JP5592593B2 - 燃料集合体 - Google Patents

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Description

本発明は、沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体に関する。
図52は、典型的な沸騰水型原子力発電プラント(BWR)の一部の模式的な断面とともに示すブロック図である。BWRでは、原子炉格納容器1内に原子炉圧力容器2が設けられている。この原子炉圧力容器2内には、冷却水4、複数の燃料集合体および制御棒などからなる炉心3が収容されている。
冷却水4は、再循環系8により強制循環されており、炉心3でウラン235(U235)などの核分裂により発生した熱を受けることにより、飽和水と飽和蒸気が混合した状態となり、炉心3の上部に移動する。この飽和蒸気は、気水分離器および蒸気乾燥器により乾燥状態となり、原子炉圧力容器2に接続された主蒸気配管系9を介してタービン10に送られタービン10を駆動させる。このタービン10の駆動により発電機15が回転され、発電する。
タービン10で仕事をした蒸気は、復水器16内に導入されて復水となり、復水ポンプ17で昇圧、給水加熱器18で昇温された後に給水ポンプ19により再度原子炉圧力容器2内に供給される。
図53は、BWRの典型的な運転特性を示す図である。通常の運転は定格出力曲線、設計流量制御曲線、安定性制限曲線、最低ポンプ速度曲線、キャビテーション制限曲線、最大ポンプ速度曲線の各線上と、それらによって囲まれた領域内と、自然循環曲線上で行われる。図53に示した例では、定格出力は炉心流量が85%(A点)〜105%(B点)にかけて達成されている。原子炉の運転は、通常、サイクル初期では85%流量近傍にあり、冷却材流量増による反応度利得を利用するためにサイクル燃焼度が進むに従い高流量側に移動し、サイクル末期では105%流量近傍となる。
また、炉心軸方向出力分布は、通常、サイクル初期では下歪みとなるよう炉心核設計を行い、炉心出口でのボイド率を高めている。これにより、ウラン238(U238)からの核分裂性物質であるプルトニウム239(Pu239)の生成が促進される。サイクル中期〜末期にかけては、U235に加えてPu239を燃焼させる運転となるため、炉心軸方向出力分布は上歪み傾向となる。経済性を向上させた炉心では、炉心流量調整と、軸方向出力分布調整を可能とする燃料集合体核設計(軸方向濃縮度分布、Gd入り燃料棒の本数など)、および、炉心設計(集合体装荷パターン、制御棒パターンなど)を適切に組み合わせている。
図54は、典型的なBWRの炉心を模式的に示す横断面図である。BWRの炉心3には、チャンネルボックスに覆われた燃料集合体30が、制御棒32を囲むように複数装荷されている。チャンネルボックスは、縦に長い薄肉の断面がほぼ正方形の角筒である。また、炉心内には、中性子束を検出するために、複数個の局部出力領域モニタ(LPRM)33が配置されている。
図55は、典型的なBWRの炉心を模式的に示す縦断面図である。各燃料集合体30は、炉心支持板34および上部格子板35で支持され、円筒形のシュラウド36に囲まれている。冷却水4は、下方より燃料支持金具37のオリフィスおよび下部タイプレートを経由してチャンネルボックス31内に流入し、燃料集合体30により熱せられ、沸騰により蒸気(ボイド)を発生し、気液二相流となる。典型的な商用BWRの燃料集合体有効長さは、約3.7mである。
このような沸騰水型原子炉における燃料集合体としては、国内で商用の発電が行われて以来、7行7列型、8行8列型、改良8行8列型、高燃焼度化8行8列型、そして、高燃焼度化9行9列型が採用されるに至っている。
図56は、9×9燃料集合体(A型)の一部切り欠き斜視図である。図57は、9×9燃料集合体(A型)の一部拡大一部切り欠き斜視図である。図58は、9×9燃料集合体(A型)を制御棒とともに示す横断面図である。
9×9燃料集合体(A型)は、被覆管55に核燃料物質のペレット54を収めた複数の燃料棒71,81およびウォータロッド53を備えている。これらの燃料棒71,81およびウォータロッド53は、上部タイプレート61および下部タイプレート62によって両端が保持される。また、燃料集合体の軸方向には7個のスペーサ63が配置されていて、燃料棒71,81およびウォータロッド53の間隔を保持している。9×9燃料集合体(A型)では、高さが上部タイプレート61まで達しない部分長燃料棒81が8本採用されている。
燃料集合体30は、一般的に原子炉の炉心3に格子状に装荷される。燃料集合体30が格子状に装荷された場合、減速材である水の分布は、炉心上部では相対的にウォータロッド53の部分と隣合うチャンネルボックス31の間の部分(水ギャップ部)に多くなる。
図59は、9×9燃料集合体(A型)を装荷した炉心についてのサイクル初期とサイクル末期での炉心平均軸方向出力分布の例を示すグラフである。
9×9燃料集合体(A型)は、高燃焼度化8行8列型の燃料集合体に比べて、燃料集合体30当たりの核分裂性物質の収容量が増加し、燃料集合体30内濃縮度分布の適切化と可燃性毒物の適切配置が施されている。これにより、高燃焼度化と長期運転サイクル化が実現され、炉心3の経済性は向上している。
9×9燃料集合体(A型)は、高燃焼度化8行8列型の燃料集合体に比べて燃料棒本数の増加によって総伝熱面積が増加するため、限界出力特性が改善される。また、高燃焼度化・長期運転サイクル化に伴う負のボイド係数(またはボイド反応度係数絶対値)増加による核的要因に基づく安定性の悪化は、2本の太径ウォータロッド53の採用などにより抑制されている。
集合体格子の増加に伴う二相圧損増加による熱水力的要因に基づく安定性の悪化は、スペーサ圧損係数の低減と8本の部分長燃料棒81、および、高圧損型の下部タイプレート62の採用により抑制されている。すなわち、スペーサ圧損係数の低減と、全長燃料棒71の約2/3の長さ(有効長が約2.2m)を有する8本の部分長燃料棒81は二相流圧損の低減に寄与し、高圧損型の下部タイプレート62は、単相流圧損の増加に寄与している。その結果、全圧損に対する単相流圧損の割合が増加し、炉心の安定性は改善されている。
限界出力特性とは、与えられた運転条件下(出力、流量、圧力、入口エンタルピ)で、その燃料集合体にて遷移沸騰が発生する出力閾値の高低を意味する。限界出力特性は、燃料集合体格子数の他に、炉心燃料格子形状、スペーサタイプ、ウォータロッド本数・形状・配置などによっても影響を受ける。
このため、新燃料集合体の開発に当たっては、通常、実寸の模擬燃料集合体に対して、BWR運転条件下での熱水力試験を行い、限界出力特性を確認している。さらに、試験結果は、BWR燃料集合体についての熱水力解析コードを用いることにより、「限界クオリティ対沸騰長さ」のタイプの沸騰遷移相関式に整理される。これは、沸騰水型原子炉では、沸騰長さが長くなるに従い、被覆管55を覆う液膜厚さが薄くなり、液膜が消失した高さが遷移沸騰発生点と考えられるためである。
その代表的なものが、GEXL相関式であり、現在運転中の商用BWRでは、燃料集合体タイプ毎に求められたGEXL相関式を基にして、定常運転時の最小限界出力比(Minimum Critical Power Ratio:MCPR)と、過渡時のMCPR変化量(ΔMCPR)が評価される場合が多い。GEXL相関式は、BWRの炉心3の下部領域では、限界出力に対する余裕が大きいことを反映している。
BWRが定格出力運転時にタービントリップが発生すると、タービン止め弁が閉止され、タービン蒸気バイパス弁が急開されるのと同時に、制御棒が急速挿入される(原子炉スクラム)。このとき、パイパス弁不作動の場合には、原子炉圧力上昇に伴う炉心内ボイド率の減少により、一時的に炉心に正の反応度が投入されるため、燃料表面熱流束が過渡的に上昇し、MCPRが低下する。MCPRの低下量は、負のボイド係数が大きくなり、制御棒がほぼ全引抜き状態となるサイクル末期にて最大となる。BWRの過渡解析モデルについては、たとえば、非特許文献1に記載されている。
図60ないし図62に、9×9燃料A型を全数装荷した従来スクラム採用BWRプラントに関する、タービントリップ・バイパス弁不作動解析結果を示す。この解析結果は、TRACGコードを用いて解析した結果である。
タービン止め弁閉止直後は、ボイド率減少による正の反応度投入により中性子束は急上昇するが、燃料温度上昇に伴うドップラ効果(負の反応度投入)とスクラムによる大きな負の反応度投入により、中性子束は急減する。炉心流量は、圧力上昇によるボイド率減少を緩和するために、タービントリップ信号にて2台の再循環ポンプがトリップされることから、減少している。また、圧力の上昇は、逃がし安全弁の開放により抑制されている。燃料表面熱流束の過渡的な上昇により、MCPRは一時的に低下するが安全限界MCPR(1.07)まで低下せずに回復し(ΔMCPR=0.25)、沸騰遷移状態に至らずに事象は終息している。
安定性とは、プラント起動時または停止時に運転点が低流量/高出力状態となった場合、あるいは、プラントで1台の再循環ポンプのトリップなどの過渡変化が発生し、運転点が低流量/高出力に移行したときの、中性子束振動の減衰特性を意味する。炉心3は、全運転領域で安定であることが望ましく、安定性の判定パラメータである減幅比が1未満であることを示すことにより確認される。逆に、減幅比1に対して余裕の少ない運転領域は、選択制御棒(Selected Rods Insertion:SRI)や安定性制限曲線により除外される。
安定性の種類には、特に最高出力チャンネルの熱水力的な安定性に注目したチャンネル安定性、炉心全体の位相が揃った中性子束振動である炉心安定性(基本モードの安定性)、炉心周方向に対称軸を有し180度位相がずれた中性子束振動である領域安定性(高次モードの安定性)がある。それぞれの安定性の軸方向出力分布への感度は、炉心安定性が一般に平坦な分布ほど厳しい方向であり、チャンネル安定性、領域安定性は下部ピークな分布ほど厳しい方向となっている。炉心安定性では、他の安定性と軸方向出力分布への感度が異なるのは、炉心安定性では核的フィードバックの効果が大きく、これはボイド率の高いところで出力ピークが高いときに、大きな影響となって現れるためである。
図63は、9×9燃料(A型)を全数装荷したBWRプラントの炉心安定性解析結果を示すグラフである。ここで、安定性解析は、冷却材の再循環系を含むBWR炉心をモデル化した周波数領域の安定性解析コードで行ったものである。
炉心安定性減幅比は、最低ポンプ速度曲線上の最大出力点で最も大きくなっており、9×9燃料A型を全数装荷した炉心では、減幅比が0.70である。
図64は、9×9燃料集合体(B型)の一部切り欠き斜視図である。図65は、9×9燃料集合体(B型)を制御棒とともに示す横断面図である。9×9燃料集合体(B型)では、燃料集合体内単相部として、燃料棒9本分のウォータチャンネル52が採用されている。
このように、BWR炉心では、各種設計改良により限界出力特性、過渡特性、および、安定性の悪化が抑制されている。他方、ウラン資源の有効利用と使用済燃料発生量の削減を目的として軽水炉燃料の高燃焼度化が進められており、これにともなって10行10列(10×10)燃料の採用が待たれている。このとき、炉心軸方向出力分布、サイクル初期での下歪み分布(入口ピーク)から、サイクル中期から末期にかけての上歪み分布(出口ピーク)までの形状が、より大きなピーキング係数となって出現する方向にある。
高燃焼度化10行10列燃料の設計例は、非特許文献2に記載がある。この例では、部分長燃料棒は、8本から14本が用いられている。また、特許文献1では、10×10燃料で、角型ウォータロッド1本を採用した場合と、2本の太径ウォータロッドを採用した例が開示されている。
特開2005−134179号公報 J. G. M. Andersen、他2名、"Application of Advanced Thermal Hydraulic TRACG Model to Preserve Operating Margins in BWRs at Extended Power Uprate Conditions"、Proceedings of the 2006 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP '06) 、米国、ANS、2006年、p.1066 Nuclear Engineering International、英国、Nuclear Engineering International、2002年9月
BWRのスクラム特性は、一般に軸方向出力分布が上歪み(炉心出口付近に最大値が出現する)のときに低下する。BWRの定格出力運転時に、たとえばタービントリップ・バイパス弁不作動などの、圧力が上昇する過渡変化が発生すると、炉心内ボイドの一部消滅により原子炉出力が上昇し、燃料の熱的健全性の余裕が低下する方向となる。すなわち、被覆管表面での沸騰状態が、核沸騰から膜沸騰に遷移する可能性が高まる。このため、タービン蒸気止め弁が閉止されたことを検知して、原子炉スクラム信号が発せられる。
しかしながら、BWRでは制御棒32が炉心3の下部より挿入されるため、スクラムによる負の反応度投入の効果は炉心3の下部では急速に顕れるが、炉心3の上部に達するまでには数秒間の時間遅れが生じる。このため、軸方向出力分布が上歪みのときは、沸騰遷移への余裕が減少し易く、ΔMCPRが大きくなる傾向がある。サイクル末期では、負のボイド係数が増加する傾向にあることから、炉心運転計画を立てる際には、サイクル末期での軸方向出力分布が極端な上歪みとならないよう注意が必要である。
BWRのスクラム特性は、制御棒32の挿入速度とも関係する。挿入速度が速い制御棒駆動系を有するプラントは、高速スクラムプラントと呼ばれている。高速スクラムプラントにおいては、定格圧力での全炉心平均でのスクラム時挿入時間は、全ストロークの75%挿入で1.62秒以下となっている。一方、挿入速度が遅い制御棒駆動系を有するプラントは、従来スクラムプラントと呼ばれている。従来スクラムプラントにおいては、平均スクラム時間は全ストロークの90%挿入で3.5秒以下となっている。
高速スクラムプラントでは、出力分布が上歪みの炉心設計でも、従来スクラムプラントと比べて、過渡時のΔMCPRは小さくなっている。また、改良型BWR(ABWR)のスクラム特性は、高速スクラムと従来スクラムの中間的な特性となっている。ABWRにおいては、定格圧力での全炉心平均でのスクラム時挿入時間は、全ストロークの60%挿入で1.44秒以下、100%挿入で2.80秒以下となっている。
BWRプラントで発生する運転時の異常な過渡変化には、給水加熱喪失のようにスクラム速度と炉心サイクル燃焼度に殆ど依存しない過渡変化もある。9×9燃料A型を装荷した高速スクラムプラント、ABWRプラント、従来スクラムプラント(サイクル末期炉心)において、発電機負荷遮断・バイパス弁不作動、および、給水加熱喪失が発生したときのΔMCPRの代表的な解析結果を以下に示す。
Figure 0005592593
運転上の制限MCPR(OLMCPR)は、安全限界MCPR(SLMCPR。典型値は1.07)に過渡時のΔMCPR最大値を加えることより定まる。したがって、従来スクラムプラントでは、スクラム特性を改善することによりOLMCPRを低減できる。同時に、スクラム特性を改善させる手段を選ぶ場合には、発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRを約0.1低減する手段を選ぶことが重要であり、0.1を超える手段を選択することはOLMCPR低減上は無意味であることも分る。
なお、発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRは、燃料集合体内の水領域(ウォータロッド内断面積)にも依存する。水領域の設計は、圧力上昇過渡時のΔMCPRを緩和する、すなわち負のボイド係数を小さくすることを考慮して行われる。また、流量減少過渡・事故時に正の反応度が投入されないようにする、すなわち、ボイド係数が正にならないようにすることも考慮される。さらに、中性子の効率的な減速による中性子経済の向上、すなわち、燃料サイクル費の低減なども考慮される。
高燃焼度燃料では、燃料棒断面積の7倍〜10倍程度の水領域が採用されている場合がある。これにより、従来スクラムプラントでのΔMCPRは0.02程度の変動幅があるが、スクラム特性の改善によるΔMCPR緩和の要請があることには変わりはない。
原子炉スクラム特性を向上させる手段としては、炉心有効長を短くする方法もある。これにより、炉心出口付近でもスクラムの効果が速やかに顕れることが期待できる。ただし、炉心を短尺化したときには、所用のサイクル燃焼度度を確保することが難しくなる場合があり、燃料の取替体数が増加する傾向になる。また、短尺炉心への集合体装荷体数を増加させる、すなわち炉心等価直径を増大させることは、プラントの大規模な改造が必要となり、非現実的である。
BWR炉心の経済性の一層の向上を目指すために高燃焼度化10×10燃料を導入した場合には、高燃焼度化達成のために燃料ペレット濃縮度が高くなり、核的フィードバック効果が大きくなる。このため、過渡時の燃料熱的健全性の余裕、および、核熱結合の安定性(炉心安定性、領域安定性)の余裕が減少する傾向がある。さらには、サイクル末期での上歪み軸方向出力分布がより大きなピーキング係数を有する傾向がある。したがって、燃料・炉心の健全性上の余裕を減少させることなく、高燃焼度化が達成可能な炉心燃料の実現が待たれている。
そこで本発明は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、軸方向に延びる燃料有効部に核燃料物質を収めて沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体において、前記軸方向に垂直な平面が広がる方向の1010列の正方格子位置の少なくとも一部に配列されて筒状の被覆管の前記燃料有効部の少なくとも一部に前記核燃料物質を収めた燃料棒と、前記燃料棒を下端で支持する下部タイプレートと、前記燃料棒の少なくとも一部を上端で支持する上部タイプレートと、を有し、前記燃料棒は、前記燃料有効部の全体に亘って前記核燃料物質を収めた全長燃料棒と、前記核燃料物質が収められていない欠損領域が前記燃料有効部の上端から下方に前記燃料有効部の長さである燃料有効長の1/6以上延びる範囲に形成された一部欠損燃料棒と、を含み、前記全長燃料棒を前記正方格子位置の全ての位置に配置した場合の前記核燃料物質の体積に対する前記欠損領域の体積の割合は3%以上6%以下であり、前記欠損領域は10 の1/5以上1/3以下の本数の一部欠損燃料棒を構成し、前記一部欠損燃料棒が、上端が前記上部タイプレートと離れて位置する短尺一部欠損燃料棒を含み、前記全長燃料棒および前記短尺一部欠損燃料棒の上端近傍にはプレナムが形成され、前記短尺一部欠損燃料棒のプレナム長さは前記全長燃料棒のプレナム長さ以下である、ことにより発電機負荷遮断かつバイパス弁不作動時のΔMCPRを、給水加熱喪失時のΔMCPR程度に抑制することを特徴とする。
軸方向に延びる燃料有効部に核燃料物質を収めて沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体において、前記軸方向に垂直な平面が広がる方向の1010列の正方格子位置の少なくとも一部に配列されて筒状の被覆管の前記燃料有効部の少なくとも一部に前記核燃料物質を収めた燃料棒と、前記燃料棒を下端で支持する下部タイプレートと、前記燃料棒の少なくとも一部を上端で支持する上部タイプレートと、を有し、前記燃料棒は、前記燃料有効部の全体に亘って前記核燃料物質を収めた全長燃料棒と、前記核燃料物質が収められていない欠損領域が前記燃料有効部の上端から下方に前記燃料有効部の長さである燃料有効長の1/6以上延びる範囲に形成された一部欠損燃料棒と、を含み、前記全長燃料棒を前記正方格子位置の全ての位置に配置した場合の前記核燃料物質の体積に対する前記欠損領域の体積の割合は3%以上6%以下であり、前記欠損領域は前記燃料有効部の上端から前記燃料有効長の1/6以上1/3以下下方に延びる範囲に形成された第1の一部欠損燃料棒と、前記欠損領域が前記燃料有効部の上端から下方に前記燃料有効長の1/3以上1/2以下延びる範囲に形成された10 の1/5以下の本数の第2の一部欠損燃料棒を構成し、前記一部欠損燃料棒が、上端が前記上部タイプレートと離れて位置する短尺一部欠損燃料棒を含み、前記全長燃料棒および前記短尺一部欠損燃料棒の上端近傍にはプレナムが形成され、前記短尺一部欠損燃料棒のプレナム長さは前記全長燃料棒のプレナム長さ以下である、ことにより発電機負荷遮断かつバイパス弁不作動時のΔMCPRを、給水加熱喪失時のΔMCPR程度に抑制することを特徴とする。
本発明によれば、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
本発明に係る燃料集合体の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1の実施の形態]
図4は、本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態における横断面を模式的に示す、図6および図7におけるZ4−Z4矢視横断面図である。図5は、本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態における横断面を模式的に示す、図6および図7におけるZ5−Z5矢視横断面図である。図6は、図4および図5におけるX6−X6矢視縦断面図である。図7は、図4および図5におけるX7−X7矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体は、たとえば図52および図54に示した沸騰水型原子力発電所の炉心3に装荷される燃料集合体30である。この燃料集合体30は、燃料棒51と、下部タイプレート62と、上部タイプレート61とを備えている。
燃料棒51は軸方向に垂直な平面、すなわち、炉心3に装荷した場合の水平面の10行10列の正方格子位置の一部に配列されている。燃料棒51は、上下端を端栓で封止された被覆管55に、核燃料物質をウラン酸化物などのペレット54として収容したものである。被覆管55の外径は約10.2mm、装填されるペレット54の直径は約8.8mmである。
また、この燃料集合体30は、ウォータチャンネル52を有している。ウォータチャンネル52は、(5,5)、(5,6)、(5,7)、(6,5)、(6,6)、(6,7)、(7,5)、(7,6)および(7,7)で表される、燃料棒51の9本分の位置に配置されている。ここで、(i,j)は、上述の正方格子位置のそれぞれを行の番号iおよび列の番号jを表したものである。
下部タイプレート62は、燃料棒51の下端を支持している。また、上部タイプレート61は、一部の燃料棒51の上端を支持している。また、燃料集合体30は、軸方向に間隔を置いてたとえば8個配置されたスペーサ63を有している。スペーサ63は、下部タイプレート62および上部タイプレート61ともに、燃料棒51を正方格子位置に配置し、それぞれの燃料棒51およびウォータチャンネル52の間隔を保つ役割を持っている。
燃料棒51は、10行10列の100個の正方格子位置の内の91箇所に配置されている。いずれかの燃料棒51にペレット54が収められている軸方向の範囲を、燃料有効部と呼ぶこととし、その長さを燃料有効長Aとする。燃料有効部長は、約3.7mである。
本実施の形態の燃料棒51には、燃料有効部の全体に亘ってペレット54を収めた全長燃料棒71と、ペレット54が収められていない欠損領域91,92が形成された一部欠損燃料棒72,82と、がある。全長燃料棒71の全体の長さは、約4mである。一部欠損燃料棒72,82には、下端から上方に約3.0m延びる範囲Bにペレット54が収められている。
本実施の形態では、一部欠損燃料棒72,82には、全長一部欠損燃料棒72と、短尺一部欠損燃料棒81の2種類がある。
全長一部欠損燃料棒72は、全体として全長燃料棒71と同じ長さであるが、下端から上方に約3.0m延びる範囲Bにペレット54が収められている燃料棒51である。したがって、全長一部欠損燃料棒72の上端は、全長燃料棒71と同様に、上部タイプレート61で支持されている。全長一部欠損燃料棒72は、(1,4)、(1,7)、(4,1)、(7,1)、(10,4)、(10,7)、(4,10)および(7,10)で表される8箇所のそれぞれに配置されている。全長一部欠損燃料棒72の欠損領域92は、プレナムになっている。
短尺一部欠損燃料棒81は、全体として全長燃料棒71よりも短い燃料棒51であり、下端から上方に約3.0m延びる範囲Bにペレット54が収められている。したがって、短尺一部欠損燃料棒81は、上部タイプレート61で支持されていない。短尺一部欠損燃料棒81は、(1,5)、(1,6)、(5,1)、(6,1)、(10,5)、(10,6)、(5,10)、(6,10)、(4,5)、(4,7)、(5,4)、(5,8)、(7,4)、(7,8)、(8,5)および(8,7)で表される16箇所のそれぞれに配置されている。
この燃料集合体30は、装填されるペレット54の体積、すなわち、燃料有効長にペレット外径を乗じた体積は、約1.95×10cmであり、9×9燃料(A型)の装填燃料体積を約3%上回っている。したがって、9×9燃料(A型)よりも高燃焼度化を達成することができる。
ウォータチャンネル52の周辺に8本の部分長燃料棒を配置することにより、集合体中央領域での水対ウラン比が増加する。このため、負のボイド係数の低減効果が大きくなる。また、バイパス領域に最も近い集合体外周部の4辺に合計8本の全長一部欠損燃料棒72、および、8本の短尺一部欠損燃料棒81を配置することにより、ボイド係数低減効果が拡大される。さらに、全長一部欠損燃料棒72と短尺一部欠損燃料棒81は、集合体コーナー部を避けて配置されていることから、中性子計装系の一部であるLPRM33への影響は最小限になっている。
また、本実施の形態では、全ての燃料棒51の有効長を同じにした場合に対してペレットが装填されていない欠損領域91,92は、燃料有効長Aの5/6以上、1以下の範囲に存在し、一部欠損燃料棒72,81の本数割合、および、全格子位置に燃料棒を配置した場合の燃料棒の総断面積に対する割合は共に24%である。また、欠損領域91,92の体積の、全格子位置に全長燃料棒71を配置した場合の核燃料物質の装填体積に対する割合は約5%である。
図8は、本実施の形態における燃料集合体を装荷した炉心のサイクル初期とサイクル末期での炉心平均軸方向出力分布の例を示すグラフである。サイクル末期は、制御棒全引抜き状態である。
本実施の形態では、燃料集合体30の上部での核燃料物質の大幅な削減により、9×9燃料(A型)を装荷した炉心のサイクル末期での軸方向出力分布の例と比べて、上部(炉心出口)での出力発生割合が約2割減少している。
図9ないし図11は、本実施の形態の燃料集合体を装荷した従来スクラムプラントのサイクル末期炉心でのタービントリップ・バイパス弁不作動時の過渡解析結果を示すグラフである。解析コードには、TRACGコードを使用している。図10ないし図11には、比較のため、9×9燃料(A型)装荷炉心での値を併せて示した。
本実施の形態の燃料集合体30を装荷した炉心3では、初期の軸方向出力分布が上歪とならず、また、炉心上部での水対ウラン比が増加、すなわち負のボイド係数が低減している。このため、スクラム動作による負の反応度が、ボイド消滅による正の反応度投入を打ち消す効果が大きく作用する。結果として、過渡時のΔMCPR(0.17)は、9×9燃料(A型)装荷炉心でのΔMCPR(0.25)よりも0.08小さくなっている。
図12は、本実施の形態の燃料集合体を装荷した炉心の炉心安定性減幅比を示すグラフである。図12には、比較のため、9×9燃料(A型)装荷炉心での値を併せて示した。
本実施の形態の燃料集合体30を装荷した炉心3の炉心安定性減幅比は、負のボイド係数の低減効果と部分長燃料棒採用による圧損低減の効果が相俟って、9×9燃料(A型)装荷炉心と比べ、最大値(最低ポンプ速度最大出力点での値)が約0.10改善されている。
このように本実施の形態では、サイクル末期での軸方向出力分布が、燃料集合体30の上部で極端なピーキング係数を有することがなく、かつ、燃料温度上昇時の燃料被覆管−冷却材熱伝達特性が緩やかになるようにできる。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
図13は、本発明に係る燃料集合体の第2の実施の形態における横断面を模式的に示す、図15および図16におけるZ13−Z13矢視横断面図である。図14は、本発明に係る燃料集合体の第2の実施の形態における横断面を模式的に示す、図15および図16におけるZ14−Z14矢視横断面図である。図15は、図13および図14におけるX15−X15矢視縦断面図である。図16は、図13および図14におけるX16−X16矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第1の実施の形態の燃料集合体と、燃料棒51の種類およびその配置が異なる。
本実施の形態では、燃料棒51は、全長燃料棒71、第1の短尺一部欠損燃料棒81および第2の短尺一部欠損燃料棒82の3種類である。第1の短尺一部欠損燃料棒81は、全体として全長燃料棒71よりも短い燃料棒51であり、下端から上方に約3.0m延びる範囲Bにペレット54が収められている。また、第2の短尺一部欠損燃料棒82は、全体として第1の短尺一部欠損燃料棒81よりも短い燃料棒51であり、下端から上方に約2.0m延びる範囲Cにペレット54が収められている。第1および第2の短尺一部欠損燃料棒81,82は、上部タイプレート61で支持されていない。
この燃料集合体30では、第1の実施の形態の燃料集合体30において周辺部に配置した16本の短尺一部欠損燃料棒81の内、制御棒32の中心から最も離れた2本を、全長燃料棒71に置き換えている。また、第1の実施の形態の燃料集合体30においてウォータチャンネルの周辺に配置した8本の短尺一部欠損燃料棒81の内、制御棒32の中心から最も離れた2本を全長燃料棒71に置き換え、残りの6本の第2の短尺一部欠損燃料棒82に置き換えている。
すなわち、第1の短尺一部欠損燃料棒81は、(1,4)、(1,5)、(1,6)、(1,7)、(4,1)、(5,1)、(6,1)、(7,1)、(10,4)、(10,5)、(10,6)、(4,10)、(5,10)および(6,10)で表される14箇所のそれぞれに配置されている。また、第2の短尺一部欠損燃料棒82は、(4,5)、(4,7)、(5,4)、(5,8)、(7,4)および(8,5)で表される6箇所のそれぞれに配置されている。
本実施の形態の燃料集合体30では、欠損領域91は燃料有効長Aの1/2以上〜6/6以下で存在する。また、燃料有効長Aの1/2〜2/3に欠損領域91がある燃料棒51の本数と燃料有効長Aの2/3〜5/6に欠損領域91がある燃料棒51の本数の合計割合は20%であり、1/2〜2/3での欠損燃料棒本数の割合は6%である。燃料有効長Aの5/6〜6/6での欠損領域91の断面積の、全格子位置に燃料棒を配置した場合の燃料棒の総断面積に対する割合は20%となっている。欠損領域91の体積の、全格子位置に全長燃料棒71を配置した場合の核燃料物質の装填体積に対する割合は約5%となっている。
このような燃料集合体30は、ウォータチャンネル52が偏心していることによる燃料集合体30の横断面での中性子束分布の歪みを緩和した上で、スクラム特性の改善を図ることもできる。
図17は、本実施の形態における燃料集合体を装荷した炉心のサイクル初期とサイクル末期での炉心平均軸方向出力分布の例を示すグラフである。サイクル末期は、制御棒全引抜き状態である。
本実施の形態では、ウォータチャンネル52の周辺の第2の短尺一部欠損燃料棒82の長さを約2.0mとすることで、欠損領域91の拡大が段階的となっている。このため、軸方向出力分布の上部での減少が、第1の実施の形態と比べて滑らかにすることができる。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.08改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.10改善される。装填される燃料の体積(約1.93×10cm)は、9×9燃料(A型)を約2%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
図18は、本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態における横断面を模式的に示す、図20および図21におけるZ18−Z18矢視横断面図である。図19は、本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態における横断面を模式的に示す、図20および図21におけるZ19−Z19矢視横断面図である。図20は、図18および図19におけるX20−X20矢視縦断面図である。図21は、図18および図19におけるX21−X21矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第2の実施の形態の燃料集合体30と、ウォータチャンネル52の位置および燃料棒51の配置が異なる。
ウォータチャンネル52は、第2の実施の形態に対して制御棒32中心寄りの、(4,4)、(4,5)、(4,6)、(5、4)、(5,5)、(5,6)、(6,4)、(6,5)および(6,6)の位置に配置されている。また、ウォータチャンネル52が偏心していることによる燃料集合体30内での中性子束分布の歪みを緩和することを目的として、燃料棒51を配置している。第1の短尺一部欠損燃料棒81は、(1,5)、(1,6)、(1,7)、(5,1)、(6,1)、(7,1)、(10,4)、(10,5)、(10,6)、(10,7)、(4,10)、(5,10)、(6,10)および(7,10)で表される14箇所のそれぞれに配置されている。第2の短尺一部欠損燃料棒82は、(3,6)、(4,7)、(6,3)、(6,7)、(7,4)および(7,6)で表される6箇所のそれぞれに配置されている。
本実施の形態の燃料集合体30では、欠損領域91は燃料有効長Aの1/2以上〜6/6以下で存在する。また、燃料有効長Aの1/2〜2/3に欠損領域91がある燃料棒51の本数と燃料有効長Aの2/3〜5/6に欠損領域91がある燃料棒51の本数の合計割合は20%であり、1/2〜2/3での欠損燃料棒本数の割合は6%である。燃料有効長Aの5/6〜6/6での欠損領域91の断面積の、全格子位置に燃料棒を配置した場合の燃料棒の総断面積に対する割合は20%となっている。欠損領域91の体積の、全格子位置に全長燃料棒71を配置した場合の核燃料物質の装填体積に対する割合は約5%となっている。
ウォータチャンネル52周辺の第2の短尺一部欠損燃料棒82のペレット装填長さを約2.0mとすることで、燃料欠損領域の拡大が段階的となっている。このため、軸方向出力分布の上部での減少が、第1の実施の形態と比べて滑らかになっている。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.08改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.10改善される。また、装填されるペレットの体積(約1.93×10cm)は、高燃焼度9×9燃料(A型)を約2%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第4の実施の形態]
図22は、本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ22−Z22矢視横断面図である。図23は、本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ23−Z23矢視横断面図である。図24は、図22および図23におけるX24−X24矢視縦断面図である。図25は、図22および図23におけるX24−X24矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第1ないし第3の実施の形態の燃料集合体30におけるウォータチャンネル52の代わりにウォータロッド53を用いている。燃料棒51の4本分の位置を占めるウォータロッド53は、10×10の格子のほぼ中央の(4,6)、(4,7)、(5、6)および(5、7)の位置、並びに、(6、4)、(6、5)、(7、4)および(7、5)の位置のそれぞれに配置されている。ウォータロッド53の最大外径は、約25mmである。
この燃料集合体30は、70本の全長燃料棒71の他に、16本の第1の短尺一部欠損燃料棒81と、6本の第2の短尺一部欠損燃料棒82とを有する。第1の短尺一部欠損燃料棒81のペレット装填長さは、約3.0mであり、第2の短尺一部欠損燃料棒82のペレット装填長さは、約2.0mである。これらの短尺一部欠損燃料棒81,82を用いることにより、欠損領域91の拡大は段階的となっている。
第1の短尺一部欠損燃料棒81は、外周部の(1,4)、(1,5)、(1,6)、(1,7)、(4,1)、(5,1)、(6,1)、(7,1)、(10,4)、(10,5)、(10,6)、(10,7)、(4,10)、(5,10)、(6,10)および(7,10)で表される位置に配置されている。第2の短尺一部欠損燃料棒82は、ウォータロッド53の周辺の(4,5)、(5,4)、(5,5)、(6,6)、(6,7)および(7,6)で表される位置に配置されている。
ウォータロッド53の周辺に6本の第2の短尺一部欠損燃料棒82を配置することにより、燃料集合体30の横断面の中央領域での水対ウラン比が増加することから、負のボイド係数の低減効果が大きくなる。バイパス領域に最も近い燃料集合体30の外周部の4辺に第1の短尺一部欠損燃料棒81を配置することにより、やはりボイド係数低減効果が拡大される。短尺一部欠損燃料棒81,82は、燃料集合体30のコーナー部を避けて配置されていることから、中性子計装系(LPRM33)の影響は最小限になっている。
本実施の形態の燃料集合体30では、欠損領域91は燃料有効長Aの1/2以上〜6/6以下で存在する。また、燃料有効長Aの1/2〜2/3に欠損領域91がある燃料棒51の本数と燃料有効長Aの2/3〜5/6に欠損領域91がある燃料棒51の本数の合計割合は22%であり、1/2〜2/3での欠損燃料棒本数の割合は6%である。燃料有効長Aの5/6〜6/6での欠損領域91の断面積の、全格子位置に燃料棒を配置した場合の燃料棒の総断面積に対する割合は22%となっている。欠損領域91の体積の、全格子位置に全長燃料棒71を配置した場合の核燃料物質の装填体積に対する割合は約6%となっている。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.07改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が0.07改善される。また、装填されるペレットの体積(約1.94×10cm)は、高燃焼度9×9燃料(A型)を約2%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第5の実施の形態]
図26は、本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ26−Z26矢視横断面図である。図27は、本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ27−Z27矢視横断面図である。図28は、図22および図23におけるX28−X28矢視縦断面図である。図29は、図22および図23におけるX29−X29矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第1の実施の形態の燃料集合体30と同様にウォータチャンネル52およびペレット装填長さが約3.0mの短尺一部欠損燃料棒81を有している。ウォータチャンネル52は、(5,5)、(5,6)、(5,7)、(6,5)、(6,6)、(6,7)、(7,5)、(7,6)および(7,7)で表される位置に配置されている。短尺一部欠損燃料棒81は、(1,5)、(1,6)、(5,1)、(6,1)、(10,5)、(10,6)、(5,10)、(6,10)、(4,6)、(6,4)、(6,8)および(8,6)で表される12箇所に配置されている。
ウォータチャンネル52または短尺一部欠損燃料棒81が配置されていない残りの79箇所の正方格子位置には、35本の全長燃料棒71および40本の上部中空燃料棒73が配置されている。上部中空燃料棒73は、互いに隣り合わないように配置されている。上部中空燃料棒73は、短尺一部欠損燃料棒81のペレット装填位置と同じ位置に、同じ中実のペレット54が装填され、それより上方には中空ペレット56が装填されている。
燃料集合体30の上部領域に中空ペレット56を装填すると、この領域での水対ウラン比が増加するため、負のボイド係数が低減する。この効果と、12本の短尺一部欠損燃料棒81を採用したことによるサイクル末期での軸方向出力分布の上歪み化回避効果が相俟って、ボイド減少時の過渡特性が改善される。なお、負のボイド係数の低減は、炉心安定性を改善する方向に作用する。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.05改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.07改善される。装填される燃料の体積(約1.99×10cm)は、9×9燃料(A型)を約5%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第6の実施の形態]
図30は、本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態における横断面を模式的に示す、図32および図33におけるZ30−Z30矢視横断面図である。図31は、本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態における横断面を模式的に示す、図32および図33におけるZ31−Z31矢視横断面図である。図32は、図30および図31におけるX32−X32矢視縦断面図である。図33は、図30および図31におけるX33−X33矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第5の実施の形態の燃料集合体30の上部中空燃料棒73を上部細径燃料棒74に代えたものである。上部細径燃料棒74は、上部中空燃料棒73に装填された中空ペレット56の代わりに、細径ペレット57を装填したものである。細径ペレット57は、外径約8mmである。
図34は、本実施の形態の燃料集合体を装荷した炉心のMCPRの解析結果を示すグラフである。なお、図34には、比較のため、9×9燃料(A型)を装荷した炉心の解析結果をあわせて示した。
ペレットを細径化すると、ペレットの外面と被覆管55の内面との間隔(ギャップ)が増大するため、ギャップ熱伝達率が低下する傾向がある。これにより、ボイドの消滅により正の反応度が印加し燃料棒温度が上昇したときに、被覆管表面から冷却材への熱流束の上昇率が緩やかとなる。この効果と、12本の短尺一部欠損燃料棒81を採用したことによるサイクル末期での軸方向出力分布の上歪み化回避効果が相俟って、過渡時のΔMCPR(0.20)は従来9×9燃料A型(0.25)よりも小さくなる。なお、ギャップ熱伝達率の低下は、炉心安定性を改善する方向に作用する。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.05改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.07改善される。装填される燃料の体積(約1.97×10cm)は、9×9燃料(A型)を約4%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第7の実施の形態]
図35は、本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態における横断面を模式的に示す、図37および図38におけるZ35−Z35矢視横断面図である。図36は、本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態における横断面を模式的に示す、図37および図38におけるZ36−Z36矢視横断面図である。図37は、図35および図36におけるX37−X37矢視縦断面図である。図38は、図35および図36におけるX38−X38矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第5の実施の形態の燃料集合体の上部中空燃料棒73を第1および第2のセグメント83,84を結合した燃料棒に代えたものである。
図39は、本実施の形態におけるセグメントの一部拡大縦断面図である。
第1および第2のセグメント83,84は、それぞれ被覆管55に中実のペレット54を装填したものである。第1のセグメント83と第2のセグメント84との間は、セグメント結合部85で結合されている。ペレット54の上端部にはプレナムスプリング86が押しつけられている。また、プレナムスプリング86によってプレナム93が形成される。また、第1のセグメント83には、初期封入圧7気圧でヘリウムが封入されている。第2のセグメント84には、初期封入圧3気圧でヘリウムが封入されている。
燃料棒の初期ヘリウム封入圧を低圧化すると、ギャップ熱伝達率が低下する傾向がある。これにより、ボイドの消滅により正の反応度が印加されて燃料棒温度が上昇したときに、被覆管表面から冷却材への熱流束の上昇率が緩やかとなり、被覆管55の熱的健全性の余裕が増加する。また、下部の第1のセグメント83の上端にプレナム93が設けられており、軸方向上部への中性子束の過渡的流れによる上部ピーク化を緩和している。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.05改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.07改善される。装填される燃料の体積は、9×9燃料(A型)を約5%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[第8の実施の形態]
図40は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図42および図43におけるZ40−Z40矢視横断面図である。図41は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図42および図43におけるZ41−Z41矢視横断面図である。図42は、図40および図41におけるX42−X42矢視縦断面図である。図43は、図40および図41におけるX43−X43矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第6の実施の形態の燃料集合体における全長燃料棒71を上部低濃縮燃料棒75に代えたものである。上部低濃縮燃料棒75は、細径ペレット57が装填されている位置と同じ位置に、低濃縮ペレット58を装填したものである。低濃縮ペレット58の軸方向の平均濃縮度は約3.6%で、低濃縮ペレット58が装填されている位置よりも下方に装填されたペレット54の軸方向の平均濃縮度は4%である。上部低濃縮燃料棒75の上部における平均濃縮度が下方よりも低いため、サイクル末期で軸方向出力分布が極端な上部ピークになることを回避することができる。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.08改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.10改善される。装填される燃料の体積(約1.92×10cm)は、9×9燃料(A型)を約1%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
さらに、下端から約3.0mでのペレット最大濃縮度を5%よりも大きくすることにより、燃料集合体30の取出平均燃焼度を延ばすこともできる。また、燃料有効部の下端から約3.0mでのペレット平均密度を、約3.0mから約3.7mでのペレット平均密度よりも約1.1倍以上に大きくすることで、サイクル末期で軸方向出力分布が極端な上部ピークになることを回避する効果が得られる。ペレット製造時に添加する中性子毒物であるガドリニアの濃度を、燃料有効部の下端から約3.0mでの平均濃度の方が、約3.0mから約3.7mでの平均濃度よりも約1.1倍以上に大きくすることにより、サイクル末期での上部ピーク発生を回避することもできる。
[第9の実施の形態]
図44は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図46および図47におけるZ44−Z44矢視横断面図である。図45は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図46および図47におけるZ45−Z45矢視横断面図である。図46は、図44および図45におけるX46−X46矢視縦断面図である。図47は、図44および図45におけるX47−X47矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、第1の実施の形態における燃料集合体30の全長一部欠損燃料棒72を、上部固体減速材入り燃料棒76に代えたものである。上部固体減速材入り燃料棒76は、第1の実施の形態における全長一部欠損燃料棒72の欠損領域92に、固体減速材59を収めたものである。固体減速材59は、たとえば、水素化ジルコニウム、重水素化ジルコニウム、水素化イットリウム、水素化セリウムなどである。
このような燃料集合体30では、上部領域に固体減速材を配置することにより、燃料集合体上部領域での負のボイド係数を低減することができる。その結果、16本の短尺一部欠損燃料棒81の採用による、サイクル末期での軸方向出力分布の上歪み化回避効果が相俟って、ボイド減少時の過渡特性、および、安定性が改善される。同様の効果は、短尺一部欠損燃料棒81に、固体減速材を含む合金製ロッドを接続することでも得られる。
過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.08改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.10改善される。装填される燃料の体積は、9×9燃料(A型)を約3%上回っている。よって、本実施の形態の燃料集合体は、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
また、燃料有効部の下端から約3.0mないし約3.7mまでの欠損領域92は、プレナム部として利用する方法の他に、天然ウラン燃料ペレット、または、劣化ウラン燃料ペレットを装填することも可能であり、これによっても、上部ピークの緩和効果が得られる。
[第10の実施の形態]
図48は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図50および図51におけるZ48−Z48矢視横断面図である。図49は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図50および図51におけるZ49−Z49矢視横断面図である。図50は、図48および図49におけるX50−X50矢視縦断面図である。図51は、図48および図49におけるX51−X51矢視縦断面図である。
本実施の形態の燃料集合体30は、高速スクラムプラントまたはABWRプラント用である。この燃料集合体30は、第1の実施の形態の燃料集合体30で外周部に配置された全長一部欠損燃料棒72を、全長燃料棒71に代えたものである。つまり、第1の実施の形態の燃料集合体30の外周部に配置された一部欠損燃料棒のうち、1辺当たり2本、合計8本の全長一部欠損燃料棒72の燃料有効部の下端から約3.0mないし約3.7mの範囲に、ペレット54を装填したものである。これにより、装填される燃料の体積は、高燃焼度9×9燃料(A型)を約4%上回る。
また、過渡時のΔMCPRは、9×9燃料(A型)よりも0.15改善され、炉心安定性減幅比は、9×9燃料(A型)よりも最大値が約0.03改善される。よって、本実施の形態の燃料集合体は、高速スクラムプラントまたはABWRプラントの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させることができる。
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上述の各実施の形態に限定されず、様々な形態で実施することができる。また、各実施の形態の特徴を組み合わせて実施することもできる。
図66は、各実施の形態の特徴をまとめた表である。
上述の各実施の形態の燃料集合体30は、短尺一部欠損燃料棒81(部分長燃料棒)、太径ウォータロッドなど、これまでに培われたBWRの燃料設計・製造技術を基盤とした上で、BWRの経済性を低下させることなく、スクラム・過渡特性と安定性を向上させる。また、これらの燃料集合体30は、適切な本数、長さおよび配置の部分長燃料棒を採用しており、あるいは、適切な径、U235濃縮度、密度およびガドリニア濃度装填するペレット54を用いている。これにより、サイクル末期での軸方向出力分布が集合体上部で極端なピーキング係数を有することがなく、かつ、燃料温度上昇時の燃料被覆管−冷却材熱伝達特性が緩やかになるようにしている。
一部欠損燃料棒71,81,82の本数を増やした場合には、炉心運転計画策定時に燃料集合体の軸方向の出力分布が出口付近でピークを有することを容易に回避できる。この場合、スクラム動作時には、効果的に負の反応度が投入され、過渡時のMCPR低下幅(ΔMCPR)を小さくすることができる。
また、一般にスクラム特性は軸方向出力分布が下歪みのときに改善されることから、燃料棒51の核燃料物質の装填範囲を最大有効長の半分未満とすることはスクラム特性の改善にはつながらない。また、核燃料物質の装填範囲が短い燃料棒51を多く採用することは、燃料ペレット装填量確保の観点からの不利である。
図3は、核燃料物質の装填量と燃料棒本数の関係の例を核燃料物質の装填長さ毎に示すグラフである。この図は、たとえば1本のウォータチャンネルによって燃料棒9本分の水領域を確保し、燃料有効長Aが約3.71mの10×10燃料集合体を例としたものである。被覆管外径は約10.2mm、ペレット直径は約8.8mmとしている。また、燃料ペレット装填量は、9×9燃料(A型)のペレット装填体積に対する割合として表している。ペレット装填長さは、7/8A、5/6Aおよび1/2Aの3種類について示した。燃料棒本数は、10行×10列=100本に対する割合として示した。
この図から、9×9燃料(A型)と同等のペレット装填量を確保する観点からは、燃料有効長を7/8Aとすると、約50%(約50本)まで増やすことができることがわかる。また、5/6Aでは約40%(約40本)、1/2Aでは約13%(約13本)まで、燃料棒本数を増やせる。なお、この図には示していないが、2/3Aの場合には、約20%(約20本)まで燃料棒本数を増やすことができる。
図2は、本発明に係る燃料集合体の各実施の形態における従来スクラムプラントのサイクル末期炉心で発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRと、一部欠損燃料棒の燃料棒本数との関係を示すグラフである。炉心3には、図3と同じ10×10燃料集合体が装荷されている場合であり、横軸は10行10列の正方格子全ての位置に燃料棒が配置された場合の燃料棒本数(100本)に対する割合として示した。
核燃料物質の装填長さがAよりも短い燃料棒本数が0のときのΔMCPRは0.26である。一部欠損燃料棒72,81,82の核燃料物質の装填長さが7/8Aでは、燃料棒本数を増やしてもΔMCPRの緩和効果はほとんど得られない。それに対して、一部欠損燃料棒の核燃料物質の装填長さが5/6Aでは、燃料棒を約20%とするとΔMCPRが約0.05改善され、約35%とするとΔMCPRが約0.10改善されている。ΔMCPRの改善率はNの1/5〜1/3で最大となっている。Nの40%を超えると給水加熱喪失時のΔMCPR(0.15)を下回るようになるが、改善率は小さくなっている。また、一部欠損燃料棒の核燃料物質の装填長さが1/2Aでは、ΔMCPRの改善率はNの1/10〜1/5で最大となっている。
このように、一部欠損燃料棒71,81,82の核燃料物質の装填長さが5/6A〜1/2Aの燃料棒をNの一定割合装荷することで、ペレット装填量を9×9燃料(A型)と比べて同等以上とした上で、過渡時のΔMCPRを効率的に低減することができる。具体的には、一部欠損燃料棒の核燃料物質の装填長さが5/6A〜2/3Aの燃料棒を、Nの約1/5〜1/3、一部欠損燃料棒の核燃料物質の装填長さが2/3Aの1/2Aの燃料棒をNの約0〜1/5を採用すれば良い。
図1は、本発明に係る燃料集合体の各実施の形態における従来スクラムプラントのサイクル末期炉心で発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRと、欠損領域の体積との関係を示すグラフである。ここで、欠損領域91,92の体積は、N行N列の正方格子位置の全ての位置に燃料有効長の全範囲に亘って核燃料物質を装填した燃料棒を配置した場合の核燃料物質の体積に対する割合として示した。
一部欠損燃料棒72,81,82の核燃料物質の装填長さが5/6A〜1/2Aの場合に、欠損領域の体積の割合を約3〜6%とすることで、9×9燃料(A型)と同等以上のペレット装填量を確保した上で、ΔMCPRを0.20〜0.15まで低下することができる。この関係は、たとえば2本のウォータロッド53を備えて燃料棒8本分の水領域を有する10×10燃料集合体に関してもほぼ当てはまる。さらには、N×N燃料集合体の全燃料棒本数に対する一部欠損燃料棒72,81,82の本数の割合、あるいは、N×N集合体のペレット装填体積あるいは断面積に対する欠損領域の体積あるいは断面積の割合として見た場合には、BWR燃料、特に9×9燃料集合体、10×10燃料集合体、11×11燃料集合体、に対してほぼ共通に成立する。
燃料集合体30の上部領域に中空ペレット56を装填した場合には、同領域での水対ウラン比が増加することから負のボイド係数が小さくなり、ΔMCPRは低減される。燃料集合体30の上部領域に固体減速材59を装填した場合でも同様の効果が得られる。また、燃料集合体30の上部領域でのペレット54の外径を小さくする、あるいは、初期ヘリウム封入圧を小さくすると、ペレット−被覆管ギャップ部での熱伝達率が減少することから、過渡的な燃料温度上昇時の燃料表面熱流束増加の時間変化が緩やかになり、軸方向出力分布が上歪みの場合でも、ΔMCPRは低減される。
燃料集合体30の上部領域での濃縮度平均値が集合体下部領域での濃縮度平均値よりも小さい場合、あるいは、燃料集合体30の上部領域での密度平均値が燃料集合体下部領域での密度平均値よりも小さい場合には、燃料集合体30の上部での核反応が下部での反応よりも低くなる、このため、軸方向出力分布は上部ピークとなり難くなる。また、燃料集合体30の上部領域でのガドリニア濃度平均値を、集合体下部領域でのガドリニア濃度平均値よりも小さくすることにより、サイクル末期での軸方向出力分布が上部ピークを回避することが容易になる。
このような方法をとると、従来スクラムプラントのサイクル末期炉心において、発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRを最大0.10低減し、従来9×9燃料集合体での燃料装填体積を確保できる。
さらに、部分長燃料棒の採用により、燃料集合体圧損が低減されることから、熱水力的な安定性(チャンネル水力学的安定性)が改善される。これにより、核と熱水力が結合した安定性(炉心安定性、領域安定性)の改善をもたらす。このとき、部分長燃料棒をバイパス領域に面する集合体外周部に集中させた場合、あるいは、太径ウォータロッド、あるいはウォータチャンネルに隣接させた場合には、中性子束の減速が効果的に行われることから負のボイド係数の低減効果が拡大され、ボイド消滅時の核的フィードバックの影響を緩和することができる。
本発明に係る燃料集合体の各実施の形態における従来スクラムプラントのサイクル末期炉心で発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRと、欠損領域の体積との関係を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の各実施の形態における従来スクラムプラントのサイクル末期炉心で発電機負荷遮断・バイパス弁不作動時のΔMCPRと、一部欠損燃料棒の燃料棒本数との関係を示すグラフである。 核燃料物質の装填量と燃料棒本数の関係の例を核燃料物質の装填長さ毎に示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態における横断面を模式的に示す、図6および図7におけるZ4−Z4矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態における横断面を模式的に示す、図6および図7におけるZ5−Z5矢視横断面図である。 図4および図5におけるX6−X6矢視縦断面図である。 図4および図5におけるX7−X7矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を装荷した炉心のサイクル初期とサイクル末期での炉心平均軸方向出力分布の例を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を装荷した従来スクラムプラントのサイクル末期炉心でのタービントリップ・バイパス弁不作動時の過渡解析結果を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を装荷した従来スクラムプラントのサイクル末期炉心でのタービントリップ・バイパス弁不作動時の過渡解析結果を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を装荷した従来スクラムプラントのサイクル末期炉心でのタービントリップ・バイパス弁不作動時の過渡解析結果を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を装荷した炉心の炉心安定性減幅比を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第2の実施の形態における横断面を模式的に示す、図15および図16におけるZ13−Z13矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第2の実施の形態における横断面を模式的に示す、図15および図16におけるZ14−Z14矢視横断面図である。 図13および図14におけるX15−X15矢視縦断面図である。 図13および図14におけるX16−X16矢視縦断面図である。 本実施の形態における燃料集合体を装荷した炉心のサイクル初期とサイクル末期での炉心平均軸方向出力分布の例を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態における横断面を模式的に示す、図20および図21におけるZ18−Z18矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態における横断面を模式的に示す、図20および図21におけるZ19−Z19矢視横断面図である。 図18および図19におけるX20−X20矢視縦断面図である。 図18および図19におけるX21−X21矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ22−Z22矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ23−Z23矢視横断面図である。 図22および図23におけるX24−X24矢視縦断面図である。 図22および図23におけるX24−X24矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ26−Z26矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態における横断面を模式的に示す、図24および図25におけるZ27−Z27矢視横断面図である。 図22および図23におけるX28−X28矢視縦断面図である。 図22および図23におけるX29−X29矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態における横断面を模式的に示す、図32および図33におけるZ30−Z30矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態における横断面を模式的に示す、図32および図33におけるZ31−Z31矢視横断面図である。 図30および図31におけるX32−X32矢視縦断面図である。 図30および図31におけるX33−X33矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態を装荷した炉心のMCPRの解析結果を示すグラフである。 本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態における横断面を模式的に示す、図37および図38におけるZ35−Z35矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態における横断面を模式的に示す、図37および図38におけるZ36−Z36矢視横断面図である。 図35および図36におけるX37−X37矢視縦断面図である。 図35および図36におけるX38−X38矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態におけるセグメントの一部拡大縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図42および図43におけるZ40−Z40矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図42および図43におけるZ41−Z41矢視横断面図である。 図40および図41におけるX42−X42矢視縦断面図である。 図40および図41におけるX43−X43矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図46および図47におけるZ44−Z44矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図46および図47におけるZ45−Z45矢視横断面図である。 図44および図45におけるX46−X46矢視縦断面図である。 図44および図45におけるX47−X47矢視縦断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図50および図51におけるZ48−Z48矢視横断面図である。 本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態における横断面を模式的に示す、図50および図51におけるZ49−Z49矢視横断面図である。 図48および図49におけるX50−X50矢視縦断面図である。 図48および図49におけるX51−X51矢視縦断面図である。 典型的な沸騰水型原子力発電プラント(BWR)の一部の模式的な断面とともに示すブロック図である。 BWRの典型的な運転特性を示す図である。 典型的なBWRの炉心を模式的に示す横断面図である。 典型的なBWRの炉心を模式的に示す縦断面図である。 9×9燃料集合体(A型)の一部切り欠き斜視図である。 9×9燃料集合体(A型)の一部拡大一部切り欠き斜視図である。 9×9燃料集合体(A型)を制御棒とともに示す横断面図である。 9×9燃料集合体(A型)を装荷した炉心についてのサイクル初期とサイクル末期での炉心平均軸方向出力分布の例を示すグラフである。 9×9燃料A型を全数装荷した従来スクラム採用BWRプラントに関する、タービントリップ・バイパス弁不作動解析結果を示すグラフである。 9×9燃料A型を全数装荷した従来スクラム採用BWRプラントに関する、タービントリップ・バイパス弁不作動解析結果を示すグラフである。 9×9燃料A型を全数装荷した従来スクラム採用BWRプラントに関する、タービントリップ・バイパス弁不作動解析結果を示すグラフである。 9×9燃料(A型)を全数装荷したBWRプラントの炉心安定性解析結果を示すグラフである。 9×9燃料集合体(B型)の一部切り欠き斜視図である。 9×9燃料集合体(B型)を制御棒とともに示す横断面図である。 各実施の形態の特徴をまとめた表である。
符号の説明
1…原子炉格納容器、2…原子炉圧力容器、3…炉心、4…冷却水、8…再循環系、9…主蒸気配管系、10…タービン、16…復水器、17…復水ポンプ、18…給水加熱器、19…給水ポンプ、30…燃料集合体、31…チャンネルボックス、32…制御棒、33…LPRM、34…炉心支持板、35…上部格子板、36…シュラウド、37…燃料支持金具、51…燃料棒、52…ウォータチャンネル、53…ウォータロッド、54…ペレット、55…被覆管、56…中空ペレット、57…細径ペレット、58…低濃縮ペレット、61…上部タイプレート、62…下部タイプレート、63…スペーサ、71…全長燃料棒、72…全長一部欠損燃料棒、73…上部中空燃料棒、74…上部細径燃料棒、75…上部低濃縮燃料棒、76…上部固体減速材入り燃料棒、81,82…短尺一部欠損燃料棒(部分長燃料棒)、83,84…セグメント、85…セグメント結合部、86…プレナムスプリング、91,92…欠損領域、93…プレナム

Claims (2)

  1. 軸方向に延びる燃料有効部に核燃料物質を収めて沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体において、
    前記軸方向に垂直な平面が広がる方向の1010列の正方格子位置の少なくとも一部に配列されて筒状の被覆管の前記燃料有効部の少なくとも一部に前記核燃料物質を収めた燃料棒と、
    前記燃料棒を下端で支持する下部タイプレートと、
    前記燃料棒の少なくとも一部を上端で支持する上部タイプレートと、
    を有し、
    前記燃料棒は、
    前記燃料有効部の全体に亘って前記核燃料物質を収めた全長燃料棒と、
    前記核燃料物質が収められていない欠損領域が前記燃料有効部の上端から下方に前記燃料有効部の長さである燃料有効長の1/6以上延びる範囲に形成された一部欠損燃料棒と、
    を含み、
    前記全長燃料棒を前記正方格子位置の全ての位置に配置した場合の前記核燃料物質の体積に対する前記欠損領域の体積の割合は3%以上6%以下であり、
    前記欠損領域は10 の1/5以上1/3以下の本数の一部欠損燃料棒を構成し、
    前記一部欠損燃料棒が、上端が前記上部タイプレートと離れて位置する短尺一部欠損燃料棒を含み、
    前記全長燃料棒および前記短尺一部欠損燃料棒の上端近傍にはプレナムが形成され、
    前記短尺一部欠損燃料棒のプレナム長さは前記全長燃料棒のプレナム長さ以下である、
    ことにより発電機負荷遮断かつバイパス弁不作動時のΔMCPRを、給水加熱喪失時のΔMCPR程度に抑制することを特徴とする燃料集合体。
  2. 軸方向に延びる燃料有効部に核燃料物質を収めて沸騰水型原子炉に装荷される燃料集合体において、
    前記軸方向に垂直な平面が広がる方向の1010列の正方格子位置の少なくとも一部に配列されて筒状の被覆管の前記燃料有効部の少なくとも一部に前記核燃料物質を収めた燃料棒と、
    前記燃料棒を下端で支持する下部タイプレートと、
    前記燃料棒の少なくとも一部を上端で支持する上部タイプレートと、
    を有し、
    前記燃料棒は、
    前記燃料有効部の全体に亘って前記核燃料物質を収めた全長燃料棒と、
    前記核燃料物質が収められていない欠損領域が前記燃料有効部の上端から下方に前記燃料有効部の長さである燃料有効長の1/6以上延びる範囲に形成された一部欠損燃料棒と、
    を含み、
    前記全長燃料棒を前記正方格子位置の全ての位置に配置した場合の前記核燃料物質の体積に対する前記欠損領域の体積の割合は3%以上6%以下であり、
    前記欠損領域は前記燃料有効部の上端から前記燃料有効長の1/6以上1/3以下下方に延びる範囲に形成された第1の一部欠損燃料棒と、
    前記欠損領域が前記燃料有効部の上端から下方に前記燃料有効長の1/3以上1/2以下延びる範囲に形成された10 の1/5以下の本数の第2の一部欠損燃料棒を構成し、
    前記一部欠損燃料棒が、上端が前記上部タイプレートと離れて位置する短尺一部欠損燃料棒を含み、
    前記全長燃料棒および前記短尺一部欠損燃料棒の上端近傍にはプレナムが形成され、
    前記短尺一部欠損燃料棒のプレナム長さは前記全長燃料棒のプレナム長さ以下である、
    ことにより発電機負荷遮断かつバイパス弁不作動時のΔMCPRを、給水加熱喪失時のΔMCPR程度に抑制することを特徴とする燃料集合体。
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