JP3485400B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JP3485400B2 JP29832095A JP29832095A JP3485400B2 JP 3485400 B2 JP3485400 B2 JP 3485400B2 JP 29832095 A JP29832095 A JP 29832095A JP 29832095 A JP29832095 A JP 29832095A JP 3485400 B2 JP3485400 B2 JP 3485400B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗浄剤組成物に関す
るものである。更に詳しくは、脂肪族アルコールから誘
導された炭素数18の不飽和アルコールを硫酸化して得
られた一級アルケニル硫酸塩を含有する、油性汚れ及び
泥汚れに対して優れた洗浄効果を発揮する洗浄剤組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在で
も衣料用洗剤中の主要な活性剤成分の一つとして、直鎖
アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)が高洗浄力、
経済性の点から多用されているが、嫌気性条件下での生
分解性等の点から、近年、より分解性に優れ、環境安全
性の高い界面活性剤が使用される方向にある。
【0003】そのような界面活性剤の一つとして、アル
キル硫酸塩(AS)が知られているが、飽和アルキル基
を有するASはLASに比べて耐硬水性に劣る。さら
に、アルキル鎖長が長くなるに従い低温溶解性が著しく
劣り、また、アルキル鎖長が短くなるに従い臨界ミセル
濃度(cmc)が高くなる特徴を有しており、洗剤中に
配合するには種々の工夫が必要である。特に日本のよう
な低温洗濯条件においてLASの洗浄力、特に油性汚れ
に対する洗浄力に達することは難しい。
【0004】一方、炭素数18の不飽和基を有するAS
は不飽和基の親水性のため水溶性もよく、優れた洗浄剤
となるといわれている(油化学16:194(196
7))。しかしながら、実際に洗浄剤の原料として工業
的に利用される高級アルコールは単一アルキル組成では
なく、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セ
チルアルコール、オクタデシルアルコール等の飽和高級
アルコールと、オレイルアルコール等の不飽和高級アル
コールの種々混合物である。更に、飽和高級アルコール
はその分子中に1個の水酸基を有する以外にアルキル鎖
中に硫酸化剤と活性をもつ官能基を保有しないため、従
来公知の希釈SO3 ガスなどを用いて硫酸化し、容易に
飽和ASを合成することができるのに対し、不飽和高級
アルコールの場合、不飽和アルコールの末端水酸基と二
重結合の二つの官能基が硫酸化剤との反応に関与するた
め、希釈SO3 ガスなどを用いて硫酸化すると、反応が
複雑となり生成物は種々の混合物となる。生成物として
は末端水酸基が硫酸化されたものの他に、二重結合への
付加、重合物及び分解生成物として、Na-10-oxystearyl
-1-ol-10-surfateやNa-10-oxystearyl-1-sulfate、Na-1
0-oxystearyl-1,10-disulfate 等が生成する(油化学
2:11(1953))。これら二重結合に硫酸化剤が
付加した生成物は界面活性能が極めて低く、特に重合反
応を起こした場合には界面活性が著しく低下し、良好な
る洗剤を得ることはできないとされている。
【0005】このように、工業的には前記のような混合
アルコールを原料としてアルキル硫酸塩が製造されてい
るが、その場合得られたASは、洗浄力の面で必ずしも
十分であるとは言いがたく、また、得られたASから洗
浄性の高い不飽和基を有するものを単離・精製すること
も現実的ではないが、ASは前記したように分解性に優
れ環境に対する影響が少ないため、洗剤基剤として使用
することは望ましいと考えられる。
【0006】従って、本発明の目的は、従来の工業的手
法により得られた炭素数18の不飽和基を有するASを
用いて、より油性汚れ及び泥汚れに対する洗浄力に優れ
た洗浄剤組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、安価及び反応
効率の点から工業的には必須である希釈SO3 ガスを用
いた硫酸化の際に生じる特定構造の副生成物を別途調整
し、その洗浄性に及ぼす影響を種々比率を変えて検討す
ることにより、ある特定構造の化合物を特定の比率で含
有することにより、二重結合の位置が硫酸化された副生
成物の存在にかかわらず油汚れ及び泥汚れに対して優れ
た洗浄力を得ることができるASを見いだし、本発明を
完成するに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記一般式(I)で示さ
れる炭素数18のアルケニル基を有する一級アルケニル
硫酸塩2.5〜50重量%、好ましくは5〜40重量
%、より好ましくは10〜30重量%と、下記一般式
(II)で示される化合物とを含有し、且つ前記一級アル
ケニル硫酸塩(a)と一般式(II)で示される化合物
(b)との重量比が(a)/(b)=99.9/0.1
〜70/30の割合であることを特徴とする洗浄剤組成
物を提供するものである。
【0009】
【化2】
【0010】本発明において「不飽和アルキル基」なる
表記はアルケニル基を意味するものとする。また、本発
明において「一級アルキル硫酸塩」はアルキル基のみな
らず上記したようにアルケニル基等の不飽和炭化水素基
を含むものであるが、便宜的に一級アルキル硫酸塩と表
記する。
【0011】本発明に用いられる一般式(I)で示され
る炭素数18の不飽和アルケニル基を有する一級アルケ
ニル硫酸塩(以下、US−ASと略記する)の配合量が
2.5重量%未満であるとUS−ASの特徴である優れ
た洗浄性能が得られない。またUS−ASの配合量が5
0重量%を越えると、製造が困難となる。更に、US−
ASと、(b)上記一般式(II)で示される化合物が重
量比で上記範囲を外れる場合、詳しくは(a)の比率が
少ない場合は油性汚れに対する洗浄性能が著しく劣り、
(b)の比率が少ない場合は泥汚れ洗浄性能が低下し、
本発明の意図する効果は得られない。
【0012】本発明に用いられるUS−ASの製造に
は、反応性の小さい硫酸化剤を使用する通常の製造法を
用いることができ、例えば、酸化剤としてジメチルホル
ムアミド・SO3 錯体やピリジン・SO3 錯体を用いる
ことによって製造することができる。また、炭素数18
の不飽和アルコールを希釈SO3 ガスによって硫酸化し
てUS−ASを製造する方法は、前記一般式(II)で表
される化合物を副生成物として生成するものを利用する
方法が容易である。しかしながらこの方法によって製造
された硫酸化物は、US−AS(a)と前記一般式(I
I)で表される化合物(b)の重量比(a)/(b)比
が70/30を越える為、別途US−ASを添加し、比
率を変える等の工夫が必要である。
【0013】更に、本発明の洗浄剤組成物は、分子量8
00〜50000を有するポリオキシエチレングリコー
ルのモノ及び/又はジサルフェート(c)を、前記US
−AS(a)との重量比で、(a)/(c)=1/10
0〜100/1の割合で含有することによって、より優
れた洗浄力が得られる。
【0014】なお本発明に用いられるUS−ASと前記
一般式(II)で表される化合物とポリオキシエチレング
リコールのモノ及び/又はジサルフェートは同時に合成
しても良いし、別々に合成しても良い。
【0015】本発明の洗浄剤組成物には、本発明の効果
を損なわない範囲でUS−AS以外の界面活性剤を配合
することができる。界面活性剤は洗浄剤に一般的に使用
されているものでよく、アニオン界面活性剤、非イオン
界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤など
が挙げられる。
【0016】具体的には、アニオン界面活性剤としては
アルキル鎖の炭素数が8〜22のアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、α
−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はエ
ステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪
酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸
塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面
活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステル又は
その塩が例示される。中でもアルキル(C12〜C18)ベンゼ
ンスルホン酸、脂肪酸及びα−スルホ脂肪酸エステルの
アルカリ金属塩又はアルカノールアミン塩が好ましい。
【0017】また、非イオン界面活性剤としては疎水基
が炭素数8〜22の炭化水素基を有するポリオキシアルキ
レンアルキル(又はアルケニル)エーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカ
ノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物、シ
ュークロース脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、脂
肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイ
ド等が挙げられる。特に下記の非イオン界面活性剤が好
ましい。 (1) 平均炭素数10〜20のアルキル基を有し、1〜30モル
のエチレンオキサイドを付加したポリオキシエチレンア
ルキルエーテル。 (2) 平均炭素数9〜12のアルキル基を有し、1〜25モル
のエチレンオキサイドを付加したアルキルフェニルエー
テル。 (3) 下記一般式で表されるアルキルグリコシド。 R(OC2H4)xGy (式中、R は炭素数9〜14のアルキル基、X は0〜2の
数、G はグルコース、フラクトース、マルトース又はス
クロース残基、y は1〜4、好ましくは1,2〜3の数
である。) また、上記の界面活性剤以外にもベタイン型両性界面活
性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル系
界面活性剤、又はカチオン性界面活性剤(アミン類も含
む)等を用いることができる。上記US−AS以外の界
面活性剤は、組成物中に5〜40重量%配合することによ
り、優れた洗浄力を得ることができる。
【0018】また、洗剤ビルダーとして、通常の洗剤用
のビルダーとして知られているものを用いることがで
き、具体的には以下のようなものが使用できる。
【0019】(I)無機ビルダー 1) 炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウ
ム、亜硫酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、JIS 1
号珪酸ナトリウム等のアルカリ金属珪酸塩に代表される
アルカリ性塩。 2) 硫酸ナトリウムなどの中性塩。 3) オルソリン酸塩、ピロリン酸塩、トリポリリン酸
塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、フィチン酸塩
などのリン酸塩(ナトリウム、カリウム等のアルカリ金
属塩)。 4) アルミノ珪酸塩。具体的には次式で示される結晶性
アルミノ珪酸塩が挙げられる。 x'(M2O)・Al2O3・y'(SiO2)・w'(H2O) (式中、M はナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原
子、x',y',w'は各成分のモル数を表わし、一般的には、
0.7 ≦x'≦1.5 、0.8 ≦y'≦6、w'は任意の定数であ
る。) これらの中で、特に次の一般式で示されるものが好まし
い。 Na2O・Al2O3・ySiO2・wH2O (式中、yは1.8 〜3.0 、wは1〜6の数を表わす。) 更に、高吸油性で且つ陽イオン交換能の高い吸油性担体
として下記一般式(1) で表される吸油性非晶質アルミノ
珪酸塩が例示される。吸油性担体は液状の非イオン性界
面活性剤を使用する粉末洗剤の場合において好ましいビ
ルダーである。 a(M2O)・Al2O3・b(SiO2)・c(H2O) (1) 〔式中、M はアルカリ金属原子、a,b,c は各成分のモル
数を表し、0.7 ≦a≦2.0 、 0.8≦b <4、c は任意の
正数である。〕 特に次の一般式(2) Na2O・Al2O3・m(SiO2)・c(H2O) (2) 〔ここで、m は 1.8〜3.2 、c は1〜6の数を表す。〕
で表されるものが好ましい。本発明で使用可能な高吸油
性且つ高イオン交換能を有する前記非晶質アルミノ珪酸
塩の製法は、例えばSiO2とM2O (Mはアルカリ金属を意味
する) のモル比がSiO2/M2O = 1.0〜4.0 であり、H2O
とM2Oのモル比が H2O/M2O =12〜200である珪酸アルカ
リ金属塩水溶液に、M2O とAl2O3 のモル比が M2O/Al2O
3 =1.0 〜2.0 であり、H2O とM2O のモル比が H2O/M2
O = 6.0〜500 である低アルカリアルミン酸アルカリ金
属塩水溶液を15〜60℃、好ましくは30〜50℃の温度のも
とで強攪拌下に添加する。また、アルミン酸アルカリ金
属塩水溶液に珪酸アルカリ金属塩水溶液を添加してもよ
い。次いで生成した白色沈澱物スラリーを70〜100 ℃、
好ましくは90〜100 ℃の温度で10分以上10時間以下、好
ましくは5時間以下加熱処理し、その後濾過、洗浄、乾
燥することにより有利に得ることができる。この方法に
よりイオン交換能100 CaCO3 mg/g以上、吸油能 200ml
/100 g以上の非晶質アルミノ珪酸塩吸油性担体を容易
に得ることができる(特開昭62−191417号公報、特開昭
62−191419号公報参照)。
【0020】5) 結晶性珪酸塩。結晶性珪酸塩としては
好ましくは次の組成を有するものが例示される。 xM2O・ySiO2・zMemn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
または2種以上の組合せを示し、y/x=1.5〜2.6 、
z/x=0.01〜1.0 、n/m=0.5 〜2.0 、w=0〜20
である。) M2O・x'SiO2・y'H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x'=1.5〜2.6、y'
=0〜20である。) まず、上記の組成の結晶性珪酸塩について説明する。
一般式(1)において、Mは周期律表のIa族元素から
選ばれ、Ia族元素としてはNa、K等が挙げられる。
これらは単独であるいは例えばNa2OとK2Oとが混合
してM2O成分を構成していてもよい。Meは周期律表
のIIa,IIb,IIIa,IVaまたはVIII族元素から選ばれ、例え
ばMg、Ca、Zn、Y、Ti、Zr、Fe等が挙げら
れる。これらは特に限定されるものではないが、資源及
び安全上の点から好ましくはMg、Caである。また、
これらは単独であるいは2種以上混合していてもよく、
例えばMgO、CaOなどが混合してMemn成分を構
成していてもよい。また、本発明における結晶性珪酸塩
においては、水和物であってもよく、この場合の水和量
はw=0〜20の範囲である。
【0021】また、一般式(1)においてy/xが 1.5
〜2.6 であり、好ましくは1.5〜2.2である。y/xが
1.5未満では、ケーキング性などの洗浄剤組成物組成物
の粉末物性に悪影響を及ぼす。y/xが 2.6を越える
と、洗浄力が低下する。z/xは0.01〜1.0 であり、好
ましくは0.02〜0.9 である。z/xが0.01未満では耐水
溶性が不十分であり、1.0 を越えるとイオン交換能が低
くなり、イオン交換体として不十分である。x,y,z
は前記のy/xおよびz/xに示されるような関係であ
れば、特に限定されるものではない。なお、前記のよう
にxM2Oが例えばx'Na2O・x”K2Oとなる場合
は、xはx'+x”となる。このような関係は、zMem
n成分が2種以上のものからなる場合におけるzにお
いても同様である。また、n/m=0.5 〜2.0 は、当該
元素に配位する酸素イオン数を示し、実質的には0.5 、
1.0 、1.5 、2.0 の値から選ばれる。
【0022】本発明における結晶性珪酸塩は、前記の一
般式に示されるようにM2O、SiO2 、Memnの三
成分よりなっている。したがって、本発明における結晶
性珪酸塩を製造するには、その原料として各成分が必要
になるが、本発明においては特に限定されることなく公
知の化合物が適宜用いられる。例えば、M2O成分、M
mn成分としては、各々の当該元素の単独あるいは複
合の酸化物、水酸化物、塩類、当該元素含有鉱物が用い
られる。具体的には例えば、M2O成分の原料として
は、NaOH、KOH、Na2CO3、K2CO3、Na2
SO4等が、Memn 成分の原料としては、CaC
3、MgCO3、Ca(OH)2、Mg(OH)2、MgO、
ZrO2 、ドロマイト等が挙げられる。SiO2 成分と
してはケイ石、カオリン、タルク、溶融シリカ、珪酸ソ
ーダ等が用いられる。
【0023】本発明における結晶性珪酸塩の調製方法
は、目的とする結晶性珪酸塩のx,y,zの値となるよ
うに所定の量比で上記の原料成分を混合し、通常、 300
〜1500℃、好ましくは 500〜1000℃、さらに好ましくは
600 〜 900℃の範囲で焼成して結晶化させる方法が例示
される。この場合、加熱温度が 300℃未満では結晶化が
不十分で耐水溶性に劣り、1500℃を越えると粗大粒子化
しイオン交換能が低下する。加熱時間は通常 0.1〜24時
間である。このような焼成は、通常、電気炉、ガス炉等
の加熱炉で行う事ができる。
【0024】本発明における結晶性珪酸塩は、イオン交
換容量として少なくとも100 CaCO3 mg/g以上、好
ましくは 200〜600 CaCO3 mg/gを有するものであ
り、本発明におけるイオン捕捉能を有する物質の一つで
ある。
【0025】また、水へのSi溶出量はSiO2 換算で
通常 110mg/g以下であり、実質的に水に不溶である。
なお、本発明において実質的に水に不溶であるとは、試
料2gをイオン交換水 100g中に加え、25℃で30分攪拌
した場合におけるSi溶出量がSiO2 換算で通常 110
mg/gより少ないものをいうが、本発明においては、10
0mg/g以下のものが、本効果を満たす上でより好まし
い。
【0026】本発明において、結晶性珪酸塩は、その平
均粒径が、 0.1〜50μmであることが好ましく、より好
ましくは1〜40μm、更に好ましくは10〜30μmであ
る。この範囲において速いイオン交換の発現速度が得る
ことができる。また、この範囲未満であると、比表面積
の増大により、吸湿性ならびに吸CO2 性が増大し、品
質の劣化が著しい傾向がある。尚、ここでいう平均粒径
とは、粒度分布のメジアン径である。
【0027】このような平均粒径及び粒度分布を有する
結晶性珪酸塩は、振動ミル、ハンマーミル、ボールミ
ル、ローラーミル等の粉砕機を用い、粉砕することによ
って調製することができる。
【0028】次に、前記の組成の結晶性珪酸塩につい
て説明する。この結晶性珪酸塩は、一般式(2) M2O・x'SiO2・y'H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x'=1.5〜2.6、y'
=0〜20である。)で表されるものであるが、一般式
(2)中のx'、y'が1.7≦x'≦2.2、y'=0のものが
好ましく、陽イオン交換能が 100〜400 CaCO3 mg/
gのものが使用でき、本発明におけるイオン捕捉能を有
する物質の一つである。
【0029】かかる結晶性珪酸塩は、特開昭60−22
7895号公報にその製法が記載されており、一般的に
は無定形のガラス状珪酸ソーダを 200〜1000℃で焼成し
て結晶性とすることによって得られる。合成方法の詳細
は例えば Phys. Chem. Glasses. 7, 127-138(1966)、Z.
Kristallogr., 129, 396-404(1969)等に記載されてい
る。また、この結晶性珪酸塩は例えばヘキスト社より商
品名「Na-SKS-6」(δ−Na2Si2O5)として、粉末状、顆
粒状のものが入手できる。本発明において、の組成の
結晶性珪酸塩は、の組成のものと同様に、平均粒径
が、 0.1〜50μmであることが好ましく、より好ましく
は1〜40μm、更に好ましくは10〜30μmである。
【0030】本発明において、前記およびの組成の
結晶性珪酸塩は、それぞれ単独であるいは2種以上を併
用して用いることができる。
【0031】これらの無機ビルダーの中では、トリポリ
リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、結晶性アルミノ珪
酸塩、結晶性層状珪酸塩がより好ましい。特に、結晶性
アルミノ珪酸塩(ゼオライト)としては、A型、X型ゼ
オライトに代表される一次粒子の平均粒子径が 0.1〜10
μm の合成ゼオライトが好適に使用される。ゼオライト
は粉末及び/又はゼオライトスラリーを乾燥して得られ
るゼオライト凝集乾燥粒子として配合される。ゼオライ
トは、通常、全組成物中に5〜60重量%配合してもよ
い。
【0032】(II)有機ビルダー 有機ビルダーとしては以下の物質が例示される。 1) エタン−1,1 −ジホスホン酸、エタン−1,2 −トリ
ホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1 −ジホスホ
ン酸及びその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2 −トリ
ホスホン酸、エタン−1,2 −ジカルボキシ−1,2 −ジホ
スホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸
の塩 2) 2−ホスホノブタン−1,2 −ジカルボン酸、1−ホ
スホノブタン−2,3,4 −トリカルボン酸、α−メチルホ
スホノコハク酸等のホスホノカルボン酸の塩 3) アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸の塩 4) ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、ジ
エチレンジアミン五酢酸塩等のアミノポリ酢酸塩 5) ポリアクリル酸、特開昭54−52196 号公報記載のポ
リグリオキシル酸塩、ポリアコニット酸、ポリイタコン
酸、ポリシトラコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン
酸、ポリメタコン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル
酸、ポリビニルホスホン酸、スルホン化ポリマレイン
酸、無水マレイン酸−ジイソブチレン共重合体、無水マ
レイン酸−スチレン共重合体、無水マレイン酸−メチル
ビニルエーテル共重合体、無水マレイン酸−エチレン共
重合体、無水マレイン酸−エチレンクロスリンク共重合
体、無水マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、無水マレイ
ン酸−アクリロニトリル共重合体、無水マレイン酸−ア
クリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸−ブタジエ
ン共重合体、無水マレイン酸−イソプレン共重合体、無
水マレイン酸と一酸化炭素から誘導されるポリ−β−ケ
トカルボン酸、イタコン酸、エチレン共重合体、イタコ
ン酸−アコニット酸共重合体、イタコン酸−マレイン酸
共重合体、イタコン酸−アクリル酸共重合体、マロン酸
−メチレン共重合体、イタコン酸−フマル酸共重合体、
アクリル酸−マレイン酸共重合体、エチレングリコール
−エチレンテレフタレート共重合体、ビニルピロリドン
−酢酸ビニル共重合体、1−ブテン−2,3,4 −トリカル
ボン酸−イタコン酸−アクリル酸共重合体、第四アンモ
ニウム基を有するポリエステルポリアルデヒドカルボン
酸、エポキシコハク酸のシス−異性体、ポリ〔N,N −ビ
ス(カルボキシメチル)アクリルアミド〕、ポリ(オキ
シカルボン酸)、デンブンコハク酸あるいはマレイン酸
あるいはテレフタル酸エステル、デンプンリン酸エステ
ル、ジカルボキシデンプン、ジカルボキシメチルデンプ
ン、カルボキシルメチルセルロース、コハク酸エステル
等の高分子電解質 6) ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、
冷水可溶性ウレタン化ポリビニルアルコール等の非解離
高分子 7) ジグリコール酸、オキシジコハク酸、カルボキシメ
チルオキシコハク酸、シクロペンタン−1,2,3,4 −テト
ラカルボン酸、テトラヒドロフラン−1,2,3,4−テトラ
カルボン酸、テトラヒドロフラン−2,2,5,5 −テトラカ
ルボン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、ショ糖、ラクトー
ス、ラフィノース等のカルボキシメチル化物、ペンタエ
リスリトールのカルボキシメチル化物、グルコン酸のカ
ルボキシメチル化物、多価アルコールあるいは糖類と無
水マレイン酸あるいは無水コハク酸との縮合物、オキシ
カルボン酸と無水マレイン酸あるいは無水コハク酸との
縮合物、メリット酸で代表されるベンゼンポリカルボン
酸、エタン−1,1,2,2 −テトラカルボン酸、エテン−1,
1,2,2 −テトラカルボン酸、ブタン−1,2,3,4 −テトラ
カルボン酸、プロパン−1,2,3 −トリカルボン酸、ブタ
ン−1,4 −ジカルボン酸、シュウ酸、スルホコハク酸、
デカン−1,10−ジカルボン酸、スルホトリカルバリル
酸、スルホイタコン酸、リンゴ酸、オキシジコハク酸、
グルコン酸、CMOS、ビルダーM 等の有機酸塩。
【0033】これらの有機ビルダーの中では、クエン酸
塩、ポリアクリル酸塩、ポリグリオキシル酸塩、アクリ
ル酸−マレイン酸共重合体、ポリエチレングリコールが
より好ましい。
【0034】洗剤ビルダーは、少なくとも金属イオン
封鎖能、アルカリ能、微粒子分散能の性能を発揮す
ることによって洗剤自体の洗浄力を向上させる役割を持
つ。上記〜の性能の何れの性能を有する物質も存在
するが、を主に発現させる成分として結晶性層状ケイ
酸塩、ポリカルボン酸塩(クエン酸ナトリウム等)、も
しくは不飽和脂肪族カルボン酸の重合体(平均分子量50
00〜200000のアクリル酸−マレイン酸コポリマー等)、
を主に発現させる成分としてアルカリ金属炭酸塩(ソ
ーダ灰、重炭酸ナトリウム等)もしくはアルカリ金属ケ
イ酸塩(JIS 1号、2号珪酸ナトリウム等)、を主に
発現させる成分として不飽和脂肪族カルボン酸の重合体
(平均分子量10000 以下のポリアクリル酸ナトリウム
等)もしくはセルロース誘導体(カルボキシメチルセル
ロース等)などの物質が代表として示され、本発明では
これらの成分の中からそれぞれ選ばれるものを少なくと
も1種ずつ配合することが好ましい。
【0035】洗剤ビルダーは、組成物中に0〜90重量
%、好ましくは5〜80重量%、更に好ましくは20〜70重
量%配合される。
【0036】更に、本発明の洗浄剤組成物には下記の成
分を配合することができる。
【0037】(1)漂白剤 漂白剤としては、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウ
ム(1水塩が好ましい)、又は硫酸ナトリウム過酸化水
素付加体等が挙げられ、特に過炭酸ナトリウムが好まし
い。
【0038】(2)漂白活性化剤 漂白活性化剤としては、テトラアセチルエチレンジアミ
ン、アセトキシベンゼンスルホン酸塩、特開昭59−2299
9 号公報、特開昭63−258447号公報、特開平6−316700
号公報記載の有機過酸前駆体、又は遷移金属を金属イオ
ン封鎖剤で安定化させた金属触媒等が挙げられる。
【0039】(3)酵素(本来的に酵素作用を洗浄工程
中になす酵素である。) 酵素の反応性から分類すると、ヒドロラーゼ類、ヒドラ
ーゼ類、オキシドレダクターゼ類、デスモラーゼ類、ト
ランスフェラーゼ類及びイソメラーゼ類が挙げられる
が、本発明にはいずれも適用できる。特に好ましいのは
ヒドロラーゼ類であり、プロテアーゼ、エステラーゼ、
リパーゼ、カルボヒドラーゼ、ヌクレアーゼ、セルラー
ゼ及びアミラーゼが含まれる。プロテアーゼの具体例
は、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、コラーゲ
ナーゼ、ケラチナーゼ、エラスターゼ、スプチリシン、
BPN 、パパイン、プロメリン、カルボキシペプチターゼ
A及びB、アミノペプチターゼ、アスパーギロペプチタ
ーゼA及びBであり、市販品として、サビナーゼ、アル
カラーゼ(ノボインダストリー社)、API 21(昭和電工
(株) )、マクサカル(ギストブロケイデス社)、特開
平5−43892 号公報記載のプロテアーゼK-14もしくはK-
16がある。エステラーゼの具体例は、ガストリックリパ
ーゼ、パンクレアチックリパーゼ、植物リパーゼ類、ホ
スホリパーゼ類、コリンエステラーゼ類及びホスホター
ゼ類がある。リパーゼとしては、リポラーゼ(ノボイン
ダストリー社)等の市販のリパーゼを用いることができ
る。カルボヒドラーゼの具体例としては、セルラーゼ、
マルターゼ、サッカラーゼ、アミラーゼ、ペクチナー
ゼ、リゾチーム、α−グリコシダーゼ及びβ−グリコシ
ダーゼが挙げられる。また、セルラーゼとしては市販の
セルザイム(ノボインダストリー社)、特開昭63−2646
99号公報の請求項4記載のセルラーゼが使用でき、アミ
ラーゼとしては市販のターマミル(ノボインダストリー
社)等が使用できる。
【0040】(4)酵素安定剤 酵素安定剤として還元剤(亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水
素ナトリウム、カルシウム塩、マグネシウム塩、ポリオ
ール、ホウ素化合物等)を用いることができる。
【0041】(5)青色付剤 各種の青味付剤も必要に応じて配合できる。例えば次の
式 (i) 及び式(ii)の構造のものが奨用される。
【0042】
【化3】
【0043】(式中、D1は青色乃至紫色のモノアゾ、ジ
スアゾ又はアントラキノン系色素残基を表わし、X1及び
Y1は水酸基;アミノ基、水酸基、スルホン酸基、カルボ
ン酸基又はアルコキシ基で置換されていることもある脂
肪族アミノ基;ハロゲン原子、水酸基、スルホン酸基、
カルボン酸基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基で
置換されていることもある芳香族アミノ基又は環状脂肪
族アミノ基を表わし、R は水素原子又は低級アルキル基
を表わす。ただし、R が水素原子を表わす場合であっ
て、X1及びY1が同時に水酸基又はアルカノールアミノ
基を表わす場合、並びにX1及びY1のいずれか一方が水
酸基であり、他方がアルカノールアミノ基である場合を
除く。nは2以上の整数を表わす。)
【0044】
【化4】
【0045】(式中、D2は青色乃至紫色のアゾ又はアン
トラキノン系色素残基を表わし、Rは水素原子又は低級
アルキル基を表わし、X2及びY2は同一又は相異なるアル
カノールアミノ基又は水酸基を表わす。) (6)ケーキング防止剤 ケーキング防止剤としては、パラトルエンスルホン酸
塩、キシレンスルホン酸塩、酢酸塩、スルホコハク酸
塩、タルク、微粉末シリカ、粘土、酸化マグネシウム等
が挙げられる。なお、微粉末シリカ等で多孔質のもの
は、非イオン性界面活性剤の担体として使用できる。ま
た、粘土(スメクタイト状粘土)は、柔軟化剤としても
効果的である。
【0046】(7)酸化防止剤 酸化防止剤としては、第3ブチルヒドロキシトルエン、
4,4'−ブチリデンビス−(6−第3ブチル−3−メチル
フェノール)、2,2'−ブチリデンビス−(6−第3ブチ
ル−4−メチルフェノール)、モノスチレン化クレゾー
ル、ジスチレン化クレゾール、モノスチレン化フェノー
ル、ジスチレン化フェノール、1,1'−ビス−(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。
【0047】(8)蛍光染料 蛍光染料として、4,4'−ビス−(2−スルホスチリル)
−ビフェニル塩、4,4'−ビス−(4−クロロ−3−スル
ホスチリル)−ビフェニル塩、2−(スチリルフェニ
ル)ナフトチアゾール誘導体、4,4'−ビス(トリアゾー
ル−2−イル)スチルベン誘導体、ビス(トリアジニル
アミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体の1種又は2種
以上を、組成物中に0〜1重量%含有することができ
る。 (9)光活性化漂白剤 スルホン化アルミニウムフタロシアニン、スルホン化亜
鉛フタロシアニンの1種又は2種を組成物中に0〜0.2
重量%含有することができる。 (10)香料 香料としては、従来洗剤に配合される香料、例えば特開
昭63−101496号公報記載の香料を使用することができ
る。
【0048】本発明の洗浄剤組成物のと形態は、粉末も
しくは粒状の組成物、或いは液状の組成物の何れとする
こともできる。粉末もしくは粒状の組成物とする場合、
その製造方法は特に限定されることはなく、従来より公
知の方法を用いることができる。特に、各成分を水分量
30〜80重量%、好ましくは35〜60重量%の水性スラリー
を噴霧乾燥させて得られる噴霧乾燥粒子、好ましくはそ
の噴霧乾燥粒子を造粒し高嵩密度化することが望まし
い。又は、未中和物に、アルカリ金属の水酸化物等のア
ルカリ剤で直接中和混合し、他の洗浄ビルダーと共に捏
和(ねっか)、混合後に冷却し、粉砕する方法を用いて
もよい。高嵩密度化は、特開昭61−69897号公報、特開
昭61−69899 号公報、特開昭61−69900 号公報、特開平
2−222498号公報、特開平2−222499号公報、特開平3
−33199 号公報、特開平5−86400号公報、特開平5−2
09200号公報に記載の方法を用いることができる。ま
た、結晶性アルミノ珪酸塩を配合する場合は、造粒物の
表面改質剤として使用するために、スラリー中以外に少
量を造粒中又は造粒終了直前に添加してもよい。また、
結晶性層状珪酸塩を配合する場合は、スラリー中に添加
せずに、噴霧乾燥粒子の造粒・高嵩密度化時に添加した
方が好ましい。またアルカリ金属炭酸塩及び/又はアル
カリ金属珪酸塩を配合する場合はスラリー中又は造粒中
の何れに添加してもよく、特にアルカリ金属珪酸塩はス
ラリー中に添加することにより、粉末物性に優れた噴霧
乾燥粒子を得ることができ、製造上の取り扱いも容易に
なる。
【0049】本発明の洗浄剤組成物が粉末もしくは粒状
の場合、その平均粒子径は、好ましい粉末物性を得るた
めに 200〜1000μm 、特に 200〜600 μm であることが
望ましい。また、本発明の洗浄剤組成物が粉末もしくは
粒状の場合、嵩密度は 0.5〜1.0g/cm3、好ましくは0.
6〜0.9g/cm3程度である。
【0050】また、本発明の洗浄剤組成物を液状とする
場合、前記必須成分以外の残部はバランス量の水であ
り、更にエタノール、アミン類等の液体洗剤に配合し得
る任意の成分が適宜添加される。
【0051】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0052】実施例1〜2及び比較例1〜4 表2に示した成分のうち、4A型ゼオライトの10重量
%分と酵素を除いた成分と共にハイスピードミキサー
(FS-GC-10型、深江工業(株)製)に投入し、加温しな
がら混合攪拌した。混合物は0.8mmのパンチングスク
リーンを装着したファインリューザー(EXRS-60 型,不
二パウダル(株)製)を使用して押出造粒された。押出
物の温度が30℃になったところで4A型ゼオライト1
0重量%分を添加し、穴径3mmのパンチングスクリーン
を装着したフラッシュミル(FL-200型、不二パウダル
(株)製)を用いて解砕処理を行い造粒物を得た。造粒
物と酵素粒子とを粉体混合しておよそ750mg/ccの高嵩密
度洗剤を得た。なお、表2において用いたUS−ASは
炭素数18のアルケニル基を有する脂肪族アルコールを
ジメチルホルムアミド・液体SO3 錯体を用いて、−10
℃〜0℃条件下で硫酸化し、NaOHで中和して得られ
た一級アルケニル硫酸塩であり、前記一般式(II)の構
造を有する化合物を含んでいない。さらに、本実施例で
用いている前記一般式(II)で示される化合物は、C18
不飽和基を含む脂肪族アルコールを希釈SO3 ガスで硫
酸化して得られた各種副生成物を含有する一級アルキル
硫酸塩を、その他の副生成物の影響をなくすために逆相
HPLCによって数回分取・同定した純粋なサンプルを
用いた。また、ポリオキシエチレングリコールジサルフ
ェートは、分子量1000のポリエチレングリコールを希釈
SO3 ガスで硫酸化して得られた化合物である。得られ
た洗剤を用いて、それぞれの油汚れ及び泥汚れに対する
洗浄力を以下の方法により評価した。その結果を表2に
示す。
【0053】<洗浄力評価法> 1.人工汚染布の調整 a.人工汚垢布の調整 四塩化エチレン75リットルに、表1に示した成分からな
る有機汚垢を1531.2g、及び同じく表1に示した成分か
ら成るカーボンペースト240gを加えて10分間超音波分散
を行い、この浴中に幅10cmの清浄布〔ポリエステル/綿
(65/35重量比)混紡布平織未染着布〕を浸し、汚染後
風乾して汚染布とする。この汚染布を10×10cmに裁断し
NIPPON DENSHOKU 社製300Aで反射率を測定して、反射率
30±1%の範囲のものを洗浄試験に供した。なお、表1
中の重量%は有機汚垢とカーボンペーストの混合物にお
ける割合である。
【0054】
【表1】
【0055】b.人工泥汚れ汚染布の調整 園芸用赤玉土を120 ±5 ℃で4時間乾燥させた後、十分
に粉砕し150Mesh(100μm)の篩を通過したものを更に120
±5 ℃にて2時間乾燥後、150 gを1リットルの四塩
化エチレンに分散し、木綿金巾2023布をこの液に接触、
ブラッシングして分散液を除去し過剰付着汚れを脱落さ
せ汚染布とする。この汚染布を10×10cmに裁断して実験
に供した。 2.洗浄方法 洗浄試験は(株)上島製作所製のTerg-O-Tometerを使用
し、これに上記で調整した人工汚染布5枚を入れ、100r
pm.,20℃,4°DHの水道水に表2に示した組成の洗浄剤を
洗浄剤濃度0.0833重量%になるような条件で添加して得
られた洗剤水溶液1リットルを用いて10分間洗浄した。 3.評価方法 洗浄後の人工汚染布反射率を(人工汚垢布はλ=550 μ
m 、人工泥汚れ汚染布はλ=460 μm )測定し、次式に
より洗浄率を計算した。
【0056】
【数1】
【0057】
【表2】
【0058】実施例3及び比較例5〜6 表3に示す成分のうち、酵素及びポオキシエチレンアル
キルエーテルの全量と4A型ゼオライトの10重量%分
を除いた成分を、レディゲミキサーにて攪拌させながら
ポリオキシエチレンアルキルエーテルの全量を加熱等に
より融解させたものを滴下する。造粒後、4A型ゼオラ
イト10重量%分と酵素を添加して混合し、約800m
g/ccの高嵩密度洗剤を得た。なお、ここで用いたU
S−ASは実施例1で用いたものと同じものである。得
られた洗剤を用いて、それぞれの油汚れ及び泥汚れに対
する洗浄力を実施例1と同様の方法により評価した。そ
の結果を表3に示す。
【0059】
【表3】
【0060】実施例4〜5 表4に示す組成の液体洗剤を調整した。なお、ここで用
いたUS−ASは実施例1で用いたものと同じである。
得られた液体洗剤を用いてそれぞれの油汚れ及び泥汚れ
に対する洗浄力を実施例1と同様の方法により評価した
ところ、優れた洗浄力が得られた。
【0061】
【表4】
【0062】実施例6〜11 表5に示す組成の高嵩密度洗剤を実施例2と同様の方法
で調整し、実施例1と同様の方法により評価した結果、
何れの組成物も油汚れ及び泥汚れに対して、共に高い洗
浄力が得られた。
【0063】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 衣田 智子 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 研究所内 (56)参考文献 特開 昭51−100029(JP,A) 特開 昭63−395(JP,A) 特開 平6−17089(JP,A) 特開 昭56−65098(JP,A) 特表 平7−500829(JP,A) 特表 平6−505972(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 1/00 - 17/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される炭素数18
    のアルケニル基を有する一級アルケニル硫酸塩2.5〜
    50重量%と、下記一般式(II)で示される化合物と
    結晶性アルミノ珪酸塩5〜60重量%とを含有し、且つ
    前記一級アルケニル硫酸塩(a)と一般式(II)で示さ
    れる化合物(b)との重量比が(a)/(b)=99.
    9/0.1〜70/30の割合であることを特徴とす
    、油性汚れと泥汚れの洗浄用の粉末もしくは粒状の
    浄剤組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 更に、分子量800〜50000を有す
    るポリオキシエチレングリコールのモノ及び/又はジサ
    ルフェート(c)を、前記一級アルケニル硫酸塩(a)
    との重量比で、(a)/(c)=1/100〜100/
    1の割合で含有する請求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 更に、トリポリリン酸ナトリウム、炭酸
    ナトリウム、結晶性層状珪酸塩、クエン酸塩、ポリアク
    リル酸塩、ポリグリオキシル酸塩、アクリル酸−マレイ
    ン酸共重合体、ポリエチレングリコールから選ばれる洗
    剤ビルダーを含有し、これら洗剤ビルダーと前記結晶性
    アルミノ珪酸塩の合計が組成物中5〜80重量%である
    請求項1又は2記載の洗浄剤組成物。
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