JPH0458431A - 静電リレーおよびその製造方法 - Google Patents

静電リレーおよびその製造方法

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JPH0458431A
JPH0458431A JP16778190A JP16778190A JPH0458431A JP H0458431 A JPH0458431 A JP H0458431A JP 16778190 A JP16778190 A JP 16778190A JP 16778190 A JP16778190 A JP 16778190A JP H0458431 A JPH0458431 A JP H0458431A
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柿手 啓治
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    • H01H59/00Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
    • H01H59/0009Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は静電リレーおよびその製造方法に関し、詳し
くは、接点の開閉動作を行わせる駆動機構として、電圧
を印加したときに発生する静電力を利用する静電リレー
と、このような静電リレーを製造する方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
静電リレーは、従来のリレーのような電磁力を発生させ
るための電磁コイルが不要であり、リレー全体の構造を
極めて小型化できるという特徴を有しており、素子サイ
ズとして10f1口以下の小型リレーも製造可能になる
として、研究開発が進められている。
第8図および第9図に、従来の静電リレーの構造を示し
ている。なお、第8図において、電極部分にはクロスハ
ンチングを施して、他の部分との区別を行い易くしてい
る。静電リレーは、可動電極ブロックAおよび固定電極
ブロックBと、この両ブロンクA、Bを間隔をあけて対
向させた状態で一体接合しているスペーサCとから構成
されている。可動電極ブロックAはシリコン基板からな
り、このシリコン基板を選択エツチング等の微細加工手
段で加工して、必要な構造部分を形成している。
可動電極ブロックAは、外周を構成する枠部10の中央
に、細いT字状の連結部12を経て枠部10につながっ
た薄い板状の可動板20を備えている。連結部12が弾
力変形することによって、可動板20の他端側が固定電
極ブロックB側に向かって旋回移動する。可動板20の
固定電極ブロックBと対向する面には、可動板20の長
手辺に沿って突出する突出片22から可動板20の外周
辺に沿ってコ字形の接点電極30が形成されている。枠
部10の上面には、可動板20に駆動電圧を印加するだ
めの駆動電極14が設けられている固定電極ブロックB
は、平板状のガラス材料からなり、その表面のうち、前
記可動側接点電極30のコ字形の両端と対向する位置に
は接点電極40.40が形成され、前記可動板20と対
向する位置には固定側の駆動電極50が形成されている
スペーサCは柱状のガラス等からなり、固定電極ブロッ
クBと可動電極ブロックAをスペーサCを挟んでシリコ
ン接着剤等で一体接合して、画電極ブロックA、E間に
わずかな間隔(例えば101程度)をあけている。
上記のような静電リレーの動作を説明すると、可動電極
ブロックAの駆動電極14と固定電極ブロックBの駆動
電極50の間に電圧を印加すると、両者の間に静電引力
が発生し、可動板20が固定側駆動電極50に引きつけ
られる。その結果、可動板20の接点電極30の両端が
固定側接点電極40.40に接触して接点回路が閉成さ
れることになる。すなわち、駆動電極14.50間に印
加する電圧を入力として、接点電極40.40につなが
る出力回路の開閉を制御できるようになっている。
上記のような構造および動作から判るように、静電リレ
ーは、写真製版技術や微細加工技術等の半導体素子の製
造技術を利用して製造することができるので、極めて小
型のものが製造でき、従来の電磁リレーに比べて体積を
1/10以下にすることも可能になり、また、高速動作
が可能で、使用時の発熱が非常に小さく、低コストで大
量生産することができる等の利点を有している。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記した従来構造の静電リレーでは、可動電
極ブロック八と固定電極ブロックBの間隔(ギャップ)
を正確に設定できず、リレー動作の特性や性能にバラツ
キが生じるという問題があった。
これは、画電極ブロックA、Bが、間にガラス板等のス
ペーサCを挟んで接着剤で接合組み立てされているため
、スペーサの加工誤差や接着剤の塗布厚みの誤差、接着
剤を圧着したときの接着剤の移動や変形、接着剤の乾燥
硬化に伴う厚み減少等が生じ、その結果、両電極ブロッ
クA、Bの間隔にバラツキや誤差が生じ易くなり、接着
剤の厚みに場所による偏りがあると、両電極ブロックA
、Bの平行度にもくるいが生じたりする。可動電極ブロ
ックAと固定電極ブロックBの間隔は、静電力の作用や
可動片20の動作距離等を決める重要な条件なので、こ
の間隔が不正確であると、リレーの動作も不正確になり
、性能にバラツキが生じたり信頼性に劣るものとなる。
また、静電リレーを小型化するには、両電極ブロックA
、Bの間隔を出来るだけ狭く設定することが必要になる
が、従来のスペーサと接着剤を組み合わせた構造では、
まず、スペーサの厚みを薄くするには加工上の附界があ
り、接着剤も充分な接着力を発揮させるにはある程度の
塗布厚みが必要であり、また、リレー動作を行うには両
電極ブロックA、Bが接触してはいけないので、スペー
サおよび接着剤の厚みのバラツキを考慮して、リレー動
作が可能なように間隔を広めに設定しなければならない
。このような問題があるので、従来の静電リレーでは、
両電極ブロック、Bの間隔を狭くすることが出来なかっ
た。
さらに、従来の静電リレーでは、可動電極ブロックAと
して複雑な凹凸構造を有するものを用いるため、可動電
極ブロックAの複雑な凹凸面上に駆動電極14等を形成
するのが技術的に難しいという問題があった。
すなわち、第9図に示されているように、駆動電極14
は、可動片20の形成個所が大きく掘り込まれて可動電
極ブロックAの外周に残った狭い枠部10の上面に、フ
ォトリソグラフィ技術を利用してパターン形成しなけれ
ばならないが、通常のフォトリソグラフィ技術では、大
きな凹凸のある物品に正確にパターン形成するのがプロ
セス的に非常に難しいのである。
上記のような問題を解消するためには、駆動電極14を
可動電極ブロックAの下面側、すなわち可動片20の接
点電極30側の面に形成することが考えられる。しかし
、このような構造にすると、駆動電極14が可動電極ブ
ロックAの裏側に隠れて下を向いた状態になるので、駆
動電極14に外部回路と接続するリード線を接続する作
業が極めて難しくなるという問題が生じ、実用的ではな
い。
そこで、この発明の課題は、上記のような静電リレーに
おいて、可動電極ブロックAと固定電極ブロックBの間
隔設定を狭くかつ正確にできるようにして、動作性能を
安定させて信頼性を向上できるとともに小型化を図るこ
とのできる静電リレーを提供することにある。また、別
の課題として、駆動電極の形成が容易に行える静電リレ
ーを提供することにある。さらに、上記のような静電リ
レーを製造する方法を提供することある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にがかる静電リレーは、
可動電極ブロックと固定電極ブロックが間隔をあけて対
向設置されており、可動電極ブロックには、固定電極ブ
ロックと接合された本体部と、本体部に対して一端が移
動可能に支持された可動板と、可動板の固定電極ブロッ
ク側表面に設けられた接点電極とを備え、固定電極ブロ
ックには、前記可動片と対向する位置に設けられた駆動
電極と、前記可動側の接点電極と対向する位置に設けら
れた接点電極とを備えてなる静電リレーにおいて、可動
電極ブロックと固定電極ブロフクをつなぐ接合部が、両
電極ブロックの間に配置された少なくとも1つの金属層
を含む複数の薄膜層を密着加熱して合金化させた合金か
らなる。
可動電極ブロックおよび固定電極ブロックの材料や形状
その他の構造は、基本的には既知の静電リレー等と同様
のものでよい。可動電極ブロックは、シリコン基板等の
半導体基板からなるものが、従来の半導体素子製造技術
を利用して、複雑な凹凸形状も簡単に加工することがで
き、製造上好ましいものとなる。固定電極ブロックは、
それほど複雑な形状加工は必要ないので、ガラス板等の
絶縁板をそのまま用いてもよい。
可動板の形状や支持構造としては、例えば、矩形状の可
動板の一端に細い梁状の連結部を介して可動電極ブロッ
クの本体部と一体形成しておくのが、選択エツチング等
による微細加工で作製することができ好ましいが、可動
板の一端が固定電極ブロック側に向かって移動可能にな
るように、可動板の一部が可動電極ブロックの本体部に
支持されていれば、可動板および連結部の具体的な構造
は自由に変更できる。
可動側および固定側の接点電橋は、可動電極ブロックお
よび固定電極ブロックの対向面にそれぞれ形成される。
また、固定電極ブロックに形成する駆動電極も、従来の
静電リレーにおける駆動電極と同様のものでよい。
接合部は、可動電極ブロックと固定電極ブロックを一定
の間隔をあけてつなぐものであり、従来の静電リレーに
おけるスペーサおよび接着剤と同様の機能を果たす。こ
の発明では、接合部として、可動電極ブロックと固定電
極ブロックのそれぞれの表面に、単層もしくは複層の薄
膜層を形成しておき、両方の薄膜層を密着加熱して合金
化させた合金からなるものを用いる。両電極ブロックに
形成する薄膜層は、金とシリコン等、加熱によって合金
化する金属と金属または金属と非金属とを組み合わせる
。電極ブロックに複層の薄膜層を形成しておく場合、そ
の最上層すなわち表面に露出した薄膜層が、他方の電極
ブロックの表面に露出した薄膜層と合金を作るような材
料を組み合わせる。接合部を構成する複数の薄膜層が、
合金を作る一方の薄膜層を他方の薄膜層で挟んだサンド
インチ構造になっていると、合金の形成が良好に行え、
品質性能に優れた接合部が形成できる。
薄膜層は、スパッタ法、蒸着法、CVD法等、通常の薄
膜形成手段で形成される。このような薄膜形成手段を用
いて、正確に厚みの設定された薄膜層を形成する。薄膜
層の厚みの合計で、可動電極ブロックと固定電極ブロッ
クの間隔が決まることになる。
接合部として、導電性合金を用いると、可動電極ブロッ
クの駆動電極を、固定電極ブロックに移すことができる
。すなわち、可動電極ブロックには駆動電極を形成せず
、固定電極ブロックの駆動電極(第1の駆動電極)を形
成した面に、同様の材料および作製手段で第2の駆動電
極を設け、この第2の駆動電極を前記導電性合金からな
る接合部に接続しておくのである。第2の駆動電極は接
合部を介して可動電極ブロックと電気的に接続されるこ
とになる。第2の駆動電極は、一部を可動電極ブロック
の外側になる位置まで延長形成しておき、外部回路への
配線作業を行い易くしてお(のが好ましい。前記第1の
駆動電極と第2の駆動電極の間に電圧を印加すれば、第
2の駆動電極と電気的に接続された可動電極ブロックの
可動片と第1の駆動電極の間に静電力が発生するように
なる。
接合部を形成する導電性合金としては、任意の導電性金
属からなるものが使用でき、具体的には、前記した金と
シリコンの合金が挙げられる。
金とシリコンの合金からなる接合部を形成するには、可
動電極ブロックおよび固定電極ブロックの一方の表面に
、前記のような薄膜形成手段で金層を形成し、他方の表
面にポリシリコン層を形成しておく。このような両電極
ブロックを密着加熱すると、金層とポリシリコン層との
接触部分から金とシリコンとが合金化して接合部を形成
し、両電極ブロックが接合一体化される。但し、導電性
合金を作る材料の組み合わせとしては、上記した金とシ
リコンの他にも、密着加熱によって合金化して導電性合
金を形成する金属および非金属を任意に組み合わせるこ
とができる。
可動電極ブロックにシリコン基板を用いる場合、シリコ
ンと金を合金化して接合部を形成しようとすると、可動
電極ブロックのシリコン基板に接合部を構成する材料が
拡散していって不都合が起きるので、可動電極ブロック
と接合部となるポリシリコン層との間に、金とシリコン
の合金化温度以下ではシリコンと反応合金化しない導電
材料からなる中間層を設けた後、可動電極ブロックと固
定電極ブロフクの間の薄膜層を密着加熱すれば、可動電
極ブロックのシリコン基板まで合金化することが防げる
。このような中間層としては、例えば、クロムが好まし
い。クロムは、シリコン基板との密着性が良く、導電性
も良好である。但し、合金を構成する材料および可動電
極プロ・ツクの基板材料や密着加熱の処理条件が異なれ
ば、中間層として用いる材料もそれに合った材料を選択
して使用する。
固定電極ブロックと対向する可動電極プロ・ツクの表面
は、平坦であってもよいが、可動片の表面と、固定電極
ブロックに接合される本体部の表面との間に段差を付け
ておけば、この段差によって、可動片と固定電極ブロッ
クの第1の駆動電極との間の間隔を設定することができ
る。すなわち、この場合は、前記した接合部の厚さとこ
の段差との両方で、両電極ブロックの間隔が決定される
ことになる。なお、可動電極ブロックに段差を付けるか
わりに、固定電極ブロックに段差を付けたり、両方の電
極ブロックに段差を付けておくことも可能であるが、可
動電極ブロックに段差を付けておくのが、製造加工上好
ましい。
上記した以外の静電リレーの製造方法は、半導体素子そ
の他の電子素子の製造技術において利用されている、薄
膜形成技術や写真製版技術あるいは選択エツチング等の
微細加工技術を組み合わせて、通常の静電リレーと同様
に行われる。
〔作  用〕
可動電極ブロックと固定電極ブロックをつなぐ接合部と
して、両電極ブロックの間に配置した薄膜層を密着加熱
して合金化させた合金からなるものを用いれば、接合部
の寸法精度が極めて正確になる。すなわち、両電極ブロ
ックの表面に形成しておく薄膜層は、通常の薄膜形成手
段を用いて、厚みを高精度に作製することができる。薄
11ti層同士を密着加熱して合金化させる過程では、
接着剤のように変形したり厚みが減少したりするような
ことがないので、薄膜層の厚みは全く変わらず、予め作
製された薄膜層の厚みの合計と等しい厚みを有する合金
が形成される。その結果、接合部の厚みが極めて正確に
形成されることになる。
固定電極ブロックと対向する可動電極ブロックの表面に
前記のような段差を付けておくと、この段差と接合部の
厚みの両者で両電極ブロックの間隔を設定することがで
きる。可動電極ブロックの表面に段差を付けるのは、選
択エンチング等の微細加工技術を用いて正確に行える。
しかも、薄膜層から形成される接合部の厚みに比べて大
きな段差を容易に加工することができるので、接合部の
厚みのみで両電極ブロックの間隔を設定するよりも、能
率良く製造することができる。
接合部として導電性合金を用い、固定電極ブロックに第
2の駆動電極を設け、この第2の駆動電極を接合部を介
して可動電極ブロックと電気的に接続しておくと、可動
板と対向する位置に設けられた第1の駆動電極と第2の
駆動電極の間に電圧を印加することによって、可動板と
第1の駆動電極の間に静電力を発生させて可動板を作動
させることができる。すなわち、可動電極ブロックには
駆動電極を形成せず、固定電極ブロックの同じ表面に第
1および第2の駆動電極を設けておけばよいことになる
接合部を構成する合金として、金とシリコンの合金を用
いると、比較的低い温度で合金化するため、加熱温度が
低くても良くなり、作業時間も短くて済む。
可動電極ブロックをシリコン基板で形成し、接合部とし
て金とシリコンの合金を用いる場合、可動電極ブロック
のシリコン基板表面と接合部の間に、金とシリコンの合
金化温度以下ではシリコンと反応合金化しない材料から
なる中間層が設けられていれば、可動電極ブロックのシ
リコン基板が合金と接触しないので、合金を構成する材
料がシリコン基板に拡散してしまう問題が生じず、良好
な合金からなる接合部が形成でき、充分な接合強度を発
揮できる。
〔実 施 例〕
ついで、この発明の実施例を図面を参照しながら以下に
詳しく説明する。なお、前記した従来例と共通する部分
には同じ符号を付けている。
第1図および第2図は静電リレーの全体構造を表してお
り、可動電極ブロックAと固定電極ブロックBが間に接
合部70を挟んで一体接合されている。なお、第1図に
おいて、電極部分にはクロスハツチングを施して、他の
部分と区別し易くしている。
可動電極ブロックAの材料には、(100)シリコン単
結晶基板1を用いる。可動電極プロ・7りA全体の厚み
は、目的や用途によっても異なるが、例えば約390n
程度のものが用いられる。このシリコン基板1の両面に
、酸化シリコン層16および窒化シリコン層18からな
る絶縁層を形成した後、フォトリソグラフィー等からな
る微細加工技術を用いて、所定の形状部分が作製されて
いる。
可動電極ブロックAには、矩形状の外周を構成し本体部
となる分厚い枠部10と、枠部10の内側に配置された
薄い矩形状の可動板20とを備えている。可動板20は
、シリコン基板1を可動電極ブロックAの上面側から掘
り込んで、薄い板状に形成している。矩形状をなす可動
板20の一方の短辺が、T字状をなす連結部12を介し
て枠部10につながっている。可動板20の両長辺に沿
って、連結部12と反対側に突出する細片状の突出片2
2が設けられている。可動板20の下面と、接合部70
を形成する側の枠部10下面の間にはわずかな段差りが
付いていて、可動板20が少し上方に位置しており、こ
の段差りと接合部70とで可動電極ブロックAすなわち
可動板20と固定電極ブロックBの間隔が設定される。
上記のような可動板20の作製方法の一例を説明する。
シリコン基板1の上面側の絶縁層1618に、フォトリ
ソグラフィ技術でパターニングを行う。パターニングさ
れた絶縁層16.18をマスクにして、エチレンジアミ
ンとピロカテコールまたは水酸化カリウムの水溶液等を
用いて異方性エツチングを行い、可動板20の上面側の
構造を掘り込み形成する。シリコン基板1の下面側でも
、絶縁層16.18をパターニングした後、異方性エツ
チングを行い、可動板20の周囲を貫通して掘り込んだ
り、可動板20の下面を少し掘り込んだりして、所定の
形状を形成する。可動板20の厚みは、例えば30tr
m程度に形成しておく。
可動電極ブロックへの下面全体に、5000人程度0窒
化シリコン層18からなる絶縁層を形成して、前工程で
絶縁層が除去された可動板20および枠部10の一部表
面に新たな絶縁層を形成しておく可動板20の下面側に
は、第3図に詳しく示すように、突出片22の表面から
可動板20の長辺および連結部12側の短辺につづくコ
字形の接点電極30が形成されている。接点電極30の
形成は、接合部70を構成する薄膜層72.74の作製
と同時に行えばよい。具体的には、例えば、接合部70
の形成個所で、枠部10の下面の絶縁層16.18を一
部エンチング除去する。つぎに、可動電極ブロックAの
下面全体に、2000人のクロム層を形成し、その上に
3000人の金層を形成する。クロム層および金層を所
定パターンにエツチングして、第7図に示すように、可
動板20の下面に、クロム層34および金層36からな
る接点電極30を形成し、接合部70の形成個所には、
クロムからなる中間層74と金層72とを形成する。中
間層74および金層72は、前記した絶縁層16.18
の除去部分の内部から、絶縁層16゜18の表面までを
覆うように形成されており、絶縁層16.18の除去部
分を通して可動電極ブロックAのシリコン基板1と接続
されている。中間w174および金層72が絶縁層16
.18の表面まで形成されていると、固定電極ブロック
Bの薄膜層と重ねて接合させる際に、中間層74および
金層72の先端面が確実に固定電極ブロックB側の薄膜
層に接触して確実に接合させることができる。
可動電極ブロックAの可動板20と枠部10との間の貫
通部分は、各電極や薄膜層を形成する前にエツチングで
掘り込んだりして形成しておいてもよいし、各電極や薄
膜層を形成してから、適当な微細加工手段で加工形成し
てもよい。
固定電極ブロックBは、ガラス基板4からなり、このガ
ラス基板4の表面に対し、第4図に詳しく示すように、
一対の接点電極40.40と第1の駆動電極50および
第2の駆動電極80が形成されている。接点電極40.
40は、可動電極ブロックAの突出片22先端に対向す
る位置から固定電極ブロックBの端辺につづく略り字形
に形成されている。第1の駆動電極50は、可動電極ブ
ロックAの可動板20と対向する位置から、接点電極4
0.40の間を通って固定電極ブロックBの端辺まで形
成されている。第2の駆動電極80は、接合部70を形
成する個所から固定電極ブロックBの端辺まで形成され
ている。各電極の構造は、例えば2000人のクロムか
らなる密着層84゜54、’44の上に、、 3000
人の金層86,56.46が形成されている。接合gT
I70となる個所では、第7図に示すように、第2の駆
動電極80の上に、厚み1000人のポリシリコン層7
6が形成されている。第1の駆動電極50は、可動板2
0と接触する可能性のある付近全体を、酸化シリコンか
らなる絶縁層52 (第1図ではハンチングを施して、
他の部分と区別して表している)で覆って、可動板20
側との絶縁性を確実にしている。
上記のような固定電極ブロックBの各電極等の形成は、
通常のWi膜形成手段や選択エツチング方法等を適当に
組み合わせて行われる。例えば、固定電極ブロックBの
表面全体に、クロム層、金層、ポリシリコン層を順次膜
形成した後、不要な個所の各層をエツチング除去し、つ
いで酸化シリコン層を膜形成して、その不要部分をエツ
チング除去すればよい。
上記のような画電極ブロックA、Bの加工プロセス中、
エツチング法としては、湿式エツチングのほか、プラズ
マエツチング、イオンビームエツチング等も適用でき、
エツチングする材料やプロセスに応じて適当なエツチン
グ法を採用すればよい。また、薄膜形成手段としては、
LPCVD法、プラズマCVD法、真空蒸着法、スパッ
タリング法、常圧熱CVD法等から適当な方法を選択す
ればよい。
以上のような構造を有する可動電極ブロックAと固定電
極ブロックBを接合組み立てするには、第7図に示すよ
うに、画電極ブロックA、Bを位置合わせして重ねる。
この状態では、可動電極ブロックAのシリコン基板1側
から、クロムからなる中間層74、金層72、ポリシリ
コン層76、金層86、クロムからなる密着層84の各
i膜層が順次重ね合わされていることになる。この状態
で、加熱温度450℃で加熱すると同時に圧着すると、
隣接する金層72.ポリシリコン屓72金層86が合金
化し、金とシリコンからなる合金を作って接合部70が
形成され、可動電極ブロックAと固定電極ブロックBが
接合されて組み立てられることになる。
上記実施例では、接合部7oの合金を構成する薄膜層が
、ポリシリコン層72の両側を金層72と86で挟んだ
状態のサンドインチ構造になっているので、ポリシリコ
ン層72を構成する材料の量と、金とシリコンとの合金
化組成で決まる合金化層の厚みになった時点で合金化が
終了することになり、一定品質の合金を安定して確実に
形成することが可能になる。また、いわゆるくわれ現象
が起こらないので、合金化によって却って剥離が起こっ
てしまうような問題が生じず、強固な接合を果たすこと
ができる。このような作用効果は、ポリシリコンJii
72を金層72.86で挟んだ場合だけでなく、金層を
ポリシリコン層で挟んだサンドインチ構造でも同様に発
揮でき、他の金属および非金属の組み合わせによるサン
ドインチ構造でも同様の作用効果が挙げられる。
上記のようにして作製された静電リレーにおいては、第
1図に示すように、可動板2oと固定電極ブロックBと
の間隔もしくはギャップGは、可動板20と枠部10と
の段差りと各薄膜層の厚みによって決定される。エツチ
ングで作製される可動板20と枠部10の段差の寸法精
度は±0.5.m、各薄膜層の厚み精度は±500人程
度0なるので、ギヤノブGの寸法精度は極めて高いもの
となる。
可動電極ブロックAと固定電極ブロックBを接合部70
で組み立てた状態では、第1図に示すように、可動電極
ブロックへの可動板2oと固定電極ブロックBの駆動電
極50とが、一定の間隔をあけて対向している。そして
、可動電極プロ9.りAの外側になる固定電極ブロック
Bの表面に、接点電極40,40、第1の駆動電極50
、第2の駆動電極80の一部が露出している。したがっ
て、この静電リレーでは、接点電極40.40および駆
動電極50.80の全ての配線を、固定電極ブロックB
の同じ面で行え、配線作業が行い易くなっている。
第1および第2の駆動電極50.80間に電圧を印加す
ると、第2の駆動電極80から接合部70を経て可動電
極ブロフクAのシリコン基板lから可動板20に電圧が
印加され、可動板20と第1の駆動電極50の間に静電
引力が作用し、連結部12を支点にして可動板20の他
端側が下方に旋回移動する。
可動板20の一端が下方に旋回移動すると、第6図に示
すように、可動板20の突出片22下面に設けられた接
点電極30が固定側接点電極40に接触する。一対の固
定側接点電極40.40が可動側接点電極30で電気的
に接続されると、固定側接点電極40.40間が閉成さ
れることになる。可動側駆動電極14と固定側駆動電極
50間の印加電圧を無くせば、可動板20は元の状態に
戻り、固定側接点電極40.40は開成されることにな
る。このようにして、駆動電極14.50間の印加電圧
を入力として、固定側接点電極4040間の出力を開閉
制御することができ、いわゆるリレー動作を果たすこと
になる。
〔発明の効果〕
以上に述べた、この発明にかかる静電リレーによれば、
可動電極ブロックと固定電極ブロックをつなく接合部が
、複数の薄I!層を密着加熱して合金化させた合金で構
成されているので、接合部の厚みが薄くかつ極めて正確
に設定され、可動電極ブロックと固定電極ブロックの間
隔設定を非常に高精度に行える。その結果、リレー動作
も確実で正確に行え、性能の安定性や信頼性を高めるこ
とができる。また、画電極プロ・ツクの間隔を狭くして
、リレー全体の寸法の小型化を図ることができる。
つぎに、画電極ブロックの間隔設定を、上記接合部の構
成と、可動電極ブロックの可動板と本体部との段差の構
成の両方を併用して行うようにすれば、前記同様の正確
な間隔設定と同時に、比較的広い間隔でも能率的に形成
することができ、製造能率を高め、製造コストを削減す
ることが可能になる。
固定電極ブロックに、従来と同様の第1の駆動電極に加
えて、第2の駆動電極を設け、この第2の駆動電極を導
電性合金からなる接合部を介して可動電極ブロックと電
気的に接続しておけば、電極の作製が難しい可動電極ブ
ロックの狭い本体部上面に駆動電極を形成する必要が無
くなり、第1の駆動電極や接点電極と同しように容易に
配線を行うことが可能になる。その結果、静電リレーの
製造が容易になり、静電リレーの使用にも便利になる。
接合部が、金とシリコンとの合金からなるものであれば
、比較的低い加熱温度で接合作業が行えるとともに、形
成された接合部の接合性能や電気的性能も良好になり、
製造能率の向上および品質性能の向上に好ましいものと
なる。
可動電極ブロックにシリコン基板を用いるとともに、可
動電極ブロックの表面と接合部の間に前記したような中
間層を設けておけば、接合部を構成する材料がシリコン
基板内に拡散していくのを防止でき、接合部に良質の合
金を形成して、接合性能や電気的性能を良好に発揮させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例にかかる静電リレーの平面図
、第2図は断面図、第3図は可動電極ブロックの底面図
、第4図は固定電極ブロックの平面図、第5図は接点電
極部分の開成時における拡大断面図、第6図は接点電極
部分の閉成時における拡大断面図、第7図は接合部の接
合前における要部拡大断面図、第8図は従来例の平面図
、第9図は断面図である。 A・・・可動電極ブロック B・・・固定電極プロソク
10・・・枠部 20・・・可動板 12・・・連結部
 22・・・突出片 30・・・可動側接点電極 40
・・・固定側接点電極 50・・・第1の駆動電極 7
0・・・接合部 72・・・金層 74・・・中間層 
76・・・ポリシリコン層 80・・・第2の駆動電極
 86・・・金層 D・・・段差 G・・・ギャップ 代理人 弁理士  松 本 武 彦 第7図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 可動電極ブロックと固定電極ブロックが間隔をあけ
    て対向設置されており、可動電極ブロックには、固定電
    極ブロックと接合された本体部と、本体部に対して一端
    が移動可能に支持された可動板と、可動板の固定電極ブ
    ロック側表面に設けられた接点電極とを備え、固定電極
    ブロックには、前記可動片と対向する位置に設けられた
    駆動電極と、前記可動側の接点電極と対向する位置に設
    けられた接点電極とを備えてなる静電リレーにおいて、
    可動電極ブロックと固定電極ブロックをつなぐ接合部が
    、両電極ブロックの間に配置された少なくとも1つの金
    属層を含む複数の薄膜層を密着加熱して合金化させた合
    金からなることを特徴とする静電リレー。 2 固定電極ブロックと対向する可動電極ブロックの表
    面が、可動片の表面と固定電極ブロックに接合される本
    体部の表面との間に段差が設けられている請求項1記載
    の静電リレー。 3 固定電極ブロックの可動片と対向する位置に設けら
    れた第1の駆動電極とは別に、固定電極ブロックの同じ
    面に第2の駆動電極が設けられ、この第2の駆動電極が
    、可動電極ブロックと固定電極ブロックとをつなぐ導電
    性合金からなる接合部を介して可動電極ブロックと電気
    的に接続されている請求項1または2記載の静電リレー
    。 4 接合部が、両電極ブロックの間に配置された金層と
    ポリシリコン層を密着加熱して合金化させた金とシリコ
    ンの合金からなる請求項1〜3の何れかに記載の静電リ
    レー。 5 可動電極ブロックがシリコン基板からなり、可動電
    極ブロックの表面と接合部の間に、金とシリコンの合金
    化温度以下ではシリコンと反応合金化しない材料からな
    る中間層が設けられている請求項4記載の静電リレー。 6 請求項4記載の静電リレーを製造する方法であって
    、可動電極ブロックと固定電極ブロックの表面に、一方
    の表面には金層が露出し、他方の表面にはポリシリコン
    層が露出するように、それぞれ単層もしくは複層の薄膜
    層を形成しておき、両電極ブロックの間の薄膜層を密着
    加熱して、金とシリコンの合金からなる接合部を形成す
    ることを特徴とする静電リレーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012086315A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 微細可動構造体の製造方法および微細可動構造体

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