JPH10103006A - 高低圧一体型蒸気タービンとその長翼及びコンバインド発電サイクル - Google Patents

高低圧一体型蒸気タービンとその長翼及びコンバインド発電サイクル

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JPH10103006A
JPH10103006A JP8251200A JP25120096A JPH10103006A JP H10103006 A JPH10103006 A JP H10103006A JP 8251200 A JP8251200 A JP 8251200A JP 25120096 A JP25120096 A JP 25120096A JP H10103006 A JPH10103006 A JP H10103006A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、最終段で33インチ以上のブ
レードを備えた高低圧一体型蒸気タービンとその翼及び
ガスタービンと組み合わせたコンバインド発電サイクル
を提供する。 【解決手段】8〜13重量%Crを含むマルテンサイト
鋼からなり、60サイクルに対し33インチ以上及び5
0サイクルに対し40インチ以上の最終段ブレードを有
する高低圧一体型蒸気タービン翼とそれを用いた高低圧
一体型蒸気タービン及びガスタービンとの組み合わせた
コンバインド発電サイクル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な耐熱鋼を用い
た高低圧一体型蒸気タービン用長翼とそれを用いた高低
圧一体型蒸気タービン及びコンバインド発電サイクルに
関する。
【0002】
【従来の技術】現在、蒸気タービン用翼には12Cr−
Mo−Ni−V−N鋼が使用されている。近年、省エネ
ルギーの観点から火力プラントの熱効率の向上が、省ス
ペースの観点から機器のコンパクト化が望まれている。
【0003】熱効率を向上及び機器のコンパクト化には
蒸気タービン翼の長翼化が有効な手段である。そのため
に低圧蒸気タービン最終段の翼長は年々上昇の傾向にあ
る。これに伴って、蒸気タービンの翼の使用条件も厳し
くなり、これまでの12Cr−Mo−Ni−V−N鋼で
は強度不足で、より強度の高い材料が必要である。長翼
材の強度としては、機械的特性の基本である、引張強さ
が要求される。
【0004】また、破壊に対する安全性確保の観点か
ら、ある程度の靭性も要求される。
【0005】引張強さが従来の12Cr−Mo−Ni−
V−N鋼(マルテンサイト系鋼)より高い構造材料とし
て、Ni基合金及びCo基合金が一般に知られている
が、熱間加工性,切削性及び振動減衰特性が劣るので、
翼材としては望ましくない。
【0006】ガスタービンのディスク用として特開昭63
−171856号があるが、高い引張強さは得られていない。
【0007】また、10万KW未満の小容量及び10か
ら30万KWの中容量のタービン省スペースの観点か
ら、高圧部から低圧部まで一体化した、いわいる一体型
タービンが実用化される様になってきた。この一体型タ
ービンの最終段翼長は、ロータ及び翼材の強度の制約か
ら、高々33.5 インチである。しかし、この翼長は、
出力向上のために、もっと長くしたい。
【0008】特開平3−130502 号に12%Cr系鋼を用
いた高低圧一体型蒸気タービン用翼が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、近年の低圧
蒸気タービン翼の長大化に対処するために、特開平3−1
30502号公報に記載の鋼では引張強さが低いものであ
る。
【0010】本発明の目的は引張強さの高いマルテンサ
イト系鋼を用いた高低圧一体型蒸気タービン用翼とそれ
を用いた高低圧一体型蒸気タービン及びコンバインド発
電サイクルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、8〜13重量
%クロームを含むマルテンサイト系ステンレス鋼からな
り、40インチ以上、好ましくは43インチ以上の長翼
を取り付けた50サイクル発電用一体型蒸気タービンに
ある。
【0012】本発明は、更に前述のマルテンサイト系ス
テンレス鋼からなり、33インチ以上、好ましくは35
インチ以上の長翼を取り付けた60サイクル発電用一体
型蒸気タービンにある。
【0013】前述のマルテンサイト系ステンレス鋼は、
重量比で、C0.08〜0.18%,Si0.25%以
下,Mn1.00%以下,Cr8.0〜13.0%,Ni
2.1 を越え3%以下,Mo1.5〜3.0%,V0.0
5〜0.35%,Nb及びTaの一種又は二種の合計量
が0.02〜0.20%、及びN0.02〜0.10%を含
有するものが好ましい。
【0014】更に本発明は、重量比で、C0.18〜0.
28%,Si0.1%以下,Mn0.1〜0.3%,Cr
1.5〜2.5%,Ni1.5〜2.5%,Mo1〜2%,
V0.1〜0.35%及びO0.003%以下を有し、高
圧部の538℃・105h平滑及び切欠クリ−プ破断強
度が13kg/mm2 以上、低圧部の引張強さが84kg/mm
2 以上、破面遷移温度が35℃であるマルテンサイト系
耐熱鋼からなるロータシャフトに、引張強さ128.5k
g/mm2以上の前述の長翼を取り付けた高低圧一体型蒸気
タービンにある。
【0015】本発明は、一体のロータシャフトに蒸気の
高圧側より低圧側にかけて多段にブレードを植設したロ
ータと、該ロータを被うケーシングとを備えた蒸気ター
ビンにおいて、初段ブレードへの蒸気入口温度が530
℃以上であり、前記ロータシャフトは高圧側の強度が低
圧側の強度より高く、又は低圧側の靭性が高圧側の靭性
より高いベーナイト組織を有するNi−Cr−Mo−V
低合金鋼よりなり、前記ブレードの少なくとも最終段の
長さを40インチ以上好ましくは43インチ以上とした
8〜13重量%Crを含むマルテンサイト系ステンレス
鋼からなる50サイクル発電用蒸気タービン、又は前記
ブレードの少なくとも最終段の長さを33インチ以上、
好ましくは35インチ以上とした8〜13重量%Crを
含むマルテンサイト系ステンレス鋼からなる60サイク
ル発電用蒸気タービンにある。本発明は、蒸気タービン
及びガスタービンによって発電機を駆動するコンバイン
ド発電システムにおいて、前記蒸気タービンは一体のロ
ータシャフトに蒸気の高圧側より低圧側にかけて多段に
ブレードを植設したロータと、該ロータを被うケーシン
グとを備え、初段ブレード入口の前記蒸気温度が530
℃以上であり、前記ロータシャフトは高圧側の強度が低
圧側の強度より高く、又は低圧側の靭性が高圧側の靭性
より高く、前記高圧側の初段ブレードを植設する部分の
中心部の538℃,10万時間クリープ破断強度が12
kg/mm2 以上又は前記低圧側の最終段ブレードを植設す
る部分の中心部のFATTが20℃以下又は室温のVノ
ッチ衝撃値が4kg−m以上であるベーナイト組成を有す
るNi−Cr−Mo−V低合金鋼からなり、前記ブレー
ドの少なくとも最終段は〔翼長さ(インチ)×回転数(r
pm)〕が120,000 以上であるCr8〜13重量%
を含むマルテンサイト鋼からなることを特徴とするコン
バインド発電システムにある。
【0016】本発明は、蒸気タービン及びガスタービン
によって発電機を駆動するコンバインド発電システムに
おいて、前記蒸気タービンは一体のロータシャフトに蒸
気の高圧側より低圧側にかけて多段にブレードを植設し
たロータと、該ロータを被うケーシングとを備え、初段
ブレード入口の前記蒸気温度が530℃以上、前記ブレ
ードがその少なくとも最終段の〔翼長さ(インチ)×回
転数(rpm)〕が120,000以上、及びCr8〜13重量%を
有するマルテンサイト鋼よりなり、前記ロータシャフト
は前記高圧側のクリープ破断強度が前記低圧側の強度よ
り高く、又は前記低圧側の靭性が前記高圧側の靭性より
高く、前記ガスタービンの初段ブレード入口での燃焼ガ
ス温度が1300℃以上であることを特徴とするコンバ
インド発電システムにある。
【0017】更に、本発明は高速で流れる燃焼ガスによ
って駆動されるガスタービンと、該ガスタービンの排ガ
スのエネルギーによって水蒸気を得る排熱回収ボイラ
と、前記水蒸気によって駆動される蒸気タービンと、前
記ガスタービン及び蒸気タービンによって駆動される発
電機とを備えた複合発電プラントにおいて、前記ガスタ
ービンはブレードが3段以上、前記燃焼ガスのタービン
入口温度が1200℃以上、タービン出口の排ガス温度
が530℃以上であり、前記排熱回収ボイラによって5
30℃以上の水蒸気とし、前記蒸気タービンは高低圧一
体型ベーナイト組織を有するNi−Cr−Mo−V低合
金鋼よりなり、高圧側の高温強度が低圧側のそれより高
いロータシャフトと〔翼長さ(インチ)×回転数(rp
m)〕が120,000以上のCr8〜13重量%を有するマル
テンサイト鋼よりなるブレードを有することを特徴とす
る複合発電システムにある。
【0018】(1)高低圧一体型蒸気タービン用長翼材
の成分限定理由 本発明は、重量比で、C0.08〜0.18%,Si0.
25%以下,Mn0.90%以下,Cr8.0〜13.0%,
Ni2〜3%,Mo1.5〜3.0%,V0.05〜0.35
% ,Nb及びTaの一種又は二種の合計量が0.02〜
0.20%、及びN0.02〜0.10%を含有するマル
テンサイト鋼からなることを特徴とする高低圧一体型蒸
気タービン用長翼にある。
【0019】この蒸気タービン長翼は、高速回転による
高い遠心応力と振動応力に耐えるため引張強さが高いと
同時に、高サイクル疲労強度が高くなければならない。
そのために、翼材の金属組織は、有害なδフェライトが
存在すると、疲労強度を著しく低下させるので、全焼戻
しマルテンサイト組織でなければならない。
【0020】本発明鋼は前述した式で計算されるCr当
量が10以下になるように成分調整され、δフェライト
相を実質的に含まないようにすることが必要である。
【0021】長翼材の引張強さは120kgf/mm2
上、好ましくは128.5kgf/mm2以上である。
【0022】また均質で高強度の蒸気タービン長翼材を
得るために、調質熱処理として、溶解・鍛造後に、10
00℃〜1100℃(好ましくは1000〜1055
℃)で好ましくは0.5〜3 時間加熱保持後室温まで急
冷する(特に油焼入れが好ましい)焼入れを行い、次
に、550〜620℃で焼戻し、特に550℃〜570
℃で好ましくは1〜6時間加熱保持後室温まで冷却する
1次焼戻しと、560℃〜590℃で好ましくは1〜6
時間加熱保持後室温まで冷却する2次焼戻しの2回以上
の焼戻し熱処理が施されるのが好ましい。2次焼戻し温
度は1次焼戻し温度より高くするのが好ましく、特に1
0〜30℃高くするのが好ましく、より15〜20℃高
くするのが好ましい。
【0023】本発明は、低圧タービン最終段翼部長さ9
14mm(36″)以上、好ましくは965mm(38″)
以上にした60サイクル発電用の3600rpm 蒸気ター
ビン及び低圧タービン最終段翼長を1092mm(4
3″)以上、好ましくは1168mm(46″)以上にし
た50サイクル発電用の3000rpm 蒸気タービンに
し、〔翼部長さ(インチ)×回転数(rpm)〕値を12
5,000以上、好ましくは138000以上としたも
のである。
【0024】また本発明の耐熱鋼からなるブレード材に
おいては、全マルテンサイト組織となるように合金組成
を調整して高い強度と低温靭性並びに疲労強度を得るた
めに、次式の各元素の含有量を重量%として計算される
Cr当量を4〜10に成分調整することが好ましい。
【0025】Cr当量=Cr+6Si+4Mo+1.5
W+11V+5Nb−40C−30N−30B−2Mn
−4Ni−2Co+2.5Ta Cは高い引張強さを得るために最低0.08% 必要であ
る。あまりCを多くすると、靭性を低下させるので0.
2%以下にしなければならない。特に、0.10〜0.1
8% が好ましい。より、0.12〜0.16%が好まし
い。
【0026】Siは脱酸剤、Mnは脱硫酸・脱酸剤で鋼
の溶解の際に添加するものであり、少量でも効果があ
る。Siはδフェライト生成元素であり、多量の添加
は、疲労及び靭性を低下させる有害なδフェライト生成
の原因になるので、0.25% 以下にしなければならな
い。なお、カーボン真空脱酸法及びエレクトロスラグ溶
解法などによればSi添加の必要がなく、Si無添加が
よい。特に、0.10% 以下、より0.05% 以下が好
ましい。
【0027】小量のMn添加は靭性を向上するが多量の
添加は靭性を低下させるので、0.9%以下にすべきであ
る。特に、Mnは脱酸剤として有効なので、靭性向上の
点から0.4% 以下、より0.2% 以下が好ましい。
【0028】Crは耐食性と引張強さを高めるが、13
%以上添加するとδフェライト組織生成の原因になる。
8%より少ないと耐食性と引張強さが不十分なので、C
rは8〜13%に決定された。特に強度の点から10.
5〜12.5%が、より11〜12%好ましい。
【0029】Moは固溶強化及び析出強化作用によって
引張強さを高める効果がある。Moは引張強さ向上効果
が不十分であり3%以上になるとδフェライト生成原因
になるので1.5〜3.0%に限定される。特に、1.8
〜2.7%、より2.0〜2.5%が好ましい。なお、W
及びCoもMoと同じ様な効果がある。
【0030】V及びNbは炭化物を析出し引張強さを高
めると同時に靭性向上効果がある。V0.05%,Nb
0.02%以下ではその効果が不十分であり、V0.35
% ,Nb0.2% 以上ではδフェライト生成の原因と
なる。特にVは0.15〜0.30%、より0.25〜0.30
%、Nbは0.04〜0.15%、より0.06〜0.12
%が好ましい。Nbの代わりにTaを全く同様に添加で
き、複合添加することができる。
【0031】Niは低温靭性を高めると共に、δフェラ
イト生成の防止効果がある。この効果は、Ni2%以下
では不十分で、3%を越える添加で効果が飽和する。特
に、2.3〜2.9%が好ましい。より好ましくは2.4
〜2.8%である。
【0032】Nは引張強さの向上及びδフェライトの生
成防止に効果があるが0.02% 未満ではその効果が十
分でなく、0.1% を越えると靭性を低下させる。特
に、0.04〜0.08%、より0.06〜0.08%の範
囲で優れた特性が得られる。Si,P及びSの低減は、
引張強さを損なわず、低温靭性を高める効果があり、極
力低減することが望ましい。低温靭性向上の点からSi
0.1% 以下,P0.015%以下,S0.015% 以
下が好ましい。特に、Si0.05%以下,P0.010
%以下,S0.010%以下が望ましい。Sb,Sn及
びAsの低減も、低温靭性を高める効果があり、極力低
減することが望ましいが、現状製鋼技術レベルの点か
ら、Sb0.0015%以下,Sn0.01%以下、及び
As0.02%以下に限定した。特に、Sb0.001%以
下,Sn0.005%及びAs0.01%以下が望ましい。
【0033】さらに、本発明においては、Mn/Ni比
を0.11 以下にするのが好ましい。
【0034】本発明材の熱処理は、まず完全なオーステ
ナイトに変態するに十分な温度,最低1000℃,最高
1100℃に均一加熱し、急冷し(好ましくは油冷)、
次いで550〜570℃の温度に加熱保持・冷却し(第
1次焼戻し)、次いで560〜680℃の温度に加熱保
持し第2次焼戻しを行い、全焼戻しマルテンサイト組織
とするものが好ましい。
【0035】(2)本発明の高低圧一体型蒸気タービン
ロータを構成する低合金鋼の組成及び熱処理条件の限定
理由について説明する。
【0036】Cは焼入性を向上し強度を確保するのに必
要な元素である。その量が0.15%以下では十分な焼
入性が得られず、ロータ中心に軟らかいフエライト組織
が生成し、十分な引張強さ及び耐力が得られない。また
0.4% 以上になると靭性を低下させるので、Cの範囲
は0.15〜0.4%に限定される。特にCは0.20〜
0.28% の範囲が好ましい。
【0037】Si及びMnは従来脱酸剤として添加して
いたが、真空C脱酸法及びエレクトロスラグ再溶解法な
どの製鋼技術によれば、特に添加しなくとも健全なロー
タが溶製可能である。長時間使用による脆化の点から、
Si及びMnは低目にすべきであり、それぞれ0.1%
及び0.5% 以下に限定され、特にSi0.05% 以
下,Mn0.05〜0.25%、より前者が0.01% 以
下,後者が0.20% 以下が好ましい。
【0038】一方、極少量のMn添加は、熱間加工性を
悪くする有害なSを、硫化物MnSとして固定する作用
があるために、Mnの極微量添加は、前述のSの害を減
少する効果があるので、蒸気タービン用ロータシャフト
のような大型鍛造品の製造においては0.01% 以上含
有するのが好ましい。しかし、製鋼上Sを少なくできれ
ばMnの添加は靭性,高温強度を低めるので、S及びP
量を低めるスパークリーン化できればゼロがよく、0.
01〜0.2%が好ましい。
【0039】Niは焼入性を向上させ、靭性向上に不可
欠の元素である。1.5% 未満では靭性向上効果が十分
でない。また2.7% を越える多量の添加は、クリープ
破断強度を低下させてしまう。特に1.6〜2.0%より
1.7〜1.9%の範囲が好ましい。更に、Ni量はCr
量より0.20% まで高く又はCr量より0.30%以
下に低くする範囲内とすることにより高い高温強度と靭
性とを兼ね備えた特性が得られる。
【0040】Crは焼入性を向上させ、靭性及び強度向
上効果がある。また蒸気中の耐食性も向上させる。1.
5% 未満ではこれらの効果が十分でなく、2.5% を
越える添加は、クリープ破断強度を低下させる。特に
1.7〜2.3%、より1.9〜2.1%が好ましい。
【0041】Moは焼戻し処理中に結晶粒内に微細炭化
物を析出させ、高温強度向上及び焼戻し脆化防止効果が
ある。0.8% 未満ではこれらの効果が十分でなく、
2.5%を越える多量の添加は靭性を添加させる。特に
強度と靭性の点から1.0〜1.5%、より1.1〜1.3%が
好ましい。
【0042】Vは、焼戻し処理中に結晶粒内に微細炭化
物を析出させ、高温強度及び靭性向上効果がある。0.
15%未満ではこれらの効果が十分でなく、0.35%
を越える添加は効果が飽和してしまう。特に0.20〜
0.30%、より0.25 を越え0.30 %以下の範囲
が好ましい。
【0043】また上記の組成からなる低合金を溶製する
ときに、希土類元素,Ca,Zr及びAlのいずれかを
添加することにより靭性が向上する。希土類元素は0.
05%未満では効果が不十分で、0.4% を越える添加
はその効果が飽和する。Caは少量の添加で靭性向上効
果があるが、0.0005% 未満では効果が不十分で、
0.01%を越える添加はその効果が飽和する。Zrは
0.01%未満では靭性向上効果が不十分であり、0.2
% を越える添加はその効果が飽和する。Alは0.00
1% 未満では靭性向上効果が不十分であり、0.02%
を越える添加はクリープ破断強度を低下させる。
【0044】さらに、酸素は高温強度に関与し、本発明
鋼においては、O2 を5〜25ppmの範囲に制御するこ
とにより、より高いクリープ破断強度が得られる。
【0045】Nb及びTaの少なくとも1種を0.00
5〜0.15%添加するのが好ましい。これらの含有量
が0.005% 未満では強度の向上に十分な効果が得ら
れず、逆に0.15% を越えると蒸気タービン用ロータ
シャフトの如く大型構造物ではこれらの巨大な炭化物が
晶出し強度及び靭性を低めるので0.005〜0.15%
とする。特に0.01〜0.05%が好ましい。
【0046】Wは強度を高めるため0.1% 以上加える
のが好ましいが、1.0% を越えると大型鋼塊において
は偏析の問題が生じる等強度を低めるので、0.1〜1.
0%とするのが好ましい。好ましくは0.1〜0.5%で
ある。
【0047】Mn/Ni比又は(Si+Mn)/Ni比
は各々0.13又は0.18以下が好ましい。これによ
り、ベーナイト組織を有するNi−Cr−Mo−V低合
金鋼における加熱脆化を顕著に防止でき、高低圧一体型
ロータシャフトとして適用できる。また、(Ni/M
o)比が1.25 以上及び(Cr/Mo)比が1.1 以
上、又は(Cr/Mo)比が1.45 以上及び(Cr/
Mo)比が〔−1.11×(Ni/Mo)+2.78〕に
よって求められる値以上とすることにより全体を同じ条
件で熱処理することにより538℃,105 時間クリー
プ破断強度が12kg/mm2 以上の高い強度が得られる。
【0048】また、Ni量をCr量に対して特定の範囲
で含有させることにより高圧側でより高強度で、低圧側
でより靭性の高い強度とを兼ね備えたものが得られる。
【0049】本発明は、高低圧一体型蒸気タービン用ロ
ータシャフトとして、その高圧部の538℃,105
平滑及び切欠クリープ破断強度が13kg/mm2 以上、低
圧部の引張強さが84kg/mm2 以上、破面遷移温度が3
5℃以下とするのが好ましい。このように優れた機械的
性質を得るため次の様な傾斜調質熱処理を施すのが好ま
しい。この調質熱処理を施す前に、金属組織を微細にす
るために、650℃〜710℃で70時間以上保持のパ
ーライト処理を施すのが好ましい。
【0050】ロータシャフトの高圧部:高い高温強度を
得る。
【0051】 ○焼入れ:930〜970℃に加熱・保持後冷却 ○焼戻し:570〜670℃に加熱・保持後徐冷(2回
焼戻しが好ましく、うち1回は650〜670℃に加熱
・保持するのが好ましまい) ロータシャフトの低圧部:高い引張強さと低温靭性を得
る。
【0052】 ○焼入れ:880〜910℃に加熱・保持後急冷 ○焼戻し:570〜640℃に加熱・保持後徐冷(2回
焼戻しが好ましく、うち1回は615〜635℃に加熱
・保持するのが好ましい) 即ち、本発明は高圧側を低圧側より高い焼入温度で焼入
れすることにより高圧側では550℃,30kg/mm2
180hr以上のクリープ破断時間が得られるように低
圧側より高温強度を高くし、低圧側は高圧側より遷移温
度を中心孔で10℃以下とするように傾斜熱処理するこ
とが好ましい。焼戻温度においても高圧側を低圧側にく
らべ高い温度で焼戻しするのがよい。
【0053】このようにクリープ破断強度が高く、衝撃
値が高い両者の特性を備えた鋼を得ることができ、本発
明の高低圧一体型ロータシャフトにおいてブレードとし
て50サイクル発電に対しては40インチ以上好ましく
は43インチ以上、60サイクル発電に対しては33イ
ンチ以上好ましくは35インチ以上の長さのものを植設
することができる。
【0054】このような新しい材料をロータシャフトと
して使用することにより、最終段ブレードとして上述の
長翼を植設できるとともに、ロータシャフト軸受間の長
さ(L)と翼直径(D)との比(L/D)を1.4〜2.
3とコンパクトにでき、好ましくは1.6〜2.0とする
ことができる。又、ロータシャフト最大径(d)と最終
段長翼の長さ(l)との比(d/l)を1.5〜2.0と
することができ、これにより蒸気量をロータシャフトの
特性との関係から最大限に増すことができ、小型で大容
量の発電が可能となる。特に、この比を1.6〜1.8と
することが好ましい。1.5 以上とすることはブレード
数との関係から求められ、その数は多い程よいが、遠心
力による強度上の点から2.0 以下が好ましい。
【0055】本発明の高低圧一体型ロータシャフトを用
いた蒸気タービンは小型で10〜30万KWの発電出力
が可能であり、そのロータシャフトとして軸受間距離を
発電出力として1万KW当り0.8m 以下の非常に短い
軸受間距離とすることができる。好ましくは1万KW当
り0.25〜0.6mである。
【0056】前述のNi−Cr−Mo−V低合金鋼を高
低圧一体型ロータシャフトに用いることにより少なくと
も最段階に30インチ以上、特に33.5 インチ以上の
長さの動翼を設けることができ、単機出力の向上と効率
の向上とともに、小型化できる。
【0057】本発明の蒸気タービンにおける動翼及び静
翼は以下のとおりである。
【0058】前述の最終段前記高圧側ブレードは初段又
は初段〜3段を重量で、C0.2〜0.3%,Si0.5
%以下,Mn1%以下,Cr10〜13%,Ni0.5
% 以下,Mo0.5〜1.5%,W0.5〜1.5%,V
0.15〜0.35%を含むマルテンサイト鋼、それ以外
の前記26インチ未満の低圧側ブレードは重量で、C
0.05〜0.15%,Si0.5%以下,Mn1%以
下、好ましくは0.2〜1.0%,Cr10〜13%,Ni
0.5% 以下,Mo0.5% 以下を含むマルテンサイト
鋼が好ましい。
【0059】最終段のブレードの先端リーデングエッチ
部にはエロージョン防止層が設けられているのが好まし
い。具体的な翼の長さとして、33.5″,40″,46.
5″等のものを用いることができる。
【0060】本発明における静翼は重量で、C0.05
〜0.15%,Si0.5% 以下,Mn0.2〜1%,C
r10〜13%,Ni0.5%以下,Mo0.5% 以下
を含む焼戻し全マルテンサイト鋼からなるものが好まし
い。
【0061】本発明におけるケーシングは、重量でC
0.10〜0.20%,Si0.75%以下,Mn1%以
下,Cr1〜2%,Mo0.5〜1.5%,V0.05〜
0.2%,Ti0.05% 以下を含むベーナイト組織を
有するCr−Mo−V鋳鋼よりなるものが好ましい。
【0062】前述に記載の組成を有するNi−Cr−M
o−V鋼からなるロータシャフトは、その鋼塊を特にエ
レクトロ再溶解又はアーク炉にて大気中溶解後に取鍋下
部より非酸化性ガス(特にArガス)を吹き込みを行っ
た後、真空炭素脱酸した鋼塊を製造し、該鋼塊を熱間鍛
造し、次いでオーステナイト化温度に加熱し所定の冷却
速度で冷却する焼入れを施した後焼戻し処理を施し、主
にベーナイト組織を有するものとするのがよい。
【0063】本発明に係るガスタービンは以下の構成を
有する。
【0064】ディスク,デイスタントピース,タービン
スペーサ,タービンスタッキングボルト,コンプレッサ
スタッキングボルト及びコンプレッサディスクの少なく
とも最終段の1種以上を重量でC0.05〜0.2%,S
i0.5% 以下,Mn1%以下,Cr8〜13%,Ni
3%以下,Mo1.5〜3%,V0.05〜0.3%,N
b0.02〜0.2%,N0.02〜0.1%を含む全焼戻
しマルテンサイト組織を有する耐熱鋼によって構成する
ことができる。これらの部品の全部をこの耐熱鋼によっ
て構成することによってより高いガス温度にすることが
でき、熱効率の向上が得られる。特にこれらの部品の少
なくとも1種は重量で、C0.05〜0.2%,Si0.5
%以下,Mn0.6%以下,Cr8〜13%,Ni2〜
3%,Mo1.5〜3% ,V0.05〜0.3%,Nb
0.02〜0.2%,N0.02〜0.1%を含み、(Mn
/Ni)比が0.13以下、特に0.04〜0.10が好
ましく、全焼戻しマルテンサイト組織を有する耐熱鋼に
よって構成するのが好ましい。
【0065】尚、これらの部品に使用する材料として4
50℃での105h クリープ破断強度が40kg/mm2
上で、20℃Vノッチシャルピー衝撃値が5kg−m/cm
2 以上のマルテンサイト鋼が用いられるが、特に好まし
い組成においては450℃での105h クリープ破断強
度が50kg/mm2 以上及び500で105h 加熱後の2
0℃Vノッチシャルピー衝撃値が5kg−m/cm2 以上を
有するものが得られる。
【0066】これらの材料には更に、W1%以下,Co
0.5%以下,Cu0.5%以下,B0.01%以下,T
i0.5%以下,Al0.3%以下,Zr0.1%以下,
Hf0.1%以下,Ca0.01%以下,Mg0.01%
以下,Y0.01%以下,希土類元素0.01%以下の少
なくとも1種を含むことができる。
【0067】コンプレッサディスクの少なくとも最終段
又はその全部を前述の耐熱鋼によって構成することがで
きるが、初段から中心部まではガス温度が低いので、他
の低合金鋼を用いることができ、中心部から最終段まで
を前述の耐熱鋼を用いることができる。空気上流側の初
段から中心部までの上流側を重量で、C0.15〜 0.
30%,Si0.5%以下,Mn0.6%以下,Cr1〜
2%,Ni2.0〜4.0%,Mo0.5〜1%,V0.0
5〜0.2%を含み、室温の引張強さ80kg/mm2
上,室温のVノッチシャルピー衝撃値が20kg−m/cm
2 以上のNi−Cr−Mo−V鋼、中心部から少なくと
も最終段を除き重量で、C0.2〜0.4%,Si0.1
〜0.5%,Mn0.5〜1.5%,Cr0.5〜1.5%,
Ni0.5%以下,Mo1.0〜2.0%,V0.1〜0.
3%を含み、室温の引張強さが80kg/mm2 以上,伸び
率18%以上,絞り率50%以上を有するCr−Mo−
V鋼を用いることができる。
【0068】コンプレッサスタブシャフト及びタービン
スタブシャフトは上述のCr−Mo−V鋼を用いること
ができる。
【0069】本発明のコンプレッサ用ロータはディスク
状又は複数段のブレードを一体にした分割型、全ブレー
ドを一体型のいずれでも良く、ディスク状、分割型には
外側部分にスタッキングボルト挿入用の穴が複数個全周
に設けられる。
【0070】コンプレッサ用ロータ材の一例として、1
7段からなる場合には初段から12段目までを前述のN
i−Cr−Mo−V鋼,13段目から16段目をCr−
Mo−V鋼及び17段目を前述のマルテンサイト鋼によ
って構成することができる。コンプレッサのブレードは
C0.07〜0.15%,Si0.15% 以下,Mn1%
以下,Cr10〜13%又はこれにMo0.5%以下及
び、Ni0.5%以下を含むマルテンサイト鋼によって
構成されるのが好ましい。
【0071】タービンブレードの先端部分と摺動接触し
リング状に形成されるシュラウドの初段部分には重量
で、C0.05〜0.2%,Si2%以下,Mn2%以
下,Cr17〜27%,Co5%以下,Mo5〜15
%,Fe10〜30%,W5%以下,B0.02% 以下
を含むNi基鋳造合金が用いられ、他の部分には重量
で、C0.3〜0.6%,Si2%以下,Mn2%以下,
Cr20〜27%,Ni20〜30%以下,Nb0.1
〜0.5%,Ti0.1〜0.5%を含むFe基鋳造合金
が好ましい。これらの合金は複数個のブロックによって
リング状に構成されるものである。
【0072】タービンノズルを固定するダイヤフラムに
は初段のタービンノズル部分が重量で、C0.05% 以
下,Si1%以下,Mn2%以下,Cr16〜22%,
Ni8〜15%を含むオーステナイト鋳鋼、他のタービ
ンノズル部分には高C−高Ni系鋼鋳物によって構成す
るのが好ましい。
【0073】タービンブレードは重量で、C0.07〜
0.25%,Si1%以下,Mn1%以下,Cr12〜
20%,Co5〜15%,Mo1.0〜5.0%,W1.
0〜 5.0% ,B0.005〜0.03%,Ti2.0〜
7.0%,Al3.0〜7.0%と、Nb1.5% 以下,
Zr0.01〜0.5%,Hf0.01〜0.5%,V0.01
〜0.5% の1種以上とを含み、オーステナイト相基地
にγ′相及びγ″相が析出したNi基鋳造合金が用いら
れる。
【0074】また、タービンブレードは高温の燃焼ガス
による腐食を防止するためにAl,Cr又はAl+Cr
拡散コーテングを施すこと、更にその上に安定化ZrO
2 系セラミックスからなる遮熱コーテング層を設けるの
が好ましい。コーテング層の厚さは30〜150μm
で、ガスに接する翼部に設けるのが好ましい。
【0075】ガスタービン用ノズルにはNi基超合金及
びCo基合金が用いられる。燃焼ガス温度が1260℃
以下に対ししては初段に以下のNi基合金及び初段以外
には重量で、C0.20〜0.60%,Si2%以下,M
n2%以下,Cr25〜35%,Ni5〜15%,W3
〜10%,B0.003〜0.03%及び残部が実質的に
Coからなり、又は更にTi0.1〜0.3%,Nb0.
1〜0.5%及びZr0.1〜0.3%の少なくとも1種
を含み、オーステナイト相基地に共晶炭化物及び二次炭
化物を含むCo基鋳造合金が好ましい。これらの合金は
いずれも溶体処理された後時効処理が施され、前述の析
出物を形成させ、強化される。
【0076】ガスタービン用ノズルの初段には、重量で
C0.05〜0.20%,Co15〜25%,Cr15〜
25%,Al1.0〜3.0%,Ti1.0〜3.0%,N
b1.0〜3.0%,W5〜10%を含み、42%以上の
Niを含むNi基鋳造合金が好ましい。特に、Al+T
i量とW量とは、A(2.5%,10%),B(5%,1
0%),C(5%,5%),D(3.5%,5%),E
(2.5%,7.5%)の各点を結ぶ範囲内のものが好ま
しい。特に、Cが0.08〜0.16%、Coが20〜2
5%、Al+Tiが3.0〜5.0%、Ti/Alが0.
7〜1.5%、Nbが0.6〜1.0%、Taが0.9〜
1.3%、Zrが0.05% 以下、Bが0.001〜0.
03%、Wが6〜8%、Reが2%以下、Y,Scの1
種以上0.5% 以下とするのが好ましい。Si,Mnは
0.5% 以下、より0.01〜0.1% が好ましい。
【0077】本Ni基鋳造合金は900℃,14kg/mm
2 で300時間以上の破断強度を有し、特に1000〜
5000時間有するものが好ましい。
【0078】本発明に係るガスタービンは、燃焼ガス温
度1300℃以下では燃焼ガス入口側の初段又は全段を
重量でC0.05〜0.20%,Co20〜25%,Cr
15〜25%,Al1.0〜3.0%,Ti1.0〜3.0
%,Nb1.0〜3.0%,W5〜10%及び42%以上
のNiを含むNi基鋳造合金よりなること、初段に該N
i基合金を用い、2段目以降が重量でC0.2〜0.6
%,Si2%以下,Mn2%以下,Cr25〜35%,
Ni5〜15%,W3〜10%,B0.003〜0.03
% 及びCo50%以上を有するCo基鋳造合金よりな
ることが好ましい。また、燃料ガス温度1300℃を越
える場合には初段を除き2段,3段に前述のNi基合金
又はCo基合金が好ましい。初段はNi基又はCo基合
金の単結晶合金鋳物が好ましい。以上のノズルの構成に
よりその定検を年に1度行っていたものを少なくとも2
年に1度にできる。Ni基合金にはMo2%以下,Zr
0.3%以下,Hf0.5% 以下,Re0.5% 以下,Y
0.2% 以下の少なくとも1種を含むことが好ましい。
【0079】燃焼器はタービンの周囲に複数個設けられ
るとともに、外筒と内筒との2重構造からなり、内筒は
重量でC0.05〜0.2%,Si2%以下,Mn2%以
下,Cr20〜25%,Co0.5〜5% ,Mo5〜1
5%,Fe10〜30%,W5%以下,B0.02% 以
下を含むNi基合金又はFeの代りにNi25〜40%
を含む耐熱鋼からなり、板厚2〜5mmの塑性加工材を溶
接又は一体鋳造,遠心鋳造によって構成され、円筒体全
周にわたって空気を供給する三ケ月形のルーバ孔又は外
表面に冷却フィンが設けられ、全オーステナイト組織を
有する溶体化処理材が用いられる。冷却フィンは円筒体
外周に所定の間隔と高さで一体にリング状に形成するこ
とによりルーバ孔なしに出来る。特にら旋状に形成する
のも好ましい。鋳造管においては厚さ2〜5mmとなるの
が好ましい。
【0080】
【発明の実施の形態】
〔実施例1〕表1は高低圧一体型蒸気タービン用長翼材
に係る12%Cr鋼の化学組成(重量%)を示すもので
ある。試料No.1〜No.6はそれぞれ150kg真空高周
波溶解し、1150℃に加熱し鍛造して実験素材とし
た。試料No.1は、1000℃で1h加熱後油焼入れに
より室温まで冷却し、次いで、570℃に加熱し、2h
保持後室温まで空冷した。No.2は、1050℃で1h
加熱後油焼入れにより室温まで冷却し、次いで、570
℃に加熱し2h保持後室温まで空冷した。試料No.3〜
No.7は、1050℃で1h加熱後油焼入れにより室温
まで冷却し、次いで、560℃に加熱し2h保持後室温
まで空冷し(1次焼戻し)、更に580℃に加熱し2h保
持後室温まで炉冷した(2次焼戻し)。
【0081】
【表1】
【0082】表1において、No.3,4及び7は本発明
材、No.5及びNo.6は比較材,No.1及び2は、現用
の長翼材である。
【0083】表2はこれら試料の室温の機械的性質を示
す。本発明材(No.3,4及び7)は、蒸気タービン用
長翼材として要求される引張強さ(120kgf/mm2
上又は128.5kgf/mm2以上)及び低温靭性(20℃
Vノッチシャルピー衝撃値4kgf−m/cm2 以上)を十
分満足することが確認された。
【0084】これに対し、比較材のNo.1,No.5及び
6は、蒸気タービン用長翼に使用するには、引張強さと
衝撃値とで示される両方又はいずれかの値が低い。比較
材試番2は、引張強さ及び靭性が低い。No.5は、衝撃
値が3.8kgf−m/cm2と若干低く、43″以上に対し
ては4kgf−m/cm2 以上の要求に若干不足である。
【0085】
【表2】
【0086】図1は(Ni−Mo)量と引張強さとの関
係を示す線図である。本実施例においてはNiとMo量
とは同等の含有量で含有させることによって低温におけ
る強度と靭性とをともに高めるものであり、両者の含有
量の差が大きくなるに従って強度が低下する傾向を示
す。Ni量がMo量より0.6% 以上少なくなると急激
に強度が低下し、逆に1.0% 以上多くなることによっ
ても急激に強度が低下する。従って、(Ni−Mo)量
が−0.6〜1.0%が高い強度を示す。
【0087】図2は(Ni−Mo)量と衝撃値との関係
を示す線図である。図に示す如く、(Ni−Mo)量は
−0.5% 付近で衝撃値が低下するがその前後では高い
値を示す。
【0088】図4〜図6は、試料No.3の引張強さ及び
衝撃値に及ぼす熱処理条件(焼入れ温度及び2次焼戻し
温度)の影響を示す線図である。焼入れ温度は975〜112
5℃,1h焼戻し550〜560℃で行った後、2次焼戻
し温度は560〜590℃である。図に示すように、長
翼材として要求される特性(引張強さ≧128.5kgf/
mm2,20℃ノッチシャルピー衝撃値≧4kgf−m/c
m2)を、満足することが確認された。尚、図3及び図5
の2次焼戻し温度は、575℃であり、図4及び図6の
焼入れ温度は1050℃である。
【0089】本発明に係る12%Cr鋼は特に、C+N
b量が0.18〜0.35%で(Nb/C)比が0.45
〜1.00、(Nb/N)比が0.8〜3.0が好まし
い。
【0090】〔実施例2〕表3は実施例1と同様に蒸気
タービン用長翼材に係る12%Cr系鋼の化学組成(重
量%)を示すものである。各試料は真空アーク溶解し、
1150℃付近で鍛造したものである。
【0091】表4は各試料の熱処理とその室温の機械的
性質及び金属組織を示すものである。全試料とも全焼戻
しマルテンサイト組織を有している。各試料の平均結晶
粒径は粒度番号(GSNo.)で5.5〜6.0である。
【0092】
【表3】
【0093】
【表4】
【0094】図7は実施例1の試料と合せて20℃Vノ
ッチシャルピー衝撃値と引張強さとの関係を示す線図で
ある。図に示すように本実施例での衝撃値はいずれも
2.5kgf−m/cm2以上の高い値であり、更に衝撃値
(y)は77.2 から引張強さ(x)に0.6 倍した値
を差し引いた値以上とするのが好ましく、より80.4
から同様に差し引いた値以上、特に84.0 から差し引
いた値以上とするのがより好ましい。
【0095】図8は0.2% 耐力と引張強さとの関係を
示す線図である。本発明に係る材料は特に、0.2% 耐
力(y)が36.0 に引張強さ(x)を0.5 倍した値
を加えた値以上とするものが好ましい。
【0096】図9は0.2% 耐力と0.02% 耐力との
関係を示す線図である。本発明に係る材料は特に0.2
% 耐力(y)が58.4 に0.02% 耐力(x)を0.
54倍した値を加えた値以上とするものが好ましい。
【0097】〔実施例3〕表5は本発明に係る高低圧一
体型蒸気タービンロータの靭性及びクリープ破断試験に
供した代表的な試料の化学組成を示す。試料は真空高周
波溶解炉で溶解・造塊し、温度850〜1150℃で3
0mm角に熱間鍛造した。試料No.21〜No.23及びN
o.27〜No.31は本発明に係る材料である。試料No.
24〜No.26は比較のため溶製したものであり、No.
25はASTM規格A470class 8相当材、No.26
はASTM規格A470class 7相当材である。これら
試料は、高低圧一体型蒸気タービンロータシャフト中心
部の条件をシミレートして、950℃に加熱しオーステ
ナイト化した後、100℃/hの速度で冷却し焼入し
た。ついで、665℃×40h加熱し炉冷し、焼戻し処
理した。本発明に係るCr−Mo−V鋼はフエライト相
を含まず、全ベーナイト組織であつた。
【0098】
【表5】
【0099】本発明に係る鋼のオーステナイト化温度は
900〜1000℃にする必要である。900℃未満で
は高い靭性が得られるもので、クリープ破断強度が低く
なつてしまう。1000℃を越える温度では高いクリー
プ破断強度が得られるものの、靭性が低くなつてしま
う。焼戻し温度は630℃〜700℃にする必要があ
る。630℃未満では高い靭性が得られず、700℃を
越える温度では高いクリープ破断強度が得られない。
【0100】表6は引張,衝撃及びクリープ破断試験結
果を示す。靭性は温度20℃で試験したVノッチシャル
ピー衝撃吸収エネルギーで示した。クリープ破断強度は
ラルソンミラー法で求めた538℃,105h 強度で示
した。表から明らかなように本発明に係る材料は、室温
の引張強さが88kg/mm2 以上,0.2% 耐力70kg/
mm2 以上,FATT40℃以下、衝撃吸収エネルギーが
加熱前後でいずれも2.5kg−m 以上及びクリープ破断
強度が約11kg/mm2 以上と高く、高低圧一体型タービ
ンロータとしてきわめて有用であると言える。特に、3
3.5 インチ長翼を植設するタービンロータ材としては
約15kg/mm2 以上の強度を有するものがよい。
【0101】
【表6】
【0102】またNo.2,No.5(現用高圧ロータ相当
材)及びNo.6(現用低圧ロータ材)の脆化特性を調べる
ため、500℃×3000h脆化処理前後の試料につい
て衝撃試験を行い50%破面遷移温度(FATT)を調
べた。No.5のFATTは119℃から135℃に(Δ
FATT=16℃),No.6のFATTは−20℃から
18℃に(ΔFATT=38℃)、脆化処理によってF
ATTが上昇(脆化)してしまう。これに対し、本発明
に係るNo.3のFATTは、脆化処理前後とも38℃
で、脆化しないことも確認された。
【0103】No.8〜No.11は、それぞれ、希土類元
素(La−Ce),Ca,Zr、及びAl添加材である
が、これらの元素添加により靭性が向上する。特に希土
類元素の添加が靭性向上に有効である。La−Ceのほ
かY添加材についても調べ、著しい靭性向上効果のある
ことを確認している。
【0104】また、O2 を100ppm 以下にすることに
より約12kg/mm2 以上の高い強度が得られ、特に80
ppm 以下で15kg/mm2 以上で、更に40ppm 以下で1
8kg/mm2 以上の高いクリープ破断強度が得られる。
【0105】538℃,105 時間クリープ破断強度
は、Ni量が増加するにつれて低下傾向を示し、特に、
Ni量が2%以下では約11kg/mm2 以上の強度を示
す。特に、1.9% 以下では12kg/mm2 以上の強度を
有する。
【0106】図10は500℃,3000時間加熱後の
衝撃値とNi量との関係を示す線図である。図に示す如
く(Si+Mn)/Ni比が0.18 以下又はMn/N
i比が0.12 以下のものはNi量の増加によって高い
衝撃値が得られるが、比較のNo.12〜No.14の(S
i+Mn)/Ni比が0.18 を越えるもの又はMn/
Ni比が0.12 を越えるものは2.4kg−m 以下の低
い値であり、Ni量が高くてもあまり関係しない。ま
た、特定のNi量において衝撃値に及ぼすMn又はSi
+Mnの影響がきわめて大きいことが明らかである。M
n量が0.2% 以下又はSi+Mn量が0.25 以下で
きわめて高い衝撃値を有する。従って、Mn/Ni比が
0.12 以下、(Si+Mn)/Ni比が0.18以下
で2.5kg−m以上の高い衝撃値を示す。
【0107】炭化物生成元素であるVとMoの和と焼入
性向上元素であるNiとCrの和の比とクリープ破断強
度及び衝撃吸収エネルギーとの関係成分比(V+Mo)
/(Ni+Cr)が約0.7 までは、成分比が大きくな
るにつれて高くなる。衝撃吸収エネルギーは上記の成分
比が大きくなるにつれて低くなる。高低圧一体型タービ
ンロータとして必要な靭性及びクリープ破断強度は(V
+Mo)/(Ni+Cr)0.45〜0.7にすることによ
って優れた特性が得られる。
【0108】加熱脆化後の衝撃値とNi量1.6〜1.9
%を含むもののMn量又はSi+Mn量との関係を調べ
た結果、特定のNi量において衝撃値に及ぼすMn又は
Si+Mnの影響がきわめて大きく、Mn量が0.2%
以下又はSi+Mn量が0.07〜0.25 できわめて
高い衝撃値を有することがわかった。
【0109】Ni量が1.52〜2.0%を含むもののM
n/Ni又は(Si+Mn)/Ni比との関係を調べた
結果、Mn/Ni比が0.12 以下、Si+Mn/Ni
比が0.04〜0.18で2.5kg−m 以上の高い衝撃値
を示すことが分った。
【0110】図11に本発明に係る高低圧一体型蒸気タ
ービンの部分断面図を示す。この高低圧一体型蒸気ター
ビンの主蒸気入口部の蒸気圧力100atg ,温度536
℃に上昇させることによりタービンの単機出力の増加を
図ることができる。単機出力の増加は、最終段動翼の翼
長を増大し、蒸気流量を増す必要がある。例えば、最終
段動翼の翼長を26インチから33.5 インチ長翼にす
ると環帯面積が1.7倍程度増える。したがって、従来
出力100MWから170MWに、さらに40インチま
で翼長を長くすれば、単機出力を2倍以上に増大するこ
とができる。
【0111】発電サイクルに応じて33インチ以上又は
40インチ以上の長翼を使用する場合、高低圧一体型ロ
ータシャフト材として引張強さ88kg/mm2 以上、53
8℃,105h クリープ破断強度15kg/mm2 以上、低
圧側の脆性破壊に対する安全性確保の点から室温の衝撃
吸収エネルギー2.5kg−m(3kg−m/cm2)以上の材
料が好ましい。
【0112】本発明に係る蒸気タービンは高低圧一体型
ロータシャフト3に植設されたブレード4を13段備え
ており、蒸気は蒸気コントロールバルブ5を通って蒸気
入口1より前述の如く538℃,88atg の高温高圧で
流入する。蒸気は入口1より一方向に流れ、蒸気温度3
3℃,722mmHgとなって最終段のブレード4より蒸
気出口2より排出される。本発明に係る高低圧一体型ロ
ータシャフト3は538℃蒸気から33℃の温度までさら
されるので、本実施例で記載した特性のNi−Cr−M
o−V低合金鋼の鍛鋼が用いられる、高低圧一体型ロー
タシャフト3のブレード4の植込み部はディスク状にな
っており、高低圧一体型ロータシャフト3より一体に切
削されて製造される。ディスク部の長さはブレードの長
さが短いほど長くなり、振動を少なくするようになって
いる。
【0113】本実施例における各部の材料組成は次の通
りである。
【0114】(1)ロータシャフト ロータシャフト材としてNo.2の合金組成をエクレトロ
スラグ再溶解によって各々製造し、直径1.2m に鍛造
し、950℃,10時間加熱保持した後、中心部で約1
00℃/hとなるようにシャフトを回転しながら水噴霧
冷却を行った。次いで665℃で40時間加熱保持の焼
戻しを行った。このロータシャフト中心部より試験片を
切り出しクリープ破断試験、加熱前後(500℃,30
00時間加熱後)のVノッチ衝撃試験(試験片の断面積
0.8cm2 )、引張試験を行ったが、前述とほぼ同等の値
であった。
【0115】(2)ブレード 高温高圧側の3段の長さが約40mmで、重量でC0.2
0〜0.30%,Cr10〜13%,Mo0.5〜1.5
%,W0.5〜1.5%,V0.1〜0.3%,Si0.5
% 以下,Mn1%以下及び残部Feからなるマルテン
サイト鋼の鍛鋼で構成した。
【0116】中圧部は低圧側になるに従って徐々に長さ
が大きくなり、重量でC0.05〜0.15%,Mn1%
以下,Si0.5% 以下,Cr10〜13%,Mo0.
5%以下,Ni0.5% 以下,残部Feからなるマルテ
ンサイト鋼の鍛造で構成した。
【0117】最終段として、60サイクルに対して翼部
長さ35インチでは、一周で約90本あり、重量でC
0.08〜0.18%,Mn1%以下,Si0.25% 以
下,Cr8〜13%,Ni2.0〜3.5%,Mo1.5
〜3.0%,V0.05〜0.35%,N0.02〜0.10%,
Nb及びTaの1種以上を合計量で0.02〜0.20%
を含むマルテンサイト鋼の鍛造によって構成した。特
に、本実施例では実施例1の表1のNo.2の合金を用い
た。また、この最終段にはステライト板からなるエロー
ジョン防止のシールド板が溶接によってその先端で、リ
ーデングエッヂ部に設けられる。またシールド板以外に
部分的な焼入れ処理が施される。更に、50サイクルに
は43インチ以上の翼部長さのものが同様のマルテンサ
イト鋼の鍛造材が用いられる。
【0118】これらのブレードは各段で4〜5枚をその
先端に設けられた突起テノンのかしめによる同材質から
なるシュラウド板によって固定される。
【0119】(3)静翼7には、高圧の3段までは動翼
と同じ組成のマルテンサイト鋼が用いられるが、他には
前述の中圧部の動翼材と同じものが用いられる。
【0120】(4)ケーシング6には、重量でC0.1
5〜0.3%,Si0.5% 以下、Mn1%以下,Cr
1〜2%,Mo0.5〜1.5%,V0.05〜0.2%,
Ti0.1%以下のCr−Mo−V鋳鋼が用いられる。
【0121】8は発電機であり、この発電機により10
〜20万KWの発電ができる。本実施例におけるロータ
シャフトの軸受12の間は約520cm、最終段ブレード
における外径316cmであり、この外径に対する軸間比
が1.65 である。発電容量として10万KWが可能で
ある。この軸受間の長さは発電出力1万KW当り0.52m
である。
【0122】また、本実施例において、最終段ブレード
として40インチを用いた場合の外径は365cmとな
り、この外径に対する軸受間比が1.43 となる。これ
により発電出力20万KWが可能であり、1万KW当り
の軸受間距離が0.26m となる。
【0123】これらの最終段ブレードの長さに対するロ
ータシャフトのブレード植込み部の外径との比は33.
5″ブレードでは1.70及び40″ブレードでは1.7
1 である。
【0124】本実施例では蒸気温度を566℃としても
適用でき、その圧力を121,169及び224atg の各々の
圧力でも適用できる。
【0125】〔実施例4〕表7は本発明に係る高低圧一
体型蒸気タービン用ロータシャフトに係る代表的な試料
の化学組成(重量%)である。No.41及び42は各々
高圧ロータシャフト及び低圧ロータシャフトとして使用
されている従来鋼,No.43〜52が本発明に係る鋼で
ある。本発明に係る鋼はいずれも高周波真空溶解炉にて
溶解後、造塊後900〜1150℃で熱間鍛造を行っ
た。これら試料は、高低圧一体型蒸気タービンロータシ
ャフト中心部の条件をシミレートして、950℃に加熱
しオーステナイト化した後、100℃/hの速度で冷却
し焼入した。次いで、665℃×40h加熱し炉冷し、
焼戻し処理した。本発明に係るNi−Cr−Mo−V鋼
はフェライト相を含まず、全ベーナイト組織であった。
【0126】
【表7】
【0127】本発明に係る鋼のオーステナイト化温度は
870〜1000℃にする必要がある。870℃未満で
は高い靭性が得られるもので、クリープ破断強度が低く
なってしまう。1000℃を越える温度では高いクリー
プ破断強度が得られるものの、靭性が低くなってしま
う。焼戻し温度は610℃〜700℃にする必要があ
る。610℃未満では高い靭性が得られず、700℃を
越える温度では高いクリープ破断強度が得られない。
【0128】表8は引張,衝撃及び切欠クリープ破断試
験結果を示す。靭性は温度20℃で試験したVノッチシ
ャルピー衝撃吸収エネルギーで示した。クリープ破断強
度はラルソンミラー法で求めた538℃,105h 強度
で示した。表から明らかなように本発明材は、室温の引
張強さが88kg/mm2 以上,0.2%耐力70kg/mm2
上,FATT40℃以下,衝撃吸収エネルギーが加熱前
後でいずれも2.5kg−m以上及びクリープ破断強度が
約12kg/mm2 以上と高く、高低圧一体型タービンロー
タとしてきわめて有用であると言える。特に、33.5
インチ長翼を植設するタービンロータ材としては約15
kg/mm2 以上の強度を有するものがよい。
【0129】
【表8】
【0130】試料No.47〜No.52は、それぞれ、希
土類元素(La−Ce),Ca,Zr、及びAl添加材
であるが、これらの元素添加により靭性が向上する。特
に希土類元素の添加が靭性向上に有効である。La−C
eのほかY添加材についても調べ、著しい靭性向上効果
のあることを確認している。
【0131】更に、(Ni/Mo)比が1.25以上及
び(Cr/Mo)比が1.1以上、又は(Cr/Mo)比が
1.45以上、及び(Cr/Mo)比が〔−1.11×
(Ni/Mo)+2.78〕によって求められる値以上と
することにより全体を同じ熱処理とすることにより53
8℃,105 時間クリープ破断強度が12kg/mm2 以上
の高い強度が得られる。
【0132】図12に本発明に係る再熱型高低圧一体型
蒸気タービンの部分断面図を示す。本発明に係る蒸気タ
ービンは再熱型で高低圧一体型のロータシャフト3に植
設されたブレード4を高圧部6段,中圧部4段,低圧部
4段の14段備えており、高圧蒸気は蒸気のコントロー
ルバルブ5を通って蒸気入口21より前述の如く538
℃,169atg の高温高圧側に流入する。蒸気は入口よ
り左側方向に流れ、高圧蒸気出口22より出て、再び5
38℃に加熱されて再熱蒸気入口23より中圧タービン
部に送られる。中圧タービン部に入った蒸気は低圧ター
ビン部へと送られるとともに低圧蒸気入口24からも蒸
気が送られる。そして蒸気温度33℃,722mmHgと
なって最終段のブレード4より排出される。本発明に係
る高低圧一型体ロータシャフト3は538℃蒸気から3
3℃の温度までさらされるので、前述した特性のNi−
Cr−Mo−V低合金鋼の鍛鋼が用いられる。高低圧一
体型ロータシャフト3のブレード4の植込み部はディス
ク状になっており、高低圧一体型ロータシャフト3より
一体に切削されて製造される。ディスク部の長さはブレ
ードの長さが短いほど長くなり、振動を少なくするよう
になっている。蒸気入口に対し高圧側のブレード4は5
段以上の6段あり、2段以降同じ間隔で配置され、初段
と2段との間隔は2段以降の間隔の1.5〜2.0倍であ
り、更にブレード植込部の軸方向の幅は初段が最も厚
く、2段目より最終段にかけて段階的に徐々に厚く、初
段の厚さは2段目の厚さの2〜2.6 倍である。
【0133】蒸気入口に対して中圧側のブレード4は4
段あり、ブレード植込部の軸方向の幅は初段と最終段が
同等の厚さで最も厚く、2段及び3段目と下流側に向っ
て大きくなる。低圧部は4段で、ブレード植込部の軸方
向の幅は最終段の厚さはその直前の厚さの2.7〜3.3
倍、最終段の直前の厚さはその直前の厚さの1.1〜1.
3 倍である。中圧部の初段から4段目までのブレード
の中心間の間隔はほぼ同じ間隔であり、低圧部は初段以
降最終段にかけて間隔が大きくなり、各段の間隔の前段
の間隔に対する比が下流側で大きくなっており、更に初
段の間隔が前段の間隔に対する比が1.1〜1.2倍及び
最終段と前段との間隔の前段における間隔に対する比が
1.5〜1.7倍である。
【0134】ブレードの長さは中圧・低圧側が初段から
最終段にかけて徐々に大きくなり、各段の前段に対する
長さは1.2〜2.1倍有し、5段目まで1.2〜1.35
倍で長くなり、低圧部2段目が1.5〜1.7倍、3段及
び4段が各々1.9〜2.1倍である。
【0135】本実施例における各段の長さは中圧部より
2.5″,3″,4″,5″,6.3″,10″,20.
7″及び40″である。
【0136】14は内部ケーシング、15は外部ケーシ
ングである。
【0137】図13は本発明に係る高低圧一体型ロータ
シャフト3の形状である。本実施例のロータシャフトは
表9に示す合金組成の鍛鋼をアーク溶解炉にて溶解後、
取鍋に注湯し、次いで取鍋の下部よりArガスを吹き込
み真空精錬して、造塊した。次いで、900〜1150
℃で最大直径1.7m ,長さ約8mに鍛造し、高圧側1
6を950℃,10時間,中圧・低圧側17を880
℃,10時間加熱保持した後、中心部で約100℃/h
となるようにシャフトを回転しながら水噴霧冷却を行っ
た。次いで高圧側6を650℃で40時間,低圧側7を
625℃で40時間加熱保持の焼戻しを行った。このロ
ータシャフト中心部より試験片を切り出しクリープ破断
試験,Vノッチ衝撃試験(試験片の断面積0.8cm2),
引張試験を行った。表10は試験結果を示すものであ
る。
【0138】尚、図に示すように高圧側16及び中圧・
低圧側17の各ブレードの植込み部18の軸方向の幅と
間隔は前述のとおりである。19は軸受の部分、20は
カップリングである。
【0139】
【表9】
【0140】
【表10】
【0141】高圧部の動翼部及び静翼部における直径は
各段において同一であり、中圧部から低圧部においては
動翼部では徐々に直径が大きくなり、中圧部初段から4
段までは静翼部での直径は同じ、4段〜6段間での静翼
部での直径は同じ、6段〜8段までの静翼部での直径は
同じで、後段になるにつれて直径が大きくなった。
【0142】また、最終段の翼植込部の軸方向幅は翼部
長さに対し0.3 倍であり、0.28〜0.35 倍とするの
が好ましい。
【0143】ロータシャフトはその最終段での翼部直径
が最も大きく、その直径は翼部長さの1.72 倍であ
り、1.60〜1.85倍とするのが好ましい。
【0144】更に、軸受間長さは最終段ブレードにおけ
る翼部先端間の直径に対して1.65倍であり、1.55〜
1.75倍とするのが好ましい。
【0145】本実施例では発電機により10〜20万K
Wの発電ができる。本実施例におけるロータシャフトの
軸受32の間は約520cm、最終段ブレードにおける外
径316cmであり、この外径に対する軸間比が1.65
である。この軸受間の長さは発電出力1万KW当り0.
52m である。
【0146】また、本実施例において、最終段ブレード
として40インチを用いた場合の外径は365cmとな
り、この外径に対する軸受間比が1.43 となる。これ
により発電出力20万KWが可能であり、1万KW当り
の軸受間距離が0.26m となる。
【0147】これらの最終段ブレードの長さに対するロ
ータシャフトのブレード植込み部の外径との比は33.
5″ブレードでは1.70及び40″ブレードでは1.7
1 である。
【0148】本実施例では蒸気温度を566℃としても
適用でき、その圧力を121,169及び224atg の各々の
圧力に適用できる。
【0149】〔実施例5〕図14は再熱型高低圧一体型
蒸気タービンの構成例を示す断面図である。538℃,1
26atg の蒸気は入口21から入り、高低圧一体型ロー
タシャフト3の高圧部を通って温度367℃,38atg
となって高圧蒸気出口22より出て、更に再熱器により
538℃,35atg に加熱された蒸気が再熱蒸気入口2
3より入り高低圧一体型ロータシャフト3の中圧部へと
入るとともに低圧へと通り、約46℃,0.1atgの蒸気
として出口より排出される再熱型のものである。22か
ら出た蒸気は一部他の熱源として使用され、24よりタ
ービンの熱源として再び供給される。
【0150】本実施例においても前述の実施例2又は3
と同様に高低圧一体型ロータシャフト3,ブレード4,
静翼7,ケーシング6の材料は同じものが用いられる。
最終段の動翼は43インチの長さのものが用いられ、発
電出力は125万KWである。最終段の動翼は実施例3
と同様のマルテンサイト鋼が用いられる。軸受12間は
約655cmであり、最終段ブレードとして43インチで
は直径382cmで、この外径に対する軸受間比は1.7
2 である。
【0151】本発明に係る蒸気タービンは再熱型で高低
圧一体型ロータシャフト3に植設されたブレード4を高
圧側7段,中圧側6段,低圧側5段の18段備えてい
る。高圧蒸気は蒸気のコントロールバルブを通って蒸気
入口21より前述の如く538℃,169atg の高温高
圧側に流入する。高圧蒸気は入口より一方向に流れ、高
圧蒸気出口22より出て、再び538℃に加熱されて再
熱蒸気入口23より中圧タービン部に送られる。中圧タ
ービン部に入った蒸気は低圧タービン部へと送られると
ともに低圧蒸気入口24からも蒸気が送られる。そして
蒸気温度33℃,722mmHgとなって最終段のブレー
ド4より排出される。本発明に係る高低圧一型体ロータ
シャフト3は538℃蒸気から33℃の温度までさらさ
れるので、前述した特性のNi−Cr−Mo−V低合金
鋼の鍛鋼が用いられる。高低圧一体型ロータシャフト3
のブレード4の植込み部はディスク状になっており、高
低圧一体型ロータシャフト3より一体に切削されて製造
される。ディスク部の長さはブレードの長さが短いほど
長くなり、振動を少なくするようになっている。
【0152】蒸気入口に対し高圧タービン部のブレード
は5段以上の7段あり、初段から最終段の前まではほぼ
同じ間隔で配置され、最終段とその前との間隔は2段以
降の間隔の1.1〜1.3倍である。更にブレード植込部
の軸方向の幅は初段及び最終段が最も厚く、初段と最終
段を除きほぼ同じ厚さである。初段の厚さは2段目の厚
さの2〜2.6 倍である。
【0153】中圧タービン部は6段あり、ブレード中心
間間隔は初段と2段目までが最も大きく、2段目以降最
終段までほぼ同じ間隔である。初段と2段目との間隔は
それ以降の間隔の1.1〜1.5倍である。
【0154】蒸気入口に対して低圧タービン部のブレー
ドは5段である。中心部での間隔は初段から最終段にか
けて徐々に広くなり最終段は初段の4.0〜4.8倍であ
る。ブレード植込部の軸方向の幅は最終段が最も厚く、
最終段より上流側に向って段階的に小さくなり、最終段
の厚さはその直前の厚さの2.0〜2.8倍、最終段の直
前の厚さはその直前の厚さの1.0〜1.5倍である。初
段は、最終段の0.20〜0.25倍の厚さである。
【0155】ブレードの翼部長さは低圧側タービン部が
初段から最終段にかけて徐々に大きくなり、最終段の長
さは43インチの長さを有し、最終段の前段に対する長
さは1.8〜2.2倍、その前段はその前段の1.7〜2.
1倍有し以降前段に対し1.1〜1.5 倍で長くなる。
【0156】中圧側タービン部のブレードの翼部長さは
初段より最終段にかけて除々に大きくなり、最終段は初
段の3〜3.5 倍である。
【0157】本実施例における中圧部25から低圧部2
6の各段の長さは1.6″,2.1″,2.1″,2.
6″,3″,4.7″,6.2″,9.3″,11.9″,
22.2″及び43″である。
【0158】14は内部ケーシング、15は外部ケーシ
ングである。
【0159】図15は本発明に係る高低圧一体型ロータ
シャフト3の形状である。本実施例のロータシャフトは
表9に示す合金組成とほぼ同一の鍛鋼を実施例4と同様
の方法によって各々製造し、最大直径1.7m ,長さ約
8mに鍛造し、高圧と中圧側を950℃,10時間,低
圧側7を880℃,10時間加熱保持した後、中心部で
約100℃/hとなるようにシャフトを回転しながら水
噴霧冷却を行った。次いで高圧と中圧側を655℃で4
0時間,低圧側7を620℃で40時間加熱保持の焼戻
しを行った。このロータシャフト中心部より試験片を切
り出しクリープ破断試験,Vノッチ衝撃試験(試験片の
断面積0.8cm2),引張試験を行った試験結果は実施例
4と同様である。
【0160】最終段ブレード部の直径は380cmであ
り、その直径に対する軸受間比は1.72であり、1.60
〜1.85が好ましい。軸受間距離は発電出力1万KW
当り前者が0.52m であり、0.45〜0.70が好ま
しい。
【0161】高圧部及び中圧部での動翼部及び静翼部で
のロータシャフト直径は各ブレードの段で同じであり、
中圧部での動翼最終段で若干その直径が大きくなってい
る。低圧部での直径は動翼部及び静翼部で段階的に大き
くなっており、最終段とその前での直径はいずれも同じ
である。最終段ブレードの翼部長さに対する翼植込部の
軸方向幅は0.30 倍で、0.28〜0.32倍とするの
が好ましい。また、最終段での翼植込部直径は翼部長さ
に対し1.50 倍で、1.46〜1.55倍とするのが好
ましい。
【0162】図16は翼部長さが1092mm(43″)
である最終段ブレードの斜視図である。51は、高速蒸
気が突き当たる翼部、52はロータシャフトへの植込
部、53は翼の遠心力を支えるためのピンを挿入する
穴、54は蒸気中の水滴によるエロージョンを防止する
ためのエロージョンシールド(Co基合金のステライト
板を溶接で接合)、57はカバーである。本実施例にお
いては全体一体の鍛造後に切削加工によって形成された
ものである。尚、カバー57は機械的に一体に形成する
こともできる。
【0163】43″長翼は、エレクトロスラグ再溶解法
により溶製し、鍛造熱・処理を行ったものである。鍛造
は850〜1150℃の温度範囲内で、熱処理は実施例
1に示した条件(焼入:1050℃,1次焼きもどし:
560℃,2次焼きもどし:580℃)で行った。表1
のNo.7はこの長翼材の化学組成(重量%)を示す。こ
の長翼の金属組織は全焼戻しマルテンサイト組織であっ
た。
【0164】表1のNo.7には室温引張及び20℃Vノ
ッチシャルピー衝撃値を示す。本43″長翼の機械的性
質は、要求される特性,引張強さ128.5kgf/mm2
上,20℃Vノッチシャルピー衝撃値4kgf−m/cm2
以上を有し、十分満足することが確認された。
【0165】図17は本実施例におけるエロージョンシ
ールド(ステライト合金)54を電子ビーム溶接又はT
IG溶接56によって接合した状態を示す断面と斜視図
である。図に示すようにシールド54は表と裏側との2
個所で溶接される。
【0166】〔実施例6〕図18はガスタービン2台
と、実施例3〜5の高低圧一体型蒸気タービン1台と併
用した多軸型コンバインドサイクル発電システムを示す
概略図である。
【0167】ガスタービンを利用して発電を行う場合、
近年では液化天然ガス(LNG)を燃料としてガスター
ビンを駆動するとともにガスタービンの排ガスエネルギ
ーを回収して得た水蒸気で蒸気タービンを駆動し、この
蒸気タービンとガスタービンとで発電機を駆動するよう
にした、いわゆる複合発電方式を採用する傾向にある。
この複合発電方式を採用すると、従来の蒸気タービン単
独の場合の熱効率40%に比べ約44%と熱効率を大幅
に向上させることが可能となる。
【0168】このような複合発電プラントにおいて、最
近ではさらに、液化天然ガス(LNG)専焼から液化石油ガ
ス(LPG)との両用を図ったり、LNG,LPGの混
焼の実現によって、プラント運用の円滑化,経済性の向
上化を図ろうとするものである。
【0169】まず空気は吸気フィルタと吸気サイレンを
通ってガスタービンの空気圧縮機に入り空気圧縮機は、
空気を圧縮し圧縮空気を低NOx燃焼器へ送る。
【0170】そして、燃焼器では、この圧縮空気の中に
燃料が噴射され燃焼して1200℃以上の高温ガスを作
りこの高温ガスは、タービンで仕事をし動力が発生す
る。
【0171】タービンから排出された530℃以上の排
気は、排気消音装置を通って排熱回収ボイラへ送られ、
ガスタービン排気中の熱エネルギーを回収して530℃
以上の高圧水蒸気を発生する。このボイラには乾式アン
モニア接触還元による脱硝装置が設けられている。排ガ
スは3脚集合型の数百mもある煙突から外部に排出され
る。
【0172】発生した高圧および低圧の蒸気は高低圧一
体型ロータからなる蒸気タービンに送られる。蒸気ター
ビンは以後に示される。
【0173】また、蒸気タービンを出た蒸気は、復水器
に流入し、真空脱気されて復水になり、復水は、復水ポ
ンプで昇圧され給水となってボイラへ送られる。そし
て、ガスタービンと蒸気タービンは夫々、発電機をその
両軸端から駆動して、発電が行われる。このような複合
発電に用いられるガスタービン翼の冷却には、冷却媒体
として蒸気タービンで利用される蒸気を用いることもあ
る。
【0174】一般には翼の冷却媒体としては空気が用い
られているが、蒸気は空気と比較して比熱が格段に大き
く、また重量が軽いため冷却効果は大きい。比熱が大き
いために冷却に利用された蒸気を主流ガス中に放出する
と主流ガスの温度低下がはげしくプラント全体の効率を
低下させるので蒸気タービン内の比較的低温(例えば約
300〜400℃程度)の蒸気をガスタービン翼の冷却
媒体供給口から供給し、翼本体を冷却,熱交換して比較
的高温になった冷却媒体を回収して蒸気タービンに戻す
ように構成して、主流ガス温度(約1300℃〜150
0℃程度)の低下を防止すると共に蒸気タービンの効率
向上、ひいてはプラント全体の効率を向上させることが
できる。この多軸型コンバインド発電システムによりガ
スタービンが5〜30万KW、蒸気タービンにより5〜
20万KWのトータルで10〜50万KWの発電を得る
ことができ、本実施例における蒸気タービンはコンパク
トとなり、また複数のガスタービン及び蒸気タービン全
体で70〜100万KWの発電が可能で、大型蒸気ター
ビンに比べ同じ発電容量に対し経済的に製造可能とな
り、発電量の変動に対して経済的に運転できる大きなメ
リットが得られる。図19は本実施例のガスタービンの
回転部分の部分断面図である。
【0175】30はタービンスタブシャフト、33はタ
ービンブレード、43はタービンスタッキングボルト、
38はタービンスペーサ、39はディスタントピース、
40はタービンノズル、36はコンプレッサディスク、
37はコンプレッサブレード、48はコンプレッサスタ
ッキングボルド、39はコンプレッサスタブシャフト、
34はタービンディスクである。本発明のガスタービン
はコンプレッサディスク36が17段あり、又タービン
ブレード33が2段〜4段のものがある。
【0176】本実施例におけるガスタービンは3段のノ
ズルとブレードとを有し、初段ノズル40a,初段ブレ
ード33aは燃焼ガス流に沿った翼部長さが入口及び出
口側ともに同じであるが、2段目以降のノズル及びブレ
ードともに翼部長さが入口側より出口側が長くなる。2
段ノズル40bは1.25〜1.45倍、2段ブレード3
3bは1.0〜1.2倍、3段ノズル40cは1.1〜1.
3倍、3段ブレード33cは1.00〜1.05倍いずれ
も出口側が入口側より長くなる。ノズルとブレードの軸
間距離は初段に対し、2段目が1.85〜2.05倍、3
段目が2.3〜2.5倍の距離を有する。
【0177】タービンブレード33はいずれも翼部,プ
ラットフォーム,シャンク及びタービンディスク34へ
の植込部となる逆クリスマストリー型のダブティルを有
し、シャンク部にシールフィン41が設けられ、更に内
部に空気又は水蒸気冷却用の冷却孔が設けられる。冷却
孔は初段では翼部の先端とトレーリングエッジとから外
部に冷却媒体が出るように設けられ、2段ブレードは先
端部に出るように設けられる。シールフィン41は初段
には両側に2ケずつ、2段,3段には1ケずつ設けられ
る。2段,3段の先端にはシュラウド50との摺動が円
滑に行われるように2ケの突起を有するシール用部材が
設けられる。
【0178】タービンノズル40は初段が翼部にリーデ
ングエッジ,トレーリングエッジに冷却媒体が外部に出
るように冷却孔が設けられ、翼部表面に冷却媒体による
層流が得られるように設けられる。2段目にはトレーリ
ングエッジに冷媒が出るように冷却孔が設けられる。3
段目には冷却孔は設けていないが、燃焼ガス温度が13
00℃を越える場合には2段目と同様に冷却孔を設ける
のが好ましい。
【0179】本実施例におけるガスタービンは、主な形
式がヘビーテューティ形,一軸形,水平分割ケーシン
グ,スタッキング式ロータからなり、圧縮機が17段軸
流形,タービンブレードが3段インパルス形,1,2段
空気冷却による静動翼,燃焼器がバースフロー形,16
缶,スロットクール方式を有するものである。
【0180】表11に示す材料(重量%)について実物
相当の大形鋼を、エレクトロスラグ再溶解法により溶製
し、鍛造・熱処理を行った。鍛造は850〜1150℃
の温度範囲内で、熱処理は表10に示す条件で行った。
表11には試料の化学組成(重量%)を示す。これら材
料の顕微鏡組織は、No.60〜63が全焼戻しマルテン
サイト組織、No.64及び65が全焼戻しベーナイト組
織であった。No.20はディスタントピース及び最終段
のコンプレッサディスクに使用し、前者は厚さ60mm×
幅500mm×長さ1000mm、後者は直径1000mm,
厚さ180mm、No.61はディスクとして直径1000
mm×厚さ180mmに、No.62はスペーサとして外径1
000mm×内径400mm×厚さ100mmに、No.63は
タービン,コンプレッサのいずれのスタッキングボルト
として直径40mm×長さ500mm、No.63の鋼を用い同
様にディスタントピースとコンプレッサディスクとを結
合するボルトも製造した。No.64及び65はそれぞれ
タービンスタブシャフト及びコンプレッサスタブシャフ
トとして直径250mm×長さ300mmに鍛伸した。更
に、No.64の合金をコンプレッサディスク6の13〜
16段に使用し、No.65の鋼をコンプレッサ6の初段
から12段まで使用された。これらはいずれもタービン
ディスクと同様の大きさに製造した。試験片は熱処理
後、試料の中心部分から、No.63を除き、軸(長手)
方向に対して直角方向に採取した。この例は長手方向に
試験片を採取した。
【0181】
【表11】
【0182】本発明に係るNo.60〜63(12Cr
鋼)を見ると、450℃,105h クリープ破断強度が
51kg/mm2 以上,20℃Vノッチシャルピー衝撃値が
7kg−m/cm2 以上であり、高温ガスタービン用材料と
して必要な強度を十分満足することが確認された。
【0183】次にスタブシャフトのNo.64及び65
(低合金鋼)は、450℃クリープ破断強度は低いが、
引張強さが86kg/mm2 以上,20℃Vノッチシャルピ
ー衝撃値が7kg−m/cm2 以上であり、スタブシャフト
として必要な強度(引張強さ≧81kg/mm2,20℃V
ノッチシャルピー衝撃値≧5kg−m/cm2)を十分満足
することが確認された。
【0184】このような条件におけるディスタントピー
スの温度及び最終段のコンプレッサディスクの温度は最
高450℃となる。前者は25〜30mm及び後者は40
〜70mmの肉厚が好ましい。タービン及びコンプレッサ
ディスクはいずれも中心に貫通孔が設けられる。タービ
ンディスクには貫通孔に圧縮残留応力が形成される。
【0185】更に、本発明のガスタービンはタービンス
ペーサ34,ディスタントピース49及びコンプレッサ
ディスク36の最終段に重量で、C0.12%,Si0.0
4%,Mn0.21%,Cr11.10%,Ni2.55
%,Mo2.03%,Nb0.04%,V0.23%,N
0.05% を含む全焼戻マルテンサイ鋼からなる耐熱鋼
を用い、構成した結果、圧縮比14.7 ,温度350℃
以上,圧縮効率86以上,初段ノズル入口のガス温度が
1260℃と可能となり、32%以上の熱効率が得られ
るとともに、前述の如くクリープ破断強度及び加熱脆化
後の高い衝撃値が得られ、より信頼性の高いガスタービ
ンが得られるものである。
【0186】タービンディスク34は3段有しており、
ガス流の上流側より初段及び2段目には中心孔が設けら
れている。更に、本実施例ではコンプレッサディスク3
6のガス流の下流側での最終段、ディスタントピース4
9,タービンスペーサ38,タービンスタッキングボル
ト43及びコンプレッサスタッキングボルト48に表1
2に示す耐熱鋼を用いたものである。その他のタービン
ブレード33,タービンノズル40,燃焼器のライナ,
コンプレッサブレード37,コンプレッサノズル,ダイ
ヤフラム及びシュラウドを表12に示す合金によって構
成した。特に、タービンノズル40及びタービンブレー
ド33は鋳物によって構成される。
【0187】タービンブレード33には初段に重量で、
C0.15〜0.20%,Si0.5%以下,Mn0.5%
以下,Cr15〜17%,Co7.5〜9.5%,Mo
1.5〜2.5%,B0.005〜0.015%,W2.1
〜3.0%,Ti3〜4%,Al3〜4%,Nb0.5〜
1.5%,Zr0.2% 以下,Ta1.5〜2.5%を含
むNi基合金、2段,3段にC0.10〜0.2%,Si
0.5%以下,Mn0.5%以下,Cr14〜16%,C
o8〜10%,Mo2.5〜3.7%,B0.01〜0.0
2%,W2.5〜4.5%,Ti3.5〜4.5%,Al4
〜6%,Zr0.1%以下を含むNi基合金で、γ相に
γ′相を含むものが好ましい。
【0188】タービンノズルには表12に示す初段がN
i基合金、2,3段がCo基鍛造合金が好ましい。初段
は翼部が1つであるが、2,3段は2ケとした。全段を
1ケとしてもよい。
【0189】コンプレッサディスク36は各1連のブレ
ードに対応した分割のもの、3連〜5連を一体にした分
割のもの、全体を一体にしたもののいずれも可能であ
り、これらの材料に蒸気タービン用ロータシャフトに用
いた材料を用いることができ、本実施例において同様に
達成される。
【0190】シュラウドセグメント(1)はガス上流側
の1段目に使用したもので、(2)は2段及び3段目に
使用したものである。
【0191】
【表12】
【0192】ライナー,動翼及び静翼には外表面にY2
3安定化ジルコニア溶射層の遮熱コーテング層が火炎
に接する部分に設けられる。特に、ベース金属とコーテ
ング層との間に重量でAl2〜5%,Cr20〜30
%,Y0.1〜1% を含む残部Ni又はNi+Coから
なる合金層が設けられる。
【0193】以上の構成によって、圧縮比14.7 ,温
度350℃以上,圧縮効率86%以上,初段タービンノ
ズル入口のガス温度1260℃,排気温度530℃が可
能になり、32%以上の熱効率が得られるとともに、タ
ービンディスク,ディスタントピース,スペーサ,コン
プレッサディスクの最終段,スタッキングボルトを前述
の如く高いクリープ破断強度及び加熱脆化の少ない耐熱
鋼が使用されるとともに、タービンブレードにおいても
高温強度が高く、タービンノズルは高温強度及び高温延
性が高く、燃焼器ライナは同様に高温強度及び耐疲労強
度が高い合金が使用されているので、総合的により信頼
性が高くバランスされたガスタービンが得られるもので
ある。使用燃料として、天然ガス,軽油が使用される。
【0194】ガスタービンにはインタークーラーがある
ものがほとんどであるが、本発明はインタークーラーの
ない場合ノズルがより高温になるので、それに特に好適
である。本実施例でのタービン用ノズルは全周で初段で
40ケ前後設けられる。
【0195】ガスタービン用ノズルはワックス模型をメ
チルエチルケトンにアクリル樹脂を溶解した液に浸漬
し、通風乾燥した後、スラリー(ジルコンフラワー+コ
ロイダルシリカ+アルコール)に浸漬してスタック(初
層ジルコンサンド,2層以降シャモットサンド)を吹き
付け、これを何回か繰返して鋳型を形成した。鋳型は脱
ろうした後に900℃で焼成した。
【0196】次に、この鋳型を真空炉に設けるととも
に、真空溶解によってNo.7の合金組成のものを溶解
し、真空中で鋳型に鋳込んだ。このノズルは初段がサイ
ドウォール間の翼部の幅が約74mm,長さ110mm,最
も厚い部分で25mm,肉厚が3〜4mmで、先端で約0.
7mm の空気通路のスリットが設けられている鋳物であ
る。本実施例におけるノズルはピンフィン冷却,インピ
ジメント冷却及びフィルム冷却用の穴が設けられてい
る。先端のスリット部の肉厚は約1mmである。得られた
ノズルは前述と同様に溶体化処理を時効処理が非酸化性
雰囲気中で行われる。
【0197】本実施例のノズルは1段及び2段目,3段
目が表に示す構成であるが、2段及び3段目にも同様に
Ni基合金からなる2つの翼部からなるノズルとするこ
ともできる。1段ノズルは両端が拘束されるが、2段,
3段目は片側拘束である。2段目,3段目は1段のもの
より翼部幅が大きくなる。
【0198】インピジメント冷却孔を有するSUS30
4ステンレス管は本体に全周にわたってTIG溶接さ
れ、その部分より冷却空気が流入され、溶接部からの空
気もれのないようにする。燃焼ガス出口側の内側にも冷
却空気が出る穴が設けられている。
【0199】1段ノズルはサイドウォール両端で拘束さ
れる構造を有するが、2段目以降はサイドウォール外周
側の片側で拘束される構造を有する。
【0200】また、プラントの構成として、ガスタービ
ン,排熱回収ボイラ,蒸気タービン,発電機各1基から
なる1組の発電システムを6組組み合わせた1軸型とす
ることもできる。
【0201】本実施例では、ガスタービン2台に蒸気タ
ービン1台の多軸型であるが、4〜6台の各ガスタービ
ンにて発電するとともに、各ガスタービンに設置された
排熱回収ボイラより得た蒸気を1つにまとめて蒸気ター
ビンを回転し発電する多軸型とすることもできる。
【0202】ガスタービンでは、空気を圧縮してこの中
でLNGを燃焼させ、高温度の燃焼ガスにして、タービ
ンを回すものである。
【0203】排熱回収ボイラでは、ガスタービンから出
てくる燃焼ガスの熱を有効に回収して、蒸気を発生さ
せ、この蒸気を蒸気タービンに導き、発電機を駆動する
ものである。
【0204】発電出力の割合は、約2/3をガスタービ
ンが、残りの約1/3を蒸気タービンが分担させた。
【0205】以上の複合発電方式には次のような効果が
得られた。
【0206】従来の火力発電に比べ熱効率が2〜3%高
くなります。また、部分負荷でもガスタービンの運転台
数を減らすことにより、運転中の設備を熱効率の高い定
格負荷付近で運転することが出来るため、プラント全体
として高い熱効率が維持出来た。
【0207】複合発電は、起動停止が短時間で容易なガ
スタービンと小型で単純な蒸気タービンの組み合わせで
成立っており、このため、出力調整が容易に出来、需要
の変化に即応した中間負荷火力として最適である。
【0208】ガスタービンの信頼性は、最近の技術の発
展により飛躍的に増大しており、また、複合発電プラン
トは、小容量機の組み合わせでシステムを構成している
ので、万一故障が発生してもその影響を局部にとどめる
ことが出来、信頼性の高い電源である。
【0209】複合発電の蒸気タービンの分担する出力
は、プラント全体の約3分の1と小さいため、温排水量
は同容量の従来汽力に比べ7割程度となる。
【0210】
【発明の効果】本発明によれば、より高温度で33イン
チ以上の長翼を有する高低圧一体型蒸気タービンが製作
できるので、小型で単機出力が増大でき、その結果熱効
率の向上は勿論発電コストの低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】引張強さと(Ni−Mo)との関係を示す線
図。
【図2】衝撃値と(Ni−Mo)との関係を示す線図。
【図3】引張強さと焼入温度との関係を示す線図。
【図4】引張強さと焼戻温度との関係を示す線図。
【図5】衝撃値と焼入温度との関係を示す線図。
【図6】衝撃値と焼戻温度との関係を示す線図。
【図7】衝撃値と引張強さとの関係を示す線図。
【図8】0.2% 耐力と引張強さとの関係を示す線図。
【図9】0.2% 耐力と0.02% 耐力との関係を示す
線図。
【図10】加熱後の衝撃値とNiとの関係を示す線図。
【図11】高低圧一体型蒸気タービンの断面図。
【図12】高低圧一体型蒸気タービンの断面図。
【図13】高低圧一体型蒸気タービン用ロータシャフト
の断面図。
【図14】高低圧一体型蒸気タービンの断面図。
【図15】高低圧一体型蒸気タービン用ロータシャフト
の断面図。
【図16】最終段ブレードの斜視図。
【図17】ブレード先端部の斜視図。
【図18】コンバインド発電システム図。
【図19】ガスタービンの断面図。
【符号の説明】
1,21…蒸気入口、2…蒸気出口、3…高低圧一体型
ロータシャフト、4…ブレード、5…コントロールバル
ブ、6…ケーシング、7…静翼、8…発電機、12…軸
受、14…内部ケーシング、15…外部ケーシング、2
2…高圧蒸気出口、23…再熱蒸気入口、24…低圧蒸
気入口、30…タービンスタブシャフト、33…タービ
ンブレード、34…タービンディスク、36…コンプレ
ッサディスク、37…コンプレッサブレード、38…タ
ービンスペーサ、40…タービンノズル、43…タービ
ンスタッキングボルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01D 5/14 F01D 5/14 25/00 25/00 L F01K 7/22 F01K 7/22 F (72)発明者 平賀 良 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】8〜13重量%Crを含むマルテンサイト
    系ステンレス鋼からなる40インチ以上の翼部長さの動
    翼を有することを特徴とする50サイクル発電用高低圧
    一体型蒸気タービン。
  2. 【請求項2】8〜13重量%Crを含むマルテンサイト
    系ステンレス鋼からなる33インチ以上の翼部長さの動
    翼を有することを特徴とする60サイクル発電用高低圧
    一体型蒸気タービン。
  3. 【請求項3】前記マルテンサイト系ステンレス鋼は重量
    で、C0.08〜0.18%,Si0.25%以下,Mn
    1.00%以下,Cr8.0〜13.0%,Ni2.1 を
    越え3%以下,Mo1.5〜3.0%,V0.05〜0.3
    5%,Nb及びTaの一種又は二種の合計量が0.02
    〜0.20%、及びN0.02〜0.10%を含有する請
    求項1又は2に記載の高低圧一体型蒸気タービン。
  4. 【請求項4】重量で、C0.18〜0.28%,Si0.
    1% 以下,Mn0.1〜0.3%,Cr1.5〜2.5
    %,Ni1.5〜2.5%,Mo1〜2%,V0.1〜0.
    35%,O0.003%以下を含有する低合金鋼からな
    り、高圧部の538℃・105h平滑及び切欠クリープ
    破断強度が13kg/mm2 以上、低圧部の引張強さが84
    kg/mm2 以上、50%脆性破面遷移温度が35℃以下で
    あるロータシャフト、及び重量で、C0.08〜0.18
    %,Si0.25%以下,Mn0.90%以下,Cr8.
    0〜13.0%,Ni2〜3%,Mo1.5〜3.0%,
    V0.05〜0.35%,Nb及びTaの一種又は二種の
    合計量が0.02〜0.20%、及びN0.02〜0.10
    % を含有するマルテンサイト系ステンレス鋼からな
    り、その室温の引張強さが128.5kg/mm2以上、43
    インチ以上の翼部長さの動翼を有することを特徴とする
    50サイクル発電用高低圧一体型蒸気タービン。
  5. 【請求項5】重量で、C0.18〜0.28%,Si0.
    1%以下 ,Mn0.1〜0.3%,Cr1.5〜2.5
    %,Ni1.5〜2.5%,Mo1〜2%,V0.1〜0.
    35%,O0.003%以下を含有する低合金鋼からな
    り、高圧部の538℃・105h平滑及び切欠クリープ
    破断強度が13kg/mm2 以上,低圧部の引張強さが84
    kg/mm2 以上,破面遷移温度が35℃以下であるロータ
    シャフト及び重量で、C0.08〜0.18%,Si0.
    25%以下,Mn0.90% 以下,Cr8.0〜13.0
    % ,Ni2〜3%,Mo1.5〜3.0%,V0.05〜
    0.35%,Nb及びTaの一種又は二種の合計量が0.
    02〜0.20%、及びN0.02〜0.10%を含有するマ
    ルテンサイト系ステンレス鋼からなり引張強さ128.
    5kg/mm2以上、35インチ以上の翼部長さの動翼を有
    することを特徴とする60サイクル発電用高低圧一体型
    蒸気タービン。
  6. 【請求項6】一体のロータシャフトに蒸気の高圧側より
    低圧側にかけて多段にブレードを植設したロータと、該
    ロータを被うケーシングとを備えた蒸気タービンにおい
    て、初段ブレードへの蒸気入口温度が530℃以上であ
    り、前記ロータシャフトは高圧側のクリープ破断強度が
    低圧側の強度より高く、又は低圧側の靭性が高圧側の靭
    性より高いベーナイト組織を有するNi−Cr−Mo−
    V低合金鋼よりなり、前記ブレードの少なくとも最終段
    の長さを40インチ以上とした8〜13重量%Crを含
    むマルテンサイト系ステンレス鋼からなることを特徴と
    する50サイクル発電用蒸気タービン。
  7. 【請求項7】一体のロータシャフトに蒸気の高圧側より
    低圧側にかけて多段にブレードを植設したロータと、該
    ロータを被うケーシングとを備えた蒸気タービンにおい
    て、初段ブレードへの蒸気入口温度が530℃以上であ
    り、前記ロータシャフトは高圧側のクリープ破断強度が
    低圧側の強度より高く、又は低圧側の靭性が高圧側の靭
    性より高いベーナイト組織を有するNi−Cr−Mo−
    V低合金鋼よりなり、前記ブレードの少なくとも最終段
    の長さを33インチ以上とした8〜13重量%Crを含
    むマルテンサイト系ステンレス鋼からなることを特徴と
    する60サイクル発電用蒸気タービン。
  8. 【請求項8】蒸気タービン及びガスタービンによって発
    電機を駆動するコンバインド発電システムにおいて、前
    記蒸気タービンは一体のロータシャフトに蒸気の高圧側
    より低圧側にかけて多段にブレードを植設したロータ
    と、該ロータを被うケーシングとを備え、初段ブレード
    入口の前記蒸気温度が530℃以上であり、前記ロータ
    シャフトは高圧側のクリープ破断強度が低圧側の強度よ
    り高く、又は低圧側の靭性が高圧側の靭性より高く、前
    記高圧側の初段ブレードを植設する部分の中心部の53
    8℃,10万時間クリープ破断強度が12kg/mm2 以上
    又は前記低圧側の最終段ブレードを植設する部分の中心
    部のFATTが20℃以下又は室温のVノッチ衝撃値が
    4kg−m以上であるベーナイト組織を有するNi−Cr
    −Mo−V低合金鋼からなり、前記ブレードの少なくと
    も最終段は〔翼長さ(インチ)×回転数(rpm)〕が12
    0,000 以上であるCr8〜13重量%を含むマルテ
    ンサイト鋼からなることを特徴とするコンバインド発電
    システム。
  9. 【請求項9】蒸気タービン及びガスタービンによって発
    電機を駆動するコンバインド発電システムにおいて、前
    記蒸気タービンは一体のロータシャフトに蒸気の高圧側
    より低圧側にかけて多段にブレードを植設したロータ
    と、該ロータを被うケーシングとを備え、初段ブレード
    入口の前記蒸気温度が530℃以上、前記ブレードがそ
    の少なくとも最終段の〔翼長さ(インチ)×回転数(rp
    m)〕が120,000以上及びCr8〜13重量%を有
    するマルテンサイト鋼よりなり、前記ロータシャフトは
    前記高圧側のクリープ破断強度が前記低圧側の強度より
    高く、又は前記低圧側の靭性が前記高圧側の靭性より高
    く、前記ガスタービンの初段ブレード入口での燃焼ガス
    温度が1300℃以上であることを特徴とするコンバイ
    ンド発電システム。
  10. 【請求項10】高速で流れる燃焼ガスによって駆動され
    るガスタービンと、該ガスタービンの排ガスのエネルギ
    ーによって水蒸気を得る排熱回収ボイラと、前記水蒸気
    によって駆動される蒸気タービンと、前記ガスタービン
    及び蒸気タービンによって駆動される発電機とを備えた
    複合発電プラントにおいて、前記ガスタービンはブレー
    ドが3段以上、前記燃焼ガスのタービン入口温度が12
    00℃以上、タービン出口の排ガス温度が500℃以上
    であり、前記排熱回収ボイラによって530℃以上の水
    蒸気とし、前記蒸気タービンは高低圧一体型ベーナイト
    組織を有するNi−Cr−Mo−V低合金鋼よりなり、
    高圧側の高温強度が低圧側のそれより高いロータシャフ
    トと〔翼長さ(インチ)×回転数(rpm)〕が120,0
    00 以上のCr8〜13重量%を有するマルテンサイ
    ト鋼よりなるブレードを有することを特徴とする複合発
    電システム。
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