JPH101125A - 飽和ポリエステル樹脂製容器 - Google Patents
飽和ポリエステル樹脂製容器Info
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- JPH101125A JPH101125A JP15671796A JP15671796A JPH101125A JP H101125 A JPH101125 A JP H101125A JP 15671796 A JP15671796 A JP 15671796A JP 15671796 A JP15671796 A JP 15671796A JP H101125 A JPH101125 A JP H101125A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65D—CONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
- B65D1/00—Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
- B65D1/02—Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
- B65D1/0207—Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 二軸延伸ブロー成形された飽和ポリエステル
樹脂製中空容器において、首部の未延伸部分や肩部の低
延伸部分は熱殺菌工程で変形するという問題がある。こ
れを防ぐには首部を加熱して結晶化させることで耐熱性
と耐圧性を付与し、また、首部は結晶化により延伸せ
ず、肩部を高延伸に成形できるので、肩部にも耐熱性と
耐圧性を同時に付与することができた。しかし、この方
法は耐衝撃性に劣るという問題があった。 【解決手段】 容器の首部の未延伸部分を、その厚み方
向の断面を見るとき白色に熱結晶化されている層と白色
に熱結晶化されていない層とが交互に存在するような首
部の結晶化状態になるように結晶化処理を施すことで、
首部の耐衝撃性に優れ、かつ、首部の熱結晶化部の存在
により首部が延伸せず、首部に続く肩部を高延伸成形で
きるため熱殺菌工程で肩部の変形を防止し、さらには耐
薬品性にも優れた、耐熱性または耐熱および耐圧性容器
を提供することができた。
樹脂製中空容器において、首部の未延伸部分や肩部の低
延伸部分は熱殺菌工程で変形するという問題がある。こ
れを防ぐには首部を加熱して結晶化させることで耐熱性
と耐圧性を付与し、また、首部は結晶化により延伸せ
ず、肩部を高延伸に成形できるので、肩部にも耐熱性と
耐圧性を同時に付与することができた。しかし、この方
法は耐衝撃性に劣るという問題があった。 【解決手段】 容器の首部の未延伸部分を、その厚み方
向の断面を見るとき白色に熱結晶化されている層と白色
に熱結晶化されていない層とが交互に存在するような首
部の結晶化状態になるように結晶化処理を施すことで、
首部の耐衝撃性に優れ、かつ、首部の熱結晶化部の存在
により首部が延伸せず、首部に続く肩部を高延伸成形で
きるため熱殺菌工程で肩部の変形を防止し、さらには耐
薬品性にも優れた、耐熱性または耐熱および耐圧性容器
を提供することができた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば炭酸飲料や
清涼飲料水などを充填するのに好適な二軸延伸ブロ−成
形された飽和ポリエステル樹脂製の容器に関し、さらに
詳細には、内容物の加熱殺菌時の耐熱性または耐熱圧性
に優れた容器に関する。
清涼飲料水などを充填するのに好適な二軸延伸ブロ−成
形された飽和ポリエステル樹脂製の容器に関し、さらに
詳細には、内容物の加熱殺菌時の耐熱性または耐熱圧性
に優れた容器に関する。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ブロー成形された飽和ポリエス
テル樹脂製の容器は清涼飲料水分野において幅広く用い
られており、炭酸飲料、茶系飲料、果汁飲料や微炭酸の
果汁飲料などの容器に多く使用されている。
テル樹脂製の容器は清涼飲料水分野において幅広く用い
られており、炭酸飲料、茶系飲料、果汁飲料や微炭酸の
果汁飲料などの容器に多く使用されている。
【0003】飽和ポリエステル樹脂は二軸延伸配向する
ことで、機械的な特性およびガスバリア性等が改良され
る。さらに容器の胴部を熱固定することにより耐熱性を
付与することが可能である。しかしながら、容器に耐熱
性または耐熱圧性が必要となる微炭酸の果汁飲料や微炭
酸の乳酸菌飲料の場合は、首部の未延伸部分や肩部の低
延伸部分は熱殺菌工程での加熱と炭酸ガスによる内圧に
より著しく変形するという回避できない問題がある。そ
こで一般的には、特許公告平4−27093号公報、特
許公告平5−12219号公報、特許公告平6−430
91号公報に記載されているような、首部を加熱して結
晶化させることで耐熱性または耐熱圧性を付与し、さら
に首部が熱結晶化され延伸することがないため、肩部を
高延伸に成形することができるので、耐熱性または耐熱
圧性を同時に付与することができる。この技術は同様
に、容器に耐熱性を必要とする茶系飲料や果汁飲料の場
合にも、充填ライントラブル等により長時間高温の充填
物に晒される場合に起こり得る、首部の未延伸部分や肩
部の低延伸部分で起こる変形を回避できる。しかし、こ
の結晶化処理により耐熱性、あるいは、耐熱性または耐
熱圧性を付与することはできるが、この結晶化は樹脂の
球晶構造による結晶化であり、耐衝撃性に劣るという問
題がある。
ことで、機械的な特性およびガスバリア性等が改良され
る。さらに容器の胴部を熱固定することにより耐熱性を
付与することが可能である。しかしながら、容器に耐熱
性または耐熱圧性が必要となる微炭酸の果汁飲料や微炭
酸の乳酸菌飲料の場合は、首部の未延伸部分や肩部の低
延伸部分は熱殺菌工程での加熱と炭酸ガスによる内圧に
より著しく変形するという回避できない問題がある。そ
こで一般的には、特許公告平4−27093号公報、特
許公告平5−12219号公報、特許公告平6−430
91号公報に記載されているような、首部を加熱して結
晶化させることで耐熱性または耐熱圧性を付与し、さら
に首部が熱結晶化され延伸することがないため、肩部を
高延伸に成形することができるので、耐熱性または耐熱
圧性を同時に付与することができる。この技術は同様
に、容器に耐熱性を必要とする茶系飲料や果汁飲料の場
合にも、充填ライントラブル等により長時間高温の充填
物に晒される場合に起こり得る、首部の未延伸部分や肩
部の低延伸部分で起こる変形を回避できる。しかし、こ
の結晶化処理により耐熱性、あるいは、耐熱性または耐
熱圧性を付与することはできるが、この結晶化は樹脂の
球晶構造による結晶化であり、耐衝撃性に劣るという問
題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決したものであり、本発明に示したような首部
の結晶化状態になるように結晶化処理を施すことで、首
部全体が球晶構造による結晶化された従来のものに比べ
耐衝撃性が改善され、かつ、首部に熱結晶化部が存在す
ることにより首部は延伸しないため、首部に続く肩部を
高延伸に成形することができるため熱殺菌工程での肩部
の変形をも防止し、さらには耐薬品性にも優れた、耐熱
性または耐熱圧性容器を提供するものである。
題点を解決したものであり、本発明に示したような首部
の結晶化状態になるように結晶化処理を施すことで、首
部全体が球晶構造による結晶化された従来のものに比べ
耐衝撃性が改善され、かつ、首部に熱結晶化部が存在す
ることにより首部は延伸しないため、首部に続く肩部を
高延伸に成形することができるため熱殺菌工程での肩部
の変形をも防止し、さらには耐薬品性にも優れた、耐熱
性または耐熱圧性容器を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の発明は、口頸部、肩部、胴部および底部からなる二軸
延伸ブロー成形された飽和ポリエステル樹脂製中空容器
において、口頸部と肩部とをつなぐ首部の未延伸部分
が、その厚み方向の断面を見るとき白色に熱結晶化され
ている層と白色に熱結晶化されていない層とが、交互に
存在することを特徴とする容器である。第2の発明は、
口頸部の内周径が外周径に対して60%〜90%であ
り、口頸部はネジ部を有し、口頸部において少なくとも
このネジ部が熱処理により残留内部応力・歪を緩和され
ていることを特徴とする第1の発明の容器である。第3
の発明は、口頸部はネジ部を有し、熱処理により白色に
熱結晶化されていることを特徴とする第1の発明の容器
である。第4の発明は第1の発明の容器の製造方法であ
って、容器の首部から肩部に相当する部分にくびれた形
状の薄肉部を設け、該薄肉部の厚さが、くびれ部がない
場合に比較して55%〜95%であるプリフォームを用
いることを特徴とする第1の発明の容器の製造方法であ
る。
の発明は、口頸部、肩部、胴部および底部からなる二軸
延伸ブロー成形された飽和ポリエステル樹脂製中空容器
において、口頸部と肩部とをつなぐ首部の未延伸部分
が、その厚み方向の断面を見るとき白色に熱結晶化され
ている層と白色に熱結晶化されていない層とが、交互に
存在することを特徴とする容器である。第2の発明は、
口頸部の内周径が外周径に対して60%〜90%であ
り、口頸部はネジ部を有し、口頸部において少なくとも
このネジ部が熱処理により残留内部応力・歪を緩和され
ていることを特徴とする第1の発明の容器である。第3
の発明は、口頸部はネジ部を有し、熱処理により白色に
熱結晶化されていることを特徴とする第1の発明の容器
である。第4の発明は第1の発明の容器の製造方法であ
って、容器の首部から肩部に相当する部分にくびれた形
状の薄肉部を設け、該薄肉部の厚さが、くびれ部がない
場合に比較して55%〜95%であるプリフォームを用
いることを特徴とする第1の発明の容器の製造方法であ
る。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
容器に用いる飽和ポリエステル樹脂は、主たる繰り返し
単位がエチレンテレフタレートである熱可塑性ポリエス
テル樹脂が好ましく、該熱可塑性ポリエステル樹脂と
は、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーを主た
る成分とする。
容器に用いる飽和ポリエステル樹脂は、主たる繰り返し
単位がエチレンテレフタレートである熱可塑性ポリエス
テル樹脂が好ましく、該熱可塑性ポリエステル樹脂と
は、ポリエチレンテレフタレートのホモポリマーを主た
る成分とする。
【0007】この熱可塑性ポリエステル樹脂としては、
テレフタル酸成分の一部を例えば、イソフタル酸、ナフ
タリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロ
イソフタル酸等の脂環族ジカルボン酸;アジピン酸、セ
バチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸;パラ
−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシカプロ
ン酸等のオキシ酸等の他の二官能性カルボン酸の1種以
上を置換して共重合したものが使用できる。
テレフタル酸成分の一部を例えば、イソフタル酸、ナフ
タリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロ
イソフタル酸等の脂環族ジカルボン酸;アジピン酸、セ
バチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸;パラ
−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸、ε−オキシカプロ
ン酸等のオキシ酸等の他の二官能性カルボン酸の1種以
上を置換して共重合したものが使用できる。
【0008】また、熱可塑性ポリエステル樹脂は、エチ
レングリコール成分の一部を例えば、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキ
サンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロー
ル、2,2(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)
スルホン酸等の他のグリコールおよびこれらの機能的誘
導体の多官能化合物の1種以上で置換して共重合した共
重合体でもよい。また、飽和ポリエステル樹脂は2種類
以上の熱可塑性ポリエステル樹脂をブレンドしたポリマ
ーアロイでも良い。
レングリコール成分の一部を例えば、トリメチレングリ
コール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,1−シクロヘキ
サンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロー
ル、2,2(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)
スルホン酸等の他のグリコールおよびこれらの機能的誘
導体の多官能化合物の1種以上で置換して共重合した共
重合体でもよい。また、飽和ポリエステル樹脂は2種類
以上の熱可塑性ポリエステル樹脂をブレンドしたポリマ
ーアロイでも良い。
【0009】本発明の容器に使用する飽和ポリエステル
樹脂は、固有粘度が0.6〜1.2が好ましく、特に好
ましくは0.75〜0.90である。
樹脂は、固有粘度が0.6〜1.2が好ましく、特に好
ましくは0.75〜0.90である。
【0010】更に、本発明に使用する飽和ポリエステル
樹脂には、着色剤、熱劣化防止剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、滑剤等の添加剤を適宜用
いることができる。
樹脂には、着色剤、熱劣化防止剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤、帯電防止剤、抗菌剤、滑剤等の添加剤を適宜用
いることができる。
【0011】本発明において、厚み方向の断面が、白色
に熱結晶化されている層と白色に熱結晶化されていない
層とが交互に存在する様に容器の首部を結晶化させるに
は、容器成形の前駆成形体であるプリフォームの形状を
次の様にするとよい。すなわち、図3の3の様に容器の
首部から肩部に相当するプリフォームのネックサポート
リング(NSR)下端の部分にくびれた形状の薄肉部を
設ける。プリフォームの射出成形過程において、容器首
部に相当するプリフォームのNSR下部に薄肉部を設け
ることで、樹脂の充填過程で同薄肉部での樹脂流動に際
し、厚み方向で樹脂流動速度に差を生じる。またこの部
分での金型壁面からの冷却の為には樹脂中には、残留応
力・歪みや樹脂の配向が著しく異なる層が生じることと
なる。このような層構造を有した樹脂から形成されてい
るプリフォームの首部を加熱して熱結晶化させると、熱
結晶化過程で結晶状態に差を生じて、白色に熱結晶化す
る層と白色に熱結晶化しない層となる。
に熱結晶化されている層と白色に熱結晶化されていない
層とが交互に存在する様に容器の首部を結晶化させるに
は、容器成形の前駆成形体であるプリフォームの形状を
次の様にするとよい。すなわち、図3の3の様に容器の
首部から肩部に相当するプリフォームのネックサポート
リング(NSR)下端の部分にくびれた形状の薄肉部を
設ける。プリフォームの射出成形過程において、容器首
部に相当するプリフォームのNSR下部に薄肉部を設け
ることで、樹脂の充填過程で同薄肉部での樹脂流動に際
し、厚み方向で樹脂流動速度に差を生じる。またこの部
分での金型壁面からの冷却の為には樹脂中には、残留応
力・歪みや樹脂の配向が著しく異なる層が生じることと
なる。このような層構造を有した樹脂から形成されてい
るプリフォームの首部を加熱して熱結晶化させると、熱
結晶化過程で結晶状態に差を生じて、白色に熱結晶化す
る層と白色に熱結晶化しない層となる。
【0012】容器の首部から肩部に相当するプリフォー
ムのNSR下端の部分に設けられたくびれた形状の薄肉
部の厚さは、くびれ部の両端部を結んだ場合の肉厚に対
して55〜95%であり、好ましくは、65〜85%で
ある。この肉厚比が55%以下であると、プリフォーム
を成形する際、口頸部への樹脂の注入が困難となり、プ
リフォームを成形できないことがある。また、95%以
上であると、くびれ部に生じていた樹脂の流動速度の差
は小さくなり、樹脂中の残留応力・歪みや配向状態に著
しい差を生じることはなくなり、加熱して熱結晶化をさ
せても、結晶状態にあまり差が生じないので、本発明に
示す層構造をもった結晶状態とはなりにくい。くびれの
形状は図3の3の様にV字形や、U字形、滑らかな凹面
状、台形状でもよい。
ムのNSR下端の部分に設けられたくびれた形状の薄肉
部の厚さは、くびれ部の両端部を結んだ場合の肉厚に対
して55〜95%であり、好ましくは、65〜85%で
ある。この肉厚比が55%以下であると、プリフォーム
を成形する際、口頸部への樹脂の注入が困難となり、プ
リフォームを成形できないことがある。また、95%以
上であると、くびれ部に生じていた樹脂の流動速度の差
は小さくなり、樹脂中の残留応力・歪みや配向状態に著
しい差を生じることはなくなり、加熱して熱結晶化をさ
せても、結晶状態にあまり差が生じないので、本発明に
示す層構造をもった結晶状態とはなりにくい。くびれの
形状は図3の3の様にV字形や、U字形、滑らかな凹面
状、台形状でもよい。
【0013】本発明に示す、厚み方向の断面を見るとき
白色に熱結晶化されている層と白色に熱結晶化されてい
ない層は、各々1層以上交互に存在すれば、首部の熱結
晶化部の存在によりプリフォームのボトルの首部に相当
する部分は延伸しないため、首部に続く肩部をほぼ高延
伸に成形することができ、熱殺菌工程での加熱、あるい
は、加熱と炭酸ガスの内圧の上昇に起因する首部の変形
は抑制でき、また、首部に白色に熱結晶化されていない
層があるために衝撃を受けた場合の破壊を防止できる。
白色に熱結晶化されている層と白色に熱結晶化されてい
ない層は、各々1層以上交互に存在すれば、首部の熱結
晶化部の存在によりプリフォームのボトルの首部に相当
する部分は延伸しないため、首部に続く肩部をほぼ高延
伸に成形することができ、熱殺菌工程での加熱、あるい
は、加熱と炭酸ガスの内圧の上昇に起因する首部の変形
は抑制でき、また、首部に白色に熱結晶化されていない
層があるために衝撃を受けた場合の破壊を防止できる。
【0014】首部の結晶化部が本発明のように、球晶構
造による結晶化である白色に熱結晶化した部分と、球晶
構造によらない白色に熱結晶化しない部分が肉厚方向に
みて交互に存在することで、熱殺菌工程での加熱、ある
いは、加熱とこれに伴う充填液に含有する炭酸ガスの内
圧の上昇に起因する首部の変形は、球晶構造による結晶
化である白色に熱結晶化した部分で変形が抑制される。
一方、首部に衝撃を受けた場合にも球晶構造によらない
部分が存在することで衝撃が緩和され、また、仮に球晶
構造の部分に破壊が生じたとしても球晶構造によらない
部分で破壊が抑止される。すなわち、本発明に示した首
部の結晶化方法をとる場合、首部の結晶化部の樹脂全体
が白色に熱結晶化した球晶構造をとる従来のものに比
べ、熱殺菌工程での加熱、あるいは、加熱と炭酸ガスの
内圧の上昇に起因する首部の変形に対してはほとんど同
等であり、首部に衝撃を受けた場合の破壊の発生はほと
んど無い。
造による結晶化である白色に熱結晶化した部分と、球晶
構造によらない白色に熱結晶化しない部分が肉厚方向に
みて交互に存在することで、熱殺菌工程での加熱、ある
いは、加熱とこれに伴う充填液に含有する炭酸ガスの内
圧の上昇に起因する首部の変形は、球晶構造による結晶
化である白色に熱結晶化した部分で変形が抑制される。
一方、首部に衝撃を受けた場合にも球晶構造によらない
部分が存在することで衝撃が緩和され、また、仮に球晶
構造の部分に破壊が生じたとしても球晶構造によらない
部分で破壊が抑止される。すなわち、本発明に示した首
部の結晶化方法をとる場合、首部の結晶化部の樹脂全体
が白色に熱結晶化した球晶構造をとる従来のものに比
べ、熱殺菌工程での加熱、あるいは、加熱と炭酸ガスの
内圧の上昇に起因する首部の変形に対してはほとんど同
等であり、首部に衝撃を受けた場合の破壊の発生はほと
んど無い。
【0015】容器の口頸部と肩部とをつなぐ首部の未延
伸部に相当する部分を結晶化させる方法としては、二軸
延伸ブロー成形前にプリフォームの容器の首部から肩部
に相当する部分で薄肉部のあるところを加熱する。加熱
する熱源は赤外線ヒ−タ−、熱風、赤外線ランプ、石英
管ヒーター、高周波加熱装置などを用いることができ
る。プリフォームを部分的に加熱する手段としては熱源
とプリフォームとの間にスリットを持った遮蔽板を設け
て、該遮蔽板のスリット部分を通して加熱する手段をと
ることができる。加熱温度はプリフォームの表面温度が
樹脂の結晶化領域になるように調整する。飽和ポリエス
テル樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合には10
0〜240℃に加熱する。加熱時間は10秒以上で行う
ことができ、好ましくは20秒〜5分間である。
伸部に相当する部分を結晶化させる方法としては、二軸
延伸ブロー成形前にプリフォームの容器の首部から肩部
に相当する部分で薄肉部のあるところを加熱する。加熱
する熱源は赤外線ヒ−タ−、熱風、赤外線ランプ、石英
管ヒーター、高周波加熱装置などを用いることができ
る。プリフォームを部分的に加熱する手段としては熱源
とプリフォームとの間にスリットを持った遮蔽板を設け
て、該遮蔽板のスリット部分を通して加熱する手段をと
ることができる。加熱温度はプリフォームの表面温度が
樹脂の結晶化領域になるように調整する。飽和ポリエス
テル樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合には10
0〜240℃に加熱する。加熱時間は10秒以上で行う
ことができ、好ましくは20秒〜5分間である。
【0016】本発明の口頸部とは、図1の1および2で
示される部分である。また口頸部と前記肩部とをつなぐ
首部の未延伸部分とは図1の3で示される部分である。
示される部分である。また口頸部と前記肩部とをつなぐ
首部の未延伸部分とは図1の3で示される部分である。
【0017】本発明の容器の首部の未延伸部分は、飽和
ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレ−トの場
合、首部の結晶化している部分を円筒形に切り出したサ
ンプルで測定したときの密度が、1.340g/cm3〜1.380g/c
m3の範囲で白色に熱結晶化する部分と白色に熱結晶化し
ない部分とが現れる不透明な状態となり、特に好ましい
密度は、1.350g/cm3〜1.365g/cm3である。密度が1.340g
/cm3未満であると、ほとんど白色に熱結晶化しておら
ず、容器の加熱殺菌時に内圧により首部がクリ−プ変形
して突出し易くなり商品価値を失う。また、1.380g/cm3
を越えると首部の肉厚方向でみた場合、ほとんどが白色
に熱結晶化した状態になり、結晶化部分の衝撃強度が低
下し容器に落下衝撃を与えたときに首部が破壊するおそ
れがある。
ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレ−トの場
合、首部の結晶化している部分を円筒形に切り出したサ
ンプルで測定したときの密度が、1.340g/cm3〜1.380g/c
m3の範囲で白色に熱結晶化する部分と白色に熱結晶化し
ない部分とが現れる不透明な状態となり、特に好ましい
密度は、1.350g/cm3〜1.365g/cm3である。密度が1.340g
/cm3未満であると、ほとんど白色に熱結晶化しておら
ず、容器の加熱殺菌時に内圧により首部がクリ−プ変形
して突出し易くなり商品価値を失う。また、1.380g/cm3
を越えると首部の肉厚方向でみた場合、ほとんどが白色
に熱結晶化した状態になり、結晶化部分の衝撃強度が低
下し容器に落下衝撃を与えたときに首部が破壊するおそ
れがある。
【0018】また、本発明において熱結晶化される容器
首部は炭酸飲料(いわゆる微炭酸飲料)を充填した場合
には内圧などによりクレ−ズ(微細な亀裂)の発生し易
い部分の一つである。該部分を熱結晶化することにより
材料の耐薬品性も向上させることができるため、ストレ
スクラックの発生を抑制することができる。
首部は炭酸飲料(いわゆる微炭酸飲料)を充填した場合
には内圧などによりクレ−ズ(微細な亀裂)の発生し易
い部分の一つである。該部分を熱結晶化することにより
材料の耐薬品性も向上させることができるため、ストレ
スクラックの発生を抑制することができる。
【0019】本発明の容器口頸部は内周径が外周径に対
して60〜90%であり、特に好ましくは74%〜83
%で、ネジ部を有す。また該口頸部において少なくとも
ネジ部が熱処理により残留応力・歪みが緩和されている
ものである。
して60〜90%であり、特に好ましくは74%〜83
%で、ネジ部を有す。また該口頸部において少なくとも
ネジ部が熱処理により残留応力・歪みが緩和されている
ものである。
【0020】内周径を外周径に対して60〜90%にす
ることにより、内容物の加熱殺菌時のキャップの締め付
け力による変形を防止して良好な性能を得ることができ
る。60%未満では後部の肉厚が厚くなりすぎて外観上
好ましくない上、内容物充填時に内容物を容器内に導く
ために挿入される内容物充填口であるノズルが円滑に挿
入できない、あるいは、全く挿入することができないと
いう問題が生じる。また90%を越えると後部の肉厚が
薄すぎて強度が低下し、キャップの締め付け力などによ
り変形または破損、あるいは熱処理が施された口頸部で
も加熱殺菌時にクリープ変形を起こす恐れがある。
ることにより、内容物の加熱殺菌時のキャップの締め付
け力による変形を防止して良好な性能を得ることができ
る。60%未満では後部の肉厚が厚くなりすぎて外観上
好ましくない上、内容物充填時に内容物を容器内に導く
ために挿入される内容物充填口であるノズルが円滑に挿
入できない、あるいは、全く挿入することができないと
いう問題が生じる。また90%を越えると後部の肉厚が
薄すぎて強度が低下し、キャップの締め付け力などによ
り変形または破損、あるいは熱処理が施された口頸部で
も加熱殺菌時にクリープ変形を起こす恐れがある。
【0021】口頸部への熱処理は材料のガラス転移点以
上の温度で加熱処理を行い、材料中の残留応力・歪みを
緩和し、かつ歪みの再発生がないように除冷する。飽和
ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合
には70〜130℃にて加熱処理を行う。この熱処理に
より口頸部の加熱殺菌時に起こる口頸部の熱収縮が少な
く、またクリープ変形を抑制することができる。このよ
うにして耐熱性または耐熱圧性を向上させることができ
る。
上の温度で加熱処理を行い、材料中の残留応力・歪みを
緩和し、かつ歪みの再発生がないように除冷する。飽和
ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合
には70〜130℃にて加熱処理を行う。この熱処理に
より口頸部の加熱殺菌時に起こる口頸部の熱収縮が少な
く、またクリープ変形を抑制することができる。このよ
うにして耐熱性または耐熱圧性を向上させることができ
る。
【0022】本発明の容器口頸部は、また熱処理により
白色に熱結晶化されたものを用いることができる。熱処
理は材料の結晶化温度領域まで加熱することで行われ
る。飽和ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレー
トの場合には、100〜240℃までの温度領域に加熱
することで熱結晶化を行う。この熱結晶化処理により口
頸部の加熱殺菌時に起こる口頸部の熱収縮が少なく、ま
た加熱殺菌時のクリープ変形を抑制することができる。
このようにして耐熱性または耐熱圧性を向上させること
ができる。
白色に熱結晶化されたものを用いることができる。熱処
理は材料の結晶化温度領域まで加熱することで行われ
る。飽和ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレー
トの場合には、100〜240℃までの温度領域に加熱
することで熱結晶化を行う。この熱結晶化処理により口
頸部の加熱殺菌時に起こる口頸部の熱収縮が少なく、ま
た加熱殺菌時のクリープ変形を抑制することができる。
このようにして耐熱性または耐熱圧性を向上させること
ができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
る。
【0024】実施例1 ポリエチレンテレフタレート樹脂(IV=0.85)を
用いて、容器の首部から肩部に相当するNSR下部に肉
厚を薄くし、くびれた部分を設けたプリフォームを射出
成形した。該くびれた部分の肉厚は、くびれがないと想
定した場合の肉厚に対して肉厚比で85%であった。該
薄肉部を赤外線ヒーターを用いて130℃で90秒間加
熱し熱結晶化した。次に、口頸部を100℃で20分間
加熱した後に徐冷して口頸部に熱処理を施し残留応力・
歪みを緩和した。このプリフォームを二軸延伸ブロー成
形して、容量1.5リットルの自立容器を得た。容器の
底部を赤外線ヒーターを用いて部分的に熱結晶化した。
容器の口頸部の内周径は外周径に対して83%であっ
た。首部の未延伸部分の密度は1.350g/cm3であり、断面
をみると白く熱結晶化した部分とそうでない部分が交互
にみられた。
用いて、容器の首部から肩部に相当するNSR下部に肉
厚を薄くし、くびれた部分を設けたプリフォームを射出
成形した。該くびれた部分の肉厚は、くびれがないと想
定した場合の肉厚に対して肉厚比で85%であった。該
薄肉部を赤外線ヒーターを用いて130℃で90秒間加
熱し熱結晶化した。次に、口頸部を100℃で20分間
加熱した後に徐冷して口頸部に熱処理を施し残留応力・
歪みを緩和した。このプリフォームを二軸延伸ブロー成
形して、容量1.5リットルの自立容器を得た。容器の
底部を赤外線ヒーターを用いて部分的に熱結晶化した。
容器の口頸部の内周径は外周径に対して83%であっ
た。首部の未延伸部分の密度は1.350g/cm3であり、断面
をみると白く熱結晶化した部分とそうでない部分が交互
にみられた。
【0025】実施例2 実施例1と同様にして容器を得た。この容器の口頸部の
内周径は外周径に対して74%であった。また、首部の
密度は、1.350g/cm3であり、断面をみると白く熱結晶化
した部分とそうでない部分が交互にみられた。プリフォ
ームのくびれた部分の肉厚は、肉厚比85%であった。
内周径は外周径に対して74%であった。また、首部の
密度は、1.350g/cm3であり、断面をみると白く熱結晶化
した部分とそうでない部分が交互にみられた。プリフォ
ームのくびれた部分の肉厚は、肉厚比85%であった。
【0026】実施例3 実施例1と同様にして容器を得た。この容器の口頸部の
内周径は外周径に対して83%であった。また、首部の
密度は、1.365g/cm3であった、断面をみると白く熱結晶
化した部分とそうでない部分が交互にみられた。プリフ
ォームのくびれた部分の肉厚は、肉厚比85%であっ
た。
内周径は外周径に対して83%であった。また、首部の
密度は、1.365g/cm3であった、断面をみると白く熱結晶
化した部分とそうでない部分が交互にみられた。プリフ
ォームのくびれた部分の肉厚は、肉厚比85%であっ
た。
【0027】実施例4 実施例1と同様にして容器を得た。この容器の口頸部の
内周径は外周径に対して83%であった。また、首部の
密度は、1.350g/cm3であった、断面をみると白く熱結晶
化した部分とそうでない部分が交互にみられた。プリフ
ォームのくびれた部分の肉厚は、肉厚比65%であっ
た。
内周径は外周径に対して83%であった。また、首部の
密度は、1.350g/cm3であった、断面をみると白く熱結晶
化した部分とそうでない部分が交互にみられた。プリフ
ォームのくびれた部分の肉厚は、肉厚比65%であっ
た。
【0028】実施例5 ポリエチレンテレフタレート樹脂(IV=0.85)を
用いて、容器の首部から肩部に相当するNSR下部に肉
厚を薄くし、くびれた部分を設けたプリフォームを射出
成形した。該くびれた部分の肉厚はくびれがない場合に
対して、肉厚比で85%であった。プリフォームの口頸
部および首部を赤外線ヒーターを用いて熱結晶化した。
このプリフォームを二軸延伸ブロー成形して、容量1.
5リットルの自立容器を得た。容器の底部を赤外線ヒー
ターを用いて部分的に熱結晶化した。口頸部は白色に熱
結晶化されていた。容器の口頸部の内周径は外周径に対
して83%であった。また、首部の密度は、1.360g/cm3
であった。
用いて、容器の首部から肩部に相当するNSR下部に肉
厚を薄くし、くびれた部分を設けたプリフォームを射出
成形した。該くびれた部分の肉厚はくびれがない場合に
対して、肉厚比で85%であった。プリフォームの口頸
部および首部を赤外線ヒーターを用いて熱結晶化した。
このプリフォームを二軸延伸ブロー成形して、容量1.
5リットルの自立容器を得た。容器の底部を赤外線ヒー
ターを用いて部分的に熱結晶化した。口頸部は白色に熱
結晶化されていた。容器の口頸部の内周径は外周径に対
して83%であった。また、首部の密度は、1.360g/cm3
であった。
【0029】比較例1 実施例1において、プリフォームの該薄肉部を赤外線ヒ
ーターを用いて130℃で9秒間加熱し熱結晶化した以
外は実施例1と同様におこなったが、首部の密度は1.33
5g/cm3であり、断面をみても殆ど白く結晶された部分は
見られなかった。
ーターを用いて130℃で9秒間加熱し熱結晶化した以
外は実施例1と同様におこなったが、首部の密度は1.33
5g/cm3であり、断面をみても殆ど白く結晶された部分は
見られなかった。
【0030】比較例2 実施例1において、プリフォームの該薄肉部を赤外線ヒ
ーターを用いて130℃で6分間加熱し熱結晶化した以
外は実施例1と同様に行った。首部の密度は1.385g/cm3
であり、断面をみると実施例1の様に白く熱結晶化した
部分とそうでない部分が交互に存在するようなことはな
く殆ど白く熱結晶化していた。
ーターを用いて130℃で6分間加熱し熱結晶化した以
外は実施例1と同様に行った。首部の密度は1.385g/cm3
であり、断面をみると実施例1の様に白く熱結晶化した
部分とそうでない部分が交互に存在するようなことはな
く殆ど白く熱結晶化していた。
【0031】比較例3 実施例1において、容器の口頸部の内周径は外周径に対
して58%とした以外は同様に行った。
して58%とした以外は同様に行った。
【0032】比較例4 実施例1において、容器の口頸部の内周径は外周径に対
して92%とした以外は同様に行った。
して92%とした以外は同様に行った。
【0033】比較例5 実施例1において、プリフォームのくびれた部分の肉厚
は、肉厚比が53%であった以外は同様に行った。
は、肉厚比が53%であった以外は同様に行った。
【0034】比較例6 実施例1において、プリフォームのくびれた部分の肉厚
は、肉厚比が97%であった以外は同様に行った。
は、肉厚比が97%であった以外は同様に行った。
【0035】評価方法と結果 実施例1〜5および比較例1〜6で得られた容器を、各
12本ずつ作成し、5℃において、2.5ガスボリュー
ムの炭酸水を入味線43mmまで充填して、プラスチック
製キャップをキャッピングした後、70℃の温水シャワ
ーを30分間かけ、その後、20℃の水で10分間シャ
ワ−をかけ冷却を行い、自立容器の評価を行った。自立
容器の評価として、口頸部の変形について、開栓時のト
ルク測定と口頸部内周径の変形量測定を、肩部の変形に
ついて、入り味線降下量をそれぞれ測定した。また、口
頸部の落下衝撃試験、充填ノズル挿入試験について行っ
た。それぞれの測定法を次に示す。
12本ずつ作成し、5℃において、2.5ガスボリュー
ムの炭酸水を入味線43mmまで充填して、プラスチック
製キャップをキャッピングした後、70℃の温水シャワ
ーを30分間かけ、その後、20℃の水で10分間シャ
ワ−をかけ冷却を行い、自立容器の評価を行った。自立
容器の評価として、口頸部の変形について、開栓時のト
ルク測定と口頸部内周径の変形量測定を、肩部の変形に
ついて、入り味線降下量をそれぞれ測定した。また、口
頸部の落下衝撃試験、充填ノズル挿入試験について行っ
た。それぞれの測定法を次に示す。
【0036】(1)開栓時のトルク測定 容器を水冷後、キャップを開栓するときのトルクを測定
した。10kgf-cm以上を良好とする。
した。10kgf-cm以上を良好とする。
【0037】(2)口頸部内周径変形量測定 評価前後の、口頸部内周径を測定し差を求めた。0.2
0mm以下を良好とする。
0mm以下を良好とする。
【0038】(3)入り味線降下量 評価前後の、容器の口頸部の先端から内容物の液面まで
の高さの差を求めた。降下量が20mm以下を良好とす
る。
の高さの差を求めた。降下量が20mm以下を良好とす
る。
【0039】(4)口頸部の落下衝撃性試験 容器を冷却後に口頸部を下方に向けて、高さ1mから1
0回落下し、口頸部でのクラックの発生を観察し、発生
が無ければ○、クラックが発生していれば×と評価し
た。
0回落下し、口頸部でのクラックの発生を観察し、発生
が無ければ○、クラックが発生していれば×と評価し
た。
【0040】(5)充填ノズル挿入試験 充填機と同じ外形のノズルがスムーズに差し込めるか試
験した。問題なく差し込めれば○、口頸部に引っかかる
が差し込める、あるいは、全く差し込めない場合は×と
評価した。
験した。問題なく差し込めれば○、口頸部に引っかかる
が差し込める、あるいは、全く差し込めない場合は×と
評価した。
【0041】各評価結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】この試験の結果から、本発明の容器は、首
部全体が球晶構造による結晶化された従来のものに比べ
耐衝撃性が改善され、かつ、熱殺菌工程での肩部の変形
も従来通り防止できることがわかった。
部全体が球晶構造による結晶化された従来のものに比べ
耐衝撃性が改善され、かつ、熱殺菌工程での肩部の変形
も従来通り防止できることがわかった。
【0044】
【発明の効果】以上の通り、本発明の自立容器は、本発
明に示したような首部の結晶化状態になるように結晶化
処理を施すことで、首部全体が球晶構造による結晶化さ
れた従来のものに比べ耐衝撃性が改善され、かつ、首部
に熱結晶化部が存在することにより首部は延伸しないた
め、首部に続く肩部を高延伸に成形することができるた
め熱殺菌工程での肩部の変形をも防止し、さらには耐薬
品性にも優れた、耐熱性または耐熱圧性容器を提供する
ものである。
明に示したような首部の結晶化状態になるように結晶化
処理を施すことで、首部全体が球晶構造による結晶化さ
れた従来のものに比べ耐衝撃性が改善され、かつ、首部
に熱結晶化部が存在することにより首部は延伸しないた
め、首部に続く肩部を高延伸に成形することができるた
め熱殺菌工程での肩部の変形をも防止し、さらには耐薬
品性にも優れた、耐熱性または耐熱圧性容器を提供する
ものである。
【図1】本発明の自立容器の正面図である。
【図2】本発明の自立容器の口頸部の断面図である。
【図3】本発明の自立容器のプリフォームの口頸部の断
面図である。
面図である。
【図4】本発明の自立容器の首部の厚み方向の断面の一
例を示す図である。
例を示す図である。
1 ネジ部 2 ネックサポ−トリング 3 ネックサポ−トリング下部 4 口頸部内周径 5 口頸部外周径 6 肩部 7 胴部 8 底部 9 白色に熱結晶化されている層 10 白色に熱結晶化されていない層
Claims (4)
- 【請求項1】 口頸部、肩部、胴部および底部からなる
二軸延伸ブロー成形された飽和ポリエステル樹脂製中空
容器において、口頸部と肩部とをつなぐ首部の未延伸部
分が、その厚み方向の断面を見るとき白色に熱結晶化さ
れている層と白色に熱結晶化されていない層とが、交互
に存在することを特徴とする容器。 - 【請求項2】 口頸部の内周径が外周径に対して60%
〜90%であり、該口頸部はネジ部を有し、口頸部にお
いて少なくともこのネジ部が熱処理により残留内部応力
・歪を緩和されていることを特徴とする請求項1記載の
容器。 - 【請求項3】 口頸部はネジ部を有し、熱処理により白
色に熱結晶化されていることを特徴とする請求項1記載
の容器。 - 【請求項4】 請求項1の容器の製造方法であって、容
器の首部から肩部に相当する部分にくびれた形状の薄肉
部を設け、該薄肉部の厚さがくびれ部がない場合に比較
して55%〜95%であるプリフォームを用いることを
特徴とする請求項1の容器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15671796A JPH101125A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 飽和ポリエステル樹脂製容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15671796A JPH101125A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 飽和ポリエステル樹脂製容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH101125A true JPH101125A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=15633804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15671796A Pending JPH101125A (ja) | 1996-06-18 | 1996-06-18 | 飽和ポリエステル樹脂製容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH101125A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005170409A (ja) * | 2003-12-09 | 2005-06-30 | Toppan Printing Co Ltd | 包装容器 |
JP2006124019A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 樹脂製中空成形容器およびその製造方法 |
JP2006321319A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Nishikawa Rubber Co Ltd | 熱可塑性樹脂製芯材及び自動車用ウエザーストリップ並びにそれらの製造方法 |
JP2020055534A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 株式会社吉野工業所 | 積層剥離容器 |
-
1996
- 1996-06-18 JP JP15671796A patent/JPH101125A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005170409A (ja) * | 2003-12-09 | 2005-06-30 | Toppan Printing Co Ltd | 包装容器 |
JP4492115B2 (ja) * | 2003-12-09 | 2010-06-30 | 凸版印刷株式会社 | 包装容器 |
JP2006124019A (ja) * | 2004-11-01 | 2006-05-18 | Mitsubishi Chemicals Corp | 樹脂製中空成形容器およびその製造方法 |
JP2006321319A (ja) * | 2005-05-18 | 2006-11-30 | Nishikawa Rubber Co Ltd | 熱可塑性樹脂製芯材及び自動車用ウエザーストリップ並びにそれらの製造方法 |
JP2020055534A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 株式会社吉野工業所 | 積層剥離容器 |
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