JPH10102289A - アルミニウムの電解着色法 - Google Patents
アルミニウムの電解着色法Info
- Publication number
- JPH10102289A JPH10102289A JP27538796A JP27538796A JPH10102289A JP H10102289 A JPH10102289 A JP H10102289A JP 27538796 A JP27538796 A JP 27538796A JP 27538796 A JP27538796 A JP 27538796A JP H10102289 A JPH10102289 A JP H10102289A
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- Japan
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- treatment
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電解着色工程以前の陽極酸化工程における陽
極酸化皮膜の最低皮膜厚を確保すると共に、その厚さの
ばらつきの抑制を図り、従来に比べ、より一層の色調均
一性にすぐれる電解着色皮膜が得られるようにする。 【解決手段】 酸性浴中で被処理製品の処理面積に応じ
た所定の電流密度で第1段の陽極酸化処理を行なって厚
さのばらつきの少ない陽極酸化皮膜を得、引き続き同一
酸性浴中において、前記電流密度よりも高い電流密度で
10分以下の短時間において第2段の陽極酸化皮膜処理
を行って前記陽極酸化皮膜バリヤー層を厚膜化し、厚さ
のばらつきの少ない厚いバリヤー層を得た後、金属塩を
含む電解浴中で電解着色処理を行う方法であって、陽極
酸化皮膜孔に均等量の金属による安定析出が行われ、色
調ばらつきの少ない着色皮膜を得ることができる。
極酸化皮膜の最低皮膜厚を確保すると共に、その厚さの
ばらつきの抑制を図り、従来に比べ、より一層の色調均
一性にすぐれる電解着色皮膜が得られるようにする。 【解決手段】 酸性浴中で被処理製品の処理面積に応じ
た所定の電流密度で第1段の陽極酸化処理を行なって厚
さのばらつきの少ない陽極酸化皮膜を得、引き続き同一
酸性浴中において、前記電流密度よりも高い電流密度で
10分以下の短時間において第2段の陽極酸化皮膜処理
を行って前記陽極酸化皮膜バリヤー層を厚膜化し、厚さ
のばらつきの少ない厚いバリヤー層を得た後、金属塩を
含む電解浴中で電解着色処理を行う方法であって、陽極
酸化皮膜孔に均等量の金属による安定析出が行われ、色
調ばらつきの少ない着色皮膜を得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陽極酸化を施したア
ルミニウムまたはアルミニウム合金を金属塩を含有する
電解浴中で電解着色し、色調均一性にすぐれる電解着色
皮膜を得ることを特徴とするアルミニウム電解着色法に
関する。
ルミニウムまたはアルミニウム合金を金属塩を含有する
電解浴中で電解着色し、色調均一性にすぐれる電解着色
皮膜を得ることを特徴とするアルミニウム電解着色法に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、アルミニウムまたはアルミニウム
合金の電解着色は、陽極酸化皮膜の形成後、金属塩を含
む電解浴における電解着色処理によって行われており、
この処理品の色調はこの陽極酸化及び電解着色の2工程
に依存していることが知られている。そして、陽極酸化
工程については、必要な耐食性や硬度と共に電解着色に
おける色調の均一化を図るため、例えば、膜厚さ9μm
の仕様の場合、膜厚さの平均値をxmean、ばらつきをσ
とすると、 xmean−3σ>9μm (1) となるように、最低皮膜厚さを保証すると共にばらつき
σを小さくする必要があり、被処理製品に対する対極の
配置、電解浴の組成及び循環方法、電流密度その他の電
解条件等について、工程管理が行われている。
合金の電解着色は、陽極酸化皮膜の形成後、金属塩を含
む電解浴における電解着色処理によって行われており、
この処理品の色調はこの陽極酸化及び電解着色の2工程
に依存していることが知られている。そして、陽極酸化
工程については、必要な耐食性や硬度と共に電解着色に
おける色調の均一化を図るため、例えば、膜厚さ9μm
の仕様の場合、膜厚さの平均値をxmean、ばらつきをσ
とすると、 xmean−3σ>9μm (1) となるように、最低皮膜厚さを保証すると共にばらつき
σを小さくする必要があり、被処理製品に対する対極の
配置、電解浴の組成及び循環方法、電流密度その他の電
解条件等について、工程管理が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この陽
極酸化皮膜の膜厚のばらつきは、電解電流密度を低くす
ることによって、小さくすることができるが、所定の皮
膜厚を得るには、電解時間が長くなって、生産性が悪く
なり、また、逆に電解電流密度を高くすることによっ
て、電解時間を短くすることはできるが、皮膜厚のばら
つきは大きくなるという問題があった。このため、アル
ミニウムの着色処理における色調の均一化という観点か
らは、従来より、陽極酸化皮膜の膜質とそのための陽極
酸化皮膜の形成条件についてはあまり検討されることな
く、陽極酸化皮膜に対する着色条件の改善に主眼が置か
れ、色調の均一化の検討が行われてきているのが実状で
あり、依然として陽極酸化皮膜の膜質に係るとみられる
ばらつき要因が拭いきれない状況にある。従って、本発
明は、電解着色工程以前の陽極酸化工程に基づく色調の
ばらつき要因を排除するべく、陽極酸化皮膜の最低皮膜
厚さを確保すると共に皮膜厚さのばらつきを抑制して陽
極酸化皮膜の均質化を図り、従来に比べ、より一層の色
調均一性にすぐれる電解着色皮膜が得られる電解着色法
の提供を目的とするものである。
極酸化皮膜の膜厚のばらつきは、電解電流密度を低くす
ることによって、小さくすることができるが、所定の皮
膜厚を得るには、電解時間が長くなって、生産性が悪く
なり、また、逆に電解電流密度を高くすることによっ
て、電解時間を短くすることはできるが、皮膜厚のばら
つきは大きくなるという問題があった。このため、アル
ミニウムの着色処理における色調の均一化という観点か
らは、従来より、陽極酸化皮膜の膜質とそのための陽極
酸化皮膜の形成条件についてはあまり検討されることな
く、陽極酸化皮膜に対する着色条件の改善に主眼が置か
れ、色調の均一化の検討が行われてきているのが実状で
あり、依然として陽極酸化皮膜の膜質に係るとみられる
ばらつき要因が拭いきれない状況にある。従って、本発
明は、電解着色工程以前の陽極酸化工程に基づく色調の
ばらつき要因を排除するべく、陽極酸化皮膜の最低皮膜
厚さを確保すると共に皮膜厚さのばらつきを抑制して陽
極酸化皮膜の均質化を図り、従来に比べ、より一層の色
調均一性にすぐれる電解着色皮膜が得られる電解着色法
の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は、酸性浴中で被処理製品の処理面積に応じ
た所定の電流密度で第1段の陽極酸化処理を行った後、
同一酸性浴中において前記電流密度よりも高い電流密度
にて10分間以下の第2段の陽極酸化処理による陽極酸
化皮膜の改質処理を行った後、金属塩を含む電解浴中で
電解着色を行うところのアルミニウムの電解着色法を提
供する。また、前記酸性浴は80〜200g/l、好ま
しくは80〜150g/lのH2 SO4 を含み、浴温度
が16〜28℃、好ましくは18〜24℃であって、第
1段の陽極酸化処理における電流密度は60〜130A
/m2 、好ましくは80〜110A/m2 で、前記第2
段の陽極酸化処理における電流密度は100〜170A
/m2 、好ましくは120〜150A/m2 であり、且
つ、前記第1段の電流密度に対する前記第2段の電流密
度の比率が好ましくは1.2〜1.6であって、前記第
1段の電解時間は30〜50分、好ましくは35〜45
分で、前記第2段の電解時間は1〜10分、好ましくは
3〜8分であり、且つ、前記第1段の電解時間と前記第
2段の電解時間との合計が40〜60分であるところの
アルミニウムの電解着色法を提供する。第1段および第
2段の電解処理における電解条件を上記の如く限定した
理由は膜厚さの均一化と膜質の改善により、色調の均質
効果を得るためである。
め、本発明は、酸性浴中で被処理製品の処理面積に応じ
た所定の電流密度で第1段の陽極酸化処理を行った後、
同一酸性浴中において前記電流密度よりも高い電流密度
にて10分間以下の第2段の陽極酸化処理による陽極酸
化皮膜の改質処理を行った後、金属塩を含む電解浴中で
電解着色を行うところのアルミニウムの電解着色法を提
供する。また、前記酸性浴は80〜200g/l、好ま
しくは80〜150g/lのH2 SO4 を含み、浴温度
が16〜28℃、好ましくは18〜24℃であって、第
1段の陽極酸化処理における電流密度は60〜130A
/m2 、好ましくは80〜110A/m2 で、前記第2
段の陽極酸化処理における電流密度は100〜170A
/m2 、好ましくは120〜150A/m2 であり、且
つ、前記第1段の電流密度に対する前記第2段の電流密
度の比率が好ましくは1.2〜1.6であって、前記第
1段の電解時間は30〜50分、好ましくは35〜45
分で、前記第2段の電解時間は1〜10分、好ましくは
3〜8分であり、且つ、前記第1段の電解時間と前記第
2段の電解時間との合計が40〜60分であるところの
アルミニウムの電解着色法を提供する。第1段および第
2段の電解処理における電解条件を上記の如く限定した
理由は膜厚さの均一化と膜質の改善により、色調の均質
効果を得るためである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における陽極酸化処理は、
酸性浴好ましくは硫酸酸性浴によって、異なる電流密度
で2段階の電解処理を行う。即ち、通常の陽極酸化処理
により、陽極酸化皮膜を形成し、その最終工程で、同一
酸性浴のまま電流密度をさらに高くして10分間以下の
電解処理を継続することにより、第1段階の電解処理で
形成された陽極酸化皮膜を改質して厚いバリヤー層を得
ることができ、引き続きニッケル塩等の金属塩を含む電
解浴で電解着色処理を行うことにより色調のばらつきを
抑えた着色皮膜を得ることができる。
酸性浴好ましくは硫酸酸性浴によって、異なる電流密度
で2段階の電解処理を行う。即ち、通常の陽極酸化処理
により、陽極酸化皮膜を形成し、その最終工程で、同一
酸性浴のまま電流密度をさらに高くして10分間以下の
電解処理を継続することにより、第1段階の電解処理で
形成された陽極酸化皮膜を改質して厚いバリヤー層を得
ることができ、引き続きニッケル塩等の金属塩を含む電
解浴で電解着色処理を行うことにより色調のばらつきを
抑えた着色皮膜を得ることができる。
【0006】さらに詳しく説明すると、第1段の陽極酸
化処理における電解電流密度i1 を低く抑えることによ
り、皮膜厚は厚さのばらつきが小さい均一な陽極酸化皮
膜を得ることができる。そして、第2段の陽極酸化処理
における電解電流密度i2 を高くすることにより、陽極
酸化皮膜の改善即ちバリヤー層の厚膜化を行って、厚さ
のばらつきの少ない厚いバリヤー層を得ることができる
ので、電解着色時において電流密度のばらつきが抑えら
れ、従って、ニッケル等金属量が陽極酸化孔に平均的に
析出し、均一な着色皮膜を得ることができる。つまり、
第1段の陽極酸化処理における電流密度i1 は、膜厚ば
らつきを抑制し、第2段の陽極酸化処理における電流密
度i2 は色調ばらつきを抑制する作用効果がある。ただ
し、電流密度i1 とi2 及び電解時間T1 とT2 の相互
間には、適正な比率があって、一方が高過ぎ、あるい
は、低過ぎると、上記作用効果が損なわれることにな
る。
化処理における電解電流密度i1 を低く抑えることによ
り、皮膜厚は厚さのばらつきが小さい均一な陽極酸化皮
膜を得ることができる。そして、第2段の陽極酸化処理
における電解電流密度i2 を高くすることにより、陽極
酸化皮膜の改善即ちバリヤー層の厚膜化を行って、厚さ
のばらつきの少ない厚いバリヤー層を得ることができる
ので、電解着色時において電流密度のばらつきが抑えら
れ、従って、ニッケル等金属量が陽極酸化孔に平均的に
析出し、均一な着色皮膜を得ることができる。つまり、
第1段の陽極酸化処理における電流密度i1 は、膜厚ば
らつきを抑制し、第2段の陽極酸化処理における電流密
度i2 は色調ばらつきを抑制する作用効果がある。ただ
し、電流密度i1 とi2 及び電解時間T1 とT2 の相互
間には、適正な比率があって、一方が高過ぎ、あるい
は、低過ぎると、上記作用効果が損なわれることにな
る。
【0007】上記の第2の陽極酸化処理に続いて、適正
な印加電圧、処理時間、電流密度を設定して、電解着色
処理を行うことにより、電解時の電流密度のばらつきが
減少し、従って、陽極酸化皮膜孔に析出するニッケル等
金属量が安定し、色調再現性の向上、形材間の色調差の
縮小、均一化を実現することができる。即ち、従来法に
比べ、より均一な色調の電解着色皮膜を得ることができ
る。
な印加電圧、処理時間、電流密度を設定して、電解着色
処理を行うことにより、電解時の電流密度のばらつきが
減少し、従って、陽極酸化皮膜孔に析出するニッケル等
金属量が安定し、色調再現性の向上、形材間の色調差の
縮小、均一化を実現することができる。即ち、従来法に
比べ、より均一な色調の電解着色皮膜を得ることができ
る。
【0008】
【実施例】第2段の陽極酸化処理後の陽極酸化皮膜厚さ
を9μmを目標に、H2 SO4 を80〜150g/l含
む電解浴を用い、浴温18〜24℃とし、第1段の陽極
酸化処理の電解時間Tを30〜40分、第2段の陽極酸
化処理の電解時間Tを5〜10分、ただし、T1 とT2
の合計が40〜50分となる条件のもとに、前記第1段
の電流密度i1 を80〜110A/m2 の範囲で、ま
た、前記第2段の電流密度i2 を120〜150A/m
2 の範囲に変え、ただし、i2 /i1 の比率が1.2〜
1.6となる条件のもとに、陽極酸化処理を行い、陽極
酸化皮膜の膜の改質効果を調査した。
を9μmを目標に、H2 SO4 を80〜150g/l含
む電解浴を用い、浴温18〜24℃とし、第1段の陽極
酸化処理の電解時間Tを30〜40分、第2段の陽極酸
化処理の電解時間Tを5〜10分、ただし、T1 とT2
の合計が40〜50分となる条件のもとに、前記第1段
の電流密度i1 を80〜110A/m2 の範囲で、ま
た、前記第2段の電流密度i2 を120〜150A/m
2 の範囲に変え、ただし、i2 /i1 の比率が1.2〜
1.6となる条件のもとに、陽極酸化処理を行い、陽極
酸化皮膜の膜の改質効果を調査した。
【0009】その結果、表1に示すように特にi2 /i
1 の比率の高い場合が良好であったが、前記の設定条件
のもとで、すべて前記(1) 式を満足するばらつきの範囲
内にあり、良好な改質結果が示された。ただし、△は改
質効果が示されたものを示し、○は特に改質効果の大き
いものを示す。×は改質効果の無いものを示す。
1 の比率の高い場合が良好であったが、前記の設定条件
のもとで、すべて前記(1) 式を満足するばらつきの範囲
内にあり、良好な改質結果が示された。ただし、△は改
質効果が示されたものを示し、○は特に改質効果の大き
いものを示す。×は改質効果の無いものを示す。
【0010】
【表1】
【0011】次いで、JIS H 4100に規定され
たアルミニウム合金押出形材 A6063−T5 による
20種類の形材について、H2 SO4 を115g/lを
含む22℃の硫酸酸性浴を使用し、従来の陽極酸化処理
に準じて電流密度i1 が90A/m2 で電解時間T1 が
35分、その直後において電流密度i2 が95A/m2
で電解時間T2 が5分の2段階陽極酸化処理(この場
合、i2 /i1 は1.1、T1 +T2 は40)を行って
試料No.1を得た。
たアルミニウム合金押出形材 A6063−T5 による
20種類の形材について、H2 SO4 を115g/lを
含む22℃の硫酸酸性浴を使用し、従来の陽極酸化処理
に準じて電流密度i1 が90A/m2 で電解時間T1 が
35分、その直後において電流密度i2 が95A/m2
で電解時間T2 が5分の2段階陽極酸化処理(この場
合、i2 /i1 は1.1、T1 +T2 は40)を行って
試料No.1を得た。
【0012】また、同様の電解浴により、本発明の方法
の数値条件に基づいて、電流密度i1 が90A/m2 と
電解時間T1 が35分の電解処理を行い、その直後、電
流密度i2 が125A/m2 で電解時間T2 が5分の電
解処理を行う2段陽極酸化処理(この場合、i2 /i1
は1.4、T1 +T2 は40)を行って試料No.2を
得た。さらに、同様の電解浴により、前記の本発明の方
法の数値条件に基づいて、電流密度i1 が90A/m2
で電解時間T1 が35分の電解処理を行い、直後に電流
密度をi2 が140A/m2 で電解時間T2 が5分の電
解処理を行う2段陽極酸化処理(この場合、i2 /i1
は1.6、T1 +T2 は40)により試料No.3を得
た。次いで、各試料について、金属ニッケル塩を含む硫
酸酸性浴による濃ブロンズ着色条件で直流電解を行い、
電解着色処理を行った。
の数値条件に基づいて、電流密度i1 が90A/m2 と
電解時間T1 が35分の電解処理を行い、その直後、電
流密度i2 が125A/m2 で電解時間T2 が5分の電
解処理を行う2段陽極酸化処理(この場合、i2 /i1
は1.4、T1 +T2 は40)を行って試料No.2を
得た。さらに、同様の電解浴により、前記の本発明の方
法の数値条件に基づいて、電流密度i1 が90A/m2
で電解時間T1 が35分の電解処理を行い、直後に電流
密度をi2 が140A/m2 で電解時間T2 が5分の電
解処理を行う2段陽極酸化処理(この場合、i2 /i1
は1.6、T1 +T2 は40)により試料No.3を得
た。次いで、各試料について、金属ニッケル塩を含む硫
酸酸性浴による濃ブロンズ着色条件で直流電解を行い、
電解着色処理を行った。
【0013】得られた着色アルミニウム合金形材につい
て、色調を計測した。得られた色調及び色調ばらつきを
JIS Z 8730に規定する発色系における色差に
よって算出した結果を前記2段階陽極酸化処理の電流密
度(A/m2 )と電解時間(分)の条件と共に表2に示
した。
て、色調を計測した。得られた色調及び色調ばらつきを
JIS Z 8730に規定する発色系における色差に
よって算出した結果を前記2段階陽極酸化処理の電流密
度(A/m2 )と電解時間(分)の条件と共に表2に示
した。
【0014】
【表2】
【0015】上記のNo.1は従来法に準じた方法によ
るもので、No.2及びNo.3は本発明の方法の数値
条件を満足する条件の高電流密度電解による皮膜改質を
行った場合であって、色調ばらつきは、その量記号ΔE
で表されるばらつき量とその比率による効果でわかるよ
うに、本発明の場合、従来法に比べ約30%または約2
5%近く縮小されている。
るもので、No.2及びNo.3は本発明の方法の数値
条件を満足する条件の高電流密度電解による皮膜改質を
行った場合であって、色調ばらつきは、その量記号ΔE
で表されるばらつき量とその比率による効果でわかるよ
うに、本発明の場合、従来法に比べ約30%または約2
5%近く縮小されている。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、アルミニウムおよびア
ルミニウム合金の電解着色処理に先立つ陽極酸化処理に
おいて、2段階陽極酸化処理を行い、後段の処理におい
て高電流密度による陽極酸化皮膜の改質処理を行って、
ばらつきの少ない厚い陽極酸化皮膜が得られるようにし
たので、電解着色処理において、陽極皮膜孔への金属の
析出量が均等化され、色調ばらつきが縮小され、色調不
良の削減や製品品質の向上を図ることができる。
ルミニウム合金の電解着色処理に先立つ陽極酸化処理に
おいて、2段階陽極酸化処理を行い、後段の処理におい
て高電流密度による陽極酸化皮膜の改質処理を行って、
ばらつきの少ない厚い陽極酸化皮膜が得られるようにし
たので、電解着色処理において、陽極皮膜孔への金属の
析出量が均等化され、色調ばらつきが縮小され、色調不
良の削減や製品品質の向上を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井伊 桂治 富山県新湊市奈呉の江13番地の3 富山軽 金属工業株式会社内 (72)発明者 寺嶋 政志 富山県新湊市奈呉の江13番地の3 富山軽 金属工業株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 酸性浴中で被処理製品の処理面積に応じ
た一定の電流密度で第1段の陽極酸化処理を行って陽極
酸化皮膜を得、同一酸性浴中において、前記第1段の陽
極酸化処理の電流密度よりも高い電流密度で10分間以
下の第2段の陽極酸化処理を行って前記陽極酸化皮膜の
改質処理を行った後、金属塩を含む電解浴中で、電解着
色処理を行うことを特徴とするアルミニウムの電解着色
法。 - 【請求項2】 前記酸性浴は80〜150g/lのH2
SO4 を含み、浴温度が18〜24℃であって、前記第
1段の陽極酸化処理における電流密度は80〜110A
/m2 で、前記第2段の陽極酸化処理における電流密度
は120〜150A/m2 であり、且つ、前記第1段の
電流密度i1 に対する前記第2段の電流密度i2 の比率
i2 /i1 が1.2〜1.6であって、前記第1段の電
解時間は30〜40分で、前記第2段の電解時間は5〜
10分であり、且つ、前記第1段の電解時間と第2段の
電解時間との合計が40〜50分であることを特徴とす
る請求項1記載のアルミニウムの電解着色法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27538796A JPH10102289A (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | アルミニウムの電解着色法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27538796A JPH10102289A (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | アルミニウムの電解着色法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10102289A true JPH10102289A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17554792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27538796A Pending JPH10102289A (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | アルミニウムの電解着色法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10102289A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101235350B1 (ko) * | 2010-08-11 | 2013-02-20 | (주)제이스 | 금속 모재의 표면 처리 방법 |
-
1996
- 1996-09-26 JP JP27538796A patent/JPH10102289A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101235350B1 (ko) * | 2010-08-11 | 2013-02-20 | (주)제이스 | 금속 모재의 표면 처리 방법 |
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