JPH10105265A - 操作部材の摺動構造 - Google Patents

操作部材の摺動構造

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JPH10105265A
JPH10105265A JP8262200A JP26220096A JPH10105265A JP H10105265 A JPH10105265 A JP H10105265A JP 8262200 A JP8262200 A JP 8262200A JP 26220096 A JP26220096 A JP 26220096A JP H10105265 A JPH10105265 A JP H10105265A
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sliding
operation lever
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Koji Oishi
康二 大石
Akira Imai
彰 今井
Tomoji Takahashi
智次 高橋
Takehiko Miyauchi
岳彦 宮内
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60K2360/00Indexing scheme associated with groups B60K35/00 or B60K37/00 relating to details of instruments or dashboards
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡便な手段によって操作レバーに付与される荷
重を一定とし、操作力の全操作範囲にわたって均一で且
つ滑らかな操作力を得ることができるとともに、製造コ
ストの低減化を図ることにある。 【解決手段】クリック機構44を有し、前記クリック機
構44は、クリック溝64a、64bが形成された第1
係合面60および第2係合面62を有するクリック部材
54と、コイルスプリング48の弾発力を介して前記第
1係合面60および第2係合面62にそれぞれ接触する
ボール50とを備え、前記第1係合面60および第2係
合面62は、曲率半径がそれぞれ異なる曲線によって形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、操作レバ
ー、操作用ノブ等の操作部材に付与される荷重を一定と
することが可能な操作部材の摺動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、車両のヒーターコントロ
ールレバー等の操作レバーを取付基板に回動自在に支持
する構造が公知となっている(例えば、実公平6−42
256号公報等参照)。
【0003】この実公平6−42256号公報では、図
17に示されるように、操作レバー1の一端部に摘み部
2が装着され、他端部には操作力伝達手段として機能す
るコントロールケーブル3が連結され、操作レバー1が
軸4を支点として取付基板5に回動自在に取り付けられ
ている。前記取付基板5には複数の凹凸が形成された凹
凸板6が設けられ、操作レバー1の中央部には前記凹凸
に係合する板ばね7が固定されている。
【0004】軸4を回動中心として操作レバー1を矢印
方向に沿って所定角度回動させることにより、コントロ
ールケーブル3が矢印方向に操作される。前記操作レバ
ー1が回動動作する際、該操作レバー1と板ばね7とが
一体的に変位し、前記板ばね7は凹凸板6に沿って摺動
する。この場合、前記板ばね7の突起部が凹凸板6の凹
部に係合することにより、操作レバー1が任意の位置で
停止するように構成されている。
【0005】前記従来技術に係る操作レバー1は、車両
用空調装置に用いられる場合があり、その際、前記操作
レバー1に連結されたコントロールケーブル3の終端部
が、図18に示される車両用空調装置を構成する内外気
切換部8に接続される。この内外気切換部8は、コント
ロールケーブル3の一端部に連結され、第1ピン部材9
を支点として矢印方向に所定角度回動する第1リンク部
材10と、第2ピン部材11を介して第1リンク部材1
0と係合し、第3ピン部材12を支点として所定角度回
動する第2リンク部材13とを有する。なお、参照符号
14は、車両用空調装置を構成するケーシングを示して
いる。
【0006】前記第2リンク部材13には第3ピン部材
12を介してダンパ部材15が連結され、前記ダンパ部
材15は第3ピン部材12を支点として第2リンク部材
13と一体的に回動動作するように形成される。
【0007】コントロールケーブル3の操作作用下に第
1リンク部材10および第2リンク部材13を介してダ
ンパ部材15を開閉動作させることにより、車両用空調
装置内に導入される空気を外気から内気、あるいは内気
から外気へと切り換えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の従来
技術に係る操作レバー1を矢印方向に沿ってスライドさ
せ、コントロールケーブル3の操作作用下にダンパ部材
15を下端位置から上端位置まで所定角度回動させよう
とすると、前記操作レバー1に対してダンパ部材15の
重量による荷重が徐々に負荷され、該操作レバー1に付
与される荷重が増大するという不都合がある。この結
果、操作レバー1を操作する操作者に対して操作力が徐
々に重くなるような操作感覚を与えてしまうという問題
がある。
【0009】この場合、ケーシング14と第2リンク部
材13との間に図示しないばね部材を介装することによ
り、前記ダンパ部材15の重量による負荷を軽減するこ
とが考えられる。しかしながら、ばね部材を新たに設け
ることにより部品点数が多くなるとともに、第2リンク
部材13に対する穿孔作業、前記ばね部材の組付作業等
が必要となり、製造コストが高騰するという不都合があ
る。
【0010】本発明は、このような種々の不都合を悉く
克服するためになされたものであり、簡便な手段によっ
て操作部材に付与される荷重を一定とし、操作力の全操
作範囲にわたって均一で且つ滑らかな操作力を得ること
ができるとともに、製造コストの低減化を図ることが可
能な操作部材の摺動構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、操作部材の変位作用下に操作力伝達手
段を介して操作力を伝達することにより、所望の操作を
行う操作部材であって、前記操作部材を所定の位置で停
止させるクリック機構が設けられ、前記クリック機構
は、クリック溝が形成された係合面を有するクリック部
材と、弾性部材の弾発力を介して前記クリック溝および
係合面に係合する摺動部材とを有し、前記係合面は、操
作力伝達手段を介して操作力が伝達される部材の重量に
よる荷重特性曲線に対して逆位相となる曲線に対応して
設定されることを特徴する。
【0012】本発明によれば、操作力伝達手段を介して
操作力が伝達される部材の重量による荷重特性曲線に対
して逆位相となる曲線に対応して係合面を設定すること
により、前記係合面と摺動部材との摺動抵抗を変化さ
せ、操作部材に付与される荷重を一定とすることができ
る。
【0013】この結果、操作部材の操作力の全操作範囲
にわたって均一で且つ滑らかな操作力を得ることができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る操作部材の摺動構造
について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照し
ながら以下詳細に説明する。
【0015】図1〜3において、参照符号20は、本発
明の実施の形態に係る操作部材の摺動構造が適用された
車両用空調装置のコントロール部を示す。なお、本実施
の形態において、操作部材とは操作レバーおよび操作用
ノブ等を含む総称をいい、まず、操作レバーの摺動構造
を第1の実施の形態として挙げ、続いて、操作用ノブの
摺動構造を第2の実施の形態として以下に説明する。
【0016】この車両用空調装置のコントロール部20
には、所定間隔離間して円板状のモード切換用操作ノブ
22、温度設定用操作ノブ24およびファン切換用操作
ノブ26が直線状にそれぞれ配設される。前記温度設定
用操作ノブ24の下方には、略水平方向に沿って変位自
在な操作レバー28が設けられる。
【0017】この操作レバー28は、取付ベース30に
設けられた軸部32を支点として所定角度回動自在に軸
支されるレバー本体34と、該操作レバー28の一端部
に設けられ、作業者の指によって把持される摘み部36
とを有する。前記軸部32と摘み部36との中間部に
は、操作レバー28と一体的に変位する三角形状のアー
ム板40(図2参照)が固設され、前記アーム板40に
はコントロールケーブル(操作力伝達手段)42が連結
されている。
【0018】さらに、図3に示されるように、操作レバ
ー28の摘み部36に近接する部位には、該操作レバー
28を所定位置に停止させるクリック機構44が設けら
れる。このクリック機構44は、操作レバー28の下面
部に連結され、該操作レバー28と一体的に変位する保
持部材46と、前記保持部材46の孔部内に収装された
コイルスプリング(弾性部材)48と、前記コイルスプ
リング48の一端部に係合し、該コイルスプリング48
の弾発力によって、常時、矢印X方向に向かって付勢さ
れたボール(摺動部材)50と、コントロールパネル5
2に固設されるクリック部材54とを含む。
【0019】なお、前記コントロールパネル52には操
作レバー28を案内するガイド溝56が形成され、前記
ガイド溝56に操作レバー28の突起部58が係合する
ことにより、該操作レバー28の回動動作が円滑になさ
れる。
【0020】図4に示されるように、前記クリック部材
54には、コイルスプリング48の押圧作用下にボール
50と接触する曲線状の係合面が形成される。この係合
面は、曲率半径が大なる第1係合面60と、前記第1係
合面60に連続し該第1係合面60と比較して曲率半径
が小さく設定された第2係合面62とから構成される。
前記第1係合面60および第2係合面62には、断面v
字状の一組のクリック溝64a、64bが所定距離離間
して形成され、前記クリック溝64a(64b)内にボ
ール50が係合することにより、操作レバー28の停止
状態が維持される。
【0021】また、操作レバー28に連結されたコント
ロールケーブル42の終端部は、図18に示す車両用空
調装置の内外気切換部8に接続される。この内外気切換
部8は、従来技術と同様に構成されるため、その詳細な
説明を省略する。
【0022】本発明の第1の実施の形態に係る操作レバ
ーの摺動構造が適用された車両用空調装置のコントロー
ル部20は、基本的には、以上のように構成されるもの
であり、次に、その動作並びに作用効果について説明す
る。
【0023】まず、車両用空調装置に導入される空気を
外気から内気へと切り換える場合について説明する。
【0024】運転者が操作レバー28の摘み部36を把
持して略水平方向(矢印A方向)にスライドさせると、
該操作レバー28は、ガイド溝56による案内作用下に
軸部32を支点として所定角度回動し、図2中、二点鎖
線で示す位置で停止する。前記操作レバー28の回動作
用下にコントロールケーブル42を介して第1リンク部
材10および第2リンク部材13は、それぞれ第1ピン
部材9および第3ピン部材12を支点として矢印方向に
回動し、前記第2リンク部材13と一体的にダンパ部材
15が回動変位する。従って、ダンパ部材15が第3ピ
ン部材12を支点として下端位置から上端位置まで所定
角度回動動作することにより、車両用空調装置は、外気
の導入状態から内気の導入状態に切り換わる。
【0025】前記操作レバー28の回動動作をクリック
機構44に着目して説明すると、運転者が操作レバー2
8をスライドさせることにより、保持部材46内に収納
されたボール50は、第1係合面60および第2係合面
62を摺動しながら該操作レバー28と一体的に変位す
る。
【0026】すなわち、ダンパ部材15の下端位置(外
気の導入状態)において、図4に示されるように、コイ
ルスプリング48の弾発力によって一方のクリック溝6
4a内に押圧されていたボール50が該クリック溝64
aを乗り越え、コイルスプリング48による押圧作用下
に第1係合面60に沿って摺動変位する。そして、ボー
ル50は、第1係合面60に連続する第2係合面62に
至ると、コイルスプリング48の弾発力によって曲率半
径が小なる第2係合面62に押圧され、該第2係合面6
2に沿って摺動変位する。前記ボール50が他方のクリ
ック溝64b内に押圧されることにより、操作レバー2
8は、ダンパ部材15の上端位置(内気の導入状態)で
停止する。
【0027】ここで、ダンパ部材15が下端位置から上
端位置まで回動変位した場合における該ダンパ部材15
の重量による荷重特性曲線L、ボール50と係合面6
0、62との摺動特性曲線M、および操作レバー28に
付与される荷重特性曲線Nとの関係を図5に示す。
【0028】図5から諒解されるように、本実施の形態
では、ダンパ部材15の重量による荷重特性曲線Lに対
し、ボール50と係合面60、62との摺動特性曲線M
を逆位相(線対称)に設定することにより、前記荷重特
性曲線Lと摺動特性曲線Mとが加算された操作レバー2
8に付与される荷重特性曲線Nを一定とすることが可能
となる。
【0029】そこで、クリック部材54の第1係合面6
0および第2係合面62の曲率半径を前記摺動特性曲線
Mに対応するようにそれぞれ設定し、ボール50と第1
係合面60および第2係合面62との摺動抵抗が前記摺
動特性曲線Mに対応するように変動させることにより、
操作レバー28に付与される荷重を一定とすることがで
きる。この結果、操作レバー28に付与される荷重特性
曲線Nを一定とし、操作力の全操作範囲にわたって均一
で且つ滑らかな操作力を得ることができる。
【0030】これに対して、図6に示されるように、従
来技術に係る操作レバー1を用いた場合、該操作レバー
1に付与される荷重特性曲線N′は、凹凸板6と板ばね
7との摺動特性曲線M′とダンパ部材15の重量による
荷重特性曲線L′とが加算された値となり、ダンパ部材
15が下端位置から上端位置に変位するにつれて操作レ
バー1に付与される荷重が徐々に大きくなる。この結
果、従来技術に係る操作レバー1では、操作力の全操作
範囲にわたって均一で且つ滑らかな操作力を得ることが
できない。
【0031】また、本実施の形態では、クリック部材5
4の第1係合面60および第2係合面62の曲率半径が
それぞれ異なるように設定するという簡便な手段によっ
て操作レバー28に付与される荷重を一定とすることが
できるため、製造コストの低減化を図ることができる。
【0032】また、図13に示される従来技術に係る操
作レバー1では、予め所定のばね力に設定された板ばね
7を凹凸板6に沿って係合させる構成が採用されている
ため、該操作レバー1を矢印方向に沿って変位させる操
作中に板ばね7と凹凸板6との摺動抵抗を変動させるこ
とが困難であるが、本実施の形態では、クリック部材5
4の第1係合面60および第2係合面62に対してボー
ル50をコイルスプリング48の弾発力によって押圧す
る構成を採用しているため、前記第1係合面60および
第2係合面62に向かって変位するボール50の変位量
を大きく設定することができ、該第1係合面60および
第2係合面62とボール50との摺動抵抗を自在に設定
することができるという利点がある。
【0033】なお、本実施の形態に係る操作レバー28
を前記とは反対方向にスライドさせ、ダンパ部材15を
上端位置から下端位置まで回動動作させる場合、操作レ
バー28は、ダンパ部材15の重量による影響を受けな
いため該操作レバー28に付与される荷重が変動するこ
とがない。従って、操作力の全操作範囲にわたって均一
で且つ滑らかな操作力を得ることができる。
【0034】さらに、本実施の形態では、コントロール
ケーブル42を介して操作レバー28を内外気切換部8
に接続し、内気と外気とを切り換える操作レバー28を
用いて説明しているが、これに限定されるものではな
く、図7に示されるように、車両用空調装置70に設け
られた内外気切換用操作レバー72、モード切換用操作
レバー74、ヒータユニットの温度調節用ダンパ部材
(図示せず)を開閉動作させる温度調節用操作レバー7
6、並びにファン切換用操作レバー78等の種々の操作
部材にも適用することが可能である。
【0035】この場合、図8並びに図9に示されるよう
に、モード切換用操作レバー74に設けられるクリック
部材80、並びに温度調節用操作レバー76に設けられ
るクリック部材82には、複数の停止位置に対応して複
数のクリック溝84、86を有する係合面88、90が
形成される。前記クリック部材80の係合面88は、モ
ード切換用操作レバー74によって開閉操作されるダン
パ部材(図示せず)の荷重特性曲線と逆位相の曲線に対
応して形成され、一方、クリック部材82の係合面92
は、温度調節用操作レバー76によって開閉操作される
ダンパ部材(図示せず)の荷重特性曲線と逆位相の曲線
に対応して形成される。
【0036】なお、本実施の形態に係る操作レバーの摺
動構造は、図13に示されるように、複数のリンク機構
93を介して、ヒータユニット装置を構成し第1ダンパ
部材95および第2ダンパ部材97を略同時に開閉動作
させる機構にも適用できる。すなわち、一端が開閉可能
に支持された第1ダンパ部材95および第2ダンパ部材
97が同時に操作される際、図示しないコントロールケ
ーブルを通じて第1ダンパ部材95および第2ダンパ部
材97から操作レバーに付与される荷重を軽減すること
ができる。
【0037】また、本実施の形態に係る操作レバーの摺
動構造は、図14〜図16に示されるように、ヒータユ
ニット装置を構成し、支軸99を介して一端が開閉可能
に支持されたエアミックスダンパ部材(図示せず)およ
び該エアミックスダンパ部材を作動させるリンク機構1
01を介して開閉するウォーターバルブ103にも適用
することが可能である。
【0038】支軸99に固定された図示しないエアミッ
クスダンパ部材とウォーターバルブ103とが略同時に
操作される際、前記エアミックスダンパ部材とウォータ
ーバルブ103から操作レバーに付与される荷重を軽減
することができる。
【0039】次に、本発明の第2の実施の形態に係る操
作用ノブの摺動構造を図3並びに図10〜図12に示
す。この場合、所定間隔離間するモード切換用操作ノブ
22、温度設定用操作ノブ24およびファン切換用操作
ノブ26は、それぞれ略同一に構成されるため、以下、
温度設定用操作ノブ24に基づいて説明する。
【0040】温度設定用操作ノブ24は、図3に示され
るように、作業者の指によって把持し易いように摘み部
94が膨出形成され、前記摘み部94と反対側の孔部に
は樹脂製シャフト96の一端部が嵌合される。前記樹脂
製シャフト96の一端部は、コントロールパネル52の
孔部に装着された軸受部材98を介して回動自在に軸支
され、一方、前記樹脂製シャフト96の他端部にはピニ
オンギヤ100が刻設され、前記ピニオンギヤ100と
ラックギヤ102との噛合作用下にコントロールケーブ
ル104を変位させ、空調ユニットの温度調節用ダンパ
部材(図示せず)を開閉させることにより、所望の温度
調整がなされる。
【0041】前記ラックギヤ102にはスライダ106
が固定され、図10に示されるように、前記スライダ1
06は、長尺なハウジング108内に直線状に変位自在
に設けられる。前記スライダ106には、コントロール
ケーブル104の一端部が連結され、前記ピニオンギヤ
100とラックギヤ102とが噛合することにより、ス
ライダ106の変位作用下にコントロールケーブル10
4が矢印方向に沿って操作される。
【0042】また、前記スライダ106にはクリック機
構110が付設され、前記クリック機構110は、コイ
ルスプリング48と、前記コイルスプリング48の弾発
力によって押圧されるボール50と、前記ボール50を
保持する保持部材112と、温度設定用操作ノブ24を
所定の回動位置に停止させる断面凹状のクリック溝11
4を有する係合面116が形成されたクリック部材11
8とから構成される。
【0043】この場合、前記係合面116は、図11に
示されるように、曲率半径が異なる複数の曲線116
a、116bと直線とによって構成され、前記曲線11
6a、116bの曲率半径は、図示しない温度調節用ダ
ンパ部材の重量による荷重特性曲線(図示せず)に対し
て逆位相(線対称)となる曲線に対応して設定される。
【0044】従って、温度設定用操作ノブ24を回動動
作する際に付与される荷重を一定とすることが可能とな
り、前記温度設定用操作ノブ24の回動動作の全操作範
囲にわたって均一で且つ滑らかな操作力を得ることがで
きる。
【0045】なお、図12は、モード切換用操作ノブ2
2のクリック部材119に形成された複数の係合面12
0a〜120dおよびクリック溝114を示し、この場
合も図11と同様の作用効果が得られる。また、第2の
実施の形態に係る操作用ノブの摺動構造を、図13〜図
16に示すダンパ部材、ウォーターバルブ等の荷重軽減
に適用することができることは勿論である。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0047】すなわち、操作部材に付与される荷重を一
定とし、前記操作部材の操作力の全操作範囲にわたって
均一で且つ滑らかな操作力を得ることができる。
【0048】また、操作力伝達手段を介して操作力が伝
達される部材の重量による荷重特性曲線に対して逆位相
となる曲線に対応して係合面を形成するという簡便な手
段によって操作部材に付与される荷重を一定とすること
ができ、製造コストの低減化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る操作レバーの摺動構
造が適用された車両用空調装置のコントロール部の正面
図である。
【図2】図1のZ方向からみた矢視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿った縦断面図であ
る。
【図4】操作レバーを構成するクリック部の概略構造説
明図である。
【図5】ダンパ部材の重量による荷重特性曲線L、ボー
ルと係合面との摺動特性曲線M、および操作レバーに付
与される荷重特性曲線Nとの関係を示す説明図である。
【図6】従来技術に係る操作レバーを用いた場合の荷重
特性等を示す説明図である。
【図7】図1に示す操作レバーの摺動構造を車両用空調
装置に設けられた複数の操作レバーに適用した変形例で
ある。
【図8】モード切換用操作レバーに設けられるクリック
部材の説明図である。
【図9】温度調節用操作レバーに設けられるクリック部
材の説明図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る操作用ノブの
摺動構造を示す断面図である。
【図11】図10の温度設定用操作ノブに設けられたク
リック機構を示す要部断面図である。
【図12】図10のモード切換用操作ノブに設けられた
クリック機構を示す要部断面図である。
【図13】操作レバーに接続される複数のリンク機構お
よびダンパ部材を示す説明図である。
【図14】操作レバーに接続されるダンパ部材およびウ
ォーターバルブを示す斜視説明図である。
【図15】操作レバーに接続されるダンパ部材とウォー
ターバルブとの接続構造を示す説明図である。
【図16】操作レバーに接続されるウォーターバルブの
説明図である。
【図17】従来技術に係る操作レバーの構造を示す斜視
図である。
【図18】図17に示す操作レバーに連結される車両用
空調装置の内外気切換部の概略構造説明図である。
【符号の説明】
8…内外気切換部 9、11、
12…ピン部材 10、13…リンク部材 15…ダン
パ部材 20…車両用空調装置のコントロール部 28…操作
レバー 30…取付ベース 32…軸部 34…レバー本体 36…摘み
部 42、104…コントロールケーブル 44、11
0…クリック機構 46…保持部材 48…コイ
ルスプリング 50…ボール 52…コン
トロールパネル 54、80、82…クリック部材 60、62、116、120a〜120d…係合面 64a、64b、84、86、110…クリック溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 岳彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操作部材の変位作用下に操作力伝達手段を
    介して操作力を伝達することにより、所望の操作を行う
    操作部材であって、 前記操作部材を所定の位置で停止させるクリック機構が
    設けられ、前記クリック機構は、クリック溝が形成され
    た係合面を有するクリック部材と、弾性部材の弾発力を
    介して前記クリック溝および係合面に係合する摺動部材
    とを有し、 前記係合面は、操作力伝達手段を介して操作力が伝達さ
    れる部材の重量による荷重特性曲線に対して逆位相とな
    る曲線に対応して設定されることを特徴する操作部材の
    摺動構造。
  2. 【請求項2】一端部に設けられた摘み部を操作し、他端
    部に連結された操作力伝達手段を介して所望の操作を行
    う操作レバーであって、 前記操作レバーを所定の位置で停止させるクリック機構
    が設けられ、前記クリック機構は、クリック溝が形成さ
    れた係合面を有するクリック部材と、前記操作レバーと
    一体的に変位し、弾性部材の弾発力を介して前記クリッ
    ク溝および係合面に係合する摺動部材とを備え、前記係
    合面は曲率半径がそれぞれ異なる複数の曲線によって形
    成されることを特徴とする操作部材の摺動構造。
  3. 【請求項3】請求項2記載の摺動構造において、係合面
    を構成する複数の曲線の曲率半径は、操作力伝達手段が
    伝達される部材の重量による荷重特性曲線に対して逆位
    相となる曲線に対応して設定されることを特徴とする操
    作部材の摺動構造。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の摺動構造におい
    て、操作レバーは、少なくとも、車両用空調装置に設け
    られた内外気切換用操作レバー、モード切換用操作レバ
    ー、ファン切換用操作レバー、または温度調節用操作レ
    バーのいずれか1つからなることを特徴とする操作部材
    の摺動構造。
  5. 【請求項5】所定方向に回動動作させ、操作力伝達手段
    を介して回動力を伝達することにより所望の操作を行う
    操作用ノブであって、 前記操作用ノブは、クリック機構を有し、前記クリック
    機構は、前記操作用ノブを所定の回動位置で停止させる
    複数のクリック溝が設けられ、隣接するクリック溝間に
    係合面が形成されたクリック部材と、弾性部材の弾発力
    を介して前記クリック溝および係合面に係合する摺動部
    材とを備え、前記係合面は非曲線状に形成されることを
    特徴とする操作部材の摺動構造。
  6. 【請求項6】請求項5記載の摺動構造において、係合面
    は曲線を含み、前記曲線の曲率半径は、操作力伝達手段
    が伝達される部材の重量による荷重特性曲線に対して逆
    位相となる曲線に対応して設定されることを特徴とする
    操作部材の摺動構造。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載の摺動構造におい
    て、操作用ノブは、少なくとも、車両用空調装置に設け
    られた内外気切換用操作ノブ、モード切換用操作ノブ、
    ファン切換用操作ノブ、または温度調節用操作ノブのい
    ずれか1つからなることを特徴とする操作部材の摺動構
    造。
  8. 【請求項8】請求項2または5記載の摺動構造におい
    て、摺動部材はボールからなり、前記ボールはコイルス
    プリングの弾発力によって係合面に対して押圧されるこ
    とを特徴とする操作部材の摺動構造。
  9. 【請求項9】請求項1記載の摺動構造において、操作力
    が伝達される部材は、ヒータコントロール装置に設けら
    れ、一端が上下方向に回転可能に支持されたダンパ部材
    からなり、前記ダンパ部材が上方向に回動する際、クリ
    ック部材の係合面と摺動部材との摺動抵抗を減少させる
    ことを特徴とする操作部材の摺動構造。
  10. 【請求項10】請求項1記載の摺動構造において、操作
    力が伝達される部材は、ヒータコントロール装置に設け
    られ、複数のリンク部材を介して一端が回転可能に支持
    された複数のダンパ部材からなり、前記複数のダンパ部
    材が同時に操作される際、クリック部材の係合面と摺動
    部材との摺動抵抗を減少させることを特徴とする操作部
    材の摺動構造。
  11. 【請求項11】請求項1記載の摺動構造において、操作
    力が伝達される部材は、ヒータコントロール装置に設け
    られ、一端が回転可能に支持されたダンパ部材と、該ダ
    ンパ部材を作動させるリンク機構を介して開閉するウォ
    ーターバルブとからなり、前記ダンパ部材とウォーター
    バルブとがそれぞれ同時に操作される際、クリック部材
    の係合面と摺動部材との摺動抵抗を減少させることを特
    徴とする操作部材の摺動構造。
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