JPH10103401A - 切替制御型の液封入式防振装置 - Google Patents

切替制御型の液封入式防振装置

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JPH10103401A
JPH10103401A JP25896496A JP25896496A JPH10103401A JP H10103401 A JPH10103401 A JP H10103401A JP 25896496 A JP25896496 A JP 25896496A JP 25896496 A JP25896496 A JP 25896496A JP H10103401 A JPH10103401 A JP H10103401A
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JP
Japan
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orifice
rotary valve
passage
air chamber
chamber
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JP25896496A
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English (en)
Inventor
Yukio Takashima
幸夫 高島
Toshiya Tsujimoto
敏也 辻本
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切替制御型の液封入式防振装置として、二つ
のオリフィスに設定した空気室の一つを、ロータリーバ
ルブで内圧を切替え得るようにし、一方のオリフィスの
共振周波数をシフトさせことができ、広範囲の周波数帯
で振動特性を改善できるようにする。 【解決手段】 ボス金具1と本体金具2との間に防振基
体3を介設し、その下方部に、主液室6と、第1および
第2のオリフィス9,15と、第1のオリフィスに連な
る第1の副液室11とダイヤフラム12で仕切られた第
1空気室13と、第2のオリフィス15に連なる第2の
副液室18とダイヤフラム19で仕切られた第2空気室
21とを備え、主液室から第2のオリフィスへの連通路
を開閉するロータリーバルブ22を、オリフィス連通路
用の通路22bとは別に、第1空気室13から外部に通
じる通気路用の通路22cを有し、ロータリーバルブの
回転により第2のオリフィスと第1の空気室の開閉を制
御するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として自動車用
のエンジンマウントとして用いる切替制御型の液封入式
防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】自動車の
エンジン等をその振動を車体を伝達させないように支承
するマウントとしての液封入式防振装置は、液体が充満
された主液室と、ダイヤフラムにより仕切られた空気室
をもつ副液室とをオリフィスにより連通させて、このオ
リフィスにより振動減衰効果を得るものである。
【0003】近年、この種の液封入式防振装置として、
主液室と副液室間に断面積や長さを異にした複数、例え
ば2つのオリフィスを設け、ロータリバルブをモータ
(アクチュエータ)で駆動させて、二つのオリフィスの
一方を開とするように切替えることにより、それぞれの
オリフィスによって異なった周波数帯にある振動に対す
る減衰を受け持たせるようにした切替制御型の防振装置
(いわゆるコントロールマウント)が提案されている
(例えば、特開平6−294441号公報)。
【0004】この防振装置では、並列に配した二つのオ
リフィスにより連通させる主液室と副液室とは共通のも
のであって、いずれか一方のオリフィスを開閉すること
により、二つの異なった周波数帯の振動に対して低動バ
ネ性、高減衰性能を発揮させるものである。
【0005】しかし、前記提案の防振装置の場合、ロー
タリーバルブによるオリフィスの開閉により切替られる
2の周波数帯での防振特性は、それぞれ単独の液封入型
防振装置のそれに留まり、その範疇を出ないものであっ
た。例えば、アイドリング時の防振特性を発揮できる周
波数帯の範囲が比較的狭いもので、さらなる性能向上が
望まれていた。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなしたものであ
り、並列に配された二つのオリフィスの一方を、一つの
ロータリーバルブにより開閉して切替制御できることに
加え、各オリフィスに連なる副液室それぞれに専用に設
定した空気室の1つを、同一のロータリーバルブで開閉
できるようにして、その内圧を切替え得るようにし、一
方のオリフィスの共振周波数をシフトさせことができ、
広範囲の周波数帯で振動特性を改善できるようにし、二
つ以上の防振装置の並設でしか発揮し得なかった特性
を、一つの切替制御型の液封入式防振装置で実現し、こ
の種防振装置としての特性および機能性の向上を図った
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の切替
制御型の液封入式防振装置は、振動源側の金具と支持側
の本体金具との間にゴム弾性体よりなる防振基体が介設
され、この防振基体の下方部に、該防振基体が室壁の一
部をなす主液室と、この主液室に通ずる並列に配された
第1および第2のオリフィスと、第1のオリフィスに連
なる第1の副液室およびこの副液室と第1のダイヤフラ
ムで仕切られた第1空気室と、前記第2のオリフィスに
連なる第2の副液室およびこの副液室と第2のダイヤフ
ラムで仕切られた第2空気室とを備えてなる液封入式防
振装置において、主液室から第2のオリフィスへの連通
路を開閉するロータリーバルブを備え、このロータリー
バルブは、前記オリフィス連通路用の通路とは別に、第
1の空気室から外部に通じる通気路用の通路を有し、ロ
ータリーバルブの回転により前記連通路および通気路を
開閉して、第2のオリフィスと第1の空気室の開閉を制
御するようにしたことを特徴とする。
【0008】この液封入式防振装置によれば、一つのロ
ータリーバルブの回転操作で、主液室から第2のオリフ
ィスへの連通路を開閉することにより、並列の第1と第
2のオリフィスを切替えることができ、それぞれ共振に
よる振動減衰効果を発揮させることができ、車両走行時
およびアイドリング時の異なった二つの周波数帯にある
振動を効果的に低減できる。
【0009】しかも、第2のオリフィスの開閉する一つ
のロータリーバルブによって、第1のオリフィスに連な
る第1副液室側の第1空気室への通気路をも開閉でき、
これにより、第1空気室の内圧を切替えることができ、
第1のオリフィスの減衰特性を変化させることができ
る。
【0010】例えば、アイドリング時に、第2のオリフ
ィスを閉止して、第1のオリフィスを機能させることと
した場合において、第1のオリフィスによる減衰性能だ
けでなく、この第1のオリフィスに連なる第1の副液室
とダイヤフラムで仕切られた第1空気室の通気路を開閉
することにより、第1空気室の圧力を変化させることが
でき、これによって共振周波数をシフトさせることがで
きる。すなわち、広範囲の周波数帯で振動特性を改善で
きることになる。
【0011】前記の液封入式防振装置において、ロータ
リーバルブは、一定の回転角度毎に、第2のオリフィス
を開、第1空気室を閉とする場合と、第2のオリフィス
と第1空気室の双方を閉とする場合と、第2のオリフィ
スを閉、第1空気室を開とする場合とに、順次切替え得
るように設けておくのがよい。
【0012】すなわち、このように構成することによ
り、ロータリーバルブの回転駆動による前記の切替制御
を容易に行なえ、実施も容易になる。
【0013】また、前記の液封入式防振装置は、ロータ
リーバルブを、上下に配置された第1支持体と第2支持
体の少なくとも一方に保持して、両支持体を組合せた状
態で筒状の本体金具の内側に嵌着しておくのがよい。こ
れにより組立てが容易になり、製作に要する手数を軽減
できる。
【0014】さらに、前記の液封入式防振装置におい
て、ロータリーバルブが、上下に配置された第1支持体
と第2支持体の少なくとも一方に保持されており、ロー
タリーバルブと第1および第2支持体との摺接面部に気
密性保持のためのリング状シール材が、オリフィス連通
路用の通路および通気路用の通路の出入口を囲むように
配されてなるものが好適である。
【0015】これにより、ロータリーブルプの摺接面部
のシールを確実になす上、ロータリーバルブの摩擦のロ
スを少なくできる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基いて説明する。
【0017】図において、(1)は例えば自動車のエン
ジン等の振動源側に連結されるボス金具、(2)は車体
フレームやシャーシ等の支持側に連結される有底筒状の
本体金具であり、この本体金具(2)は、一部に窓(2
a)を有する下部側筒部(2b)と、これよりやや径大の
上部側筒部(2c)とを有している。
【0018】(3)はゴム弾性体よりなる厚肉の防振基
体であり、図に示すように略傘形の湾曲形状をなしてい
る。前記振動源側のボス金具(1)はこの防振基体
(3)の中央上部に一部埋設状態に加硫接着されてい
る。防振基体(3)の外周には、補強金具(3a)が加硫
接着されるとともに、この補強金具(3a)が前記本体金
具(2)の上部側筒部(2c)内の下部に後述するように
固着されて、前記ボス金具(1)と、前記本体金具
(2)の間に介設されている。
【0019】(4)(5)は上下に接合されて前記本体
金具(2)の下部側筒部(2b)に嵌着された第1支持体
と第2支持体であり、上側の第1支持体(4)と防振基
体(3)との間が、液体が封入されかつ防振基体(3)
が室壁の一部をなす主液室(6)として形成されてい
る。
【0020】第1支持体(4)の主液室(6)側には、
上方に突出する外周の筒部(4a)の内方部に、環状の突
出部(7a)を下面に形成した鋼板等からのプレス成形品
あるいは鋳造品よりなるオリフィス形成部材(7)が取
着されており、該オリフィス形成部材(7)の外周部に
おける第1支持体(4)との間が、連通孔(8)により
主液室(6)に通ずる比較的断面積の大きい第1のオリ
フィス(9)として形成されている。前記突出部(7a)
の内方は、連通孔(10)により前記第1のオリフィス
(9)に連なる第1の副液室(11)として形成されてい
る。
【0021】第1支持体(4)の前記第1の副液室(1
1)に対応する中央部が開口形成されるとともに、該開
口部を閉塞するようにゴム膜よりなる第1のダイヤフラ
ム(12)が付設され、また前記開口部に相当する第2支
持体(5)の上面側中央部が凹設されて、該凹設部が前
記第1の副液室(11)と第1のダイヤフラム(12)によ
り仕切られた第1空気室(13)として形成されている。
前記突出部(7a)はダイヤフラム(12)の周縁部に当接
しシール性が確保されている。
【0022】また、前記第2支持体(5)の下側には、
下方に突出する外周の筒部(5a)の内側に、プレス鋼板
等よりなるオリフィス形成部材(14)が取着されて、そ
の外周部の第2支持体(5)との間が、前記第1のオリ
フィス(9)より断面積の小さい第2のオリフィス(1
5)として形成されている。この第2のオリフィス(1
5)は、第1および第2支持体(4)(5)を上下方向
に貫通する連通路(16)と前記連通孔(8)により前記
主液室(6)に通じている。さらにこの第2のオリフィ
ス(15)は、オリフィス形成部材(14)に有する連通孔
(17)により、前記オリフィス形成部材(14)の下面側
に形成された第2の副液室(18)に連通している。
【0023】(19)は前記第2の副液室(18)の室壁の
一部をなすゴム膜よりなる第2のダイヤフラムで、この
ダイヤフラム(19)は、その外周部に加硫接着された補
強金具(19a)が、本体金具(2)の下部側筒部(2b)
の下端の段部(2d)と第2支持体(5)とに挟着されて
固定されており、この第2のダイヤフラム(19)と底部
(2d)との間が通気孔(20)により外部と連通する第2
空気室(21)として形成されている。
【0024】(22)は前記第2のオリフィス(15)への
連通路(16)を開閉するロータリーバルブで、ロータ
(22a)の軸心と直交方向に貫通した連通路用の通路
(22b)を有し、アクチュエータとしてのモータ(23)
に駆動されて回転することにより、第2のオリフィス
(15)への連通路(16)を開閉できるようになってい
る。
【0025】このロータリーバルブ(22)のロータ(22
a)には、前記オリフィス連通路用の通路(22b)とは
別に、第1空気室(13)から第2支持体(5)に形成さ
れた外部に通じる通気路(24)を開閉する通路(23c)
が前記通路(22b)の両側に下記のように設けられてい
る。
【0026】図4およよび図5に示すように、第1空気
室(13)の外周部を形成する第2支持体(5)には、ロ
ータリーバルブ(22)の側よりみてロータ(22a)の左
右片側、すなわち前記オリフィス連通路用の通路(22
b)が上下方向に位置するとき、該通路(22b)の左右
片側に相当する部分において、ロータ(22a)の軸心を
中心として前記通路(22b)から60°の角度位置に通
気路(24)がロータ軸心と平行方向に設けられている。
【0027】またロータリーバルブ(22)のロータ(22
a)には、前記通路(22b)が上下方向に位置すると
き、該ロータを正面よりみて、前記通路(22b)の左右
両側の部分のうち、前記通気路(24)とは反対側の部分
における前記通路(22b)から60°の角度位置と、該
位置と180°の回転対称位置の部分に、それぞれ前記
通気路用の通路(22c)(22c)が形成されている。
【0028】すなわち、ロータリーバルフ(22)の60
°の回転角度毎に、図6に示すように、第2のオリフィ
ス(15)が開、第1空気室(13)が閉の場合(a)と、
第2のオリフィス(15)および第1空気室(13)の双方
が閉の場合(b)と、第1空気室(13)が開、第2のオ
リフィス(15)が閉の場合(c)とに、順次切替え得る
ように構成されており、このロータリーバルブ(22)を
モータ(23)で駆動することにより、この切替えを制御
できることになる。
【0029】なお前記通気路用の通路(22c)(22c)
と通気路(24)との配置によっては、前記60°以外の
所定角度間毎に、前記の開閉を切替制御できるように構
成することもできる。
【0030】前記のロータリーバルブ(22)は、図1に
示すように、本体金具(2)の窓(2a)に相当する側部
において第1支持体(4)と第2支持体(5)の少なく
とも一方に保持されている。すなわち、ロータリーバル
ブ(22)を第1および第2支持体(4)(5)の一方
もしくは両者間に保持させておいて、この両支持体を組
合せた状態で本体金具(2)の下部側筒部(2b)の内側
に圧入し嵌着することにより、容易に組立てることがで
きる。図の場合、第1支持体(4)に筒状のロータ収納
部(4b)が設けられ、ロータリーバルブ(22)を収納し
た収納部(4b)が第2支持体(5)の切欠部に嵌合され
て組合されている。
【0031】また前記のロータリーバルブ(22)とこれ
を保持する第1支持体(4)の収納部(4b)との摺接面
部には、気密性保持のためのOリング等のリング状シー
ル材(25a)(25a)が、ロータ外周における前記通路
(22b)の出入口を挟んで軸方向両側位置に装着される
とともに、ロータ端面が対接する第2支持体(5)の通
気路(24)の出入口を囲むようにリング状シール材(25
b)が装着されている。これにより、シール性を確保す
るとともに、摺接面部の回転に対する摩擦ロスを低減す
ることができることになる。
【0032】図の(26)はストッパ金具であり、本体金
具(2)の上部側筒部(2c)の内側に嵌合されて、上端
部(2f)のかしめ手段により固定されている。図の場
合、このストッパ金具(26)の下端と第1支持体(4)
の筒部(4a)の上端部の間に防振基体(3)の補強金具
(3a)が挾圧されて防振基体(3)と本体金具(2)と
が結合されている。また防振基体(3)の補強金具(3
a)によりオリフィス形成部材(7)の周縁を押圧し止
定するようになっている。
【0033】前記のストッパ金具(26)は、上端部をボ
ス金具(1)のストッパー用フランジ部(1a)より上方
に延長するとともに、上端部を内方に折曲形成して、そ
の内側端部をストッパ(26a)として形成し、上方向の
変位が生じたときに前記フランジ部(1a)が上向に当接
して、それ以上の上方向の大変位を抑制できるようにな
っている。(1b)はストッパ作用を弾力的に行なえるよ
うにするゴム部である。(27)はゴムカバーを示す。
【0034】上記構成の液封入式防振装置の組立てにお
いては、本体金具(2)の底部(2e)周囲の段部(2d)
に第2のダイヤフラム(19)を配置した後、前記ロータ
リーバルブ(22)を、第1空気室(13)が形成された第
1支持体(4)とオリフィス形成部材(14)が装着され
た第2支持体(4)(5)の少なくとも一方に保持して
組合せた状態で、これを本体金具(2)の下部側筒部
(2b)の内側に上方より圧入し嵌着する。
【0035】次に、液槽中において。オリフィス形成部
材(7)および防振基体(3)を、本体金具(2)内の
前記第1支持体(4)の上に嵌め込んで、補強金具(3
a)を前記第1支持体(4)の筒部(4a)上端部に載置
し、さらにストッパ金具(26)を上部側筒部(4c)の上
に嵌合し、上部側筒部(2c)の上端部をかしめて、第1
支持体(4)の筒部(4a)上端および補強金具(3a)と
ともにストッパ金具(26)を締付け固定する。
【0036】この後、防振基体(3)に一部生め込み固
定されているボス金具(1)にゴムカバー(27)を被
せ、さらにロータリーバルブ(22)の軸部に駆動手段と
してのモータ(23)を取付ける。また本体金具(2)に
は、その使用上の必要に応じて、支持側のフレームやシ
ャーシ等への固定に適合したブラケット等の取付け部材
(28)が、溶接手段等により固着される。
【0037】前記の組立てにおいて、ロータリーバルブ
(22)を第1および第2支持体(4)(5)の一方に組
込んで保持した状態で本体金具(2)に対し圧入し嵌着
すればよく、組立て操作が容易である。また、第2空気
室(21)が外部に連通していることに加え、ロータリー
バルブ(22)により第1空気室(13)も外部に開放させ
ることができるので、この防振装置の組立てやかしめ締
結等の操作を液槽中で行なうことができる。すなわち、
組立ての際に空気室に液体が侵入しても、組立て後に排
出できる。
【0038】上記した実施例の液封入式防振装置によれ
ば、ロータリーバルブ(22)の回転操作によって、主液
室(6)から第2のオリフィス(15)への連通路(16)
を開閉することにより、第1と第2のオリフィス(9)
(15)を切替えることができるとともに、第1のオリフ
ィス(9)に連なる第1副液室(11)側の第1空気室
(13)への通気路(24)をも開閉でき、第1空気室(1
3)の内圧を切替えることができる。
【0039】そのため、第1および第2の二つのオリフ
ィス(9)(15)それぞれにより振動減衰効果を発揮さ
せることができ、車両走行時およびアイドリング時の異
なった二つの周波数帯にある振動を効果的に低減できる
とともに、第1のオリフィス(9)による減衰特性を変
化させることができる。
【0040】例えば、図6に示すように、車両走行時に
は、ロータリーバルブ(22)を、第2のオリフィス(1
5)を開、第1空気室(13)を閉の状態(a)とし、第
1空気室(13)と第1の副液室(11)の間の第1のダイ
ヤフラム(12)の動きを抑えるようにして、液体の移動
が主に第2のオリフィス(15)を通して行なわれるよう
にし、この第2のオリフィス(15)による共振周波数で
振動減衰効果を発揮する。
【0041】そして、アイドリング時には、前記の第2
のオリフィス(15)を閉止して、第1のオリフィス
(9)を機能させることとする。この場合において、第
1のオリフィス(9)による減衰性能だけでなく、この
第1のオリフィス(9)に連なる第1の副液室(11)と
第1のダイヤフラム(12)で仕切られた第1空気室(1
3)の通気路(24)を閉とする場合(b)と、開とする
場合(c)とに切替ることにより、第1空気室(13)の
圧力を変化させることができ、これによって共振周波数
をシフトさせることができる。すなわち、広範囲の周波
数帯で振動特性を改善できることになる。
【0042】
【発明の効果】上記したように本発明の切替制御型の液
封入式防振装置によれば、並列に配された二つのオリフ
ィスの一方を、一つのロータリーバルブにより開閉して
切替制御でき、双方のオリフィスによる共振特性で車両
走行時およびアイドリング時の異なった二つの周波数帯
にある振動を効果的に低減できるばかりか、それぞれの
オリフィス端に連なる副液室に設定した空気室の一つ
を、同一のロータリーバルブで開閉できるようにして、
この空気室の内圧を切替えることにより、一方のオリフ
ィスの共振周波数をシフトさせることができ、広範囲の
周波数帯で振動特性を改善でき、この種の防振装置とし
ての特性および機能性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液封入式防振装置1実施例を示す縦断
面図である。
【図2】同上の取付け部材を固着した状態の一部を欠截
した正面図である。
【図3】同上のロータリーバルブ側からの正面図であ
る。
【図4】ロータリーバルブ部分の縦断面図である。
【図5】前図X−X線の横断面図である。
【図6】ロータリーバルブによる開閉の切替状態の説明
図である。
【符号の説明】
(1) ボス金具 (2) 本体金具 (3) 防振基体 (4) 第1支持体 (5) 第2支持体 (6) 主液室 (7) オリフィス形成部材 (9) 第1のオリフィス (11) 第1の副液室 (12) 第1のダイヤフラム (13) 第1空気室 (14) 第2のオリフィス形成部材 (15) 第2のオリフィス (16) 連通路 (18) 第2の副液室 (19) 第2のダイヤフラム (21) 第2空気室 (22) ロータリーバルブ (22a) ロータ (22b) オリフィス連通路用の通路 (22c) 通気路用の通路 (23) モータ (24) 通気路 (25a)(25b) リング状シール材 (26) ストッパ金具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動源側の金具と支持側の本体金具との間
    にゴム弾性体よりなる防振基体が介設され、この防振基
    体の下方部に、該防振基体が室壁の一部をなす主液室
    と、この主液室に通ずる並列に配された第1および第2
    のオリフィスと、第1のオリフィスに連なる第1の副液
    室およびこの副液室と第1のダイヤフラムで仕切られた
    第1空気室と、前記第2のオリフィスに連なる第2の副
    液室およびこの副液室と第2のダイヤフラムで仕切られ
    た第2空気室とを備えてなる液封入式防振装置におい
    て、 主液室から第2のオリフィスへの連通路を開閉するロー
    タリーバルブを備え、このロータリーバルブは、前記オ
    リフィス連通路用の通路とは別に、第1の空気室から外
    部に通じる通気路用の通路を有し、ロータリーバルブの
    回転により前記連通路および通気路を開閉して、第2の
    オリフィスと第1の空気室の開閉を制御するようにした
    ことを特徴とする切替制御型の液封入式防振装置。
  2. 【請求項2】ロータリーバルブは、一定の回転角度毎
    に、第2のオリフィスを開、第1空気室を閉とする場合
    と、第2のオリフィスと第1空気室の双方を閉とする場
    合と、第2のオリフィスを閉、第1空気室を開とする場
    合とに、順次切替え得るように設けられてなる請求項1
    に記載の切替制御型の液封入式防振装置。
  3. 【請求項3】ロータリーバルブが、上下に配置された第
    1支持体と第2支持体の少なくとも一方に保持されて、
    両支持体を組合せた状態で筒状の本体金具の内側に嵌着
    されてなる請求項1または2に記載の切替制御型の液封
    入式防振装置。
  4. 【請求項4】ロータリーバルブが、上下に配置された第
    1支持体と第2支持体の少なくとも一方に保持されてお
    り、ロータリーバルブと第1および第2支持体との摺接
    面部に気密性保持のためのリング状シール材が、オリフ
    ィス連通路用の通路および通気路用の通路の出入口を囲
    むように配されてなる請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の切替制御型の液封入式防振装置。
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