JPH10110194A - 漂白剤組成物 - Google Patents

漂白剤組成物

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JPH10110194A
JPH10110194A JP26731496A JP26731496A JPH10110194A JP H10110194 A JPH10110194 A JP H10110194A JP 26731496 A JP26731496 A JP 26731496A JP 26731496 A JP26731496 A JP 26731496A JP H10110194 A JPH10110194 A JP H10110194A
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group
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bleaching
alkali metal
metal silicate
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JP26731496A
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English (en)
Inventor
Yukiyoshi Yamaguchi
進可 山口
Masakazu Furukawa
昌和 古川
Yoshiyuki Hanada
美幸 花田
Muneo Aoyanagi
宗郎 青柳
Hiroyuki Yamada
浩之 山田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種繊維に対して優れた漂白力を示す漂白剤
組成物を提供する。 【解決手段】 (a)水中で過酸化水素を放出する過炭
酸塩及び/又は過ホウ酸塩、(b)下記構造式で表され
る漂白活性化剤、(c)100 mg CaCO3/g以上のイオン
交換容量を有する結晶性アルカリ金属珪酸塩又はその水
和物及び(d)炭酸ナトリウムを、それぞれ特定範囲の
量で含有する漂白剤組成物。 【化1】 〔式中、R は炭素数8〜15の直鎖アルキル基、Y はカル
ボキシル基もしくはスルホン基又はこれらの塩であ
る。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用の漂白剤組
成物に関するものである。詳しくは、繊維の染み汚れに
対する漂白剤として、また衣料用の洗濯系に別途添加す
ることができる漂白剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】塩素系
漂白剤は使用できる繊維に制限があり、また、色、柄物
には使用できず、更に独特の匂いを有していること等か
ら、これら欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及し
始めている。この酸素系漂白剤としては、漂白基剤とし
て過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムが、漂白性能
および安定性の面から特に利用されている。
【0003】しかしながら、酸素系漂白剤は塩素系漂白
剤に比べて漂白力が弱く、各種漂白活性化剤が併用され
る。代表的な漂白活性化剤としては、テトラアセチルエ
チレンジアミン、アセトキシベンゼンスルホン酸塩、テ
トラアセチルグリコリルウリル、グルコースペンタアセ
テートなどが使用されている。また、特開昭59−22999
号公報には過酸化水素および一般式
【0004】
【化3】
【0005】〔式中の、R は炭素数約5〜18のアルキル
基であり、しかもカルボニル炭素から延びかつカルボニ
ル炭素を含有する最長線状アルキル鎖が6〜10を有し、
L はリービング基である。〕を有する漂白活性化剤から
なり、過酸素漂白化合物によって生成される過酸化水素
対漂白活性化剤のモル比が1.5 よりも大きいことを特徴
とする漂白剤が開示されている。同公報はこの漂白組成
物は、布類にきわめて有効かつ能率の良い表面漂白を与
え、それによってしみおよび汚れが布類から除去される
と記載されている。しかしながら、一般的なシミ汚れに
対して、その効果は不十分であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本研究者は鋭意
研究の結果、特定の漂白活性化剤と一定値以上のカルシ
ウム交換容量をもつ結晶性アルカリ金属珪酸塩と特定構
造の漂白活性化剤を併用することで、優れた漂白性能が
発揮されることを見いだした。
【0007】すなわち本発明は、 (a)水中で過酸化水素を放出する過炭酸塩及び/又は
過ホウ酸塩 20〜80重量% (b)下記構造式で表される漂白活性化剤 0.1 〜15重
量%
【0008】
【化4】
【0009】〔式中、R は炭素数8〜15の直鎖アルキル
基であり、Y はカルボキシル基もしくはスルホン基又は
これらの塩である。〕 (c)100 mg CaCO3/g以上のイオン交換容量を有する
結晶性アルカリ金属珪酸塩又はその水和物 0.1〜5重
量% (d)炭酸ナトリウム 1〜70重量% を含有することを特徴とする漂白剤組成物を提供するも
のである。以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明において(a)成分は水中で過酸化
水素を放出する過炭酸、過ホウ酸の塩であり、好ましく
は過炭酸、過ホウ酸のナトリウム塩であり、特に好まし
くは過炭酸ナトリウムである。
【0011】(a)成分の平均粒子径は100 〜1000μm
が好ましく、特に300 〜500 μmが好ましい。粒径が50
μmに満たない粒径及び1500μm以上の粒子は、各々
(a)成分中の10重量%未満であることが好ましい。
【0012】(a)成分である過炭酸ナトリウムは、炭
酸ナトリウムと過酸化水素とを水性媒体中で反応させ、
反応生成物を濾別し、それを乾燥させるという湿式製
法、あるいは乾燥気流中において、炭酸ナトリウム水溶
液と、過酸化水素とを噴霧して反応させ、そのまま乾燥
する乾式製法などの一般的製法で得られたものを使用し
得る。これらの方法で得られる過炭酸ナトリウム結晶粒
子中には、種々の目的から反応時、濾別後又は乾燥後
に、安定剤として珪酸塩もしくはマグネシウム塩、又は
重金属による分解を防ぐために有機キレート剤、リン酸
塩、ポリアクリル酸塩を含有してもよい。
【0013】(a)成分は本発明の組成物中に20〜80重
量%、好ましくは30〜80重量%、特に好ましくは30〜60
重量%配合される。なお、一般に、過炭酸塩は13.5重量
%程度、過ホウ酸塩は15重量%程度の有効酸素濃度を有
する。
【0014】(a)成分のこの範囲の配合量において十
分な漂白力が得られる。
【0015】本発明に用いられる(b)成分は下記構造
【0016】
【化5】
【0017】〔式中、R は炭素数8〜15の直鎖アルキル
基であり、Y はカルボキシル基もしくはスルホン基又は
これらの塩である。〕を有する漂白活性化剤であり、カ
ルボキシル基もしくはスルホン基の塩としてはナトリウ
ム、カリウムが挙げられる。(b)成分として特に好ま
しい化合物は下記構造を有するものである。
【0018】
【化6】
【0019】〔式中、R は炭素数11〜15、好ましくは11
〜13の直鎖アルキル基あり、M はナトリウム又はカリウ
ムであり、好ましくはナトリウムである。〕 上記一般式において、R の炭素数が8未満では、汚れに
対する吸着性が低くなり、十分な性能を発揮されない。
またR の炭素数が16以上では、日本のような低温の洗浄
条件では十分な溶解性が得られず、性能が得られない。
【0020】本発明において、(b)成分の漂白活性化
剤の配合量は0.1 〜15重量%であり、好ましくは1〜10
重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。この範囲
において良好な漂白力が得られる。
【0021】また、(b)成分の漂白活性化剤は造粒物
として配合されることが好ましく、押出し造粒により製
造されるものが最も好ましい。漂白活性化造粒物を構成
する成分としては、 (I)前記構造式で示される漂白活性化剤 20〜95重
量% (II)アニオン性界面活性剤 1〜60重量% (III)1分子中に2個以上のカルボキシル基を有する有
機酸及び/又はその塩0.1〜20重量% を含有するものが好ましい。
【0022】ここで、配合されるアニオン性界面活性剤
は造粒物自体の溶解性をコントロールするために必要で
ある。アニオン性界面活性剤(II)の好適な例として
は、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル又はアルケ
ニルエーテル硫酸、アルキル又はアルケニル硫酸、オレ
フィンスルフォン酸、アルカンスルホン酸、飽和又は不
飽和脂肪酸、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン
酸、α−スルフォ脂肪酸の塩が望ましく、特に望ましく
は、アルキルベンゼンスルフォン酸、アルキル又はアル
ケニルエーテル硫酸、アルキル又はアルケニル硫酸であ
る。これらのアルキル鎖長は8〜16程度が望ましい。ま
た、アニオン性界面活性剤の配合量は、造粒物中に1〜
60重量%、好ましくは5〜40重量%である。
【0023】また、(b)成分の造粒物中に配合される
(III) 有機酸及び/又はその塩は、1分子中に2個以上
のカルボキシル基を有するものであり、これを配合する
ことによって造粒物が弱酸性になることで、有機過酸前
駆体の安定性が向上する。
【0024】かかる有機化合物の好適な例としては、ジ
グリコール酸、オキソジコハク酸、カルボキシメチルオ
キシコハク酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、コハク
酸、フマル酸、等が挙げられ、好ましくはコハク酸、フ
マル酸、クエン酸等であり、塩としては、ナトリウム
塩、カリウム塩等が挙げられる。特にコハク酸、クエン
酸が好ましい。有機化合物の塩(III) の配合量は、造粒
物中に 0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%であ
る。
【0025】更に、(b)成分の造粒物には、上記の成
分(II)、(III) 以外にも、分子量1000〜100000のポリ
アクリル酸等のカルボン酸系ポリマー(一部又は全部が
塩であってもよい)、バインダーとして分子量2000〜20
000 のポリエチレングリコールまたは非イオン界面活性
剤、充填剤として硫酸ナトリウム等の成分を配合しても
よい。
【0026】本発明の(c)成分の結晶性アルカリ金属
珪酸塩は 0.1重量%の水溶液(20℃)のpHが11以上の
アルカリ性を示すものであり、該濃度の水溶液1リット
ルのpHを10以下(20℃)にするのに、0.1Nの塩酸水溶
液を少なくとも5ml以上を要する緩衝性を有するもので
ある。
【0027】(c)成分の結晶性アルカリ金属珪酸塩と
しては、特に、下記一般式(A)、(B)で表される組
成を有するものが好ましい。 x(M2O)・y(SiO2)・z(MemOn)・w(H2O) (A) 〔式中、M は周期律表のIa族元素を表し、Meは周期律表
のIIa 族元素、IIb 族元素、IIIa族元素、IVa 族元素又
はVIII族元素から選ばれる1種又は2種以上の組み合わ
せを示し、 y/x = 0.5〜2.6 、 z/x =0.01〜1.0 、
w =0〜20、 n/m =0.5 〜2.0 である。〕 M2O・x'(SiO2)・y'(H2O) (B) 〔式中、M はアルカリ金属を表し、x'=1.5 〜4.0 、y'
=0〜20である。〕。
【0028】まず、前記の一般式(A)で表される結
晶性珪酸塩について説明する。
【0029】一般式(A)において、M は周期律表のIa
族元素から選ばれ、Ia族元素としては、Na、K 等が挙げ
られる。これらは単独で或いは例えばNa2OとK2O とが混
合してM2O 成分を構成してもよい。
【0030】Meは周期律表のIIa 族元素、IIb 族元素、
IIIa族元素、IVa 族元素又はVIII族元素から選ばれ、例
えばMg、Ca、Zn、Y 、Ti、Zr、Fe等が挙げられる。これ
らは特に限定されるものではないが、資源及び安全上の
点から好ましくはMg、Caである。また、これらは単独で
或いは2種以上混合していてもよく、例えばMgO 、CaO
等が混合してMemOn成分を構成していてもよい。
【0031】また、一般式(A)において、 y/x は
0.5〜2.6 であり、好ましくは 1.5〜2.2 である。 y/x
が 0.5未満では耐水溶性が不十分であり、ケーキング
性、溶解性、洗剤組成物の粉末物性に著しく悪影響を及
ぼす。また、 y/x が 2.6を超えると、アルカリ能が低
くなり、アルカリ剤として不十分となり、且つイオン交
換能も低くなり、イオン交換体としても不十分である。
また、一般式(A)において、 z/x は0.01〜1.0 であ
り、好ましくは0.02〜0.9 である。 z/x が0.01未満で
は耐水溶性が不十分であり、 z/x が 1.0を超えるとイ
オン交換能も低くなり、イオン交換体として不十分であ
る。x, y, z は前記の y/x 比、 z/x 比に示されるよ
うな関係であれば特に限定されるものではない。なお、
前記のようにx(M2O)が例えばx'(Na2O)・x''(K2O)・とな
る場合は、x はx'+x'' となる。このような関係は、z
(MemOn)成分が2種以上のものからなる場合におけるz
においても同様である。また、 n/m は、当該元素に配
位する酸素イオン数を示し、実質的には 0.5、1.0 、1.
5 、2.0 の値から選ばれる。
【0032】一般式(A)で表される結晶性珪酸塩は、
M2O、SiO2、MemOnの三成分よりなっている。従って、一
般式(A)で表される結晶性珪酸塩を製造するには、そ
の原料として各成分が必要になるが、本発明においては
特に限定されることなく公知の化合物が適宜用いられ
る。例えば、M2O 成分、MemOn 成分としては、各々の当
該元素の単独或いは複合の酸化物、水酸化物、塩類、当
該元素含有鉱物が用いられる。具体的には、例えばM2O
成分の原料としては、NaOH、KOH 、Na2CO3、K2CO3 、Na
2SO4等が、MemOn 成分の原料としては、CaCO3 、MgC
O3 、Ca(OH)2 、Mg(OH)2 、MgO 、ZrO2、ドロマイト等
が挙げられる。SiO2成分としてはケイ石、カオリン、タ
ルク、溶融シリカ、珪酸ソーダ等が用いられる。
【0033】一般式(A)で表される結晶性珪酸塩の調
製方法は、目的とする結晶性珪酸塩のx,y,z の値となる
ように所定の量比で上記原料成分を混合し、通常 300〜
1500℃、好ましくは 500〜1000℃、更に好ましくは 600
〜900 ℃の範囲で焼成して結晶化させる方法が例示され
る。この場合、加熱温度が 300℃未満では結晶化が不十
分で耐水溶性に劣り、また1500℃を超えると粗大粒子化
しイオン交換能が低下する。加熱時間は通常 0.1〜24時
間である。このような焼成は通常、電気炉、ガス炉等の
加熱炉で行なうことができる。
【0034】このようにして得られた一般式(A)で表
される結晶性珪酸塩は、 0.1重量%水分散液において11
以上のpHを示し、該分散液1リットルをpH10以下にする
のに0.1 N の塩酸水溶液を5ml以上要する優れたアルカ
リ能とアルカリ緩衝効果を示す。炭酸ソーダや炭酸カリ
ウムと比較してもアルカリ緩衝効果が優れるものであ
る。
【0035】一般式(A)で表される結晶性珪酸塩は、
イオン交換容量として、少なくとも100CaCO3mg/g 以
上、好ましくは 200〜600CaCO3mg/g を有するものであ
り、本発明におけるイオン捕捉能を有する物質の一つで
ある。
【0036】一般式(A)で表される結晶性珪酸塩は、
前記のようにアルカリ能とアルカリ緩衝効果を有し、更
にイオン交換能を有するため、その配合量を適宜調整す
ることにより、前述の洗浄条件を好適に調整することが
できる。
【0037】一般式(A)で表される結晶性珪酸塩は、
その平均粒径が 0.1〜100 μm であることが好ましく、
より好ましくは1〜60μm である。平均粒径が100 μm
を超えると、イオン交換の発現速度が遅くなる傾向があ
り、洗浄性の低下を招く。また、0.1 μm 未満であると
比表面積の増大により吸湿性並びに吸CO2 性が増大し、
品質の劣化が著しくなる傾向がある。なお、ここでいう
平均粒径とは、粒度分布のメジアン径である。
【0038】このような平均粒径及び粒度分布を有する
結晶性珪酸塩は、振動ミル、ハンマーミル、ボールミ
ル、ローラーミル等の粉砕機を用い、粉砕することによ
って調製することができる。例えば、HB−O 型振動ミル
(中央化工機(株)製)にて粉砕することにより、容易
に得ることができる。
【0039】次に前記の一般式(B) で表される結
晶性珪酸塩について説明する。この結晶性珪酸塩は、一
般式(B) M2O・x'(SiO2)・y'(H2O) (B) 〔式中、M はアルカリ金属を表し、x'= 1.5〜4.0 、y'
=0〜20である。〕で表されるものであるが、一般式
(B)中のx'、y'が 1.7≦x'≦2.2 且つy'=0のものが
好ましく、陽イオン交換能が 100〜400 CaCO3 mg/g の
ものが使用でき、本発明におけるイオン捕捉能を有する
物質の一つである。一般式(B)で表される結晶性珪酸
塩は、このようにアルカリ能とアルカリ緩衝効果を有
し、更にイオン交換能を有するため、その配合量を適宜
調整することにより、前述の洗浄条件を好適に調整する
ことができる。
【0040】一般式(B)で表される結晶性珪酸塩は、
特開昭60−227895号公報にその製法が記載されており、
一般的には無定形のガラス状珪酸ソーダを 200〜1000℃
で焼成して結晶性とすることによって得られる。合成方
法の詳細は例えばPhys,Chem.Glasses,7, 127-138(196
6)、Z.Kristallogr., 129, 396-404(1969)等に記載され
ている。また、一般式(B)で表される結晶性珪酸塩
は、例えば、ヘキスト社より商品名「Na-SKS-6」(δ−
Na2Si2O5)として、粉末状、顆粒状のものが入手でき
る。本発明において、一般式(B)で表される結晶性珪
酸塩は、一般式(A)で表される結晶性珪酸塩と同様
に、平均粒径が 0.1〜100 μm であることが好ましく、
より好ましくは1〜60μm である。
【0041】本発明において、前記一般式(A)で表さ
れる結晶性珪酸塩、前記一般式(B)で表される結晶性
珪酸塩は、それぞれ単独あるいは2種以上を用いること
ができる。
【0042】なお、上記の結晶性珪酸塩のイオン交換容
量は、次のようにして測定されたものである。試料0.1
gを精秤し、塩化カルシウム水溶液(濃度はCaCO3とし
て500ppm)100ml中に加え、25℃で60分間撹拌した後、
孔サイズ0.2 μmのメンブランフィルター(アドバンテ
ック社、ニトロセルロース製)を用いて濾過を行い、そ
の濾液10ml中に含まれるCa量をEDTA滴定により測定す
る。その値より試料のカルシウムイオン交換容量(カチ
オン交換容量)を求める。
【0043】本発明の(c)成分である結晶性アルカリ
金属珪酸塩の平均粒子径は好ましくは100 〜1000μm、
特に好ましく300 〜800 μmである。これらの粒径にす
るために、1〜50μmの結晶性アルカリ金属珪酸塩を造
粒物したものを用いることが溶け残りを防ぐために好ま
しく、造粒するために、水分、界面活性剤、ポリエチレ
ングリコール及びカルボキシメチルセルロース等のポリ
マー並びに水ガラス等をバインダーとして用いることが
もっとも好ましい。造粒機としては、ハイスピードミキ
サー、ヘンシェルミキサー及びローラーコンパクターが
挙げられる。なお本発明の結晶性アルカリ金属珪酸塩は
実質的に揮発分を含まないものを用いることが安定性の
上で好ましい。本発明において、実質的に揮発分を含ま
ないとは200 ℃、1時間の保存時における重量変化が1
重量%以下であることを指す。
【0044】本発明における結晶性アルカリ金属珪酸塩
(c)の配合量は 0.1〜5重量%の範囲であり、好まし
くましくは 0.1〜4重量%、最も好ましくは1〜3重量
%である。結晶性アルカリ金属珪酸塩造粒物中の結晶性
アルカリ金属珪酸塩の含有量は、80〜100 重量%である
ことが好ましく、その他成分としては上記バインダーの
他に硫酸ナトリウム等の充填剤やその他アルカリ剤等を
配合してもよい。
【0045】また本発明に用いられる(d)成分の炭酸
ナトリウムは、通常デンス灰と呼ばれているものを用い
るのが好ましく、また特開昭59−190216号公報に記載さ
れた製造方法にて調製されたものを用いてもよい。本発
明に使用する炭酸ナトリウムは、(c)成分同様、揮発
分を実質的に含まないものを用いることが好ましい。炭
酸ナトリウムは本発明の組成物中に1〜70重量%、好ま
しくは30〜60重量%配合される。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明の漂白剤組成物は上記
(a)〜(d)成分を必須成分として含有するが、これ
ら以外にも通常洗浄剤に配合できる成分を配合すること
ができる。特に、酵素粒子を配合することが好ましく、
例えばプロテアーゼである「サビナーゼ」(ノボノルデ
ィスク社)及び「API-21」(昭和電工)、リパーゼであ
る「リポラーゼ」(ノボノルディスク社)、セルラーゼ
である「セルザイム」(ノボノルディスク社)もしくは
「ターマミル」(ノボノルディスク社)、等を挙げるこ
とができる。また過酸化水素の分解を抑制するために重
金属を補足可能なポリカルボン酸、ポリアクリル酸系の
ポリマー及び有機リン化合物の有機ビルダーを配合する
ことが好ましい。もちろん香料を配合する場合は、香料
を構成している成分は漂白剤に対して安定な物質を選択
することが好ましい。その他必要により、p−トルエン
スルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウ
ム、アルケニルコハク酸ナトリウム及び尿素等の可溶化
剤、粘土等の懸濁剤、研磨剤、顔料、染料等の任意の成
分を配合することができる。
【0047】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0048】実施例1 (1)漂白活性化剤の合成 合成例<漂白活性化剤aの合成> 予め脱水を行ったp−フェノールスルホン酸ナトリウム
100g(0.46mol) をジメチルホルムアミド(DMF)300g中
に分散させ、メカニカルスターラーで攪拌しながらラウ
リン酸クロリドを50℃、30分かけて滴下し、滴下終了
後、3時間熟成反応を行う。DMF を減圧下(0.5〜1mmH
g)、100 ℃で留去し、アセトン洗浄後、水/アセトン
(1/1・モル比)溶媒中で再結晶を行い、下記構造の
漂白活性化剤aを得た(収率85%)。
【0049】
【化7】
【0050】合成例<漂白活性化剤bの合成> 合成例において、ラウリン酸クロリドに替えてミリス
チン酸クロリドを使用し、それ以外は同様にして下記構
造の漂白活性化剤bを得た(収率75%)。
【0051】
【化8】
【0052】合成例<漂白活性化剤cの合成> 合成例において、p−フェノールスルホン酸ナトリウ
ムに替えてo−フェノールカルボン酸ナトリウム脱水和
物を使用し、それ以外は同様にして下記構造の漂白活性
化剤cを得た(収率50%)。
【0053】
【化9】
【0054】合成例<漂白活性化剤dの合成> 合成例において、ラウリン酸クロリドに替えてオクタ
ン酸クロリドを使用し、それ以外は同様にして下記構造
の漂白活性化剤dを得た(収率85%)。
【0055】
【化10】
【0056】(2)漂白活性化剤の造粒 試験 No.1〜14、18、19についてはハイスピードミキサ
ー〔深江工業(株)製〕に漂白活性化剤a〜cを70重量
部、アルキル(直鎖、炭素数12、13、14)ベンゼンスル
ホン酸ナトリウム10重量部、アルキル(直鎖、炭素数12
〜16)硫酸ナトリウム8重量部及びコハク酸2重量部を
加え、混合、昇温し、平均分子量6000のポリエチレング
リコール10重量部を添加し、ジャケット温度が70℃にな
った時点で押出し造粒機(不二パウダル社製、ペレッタ
ーブル)によって、孔径800 μmのスクリーンを通して
押出し、圧密成形を行った。押出した造粒物は振動冷却
機(不二パウダル社製、バイブロ・フロードライヤー)
にて冷却し、整粒機(不二パウダル社製、ナイフカッタ
ー)にて粉砕した。得らえた解砕物を分級機(徳寿製作
所、寿型振動ふるい)により分級し粒子径400 ±100 μ
mに整えた。試験 No.15、16、17についても配合比率以
外は上記と同様にして造粒を行った。
【0057】(3)結晶性アルカリ金属珪酸塩の調製 2号珪酸ナトリウム(SiO2/Na2O=2.5 )1000重量部に
水酸化ナトリウム55.9重量部及び水酸化カリウム8.5 重
量部を加え、ホモミキサーにより撹袢を行い、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムを溶解した。ここに、微分散
した無水炭酸カルシウム5.23重量部及び硝酸マグネシウ
ム6水塩0.13重量部を加え、ホモミキサーを用いて撹袢
した。混合物をニッケル製るつぼに適量とり、700 ℃の
温度で空気中1時間焼成し、冷却後得られた焼成体を粉
砕して、本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩A
を得た。これと同様にして、表1に示す組成の結晶性ア
ルカリ金属ケイ酸塩B〜Fを得た。
【0058】
【表1】
【0059】(4)結晶性アルカリ金属珪酸塩の造粒 結晶性アルカリ金属珪酸塩をバインダーとして水を用い
ローラーコンパクターにておよそ400 μmの粒子に造粒
した後、乾燥したものを用いた。得られた造粒物の200
℃、1時間保存時の重量変化は1重量%以内であった。
【0060】(5)漂白剤組成物の調製 上記で得られた漂白活性化剤造粒物、結晶性アルカリ金
属珪酸塩造粒物、炭酸ナトリウム及び酵素を表2〜4に
示された配合比でドライブレンドした後、更に粉末状の
ポリアクリル酸ナトリウム、ソカランCP−5〔アクリ
ル酸−マレイン酸共重合体、平均分子量70000 、BASF社
製〕を添加し、粒子が崩れないように撹袢することで漂
白剤組成物を得る。なお、過炭酸ナトリウムは平均粒子
径が350μmのものを使用し、粒径125 μm以下及び700
μm以上の粒子を除去したものを用いた。また炭酸ナ
トリウムは重灰を使用した〔平均粒子径350 μm(JIS
Z8801)、嵩密度 1.1g/ml〕。尚、表2〜4中、試験N
o. に○をつけたものは比較品である。
【0061】(6)試験布の調製方法 市販のケチャップ 200gを細かい目のふるいでろ過す
る。ろ過したケチャップはケチャップ 100gに対して交
換水50gを加え、良く攪拌する。予め前処理を施した木
綿布(金巾2003布、洗濯機にて流水濯ぎ5回)を10cm×
10cmに切り、1枚の木綿布にろ過・希釈したケチャップ
1gをのせ、均一になるようによく延ばす。その布を1
日乾燥させる。
【0062】(7)洗浄漂白実験 表2〜4に示した組成の洗浄剤組成物を調製し、0.5 %
の濃度の漂白浴を作成する。この際温度は35℃一定で評
価を行う。漂白浴に、先ほどのケチャップ汚染布を各5
枚ずつ入れ、5分おきに良くかき混ぜる。漂白時間は1
時間とする。1時間後、汚染布を取り出し、流水にて1
分間濯ぎ、プレス乾燥を行う。その後下記の式にて、洗
浄漂白率を算出した。結果を表2〜4に示す。
【0063】
【数1】
【0064】反射率は自記色彩計(島津製作所製)にて
波長460nm にて測定。
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】(注) *1:一般式 M2O・2SiO2 で示されるδ相の層状ケイ酸
ナトリウム、イオン交換容量224 CaCO3 mg/g、ヘキス
ト社の商品名 *2:TAED(テトラアセチルエチレンジアミン) *3:アルキル(直鎖、炭素数12、13、14)ベンゼンス
ルホン酸ナトリウム *4:平均分子量6000 *5:アルキル(直鎖、炭素数12〜16)硫酸ナトリウム *6:アクリル酸−マレイン酸共重合体、平均分子量70
000 、BASF社製 *7:プロテアーゼとしてサビナーゼ12.0TW(ノボノル
ディスク社製)とアミラーゼとしてターマミル 60T(ノ
ボノルディスク社製)を1:1で混合したもの
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C11D 3/60 3:39 3:20 3:08 3:10) (C11D 7/60 7:18 7:26 7:34 7:14 7:12) (72)発明者 青柳 宗郎 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 山田 浩之 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水中で過酸化水素を放出する過炭酸
    塩及び/又は過ホウ酸塩 20〜80重量% (b)下記構造式で表される漂白活性化剤 0.1 〜15重
    量% 【化1】 〔式中、R は炭素数8〜15の直鎖アルキル基であり、Y
    はカルボキシル基もしくはスルホン基又はこれらの塩で
    ある。〕 (c)100 mg CaCO3/g以上のイオン交換容量を有する
    結晶性アルカリ金属珪酸塩又はその水和物 0.1〜5重
    量% (d)炭酸ナトリウム 1〜70重量% を含有することを特徴とする漂白剤組成物。
  2. 【請求項2】 (b)成分の漂白活性化剤が下記構造式
    を有することを特徴とする請求項1記載の漂白剤組成
    物。 【化2】 〔式中、R は炭素数11〜15の直鎖アルキル基あり、M は
    ナトリウム又はカリウムである。〕
  3. 【請求項3】 (c)成分の結晶性アルカリ金属珪酸塩
    が下記一般式(A)で表される請求項1又は2記載の漂
    白剤組成物。 x(M2O)・y(SiO2)・z(MemOn)・w(H2O) (A) 〔式中、M は周期律表のIa族元素を表し、MeはIIa 族
    元素、IIb 族元素、IIIa族元素、IVa 族元素又はVIII族
    元素から選ばれる1種又は2種以上の組み合わせを示
    し、 y/x = 0.5〜2.6 、 z/x =0.01〜1.0 、w =0
    〜20、 n/m = 0.5〜2.0 である。〕
  4. 【請求項4】 (c)成分の結晶性アルカリ金属珪酸塩
    が下記一般式(B)で表される請求項1又は22記載の
    漂白剤組成物。 M2O・x'(SiO2)・y'H2O (B) 〔式中、M はアルカリ金属を表し、x'= 1.5〜4.0 、y'
    =0〜20である。〕
  5. 【請求項5】 (c)成分の結晶性アルカリ金属珪酸塩
    の平均粒子径が100〜1000μmである請求項1〜4の何
    れか1項記載の漂白剤組成物。
  6. 【請求項6】 (c)成分の結晶性アルカリ金属珪酸塩
    が造粒されている請求項1〜5の何れか1項記載の漂白
    剤組成物。
  7. 【請求項7】 (c)成分の結晶性アルカリ金属珪酸塩
    及び(d)成分の炭酸ナトリウムが実質的に揮発分を持
    たない請求項1〜6の何れか1項記載の漂白剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6783767B2 (en) * 2002-02-08 2004-08-31 Healthpoint, Ltd. Low temperature disinfectant/sterilant for medical devices and topical applications

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