JPH1010702A - 半導体装置の製法および該製法に用いられるフォトマスク - Google Patents

半導体装置の製法および該製法に用いられるフォトマスク

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JPH1010702A
JPH1010702A JP15793596A JP15793596A JPH1010702A JP H1010702 A JPH1010702 A JP H1010702A JP 15793596 A JP15793596 A JP 15793596A JP 15793596 A JP15793596 A JP 15793596A JP H1010702 A JPH1010702 A JP H1010702A
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photomask
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divided pattern
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の分割パターンが形成されたフォトマス
クを用いて投影露光処理を行うばあいにおいて、表示画
面の輝度の均一化を可能とし、表示品質などに関わる素
子の品質を向上させることができる。 【解決手段】 感光性を有する樹脂の膜が形成された薄
膜上に、所望の感光パターンが形成されたフォトマスク
を介して投影露光処理をして感光樹脂像を形成し、前記
薄膜をエッチングしたのち前記感光樹脂像を剥離して、
前記薄膜をパターニングする半導体装置の製法であっ
て、前記感光パターンが分割されてなる複数の分割パタ
ーンが形成されたフォトマスクを介して投影露光処理を
して感光樹脂像を形成する際に、1つの分割パターンと
他の分割パターンとの境界部分において、該2つの分割
パターンのそれぞれの一部分が互いに補完されるように
前記複数の分割パターンが形成されたフォトマスクを用
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜をパターニン
グして形成される、カラーフィルタ、または半導体装置
など電子デバイスの製法およびそれに用いられるフォト
マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、半導体装置としてのTFT
(薄膜トランジスタ)を含んでなる液晶表示装置をステ
ッパ露光装置(以下、単に「ステッパ」ともいう)を用
いて形成するばあいについて説明する。一般的に、前記
TFTは、基板上に薄膜を成膜したのち、該薄膜上に感
光性を有する樹脂からなる膜を形成し、所望の感光パタ
ーンが形成されたフォトマスクを介して、投影露光処理
して感光パターンを前記樹脂からなる膜に転写し、転写
された感光パターンを現像して感光樹脂像を形成し、該
感光樹脂像をエッチングマスクとして用いて前記薄膜を
エッチングしたのち、前記感光樹脂像を剥離することに
よって、該感光樹脂像の形状に対応した形状に前記薄膜
をパターニングして形成される。
【0003】前記投影露光処理にはステッパが用いら
れ、たとえば、前記ステッパの投影レンズの最大露光領
域以上の大きさの感光パターンを前記基板上に形成する
ときは、1つの感光パターンが分割されてなる複数の分
割パターンを1枚または複数枚のフォトマスクに形成
し、前記1枚または複数枚のフォトマスクを介して複数
回投影露光処理を行う。このとき、ステッパの光路の途
中に設けられる可動なブラインドによって、所望の分割
パターンを選択しうるように、各分割パターン間の境界
部分に適当な幅の遮光帯を形成してフォトマスクを作成
する。つぎに、前記複数の分割パターンが形成されたフ
ォトマスクを用いて前記感光樹脂像を形成する方法につ
いて説明する。まず、金属または誘電体などからなる薄
膜をガラス基板上に形成し、感光性を有する樹脂として
のレジストを前記薄膜上に均一に塗布する。前記レジス
トに前記1枚または複数枚のフォトマスクに形成された
複数の分割パターンを転写するために、ステッパのブラ
インドによって分割パターンを選択しながら順次投影露
光処理して、1つの感光パターンをレジストに転写す
る。さらに、転写された感光パターンを現像し感光樹脂
像を形成し、前記薄膜をエッチングしたのちレジストを
剥離し、所望のパターンを有する薄膜をうる。同様の工
程を複数回繰り返して配線パターン、絶縁膜パターン、
および半導体層パターンなどを積層しTFTを含んでな
る液晶表示装置を形成する。
【0004】かかる従来の技術は、特開平4−3056
51号公報の「従来の技術」の項にも記載されている。
図10は、従来のフォトマスクの一例を示す説明図であ
る。図10において、11は第1のフォトマスクを示
し、12は第2のフォトマスクを示し、11bおよび1
2bはそれぞれ分割パターンが形成されている領域を示
す。11aおよび12aはそれぞれ第1のフォトマスク
11および第2のフォトマスク12に形成された遮光帯
を示す。また、11cは、第1のフォトマスク11に形
成される分割パターンの一部分と、遮光帯11aの一部
分とを含む領域であり、12cは、第2のフォトマスク
12に形成される分割パターンの一部分と、遮光帯12
aの一部分とを含む領域である。
【0005】図11は図10に示される領域11cおよ
び領域12cの部分拡大説明図であり、図11(a)は
領域11cを示し、図11(b)は領域12cを示す。
また、11dおよび12dは、それぞれ、後述する図1
7に示されるステッパのブラインド17eの第1のフォ
トマスク上および第2のフォトマスク上での設定位置を
示す。11eは、図10に示される領域11bに形成さ
れる分割パターンの一部分を示す。また、12eは、図
10に示される領域12bに形成される分割パターンの
一部分を示す。
【0006】図12は、図10に示される第1のフォト
マスク11および第2のフォトマスク12を用いて薄膜
をパターニングしたところを示す平面説明図である。図
12において、15はガラス基板を示し、16aは第1
のフォトマスクを用いてパターニングされた薄膜が形成
されている領域を示し、16bは第2のフォトマスクを
用いてパターニングされた薄膜が形成されている領域を
示し、16cは領域16aと領域16bとの境界線を示
す。なお、ガラス基板15と領域16aに形成される薄
膜とのあいだ、およびガラス基板15と領域16bに形
成される薄膜とのあいだには、既に所望の形状にパター
ニングされている薄膜が形成されている。また、16d
は境界線16c付近の一部分を示す領域である。
【0007】図13は、図12に示される領域16dに
形成される薄膜の一例を示す部分拡大説明図である。1
3bは第1のフォトマスクまたは第2のフォトマスクを
用いてパターニングされた薄膜であり、13aは薄膜1
3bの下部に既に形成されている薄膜である。13cは
境界線16c付近の領域である。
【0008】図14は、図13に示されるの領域13c
の部分拡大説明図である。図14には、境界線16cに
沿って隣接する2つのTFTに関わる薄膜13aおよび
薄膜13bが示されている。L31およびL35はそれぞれ
薄膜13aに関わる寸法を示し、L39およびL42はそれ
ぞれ薄膜13bに関わる寸法を示し、L32、L36
40、L41、L43およびL44はそれぞれ薄膜13aおよ
び薄膜13bに関わる寸法を示す。L33は寸法L31の中
線であり、L34は寸法L32の中線であり、L37は寸法L
35の中線であり、L38は寸法L36の中線である。図14
においては、中線L33と中線L34とが重なっており、さ
らに中線L37と中線L38も重なっている。
【0009】図15は、図12に示される領域16dに
形成される薄膜の他の例を示す部分拡大説明図である。
13eは第1のフォトマスクまたは第2のフォトマスク
を用いてパターニングされた薄膜であり、13dは薄膜
13eの下部に既に形成されている薄膜である。13f
は境界線16c付近の領域である。
【0010】図16は、図15に示されるの領域13f
の部分拡大説明図である。図14には、境界線16cに
沿って隣接する2つのTFTに関わる薄膜13dおよび
薄膜13eが示されている。L51およびL55はそれぞれ
薄膜13dに関わる寸法を示し、L59およびL62はそれ
ぞれ薄膜13eに関わる寸法を示し、L52、L56
60、L61、L63およびL64はそれぞれ薄膜13aおよ
び薄膜13bに関わる寸法を示す。L53は寸法L51の中
線であり、L54は寸法L52の中線であり、L57は寸法L
55の中線であり、L58は寸法L56の中線である。L65
中線L54の中線L53に対する左右方向(該左右は図16
が示されている紙面の左右と一致する)の重ね合わせず
れ量であり、L66は中線L58の中線L57に対する左右方
向の重ね合わせずれ量である。S11およびS13は、境界
線16cに対して左側の薄膜13dと、境界線16cに
対して左側の薄膜13eとが互いに重なり合っている部
分の面積(以下、単に「重なり面積」ともいう)を示し
ている。重なり面積S11は寸法L59と寸法L60との積に
等しく、重なり面積S13は寸法L59と寸法L61との積に
等しい。また、S12およびS14は、境界線16cに対し
て右側の薄膜13dと、境界線16cに対して右側の薄
膜13eとが互いに重なり合っている部分の面積(以
下、単に「重なり面積」ともいう)を示している。重な
り面積S12は寸法L62と寸法L63との積に等しく、重な
り面積S14は寸法L62と寸法L64との積に等しい。
【0011】図17は、レジストパターンを形成するた
めのステッパの概略の構成を示す説明図である。17a
は露光光源である水銀ランプ、17bは楕円鏡、17c
はフライアイレンズ、17dはシャッター、17eはブ
ラインド、17f、17gはミラー、17hはコンデン
サレンズ、17iはフォトマスク、17jは投影レン
ズ、15はガラス基板、17kはガラス基板15を移動
するためのX−Y移動ステージ、17oはレンズをそれ
ぞれ示す。図17において、17mで示される方向はX
方向を示し、17nで示される方向はY方向を示す。
【0012】図18は、従来のステッパを用いてガラス
基板上に成膜された薄膜をパターニングする方法を示す
断面工程説明図である。図18の右側には各工程を端的
に説明したブロックが示されている。15はガラス基
板、18aはガラス基板15上に成膜されたクロムなど
からなる薄膜、18bはレジストなど感光性を有する樹
脂をそれぞれ示す。また、17iは図17に示されるフ
ォトマスクであり、フォトマスク17iには17pで示
される分割パターンが形成されてる。図18(d)にお
いて18cで示される矢印はステッパの光が進む方向を
示す。
【0013】図19は、TFTを使用した液晶表示装置
の1画素分の等価回路を示す説明図である。一般的に、
液晶表示装置は、ゲート電極とソース電極とドレイン電
極と半導体の層とを含んでなるTFT、前記ゲート電極
に接続されるゲート電極配線、前記ソース電極に接続さ
れるソース電極配線、前記ドレイン電極に接続される画
素電極、および前記画素電極の電圧値の変化に対応して
駆動する液晶セルを含んでなる。なお、前記液晶セル
は、前記TFTが形成されている基板と、カラーフィル
タおよび対向電極が形成されている対向基板とにはさま
れており、ドレイン電極は、画素電極と液晶分子とを介
して、前記対向電極に接続されている。また、保持容量
(Cs)19oも一般的に対向電極に接続されている。
図19において、19aはTFT、19bはTFT19
aのゲート電極、19cはTFT19aのソース電極、
19dはTFT19aのドレイン電極、19eはソース
電極配線、19fはゲート電極配線を示す。19gはゲ
ート電極19bおよびソース電極19c間の寄生容量
(Cgs)を等価的に示しており、19hはゲート電極1
9bおよびドレイン電極19d間の寄生容量(Cgd)を
等価的に示しており、19iはソース電極19cおよび
ドレイン電極19d間のOFF抵抗(ROFF)を等価的
に示している。19jは液晶セル(図示せず)の容量成
分(CLC)、19kは液晶セルの抵抗成分(RLC)、1
9oは保持容量(CS)を示す。なお、前記ソース電極
配線19eに印加される信号の電圧を駆動電圧(Vs
とし、前記ゲート電極配線に印加される信号の電圧をゲ
ート電圧(VG)とする。さらに、符号19m、19n
は、符号19m、19nで示される部分の電位が、駆動
電圧(Vs )およびゲート電圧(VG )の大きさおよび
(または)極性によって変化することを示している。
【0014】図20はステッパのフォトマスクの一例お
よびステッパのブラインドの一例を示す説明図である。
図20において、20はフォトマスク、20a、20
b、20c、20d、20eは分割パターンが形成され
る領域、20fはフォトマスク20に形成された遮光
帯、20g、20h、20i、20jはステッパのブラ
インドの遮光板を示す。つぎにステッパのブラインドの
動作を説明する。たとえば、適当な幅の遮光帯20fに
より互いに適当な間隔をもって形成された分割パターン
20a、20b、20c、20d、20eのうち、分割
パターン20aのみを選択して投影露光処理を行うばあ
い、ステッパのブラインド17e(図17参照)の遮光
板20g、20h、20i、20jによって、分割パタ
ーン20aおよび遮光帯20fのうち、前記分割パター
ン20aおよび遮光帯20fの分割パターン20aを囲
む部分以外を覆って遮光し投影露光処理を行う。このと
き、ブラインドの遮光板は、該遮光板の端部がフォトマ
スクの遮光帯20f上に設定されたブラインドの設定位
置に重なるように配置される。
【0015】つぎに従来の薄膜のパターニングの方法の
一例について図面を参照しつつ説明する。図18(a)
に示されるガラス基板15上に、まず、CVD装置やス
パッタリング装置を用いて、金属膜や絶縁膜などからな
る薄膜18aを成膜する(図18(b)参照)。つぎ
に、薄膜18a上に回転塗布などの方法でポジレジスト
など感光性を有する樹脂18bを塗布する(図18
(c)参照)。つぎにレジストが塗布されたガラス基板
15に対して図17に示すステッパを用いて投影露光処
理を行う。該投影露光処理に使用するフォトマスク17
i(図17参照)には、ガラス基板15上に形成しよう
としている薄膜のパターンに対応する感光パターンが形
成されている。前記感光パターンは複数の分割パターン
に分割されている。ここでは、前記感光パターンが2分
割されてなる2つの分割パターンが形成されているフォ
トマスクを用いて投影露光処理を行うばあいについて説
明する。前記2つの分割パターンを、それぞれ図10に
示される第1のフォトマスク11に形成される分割パタ
ーンと図10に示される第2のフォトマスク12に形成
される分割パターンとする。図12に示されるように、
たとえば、ガラス基板15上の境界線16cに対して左
側の領域16aに形成される薄膜に関わる投影露光処理
を行うばあい、前記フォトマスク17iに形成される2
つの分割パターンのうち、図10に示される第1のフォ
トマスク11に形成される分割パターン11e(図11
参照)を用いる。また、図12に示されるガラス基板1
5上の境界線16cに対して右側の領域16bに形成さ
れる薄膜に関わる投影露光処理を行うばあい、前記フォ
トマスク17iに形成される2つの分割パターンのう
ち、図10に示される第2のフォトマスク12に形成さ
れる分割パターン12e(図11参照)を用いる。図1
0に示されるように、前記2つの分割パターンの周囲に
はそれぞれ遮光帯11aまたは遮光帯12aが形成され
る。さらに、図10の領域11cにおいて、図11に示
すように、右側には遮光帯11aが形成され、左側には
分割パターン11eが形成されている。同様に、図10
の領域12cには、左側には遮光帯12aが形成され、
右側には分割パターン12eが形成されている。
【0016】つぎにステッパを用いて行われる投影露光
処理についてさらに詳しく説明する。まず、図11にそ
の一部分が示されている分割パターン11eを用いて、
図12の領域16aに形成される薄膜に関わる投影露光
処理を行うばあいについて説明する。はじめに、分割パ
ターン11eのみを用いて投影露光処理を行うために、
フォトマスク17i、ガラス基板15について、ステッ
パとのアライメントをそれぞれ実施する。こののち、ス
テッパ(図17参照)のブラインド17eによって、分
割パターン11eが形成されている領域と該分割パター
ン11eの周囲に形成される遮光帯とを残してフォトマ
スク17iの他のすべての部分を覆う。さらに、ガラス
基板15の所定の位置に分割パターン11eが投影露光
されるように、ガラス基板15を載せたX−Y移動ステ
ージ17kを移動させる。そののち過不足なくレジスト
を感光するために、露光量が適正になる秒数だけシャッ
ター17dを開いて露光し(図18(d)参照)、レジ
ストに分割パターン11eを転写する。続けて、分割パ
ターン12eのみを用いて投影露光処理を行うために、
フォトマスク交換を行って分割パターン11eと分割パ
ターン12eとを交換し、フォトマスク17iについ
て、ステッパとのアライメントを実施する。こののち、
ステッパ(図17参照)のブラインド17eによって、
分割パターン12eが形成されている領域と該分割パタ
ーン12eの周囲に形成される遮光帯とを残してフォト
マスク17iの他のすべての部分を覆う。さらに、ガラ
ス基板15の所定の位置に分割パターン12eが投影露
光されるように、ガラス基板15を載せたX−Y移動ス
テージ17kを移動させる。さらに、レジストに分割パ
ターン11eを転写するばあいと同様にして露光し、レ
ジストに分割パターン12eを転写する。このとき、分
割パターンの端部近傍の光の干渉による光強度の微少な
低下やステッパのX−Y移動ステージ17kの微少な移
動誤差やフォトマスク17iの製造誤差などによって生
じる、分割パターンの継ぎ境界部分での不要なレジスト
パターンの残(ネガレジスト使用のばあいはいわゆる抜
け)を防止するために、境界部分で分割パターン12e
が分割パターン11eに数μm重なるように露光する。
露光が完了したのち、レジストを現像液で現像処理し、
転写された分割パターンの形状に対応する形状のレジス
ト18b、すなわち感光樹脂像を薄膜上に形成し(図1
8(e)参照)、つぎに、ガラス基板15上に成膜され
た薄膜18aに対してエッチング処理を行い(図18
(f)参照)、そののち、レジスト18bを剥離処理す
る(図18(g)参照)。さらに、図18(b)〜図1
8(g)に示される工程を複数回くり返して、液晶表示
装置を形成する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにしてパタ
ーニングしたばあいにおける2つの分割パターンの重ね
合わせずれについて説明する。なお、本明細書において
は、紙面の横(左右)方向をA方向とも表し、紙面右側
を正の方向とも表す。さらに、説明を簡素化するために
A方向の重ね合わせずれ成分のみが生じたばあいについ
て説明する。図11にその部分拡大説明図が示されてい
る図10の領域11cおよび領域12cは、図12のガ
ラス基板15上の領域16dに形成される薄膜をパター
ニングする際に用いられる。図13は、前記領域16d
が好ましい状態、すなわち設計どうりにパターニングさ
れたばあいの部分拡大説明図を示している。さらに、図
14は、図13の境界線16c(実際には認識されな
い)に隣接する2つのTFTを含む領域13cの部分拡
大説明図を示している。図14に示される薄膜13a
は、薄膜13bの下部に存在し、かつ、薄膜13bが成
膜される前に前記薄膜13bと同様の方法でに既にパタ
ーニングされて形成されている。寸法L40、L41
43、L44は前記薄膜13aと薄膜13bとが重なって
いる部分の寸法を示す。薄膜13bに対して投影露光処
理する際に用いられる分割パターンは、境界線16cに
対して左側のTFTに関わる寸法L40と、境界線16c
に対して右側のTFTに関わる寸法L43とが同じ大きさ
になるように分割パターンが設計されている。さらに、
境界線16cに対して左側のTFTに関わる寸法L
41と、境界線16cに対して右側のTFTに関わる寸法
44とが同じ大きさになるように分割パターンが設計さ
れている。
【0018】しかし、実際は、設計どうりにパターニン
グできず、前記薄膜13aが形成される位置と薄膜13
bが形成される位置とのあいだにずれが生じ、図16に
示すように重ね合わせずれ量L65、L66が生じ、設計上
のパターンとの差異が生じる。
【0019】また、前記重ね合わせずれ量L65、L66
相対的な方向および大きさが、境界線16cを介して隣
り合う2つのTFT間において異なり、多くのばあい重
ね合わせずれ量L65の大きさと、重ね合わせずれ量L66
の大きさは等しくない(L65≠L66)。図16におい
て、薄膜13eのうち境界線16cの左側の薄膜13e
は、薄膜13dに対して負の方向にずれが生じており、
薄膜13eのうち境界線16cの右側の薄膜13eは、
薄膜13dに対して正の方向にずれが生じている。した
がって、境界線16cの左側に形成されるTFTと右側
に形成されるTFTとのあいだに、相対的な重ね合わせ
ずれ量の差|L65−L66|が発生する。該重ね合わせず
れ量の差|L65−L66|は、図16における重なり面積
11と重なり面積S12との差、重なり面積S13と重なり
面積S14との差を生じさせる。たとえば前記薄膜13a
と薄膜13bとが重なっている部分で寄生容量が形成さ
れるばあいは、境界線16cを境に左側に形成されるT
FTの寄生容量と、右側に形成されるTFTの寄生容量
とのあいだに差が生じる。つまり、TFT完成後では、
図19に示される寄生容量(Cgd)19hと、寄生容量
(Cgs)19gとの差に相当し、境界線16cを介して
隣接する2つのTFTおよび2つの液晶セル間の電気的
な特性に差が生じて、実際の表示画面上では輝度差が生
じる。
【0020】つまり、感光パターンが分割されてなる分
割パターンをフォトマスクに形成し、該フォトマスクを
用いて液晶表示装置の表示画面部分を形成すると、分割
パターンの境界部分で重ね合わせずれ量の差|L65−L
66|に応じた輝度差が生じ、その程度によっては境界線
として認識され表示品質不良と判断される。先に形成さ
れる薄膜と後に形成される薄膜とのあいだの位置のずれ
は、先に形成される薄膜を形成するために投影露光処理
を行うときと、後に形成される薄膜を形成するために投
影露光処理を行うときとでガラス基板の熱膨張(収縮)
率に差が生じて分割パターンをレジストに転写する際の
倍率が変動することや、アライメントを行う際のローテ
ーションエラーや、ステッパのX−Y移動ステージを移
動する際の移動誤差などが主な原因で発生するものであ
る。
【0021】また、TFTの電気的な特性にも依存する
が、一般的に、重ね合わせずれ量の差|L65−L66|に
おいて問題とされる大きさは約0.2μm程度であるの
で、従来の技術では前記重ね合わせずれ量の差|L65
66|を問題のないレベルに制御することは困難であ
る。
【0022】本発明は、前述のような問題点を解消する
ためになされたもので、複数の分割パターンが形成され
たフォトマスクを作成し、投影露光処理時にそれらの分
割パターンを継ぎ合わせて1つの感光パターンを形成す
るばあいでも、フォトマスクに形成される分割パターン
の一部分を変形させることにより、異なる分割パターン
を用いて形成されたTFT間の特性差を緩和することが
でき、表示画面の輝度の均一化を可能とし、表示品質な
どに関わる素子の品質を向上させることができる半導体
装置の製法および該製法に用いられるフォトマスクを提
供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に関わる投影露光
処理の方法は、境界線を介して隣接する領域の素子を形
成する際に用いられる複数の分割パターンのそれぞれの
素子部分を互いに補完するように複数の分割パターンを
形成し、さらに互いに捕って形成する領域が設けられた
複数の分割パターンが形成されたフォトマスクを用いて
投影露光処理を行い、薄膜のパターニングを行うもので
ある。
【0024】本発明の半導体装置の製法は、(a)基板
上に薄膜を成膜したのち、該薄膜上に感光性を有する樹
脂からなる膜を形成し、(b)所望の感光パターンが形
成されたフォトマスクを介して、投影露光処理して感光
パターンを前記樹脂からなる膜に転写し、(c)転写さ
れた感光パターンを現像して感光樹脂像を形成し、
(d)該感光樹脂像をエッチングマスクとして用いて前
記薄膜をエッチングしたのち、前記感光樹脂像を剥離す
ることによって、該感光樹脂像の形状に対応した形状に
前記薄膜をパターニングする半導体装置の製法であっ
て、前記感光パターンが分割されてなる複数の分割パタ
ーンが少なくとも1つ形成された少なくとも1つのフォ
トマスクを介して投影露光処理をして、前記複数の分割
パターンを順次選択的に前記樹脂からなる膜に転写し、
前記薄膜の表面上に感光樹脂像を形成する際に、前記複
数の分割パターンのうち、1つの分割パターンと、該1
つの分割パターンに隣接する他の分割パターンとの境界
部分において、前記1つの分割パターンおよび前記他の
分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補完されるよ
うに前記複数の分割パターンが形成された少なくとも1
つのフォトマスクを用いることを特徴とする。
【0025】前記所望の感光パターンが2つの分割パタ
ーンにより形成される。
【0026】前記所望の感光パターンが少なくとも3つ
の分割パターンにより形成される。
【0027】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に重なるように、前記1つの分割パターンおよび
前記他の分割パターンが形成される。
【0028】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に重なる幅が0.5〜5μmである。
【0029】本発明のフォトマスクは、請求項1記載の
半導体装置の製法に用いられるフォトマスクであって、
前記感光パターンが分割されてなる分割パターンが少な
くとも1つの前記フォトマスクにそれぞれ形成されてお
り、1つの分割パターンと、該1つの分割パターンに隣
接する他の分割パターンとの境界部分において、前記1
つの分割パターンおよび前記他の分割パターンのそれぞ
れの一部分が互いに補完されるように形成されてなるこ
とを特徴とする。
【0030】前記1つの分割パターンの周囲には遮光帯
が形成されており、前記他の分割パターンの周囲には遮
光帯が形成されており、前記1つの分割パターンおよび
前記他の分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補完
されてなるように、前記1つの分割パターンの一部分が
前記他の分割パターンの周囲に形成される遮光帯に形成
されており、前記他の分割パターンの一部分が前記一の
分割パターンの周囲に形成される遮光帯に形成されてな
る。
【0031】前記所望の感光パターンが2つの分割パタ
ーンにより形成される。
【0032】前記所望の感光パターンが少なくとも3つ
の分割パターンにより形成される。
【0033】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に重なるように、前記1つの分割パターンおよび
前記他の分割パターンが形成されてなる。
【0034】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に0.5〜5μm重なる。
【0035】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しつつ、本発明
の半導体装置の製法および該製法に用いられるフォトマ
スクの実施の形態について説明する。
【0036】実施の形態1 本発明の半導体装置の製法および該製法に用いられるフ
ォトマスクの実施の形態1について説明する。図1は、
本発明の半導体装置の製法に用いられる一対のフォトマ
スクを示す説明図である。図1において、1は第1のフ
ォトマスク、2は第2のフォトマスク、1b、2bはそ
れぞれ分割パターンが形成される領域を示す。本実施の
形態においては、1つの薄膜を投影露光処理する際に用
いられる感光パターンを2分割して2枚のフォトマスク
に形成するばあいについて説明する。1a、2aは第1
のフォトマスク1および第2のフォトマスク2上に形成
された遮光帯を示す。1cは領域1bと遮光帯1aの境
界部分の一部分を示す領域であり、2cは領域2bと遮
光帯2aの境界部分の一部分を示す領域である。図2は
図1の領域1c、2cを示す部分拡大説明図である。図
2(a)は領域1cに形成される分割パターンおよび遮
光帯1aを示す部分拡大説明図であり、図2(b)は領
域2cに形成される分割パターンおよび遮光帯2aを示
す部分拡大説明図である。また、1d、2dは、それぞ
れ、図17に示すステッパのブラインド17eのフォト
マスク上での設定位置である。1e、1f、2e、2f
は、従来の技術に関わる分割パターンおよび遮光帯(図
11参照)と、本実施の形態に関わる分割パターンおよ
び遮光帯とのあいだにおいて変更を有している領域を示
す。1g、2gは、図1に示される一対のフォトマスク
を用いて形成されるTFTの1つ分に関わる領域を示
す。
【0037】図3は、図13に示される従来の分割パタ
ーン13bのうちTFTの1つ分に関わる部分の分割パ
ターンを示す部分拡大説明図である。図3において、3
aおよび3bで示される領域がTFTの一部分を構成す
る領域である。前述の従来の技術においては、感光パタ
ーンが左右に2分割されてなる分割パターンが形成され
たフォトマスクが示されていた。しかし、本実施の形態
においては、フォトマスクに感光パターンを分割して形
成するとともに、第1のフォトマスクと第2のフォトマ
スクとの境界部分に形成される分割パターンの一部分
が、さらに分割されて形成される。たとえば、第1のフ
ォトマスクに形成される分割パターンのうち領域1e
(図2参照)に形成される分割パターンの領域3b部分
は、第2のフォトマスクの遮光帯の領域2f(図2参
照)に形成される。一方、第2のフォトマスクに形成さ
れる分割パターンのうち領域2e(図2参照)に形成さ
れる分割パターンの領域3a部分は、第1のフォトマス
クの遮光帯の領域1f(図2参照)に形成される。した
がって、第1のフォトマスクに形成される分割パターン
のうち領域1e(図2参照)に形成される分割パターン
の領域3b部分は、第2のフォトマスクを用いて投影露
光処理を行うことによりレジストに転写される。同様
に、第2のフォトマスクに形成される分割パターンのう
ち領域2e(図2参照)に形成される分割パターンの領
域3a部分は、第1のフォトマスクを用いて投影露光処
理を行うことによりレジストに転写される。結果とし
て、図2に示されるように2つの分割パターンを形成す
ることにより、前記第1のフォトマスクに形成される分
割パターンの一部分と、前記第2のフォトマスクに形成
される分割パターンの一部分とは互いに補完されてい
る。
【0038】図4は、図2の領域2gに形成される分割
パターンを示す部分拡大説明図であり、図4に示される
分割パターンを2hとする。図5は、図2の領域1gに
形成される分割パターンを示す部分拡大説明図であり、
図5に示される分割パターンを1hとする。図6は、図
4に示される分割パターン2hと図5に示される分割パ
ターン1hの関係を示すために、分割パターン1hと分
割パターン2hとを重ね合わせた状態を示す説明図であ
る。図6において、L1 、L2 、L3 、L4 、L5 、L
6 、L7 、L8 、L9 、L10、L11は図示された各箇所
の寸法を示す。
【0039】図7は、図1に示される第1のフォトマス
ク1および第2のフォトマスク2を用いて薄膜をパター
ニングしたところを示す平面説明図である。図7におい
て、5はガラス基板を示し、6aは第1のフォトマスク
に形成される分割パターンを用いてパターニングされた
薄膜が形成されている領域を示し、6bは第2のフォト
マスクに形成される分割パターンを用いてパターニング
された薄膜が形成されている領域を示し、6cは領域6
aと領域6bとの境界線を示す。なお、ガラス基板5と
領域6aに形成された薄膜とのあいだ、およびガラス基
板5と領域6aに形成された薄膜とのあいだには、既に
所望の形状にパターニングされている薄膜が形成されて
いる。また、6dは境界線6c付近の一部分を示す領域
である。
【0040】図8は、図7に示される領域6dに形成さ
れる薄膜の一例を示す部分拡大説明図である。8bは第
1のフォトマスクまたは第2のフォトマスクを用いてパ
ターニングされた薄膜であり、8aは薄膜8bの下部に
既に形成されている薄膜である。8cは境界線6c付近
の領域である。S1 、S2 、S3 、S4 、S5 、S6
7 、S8 は、薄膜8bのTFTに関わる領域のうち、
薄膜8aに重なっている部分の面積、すなわち重なり面
積を示す。なお、図8において、薄膜8bのうち第1の
フォトマスクを用いてパターニングされた薄膜8bは、
薄膜8aに対して負の方向にずれが生じており、薄膜8
bのうち第2のフォトマスクを用いてパターニングされ
た薄膜8bは、薄膜8aに対して正の方向にずれが生じ
ている。図9は、図8に示されるの領域8cの部分拡大
説明図である。図9には、境界線6cに沿って隣接する
2つのTFTに関わる薄膜8aおよび薄膜8bが示され
ている。L12、L13、L14およびL15は、第1のフォト
マスクを用いて形成された薄膜8bと、該薄膜8bの下
部に形成されている薄膜8aとが重なっている部分の長
さ(以下、単に「重なり長」という)を示す。一方、L
16、L17、L18およびL19は第2のフォトマスクを用い
て形成された薄膜8bと、該薄膜8bの下部に形成され
ている薄膜8aとの重なり長を示す。また、L20
21、L22およびL23は図示された部分の寸法をそれぞ
れあらわす。S1 、S2 、S3 、S4 は図8にも示され
ている重なり面積をそれぞれ示す。
【0041】つぎに、第1のフォトマスクに形成される
分割パターンおよび第2のフォトマスクに形成される分
割パターンについて詳しく説明する。図2(a)に示さ
れる領域1eの分割パターンによりパターニングされる
薄膜と、図2(b)に示される領域2eの分割パターン
によりパターニングされる薄膜とは隣接して形成され
る。なお、前記第1のフォトマスクに形成される分割パ
ターンの一部分と、第2のフォトマスクに形成される分
割パターンの一部分とが互いに補完されるように、1つ
の感光パターンが分割され前記2つの分割パターンが形
成される。
【0042】具体的には、分割パターンのうちTFTに
関わる部分を図3に示すように領域3aと3bとに上下
に2分割し、第1のフォトマスクに形成される分割パタ
ーンのうち領域1eに形成される分割パターンを用いて
領域3b以外の領域を形成するようにし、領域3bは露
光しないように遮光パターンにする。一方、第2のフォ
トマスクに形成される分割パターンのうち領域2eに形
成される分割パターンを用いて領域3a以外の領域を形
成するようにし、領域3aは露光しないように遮光パタ
ーンにする。また、第1のフォトマスクに形成される遮
光帯を用いて分割パターンのTFT部分のうち領域3a
のみを形成するようにし、他の領域は露光しないよう遮
光パターンにする。一方、第2のフォトマスクに形成さ
れる遮光帯を用いて分割パターンのTFT部分のうち領
域3bのみを形成するようにし、他の領域は露光しない
よう遮光パターンにする。
【0043】つぎに、第1のフォトマスクに形成される
分割パターンと第2のフォトマスクに形成される分割パ
ターンとの詳細な重なりについて、図4〜図6を用いて
説明する。従来の技術において記載されるようにレジス
トパターンの不要な残を防止するために、図6に示され
るように、分割パターン2hおよび分割パターン1h
は、分割パターン2hと分割パターン1hとが互いに重
なり合うように形成される。たとえば、図6に示される
寸法L4 、L5 、L6 、L7 、L8 、L9 、L10はたと
えば0.5〜5μm程度であり、とくに好ましくは3μ
m程度である。また、寸法L2 が寸法L1 の寸法1/2
となるように、かつ、寸法L3 が寸法L11の1/2とな
るように分割パターン2hおよび分割パターン1hが形
成される。なお、領域2e(図2参照)に形成される分
割パターン、および領域1f(図2参照)に形成される
分割パターンについても同様に重なり合う領域を設けて
作成する。
【0044】つぎに、前記第1のフォトマスクおよび第
2のフォトマスクを用いて行われる半導体装置の製法の
一実施の形態について説明する。まず、基板上に金属
膜、半導体の層または絶縁膜などからなる薄膜を成膜
し、該薄膜上に感光性を有する樹脂を塗布する。つぎに
ステッパを用いて投影露光処理を行う。
【0045】前記投影露光処理を行う際、前記第1のフ
ォトマスクおよび第2のフォトマスクをステッパのフォ
トマスクとして用いる。まずはじめに、第1のフォトマ
スクおよび基板について、ステッパとのアライメントを
それぞれ実施する。そののち、第1のフォトマスクに形
成された分割パターンのみを前記感光性を有する樹脂に
転写するために、第1のフォトマスクに形成された分割
パターンおよび遮光帯のうち、分割パターンおよび遮光
帯の分割パターンを囲む部分以外をステッパのブライン
ドの遮光板で覆う。このとき、ステッパのブラインドの
遮光板の端部を第1のフォトマスクの遮光帯の設定位置
に合わせる。さらに、ステッパのX−Y移動ステージを
移動させて前記基板を所望の位置まで移動させたのち、
ステッパのシャッタを開いて露光し、前記感光性を有す
る樹脂に第1のフォトマスクに形成された分割パターン
を転写する。続けて、第1のフォトマスクに形成された
分割パターンと同様の方法で、第2のフォトマスクに形
成された分割パターンを前記感光性を有する樹脂に転写
し、一つの感光パターンを前記感光性を有する樹脂に転
写する。
【0046】最後に、前記感光性を有する樹脂を現像処
理し、前記一つの感光パターンの形状に対応する形状の
感光樹脂像を薄膜上に形成し、該薄膜に対してエッチン
グ処理を行い、前記感光樹脂像を剥離処理する。さら
に、前述の処理を繰り返すことにより、所望の形状を有
する複数の薄膜を前記基板上に順次形成し半導体装置を
うる。
【0047】本実施の形態においては、第1のフォトマ
スクの分割パターンと、該分割パターンに隣接する第2
のフォトマスクの分割パターンとの境界部分において、
前記2つの分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補
完されるように、第1のフォトマスクまたは第2のフォ
トマスクにそれぞれ前記2つの分割パターンが形成され
る。したがって、図8および図9に示すように、境界線
6cに対して左側の薄膜8bのうち、境界線6cに最も
隣接する2つの薄膜8bの領域3a(図3参照)の部分
と、境界線6cに対して右側の薄膜8bのうち、境界線
6cに最も隣接する2つの薄膜8bの領域3a(図3参
照)の部分とが、同じフォトマスクすなわち第1のフォ
トマスクを用いて投影露光処理される。その結果、境界
線6cに対して左右両側の4つの薄膜8bの領域3a
(図3参照)の部分と、前記薄膜8aとのあいだの重ね
合わせずれ量は等しくなる。同様に、境界線6cに対し
て左右両側の4つの薄膜8bの領域3b(図3参照)の
部分と、前記薄膜8aとのあいだの重ね合わせずれ量も
等しくなる。
【0048】つまり、図9に示される重なり長L16と重
なり長L18、重なり長L17と重なり長L19、重なり長L
12と重なり長L14、重なり長L13と重なり長L15、重な
り長L20と重なり長L22、重なり長L21と重なり長L23
とがそれぞれ等しくなる。ここで、重なり長L12と重な
り長L14とをα1 、重なり長L16と重なり長L18とをβ
1 、重なり長L13と重なり長L15とをα2 、重なり長L
17と重なり長L19とをβ2 、重なり長L20と重なり長L
22とをW、さらに重なり長L21と重なり長L23とを2W
とそれぞれ表す。また、重なり面積S1 と重なり面積S
2 とが等しくなり、重なり面積S3 と重なり面積S4
が等しくなる。ここで、前記重なり長を用いて重なり面
積を表すと、重なり面積S1 と重なり面積S2 はW(α
1 +β1)、さらに重なり面積S3 と重なり面積S4
W(α2 +β2 )と表しうる。
【0049】一方、重なり面積S5 および重なり面積S
7 を前記重なり長で表すと、重なり面積S5 は2W
α1 、重なり面積S7 は2Wα2 と表しうる。また、重
なり面積S6 および重なり面積S8 を前記重なり長で表
すと、重なり面積S6 は2Wβ1、重なり面積S8 は2
Wβ2 と表しうる。
【0050】したがって、重なり面積S1 、S2 と重な
り面積S5 との差(S1 −S5 =S2 −S5 )はW(α
1 −β1 )、重なり面積S1 、S2 と重なり面積S6
の差(S1 −S6 =S2 −S6 )はW(α1 −β1 )と
表しうる。同様に、重なり面積S3 、S4 と重なり面積
7 との差(S7 −S3 =S7 −S4 )はW(α2 −β
2 )、重なり面積S3 、S4 と重なり面積S8 との差
(S8 −S3 =S8 −S4 )はW(α2 −β2 )と表し
うる。
【0051】一方、従来のフォトマスクにおいては、か
かる本実施の形態のように2つの分割パターンが互いに
補完するように形成されていない。たとえば図16に示
される薄膜13eのうち、境界線16に対して左側の薄
膜13eは第1のフォトマスクを用いて形成されてお
り、さらに境界線16に対して右側の薄膜13eは第2
のフォトマスクを用いて形成されている。ここで、投影
露光処理の際に生じる薄膜13dに対する第1のフォト
マスクおよび第2のフォトマスクの配置のずれが、本実
施の形態と同じ大きさだけ生じたと仮定して、図9に示
される重なり長と同様に図16に示される重なり長をα
1 、α2 、β1 、β2 またはWを用いて表すと、重なり
長L60はα1 、重なり長L61はα2 、重なり長L63はβ
1 、重なり長L64はβ2 、重なり長L59は2W、重なり
長L62は2Wと表しうる。さらに、重なり面積S11は2
Wα1 、重なり面積S12は2Wβ1 、重なり面積S13
2Wα2 、さらに重なり面積S14は2Wβ2 と表しう
る。したがって、重なり面積S11と重なり面積S12との
差(S11−S12)は2W(α1 −β1 )、重なり面積S
13と重なり面積S14との差(S13−S14)は2W(α2
−β2 )と表しうる。
【0052】つまり、従来のフォトマスクを用いて薄膜
を形成をしたばあいに生じる重なり面積の差の大きさに
対して、本実施の形態のフォトマスクを用いて薄膜を形
成をしたばあいに生じる重なり面積の差の大きさは1/
2となる。なお、前記重なり面積は、図19に示される
寄生容量(Cgd)19hおよび寄生容量(Cgs)19g
に影響を与えるため、前記重なり面積の差を小さくする
ことにより、液晶表示装置の表示画面上に生じる輝度差
を減少させることができる。
【0053】本実施の形態のフォトマスクを用いて半導
体装置を形成することで、重なり面積の差を1/2に減
少させることができ、用いられる分割パターンが変わる
部分、すなわち境界部分を介する左右のTFT間の電気
的な特性の差が緩和され、表示不良の発生が解消され
る。また、分割パターンの重ね合わせ精度管理について
も、従来と同じ管理方法で従来の1/2に減少させるこ
とができたので、管理方法および頻度の簡素化が達成さ
れた。なお、本明細書においては説明を簡素にする目的
で、図8および図9などに示される重ね合わせずれ量を
分割パターンの各寸法に対して大きめに示したが、実際
は図示した比率よりも小さく、分割パターンをさらに分
割してフォトマスクに形成したことによりTFTなど素
子の電気的な特性に重大な悪影響を与えることはない。
【0054】実施の形態2 前述の実施の形態1では、1つの感光パターンを左右に
2分割して2つの分割パターンとし、2枚のフォトマス
クにそれぞれ形成したばあいを説明したが、感光パター
ンの分割数は2以上であってもよく、そのばあいフォト
マスクの枚数は1枚でもよく、2枚以上であってもよ
い。たとえば、感光パターンを縦に平行に3分割し、3
つの分割パターンを3枚のフォトマスクにそれぞれ形成
してもよい。かかるばあいにおいて、3つの分割パター
ンは、左側の分割パターンと中央の分割パターンとが互
いに補完され、右側の分割パターンと中央の分割パター
ンとが互いに補完されるようにそれぞれ形成される。な
お、前記3つの分割パターンを用いて投影露光処理を行
うばあいは、露光を3回行うことにより一つの感光パタ
ーンが感光性を有する樹脂に転写される。また、実施の
形態1では、2つの分割パターンの境界線に沿う2ライ
ン分、すなわち境界線の左右で計4ライン分の分割パタ
ーンが互いのフォトマスクで補完されるように、各分割
パターンを形成しているが、補完される部分を広げても
よく、逆に狭めてもよい。
【0055】さらに、実施の形態1では、分割パターン
のうち1つのTFTに関わる部分を上下に均等に2分割
した(図3に示される領域3aと領域3bとに分割し
た)が、素子の特性を調整するなどの目的で、互いに補
完される部分において不均一に2分割しても構わない
し、分割する数を2つ以上にしてもよい。また、実施の
形態1では、説明を簡素化するために紙面の左右方向の
重ね合わせずれについてのみ説明したが、当然、紙面の
上下方向に対しても同様に適用できる。さらに、とくに
左右方向および上下方向の直交座標系でなくとも、方向
は自由に設定でき限定されるものではない。
【0056】また、実施の形態1では、図2に示される
ように、第1のフォトマスクに形成される分割パターン
のうち、領域1eの分割パターンの図3に示される領域
3bの部分を、第2のフォトマスクに形成される遮光帯
2aの領域2fに形成し、さらに第2のフォトマスクに
形成される分割パターンのうち領域2eの分割パターン
の図3に示される領域3aの部分を、第1のフォトマス
クに形成される遮光帯1aの領域2fに形成している
が、互いに補完されるように2つの分割パターンを形成
すればよくこの限りではない。
【0057】また、実施の形態1では、ステッパ露光装
置を用いて投影露光処理するばあいについて説明した
が、ミラープロジェクション露光装置を用いたばあいに
おいても同様に適用できる。また、実施の形態1におい
ては、液晶表示装置に含まれるTFTの製造工程につい
て説明したが、他の素子に適応したばあいにおいても、
異なる分割パターンを用いてパターニングされた素子間
の特性変化の緩和効果は同様であり、TFT以外の、た
とえばポリシリコンTFT、MIM(metalins
ulator metal)型液晶ディスプレイ素子、
イメージセンサまたはLSI(large scale
integrated circuit)、IC(i
ntegrated circuit)またはCCD
(charge coupled device)など
にも適応しうる。また、実施の形態1では、感光性を有
する樹脂として、ポジレジストを使用した例について説
明したが、ネガレジストなど他の感光性を有する樹脂を
使用したばあいにも適応しうる。
【0058】前述の実施の形態1および2において、フ
ォトマスクとしては、熱膨張が少ないため厚さが3〜6
mm程度の石英基板を使用することが好ましく、感光性
を有する樹脂として、たとえばポジレジストを用いるば
あい、ノボラック樹脂を使用することが好ましい。前記
感光性を有する樹脂を塗布するために用いられる装置と
しては、スピン回転を利用して感光性を有する樹脂を塗
布するスピナーを用いることが好ましい。なお、前記感
光性を有する樹脂を塗布する前に、あらかじめフォトマ
スクの表面を洗浄しておく(以下、単に「洗浄工程」と
いう)ことが好ましく、洗浄工程と感光性を有する樹脂
を塗布する塗布工程とを続けて行いうる装置を用いるば
あいもあり、かかるばあいにおいてはスクラバーコータ
ー、またはスクラバーコーターディベロッパなどを用い
ることが好ましい。また、感光性を有する樹脂を塗布す
る条件としては、感光性を有する樹脂の膜厚が1.0〜
2.0μm程度であることが好ましく、さらに1.5〜
1.6μm程度であることが最も好ましい。また、前記
スピナーを用いて感光性を有する樹脂を塗布するばあ
い、スピナーの回転数は600〜2000rpm (回転数
/分)程度であることが好ましく、さらに1000rpm
程度であることが最も好ましい。また、分割パターンを
感光性を有する樹脂に転写するばあいにおいて、露光の
条件はエネルギ量で示すと20〜50mJ/cm2 である
ことが好ましい。なお、前記エネルギ量は、一般的に露
光に用いられる光の光量(mW/cm2 )とステッパのシ
ャッタを開く時間(秒)の積に等しい。さらに、前記フ
ォトマスクの表面上に分割パターンを形成する方法とし
ては、前記石英基板などのフォトマスクの母材表面上に
クロムなどからなる金属膜を成膜し、該金属膜の表面上
に、前記分割パターンを形成するための感光性を有する
樹脂を塗布し、EB(電子ビーム描画装置)またはレー
ザ描画装置を用いて、前記分割パターンを形成するため
の感光性を有する樹脂を露光し、前記金属膜をエッチン
グし、さらに前記金属膜表面上の感光性を有する樹脂を
剥離することにより、前記フォトマスクの表面上に所望
の形状の分割パターンを形成することが好ましい。
【0059】
【発明の効果】前述のように、本発明によれば、TFT
などの素子を形成するための感光パターンを分割してフ
ォトマスクに形成し、投影露光処理時に継ぎ合わせて1
つの感光パターンとして合成する際に、感光パターンが
分割されてなる分割パターンの一部分を該分割パターン
に隣接する分割パターンの一部分で互いに補完するよう
にフォトマスクに分割パターンを形成したため、前記境
界部分の左右それぞれに隣接する両分割パターン間の重
ね合わせずれ量の差を減少させることができ、素子特性
の変化およびそれによる弊害が緩和されるという効果を
うる。また、従来の同じ重ね合わせずれ量の許容値と同
じ重ね合わせずれ量の許容値にしたがって投影露光処理
を行うばあいであっても、重ね合わせずれ量を管理する
方法をより簡素化でき、同時に重ね合わせずれ量を管理
する頻度を低減することができるという効果をうる。ま
た、素子の設計においても、異なる分割パターンを用い
て形成される素子間の電気的な特性の差を防止するため
に特別に素子の構造を変更する必要がなく、本明細書の
実施の形態に示されるように、境界部分を互いに補完す
るように分割パターンを形成するばあいにおいても、従
来の素子と同じ構造の素子を形成しうるようにフォトマ
スクに分割パターンを作成すればいいので、素子の設計
に自由度をもたせられる効果がある。
【0060】本発明の半導体装置の製法は、(a)基板
上に薄膜を成膜したのち、該薄膜上に感光性を有する樹
脂からなる膜を形成し、(b)所望の感光パターンが形
成されたフォトマスクを介して、投影露光処理して感光
パターンを前記樹脂からなる膜に転写し、(c)転写さ
れた感光パターンを現像して感光樹脂像を形成し、
(d)該感光樹脂像をエッチングマスクとして用いて前
記薄膜をエッチングしたのち、前記感光樹脂像を剥離す
ることによって、該感光樹脂像の形状に対応した形状に
前記薄膜をパターニングする半導体装置の製法であっ
て、前記感光パターンが分割されてなる複数の分割パタ
ーンが少なくとも1つ形成された少なくとも1つのフォ
トマスクを介して投影露光処理をして、前記複数の分割
パターンを順次選択的に前記樹脂からなる膜に転写し、
前記薄膜の表面上に感光樹脂像を形成する際に、前記複
数の分割パターンのうち、1つの分割パターンと、該1
つの分割パターンに隣接する他の分割パターンとの境界
部分において、前記1つの分割パターンおよび前記他の
分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補完されるよ
うに前記複数の分割パターンが形成された少なくとも1
つのフォトマスクを用いることを特徴とするため、異な
る分割パターンを用いて形成された半導体装置間の電気
的な特性に差が生じることを緩和または防止できる。
【0061】前記所望の感光パターンが2つの分割パタ
ーンにより形成されるため、異なる分割パターンを用い
て形成された半導体装置間の電気的な特性に差が生じる
ことを緩和または防止できる。
【0062】前記所望の感光パターンが少なくとも3つ
の分割パターンにより形成されるため、異なる分割パタ
ーンを用いて形成された半導体装置間の電気的な特性に
差が生じることを緩和または防止できる。
【0063】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に重なるように、前記1つの分割パターンおよび
前記他の分割パターンが形成されるため、前記投影露光
処理を行ったのちの薄膜上に不要なレジストが残ること
を防ぎうる。
【0064】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に重なる幅が0.5〜5μmであるため、前記投
影露光処理を行ったのちの薄膜上に不要なレジストが残
ることを防ぎうる。
【0065】本発明のフォトマスクは、請求項1記載の
半導体装置の製法に用いられるフォトマスクであって、
前記感光パターンが分割されてなる分割パターンが少な
くとも1つの前記フォトマスクにそれぞれ形成されてお
り、1つの分割パターンと、該1つの分割パターンに隣
接する他の分割パターンとの境界部分において、前記1
つの分割パターンおよび前記他の分割パターンのそれぞ
れの一部分が互いに補完されるように形成されてなるこ
とを特徴とするため、異なる分割パターンを用いて形成
された半導体装置間の電気的な特性に差が生じることを
緩和または防止できる。
【0066】前記1つの分割パターンの周囲には遮光帯
が形成されており、前記他の分割パターンの周囲には遮
光帯が形成されており、前記1つの分割パターンおよび
前記他の分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補完
されてなるように、前記1つの分割パターンの一部分が
前記他の分割パターンの周囲に形成される遮光帯に形成
されており、前記他の分割パターンの一部分が前記一の
分割パターンの周囲に形成される遮光帯に形成されてな
るため、異なる分割パターンを用いて形成された半導体
装置間の電気的な特性に差が生じることを緩和または防
止できる。
【0067】前記所望の感光パターンが2つの分割パタ
ーンにより形成されるため、異なる分割パターンを用い
て形成された半導体装置間の電気的な特性に差が生じる
ことを緩和または防止できる。
【0068】前記所望の感光パターンが少なくとも3つ
の分割パターンにより形成されるため、異なる分割パタ
ーンを用いて形成された半導体装置間の電気的な特性に
差が生じることを緩和または防止できる。
【0069】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に重なるように、前記1つの分割パターンおよび
前記他の分割パターンが形成されてなるため、前記投影
露光処理を行ったのちの薄膜上に不要なレジストが残る
ことを防ぎうる。
【0070】前記1つの分割パターンを用いて投影露光
処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
の一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光処
理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターンの
一部分に0.5〜5μm重なるため、前記投影露光処理
を行ったのちの薄膜上に不要なレジストが残ることを防
ぎうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体装置の製法に用いられる一対
のフォトマスクを示す説明図である。
【図2】 図1の部分拡大説明図である。
【図3】 従来の分割パターンのうちTFTの1つ分に
関わる部分の分割パターンを示す部分拡大説明図であ
る。
【図4】 図2の部分拡大説明図である。
【図5】 図2の部分拡大説明図である。
【図6】 図4に示される分割パターンと図5に示され
る分割パターンとを重ね合わせた状態を示す説明図であ
る。
【図7】 図1に示される第1のフォトマスクおよび第
2のフォトマスクを用いて薄膜をパターニングしたとこ
ろを示す平面説明図である。
【図8】 図7の部分拡大説明図である。
【図9】 図8の部分拡大説明図である。
【図10】 従来のマスクの一例を示す説明図である。
【図11】 図10の部分拡大説明図である。
【図12】 図10に示される第1のフォトマスクおよ
び第2のフォトマスクを用いて薄膜をパターニングした
ところを示す平面説明図である。
【図13】 図12の部分拡大説明図である。
【図14】 図13の部分拡大説明図である。
【図15】 図12の部分拡大説明図である。
【図16】 図15の部分拡大説明図である。
【図17】 レジストパターンを形成するためのステッ
パの概略の構成を示す説明図である。
【図18】 従来のステッパを用いてガラス基板上に成
膜された薄膜をパターニングする方法を示す断面工程説
明図である。
【図19】 TFTを使用した液晶表示装置の1画素分
の等価回路を示す説明図である。
【図20】 ステッパのフォトマスクの一例およびステ
ッパのブラインドの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 第1のフォトマスク、1a 遮光帯、1b、1c、
1e、1f、1g 領域、1d 設定位置、2 第2の
フォトマスク、2a 遮光帯、2b、2c、2e、2
f、2g 領域、2d 設定位置。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)基板上に薄膜を成膜したのち、該
    薄膜上に感光性を有する樹脂からなる膜を形成し、
    (b)所望の感光パターンが形成されたフォトマスクを
    介して、投影露光処理して感光パターンを前記樹脂から
    なる膜に転写し、(c)転写された感光パターンを現像
    して感光樹脂像を形成し、(d)該感光樹脂像をエッチ
    ングマスクとして用いて前記薄膜をエッチングしたの
    ち、前記感光樹脂像を剥離することによって、該感光樹
    脂像の形状に対応した形状に前記薄膜をパターニングす
    る半導体装置の製法であって、前記感光パターンが分割
    されてなる複数の分割パターンが少なくとも1つ形成さ
    れた少なくとも1つのフォトマスクを介して投影露光処
    理をして、前記複数の分割パターンを順次選択的に前記
    樹脂からなる膜に転写し、前記薄膜の表面上に感光樹脂
    像を形成する際に、前記複数の分割パターンのうち、1
    つの分割パターンと、該1つの分割パターンに隣接する
    他の分割パターンとの境界部分において、前記1つの分
    割パターンおよび前記他の分割パターンのそれぞれの一
    部分が互いに補完されるように前記複数の分割パターン
    が形成された少なくとも1つのフォトマスクを用いるこ
    とを特徴とする半導体装置の製法。
  2. 【請求項2】 前記所望の感光パターンが2つの分割パ
    ターンにより形成される請求項1記載の半導体装置の製
    法。
  3. 【請求項3】 前記所望の感光パターンが少なくとも3
    つの分割パターンにより形成される請求項1記載の半導
    体装置の製法。
  4. 【請求項4】 前記1つの分割パターンを用いて投影露
    光処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パター
    ンの一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光
    処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
    の一部分に重なるように、前記1つの分割パターンおよ
    び前記他の分割パターンが形成される請求項1記載の半
    導体装置の製法。
  5. 【請求項5】 前記1つの分割パターンを用いて投影露
    光処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パター
    ンの一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露光
    処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パターン
    の一部分に重なる幅が0.5〜5μmである請求項4記
    載の半導体装置の製法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の半導体装置の製法に用い
    られるフォトマスクであって、前記感光パターンが分割
    されてなる分割パターンが少なくとも1つの前記フォト
    マスクにそれぞれ形成されており、1つの分割パターン
    と、該1つの分割パターンに隣接する他の分割パターン
    との境界部分において、前記1つの分割パターンおよび
    前記他の分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補完
    されるように形成されてなることを特徴とするフォトマ
    スク。
  7. 【請求項7】 前記1つの分割パターンの周囲には遮光
    帯が形成されており、前記他の分割パターンの周囲には
    遮光帯が形成されており、前記1つの分割パターンおよ
    び前記他の分割パターンのそれぞれの一部分が互いに補
    完されてなるように、前記1つの分割パターンの一部分
    が前記他の分割パターンの周囲に形成される遮光帯に形
    成されており、前記他の分割パターンの一部分が前記一
    の分割パターンの周囲に形成される遮光帯に形成されて
    なる請求項6記載のフォトマスク。
  8. 【請求項8】 前記所望の感光パターンが2つの分割パ
    ターンにより形成される請求項6記載のフォトマスク。
  9. 【請求項9】 前記所望の感光パターンが少なくとも3
    つの分割パターンにより形成される請求項6記載のフォ
    トマスク。
  10. 【請求項10】 前記1つの分割パターンを用いて投影
    露光処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パタ
    ーンの一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露
    光処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パター
    ンの一部分に重なるように、前記1つの分割パターンお
    よび前記他の分割パターンが形成されてなる請求項6記
    載のフォトマスク。
  11. 【請求項11】 前記1つの分割パターンを用いて投影
    露光処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パタ
    ーンの一部分が、前記他の分割パターンを用いて投影露
    光処理して前記樹脂からなる膜に転写された分割パター
    ンの一部分に0.5〜5μm重なる請求項10記載のフ
    ォトマスク。
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