JPH10103058A - 乗用車用エンジンルームの冷却構造 - Google Patents
乗用車用エンジンルームの冷却構造Info
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- JPH10103058A JPH10103058A JP25725896A JP25725896A JPH10103058A JP H10103058 A JPH10103058 A JP H10103058A JP 25725896 A JP25725896 A JP 25725896A JP 25725896 A JP25725896 A JP 25725896A JP H10103058 A JPH10103058 A JP H10103058A
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- Japan
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- engine
- engine room
- transaxle
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- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 大型アンダーカバーと電気制御エンジンマウ
ントを併用するF.F乗用車両においても、低コストで
確実に部品の熱信頼性を確保可能とする。 【解決手段】 排気マニホールドを前側とし、トランス
アクスルを横置きとし、フロントエンジンマウント10
によってエンジン前側に支持部を設け、ラジエータをエ
ンジンルームの前端部に配置し、二個の冷却ファン2,
3で冷却風を送風してラジエータ及びエンジンルームの
冷却風を通風する構成において、二個のファンを左右に
区分する仕切板12を設け、仕切板の上方はトランスア
クスル側へ、下方はエンジン側へ夫々ファン外径に沿っ
て湾曲すると共に、ファンの回転方向は上部がトランス
アクスル方向、下部がエンジン方向となる構成とし、更
にアンダーカバーに熱気排出用開口部9を設け、同開口
部の略中心とフロントエンジンマウントとを繋ぐ線上の
気流上流側に走行風を取り込む開口部13を設ける。
ントを併用するF.F乗用車両においても、低コストで
確実に部品の熱信頼性を確保可能とする。 【解決手段】 排気マニホールドを前側とし、トランス
アクスルを横置きとし、フロントエンジンマウント10
によってエンジン前側に支持部を設け、ラジエータをエ
ンジンルームの前端部に配置し、二個の冷却ファン2,
3で冷却風を送風してラジエータ及びエンジンルームの
冷却風を通風する構成において、二個のファンを左右に
区分する仕切板12を設け、仕切板の上方はトランスア
クスル側へ、下方はエンジン側へ夫々ファン外径に沿っ
て湾曲すると共に、ファンの回転方向は上部がトランス
アクスル方向、下部がエンジン方向となる構成とし、更
にアンダーカバーに熱気排出用開口部9を設け、同開口
部の略中心とフロントエンジンマウントとを繋ぐ線上の
気流上流側に走行風を取り込む開口部13を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンルーム内
への冷気取り込みおよび熱気抜きを改善することによっ
て、空気温度分布を改善し、熱地でのエンジンルーム内
部品熱信頼性を向上させる技術に関する。
への冷気取り込みおよび熱気抜きを改善することによっ
て、空気温度分布を改善し、熱地でのエンジンルーム内
部品熱信頼性を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジンルームの冷却構造を図6
に示す(実願昭63−148042号参照)。ここに開
示されたエンジンルームの冷却構造においては、エンジ
ンロッカーカバー上方とフードとを仕切ることにより、
ロッカーカバー側を通過する高温の気流をトランスアク
スル側の比較的低温で大量の気流と混合させる構成と
し、これにより、エンジンルーム内雰囲気温度を均一化
し低温化することができるとしている。しかしながら、
本従来例にあっては、エンジンよりも下流では温度低減
効果があるが、上流では効果が得られない。また、トラ
ンスアクスルハウジングの雰囲気温度が上昇するためオ
イルクーラの必要放熱量が増大し、コストアップを来た
すという問題点がある。
に示す(実願昭63−148042号参照)。ここに開
示されたエンジンルームの冷却構造においては、エンジ
ンロッカーカバー上方とフードとを仕切ることにより、
ロッカーカバー側を通過する高温の気流をトランスアク
スル側の比較的低温で大量の気流と混合させる構成と
し、これにより、エンジンルーム内雰囲気温度を均一化
し低温化することができるとしている。しかしながら、
本従来例にあっては、エンジンよりも下流では温度低減
効果があるが、上流では効果が得られない。また、トラ
ンスアクスルハウジングの雰囲気温度が上昇するためオ
イルクーラの必要放熱量が増大し、コストアップを来た
すという問題点がある。
【0003】また、エンジン前側の空気温度を低減させ
る手段として、図7に示す技術がある(実開平6−60
519号参照)。これは、コンデンサおよびラジエータ
をバイパスして流入する冷気により、エンジンルームの
所要の部位を冷却できるとしている。しかしながら、本
従来例にあっては、冷却風が当たる部位のみしか冷却で
きないため、効果は局所的となっている。
る手段として、図7に示す技術がある(実開平6−60
519号参照)。これは、コンデンサおよびラジエータ
をバイパスして流入する冷気により、エンジンルームの
所要の部位を冷却できるとしている。しかしながら、本
従来例にあっては、冷却風が当たる部位のみしか冷却で
きないため、効果は局所的となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり、従来技
術におけるエンジンルームの冷却構造は効果が得られる
部位が局所的であり、エンジンルーム全体の熱環境を改
善することはできない。特に、車外騒音を低減させるた
めに大型のアンダーカバーを装着する車両の場合、エン
ジンルーム内雰囲気温度が全体的に上昇するため、一部
のみを冷却する手段では対応が難しい。また、車室内の
振動騒音低減のために電気制御のエンジンマウントを装
着しようとすると、自己発熱のために現状よりも熱環境
を改善する必要があるにもかかわらず、ターボ装着や触
媒追加などにより熱源が増大する傾向にあり、現状技術
では材料の改善や冷却ファン容量変更など、コスト増大
を招く方策を取ることになってしまう。
術におけるエンジンルームの冷却構造は効果が得られる
部位が局所的であり、エンジンルーム全体の熱環境を改
善することはできない。特に、車外騒音を低減させるた
めに大型のアンダーカバーを装着する車両の場合、エン
ジンルーム内雰囲気温度が全体的に上昇するため、一部
のみを冷却する手段では対応が難しい。また、車室内の
振動騒音低減のために電気制御のエンジンマウントを装
着しようとすると、自己発熱のために現状よりも熱環境
を改善する必要があるにもかかわらず、ターボ装着や触
媒追加などにより熱源が増大する傾向にあり、現状技術
では材料の改善や冷却ファン容量変更など、コスト増大
を招く方策を取ることになってしまう。
【0005】上記二つの課題(大型アンダーカバーと電
気制御エンジンマウント)が重なった場合、排気管近傍
のエンジンマウントの熱環境を大幅に改善させつつ、エ
ンジンルーム内全体も悪化させることはできないため、
対応が難しい。
気制御エンジンマウント)が重なった場合、排気管近傍
のエンジンマウントの熱環境を大幅に改善させつつ、エ
ンジンルーム内全体も悪化させることはできないため、
対応が難しい。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、排気
マニホールドが前側になるようにエンジンおよびトラン
スアクスルを横置きにし、フロントエンジンマウントに
よってエンジン前側に支持部を設けたレイアウトであっ
て、ラジエータをエンジンルームの前端部に配置し、該
ラジエータ後面に左右並列に配置された二個の冷却ファ
ンで冷却風を送風することによりラジエータおよびエン
ジンルームの冷却風を通風するよう構成された乗用車用
エンジンルームにおいて、上記二個の冷却ファンを左右
各々一個ずつに区分する仕切板を設け、該仕切板の上方
はトランスアクスル側へ、該仕切板の下方はエンジン側
へそれぞれファン外径に沿って湾曲しているとともに、
冷却ファンの回転方向は上部がトランスアクスル方向、
下部がエンジン方向となるよう構成し、さらにエンジン
前面下部のアンダーカバーに熱気排出用開口部を設け、
該開口部の略中心とフロントエンジンマウントとを繋ぐ
線上の気流上流側に走行風を取り込む開口部を設けるこ
とにより、上記問題点を解決しようとしている。
マニホールドが前側になるようにエンジンおよびトラン
スアクスルを横置きにし、フロントエンジンマウントに
よってエンジン前側に支持部を設けたレイアウトであっ
て、ラジエータをエンジンルームの前端部に配置し、該
ラジエータ後面に左右並列に配置された二個の冷却ファ
ンで冷却風を送風することによりラジエータおよびエン
ジンルームの冷却風を通風するよう構成された乗用車用
エンジンルームにおいて、上記二個の冷却ファンを左右
各々一個ずつに区分する仕切板を設け、該仕切板の上方
はトランスアクスル側へ、該仕切板の下方はエンジン側
へそれぞれファン外径に沿って湾曲しているとともに、
冷却ファンの回転方向は上部がトランスアクスル方向、
下部がエンジン方向となるよう構成し、さらにエンジン
前面下部のアンダーカバーに熱気排出用開口部を設け、
該開口部の略中心とフロントエンジンマウントとを繋ぐ
線上の気流上流側に走行風を取り込む開口部を設けるこ
とにより、上記問題点を解決しようとしている。
【0007】また、本発明は、トランスアクスルの高さ
よりも低い位置に、車両の略中心線上にエンジンルーム
前後方向にわたってフロントエンジンマウントの直後ま
で仕切板を設置することにより、エンジンルーム下部を
左右に分割し、該仕切板によって排気管が配置される領
域とそれ以外の領域に左右に区分し、トランスアクスル
およびフロントエンジンマウントは該排気管が設置され
ない領域に位置させることにより、エンジンルーム全体
の熱環境を改善する構成とする。
よりも低い位置に、車両の略中心線上にエンジンルーム
前後方向にわたってフロントエンジンマウントの直後ま
で仕切板を設置することにより、エンジンルーム下部を
左右に分割し、該仕切板によって排気管が配置される領
域とそれ以外の領域に左右に区分し、トランスアクスル
およびフロントエンジンマウントは該排気管が設置され
ない領域に位置させることにより、エンジンルーム全体
の熱環境を改善する構成とする。
【0008】本発明によれば、フロントエンジンマウン
トには上流側に設けた車速風取り入れ口からの冷気が当
たるため、熱環境が大幅に改善される。さらに、排気管
で発生した熱気は冷却ファンを左右に区分する仕切板の
整流効果により、一部はエンジン前側の開口部からエン
ジンルーム下へ排出され、また一部はトランスアクスル
上方の低温気流と混合されることになり、非常に高温と
なる領域が減少する。これにより、大型アンダーカバー
と電気制御エンジンマウントを併用する車両において
も、低コストで確実に部品の熱信頼性を確保することが
できる。
トには上流側に設けた車速風取り入れ口からの冷気が当
たるため、熱環境が大幅に改善される。さらに、排気管
で発生した熱気は冷却ファンを左右に区分する仕切板の
整流効果により、一部はエンジン前側の開口部からエン
ジンルーム下へ排出され、また一部はトランスアクスル
上方の低温気流と混合されることになり、非常に高温と
なる領域が減少する。これにより、大型アンダーカバー
と電気制御エンジンマウントを併用する車両において
も、低コストで確実に部品の熱信頼性を確保することが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【0010】(第1の実施の形態)図1は、本発明によ
るラジエータ周辺構造をエンコン内斜め上方から見た鳥
瞰図である。参照番号1はラジエータ用冷却ファンシュ
ラウドで、車両左側冷却ファン2および車両右側冷却フ
ァン3を保持している。該冷却ファンの回転方向は、上
方でトランスアクスル方向、下方でエンジン方向となる
ように設定している。本例では、エンジンが車両右側、
トランスアクスルが車両左側に配置されているため、冷
却ファンの回転方向は後から見て反時計回り4,5とな
っている。
るラジエータ周辺構造をエンコン内斜め上方から見た鳥
瞰図である。参照番号1はラジエータ用冷却ファンシュ
ラウドで、車両左側冷却ファン2および車両右側冷却フ
ァン3を保持している。該冷却ファンの回転方向は、上
方でトランスアクスル方向、下方でエンジン方向となる
ように設定している。本例では、エンジンが車両右側、
トランスアクスルが車両左側に配置されているため、冷
却ファンの回転方向は後から見て反時計回り4,5とな
っている。
【0011】参照番号6は車両左側アンダーカバーで、
7は車両右側アンダーカバーである。両アンダーカバー
はセンターメンバー8を挟んで設置されており、車両右
側アンダーカバー7とセンターメンバー8との間には、
エンジン排気管が通る開口部9が設けられている。本実
施の形態例では、排気管がエンジン前面に位置する車両
を対象としているため、該排気管が通る開口部9は、エ
ンジン前面側に開口部を与えていることになる。
7は車両右側アンダーカバーである。両アンダーカバー
はセンターメンバー8を挟んで設置されており、車両右
側アンダーカバー7とセンターメンバー8との間には、
エンジン排気管が通る開口部9が設けられている。本実
施の形態例では、排気管がエンジン前面に位置する車両
を対象としているため、該排気管が通る開口部9は、エ
ンジン前面側に開口部を与えていることになる。
【0012】上記センターメンバー8にはエンジンを支
持するフロントエンジンマウント10およびリアエンジ
ンマウント11が固定されている。フロントエンジンマ
ウント10は、左右の冷却ファン2,3の直後、中央下
部に位置している。
持するフロントエンジンマウント10およびリアエンジ
ンマウント11が固定されている。フロントエンジンマ
ウント10は、左右の冷却ファン2,3の直後、中央下
部に位置している。
【0013】車両右側冷却ファン3と車両左側冷却ファ
ン2との間には、ファン間の仕切板12が設けられてい
る。該ファン間の仕切板12は、上方でトランスアクス
ル方向へ、車両左側冷却ファン2の外径に沿って湾曲し
ており、下方ではエンジン方向へ、車両右側冷却ファン
3の外径に沿って湾曲している。
ン2との間には、ファン間の仕切板12が設けられてい
る。該ファン間の仕切板12は、上方でトランスアクス
ル方向へ、車両左側冷却ファン2の外径に沿って湾曲し
ており、下方ではエンジン方向へ、車両右側冷却ファン
3の外径に沿って湾曲している。
【0014】車両右側アンダーカバー6前端部のフロン
トエンジンマウント10側方に外気を取り込む開口部1
3が設けられている。該開口部13は、車両右側冷却フ
ァン2の吐出流方向に沿って、フロントエンジンマウン
ト10と排気管が通る開口部9を繋ぐ線上の、気流上流
側に位置している。
トエンジンマウント10側方に外気を取り込む開口部1
3が設けられている。該開口部13は、車両右側冷却フ
ァン2の吐出流方向に沿って、フロントエンジンマウン
ト10と排気管が通る開口部9を繋ぐ線上の、気流上流
側に位置している。
【0015】ラジエータファンシュラウドの正面図を図
2(a)に示す。本例では、車両右側冷却ファン3直後
にエンジンの排気マニホールド14、ターボチャージャ
15、触媒16といった熱源が存在し、周囲の空気温度
は高温となっている。一方、車両左側冷却ファン2直後
にはこれといった熱源はなく、ラジエータ後面温度相当
の比較的低温の気流が存在する。冷却ファンの中間には
左右を仕切る仕切板12が設けられている。車両右側ア
ンダーカバー7には、排気管が通る開口部9が設けられ
ており、車両左側アンダーカバー6には、外気を取り込
む開口部13が設けられ、フロントエンジンマウント1
0に冷気が当たるように構成されている。
2(a)に示す。本例では、車両右側冷却ファン3直後
にエンジンの排気マニホールド14、ターボチャージャ
15、触媒16といった熱源が存在し、周囲の空気温度
は高温となっている。一方、車両左側冷却ファン2直後
にはこれといった熱源はなく、ラジエータ後面温度相当
の比較的低温の気流が存在する。冷却ファンの中間には
左右を仕切る仕切板12が設けられている。車両右側ア
ンダーカバー7には、排気管が通る開口部9が設けられ
ており、車両左側アンダーカバー6には、外気を取り込
む開口部13が設けられ、フロントエンジンマウント1
0に冷気が当たるように構成されている。
【0016】エンジンルームの側方断面図を図2(b)
に示す。冷却ファン2,3の吐出流がエンジン17の前
面下部19からと、トランスアクスル18の上方20と
に分けられて流下している。
に示す。冷却ファン2,3の吐出流がエンジン17の前
面下部19からと、トランスアクスル18の上方20と
に分けられて流下している。
【0017】エンジンおよびトランスアクスルを除いた
エンジンルームの平面断面図を図2(c)に示す。排気
管21が存在する車両右側には排気管が通る開口部9が
設けられている。車両左側には前端部にフロントエンジ
ンマウントに外気が当たるように外気を取り込む開口部
13が設けられている。
エンジンルームの平面断面図を図2(c)に示す。排気
管21が存在する車両右側には排気管が通る開口部9が
設けられている。車両左側には前端部にフロントエンジ
ンマウントに外気が当たるように外気を取り込む開口部
13が設けられている。
【0018】次に作用を説明する。
【0019】図2を基に説明する。車両右側冷却ファン
3直後はエンジンの排気マニホールド14、ターボチャ
ージャ15、触媒16といった熱源により周囲の空気温
度は高温となっている。この熱気がフロントエンジンマ
ウント10やトランスアクスルハウジング等に当たるこ
とにより部品温度を上昇させている。また、この熱気が
エンジンルーム後方へ流入することによってエンジン背
面の熱環境を悪化させている。本発明では、ファン中間
の仕切板12により、上記熱気を効率的に排出してい
る。すなわち、車両右側冷却ファン3の吐出流は、上方
でトランスアクスル18方向へ湾曲しているファン中間
の仕切板12に沿って、トランスアクスル18上方へ流
入する。ここで、車両左側冷却ファン2の吐出流もファ
ン中間の仕切板12によりトランスアクスル18上方へ
向かって整流されており、両者が効率良く混合すること
によって、比較的低温の気流20となって、トランスア
クスル18上方を通過する。一方、下方へ向かう高温気
流は、同じくファン中間の仕切板12がエンジン方向へ
湾曲しているためにフロントエンジンマウント10には
至らず、排気管が通る開口部9にむかって整流され、効
率良く排出される。
3直後はエンジンの排気マニホールド14、ターボチャ
ージャ15、触媒16といった熱源により周囲の空気温
度は高温となっている。この熱気がフロントエンジンマ
ウント10やトランスアクスルハウジング等に当たるこ
とにより部品温度を上昇させている。また、この熱気が
エンジンルーム後方へ流入することによってエンジン背
面の熱環境を悪化させている。本発明では、ファン中間
の仕切板12により、上記熱気を効率的に排出してい
る。すなわち、車両右側冷却ファン3の吐出流は、上方
でトランスアクスル18方向へ湾曲しているファン中間
の仕切板12に沿って、トランスアクスル18上方へ流
入する。ここで、車両左側冷却ファン2の吐出流もファ
ン中間の仕切板12によりトランスアクスル18上方へ
向かって整流されており、両者が効率良く混合すること
によって、比較的低温の気流20となって、トランスア
クスル18上方を通過する。一方、下方へ向かう高温気
流は、同じくファン中間の仕切板12がエンジン方向へ
湾曲しているためにフロントエンジンマウント10には
至らず、排気管が通る開口部9にむかって整流され、効
率良く排出される。
【0020】また、外気を取り込む開口部13は、上記
ファン中間の仕切板12により整流された流れ方向に沿
うよう開口されている。すなわち、車両左側冷却ファン
2の回転方向に従い、車両左側アンダーカバー6直上の
流れは車両右側に向かっている。更にファン中間の仕切
板12は、車両右側冷却ファン3からの気流を整流して
車両右方向へ導いているため、フロントエンジンマウン
ト10周囲は車両左側から右側への気流に支配されるこ
とになる。上記外気を取り込む開口部13は、この気流
の上流側に配設され、フロントエンジンマウント10の
車両左側斜め前方に開口している。該外気を取り込む開
口部13から流入した冷気は、エンジンルーム内に流入
すると、上記のとおり整流されて冷却ファンの流れに沿
って車両右側へ流れ込み、フロントエンジンマウント1
0を冷却して、排気管が通る開口部9からエンジンルー
ム外へ排出される。
ファン中間の仕切板12により整流された流れ方向に沿
うよう開口されている。すなわち、車両左側冷却ファン
2の回転方向に従い、車両左側アンダーカバー6直上の
流れは車両右側に向かっている。更にファン中間の仕切
板12は、車両右側冷却ファン3からの気流を整流して
車両右方向へ導いているため、フロントエンジンマウン
ト10周囲は車両左側から右側への気流に支配されるこ
とになる。上記外気を取り込む開口部13は、この気流
の上流側に配設され、フロントエンジンマウント10の
車両左側斜め前方に開口している。該外気を取り込む開
口部13から流入した冷気は、エンジンルーム内に流入
すると、上記のとおり整流されて冷却ファンの流れに沿
って車両右側へ流れ込み、フロントエンジンマウント1
0を冷却して、排気管が通る開口部9からエンジンルー
ム外へ排出される。
【0021】次に、エンコン内の流れを煙により可視化
した結果を図3,4に示す。本実験では、フロントエン
ド開口部から煙を挿入する位置を変化させて、エンコン
内の流れ経路を調べている。図3はファン中間の仕切板
がない従来技術でのエンジンルームの流れ形態である。
車両右側下方()から挿入した煙は、排気管を舐め
て、トランスアクスル上方およびエンジン背面へ流れ込
んでいる(図3(a))。この流れは高温となっている
ため、トランスアクスル油温、フロントエンジンマウン
ト温度を上昇させている。一方、車両左側から流入した
気流は比較的低温であるが、車両右側ファンの流れに押
されて、エンジンルーム内への拡散がうまくいっていな
い(図3(c))。エンジンルーム下部から見た様子を
図3(f)に示す。本図はアンダーカバーからの熱気の
流出部を示している。本従来例では、車両右側から流入
した気流(,,)のみが排気管が通る開口部から
流出しており、比較的低温の車両左側から流入した気流
(,)は左端のスプラッシュカバー後方から流出し
ている。
した結果を図3,4に示す。本実験では、フロントエン
ド開口部から煙を挿入する位置を変化させて、エンコン
内の流れ経路を調べている。図3はファン中間の仕切板
がない従来技術でのエンジンルームの流れ形態である。
車両右側下方()から挿入した煙は、排気管を舐め
て、トランスアクスル上方およびエンジン背面へ流れ込
んでいる(図3(a))。この流れは高温となっている
ため、トランスアクスル油温、フロントエンジンマウン
ト温度を上昇させている。一方、車両左側から流入した
気流は比較的低温であるが、車両右側ファンの流れに押
されて、エンジンルーム内への拡散がうまくいっていな
い(図3(c))。エンジンルーム下部から見た様子を
図3(f)に示す。本図はアンダーカバーからの熱気の
流出部を示している。本従来例では、車両右側から流入
した気流(,,)のみが排気管が通る開口部から
流出しており、比較的低温の車両左側から流入した気流
(,)は左端のスプラッシュカバー後方から流出し
ている。
【0022】図4は図3と同様の実験を、冷却ファン中
間の仕切板を装着した状態で行ったものである。まず、
車両右側下方()から流入した気流は、すぐに排気管
が通る開口部から流出しており、エンジンルーム内へは
ほとんど流入していない(図4(a))。したがって、
排気管を舐めて高温となった気流がトランスアクスルや
フロントエンジンマウントに当たりにくくなっている。
また、車両左側()から流入した比較的低温の気流は
トランスアクスル上部、およびエンジン背面へ大量に流
れ込んでおり(図4(c))、車両右側ファンとの混合
が滑らかに行われていることを示している。エンジンル
ーム下方から見た図(図4(f))では、排気管が通る
開口部から流出する気流に車両左側(,)が見ら
れ、車両左側の比較的低温の気流がフロントエンジンマ
ウントを通って車両右側から流出していることを示して
いる。
間の仕切板を装着した状態で行ったものである。まず、
車両右側下方()から流入した気流は、すぐに排気管
が通る開口部から流出しており、エンジンルーム内へは
ほとんど流入していない(図4(a))。したがって、
排気管を舐めて高温となった気流がトランスアクスルや
フロントエンジンマウントに当たりにくくなっている。
また、車両左側()から流入した比較的低温の気流は
トランスアクスル上部、およびエンジン背面へ大量に流
れ込んでおり(図4(c))、車両右側ファンとの混合
が滑らかに行われていることを示している。エンジンル
ーム下方から見た図(図4(f))では、排気管が通る
開口部から流出する気流に車両左側(,)が見ら
れ、車両左側の比較的低温の気流がフロントエンジンマ
ウントを通って車両右側から流出していることを示して
いる。
【0023】(第2の実施の形態)図5に、本発明によ
る第2の実施の形態を示す。第2の実施の形態では、第
1の実施の形態の構成に加えて、センターメンバー上に
トランスアクスルの高さよりも低い仕切板22が設けら
れている。リアエンジンマウント11は、該センターメ
ンバー上の仕切板22により、排気管と仕切られてい
る。また、該センターメンバー上の仕切板22の前端部
はフロントエンジンマウント10の直後に位置してお
り、外気取り入れ用開口部13から流入した気流が車両
右側の排気管が通る開口部9へ流入するための通路を確
保している。
る第2の実施の形態を示す。第2の実施の形態では、第
1の実施の形態の構成に加えて、センターメンバー上に
トランスアクスルの高さよりも低い仕切板22が設けら
れている。リアエンジンマウント11は、該センターメ
ンバー上の仕切板22により、排気管と仕切られてい
る。また、該センターメンバー上の仕切板22の前端部
はフロントエンジンマウント10の直後に位置してお
り、外気取り入れ用開口部13から流入した気流が車両
右側の排気管が通る開口部9へ流入するための通路を確
保している。
【0024】第1の実施の形態では、フロントエンジン
マウントおよびトランスアクスル上方の熱環境改善を目
的としているが、本例では、エンジンルーム下部の熱環
境を改善する。すなわち、エンジンルーム下流では、排
気管周囲の熱気が車両左側へ流入してくるので、上記セ
ンターメンバー上の仕切板22により、該熱気を遮断す
る。これにより、リアエンジンマウントおよびトランス
アクスルオイルパンの雰囲気温度が低下し、熱信頼性が
向上する。
マウントおよびトランスアクスル上方の熱環境改善を目
的としているが、本例では、エンジンルーム下部の熱環
境を改善する。すなわち、エンジンルーム下流では、排
気管周囲の熱気が車両左側へ流入してくるので、上記セ
ンターメンバー上の仕切板22により、該熱気を遮断す
る。これにより、リアエンジンマウントおよびトランス
アクスルオイルパンの雰囲気温度が低下し、熱信頼性が
向上する。
【0025】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よる乗用車用エンジンルームの冷却構造においては、排
気管周囲の熱気をエンジンルーム内に可能なかぎり拡散
させず、エンジンルームから排出させることができる。
また、エンジンルーム内へ流入してしまう熱気は、比較
的低温の気流と混合させることにより、温度低下させて
いる。また、冷却ファン吐出流を整流して、フロントエ
ンジンマウント周囲に排気管が通る開口部へ向かう気流
を形成し、この気流の上流側に外気を取り込む開口部を
設置することにより、フロントエンジンマウントの熱環
境を大幅に改善させている。また、第2の実施の形態に
おいては、排気管全体を車両左側と隔離することによ
り、特にリアエンジンマウントが存在するエンジンルー
ム左後方の熱環境を改善させている。これらにより、例
えば車外騒音対応の大型アンダーカバーを装着しつつ、
電気制御のエンジンマウントを使用する車両において
も、エンジンルーム全体の熱環境を確保しつつ、エンジ
ンマウントの周囲の熱環境を大幅に改善し、熱信頼性の
確保を低コストで達成することができる。
よる乗用車用エンジンルームの冷却構造においては、排
気管周囲の熱気をエンジンルーム内に可能なかぎり拡散
させず、エンジンルームから排出させることができる。
また、エンジンルーム内へ流入してしまう熱気は、比較
的低温の気流と混合させることにより、温度低下させて
いる。また、冷却ファン吐出流を整流して、フロントエ
ンジンマウント周囲に排気管が通る開口部へ向かう気流
を形成し、この気流の上流側に外気を取り込む開口部を
設置することにより、フロントエンジンマウントの熱環
境を大幅に改善させている。また、第2の実施の形態に
おいては、排気管全体を車両左側と隔離することによ
り、特にリアエンジンマウントが存在するエンジンルー
ム左後方の熱環境を改善させている。これらにより、例
えば車外騒音対応の大型アンダーカバーを装着しつつ、
電気制御のエンジンマウントを使用する車両において
も、エンジンルーム全体の熱環境を確保しつつ、エンジ
ンマウントの周囲の熱環境を大幅に改善し、熱信頼性の
確保を低コストで達成することができる。
【図1】本発明による乗用車用エンジンルームの冷却構
造を示す図である。
造を示す図である。
【図2】本発明による乗用車用エンジンルームの冷却構
造の熱気の流れ経路を示す図である。
造の熱気の流れ経路を示す図である。
【図3】従来の乗用車用エンジンルームの流れ経路を示
す図である。
す図である。
【図4】本発明による乗用車用エンジンルームの流れ経
路を示す図である。
路を示す図である。
【図5】本発明による第2の実施の形態を示す図であ
る。
る。
【図6】従来の乗用車用エンジンルームの冷却構造を示
す図である。
す図である。
1 ラジエータファンシュラウド 2 車両左側冷却ファン 3 車両右側冷却ファン 4,5 冷却ファンの回転方向 6 車両左側アンダーカバー 7 車両右側アンダーカバー 8 センターメンバー 9 排気管が通る開口部 10 フロントエンジンマウント 11 リアエンジンマウント 12 冷却ファン中間の仕切板 13 外気取り入れ用開口部 14 排気マニホールド 15 ターボチャージャ 16 触媒 17 エンジン 18 トランスアクスル 19 エンジン前面下部 20 気流 21 排気管 22 センターメンバー上仕切板 ,,,,,,, 気流
Claims (3)
- 【請求項1】 排気マニホールドが前側になるようにエ
ンジンおよびトランスアクスルを横置きにし、フロント
エンジンマウントによってエンジン前側に支持部を設け
たレイアウトであって、ラジエータをエンジンルームの
前端部に配置し、該ラジエータ後面に左右並列に配置さ
れた二個の冷却ファンで冷却風を送風することによりラ
ジエータおよびエンジンルームの冷却風を通風するよう
構成された乗用車用エンジンルームにおいて、 上記二個の冷却ファンを左右各々一個ずつに区分する仕
切板が設けられており、該仕切板の上方はトランスアク
スル側へ、該仕切板の下方はエンジン側へ夫々ファン外
径に沿って湾曲され、 冷却ファンの回転方向が、上部がトランスアクスル方向
へ、下部がエンジン方向となるように構成されており、
さらに、 エンジン前面下部のアンダーカバーに熱気排出用開口部
が形成されており、 該開口部の略中心とフロントエンジンマウントとを繋ぐ
線上の気流上流側に、走行風を取り込む開口部が形成さ
れていることを特徴とする乗用車用エンジンルームの冷
却構造。 - 【請求項2】 上記請求項1記載の乗用車用エンジンル
ームの冷却構造において、 トランスアクスルの高さよりも低い位置に、車両の略中
心線上にエンジンルーム前後方向にわたってフロントエ
ンジンマウントの直後まで仕切板が設置され、これによ
り、エンジンルーム下部が左右に分割され、 該仕切板によって排気管が配置される領域とそれ以外の
領域に左右に区分され、 トランスアクスルおよびフロ
ントエンジンマウントは該排気管が設置されない領域に
位置されていることを特徴とする乗用車用エンジンルー
ムの冷却構造。 - 【請求項3】 上記請求項2記載の乗用車用エンジンル
ームの冷却構造において、 冷却ファンを左右に区分する仕切板の下部と、エンジン
ルーム下部を左右に区分する仕切板の上部とが、エンジ
ン前面において重合するように構成されていることを特
徴とする乗用車用エンジンの冷却構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25725896A JPH10103058A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 乗用車用エンジンルームの冷却構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25725896A JPH10103058A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 乗用車用エンジンルームの冷却構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10103058A true JPH10103058A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17303892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25725896A Pending JPH10103058A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | 乗用車用エンジンルームの冷却構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10103058A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102935801A (zh) * | 2012-10-24 | 2013-02-20 | 三一重工股份有限公司 | 车用散热系统及其控制装置和控制方法、工程机械 |
JP2014034323A (ja) * | 2012-08-09 | 2014-02-24 | Denso Corp | 冷却装置 |
GB2541920A (en) * | 2015-09-04 | 2017-03-08 | Jaguar Land Rover Ltd | System and method for cooling an electric vehicle |
JP2019182374A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の遮音システム |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP25725896A patent/JPH10103058A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014034323A (ja) * | 2012-08-09 | 2014-02-24 | Denso Corp | 冷却装置 |
CN102935801A (zh) * | 2012-10-24 | 2013-02-20 | 三一重工股份有限公司 | 车用散热系统及其控制装置和控制方法、工程机械 |
CN102935801B (zh) * | 2012-10-24 | 2015-08-12 | 三一重工股份有限公司 | 车用散热系统及其控制装置和控制方法、工程机械 |
GB2541920A (en) * | 2015-09-04 | 2017-03-08 | Jaguar Land Rover Ltd | System and method for cooling an electric vehicle |
JP2019182374A (ja) * | 2018-04-17 | 2019-10-24 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の遮音システム |
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