JPH10106184A - マイクロアクチュエータ - Google Patents

マイクロアクチュエータ

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Publication number
JPH10106184A
JPH10106184A JP25852996A JP25852996A JPH10106184A JP H10106184 A JPH10106184 A JP H10106184A JP 25852996 A JP25852996 A JP 25852996A JP 25852996 A JP25852996 A JP 25852996A JP H10106184 A JPH10106184 A JP H10106184A
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JP
Japan
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thin film
microactuator
stress generating
microactuator according
generating means
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JP25852996A
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English (en)
Inventor
Minoru Sakata
稔 坂田
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H57/00Electrostrictive relays; Piezoelectric relays
    • H01H2057/006Micromechanical piezoelectric relay

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  • Micromachines (AREA)
  • Moving Of Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で超薄型のマイクロアクチュエー
タを提供することにある。 【解決手段】 両端をベースフレーム10,11に固定
された板状梁体20の略中央片側縁部に切り欠き部21
を設けて巾狭部22を形成する。さらに、前記板状梁体
20の上面に応力発生手段12を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン等の単結
晶材,多結晶材にマイクロマシニング技術を施して製造
でき、特に、マイクロリレー,磁気ヘッドの駆動等に適
用できるマイクロアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、シ
リコン等の単結晶材にマイクロマシニング技術を施して
製造されるマイクロアクチュエータとしては、例えば、
表面に可動接点を設けた薄板状可動片を板厚方向に変形
させることにより、接点を開閉するマイクロリレーが提
案されている。
【0003】しかしながら、前述のマイクロアクチュエ
ータでは、薄板状可動片が板厚方向に変形するものであ
るので、薄板状可動片の表面に対向する位置に固定接点
を配置する必要がある。そして、動作特性の均一化を図
るためには、薄板状可動片の可動接点と固定接点との接
点間距離を正確に定める必要がある。このため、薄板状
可動片を設ける基板と、固定接点を設ける基板とを高い
位置決め精度で接合する必要があるので、製造が容易で
ない。また、前述の両基板を接合一体化した場合、固定
接点が可動片で被覆され、接続配線の引き出しが極めて
困難である。この結果、従来のマイクロアクチュエータ
では、歩留まりが悪いという問題点がある。
【0004】さらに、前述のマイクロアクチュエータを
磁気ヘッドの駆動に適用しようとすると、磁気ディスク
の表面に対して垂直方向に配置した磁気ヘッドを、前記
磁気ディスクの表面に沿って平行に移動させる必要があ
る。一方、前述の薄板状可動片は板厚方向に変形するも
のである。このため、磁気ヘッドを可動片に取り付けよ
うとすると、可動片自体を肉厚に形成し、この可動片の
側端面に磁気ヘッドを取り付けねばならない。この結
果、従来例にかかるマイクロアクチュエータでは、薄型
化できないという問題点がある。
【0005】本発明は、前記問題点に鑑み、製造が容易
で超薄型のマイクロアクチュエータを提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるマイクロ
アクチュエータは、前記目的を達成するため、両端をベ
ースフレームに固定された板状梁体の略中央片側縁部に
切り欠き部を設けて巾狭部を形成するとともに、前記板
状梁体の少なくとも片面に応力発生手段を形成した構成
としてある。
【0007】前記ベースフレームおよび前記板状梁体
は、単結晶シリコンあるいは多結晶シリコンで構成され
ていてもよい。
【0008】前記切り欠き部の最深部は、円弧面を有し
ていることが好ましい。
【0009】前記梁体の巾狭部における最小巾寸法は、
前記梁体の厚さ寸法よりも小さくした構成であってもよ
い。
【0010】前記梁体の基部に逃げ用切り欠き部を形成
しておいてもよい。
【0011】前記梁体は、略く字形状であってもよい。
【0012】前記応力発生手段は、前記梁体の表裏面に
形成されていてもよい。
【0013】前記応力発生手段は、表裏面を導電薄膜で
被覆された圧電薄膜であってもよい。
【0014】前記応力発生手段は、ヒータであってもよ
い。そして、ヒータとしては、梁体に絶縁膜を介して積
層した多結晶シリコン,白金あるいはチタンのいずれか
であってもよい。
【0015】前記梁体の少なくとも片面に、前記梁体を
巾方向に付勢する絶縁性熱酸化膜を積層しておいてもよ
い。
【0016】前記梁体の巾狭部から側方に延在する舌片
の片面に、磁気ヘッドを設けておいてもよい。
【0017】前記梁体の巾狭部の側端面に可動接点を設
けるとともに、この可動接点に対向する位置に接離可能
な固定接点を設けてマイクロリレーとしてもよい。
【0018】並設した一対の前記梁体のうち、その巾狭
部の対向する側端面に可動接点を接離可能に形成してマ
イクロリレーとしてもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる実施形態を
図1ないし図10の添付図面に従って説明する。第1実
施形態にかかるマイクロアクチュエータは、図1に示す
ように、ベースフレーム10,11に梁体20の両端を
固定したものである。前記ベースフレーム10,11お
よび梁体20は、機械的異方性の少ない単結晶シリコン
または多結晶シリコンから一体に形成されている。前記
梁体20の略中央片側縁部には平面三角形の切り欠き部
21が設けられ、これによって巾狭部22が形成されて
いる。
【0020】前記梁体20は、図2に示すように、その
巾狭部22の巾寸法Wを、梁体20の厚さ寸法tよりも
小さくしてある。このため、圧力発生手段12の伸長に
よって梁体20に圧縮力が生じると、断面2次モーメン
トが最小となる位置に変形が生じる。この結果、梁体2
0は板厚方向に変形することなく、巾方向に確実に変形
することになる。他は前述の第1実施形態と同様である
ので、説明を省略する。
【0021】さらに、前記梁体20の上面には、応力発
生手段12が形成されている。この応力発生手段12
は、表裏面を導電薄膜で被覆された圧電薄膜で形成され
ている。表裏面の前記導電薄膜は、前記ベースフレーム
10,11にそれぞれ設けた駆動用接続パッド12a,
12bにそれぞれ電気接続されている。なお、前記ベー
スフレーム10,11と、駆動用接続パッド12a,1
2bとの間は、電気的特性の安定化を図るため、絶縁薄
膜10a,11aでそれぞれ絶縁されている。また、同
様に、前記梁体20と応力発生手段12との間にも、絶
縁薄膜が形成されている。特に、界面剥離を防止するた
め、例えば、前記絶縁薄膜である熱酸化膜に、チタン、
導電薄膜である白金、圧電薄膜、チタンおよび導電薄膜
である白金を順次積層することにより、梁体20に応力
発生手段12を形成してもよい。
【0022】次に、前述の構成からなるマイクロアクチ
ュエータの動作について説明する。まず、応力発生手段
12の圧電薄膜に電圧が印加されていない場合には、応
力発生手段12は伸長せず、梁体20は真直なままであ
る。
【0023】そして、前記駆動用接続パッド12a,1
2bを介して前記応力発生手段12の圧電薄膜に電圧を
印加すると、圧電薄膜が長さ方向に伸長しようとする。
このため、ベースフレーム10,11に両端を固定され
た前記梁体20に圧縮応力が生じる。この結果、板厚寸
法よりも小さい巾寸法の巾狭部に、いわゆる座屈現象が
巾方向に生じ、図1中の点線で示すように梁体20が変
形する。
【0024】ついで、前述の電圧の印加を解除すると、
前記応力発生手段12の圧電薄膜が元の状態に収縮する
ので、梁体20は、それ自身のバネ力で元の真直な状態
に復帰する。したがって、電圧を調整することにより、
梁体20の巾方向の変形量を微調整できる。
【0025】第2実施形態は、図3に示すように、前記
梁体20の基部に逃げ用切り欠き部23を形成した場合
である。本実施形態によれば、梁体20の基部が巾狭と
なるので、梁体20がより一層変形しやすくなる。この
ため、消費電力を節減でき、応答特性が向上するという
利点がある。他は前述の第1実施形態と同様であるの
で、説明を省略する。
【0026】第3実施形態は、図4に示すように、梁体
20を予め略く字形状に形成した場合である。このた
め、応力発生手段12の伸長によって圧縮応力が生じる
と、梁体20が略く字形状であるので、梁体20が真直
な場合よりも巾方向の分力が大きい。このため、梁体2
0の変形が巾方向により一層確実に生じるだけでなく、
巾方向の変形量がより一層大きくなるという利点があ
る。
【0027】第4実施形態は、図5に示すように、梁体
20の略中央片側縁部に、最深部に円弧面を備えた切り
欠き部24を設けて巾狭部22を形成した場合である。
本実施形態によれば、前記切り欠き部24の円弧面によ
って応力が分散し、応力集中が生じにくくなる。このた
め、疲労破壊が生じにくくなり、寿命が伸びるという利
点がある。
【0028】第5実施形態は、図6に示すように、梁体
20の上面にボロン等を直接打ち込んでヒータ14を形
成した場合である。そして、このヒータ14はベースフ
レーム10,11に設けた駆動用接続パッド14a,1
4bに電気接続されている。したがって、本実施形態に
よれば、ヒータ14に電流を流して梁体20を加熱し、
梁体20を膨張させると、ベースフレーム10,11に
よって膨張を規制された梁体20に圧縮力が生じ、梁体
20が巾方向に屈曲する。本実施形態によれば、梁体2
0の上面にボロン等を直接打ち込むので、製造工程が短
く、生産性が高いという利点がある。
【0029】第6実施形態は、図7に示すように、ベー
スフレーム10,11および梁体20の上面に熱酸化膜
あるいは窒化膜からなる絶縁膜15を積層し、この絶縁
膜15の表面にヒータ16となる多結晶シリコン,白金
あるいはチタンのいずれかを積層した場合である。前記
絶縁膜15は、梁体20とヒータ16との絶縁を図るだ
けでなく、梁体20に巾方向の付勢力を付与するもので
ある。このため、ヒータ16に加熱されて梁体20に圧
縮応力が生じると、前述の付勢力を付与されていない梁
体20よりも始動時間が短く、かつ、俊敏に変形する。
この結果、応答特性の優れたマイクロアクチュエータが
得られる。また、本実施形態によれば、均一な絶縁膜1
5の表面に多結晶シリコン等を積層するので、電気抵抗
値が安定し、動作特性にバラツキのないマイクロアクチ
ュエータが得られるという利点がある。
【0030】第7実施形態は、図8に示すように、図5
に示した第5実施形態に類似するマイクロアクチュエー
タを多数個並設した場合である。なお、本実施形態で
は、電気的に絶縁された一対の応力発生手段12,13
が梁体20に形成されている。この実施形態によれば、
任意のマイクロアクチュエータを駆動することにより、
例えば、光シャッター,電光表示板として使用できる。
【0031】第8実施形態は、図9に示すように、磁気
ヘッド25を駆動する場合である。すなわち、本実施形
態では、略ロ字形状のベースフレーム17に梁体20を
架け渡してある。そして、このベースフレーム17の一
部および梁体20の表面には、絶縁薄膜17aを形成し
てある。さらに、前記梁体20の略中央片側縁部に平面
略三角形の切り欠き部21を設けることにより、巾狭部
22が形成されている。前記梁体20の上面には、応力
発生手段12が積層されている。この応力発生手段12
は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。さ
らに、前記梁体20の巾狭部22の側端面からは舌片2
4が側方に延在している。この舌片24の下面には磁気
ヘッド25が取り付けられている。前記舌片24の基部
には、細長の貫通孔26が形成されている。この貫通孔
26は、梁体20の巾方向への変形を妨げないようにす
るためのものである。
【0032】そして、駆動用接続パッド12a,12b
を介して応力発生手段12の導電薄膜に電圧を印加する
と、梁体20は巾方向に屈曲する。このため、前記舌片
24が側方に移動し、磁気ヘッド25の位置が変化す
る。ついで、前述の電圧の印加を解除すると、梁体20
自身のバネ力によって磁気ヘッド25が元の状態に復帰
する。したがって、本実施形態では、印加電圧を調整す
ることにより、磁気ヘッド25の位置を微調整できる。
【0033】なお、本実施形態において、磁気ヘッド2
5の厚さ寸法と舌片24の厚さ寸法との合計寸法を、ベ
ースフレーム17の厚さ寸法よりも大きくしておくこと
が好ましい。磁気ディスクの表面から前記磁気ヘッド2
5の下面までの浮上量制御に悪影響を与えないためであ
る。
【0034】第9実施形態は、図10に示すように、マ
イクロリレーに適用した場合である。すなわち、単結晶
シリコンあるいは多結晶シリコンからなる平面略ロ字形
状のベースフレーム18には、予め略く字形状に形成し
た一対の梁体20が架け渡されている。さらに、ベース
フレーム18および一対の梁体20は、その表面が絶縁
薄膜18aで被覆されているとともに、一対の絶縁壁1
9で電気的に絶縁されている。そして、前記絶縁薄膜1
8aを部分的に除去した位置に入出力用接続パッド18
b,18cが形成されている。
【0035】前記絶縁壁19の形成方法としては、例え
ば、図11に示すように、前記ベースフレーム18の対
向する辺に、切り離す直前まで高アスペクトドライエッ
チングを施し、深いスリット18dを形成する。つい
で、熱酸化処理を施すことにより、前記スリット18d
の対向する内側面に酸化膜を形成するとともに、切り残
した薄肉部分18eに熱酸化処理を施すことにより、絶
縁壁19が形成される。
【0036】また、前記梁体20には、切り欠き部21
を設けて巾狭部22が形成されているとともに、その基
部には逃げ用切り欠き部23が形成されている。そし
て、前記梁体20の上面には、応力発生手段12が積層
されている。この応力発生手段12は、表裏面を導電薄
膜に被覆された圧電薄膜からなるものである。そして、
一対の前記応力発生手段12,12の導電薄膜は、ベー
スフレーム18に設けた駆動用接続パッド12a,12
bおよび接続用プリント配線12c,12dを介し、そ
れぞれ電気接続されている。
【0037】さらに、前記巾狭部22の対向する側端面
には、可動接点27が形成されている。この可動接点2
7の形成方法としては、例えば、スパッタリング等の方
法により、ベースフレーム18,梁体20全体に金,白
金,銅等の接点材料で導電層を形成する。ついで、不要
な導電層をドライエッチングで除去することにより、可
動接点27を形成する方法がある。
【0038】したがって、駆動用接続パッド12a,1
2bに電圧が印加されていない場合には、応力発生手段
12,12の圧電薄膜が伸長しないので、梁体20は変
形せず、可動接点27は相互に開離している。
【0039】前記駆動用接続パッド12a,12bおよ
び接続用プリント配線12c,12dを介して電圧を印
加すると、前記応力発生手段12,12の圧電薄膜が伸
長しようとするので、梁体20に圧縮応力が発生する。
このため、梁体20,20が巾方向に屈曲し、可動接点
27,27が相互に接触する。この結果、ベースフレー
ム18の入力用接続パッド18bから入力された信号は
一方側の梁体20に流れ、ついで、可動接点27,27
を介して他方側の梁体20に流れ、さらに、出力用接続
パッド18cから出力されることになる。
【0040】ついで、前述の電圧の印加を解除すると、
圧電薄膜が収縮し、梁体20,20が元の状態に復帰
し、可動接点27,27が開離する。
【0041】本実施形態のマイクロリレーによれば、電
圧を印加すると、一対の梁体20,20が同時に屈曲
し、可動接点27,27が相互に接触する。このため、
絶縁距離を大きくでき、絶縁特性が高いとともに、応答
特性が良い。また、本実施形態によれば、梁体20の変
位方向が巾方向であるので、超薄型マイクロリレーが得
られる。このため、複数個の前記マイクロリレーを積み
重ねることにより、マイクロマルチリレーを製造でき
る。
【0042】なお、本実施形態では、一対の梁体を同時
に駆動して可動接点を接離する場合について説明した
が、必ずしもこれに限らず、1本の梁体だけを架け渡
し、この梁体の巾狭部の側端面に可動接点を前述と同様
に形成する一方、この可動接点に接離可能な固定接点を
ベースフレームの内側端面に形成してもよい。
【0043】また、応力発生手段は、表裏面を導電薄膜
で被覆された圧電薄膜に限らず、梁体の表面にボロン等
を直接打ち込んで形成したヒータであってもよい。さら
に、梁体の表面に形成した熱酸化膜あるいは窒化膜等か
らなる絶縁膜の表面に多結晶シリコン,白金,チタンを
積層して形成したヒータであってもよい。そして、応答
特性を改善するため、梁体の表面に形成した前記絶縁膜
により、梁体に巾方向の付勢力を付与しておいてもよ
い。また、前記切り欠き部には、応力集中を防止するた
め、その最深部に円弧面を形成しておいてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1にかかるマイクロアクチュエータによれば、
板状梁体が巾方向に屈曲するので、板状梁体が常に同一
平面上に位置することになる。このため、従来例より超
薄型のマイクロアクチュエータが得られる。また、例え
ば、従来例のようにマイクロリレーを製造する場合であ
っても、梁体を設けた基板と、これに対応する他の基板
とを高い組立精度で積み重ねる必要がない。このため、
組立工数が減少するとともに、接続配線の引き出しが容
易になって歩留まりが向上する。請求項2によれば、マ
イクロマシニング技術で多数個のマイクロアクチュエー
タを同時に製造できるので、生産性が高い。請求項3に
よれば、切り欠き部の最深部に円弧面を形成してあるの
で、切り欠き部に応力集中が生じない。このため、疲労
破壊しにくくなり、寿命の長いマイクロアクチュエータ
が得られる。請求項4によれば、巾狭部の最小巾寸法を
梁体の厚さ寸法よりも小さくしてある。そして、一般
に、断面2次モーメントが最小となる位置に変形が生じ
る。このため、本発明のかかるマイクロアクチュエータ
の梁体は巾方向に確実に変形することになる。請求項5
によれば、梁体の基部に逃げ用切り欠き部を形成してあ
るので、梁体の基部が巾狭になる。このため、梁体がよ
り一層に変形しやすくなり、消費電力を節減でき、応答
特性が向上する。請求項6によれば、梁体が予め略く字
形状に形成してある。このため、梁体に圧縮応力が生じ
ると、巾方向の分力が大きい。この結果、梁体の巾方向
の変形がより一層確実になるとともに、巾方向の変形量
が大きくなる。請求項7によれば、梁体の表裏面に応力
発生手段が形成されているので、梁体が片面側に反るこ
とがなく、安定した動作特性を有するマイクロアクチュ
エータが得られる。請求項8,9によれば、応力発生手
段に対する入力電力を調整することにより、梁体の変形
量を微調整できる。請求項10によれば、絶縁膜の表面
に多結晶シリコン等を積層してヒータを形成しているの
で、電気抵抗値にバラツキが生ぜず、動作特性が均一な
マイクロアクチュエータが得られる。請求項11によれ
ば、梁体の少なくとも片面に、梁体を巾方向に付勢する
絶縁性熱酸化膜を形成してある。このため、梁体が変形
するまでの始動時間が短くなり、かつ、その変形が俊敏
となるので、応答特性が向上する。請求項12によれ
ば、梁体が巾方向に変形すると、梁体の巾狭部から側方
に延在する舌片の片面に設けた磁気ヘッドが、平行移動
する。このため、磁気ヘッドを取り付ける梁体の舌片を
従来例のように厚くする必要がなく、装置の薄型が可能
になる。請求項13,14によれば、板状梁体が巾方向
に変形すると、その巾狭部の側端面に形成した可動接点
が、他の可動接点あるいは固定接点に相互に接離して回
路を開閉する。このため、従来例のように異なる基板を
積み重ねる必要がないので、組立工数が減少するととも
に、高い組立精度を必要としない。この結果、生産性の
高い超薄型のマイクロリレーが得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの斜視図である。
【図2】 図1に示したマイクロアクチュエータの要部
拡大斜視図である。
【図3】 本願発明の第2実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの平面図である。
【図4】 本願発明の第3実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの平面図である。
【図5】 本願発明の第4実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの平面図である。
【図6】 本願発明の第5実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの斜視図である。
【図7】 本願発明の第6実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの斜視図である。
【図8】 本願発明の第7実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの平面図である。
【図9】 本願発明の第8実施形態にかかるマイクロア
クチュエータの斜視図である。
【図10】 本願発明の第9実施形態にかかるマイクロ
アクチュエータの平面図である。
【図11】 図10の絶縁壁の製造方法を説明するため
の工程図である。
【符号の説明】
10,11,17,18…ベースフレーム、10a,1
1a,15,17a,18a…絶縁薄膜、12,13…
応力発生手段、駆動用接続パッド…12a,12b、1
4…ヒータ、16…ヒータ、18b,18c…入出力用
パッド、19…絶縁壁、20…梁体、21,24…切り
欠き部、22…巾狭部、23…逃げ用切り欠き部、24
…舌片、25…磁気ヘッド、26…貫通孔、27…可動
接点。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端をベースフレームに固定された板状
    梁体の略中央片側縁部に切り欠き部を設けて巾狭部を形
    成するとともに、前記板状梁体の少なくとも片面に応力
    発生手段を形成したことを特徴とするマイクロアクチュ
    エータ。
  2. 【請求項2】 前記ベースフレームおよび前記板状梁体
    が単結晶シリコンあるいは多結晶シリコンからなること
    を特徴とする請求項1に記載のマイクロアクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記切り欠き部の最深部が、円弧面を有
    することを特徴とする請求項1または2に記載のマイク
    ロアクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記梁体の巾狭部における最小巾寸法
    を、前記梁体の厚さ寸法よりも小さくしたことを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のマイクロ
    アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記梁体の基部に逃げ用切り欠き部を形
    成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1
    項に記載のマイクロアクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記梁体が、略く字形状であることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のマイ
    クロアクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記応力発生手段が、前記梁体の表裏面
    に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれか1項に記載のマイクロアクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記応力発生手段が、表裏面を導電薄膜
    で被覆された圧電薄膜であることを特徴とする請求項1
    ないし7のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエー
    タ。
  9. 【請求項9】 前記応力発生手段が、ヒータであること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の
    マイクロアクチュエータ。
  10. 【請求項10】 前記ヒータが、梁体に絶縁膜を介して
    積層した多結晶シリコン,白金あるいはチタンのいずれ
    かであることを特徴とする請求項9に記載のマイクロア
    クチュエータ。
  11. 【請求項11】 前記梁体の少なくとも片面に、前記梁
    体を巾方向に付勢する絶縁性熱酸化膜を積層したことを
    特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の
    マイクロアクチュエータ。
  12. 【請求項12】 前記梁体の巾狭部から側方に延在する
    舌片の片面に、磁気ヘッドを設けたことを特徴とする請
    求項1ないし11のいずれか1項に記載のマイクロアク
    チュエータ。
  13. 【請求項13】 前記梁体の巾狭部の側端面に可動接点
    を設けるとともに、この可動接点に対向する位置に接離
    可能な固定接点を設けてマイクロリレーとしたことを特
    徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載のマ
    イクロアクチュエータ。
  14. 【請求項14】 並設した一対の前記梁体のうち、その
    巾狭部の対向する側端面に可動接点を接離可能に形成し
    てマイクロリレーとしたことを特徴とする請求項1ない
    し11のいずれか1項に記載のマイクロアクチュエー
    タ。
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