JPH10102727A - サイディング材の取り付け方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外壁パネルに先付けした留め金物に、後から
サイディング材を取り付け可能とすると共に、留め金物
を工場艤装した外壁パネル、あるいはジョイント部を除
いて留め金物及びサイディング材を工場艤装した外壁パ
ネルに、現場でサイディング材を取り付け施工できるサ
イディング材の取り付け方法を提供する。 【解決手段】 外壁パネル５に予め留め金物６を取り付
け、これにサイディング材１を取り付ける方法におい
て、前記サイディング材１の上サネ２側の裏サネ４に、
前記留め金物６の幅寸法ｈより大きい幅Ｈの切り欠き８
を所定寸法だけ位置をずらして設け、同サイディング材
１を予め外壁パネル５の所定位置に取り付けられている
前記留め金物６に前記切り欠き８を介して嵌め込み装着
した後、前記サイディング材１を前記ずらし寸法分だけ
スライドさせて前記留め金物６の引っ掛け片７に前記裏
サネ４を引っ掛け、前記サイディング材１を取り付ける
サイディング材の取り付け方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、建物の外壁パネル
に両端が上サネと下サネで構成されたサイディング材を
留め金物を使用して取り付ける方法にあって、特に留め
金物とサイディン材の取り付け別々に行うことが可能
で、しかも縦貼りサイディング材、横貼りサイディング
材のいずれをも、留め金物だけを用いて取り付けること
ができるサイディング材の取り付け方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、留め金物を使用してサイディング
材を外壁パネルに取り付け施工する方法は、横貼りサイ
ディング材を取り付け施工する場合にのみ使用されてお
り、縦貼りサイディング材の取り付け施工には使用する
ことはできなかった。また、横貼りサイディング材を取
り付け施工する場合も、足元受け金物を取り付けた後、
その上に順次、サイディング材、留め金物、サイディン
グ材、留め金物というように交互に追い回し的に取り付
ける以外に施工方法はなく、留め金物とサイディング材
とを別の工程で分離して取り付け施工することはでき
ず、このため、工場艤装や取り付けを機械化する上での
ネックとなっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、留め
金物を外壁パネルに全て先付けし、この留め金物に後か
ら両端を上サネと下サネで構成したサイディング材を取
り付けできるようにすることによって、留め金物の工場
艤装を可能とし、機械化に寄与できるサイディング材の
取り付け方法を提供することにある。

【０００４】本発明のもう一つの課題は、留め金物を工
場艤装した外壁パネルに、建築現場でサイディング材を
取り付け施工する方法、あるいはジョイント部を除いて
留め金物及びサイディング材を工場艤装した外壁パネル
に、建築現場でジョイント部のみにサイディング材を取
り付け施工する方法のいずれの場合にも適用可能で、施
工効率をアップさせることができるサイディング材の取
り付け方法を提供することにある。

【０００５】本発明の更なる課題は、縦貼りサイディン
グ材、横貼りサイディング材のいずれをも留め金物を使
用して外壁パネルに取り付け施工することができるサイ
ディング材の取り付け方法を供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明に係るサイディング材の取り付け方法は、
外壁パネルの所定位置に予め留め金物を取り付け、この
留め金物に両端が上サネと下サネで構成されたサイディ
ング材を取り付けるサイディング材の取り付け方法にお
いて、前記サイディング材の上サネ側の裏サネに、前記
留め金物の幅寸法より大きい幅の切り欠きを所定寸法だ
け位置をずらして設け、同サイディング材を予め外壁パ
ネルの所定位置に取り付けられている前記留め金物に前
記切り欠きを介して嵌め込み装着した後、前記サイディ
ング材を前記ずらし寸法分だけスライドさせて前記留め
金物の引っ掛け片に前記裏サネを引っ掛け、前記サイデ
ィング材を取り付けることを特徴とするもので、サイデ
ィング材の上サネ側の裏サネに設けた切り欠きを介して
サイディング材を留め金物に嵌め込み装着した後、この
サイディング材をスライドさせることにより、留め金物
にサイディング材を引っ掛けることができるため、留め
金物を外壁パネルに先付けして置いても、この留め金物
に後工程で両端を上サネと下サネで構成したサイディン
グ材を取り付けることができる。

【０００７】また、本発明に係るサイディング材の取り
付け方法は、外壁パネルにそのジョイント部を除き予め
両端が上サネと下サネで構成されたサイディング材を留
め金物を介して取り付けて置き、現場で前記外壁パネル
のジョイント部に両端が上サネと下サネで構成されたサ
イディング材を取り付けるサイディング材の取り付け方
法において、前記ジョイント部に配置される前記サイデ
ィング材の上サネ側の裏サネに、前記留め金物の幅寸法
より大きい幅の切り欠きを所定寸法だけ位置をずらして
設け、同サイディング材を予め外壁パネルの所定位置に
取り付けられている前記留め金物に前記切り欠きを介し
て嵌め込み装着した後、前記サイディング材を前記ずら
し寸法分だけスライドさせて前記留め金物の引っ掛け片
に前記裏サネを引っ掛け、前記サイディング材を取り付
けることを特徴とするもので、外壁パネルのジョイント
部に配置されるサイディング材の上サネ側の裏サネに設
けた切り欠きを介してサイディング材を留め金物に嵌め
込み装着した後、サイディング材をスライドさせること
により、留め金物にサイディング材を引っ掛けることが
できるため、予め留め金物を使用して両端が上サネと下
サネで構成されたサイディング材を工場艤装した外壁パ
ネルを現場で組み付けた後、そのジョイント部に建築現
場で両端を上サネと下サネで構成したサイディング材を
取り付け施工することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図１
乃至図４に基づいて説明する。図１は本発明に係るサイ
ディング材の取り付け方法に使用するサイディング材の
上サネ部分の構成を示す斜視図、図２は本発明に係るサ
イディング材の取り付け方法を示す正面図、図３は同方
法を示す横断面図、図４はサイディング材の上サネ部分
と留め金物との納まりを示す横断面図である。

【０００９】両端が上サネ２と下サネ３で構成されたサ
イディング材１を、建物の外壁を構成する外壁パネル５
に留め金物６を介して取り付ける場合、通常は図３に示
すように留め金物６、サイディング材１、留め金物６、
サイディング材１の順に交互に取り付ける必要がある。
これは図４に示すように留め金物６の引っ掛け片７をサ
イディング材１の上サネ２の溝に係合させるためであ
り、これによってサイディング材１が留め金物６から外
れるのを防止している。

【００１０】しかしながら、このままの構造では、留め
金物６を外壁パネル５に先付けすると、留め金物６の引
っ掛け片７にサイディング材１の上サネ２側の裏サネ４
が干渉して、サイディング材１を嵌め込むことができな
いため、サイディング材１を外側から取り付けることが
できず、上記したような順序で留め金物６とサイディン
グ材１を交互に取り付ける必要がある。これは横貼りサ
イディング材、縦貼りサイディング材のいずれの場合も
同様である。

【００１１】そこで、留め金物６を予め外壁パネル５に
先付けして置いても、後からこの留め金物６に対してサ
イディング材１を取り付けできるように、サイディング
材１１の上サネ２側の裏サネ４に図１に示すように切り
欠き８を設けている。この切り欠き８は、留め金物６の
幅寸法ｈより大きい幅寸法Ｈを有しており、留め金物６
の取り付けピッチと同じピッチで、所定寸法だけ位置を
ずらして設けられている。

【００１２】図２は上記のように構成されたサイディン
グ材１を、予め留め金物６を先付けした外壁パネル５に
取り付ける場合の方法を示すもので、ここでは縦貼りサ
イディング材１を取り付ける場合の例に説明する。図２
には縦貼りサイディング材１の図示左側が下サネ３、右
側が上サネ２となっている場合の例が示されており、こ
の例の場合、外壁パネル５への縦貼りサイディング材１
の取り付けは、先ず、縦貼りサイディング材１の上サネ
２側の裏サネ４に設けられている切り欠き８の位置が、
留め金物６の位置に合うように縦貼りサイディング材１
を上方へ持ち上げ、外壁パネル５に対して図示のように
右側に来るように配置する。

【００１３】次に、図示矢印で示すように縦貼りサイデ
ィング材１を左側に移動させ、その下サネ３を留め金物
６と左側に位置する縦貼りサイディング材１の上サネ２
との間に挿入し、更に、右側の上サネ２側の裏サネ４に
設けられている切り欠き８を留め金物６に嵌め込み装着
した後、縦貼りサイディング材１を図示矢印で示すよう
に下方向にスライドさせる。これによって、留め金物６
の引っ掛け片７に縦貼りサイディング材１の上サネ２側
の裏サネ４が係合し、図４に示すような納まりで留め金
物６に対して縦貼りサイディング材１を取り付けること
ができる。

【００１４】従って、上記の実施形態によると、留め金
物６を全て外壁パネル５に先付けして置いても、この留
め金物６に対して、後から両端を上サネ２と下サネ３で
構成したサイディング材１を取り付けることができるた
め、留め金物６を予め外壁パネル５に対し工場艤装して
おくことができるようになり、その機械化にも寄与する
ことができる。

【００１５】また、このサイディング材の取り付け方法
は、留め金物６を工場艤装した外壁パネル５に、建築現
場で両端を上サネ２と下サネ３で構成したサイディング
材１を取り付け施工する場合、あるいは外壁パネル５の
ジョイント部を除いて留め金物６及びサイディング材１
を工場艤装した外壁パネル５に、建築現場でジョイント
部のみに両端を上サネ２と下サネ３で構成したサイディ
ング材１を取り付け施工する場合のいずれにも同様に適
用することが可能で、釘打ち作業なしでジョイント部の
サイディング材１を取り付けることができ、サイディン
グ材１の取り付け施工効率をアップさせることができ
る。

【００１６】更に、この留め金物６を使用したサイディ
ング材の取り付け方法は、前述した縦貼りサイディング
材１の取り付けだけに限らず、横貼りサイディング材の
取り付けにも同様に適用することができる。なお、横貼
りサイディング材を取り付ける場合は、サイディング材
１のスライド方向が下方向ではなく、横方法に取ること
になる以外はほぼ同様の方法で取り付けすることができ
る。

【００１７】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るサ
イディング材の取り付け方法によると、サイディング材
の上サネ側の裏サネに切り欠きを設け、この切り欠きを
介してサイディング材を留め金物に嵌め込み装着した
後、このサイディング材をスライドさせることによっ
て、留め金物にサイディング材を引っ掛けることができ
るので、留め金物を外壁パネルに先付けして置いても、
この留め金物に後からサイディン材を取り付けることが
でき、このため留め金物を予め外壁パネルに対し工場艤
装することが可能となり、その機械化にも寄与すること
ができる。

【００１８】また、留め金物を工場艤装した外壁パネル
に、現場でサイディング材を取り付け施工する場合、あ
るいは外壁パネルのジョイント部を除いて留め金物及び
サイディング材を工場艤装した外壁パネルに、現場でジ
ョイント部のみにサイディング材を取り付け施工する場
合のいずれにも同様に適用することが可能で、ジョイン
ト部へのサイディング材の取り付けを釘打ちなしで行う
ことができ、サイディング材の取り付け施工効率をアッ
プさせることができる。

【００１９】更には、本発明のサイディング材取り付け
方法によると、縦貼りサイディング材、横貼りサイディ
ング材のいずれをも留め金物を使用して外壁パネルに取
り付け施工することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るサイディング材の取り付け方法に
使用するサイディング材の上サネ部分の構成を示す斜視
図である。

【図２】本発明に係るサイディング材の取り付け方法を
示す正面図である。

【図３】本発明に係るサイディング材の取り付け方法を
示す横断面図である。

【図４】本発明に係るサイディング材の取り付け方法に
より施工したサイディング材の上サネ部分と留め金物と
の納まりを示す横断面図である。

【符号の説明】

１ サイディング材（縦貼りサイディング材） ２ 上
サネ ３ 下サネ ４ 裏
サネ ５ 外壁パネル ６ 留
め金物 ７ 引っ掛け片 ８ 切
り欠き ｈ 留め金物の幅寸法 Ｈ 切
り欠きの幅寸法

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外壁パネルの所定位置に予め留め金物を
   取り付け、この留め金物に両端が上サネと下サネで構成
   されたサイディング材を取り付けるサイディング材の取
   り付け方法において、 前記サイディング材の上サネ側の裏サネに、前記留め金
   物の幅寸法より大きい幅の切り欠きを所定寸法だけ位置
   をずらして設け、同サイディング材を予め外壁パネルの
   所定位置に取り付けられている前記留め金物に前記切り
   欠きを介して嵌め込み装着した後、前記サイディング材
   を前記ずらし寸法分だけスライドさせて前記留め金物の
   引っ掛け片に前記裏サネを引っ掛け、前記サイディング
   材を取り付けることを特徴とするサイディング材の取り
   付け方法。
2. 【請求項２】 外壁パネルにそのジョイント部を除き予
   め両端が上サネと下サネで構成されたサイディング材を
   留め金物を介して取り付けて置き、現場で前記外壁パネ
   ルのジョイント部に両端が上サネと下サネで構成された
   サイディング材を取り付けるサイディング材の取り付け
   方法において、 前記ジョイント部に配置される前記サイディング材の上
   サネ側の裏サネに、前記留め金物の幅寸法より大きい幅
   の切り欠きを所定寸法だけ位置をずらして設け、同サイ
   ディング材を予め外壁パネルの所定位置に取り付けられ
   ている前記留め金物に前記切り欠きを介して嵌め込み装
   着した後、前記サイディング材を前記ずらし寸法分だけ
   スライドさせて前記留め金物の引っ掛け片に前記裏サネ
   を引っ掛け、前記サイディング材を取り付けることを特
   徴とするサイディング材の取り付け方法。