JPH101124A - 筒状ストレッチラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 自己伸縮性フィルムの接合部の段差を少な
くし、物品への密着性を良くした筒状ストレッチラベル
を提供する。 【解決手段】 自己伸縮性フィルム２の両端部を突き合
わせ状態として、両端縁部の外側にホットメルト接着剤
によって二軸延伸ポリプロピレンフィルム等の薄肉フィ
ルムよりなる接続用テープを貼着して接合した筒状スト
レッチラベルである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、飲料、食料品、雑
貨等の缶、瓶、プラスチックボトル等の容器や文具等の
物品等に装着される筒状ストレッチラベルに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、飲料等の容器に装着し内容物の表
示やデザインを設ける筒状ストレッチラベルは、図４に
示すように表示事項等の印刷を施した自己伸縮性のフィ
ルムの両端部を重ね合わせて接合して筒状体に形成され
ている。該筒状ストレッチラベルは、径方向に引伸ばし
て拡径し容器等に嵌挿し、自己伸縮性フィルムの弾性収
縮力（復元力）により装着されるものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の筒状ス
トレッチラベルは、両端部を重ね合せて接合しているた
め、接合部にフィルムの厚みに相当する段差が生じるた
め、該段差により、複数の容器が内容物の充填や箱詰め
する際のコンベアによる移送時にラベルの段差部の引っ
掛かりにより、容器の転倒が起ったり、ラベルに傷や破
れが起ったりする恐れがあった。しかも、該段差部分に
埃等がたまりやすく、汚れやすい問題があった。

【０００４】また、従来は、溶液状の接着剤を塗布して
接着しているため、接着剤が乾燥、硬化するまで時間を
要し、このため接着剤が硬化するまで次の工程に移れな
いという問題があった。

【０００５】本発明は、上記従来の問題点を解決した接
合部分に大きな段差がなく物品への密着性の良好な筒状
ストレッチラベルを提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明が上記問題点を解
決するための手段は、自己伸縮性フィルムの両端部を接
合することにより筒状に形成される筒状ストレッチラベ
ルにおいて、前記自己仲縮性フィルムの両端部が突き合
わせ状態となるように、該両端縁部に自己伸縮性フィル
ムより薄肉のフィルムよりなる接続用テープがホットメ
ルト接着剤により貼着されていることにある。

【０００７】（作用）本発明の筒状ストレッチラベル
は、両端部が突き合わせ状態となり、その両端縁部にホ
ットメルト接着剤を介して薄肉の接続用テープが貼着さ
れて接合されているため該テープを貼着した表面の段差
が小さくなる。また、接続用テープの接着にはホットメ
ルト接着剤が使用されているため、前記両端縁部を突き
合せ部分に間隙が生じたときにも、ホットメルト接着剤
が入り込み筒状体の前記テープの貼着面と反対の面の段
差もほとんど無くなる。これにより段差による容器移送
時の転倒やラベルの傷や破れ等が起こらなくなる。ま
た、容器等への密着性が向上し有効に使用できる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の筒状ストレッチラ
ベルの実施形態の例について図面を用いて説明する。

【０００９】図１は、本発明の筒状ストレッチラベル１
を示している。図中２は自己伸縮性フィルムを示し、該
自己伸縮性フィルム２の内面には各種文字、デザイン等
の印刷５が施されている。自己伸縮性フィルム２の両端
縁部２ａ、２ｂは、突き合わせ状態で、例えば厚さ０．
０１ｍｍ〜０．０５ｍｍの二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムや二軸延伸ポリエステルフィルム等よりなる接続用
テープ３により接合されている。接合用テープ３は、ホ
ットメルト接着剤４により自己伸縮性フィルム２の両端
縁部２ａ、２ｂの表面に接着され、該ホットメルト接着
剤４は、両端縁部２ａ，２ｂの間隙４ａを埋めるよう
に、且つ接続用テープ３の両側の段差３ａ、３ａが緩か
になるべく形成されている。

【００１０】次に、本発明の筒状ストレッチラベルの製
造方法の例について説明する。図３に示すように、所定
幅（容器等のラベル装着位置の全周寸法より少し小さい
寸法）にスリットされた自己伸縮性フィルム２をロール
体より巻き出し、該自己伸縮性フィルム２の両端縁部２
ａ、２ｂを突き合せ状態で筒状にする。次に突き合わせ
状態にある両端縁部２ａ、２ｂの外面に予め、ホットメ
ルト接着剤４が塗布された接続用テープ３を熱ローラー
６により圧着する。この時熱ローラー６の熱により接続
用テープ３のホットメルト接着剤４が軟化し活性化して
接着され、両端縁部２ａ、２ｂが接合されて本発明の筒
状ストレッチラベルが形成される。

【００１１】また、この圧着により、軟化したホットメ
ルト接着剤は、両端縁部２ａ、２ｂの突き合された間隙
４ａに入り込むとともに、接続用テープ３の両脇にはみ
出し段差３ａ、３ａを緩やにすることができる。更に、
ホットメルト接着剤は、冷却されることにより瞬時に硬
化し接着が完了する。

【００１２】尚、本発明の自己伸縮性フィルム２は、引
伸ばした際に弾性により元の寸法に戻ろうとする収縮性
（復元性）を有する公知の低密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニ
ル等よりなる単層又は多層の厚さ０．０４ｍｍ〜０．１
ｍｍ程度のフィルムが使用できる。接続用テープ３は、
前記二軸延伸ポリプロピレンフィルム等よりなり自己伸
縮性フィルム２より薄肉の合成樹脂製フィルムで前記熱
ローラー６に対する耐熱性を有するものが好ましく使用
できる。

【００１３】また、ホットメルト接着剤４は、例えば、
低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エ
チレンアクリル酸共重合体等の熱融着性樹脂と粘着付与
剤等よりなるものが使用でき、溶融押出コーティングや
溶液によるコーティングにより前記薄肉の合成樹脂製フ
ィルムに、厚さ０．００５ｍｍ〜０．０２５ｍｍ程度に
塗布される。尚、ホットメルト接着剤は、自己伸縮性フ
ィルム２と接続用テープ３を接着可能であれば良く、材
質は限定されない。

【００１４】更に、上記製造例では、ホットメルト接着
剤４を予め接続用テープ３に塗布したものを使用した
が、これに限定されない。例えば、接続用テープを接合
部分に圧着する直前にホットメルトアプリケーターによ
り塗布しても良い。また、このように、圧着する直前に
塗布する場合は、硬化後耐熱性を有する二液反応型のホ
ットメルト接着剤を使用しても良い。また、接続用テー
プ３を圧着する熱ローラー６は、複数設けてもよく、更
に冷却ローラーを追加しても良い。

【００１５】また、上記例では筒状ストレッチラベルの
両端縁部２ａ、２ｂの外面に接続用テープ３を接着した
が、接続用テープ３は、内面側に設けても良い。

【００１６】

【発明の効果】以上のように、本発明の筒状ストレッチ
ラベルは、薄肉のフィルムよりなる接続用テープにより
接合されているので、表面の段差が小さく、また、ホッ
トメルト接着剤が、自己伸縮性フィルムの突き合わせ接
合部の間隙を埋めることができるため、該間隙による段
差も少なくできる。これにより筒状ストレッチラベルを
装着した容器等が移送工程で段差が引っ掛かって転倒す
る恐れが少なく、また、ストレッチラベルに傷や破れが
起りにくくなる。更に、本発明のストレッチラベルと物
品間の間隙をほとんどなくすことが可能となり、物品へ
の密封性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す斜視図。

【図２】本発明の実施例の要部断面図。

【図３】本発明の製造例を示す説明図。

【図４】従来例を示す斜視図。

【符号の説明】

２：自己伸縮性フィルム ３：接続用テープ ４：
ホットメルト接着剤

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自己伸縮性フィルム（２）の両端部を接
   続することにより筒状に形成される筒状ストレッチラベ
   ルにおいて、前記自己伸縮性フィルム（２）の両端部が
   突き合わせ状態となるように、該両端縁部（２ａ）、
   （２ｂ）に自己伸縮性フィルム（２）より薄肉のフィル
   ムよりなる接続用テープ（３）がホットメルト接着剤
   （４）により貼着されていることを特徴とする筒状スト
   レッチラベル。
2. 【請求項２】 前記ホットメルト接着剤（２）が、前記
   自己伸縮性フィルム（２）の突き合わされた両端部の間
   隙（２ｃ）を埋めるべく形成されてなることを特徴とす
   る請求項１記載の筒状ストレッチラベル。