JPH10107860A - Afc回路及びこれを用いた受信装置 - Google Patents

Afc回路及びこれを用いた受信装置

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JPH10107860A
JPH10107860A JP26198296A JP26198296A JPH10107860A JP H10107860 A JPH10107860 A JP H10107860A JP 26198296 A JP26198296 A JP 26198296A JP 26198296 A JP26198296 A JP 26198296A JP H10107860 A JPH10107860 A JP H10107860A
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signal
frequency
signals
voltage
phase
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JP26198296A
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Masaaki Arima
正明 有馬
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ダイレクトコンバージョン受信方式で、受信信
号の回線周波数がオフセットされていても影響されず、
常に正確な位相検波により周波数帯域特性を損なわな
い。 【解決手段】位相検波を行なう位相検波器31と、この位
相検波出力の偏移周波数に含まれている回線周波数の送
信オフセット成分に応じた電圧信号を発生するAFC回
路33と、このAFC回路33で発生された電圧信号に応じ
た周波数信号を発生し、局発信号として供するVCO25
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイレクトコンバージ
ョン受信方式に好適なAFC回路及びこれを用いた受信
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ページング受信機として、受信方式にダ
イレクトコンバージョン受信方式を採用したものが普及
しつつある。図9はダイレクトコンバージョン受信方式
の原理回路構成を説明するもので、アンテナ1より受信
した回線周波数f0 なる受信信号を高周波増幅器2に入
力し、ここで増幅すると共に、Iチャネル(インフェー
ズ・チャネル)とQチャネル(クウォドドラチャー・チ
ャネル)と呼ばれる2系統の信号経路に分割し、これら
をそれぞれI周波数変換器3、Q周波数変換器4に入力
する。
【0003】一方、局部発振器5は、回線周波数f0 と
同一周波数を発振して+π/4[rad]位相器6及び
−π/4[rad]位相器7に与え、これら+π/4位
相器6及び−π/4位相器7からの出力をI周波数変換
器3、Q周波数変換器4に与える。つまり、I周波数変
換器3及びQ周波数変換器4には、π/2[rad]の
位相差のある、sin2πf0 tのサイン波の局発信号
と、−cos2πf0tのコサイン波の局発信号が与え
られる。
【0004】これにより、I周波数変換器3、Q周波数
変換器4の出力は、FSK変調された回線周波数信号を
ベースバンド信号の周波数に変換し、かつ変調信号の符
号“0”/“1”をI、Qチャネル信号間の位相差(±
π/2)に対応させたものにできる。換言すれば、ダイ
レクトコンバージョン受信方式は、「FSK変調された
信号をI、Qチャネルの2つの経路に分解し、各チャネ
ル間の位相差信号に変換する方式」ということになる。
【0005】そして、上記I周波数変換器3、Q周波数
変換器4から出力した信号をチャネル妨害除去のための
低域通過フィルタ8,9を通し、波形整形器を含む制限
増幅器10,11に与えてここで増幅した後、デジタル
位相検波器12に与え、I、Qチャネル間の位相差を電
圧レベルである“0”/“1”符号に変換し、FSK信
号として出力するようにしている。
【0006】従来、このようなデジタル位相検波器12
として、図10に示すものが知られている。図におい
て、I、Qは入力端子で、この入力端子I、Qには、上
述したIチャネル側制限増幅器10、Qチャネル側制限
増幅器11からの出力が与えられる。この場合、入力端
子I、Qの入力信号は、同一周波数、デューティ比50
%の方形波で、その位相差関係が90゜(1/4周期)
進み、遅れの関係のあるものである。
【0007】そして、このようなIQ入力信号を、D形
フリップフロップ(F/F)121,122のD端子と
CL端子に与え、Q端子からのそれぞれの出力V1 、V
2 のうちV1 をラッチ回路123のD端子に、V1 ,V
2 をナンド回路124を介してラッチ回路123のG端
子にそれぞれ与えて、同ラッチ回路123のQ端子の出
力V3 をFSK信号として出力するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな回路構成のダイレクトコンバージョン受信方式にお
いては、周波数帯域特性が悪く、送信周波数がオフセッ
トされている信号に対する受信性能が著しく劣化すると
いう不具合があった。
【0009】これはすなわち、ダイレクトコンバージョ
ン受信方式は、原理的に回線周波数fR と局発周波数f
L とが同一であり、偏移周波数fmを搬送波とする位相
変調信号に変換するものであるが、回線周波数fR がΔ
fだけオフセットされていた場合、変換される検波出力
の周波数はfm+Δf,fm−Δfとなり、特にfm−
Δfとなった際に変調度の低下により、上記位相検波器
12の検波性能が著しく劣化するためである。
【0010】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、ダイレクトコンバ
ージョン受信方式において、送られてくる信号の回線周
波数がオフセットされていたとしてもこれに影響され
ず、常に正確な位相検波を行なわせて周波数帯域特性を
損なうことのないAFC回路及びこれを用いた高い受信
性能を有する受信装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ダイレクトコンバージョン受信方式の受信装置が特定信
号を受信した場合に得られる位相検波出力に応じた電圧
信号を発生する電圧発生手段と、この電圧発生手段で発
生された電圧信号に応じた周波数信号を発生し、上記ダ
イレクトコンバージョン受信方式の受信装置の局発信号
として供する電圧制御発振手段とを具備したことを特徴
とする。
【0012】このような構成とすれば、受信信号の回線
周波数が有している送信オフセット成分に応じて上記局
発信号の周波数を受信信号の回線周波数に追従させるこ
とができ、周波数帯域特性を改善して常に正確な位相検
波を行なわせることができる。
【0013】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、上記電圧発生手段は、複数の時定数を
選択的に切換可能なローパスフィルタを有し、上記受信
装置が特定信号を受信した場合に上記ローパスフィルタ
の時定数を切換設定することを特徴とする。
【0014】このような構成とすれば、上記請求項1記
載の発明の作用に加えて、特定信号、例えばプリアンブ
ルや同期信号、制御信号等の受信時に上記ローパスフィ
ルタの時定数を切換設定することで特定信号受信中に追
従した局発信号をその後も保持することができるため、
特定信号に続く信号を確実に受信することができ、受信
状態の変化に追随し、より正確に位相検波を行なわせる
ことができる。
【0015】請求項3記載の発明は、ダイレクトコンバ
ージョン方式の受信装置において、2つのチャネルに分
岐された受信信号に対し、異なる位相の局発信号に基づ
いてそれぞれベースバンド周波数の信号に変換する周波
数変換手段と、この周波数変換手段で得られた2つのチ
ャネルの信号それぞれのチャネル妨害成分を除去するフ
ィルタ手段と、このフィルタ手段の出力するそれぞれの
信号の波形整形を行なって方形波の信号とする制限増幅
手段と、この制限増幅手段の出力する、位相の異なる2
つの方形波信号が入力されると、これらの位相関係に応
じた検波信号を出力する位相検波手段と、この位相検波
手段の出力する検波出力信号に応じた電圧信号を発生す
る電圧発生手段と、この電圧発生手段で発生された電圧
信号に応じた周波数信号を発生し、上記周波数変換手段
へ局発信号として供する電圧制御発振手段とを具備した
ことを特徴とする。
【0016】このような構成とすれば、ダイレクトコン
バージョン受信方式において、送られてくる信号の回線
周波数がオフセットされていたとしてもこれに影響され
ず、常に正確な位相検波を行なうことで周波数帯域特性
を損なうことなく、高い受信性能を有するものとするこ
とができる。
【0017】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の発明において、上記電圧発生手段は、複数の時定数を
選択的に切換可能なローパスフィルタを有し、上記位相
検波出力が特定受信信号に応じた出力となった際にこれ
を検出して上記のローパスフィルタの時定数を切換設定
させる制御手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0018】このような構成とすれば、上記請求項3記
載の発明の作用に加えて、特定信号、例えばプリアンブ
ルや同期信号、制御信号等の受信時に上記ローパスフィ
ルタの時定数を切換設定することで特定信号受信中に追
従した局発信号をその後も保持することができるため、
特定信号に続く信号を確実に受信することができ、受信
状態の変化に追随し、より正確に位相検波を行なうこと
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明をページング受信機に
適用した場合の実施の一形態について図面を参照して説
明する。図1はその受信回路の基本構成を示すものであ
る。同図で、アンテナ21より受信した回線周波数f0
の受信信号を高周波増幅器22に入力し、ここで増幅す
ると共に、IチャネルとQチャネルの2系統の信号経路
に分割し、これらをそれぞれI周波数変換器23、Q周
波数変換器24に入力する。
【0020】このI周波数変換器23、Q周波数変換器
24は、それぞれVCO25から上記回線周波数f0 と
同一周波数で発振される局発信号をI周波数変換器23
は直接、Q周波数変換器24は−π/2[rad]位相
器(図では「−90°」と示す)26を介して入力す
る。
【0021】つまり、I周波数変換器23及びQ周波数
変換器24には、π/2[rad]の位相差のあるsi
n2πf0 tのサイン波の局発信号と、−cos2πf
0 tのコサイン波の局発信号が与えられることとなる。
【0022】これによりI周波数変換器23、Q周波数
変換器24の出力は、FSK変調された回線周波数信号
をベースバンド信号の周波数に変換し、かつ変調信号の
符号“0”/“1”をI、Qチャネル信号間の位相差
(±π/2)に対応させたものにできる。
【0023】そして、上記I周波数変換器23、Q周波
数変換器24から出力した信号をそれぞれチャネル妨害
除去のための低域通過フィルタ27,28を通し、波形
整形器を含む制限増幅器29,30に与えてここで増幅
した後、デジタル位相検波器31に与え、I,Qチャネ
ル間の位相差を電圧レベルである“0”/“1”符号に
変換し、その位相検波出力をFSK信号としてデコーダ
32及びAFC回路33へ出力するようにしている。
【0024】上記位相検波器31は、図2に示すように
D形F/F311,312、ラッチ回路313、排他的
論理和(EX−オア)回路314、及び抵抗R1とコン
デンサC1でなるローパスフィルタ315で構成される
もので、上記Iチャネル側制限増幅器29、Qチャネル
側制限増幅器30からの入力信号は、D形F/F31
1,312のD端子とCL端子に与えられ、これらQ端
子からのそれぞれの出力I′,Q′、のうちI′がロー
パスフィルタ315を介してラッチ回路313のD端子
に、I′,Q′がEX−オア回路314を介してラッチ
回路313のG端子にそれぞれ与えられ、同ラッチ回路
313のQ端子の出力OUTがFSK信号として出力さ
れるようになっている。
【0025】しかして、上記位相検波器31で位相検波
して得られたFSK信号は、上述した如くデコーダ32
とAFC回路33とに出力されるもので、デコーダ32
ではこのFSK信号をデコードしてそのデコード結果を
逐次この回路全体の動作制御を行なうCPU34に対し
て送出すると共に、デコードした信号のパターンが予め
定められた信号パターンであるか否かを検出し、これを
検出した場合には上記AFC回路33に対してフィルタ
コントロール信号を送出する。
【0026】AFC回路33は、図3に示すように抵抗
R2、コンデンサC2,C3、及びスイッチSW1から
なるローパスフィルタ331と、差動増幅器332とで
構成されるもので、位相検波器31からの位相検波出力
はローパスフィルタ331を介して差動増幅器332の
+側入力端子に与えられる。
【0027】上記ローパスフィルタ331は、スイッチ
SW1によりコンデンサC2とコンデンサC3とを切換
選択し、その時定数を可変できるようになるもので、ス
イッチSW1の切換動作は上記デコーダ32からのフィ
ルタコントロール信号により制御される。
【0028】上記差動増幅器332は、その−側入力端
子に抵抗R3,R4で電圧Vccを分圧して得られる基準
電圧が印加されており、上記ローパスフィルタ331を
介して入力される位相検波器31からの位相検波出力と
該基準電圧との差を増幅して上記VCO25に供給し、
VCO25はこのAFC回路33からの電圧値に応じた
周波数の局発信号を上記I周波数変換器23に直接、Q
周波数変換器24に−π/2位相器26を介してそれぞ
れ出力するものである。
【0029】ここでVCO25は、AFC回路33の差
動増幅器332からの信号により、受信した特定信号の
波形のデューティ比の変化に対応して局発信号を任意の
周波数分(オフセット成分)だけ変動するように予め調
整されているものとする。
【0030】上記CPU34は、上述した如くデコーダ
32でのデコード結果に応じて他の回路全体の動作制御
を行なうもので、自機のアドレス呼出しの検出及び呼出
しがあった場合にはそのアドレス呼出しに続くメッセー
ジデータの受信及び記憶、表示等の処理を行なう。
【0031】次に上記実施の形態の動作について説明す
る。図4はアンテナ21より受信され、デコーダ32に
送られる信号のデータフォーマットを示すものである。
すなわち送信されてくる信号は、図4(1)に示す如く
プリアンブルとそれに続く複数のバッチより構成され
る。プリアンブルは、信号と受信装置とのビット同期を
とるためのもので「101010‥‥」のように“1”
と“0”の繰返しパターンで18コードワード(1コー
ドワードは32ビット)、計576ビット連続してい
る。また、各バッチは、その先頭の1コードワードの同
期コードSCと第1乃至第8の8つのフレームより構成
され、各フレームは2コードワードからなっており、8
フレームで計16コードワードとなっている。
【0032】受信を行なう場合にCPU34は、図4
(2)に示すようなタイミングで電源がオン状態とされ
ると、以後、図4(3)に示す如く17ワード時間(1
ワード時間は1コードワード=32ビットを送受信する
のに要する時間)を周期として1ワード時間だけ上記図
1に示した受信系の各回路の電源をオン状態とする。
【0033】一方、プリアンブル信号は1回につき18
ワード時間だけ継続して送られてくるので、このプリア
ンブル信号が送られてくる間には、必然的に受信系の各
回路の電源をオン状態とした時にプリアンブル信号が送
られてくるタイミングが存在する。
【0034】そして、このタイミングすなわち受信系の
各回路の電源をオン状態としている時にプリアンブル信
号が送られてくると、プリアンブル信号はアンテナ21
で受信され、高周波増幅器22を介して周波数変換器2
3,24で周波数変換された後に低域通過フィルタ2
7,28、制限増幅器29,30を介して位相検波器3
1で位相検波出力としてのFSK信号に変換され、それ
からデコーダ32に送られる。
【0035】デコーダ32では、送られてきた信号がプ
リアンブル信号であること、すなわち“0”“1”の繰
返しが少なくとも8ビット以上続くことを検出するとそ
れまでの間欠動作によるプリアンブルサーチ状態を停止
し、受信系の各回路に連続的に電源を供給する連続動作
による同期コードサーチ状態に移行する。
【0036】図5はこのプリアンブルサーチ状態から同
期コードサーチ状態に移行した際のデコーダ32による
処理内容を例示するもので、上述したようにプリアンブ
ルサーチ状態でその検出を待機する(ステップS1)。
【0037】そして、プリアンブル信号を検出した時点
でプリアンブルサーチ状態を停止し、まずデコーダ32
からAFC回路33のローパスフィルタ331のスイッ
チSW1へフィルタコントロール信号を送出し、上記コ
ンデンサC2,C3のうちフィルタとしての時定数が小
さい方を切換選択するよう設定させる(ステップS
2)。
【0038】その後、受信系の各回路に連続的に電源を
供給する連続動作による同期コードサーチ状態に移行す
るもので、その当初にはデコーダ32が位相検波器31
からのFSK信号を1ビットずつデコードして得る毎に
(ステップS3)、その直前に得た3または7ビットと
合わせて4または8ビットがプリアンブル信号のビット
パターンとなっていないか否かにより、そのビットのデ
コードでプリアンブル信号の受信が終了したか否かを判
断するもので(ステップS4)、終了したと判断するま
で上記AFC回路33のローパスフィルタ331を小さ
い時定数に設定した状態でのプリアンブルのビット受信
動作を繰返し継続する。
【0039】そして、受信しデコードした信号のビット
がプリアンブル信号のビットパターンとなっておらず、
プリアンブル信号の受信を終了したと判断した時点、す
なわち同期コードSCの受信を開始したと判断した時点
で、デコーダ32はAFC回路33のローパスフィルタ
331のスイッチSW1へのフィルタコントロール信号
により、今度はローパスフィルタ331を構成する上記
コンデンサC2,C3のうちフィルタとしての時定数が
大きい方を切換選択するよう設定させ(ステップS
5)、その後、ワード同期が確立することによる同期コ
ードのサーチ動作を終えると、図5の処理に基づく連続
受信動作を終了し、次に予め自機に割当てられたアドレ
スに対応した各バッチ中の自己フレームの間欠受信処理
に移行する。
【0040】上記のように、プリアンブル信号の如き特
定信号を受信している間のみAFC回路33の時定数の
可変設定を行なう、すなわち特定信号受信中、AFC回
路33内のローパスフィルタ331の時定数を切換設定
してその応答特性を可変させ、その後プリアンブル信号
の受信終了を検出した時点で上記ローパスフィルタ33
1の時定数を再び元の状態に切換設定することで、アン
テナ21で受信した信号の回線周波数fR が本来の基準
回線周波数fR ′に対してオフセット成分Δfを含んで
いた場合でも、上記特定信号に続く信号を確実に検出す
ることができるようになる。
【0041】この場合、VCO25は差動増幅器332
からの受信した特定信号に対応する電圧信号の可変幅に
応じて所定の周波数分(オフセット成分)だけその局発
周波数が変化するように予め調整しておくものとする。
【0042】なお、上記図3では、AFC回路33のロ
ーパスフィルタ331をコンデンサC2,C3、及びス
イッチSW1で構成し、デコーダ32からのフィルタコ
ントロール信号でスイッチSW1を切換設定してコンデ
ンサC2,C3のいずれか一方を選択し、その時定数を
切換えるものとして説明したが、抵抗R2と並列にして
この抵抗R2とは異なる抵抗値の抵抗を設け、そのいず
れか一方をデコーダ32からのフィルタコントロール信
号により切換動作するスイッチにより選択的に切換える
ようにしても、やはり同様にローパスフィルタとしての
時定数を可変設定することができる。
【0043】図6乃至図8はそれぞれ回線周波数fR と
基準局発周波数fL ′との関係に対応した上記図2に示
す位相検波器31の各部での信号波形を例示するもので
あり、図6は受信した信号の回線周波数fR と基準局発
周波数fL ′とが等しい場合、すなわち受信した信号の
回線周波数fR が本来の基準回線周波数fR ′に等し
く、オフセット成分Δfを含んでいない場合のI,Qチ
ャネルの各入力、D形F/F311のQ端子からの出力
I′とこれをローパスフィルタ315で若干平滑化した
ラッチ回路313のD端子への入力、D形F/F312
のQ端子からの出力Q′、上記出力I′,Q′に対する
EX−オア回路314の出力G(ラッチ回路313のゲ
ート端子Gへの入力)、及びラッチ回路313のQ端子
からデコーダ32へ送出される出力OUTを、“1”
“0”を繰返すプリアンブル部分の元のデータ波形に対
応して示すものである。
【0044】この場合、受信信号の回線周波数fR が基
準局発周波数fL ′と等しいので、偏移周波数fmが
4.5[kHz]であったとすると、図6(2),
(3)に示すようにI,Qチャネルの各入力は“H”
“L”共に4.5[kHz]となり、図6(7)に示す
ラッチ回路313のQ端子から得られる出力OUTは、
図6(1)に示す元のデータ波形と比してほぼ同様のデ
ューティ比を有しており、元の波形をほぼ忠実に復調す
ることができるものと考えられる。
【0045】これに対して、図7は受信信号の回線周波
数fR が基準局発周波数fL ′より高い場合、すなわち
回線周波数fR が基準回線周波数fR ′に対してプラス
の方向のオフセット成分Δfを含んでいる場合の上記図
6と同様の各信号波形を示すものである。
【0046】この場合、受信信号の回線周波数fR が基
準局発周波数fL ′及び基準回線周波数fR ′より3
[kHz]高く、偏移周波数fmが4.5[kHz]で
あったとすると、図7(2),(3)に示すようにI,
Qチャネルの各入力は“H”のとき1.5[kHz]、
“L”のとき7.5[kHz]となり、“H”のときと
“L”のときとで反応速度が異なってしまうので、結果
としてラッチ回路313のQ端子から得られる図7
(7)に示す出力信号OUTの方形波はそのパルス幅を
図中にA1で示すようにデューティ比が小さくなるよう
に変化してしまうこととなる。
【0047】しかしながら、上述したように特定信号を
受信した場合に、AFC回路33から出力される電圧信
号の可変幅に応じて所定の周波数分(オフセット成分)
だけVCO25の局発周波数が変化するように制御する
ことによって、同図7(7)中に方形波のパルス幅A2
で示すようにそのデューティ比を大きくすることがで
き、より元のデータ波形に近いデューティ比となるよう
に復調させることができる。
【0048】また、図8は上記図7の場合とは反対に受
信信号の回線周波数fR が基準局発周波数fL ′より低
い場合、すなわち回線周波数fR が基準回線周波数fR
′に対してマイナスの方向のオフセット成分Δfを含
んでいる場合の上記図6と同様の各信号波形を示すもの
である。
【0049】この場合、受信信号の回線周波数fR が基
準局発周波数fL ′及び基準回線周波数fR ′より3
[kHz]低く、偏移周波数fmが4.5[kHz]で
あったとすると、図8(2),(3)に示すようにI,
Qチャネルの各入力は“H”のとき7.5[kHz]、
“L”のとき1.5[kHz]となり、“H”のときと
“L”のときとで反応速度が異なってしまうので、結果
としてラッチ回路313のQ端子から得られる図8
(7)に示す出力信号OUTの方形波はそのパルス幅を
図中にB1で示すようにデューティ比が大きくなるよう
に変化してしまうこととなる。
【0050】しかしながら、上述したように特定信号を
受信した場合に、AFC回路33から出力される電圧信
号の可変幅に応じて所定の周波数分(オフセット成分)
だけVCO25の局発周波数が変化するように制御する
ことによって、同図8(7)中に方形波のパルス幅B2
で示すようにそのデューティ比を小さくすることがで
き、その元のデータ波形に近いデューティ比となるよう
に復調させることができる。
【0051】このように、受信信号の回線周波数が基準
値からプラス、マイナスのいずれの方向にオフセットさ
れていたとしても、局発信号の周波数を迅速に追従させ
ることでその影響を回避し、正確な位相検波を行なうこ
とで周波数帯域特性を損なわず、高い受信性能を有する
ことができる。
【0052】その場合、VCO25はAFC回路33の
差動増幅器332からの、受信した特定信号に対応する
電圧信号の値が可変されることにより所定周波数分(オ
フセット成分)だけ局発信号を変動させるように予め調
整しておく必要がある。
【0053】また、上記実施の形態では、予め定められ
たパターンの特定信号としてプリアンブルを用いて適切
な周波数となるように局発信号を制御させることとした
が、プリアンブルに限らず他の特定信号、例えば同期信
号、制御信号でもよく、あるいはこれら複数種の特定信
号を組合わせてそのいずれかを受信する毎に適切な周波
数となるように局発信号を制御するようにすれば、受信
状態が変化しても随時これに反応し、常に高い受信性能
を維持させるようにすることもできる。
【0054】そのような場合、VCO25は対応する特
定信号の受信毎に変動する電圧信号の値により適宜所定
周波数分(オフセット成分)だけ局発信号を変動させる
べく、各特定信号毎にオフセット成分を変化させるため
の電圧を予め記憶し、特定信号に応じて切換設定する必
要がある。
【0055】さらに、上記実施の形態では、特定信号の
受信毎にAFC回路33でローパスフィルタ331の時
定数を切換えて差動増幅器332の出力する電圧信号の
値を保持させるものとしたが、特定信号の受信時に差動
増幅器332の出力する電圧信号の値を保持するような
回路構成とすることも考えられる。
【0056】なお、上記実施の形態はページング受信機
に適用した場合を説明したものであるが、本発明はこれ
に限らず、ダイレクトコンバージョン方式であれば他の
受信装置にも適用可能であることは言うまでもない。そ
の他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で種々変形
して実施することが可能であるものとする。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、受信信号
の回線周波数が有している送信オフセット成分に応じて
局発信号の周波数を受信信号の回線周波数に追従させる
ことができ、周波数帯域特性を改善して常に正確な位相
検波を行なわせることができる。
【0058】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明の効果に加えて、特定信号、例えばプリア
ンブルや同期信号、制御信号等の受信時に上記ローパス
フィルタの時定数を切換設定することで特定信号受信中
に追従した局発信号をその後も保持することができるた
め、特定信号に続く信号を確実に受信することができ、
受信状態の変化に追随し、より正確に位相検波を行なわ
せることができる。
【0059】請求項3記載の発明によれば、ダイレクト
コンバージョン受信方式において、送られてくる信号の
回線周波数がオフセットされていたとしてもこれに影響
されず、常に正確な位相検波を行なうことで周波数帯域
特性を損なうことなく、高い受信性能を有するものとす
ることができる。
【0060】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
3記載の発明の効果に加えて、特定信号、例えばプリア
ンブルや同期信号、制御信号等の受信時に上記ローパス
フィルタの時定数を切換設定することで特定信号受信中
に追従した局発信号をその後も保持することができるた
め、特定信号に続く信号を確実に受信することができ、
受信状態の変化に追随し、より正確に位相検波を行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る回路構成を示すブ
ロック図。
【図2】図1の位相検波器の詳細な回路構成を示すブロ
ック図。
【図3】図1のAFC回路の詳細な回路構成を示す図。
【図4】同実施の形態に係る受信信号のフォーマットを
示す図。
【図5】同実施の形態に係るデコーダの処理動作を示す
フローチャート。
【図6】同実施の形態に係る位相検波器内の信号波形を
例示するタイミングチャート。
【図7】同実施の形態に係る位相検波器内の信号波形を
例示するタイミングチャート。
【図8】同実施の形態に係る位相検波器内の信号波形を
例示するタイミングチャート。
【図9】従来のダイレクトコンバージョン方式の受信装
置の回路構成を示すブロック図。
【図10】図9のデジタル位相検波器の詳細な回路構成
を示すブロック図。
【符号の説明】 1,21…アンテナ 2,22…高周波増幅器 3,23…I周波数変換器 4,24…Q周波数変換器 5…局部発振器 6…+π/4位相器 7…−π/4位相器 8,9,27,28…低域通過フィルタ 10,11,29,30…制限増幅器 12,31…デジタル位相検波器 25…電圧制御発振器(VCO) 26…−π/2位相器 32…デコーダ 33…AFC回路 34…CPU 121,122,311,312…D形フリップフロッ
プ(F/F) 123,313…ラッチ回路 124…ナンド回路 314…排他的論理和(EX−オア)回路 315,331…ローパスフィルタ 332…差動増幅器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイレクトコンバージョン受信方式の受
    信装置が特定信号を受信した場合に得られる位相検波出
    力に応じた電圧信号を発生する電圧発生手段と、 この電圧発生手段で発生された電圧信号に応じた周波数
    信号を発生し、上記ダイレクトコンバージョン受信方式
    の受信装置の局発信号として供する電圧制御発振手段と
    を具備したことを特徴とするAFC回路。
  2. 【請求項2】 上記電圧発生手段は、複数の時定数を選
    択的に切換可能なローパスフィルタを有し、 上記受信装置が特定信号を受信した場合に上記ローパス
    フィルタの時定数を切換設定することを特徴とする請求
    項1記載のAFC回路。
  3. 【請求項3】 ダイレクトコンバージョン方式の受信装
    置において、 2つのチャネルに分岐された受信信号に対し、異なる位
    相の局発信号に基づいてそれぞれベースバンド周波数の
    信号に変換する周波数変換手段と、 この周波数変換手段で得られた2つのチャネルの信号そ
    れぞれのチャネル妨害成分を除去するフィルタ手段と、 このフィルタ手段の出力するそれぞれの信号の波形整形
    を行なって方形波の信号とする制限増幅手段と、 この制限増幅手段の出力する、位相の異なる2つの方形
    波信号が入力されると、これらの位相関係に応じた検波
    信号を出力する位相検波手段と、 この位相検波手段の出力する検波出力信号に応じた電圧
    信号を発生する電圧発生手段と、 この電圧発生手段で発生された電圧信号に応じた周波数
    信号を発生し、上記周波数変換手段へ局発信号として供
    する電圧制御発振手段とを具備したことを特徴とする受
    信装置。
  4. 【請求項4】 上記電圧発生手段は、複数の時定数を選
    択的に切換可能なローパスフィルタを有し、 上記位相検波出力が特定受信信号に応じた出力となった
    際にこれを検出して上記のローパスフィルタの時定数を
    切換設定させる制御手段をさらに具備したことを特徴と
    する請求項3記載の受信装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6625434B1 (en) 1998-10-01 2003-09-23 Nec Corporation Method of performing automatic frequency control in a mobile station during in speech communication mode
JP2011082667A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Renesas Electronics Corp 自動周波数制御回路

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US6625434B1 (en) 1998-10-01 2003-09-23 Nec Corporation Method of performing automatic frequency control in a mobile station during in speech communication mode
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