
体において、上部領域の濃縮度も高くなることが炉停止
時(冷温時)における上部領域の反応度を増大させ、炉
停止余裕が減少することに着目し、炉停止余裕を向上す
るため、上下方向に一様な横断面を有する2本の大型水
ロッドを配置し、この2本の大型水ロッドに隣接して配
置される燃料棒の少なくとも上端部領域の濃縮度を隣接
燃料棒の濃縮度より低くしている。
なお、その他、この種の技術に関連するものとして特
公昭58−29878号公報、特開昭63−21589号公報、特開昭
64−28587号公報がある。また、特開昭53−43193号公報
に記載のように、チャンネルボックスの肉厚を燃料集合
体下部より上部で薄くすることで上部で飽和水領域を増
大させるものもある。
〔発明が解決しようとする課題〕 上述の従来技術のうち、上下方向に一様な断面積の大
型水ロッドを採用する特開昭61−311195号公報等に記載
の従来技術においては、燃料集合体上部における減速材
対燃料比(H/U比)分布の改善には効果がある。しかし
ながら、この従来技術においては、燃料集合体下部のH/
U比分布の改善については配慮がなされていない。
また、燃料集合体の軸方向のH/U比分布の改善を図る
従来技術においては、軸方向のH/U比分布の改善のため
燃料重合体下部の特性が犠牲となっており、燃料集合体
下部において径方向のH/U比分布の改善が十分でなく、
減速材あるいは燃料物質(核分裂性物質及び親物質)の
軸方向や径方向の配分に関して十分な配慮がなされてい
ない。
即ち、特開昭62−211584号公報、特開昭52−50498号
公報、特開平2−2977号公報等においては、燃料集合体
上部領域でのH/U比を増加するため、水ロッド又は減速
材通路横断面積を軸方向上部で下部より大きくしている
が、軸方向下部については水ロッドの面積が十分でな
く、熱中性子束分布の平坦化が損なわれ、燃料経済性が
低下するという問題がある。また、これら従来技術のう
ち、特に特開昭62−211584号公報、特開昭52−50498号
公報等においては、燃料集合体下部領域でH/U比を減少
するために生じた領域に普通濃縮度の燃料棒を配置する
ため、燃料集合体上部に比べ下部で核分裂性物質が増大
し過ぎ、その結果、燃料集合体下部で出力分布の大きな
ピークが生じる。このため、安定性を損ねたり、燃料集
合体の軸方向平均ボイド率が高くなることで燃料経済性
を損ねるという問題があった。
本発明の目的は、燃料集合体下部における減速材対燃
料比を最適値に近づけ、燃料経済性の向上を図る燃料集
合体を提供することである。
本発明の他の目的は、燃料集合体の位置によって異な
る減速材対燃料比を、燃料集合体下部も含めた全ての位
置で可能な限り最適値に近づけ、燃料経済性の向上を図
る燃料集合体を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、燃料集合体の軸方向及び
径方向で燃料物質及び減速材の分布を最適化し、燃料経
済性の向上と、余剰反応度の制御性の改善を図れる燃料
集合体を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明によれば、複数の
第1の燃料棒と、減速材手段と、前記減速材手段に隣接
して配置された複数の第2の燃料棒とを有し、前記減速
材手段及び前記複数の第2の燃料棒は、前記複数の第1
の燃料棒に囲まれており、前記第2の燃料棒の濃縮度を
燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.5以下としたことを
特徴とする燃料集合体が提供される。
また上記目的を達成するために、本発明によれば、複
数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前記減速材手段に
隣接して配置された複数の第2の燃料棒とを有し、前記
減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒は、前記複数の
第1の燃料棒に囲まれており、前記第2の燃料棒の濃縮
度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.5以下とし、前
記減速材手段の軸方向下部での横断面積が、前記第1の
燃料棒の2本分以上の大きさであることを特徴とする燃
料集合体が提供される。
好ましくは、減速材手段の横断面積は軸方向の上部で
下部より大きくなっており、第2の燃料棒は、減速材手
段の軸方向下部に隣接して配置されている。
また、第2の燃料棒は好ましくは短尺燃料棒であり、
減速材手段の上部のうち下部に比べて横断面積が大きく
なっている拡大部分の下側の領域に配置されている。第
2の燃料棒は例えば天然ウランを含有する。
また、第2の燃料棒は、好ましくは減速材手段の軸方
向下部に隣接して配置されている短尺燃料棒であり、そ
の長さは、好ましくは第1の燃料棒の燃料有効長の1/2
以下である。
さらに上記目的を達成するために、本発明によれば、
複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前記減速材手段
に隣接して配置された複数の第2の燃料棒とを有し、前
記減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒は、前記複数
の第1の燃料棒に囲まれており、前記第2の燃料棒の濃
縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.7以下とし、
かつ、前記減速材手段は、軸方向の上下で横断面積の一
様な1本の水ロッドと、前記水ロッドの上部を取り囲む
冷却材通路とからなることを特徴とする燃料集合体が提
供される。
さらに上記目的を達成するために、本発明によれば、
複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前記減速材手段
に隣接して配置された複数の第2の燃料棒とを有し、前
記減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒は、前記複数
の第1の燃料棒に囲まれており、前記第2の燃料棒の濃
縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.7以下とし、
前記減速材手段の軸方向下部での横断面積が、前記第1
の燃料棒の2本分以上の大きさであり、かつ、前記減速
材手段は、軸方向の上下で横断面積の一様な1本の水ロ
ッドと、前記水ロッドの上部を取り囲む冷却材通路とか
らなることを特徴とする燃料集合体が提供される。
好ましくは、第1及び第2燃料棒は、9行9列又は10
行10列の正方格子状に配列されている。
〔作用〕
減速材手段に隣接して複数の第2の燃料棒を配置し、
その濃縮度を0.5以下とすることにより、第2の燃料棒
の径方向外側の領域における熱中性子束を確実に増大さ
せることができる。これにより、燃料集合体下部におい
ても径方向の減速材対燃料比を最適値に近づけ、熱中性
子束の径方向分布をより平坦化することができる。した
がって、燃料棒の効率的燃焼が損なわれるのを低減し、
燃料経済性を向上することができる。このとき例えば、
減速材手段の横断面積を軸方向の上部で下部より大きく
し、第2の燃料棒をその減速材手段の軸方向下部に隣接
して配置すれば、減速材対燃料比の燃料集合体軸方向の
分布及び燃料集合体上部の径方向分布が改善されるの
で、燃料集合体のすべての位置で減速材対燃料比を最適
値に近づけることができ、さらに燃料経済性を向上する
ことができる。
また、第2の燃料棒の濃縮度を低くすることは、共鳴
エネルギ群中性子を吸収してプルトニウム−239へ転換
可能な燃料親物質であるウラン−238の量を相対的に増
やすこととなる。ここで、減速材手段の横断面積を少な
くとも燃料棒2本分の領域を占める大きさとすることに
より、共鳴中性子束の径方向分布の最小値を第2の燃料
棒のさらに径方向外側の領域に位置させることができ、
すなわち第2の燃料棒の位置において、ウラン238から
プルトニウム−239への転換に活用し得るに十分な大き
さの共鳴中性子束を確保できる。これにより、低濃縮度
の第2の燃料棒に含まれる比較的多い量のウラン−238
で共鳴エネルギ群中性子を効率よく吸収し、燃焼初期は
反応度制御に寄与しながら、燃焼末期は転換したプルト
ニウムを燃料として有効に活用することが可能となる。
したがって、燃料経済性を向上させると共に余剰反応度
の制御性を改善することができる。
また、減速材手段の横断面積を少なくとも燃料棒2本
分の領域を占める大きさとすることは、熱中性子束の径
方向分布の最小値についても第2の燃料棒のさらに径方
向外側の領域に位置させることができるので、それより
も更に径方向外側の燃料棒の位置で熱中性子束を効果的
に増大させることが可能となる。したがって、これによ
っても燃料経済性を向上させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の原理と幾つかの実施例を図面を用いて
説明する。
発明の原理 まず、本発明の原理を第1図〜第10図により説明す
る。
第1図〜第3図に、本発明の原理を説明するのに使用
する燃料集合体を示す。この燃料集合体では、高燃焼度
化に伴い出力ピーキングが上昇し、最大線出力密度が増
大することを考慮して、燃料棒配列を従来の8×8格子
から9×9格子に変更している。以下、本発明の原理を
この9×9格子の燃料集合体を例に取って説明するが、
10×10格子、11×11格子でも本発明は適用できるもので
ある。また、燃料ペレットと被覆管との相互作用(PC
I)が大幅に低減できる燃料棒が開発されれば、従来の
8×8格子に燃料集合体にも適用が可能である。
第1図〜第3図において、燃料集合体10は9×9の正
方格子状に配列された多数の燃料棒11と、これら燃料棒
11に囲まれて横断面中央部に配置された水ロッド12とを
有している。燃料棒11の配列を規定する9×9の仮想正
方格子の1つを第2図に一点鎖線15で示す。この仮想正
方格子15は隣接する燃料棒との間隙の中間を燃料棒の配
列に平行な線で結んだものである。本明細書では、この
仮想正方格子15を便宜上「燃料単位格子」と呼ぶ。水ロ
ッド12は、軸方向下部12aが第2図に示すように、燃料
単位格子5個分の領域を占める横断面十字型をなし、軸
方向上部12bが第3図に示すように、燃料単位格子9個
分の領域を占める横断面正方形をなしている。
燃料集合体10は、更に、水ロッド12の軸方向上部12b
の径方向拡径部分(下部12aに比べて横断面積が大きく
なっている拡大部分)の下方で軸方向下部12aに隣接し
た領域、即ち、水ロッド12を含む3×3の中央領域の4
つのコーナ部に配置された短尺燃料棒13を有している。
短尺燃料棒13は、燃料物質として、例えば天然ウラン、
減損ウラン、回収ウラン等、ウラン−238の重量割合が
高い低濃縮ウランを含有した低濃縮度燃料棒である。燃
料棒11,13及び水ロッド12はチャンネルボックス14によ
り最外周を取り囲まれている。
以上のように構成した燃料集合体10の作用効果は次の
ようである。
第一に、水ロッド12の軸方向下部12a(以下適宜、水
ロッド12aと略す)に隣接して低濃縮度燃料棒13を配置
し、かつその水ロッド12aの横断面での水面積を燃料棒
2本分以上の大きさとすることにより、共鳴中性子束の
吸収効果の増大と熱中性子束の径方向の平坦化が図れ、
燃料経済性が向上しかつ余剰反応度の制御性を改善して
いる。
第二に、燃料集合体10は、水ロッド12の軸方向上部12
bの水断面積を下部12aより大きくすることにより、減速
材対燃料比(H/U比)の軸方向分布を改善している。ま
た、原子炉の運転時、チャンネルボックス14の外側の隣
接燃料集合体との間は飽和水(ギャップ水)で満たされ
るが、水ロッド12の軸方向上部12bを第3図に示すごと
き大きな水面積を持つ形状とすることにより、燃料集合
体10上部での径方向のH/U比分布を改善している。
第一の点について更に詳細に説明する。
水ロッド12aは、燃料集合体10の径方向の出力分布を
平坦化するために燃料集合体10の中央領域に配置され
る。核分裂で発生した高速エネルギ群の中性子は、平均
自由行程が長いため、燃料集合体内での分布は平坦であ
る。一方、ギャップ水や水ロッド領域は、中性子の減速
効果が大きいため、共鳴エネルギ群中性子や熱エネルギ
群中性子、特に熱エネルギー群中性子の源となってい
る。
第4図及び第5図に、水ロッドの横断面の大きさが燃
料集合体内の共鳴中性子束分布及び熱中性子分布に及ぼ
す効果についての検討結果を示す。ケースaは横断面積
が燃料単位格子1個分の領域を占める水ロッドを用いた
場合であり、ケースbは上記本発明の水ロッド12aを用
いた場合であり、ケースcは横断面積が燃料単位格子9
個分、即ち、本発明の水ロッド12の軸方向上部12bの大
きさの水ロッドを用いた場合である。いずれの場合も、
燃料棒は全て同じ濃縮度のものを用いた。
第4図において、ケースaでは、水ロッド横断面積が
燃料単位格子1個分であるため、共鳴エネルギ群中性子
の源としての機能が小さく、水ロッドに隣接する燃料単
位格子位置“4"での共鳴中性子束の値は小さい。これに
対し、ケースbでは、同位置“4"での共鳴中性子束の値
は大きく、その位置より更に径方向外側にある燃料単位
格子位置“3"付近に共鳴中性子束分布の最小値が位置し
ている。ケースcでは位置“3"で更に大きな共鳴中性子
束が得られる。
また、第5図において、ケースaでは、同様に熱エネ
ルギ群中性子の源としての機能が小さく、水ロッドに隣
接する燃料単位格子位置“4"での熱中性子束の値は小さ
い。これに対し、ケースbでは、同位置“4"での熱中性
子束の値は大きく、その位置より更に径方向外側にある
燃料単位格子位置“3"付近にやはり熱中性子束分布の最
小値が位置している。ケースcでは位置“3"で更に大き
な熱中性子束が得られる。
以上より、本願発明者等は、水ロッド領域は共鳴エネ
ルギ群や熱エネルギ群中性子の源となっているが、この
効果は、熱エネルギ群で特に大きいこと、また水ロッド
に隣接する燃料単位格子位置で共鳴中性子束と熱中性子
束を最小にしないためには、横断面積が燃料単位格子1
個分の大きさの水ロッド(ケースa)では不十分である
こと、一方、燃料棒2本分以上の大きさを有する横断面
十字型の水ロッドを配置すれば、熱中性子束の径方向分
布の最小値及び共鳴中性子束の径方向分布の最小値が共
に水ロッドに隣接する燃料単位格子位置の更に径方向外
側の領域に位置するようになることを見出だした。
本発明は以上の知見に基づいており、水ロッド12aの
横断面積を少なくとも燃料棒2本分の領域を占める大き
さとすることにより、熱中性子束の径方向分布の最小値
及び共鳴中性子束の径方向分布の最小値が共に低濃縮度
燃料棒13の更に径方向外側の領域に位置するようにな
り、これにより低濃縮度燃料棒13の位置で転換に活用し
得るに十分な大きさの共鳴中性子束を確保し、かつそれ
よりも更に径方向外側の燃料棒11の位置で熱中性子束を
効果的に増大させることが可能となる。
次に、第6図及び第7図に、水ロッド領域に隣接する
燃料棒の濃縮度が上述の共鳴中性子束分布及び熱中性子
束分布に及ぼす効果についての検討結果を示す。水ロッ
ド12aに隣接する位置に濃縮度の低いC燃料棒を配置す
ると、その燃料棒に隣接するD燃料棒位置での中性子ス
ペクトルは、第6図に示すように変化する。即ち、D燃
料棒位置での共鳴エネルギ群中性子はC燃料棒の濃縮度
に影響されないが、熱エネルギ群中性子束は、燃料集合
体の横断面平均濃縮度に対するC燃料棒の濃縮度の比率
が0.7以下になると線形以上に増大し、特に、その比率
が0.5以下で熱エネルギ中性子束の増大の効果が大き
い。その結果、第7図に示すように、濃縮度の比率が0.
7以下で径方向出力分布の平坦化が達成され、その比率
が0.5以下で平坦化の効果が特に大きい。
以上より、本願発明者等は、水ロッド12aに隣接して
低濃縮度燃料棒13を配置した場合、燃料棒13よりも径方
向外側の領域における共鳴中性子束は影響をほとんど受
けないが、熱中性子束はその影響を受け、燃料棒13の濃
縮度が低くなるにしたがって熱中性子束が増大するこ
と、したがって、燃料棒13はその濃縮度を所定値以下に
することにより水ロッド12aに隣接することで水ロッド
の代用機能を果たすこと、その効果は燃料棒13の濃縮度
が燃料集合体の横断面平均濃縮度の好ましくは0.7以
下、より好ましくは0.5以下で特に大きくなることを見
出だした。
本発明はこの知見にも基づいており、水ロッド12aに
隣接して燃料棒13を配置し、その濃縮度を所定値以下と
することにより、上述した水ロッド12aの横断面積との
相乗効果により燃料棒13の径方向外側の領域における熱
中性子束を更に増大させ、径方向出力分布の平坦化に寄
与させるものである。
また、燃料棒13の濃縮度が低くなることは燃料親物質
であるウラン−238の量が増えることである。一方、上
述したように、水ロッド12aの横断面積を適切に設定す
ることにより熱中性子束だけでなく共鳴中性子束も増加
させる。ウラン−238は共鳴エネルギ群中性子を吸収す
ることでプルトニウム−239へ転換される。したがっ
て、燃料棒13の濃縮度を所定値以下とすることにより、
ウラン−238の量が増え、共鳴エネルギ群中性子を効率
よく吸収することで、燃焼初期は反応度制御に寄与しな
がら、燃焼末期は転換したプルトニウムを燃料として有
効に活用することが可能となる。即ち、燃料棒13の濃縮
度を所定値以下とすることで、燃料棒13は熱中性子束増
大の効果と共鳴中性子束利用の効果の二重の機能を果た
す。
以上のように、本発明は、少なくとも燃料棒2本分の
領域を占める水ロッド12aを配置し、かつ水ロッド隣接
燃料棒の濃縮度を好ましくは横断面平均濃縮度の0.7以
下、より好ましくは0.5以下とすることにより、共鳴中
性子束の吸収効果の増大と熱中性子束の径方向の平坦化
を図るものである。
なお、第4図及び第5図の検討結果は、水ロッド12a
に隣接する燃料棒13が他の燃料棒11と同じ濃縮度の場合
のものであるが、燃料棒13の濃縮度を燃料集合体の横断
面平均濃縮度より低くした場合、第6図及び第7図の検
討結果より熱中性子束は更に増大するのであるから、燃
料棒13の濃縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度より低
くした本発明においても、熱中性子束の径方向分布の最
小値及び共鳴中性子束の径方向分布の最小値は共に低濃
縮度燃料棒13の更に径方向外側の領域に位置する。
次に、熱中性子束の径方向の平坦化の効果と共鳴中性
子束の吸収効果の増大により得られる効果を具体的に説
明する。
熱中性子束の径方向の平坦化は第2図に示す水ロッド
12aと低濃縮度燃料棒13の径方向外側の領域での熱エネ
ルギ中性子束の値を大きくすることであり、これはその
領域の燃料棒11の効率的な燃焼を可能とし、燃料経済性
の向上に寄与する。また、径方向出力分布(局所出力ピ
ーキング)の平坦化による熱的余裕や安定性の向上の効
果が得られる。
一方、共鳴中性子束の吸収効果の増大は低濃縮度燃料
棒13に含まれるウラン−238(燃料親物質)からプルト
ニウム−239への転換を図ることであり、これは、 (1) 燃焼末期の反応度向上 (2) 燃焼初期の反応度制御 (3) 上記(1),(2)による燃焼に伴う反応度劣
化の減少 等の効果がある。
そして(1)は燃料経済性の向上(省ウラン効果)
に、(2)は可燃性毒物(例えばガドリニア)混入量の
低減とそれによる燃料経済性の向上(省ウラン効果)
に、また(3)は炉心滞在期間の違いによる他燃料集合
体との反応度差を減少させ、炉心出力ピーキングの減少
に寄与する。更に、ボイド率が低い燃料集合体下部領域
は、上部領域に比べ燃焼に伴う反応度劣化が大きいの
で、上記(3)の効果は燃料集合体下部において特に著
しく、下部領域でウラン−238からプルトニウム−239へ
の転換を活用すれば、上下間の燃焼度分布の平坦化によ
り、最大線出力の低減、炉停止余裕の増大、安定性、ス
クラムの特性の向上等の熱的余裕の増大、及び余剰反応
度の制御性の改善が図れる。
第8図は、低濃縮度ウラン燃料棒の配置位置による上
記(1),(2)の効果の検討結果を示したものであ
る。解析には第9図に示した従来の8×8の正方格子配
列の燃料棒16を持つ燃料集合体を用いた。中央部には対
角位置に2本の水ロッド17が配置されている。第8図に
おいて、横軸のケースeは水ロッド17に面した領域に水
ロッド17を取り囲んで12本の天然ウラン燃料棒を配置し
た場合、ケースfは水ロッド17と外側ギャップ水領域18
との間の中間領域に12本の天然ウラン燃料棒を配置した
場合、ケースgはギャップ水18に面した領域に12本の天
然ウラン燃料棒を配置した場合であり、それぞれ、燃料
集合体の横断面平均濃縮度は同じに調整した。また第8
図の縦軸は、各ケースでの燃料集合体の反応度に対する
平均濃縮度が同じとなるように燃料棒を配置した従来の
燃料集合体(以下、これをケースhと言う)の反応度の
差をとっている。また、破線は燃焼末期における反応度
差、即ち、上記(1)の効果を、実線は燃焼初期の反応
度差、即ち、上記(2)の効果を示している。
ケースeではケースhに比べ、燃料集合体の反応度は
燃焼初期で小さく、燃焼末期で大きくなっている。ケー
スfでは燃焼初期及び末期共に反応度はケースhとほぼ
同じである。ケースgでは、燃焼初期ではケースeより
更にケースhに比べて反応度が小さくなり、燃焼末期で
はケースhに比べ反応度は少し小さくなっている。
以上から次のことが分かる。上記(2)の効果(従っ
て上記(3)の効果)は、ケースe,fのように減速効果
が高い領域ほど大きいが、減速効果が最も高い領域(ケ
ースg)では(1)の効果は得られない。その理由は、
ギャップ水に面した領域は熱エネルギー領域中性子束も
著しく高い領域であり、燃焼の割合が高いからである。
換言すれば、この領域は転換に活用するより核分裂性物
質の反応に活用する方が燃料経済性の向上に適している
ことを示している。一方、水ロッドに面した領域(ケー
スe)に天然ウランを設置すると、転換の活用が図れる
だけでなく、ギャップ水に面した領域の燃料棒の濃縮度
を相対的に高め、核分裂性物質の反応効率を相対的に高
めることになり、燃料経済性の向上も実現できる。
以上より、本願発明者等は、ウラン−238からプルト
ニウム−239への転換は水ロッドに隣接した領域だけで
なく、ギャップ水に面した領域でも可能であるが、転換
の実質的活用を図るためには、ギャップ水でなく水ロッ
ドに隣接した領域に低濃縮度燃料棒を配置することが有
効であることを見出だした。本発明はこの知見にも基づ
くものである。
以上のように、本発明は、燃料集合体の下部領域で少
なくとも燃料棒2本分の領域を占める水ロッド12aに隣
接して低濃縮度燃料棒13を配置すること、及びその低濃
縮度を好ましくは横断面平均濃縮度の0.7以下、より好
ましくは0.5以下とすることにより、共鳴中性子束の吸
収効果の増大と熱中性子束の径方向の平坦化の活用を図
り、燃料経済性の向上と、反応度制御性の改善及び熱的
余裕の向上を図るものである。
次に、本発明の効果が及ぶ天然ウラン短尺燃料棒13の
軸方向位置について考察する。第10図にその検討結果を
示す。図中、横軸は短尺燃料棒13の長さ、縦軸は省ウラ
ン効果を示す。この省ウラン効果は単位発生エネルギ当
りの必要天然ウラン量の節約量を示す。
水ロッド12の軸方向下部12aに隣接して低濃縮度燃料
棒13を配置することにより上述したように省ウラン効果
が得られるが、天然ウラン短尺燃料棒13の長さが普通燃
料棒11の燃料有効長の9/24付近以下の範囲では、省ウラ
ン効果は燃料棒13の長さの増加と共に増加し、燃料棒13
の長さが9/24付近を越えると省ウラン効果は減少し初
め、12/24付近で省ウラン効果の減少が顕著となる。即
ち、燃料有効長の1/2以下の長さで天然ウラン燃料棒13
は省ウラン効果を発揮し、1/2以上の長さになると省ウ
ラン効果が得られない。これは、天然ウラン燃料棒13が
燃料有効長の1/2以下では燃料集合体の上部と下部の両
方でH/U比が最適化されているのに対して、燃料有効長
の1/2以上になると、燃料集合体上部でのH/U比が最適値
より小さくなり過ぎるためである。
以上より、本願発明者等は、省ウラン効果を確実にす
るには、低濃縮燃料棒の長さを全長燃料棒の燃料有効長
の1/2以下にすることが有効であること、及び最も高い
省ウラン効果を発揮するには、低濃縮燃料棒の長さを全
長燃料棒の燃料有効長の9/24程度にするのが好ましいこ
とを見出だした。本発明はこの知見にも基づいており、
短尺燃料棒13の長さは燃料棒11の燃料有効長の1/2以
下、好ましくは9/24付近の長さとしている。
なお、本発明は、燃料集合体の上下間で燃料装荷量は
異なるが、下部には核分裂性物質の重量割合が横断面内
で最小の燃料棒を装荷するのでウラン−235の量はほぼ
等しく、むしろウラン−238で減速材である軽水を排除
していることになるので、軸方向出力分布が下部に歪む
ことはない。
実施例 次に、本発明の一実施例を第11図〜第15図により説明
する。
第11図において、本発明の第1の実施例である燃料集
合体20は、四角筒のチャンネルボックス1と、このチャ
ンネルボックス1の内部に収納された燃料バンドル2か
らなる。燃料バンドル2は、チャンネルボックス1の上
下部に嵌め込まれた上部タイプレート3及び下部タイプ
レート4と、チャンネルボックス1の内部で軸方向に間
隔をおいて設置された複数個のスペーサ5と、このスペ
ーサ5を貫通し、タイプレート3,4に両端を固定した燃
料棒6及び水ロッド7と、下部のスペーサ5を貫通し、
下部タイプレート4に下端を固定された短尺燃料棒8
と、下部及び中央のスペーサ5を貫通し、下部タイプレ
ート4に下端を固定された中間長の短尺燃料棒9とで構
成される。
第12図に燃料集合体の燃料有効部の構成を、第13図〜
第15図にその横断面を示す。燃料棒6及び短尺燃料棒8,
9は9×9の正方格子状に配列され、水ロッド7はこれ
等燃料棒に取り囲まれて、その中央部に配置されてい
る。水ロッド7は、軸方向下部7aが第13図に示すよう
に、燃料単位格子5個分の領域を占める横断面十字型を
なし、軸方向上部7bが第14図及び第15図に示すように、
燃料単位格子9個分の領域を占める横断面正方形をなし
ている。
短尺燃料棒8は、第13図に示すように、水ロッド7の
軸方向上部7bの径方向拡径部分の下方で軸方向下部7aに
隣接した領域、即ち、水ロッド7を含む3×3の中央領
域の4つのコーナ部に4本配置されている。短尺燃料棒
8は天然ウラン燃料棒であり、長さは燃料棒6の全長の
9/24である。水ロッド7の軸方向下部7aもこれに対応し
て燃料棒6の下端から9/24までの領域に位置している。
短尺燃料棒9は、第15図から分かるように、燃料格子
配列の最外周から数えて2番目の列に所定間隔で8本配
置されている。短尺燃料棒9の濃縮度は燃料棒6と同じ
であり、長さは燃料棒6の全長の15/24である。
以上の構成を有する結果、燃料有効部は軸方向に3つ
の領域に分れ、各領域は以下の構成となる。
(1) 下部領域(燃料棒6の下端から全長の9/24ま
で):第13図 ・燃料棒6 ・横断面十字型の大型水ロッド7a(水ロッド内面積9c
m2) ・短尺燃料棒8(4本) ・短尺燃料棒9(8本) (2) 中部領域(全長の9/24から25/24まで):第14
図 ・燃料棒6 ・横断面正方形の大型水ロッド7b(水ロッド内面積14cm
2) ・短尺燃料棒9(8本) (3) 上部領域(全長の15/24から上端まで):第15
図 ・燃料棒6 ・横断面正方形の大型水ロッド7b ・短尺燃料棒9上方の空隙21 また、燃料棒6,9の濃縮度は短尺天然ウラン燃料棒8
を含む下部領域(1)で燃料集合体20の横断面平均濃縮
度が約4%になるように調整されている。
以上の構成において、減速材対燃料比の指標であるH/
U比は上部領域(3) (ボイド率70%)で4.1、下部領
域(1) (ボイド率0%)で5.6となった。比較のた
め、第9図に示す従来の燃料集合体におけるH/U比は、
上部領域(ボイド率70%)で3.3、下部領域(ボイド率
0%)で5.9である。従って、本実施例によれば、上部
領域と下部領域のH/U比の差を従来の約半分にできる。
即ち、燃料集合体全体のU/H比をその最適値である4.0か
ら5.0程度に近づけられる。このH/U比の改善は高反応度
化を達成すると共に、運転時の出力分布は平坦化でき、
熱的余裕を増大する。更に、燃焼度及び運転時と冷温時
の反応度差が燃料集合体上下で著しく異ならなくできた
ことより、取出燃焼度50GWd/t以上の燃料においても炉
停止余裕が確保できる。
また、以上のように構成した本実施例においては、下
部領域(1)での水ロッド7aは燃料単位格子5個分の領
域を占める大きさであり、また下部領域(1)での横断
面平均濃縮度が4%で短尺燃料棒8を構成する天然ウラ
ンの濃縮度は約0.7%であるので、第6図及び第7図の
横軸の指標である横断面平均濃縮度に対する水ロッド隣
接燃料棒の濃縮度の比率は約0.18である。また、低濃縮
度燃料棒8の長さは燃料棒6の全長の9/24である。従っ
て、前述の原理説明から明らかなように、共鳴中性子束
の吸収効果の増大と熱中性子束の径方向の平坦化の活用
が図れ、燃料経済性は一層向上し、また安定性の向上、
余剰反応度の制御性の改善及び熱的余裕の向上の効果が
得られる。
本発明の第2の実施例を第16図〜第18図により説明す
る。本実施例は燃料棒配列を10×10格子にした燃料集合
体に本発明を適用したものである。
第16図〜第18図は、第1の実施例の第13図〜第15図と
同じ位置での横断面を示している。これ等図において、
本実施例の燃料集合体30は、10×10の正方格子状に配列
された燃料棒31と、これら燃料棒31に囲まれ、横断面中
央部に配置された水ロッド32と、短尺燃料棒33,34と、
これら燃料棒31,33,34及び水ロッド32を取り囲むチャン
ネルボックス35とで構成されている。水ロッド32は、軸
方向下部32aが第16図に示すように、燃料単位格子4個
分の領域を占める横断面正方形をなし、軸方向上部32b
が第17図及び第18図に示すように、燃料単位格子12個分
の領域を占める横断面正方形をなしている。
短尺燃料棒33は、第16図に示すように、水ロッド32の
軸方向上部32bの径方向張り出し部分の下方で軸方向下
部32aに隣接した領域に8本配置されている。短尺燃料
棒33は天然ウラン燃料棒であり、長さは燃料棒31の全長
の9/24である。水ロッド32の軸方向下部32aもこれに対
応した長さとなっている。
短尺燃料棒34は、第16図及び第17図から分かるよう
に、燃料格子配列の最外周から数えて2番目の列に所定
間隔で12本、4×4中央領域のコーナ部に4本、合計16
本配置されている。短尺燃料棒34の濃縮度は燃料棒31と
同じであり、長さは燃料棒31の全長の15/24である。
以上の構成を有する結果、燃料有効部の構成は軸方向
に以下の3つの領域に分れる。
(1) 下部領域(燃料棒31の下端から全長の9/24ま
で):第16図 ・燃料棒31 ・横断面正方形の大型水ロッド32a(水ロッド内面積3.6
cm2) ・短尺燃料棒33(8本) ・短尺燃料棒34(16本) (2) 中部領域(全長の9/24から25/24まで):第17
図 ・燃料棒31 ・横断面十字型の大型水ロッド32b(水ロッド内面積13.
5cm2) ・短尺燃料棒34(12本) (3) 上部領域(全長の15/24から上端まで):第18
図 ・燃料棒31 ・横断面十字型の大型水ロッド32b ・短尺燃料棒34上方の空隙36 また、燃料棒31,34の濃縮度は短尺天然ウラン燃料棒3
3を含む下部領域(1)で燃料集合体30の横断面平均濃
縮度が約5%になるように調整されている。
以上の構成において、減速材対燃料比の指標であるH/
U比は上部領域(3) (ボイド率70%)で4.3、下部領
域(1) (ボイド率0%)で4.9となり、第9図に示
す従来の燃料集合体にあっては上部領域(ボイド率70
%)で3.3、下部領域(ボイド率0%)で5.9であったの
と比較して、その差を半分以下にできる。即ち、燃料集
合体全体のU/H比がその最適値である4.0から5.0程度に
更に近づく。その結果、平均濃縮度を5%程度に高めた
にも係わらず、運転時と冷温時の反応度差は燃料集合体
上下で3.0%Δk程度(濃縮度3%程度の従来燃料より5
0%減少)と小さくなる。
以上のH/U比の改善により運転時の出力分布は平坦化
でき、更に、燃焼度及び運転時と冷温時の反応度差が燃
料集合体上下で著しく異ならなくできたことにより、取
出燃焼度50GWd/t以上の燃料においても炉停止余裕が確
保できる。また、圧力損失が大きくなる二相流部の流路
面積を犠牲にすることせず、燃料装荷量を従来燃料より
3%増大できるため、燃料経済性も向上する。
また、以上のように構成した本実施例においては、下
部領域(1)での水ロッド32aは燃料単位格子4個分の
領域を占める大きさであり、また下部領域(1)での横
断面平均濃縮度が5%で短尺燃料棒33を構成する天然ウ
ランの濃縮度は約0.7%であるので、第6図及び第7図
の横軸の指標である横断面平均濃縮度に対する水ロッド
隣接燃料棒の濃縮度の比率は約0.14である。また、低濃
縮度燃料棒33の長さは燃料棒31の全長の9/24である。従
って、本実施例においても、共鳴中性子束の吸収効果の
増大と熱中性子束の径方向の平坦化の活用が図れ、燃料
経済性は一層向上し、また安定性の向上、反応度制御性
の改善及び熱的余裕の向上の効果が得られる。
本発明の第3の実施例を第19図〜第21図により説明す
る。図中、第16図〜第18図に示す部材と同等の部材には
同じ符号を付している。
本実施例は、第2の実施例において横断面が上下一様
の水ロッド37を配置したものである。即ち、本実施例の
燃料集合体30Aにおいて、水ロッド37は軸方向に燃料単
位格子4個分の領域を占める正方形の一様な横断面を有
している。天然ウランの短尺燃料棒33は、燃料棒31の下
端から全長の9/24の範囲の下部領域で、水ロッド37に隣
接して配置されている。第20図に示す中間領域の横断面
では、短尺燃料棒33の上方に対応する位置に空隙38が形
成され、第21図に示す上部領域の横断面では、更に、短
尺燃料棒34の上方に対応する位置に空隙38が形成されて
いる。他の構成は第2の実施例と同じである。
本実施例では、第2の実施例に比べ中部領域(2)及
び上部領域(3)で空隙38により流路面積を増大するこ
とができる。また、空隙38は水ロッド37に隣接し、発熱
体が回りに少ないため、ボイド率が低く、水ロッドとほ
ぼ等価な減速作用が得られる。
従って、本実施例によっても第2の実施例と同様の効
果を得ることができると共に、空隙38が流路面積を増大
させることで圧力損失の低減を図ることができる。
本発明の第4の実施例を第22図〜第24図により説明す
る。図中、第19図〜第21図に示す部材と同等の部材には
同じ符号を付している。
本実施例の燃料集合体30Bは、第3の実施例において
水ロッドに隣接する短尺燃料棒33の上部領域(空隙38)
に固体減速材38Aを配置したものである。
本実施例によれば、第2及び第3の実施例に比べて上
部領域の水素密度を増大することができる。従って、上
下間のH/U比の差を更に小さくすることができる。
本発明の第5の実施例を第25図〜第28図により説明す
る。図中、第12図〜第15図と同等の部材には同じ符号を
付している。本実施例は上部薄肉・角部厚肉型のチャン
ネルボックスを用いるものである。
即ち、本実施例の燃料集合体20Aはチャンネルボック
ス40を有し、チャンネルボックス40は、第25図に示すよ
うに、下部40aに比べ上部40bが薄肉になっており、また
第26図〜第28図に示すように、角部40cがそれ以外の部
分40cに比べ厚肉になっている。他の構成は第1の実施
例と同じである。その結果、燃料集合体20Aをチャンネ
ルボックス40も含めて3つの領域に分けると、各領域は
以下の構成となる。
(1) 下部領域(燃料棒6の下端から全長の9/24ま
で):第26図 ・燃料棒6 ・横断面十字型の大型水ロッド7a(水ロッド内面積9c
m2) ・短尺燃料棒8(4本) ・短尺燃料棒9(8本) ・平均肉厚100milの角部肉厚チャンネルボックス40a (2) 中部領域(全長の9/24から25/24まで):第27
図 ・燃料棒6 ・横断面正方形の大型水ロッド7b(水ロッド内面積14cm
2) ・短尺燃料棒9(8本) ・平均肉厚100milの角部肉厚チャンネルボックス40a (3) 上部領域(全長の15/24から上端まで):第28
図 ・燃料棒6 ・横断面正方形の大型水ロッド7b ・短尺燃料棒9上方の空隙21 ・平均肉厚75milの角部肉厚チャンネルボックス40b 上部薄肉・角部厚肉型のチャンネルボックス40は、燃
料集合体20Aの上下間でチャンネルボックス外部の飽和
水領域に分布をつけるものである。即ち、燃料集合体上
部は下部に比べて強度上の制約が小さいため、薄肉化が
可能であり、上部の構造材を減速材に代えることで、中
性子無駄吸収の減少と共に、上部で飽和水領域を増大さ
せる効果が得られる。チャンネルボックスの角部厚肉は
チャンネルボックスの薄肉化を促進させる機能がある。
本実施例によれば、上部領域(ボイド率70%)での減
速材体燃料比を更に0.15大きくすることができ、上部領
域と下部領域のH/U比の差を一層小さくできる。また、
これにより上部領域の運転時と冷温時の反応度差は1.2
%Δk程度減少するので、炉停止余裕も更に改善され
る。
最後に、本発明の燃料集合体を用いて構成した炉心の
設計概念の一例を説明する。
第29図及び第30図において、炉心50は中央領域51、周
辺領域52及び最外周部領域52の3つの領域からなってい
る。中央領域51及び周辺領域52には本発明の燃料集合体
が装荷される。本発明の燃料集合体は軸方向のH/U比の
差が小さく、その結果炉停止余裕が改善されている。従
って、新燃料の割合を反応度への寄与の大きい炉心中央
領域51で多くすることができる。即ち、中央領域51には
周辺領域52より燃料交換時の取扱燃料が多くなるように
本発明の燃料集合体を装荷することができる。従って、
例えば、炉心中央領域51では3バッチ分散装荷方式と
し、炉心周辺領域52では4バッチ分散装荷方式とするこ
とにより、燃料経済性を更に高めることができる。
なお、以上の実施例では、燃料物質としてはウランを
対象にしたが、ウランとプルトニウムの混合物でも同様
の効果が得られる。
また、以上の実施例では、燃料集合体に水ロッドを用
いたが、水ロッドの代わりに、水素密度が高く中性子吸
収断面積が小さな固体減速材(例えばジルコニウムハイ
ドライド等)を封入した固体減速棒を用いても、同様の
効果が得られる。更に、低濃縮度燃料棒として、使用済
燃料から取り出されたプルトニウムや回収ウランを用い
ても同様の効果が得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、減速材、核分裂性物質及び親物質を
燃料集合体内軸方向及び径方向に最適に配置するので、
燃料集合体の下部も含めた全ての位置で減速材対燃料比
が最適値に近づき、その結果、共鳴中性子束の吸収効果
の増大と熱中性子束の径方向の平坦化の活用が図れ、燃
料経済性が向上しかつ余剰反応度の制御性が改善される
と共に、熱的余裕を向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を説明するための燃料集合体の燃
料有効部の概略図であり、第2図は第1図のII−II線断
面図であり、第3図は第1図のIII−III線断面図であ
り、第4図は水ロッド領域の大きさが燃料集合体内の共
鳴中性子束分布に及ぼす効果を示す図であり、第5図は
水ロッド領域の大きさが燃料集合体内の熱中性子束分布
に及ぼす効果を示す図であり、第6図は水ロッド領域に
隣接する燃料濃縮度が中性子束分布へ及ぼす影響を示す
図であり、第7図は水ロッド領域に隣接する燃料濃縮度
が出力分布の平坦化に及ぼす効果を示す図であり、第8
図は低濃縮度燃料棒の配置位置による反応度の変化を示
す図であり、第9図は比較のために引用した従来の燃料
集合体の断面図であり、第10図は本発明の効果が及ぶ低
濃縮度燃料棒の軸方向配置位置を示す図であり、第11図
は本発明の第1の実施例による燃料集合体の縦断面図で
あり、第12図はその燃料集合体の燃料有効部の概略図で
あり、第13図〜第15図はそれぞれ第12図のXIII−XIII
線、XIV−XIV線、及びXV−XV線断面図であり、第16図〜
第18図は本発明の第2の実施例による第13図〜第15図と
同様な断面図であり、第19図〜第21図は本発明の第3の
実施例による第13図〜第15図と同様な断面図であり、第
22図〜第24図は本発明の第4の実施例による第13図〜第
15図と同様な断面図であり、第25図は本発明の第5の実
施例による燃料集合体の燃料有効部の概略図であり、第
26図〜第28図はそれぞれ第25図のXXVI−XXVI線、XXVII
−XXVII線、及びXXVIII−XXVIII線断面図であり、第29
図は本発明の燃料集合体を用いて構成した炉心の平面図
であり、第30図はその炉心の縦断面図である。 符号の説明 10……燃料集合体 11……燃料棒(第1の燃料棒) 12……水ロッド(減速材手段) 12a……軸方向下部 12b……軸方向上部 13……燃料棒(第2の燃料棒) 20,20A,30,30A……燃料集合体 6,31……燃料棒(第1の燃料棒) 7,32,37……水ロッド(減速材手段) 8,33……燃料棒(第2の燃料棒) 40……チャンネルボックス 50……炉心 51……中央領域 52……周辺領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内川 貞夫 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社 日立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 山下 淳一 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 平2−103491(JP,A) 特開 平1−308994(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 3/30 G21C 3/32

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前
    記減速材手段に隣接して配置された複数の第2の燃料棒
    とを有し、前記減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒
    は、前記複数の第1の燃料棒に囲まれており、前記第2
    の燃料棒の濃縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.
    5以下としたことを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前
    記減速材手段に隣接して配置された複数の第2の燃料棒
    とを有し、前記減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒
    は、前記複数の第1の燃料棒に囲まれており、前記第2
    の燃料棒の濃縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.
    5以下とし、前記減速材手段の軸方向下部での横断面積
    が、前記第1の燃料棒の2本分以上の大きさであること
    を特徴とする燃料集合体。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の燃料集合体におい
    て、前記減速材手段の横断面積を軸方向の上部で下部よ
    り大きくし、前記第2の燃料棒を前記減速材手段の軸方
    向下部に隣接して配置したことを特徴とする燃料集合
    体。
  4. 【請求項4】請求項1又は2記載の燃料集合体におい
    て、前記第2の燃料棒は短尺燃料棒であり、前記減速材
    手段の上部のうち前記下部に比べて横断面積が大きくな
    っている拡大部分の下側の領域に配置されていることを
    特徴とする燃料集合体。
  5. 【請求項5】請求項1又は2記載の燃料集合体におい
    て、前記第2の燃料棒が天然ウランを含有することを特
    徴とする燃料集合体。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の燃料集合体におい
    て、前記第2の燃料棒が前記減速材手段の軸方向下部に
    隣接して配置されている短尺燃料棒であることを特徴と
    する燃料集合体。
  7. 【請求項7】請求項6記載の燃料集合体において、前記
    短尺燃料棒の長さは前記第1の燃料棒の燃料有効長の1/
    2以下の長さであることを特徴とする燃料集合体。
  8. 【請求項8】複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前
    記減速材手段に隣接して配置された複数の第2の燃料棒
    とを有し、前記減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒
    は、前記複数の第1の燃料棒に囲まれており、前記第2
    の燃料棒の濃縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.
    7以下とし、かつ、前記減速材手段は、軸方向の上下で
    横断面積の一様な1本の水ロッドと、前記水ロッドの上
    部を取り囲む冷却材通路とからなることを特徴とする燃
    料集合体。
  9. 【請求項9】複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、前
    記減速材手段に隣接して配置された複数の第2の燃料棒
    とを有し、前記減速材手段及び前記複数の第2の燃料棒
    は、前記複数の第1の燃料棒に囲まれており、前記第2
    の燃料棒の濃縮度を燃料集合体の横断面平均濃縮度の0.
    7以下とし、前記減速材手段の軸方向下部での横断面積
    が、前記第1の燃料棒の2本分以上の大きさであり、か
    つ、前記減速材手段は、軸方向の上下で横断面積の一様
    な1本の水ロッドと、前記水ロッドの上部を取り囲む冷
    却材通路とからなることを特徴とする燃料集合体。
  10. 【請求項10】複数の第1の燃料棒と、これら第1の燃
    料棒に囲まれ、かつ軸方向の上部で下部より横断面積が
    大きい減速材手段と、前記減速材手段に隣接して配置さ
    れ、燃料集合体の横断面平均濃縮度より低い濃縮度を有
    する複数の第2の燃料棒とを有し、前記減速材手段は軸
    方向下部が燃料単位格子5個分の領域を占める横断面十
    字型をした1本の水ロッドを含み、前記第2の燃料棒は
    前記水ロッド下部の横断面十字型が形成する4つの凹所
    に配置されていることを特徴とする燃料集合体。
  11. 【請求項11】複数の第1の燃料棒と、これら第1の燃
    料棒に囲まれ、かつ軸方向の上部で下部より横断面積が
    大きい減速材手段と、前記減速材手段に隣接して配置さ
    れ、燃料集合体の横断面平均濃縮度より低い濃縮度を有
    する複数の第2の燃料棒とを有し、前記減速材手段は軸
    方向下部が燃料単位格子4個分の領域を占める横断面正
    方形をした1本の水ロッドを含み、前記第2の燃料棒は
    前記水ロッド下部に隣接して配置されていることを特徴
    とする燃料集合体。
  12. 【請求項12】複数の第1の燃料棒と、減速材手段と、
    前記減速材手段に隣接して配置された複数の第2の燃料
    棒とを有し、前記減速材手段及び前記複数の第2の燃料
    棒は、前記複数の第1の燃料棒に囲まれており、前記第
    1及び第2の燃料棒及び減速材手段をチャンネルボック
    スで取り囲み、前記第2の燃料棒の濃縮度を燃料集合体
    の横断面平均濃縮度の0.7以下とし、前記チャンネルボ
    ックスの肉厚を、軸方向上部で下部より薄く、角部でそ
    れ以外の部分より厚くしたことを特徴とする燃料集合
    体。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれか1項記載の燃料
    集合体において、前記第1及び第2燃料棒は、9行9列
    又は10行10列の正方格子状に配列されていることを特徴
    とする燃料集合体。
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