JPS61244738A

JPS61244738A - 二軸延伸成形容器

Info

Publication number: JPS61244738A
Application number: JP60081291A
Authority: JP
Inventors: 平田　俊策; 清木村
Original assignee: Toyo Seikan Kaisha Ltd
Current assignee: Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority date: 1985-04-18
Filing date: 1985-04-18
Publication date: 1986-10-31

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、二軸延伸成形容器に関し、より詳細には、耐
熱性と耐衝撃性との組合せに優れた底部を備えた二軸延
伸成形容器に関する。

従来の技術及び発明の技術的課題ポリエチレンテレフタレート等の飽和ポリエステル樹脂
から成るパリソン（プリフォーム）を軸方向に延伸し且
つ金型内で流体により周方向に膨張させることにより得
られたプラスチックびんは、その容器胴部が二軸方向に
分子配向されており、透明性、耐衝撃性、ガスバリヤ−
性、軽食性に優れた容器として広く使用されるに至って
いる。

この容器に内容物を滅菌した状態で保存するために、内
容物を熱間充填する場合には、容器が収縮したり或いは
変形したりするという問題がある。

この問題に関して、二軸方向への分子配向が生じている
容器胴部では所謂ヒートセットで高温での寸法安定性を
向上し得るとしても、容器の底部では、このような分子
配向が生じていないかその程度が低いため、ヒートセッ
トによる寸法安定化効果は望めない。しかして、容器の
底部が耐熱性や高温での寸法安定性に欠ける場合には、
内容物の熱間充填により底部が変形してたれ下り現象を
生じる。

ポリエチレンテレフタレートやそのコポリエステル等の
熱可塑性ポリエステル成形品の耐熱性を向上させる手段
として、この成形品を熱処理し、その結晶化度を高める
ことは既によ（知られており、このような熱処理を前述
したびんの口頚部又は底部忙適用することも既に提案さ
れている（特開昭５１−５５５６６号公報）。しかしな
がら、容器の口頚部や底部を熱処理により結晶化させる
場合には、耐熱性が向上する反面として、特に底部が機
械的に脆い構造となり、耐衝撃性等が著しく低下すると
いう問題がある。

また、容器の底部にリブを設けて耐圧性を向上させるこ
とも提案されている（特公昭５７−５７５５０号公報）
。しかしながら、底部にリブを設ける形状にすることに
より、耐圧性の改善はある程度認められるが、耐熱性、
特に耐熱圧変形性はほとんど改善されず、依然として底
部のたれ下り現象を生じるという問題がある。

発明の目的従って、本発明の目的は、耐熱性、耐熱圧変形性、耐衝
撃性の組合せに優れた底部を備えた結晶性熱可塑性ポリ
エステル製二軸延伸成形容器を提供するにある。

本発明の他の目的は、内容物を熱間で充填しても底部の
たれ下り現象を生じない軽量性、耐衝撃性の容器を提供
するＫある。

発明の構成本発明によれば、結晶性熱可塑性ポリエステルから成り
、口頭部、肩部、胴部及び底部を有し、少なくとも胴部
は二軸方向に延伸配向され、底部は外側又は内側に突出
したリブを有し、かつ乳白化された部分を有することを
特徴とする二軸延伸成形容器が提供される。

発明の実施の態様本発明を添付図面に示す具体例に基づき以下に詳細に説
明する。

本発明の一具体例を示す容器の全体の構造を示す第１図
において、この容器はポリエチレンテレフタレート（Ｐ
ＥＴ）Ｉ／ｃより一体く成形された胴部１、胴部の下端
に連なる底部２、胴部の上端に連なる台錐状の肩部６及
びこの肩部の上端に連なる口頚部４から成っている。こ
の容器は、ＰＥＴ製のハリノンを二軸延伸プロー成形す
ることにより形成され、少な（とも胴部２の壁を構成す
るＰＥＴは、二軸方向、即ちびんの軸方向とびんの周囲
方向に分子配向されている。

口頚部４には、開口部５に密封のため施される蓋（図示
せず）を保持するためのねじ６乃至は段差部７或いは蓋
を密封係合させる際、容器を保持するためのサポートリ
ング８が設けられている。

第２図に示す底部平面図（底面図）及び第６図において
、底部２には、容器の外面側に突出した複数のリブ９が
設けられており、該リブ９は中空の突条になっている。

尚、このリブ９は容器内面側に突出してもよ（、また中
実になっていてもよい。

第２図及び第６図に示す具体例では、突出した複数のリ
ブ９及び周辺環状部１３は配向結晶しており、一方リブ
９以外の底部２、即ち底部中心１２は熱結晶により洋白
化されている。

本発明において、底部中心部１２に対する外周環状部１
３の外方突出寸法りは５乃至６０鵡、特ｌ７Ｃ７乃至２
０ｍの範囲にあるのがよい。このように、熱結晶部分と
配向結晶部分とを底部に組合せることにより、耐熱性と
耐衝撃性との組合せ性質が向上する。

本発明による容器の口頭部４の断面を拡大して示す第４
図において、本発明の容器は乳白化した口頚部を備えて
おり、該口頚部は、その密度が高結晶部分１０と低結晶
部分１１とを備えている。

即ち、本発明によれは、容器の底部が外面又は内面に突
出した中空又は中実の突条リブを有しかつ乳白化させる
ことにより底部のたれ下り現象を防止し得ると共に耐衝
撃強度の低下を防ぐことが出来る。

本発明による容器の底部においては、熱結晶（球晶）と
配向結晶を備えており、かつ密度が１、５４０〜１．５
９５１１／ｃＩＩＬ”　の範囲にあるのが耐熱変形性（
たれ下り防止）、耐衝撃性の面から特に効果的である。

また、容器の口頚部は、その密度が１．３７０．９／ｃ
ＩＩＬｓ以上の高結晶部分と１．３６９１／ｃｍ’以下
、の低結晶化とを備えていることが望ましく、口頚部の
熱変形を防止し得ると共に剛性をも有するため高度の密
封信頼性が得られる。

ＰＥＴ等の結晶性熱可塑性ポリエステルの結晶化度は、
その密度で表わすことができる。本発明においては、底
部の乳白化、即ち底部の密度を１、３４０〜１．５９５
１１／ｃがの範囲とするのが底部の熱変形、たれ下り現
象及び落下破損を防止する点で重要であり、これより低
い場合には熱間充填時の熱変形性、剛性に欠ける結果と
して内容物の自重により底部のたれ下り現象を生じ、一
方これより高い場合には落下衝撃に対して底部の破損を
生じる傾向がある。また口頚部に密度を１．３６９１７
ｄ以下の低結晶部分を設けると耐衝撃性の点で有利であ
って、口頚部に低結晶部が存在せず全て高結晶部分から
成っていると耐衝撃性の点で不利となり、口頚部の破損
も無視できなくなる。口頚部に上述の結晶化特性を与え
るには、口頚部の高結晶部分と低結晶部分との間に、温
度勾配又は冷却速度勾配を設けて熱処理を行う手段が採
用される。

ポリエステル製二軸延伸成形容器は、ポリエステル製パ
リソンを、その延伸成形温度において軸方向に機械的に
延伸すると共に金型内で流体のプローにより局方向に膨
張延伸させることにより製造されるが、このパリソンの
成形中、成形後、延伸ブロー中或いは延伸成形後の任意
の段階で、前述した条件での熱処理を行う。

即ち、ポリエステルの結晶化は、その融点直下から、融
点より約１００℃低い温度迄の範囲、具体的には１４０
乃至２１０℃の温度範囲で顕著に進行する。本発明にお
いては、底部及び又は口頚部を上記結晶化温度に十分な
結晶化が進む時間、一般に少なくとも０．５分間維持す
ると共に、底部及び／又は口頚部以外の部分を上記温度
よりも低い温度に維持するか、或いは上記結晶化温度範
囲を、２０秒以内で低温側に移行するように熱処理する
。

パリソンとしては、ポリエステルの射出成形や共射出成
形で製造された有底パリソンや、ポリエステルの押出成
形で得られたパイプを所定寸法に裁断し、一端部を圧縮
成形により閉じた有底パリソン等を使用し得る。

ポリエステルのパリソンは、延伸プローに先立って、延
伸温度に予備加熱する。この延伸温度とは、用いるポリ
エステルの結晶化温度よりも低い温度で且つポリエステ
ルパリソンの延伸が可能となる温度であり、具体的には
８０乃至１６０℃、特に９０乃至１１０℃の温度が使用
される。

予備加熱されたパリソンの延伸プロー成形は、逐次延伸
プロー成形、或いは同時延伸プロー成形のようなそれ自
体公知の手段で行い得る。例えば前者の場合、パリソン
を比較的小さい圧力での流体吹込み下に軸方向に延伸し
くプレプロ−）、次いで比較的大きい圧力での流体吹込
み下に、容器の周方向への膨張により延伸を行なう。ま
た、後者の場合には、最初から大きい圧力での流体吹込
みＫよる局方向への延伸と軸方向への延伸とを同時に行
う。パリソンの軸方向への延伸は、例えばパリソンの首
部を金型とマンドレルとで挾持し、パリソン底部の内面
に延伸棒をあてがい、延伸棒を伸張せしめることＫより
容易に行うことができる。パリソンの軸方向及び周方向
の延伸倍率は、夫々１．５乃至２．５倍（軸方向）及び
１，７乃至４．０倍（局方向）とすることが望ましい。

この際容器の底部中心となる部分は未配向に維持される
が、リブが設けられた周辺部では分子配向が生じる。

パリソンの成形時に底部の結晶化を行うには、底部に対
応する金型部分を保温し、それ以外の金を部分を強制冷
却する手段が採用される。パリソンの成形後熱処理する
には、少なくともパリソンの底部を適当な加熱機構で把
持して局部的熱処理を行う。また、パリソンの延伸プロ
ー成形時に底部を熱処理するＫは、パリソン底部を挾持
する金型を、前述した温度に維持する。更に、越伸ブロ
ー成形後のびん底部を加熱処理して結晶化を行う。

本発明の一具体例として熱可塑性ポリエステル単層の成
形容器について説明してきたが、本発明による成形容器
の層構成としてはポリエステル層とガスバリヤ−性樹脂
層を含む多層構成やポリエステル層の外面又は内面にガ
スバリヤ−性樹脂等を被覆（コーティング）した層構成
も使用でき、ガスバリヤ−性樹脂としてはエチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、キシリレン基等を含有したハ
イバリヤー性ポリアミド、アクリロニトリル樹脂、ハイ
バリヤー性ポリエステル、塩化ビニリデン樹脂等が使用
できる。

本発明のプラスチックびんは、ジュース、ミネラルウォ
ーター、ソース、ケチャツプ、各種たれ、乳酸菌飲料等
を熱間充填し、長期にわたって保存する用途に特に有用
である。

実施例実施例１゜密度１．６４固有粘度０．７５のポリエチレンテレフタ
レートを射出成形して高さ１６２＋＋ｔｍ、底部肉厚６
Ｂ、胴径２６ｍ、胴平均肉厚４龍、口頚部肉厚２朋のプ
リフォームを成形し、このプリフォームを熱処理しない
ものＡ、プリフォームの口頚部を２００℃に加熱された
ネック型にて１分保持し、底部を１７０℃に加熱された
底型で１０秒、６０秒、１分保持した後冷却してそれぞ
れプリフォームＢ、Ｃ，Ｄを得た。また、同一のネック
型及び底ａｒｔ用いて射出成形過程において口頚部及び
底部中心部を２００℃、５分加熱し結晶化させプリフォ
ームＥを得た。

これらのプリフォームＡ、Ｂ、Ｃ，Ｄ、Ｅを適性延伸温
度１０５℃に加熱した後、第１乃至６図の容器に対応す
るキャビティを備えた金型内で延伸プロー成形し胴部を
１４０°Ｃでヒートセットして、外方突出寸法りが１０
ｍで、内容積１０００弗のボトルＡＩ　、　Ｂ１　、　
ＣＩ　、　Ｏｌ　、　ｐ、Ｉを得た。

ボトルＢｔ　、　Ｃｔ　、　Ｂｔは、底部が外面に突出
した複数の中空リブを有しかつそれぞれ１．３４５．１
、３５８．１．５７４１／ｃ−の密度を有し底部中央付
近が乳白化しており、口頚部が密度１．５８４　＃Ａ−
の高結晶部分と密度１．６５４９／ｃＩＦ？の低結晶部
分とを備えており、乳白化していた。一方熱処理シナイ
ボトルＡ′は底部も口頚部も透明であり、高度に熱処理
したボトルＢｔは底部の密度が１、４００　ｇ／ｃｒｔ
ｒ’　テ、０頚部ｏ密度カ１．３９８１１／ｃｙｒ？で
あり何れも乳白化していた。

ボトルＡ、Ｂ、Ｃ，Ｄ、Ｅについて耐熱性、熱変形性及
び耐衝撃性の評価を行ったところ次のとおり表１の結果
を得た。

１）耐熱性各ボトルに９５℃の熱湯を首部まで充填し、６０分間放
置した後、ボトルの底部のたれ下り及び口頚部の径方向
の収縮を測定した。

表１の如＜、Ｃ，Ｄ、Ｈのボトルは良好な耐熱性を示し
た。

２）耐衝撃性ボトルに１ｔの水を充填しメタルキャップを施した後、
５℃に１昼夜保存したものＫついて落下試験を行った。

落下条件　　落下高さ　　１．８ｍ落下方向　　倒立温　　度　　　５℃ 表　　　１実施例２゜実施例１で成形したプリフォームＡを延伸温度１０５℃
に加熱した後、実施例１と同様に延伸ブロー成形し胴部
な１４０℃でヒートセットして内容積１０００ｃｃのボ
トルを得た。このボトルの口頚部を２４０℃、２分間熱
風加熱し、底部１７０℃に加熱された底型で１０秒、６
０秒、１分保持した後、冷却してそれぞれボトルＢ“、
Ｃ“、Ｄ′′を得た。また、口頚部を２４０”Ｃ１８分
間熱風加熱し、底部を２００℃に加熱された金型で５分
間保持して口部及び底部を結晶化させたボトルＥ“を得
た。

ボトルＢ“、Ｃ“、Ｄ“は、底部が外面に突出した複数
の中空リブな有しかつそれぞれ１．５４８．１、５６２
．１．３７８９／ｃｒｎ”の密度を有し底部中央付近が
乳白化しており、口頭部が密度１．５８０　ｇ／ｄの高
結晶部分と密度１．５５４　ｇ／ｃｍ”の低結晶部分と
を備えており、乳白化していた。一方熱処理しないボト
ル、４／は底部も口頚部も透明であり、高度に熱処理し
たボトルＥ／は底部の密度が１．４０２１／ｃ７Ｆ？で
、口頚部の密度が１．５９８　ｇ／ｃＩｒｔｓであり何
れも乳白化していた。

ボトルＡ、Ｂ、Ｃ，Ｄ、Ｅについて耐熱性、熱変形性及
び耐衝撃性の評価を行ったところ、次のとおり表２の結
果を得た。

表　　　　　２

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による成形容器の全体の構造を示す一部
断面正面図、第２図は第１図の容器の底面図、第６図は第２図の線ト１断面図、第４図は第１図の容器の口頚部の一部拡大断面図である
。１・・・胴部、２・・・底部、３・・・肩部、４・・・
口頚部、９・・・リブ、１０・・・高結晶部分、１１・
・・低結晶部分、１２・・・底部中心部、１３・・・外
周環状部を夫々示す。図Ｎ才ネ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）結晶性熱可塑性ポリエステルから成り、口頚部、
肩部、胴部及び底部を有し、少なくとも胴部は二軸方向
に延伸配向され、底部は外面側又は内面側に突出した複
数のリブを有しかつ乳白化されている部分を有すること
を特徴とする二軸延伸成形容器。
（２）底部が熱結晶部分と配向結晶部分とを備えている
ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の二軸延伸
成形容器。
（３）乳白化された底部が１．３４０〜１．３９５ｇ／
ｃｍ＾３の密度範囲にあることを特徴とする二軸延伸成
形容器。