JPH10102241A - アルミニウム蒸着用るつぼ材及びその製造法 - Google Patents

アルミニウム蒸着用るつぼ材及びその製造法

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JPH10102241A
JPH10102241A JP25293896A JP25293896A JPH10102241A JP H10102241 A JPH10102241 A JP H10102241A JP 25293896 A JP25293896 A JP 25293896A JP 25293896 A JP25293896 A JP 25293896A JP H10102241 A JPH10102241 A JP H10102241A
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JP
Japan
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crucible
weight
crucible material
vapor deposition
aluminum vapor
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JP25293896A
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English (en)
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Yasushi Komata
恭 小俣
Yoshihiro Watanabe
美博 渡辺
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィラーの粒子を微細にし、基材を緻密化、
高強度化することにより寿命の長いアルミニウム蒸着用
るつぼに好適なるつぼ材及びその製造法を提供する。 【解決手段】 平均粒径が6μm以上で10μm未満及
び1μm以下の粒径のものが1重量%未満で、かつ25
μm以下の粒径のものであるフィラーにピッチ及びター
ルを含有してなるアルミニウム蒸着用るつぼ材並びに上
記のアルミニウム蒸着用るつぼ材を捏和、粉砕、成形、
焼成及び黒鉛化することを特徴とするアルミニウム蒸着
用るつぼ材の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム蒸着
用るつぼの製造法に好適なアルミニウム蒸着用るつぼ材
(以下、単にるつぼ材とする)及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のアルミニウム蒸着用るつぼは、特
開平6−128727号公報に示されるように、平均粒
径が10μm以上で、かつ1μm以下の粒径のものをそ
れぞれ1重量%以上含有するコークス粉、人造黒鉛粉等
のフィラー(骨材)及び固定炭素分が55重量%以下の
バインダーを原料としたるつぼ材を用いていた。しかし
ながら、このようなるつぼ材は、黒鉛化時のかさ密度及
び曲げ強度が低く、また組織も不均一のためフィラーと
バインダーの分散性(均一混合性)が悪く、得られるア
ルミニウム蒸着用るつぼの寿命も短いという欠点があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】請求項1及び2記載の
発明は、フィラーの粒子を微細にし、基材を緻密化、高
強度化することにより、寿命の長いアルミニウム蒸着用
るつぼに好適なるつぼ材を提供するものである。請求項
3記載の発明は、請求項1及び2記載の効果を奏し、フ
ィラーとバインダーの分散性を高め、さらに寿命の長い
アルミニウム蒸着用るつぼに好適なるつぼ材を提供する
ものである。請求項4記載の発明は、フィラーの粒子を
微細にし、基材を緻密化、高強化することにより、寿命
の長いアルミニウム蒸着用るつぼ材の製造法を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均粒径が6
μm以上で10μm未満及び1μm以下の粒径のものが
1重量%未満で、かつ25μm以下の粒径のものである
フィラーにピッチ及びタールを含有してなるるつぼ材に
関する。また、本発明は、このるつぼ材において、フィ
ラーが、コークス粉及び人造黒鉛粉であるるつぼ材に関
する。また、本発明は、このるつぼ材において、ピッチ
が、固定炭素分が60重量%以上のピッチ及び固定炭素
分50重量%以上のピッチの2種類を併用したピッチで
あるるつぼ材に関する。さらに、本発明は、上記のアル
ミニウム蒸着用るつぼ材を捏和、粉砕、成形、焼成及び
黒鉛化することを特徴とするアルミニウム蒸着用るつぼ
材の製造法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるフィラーとし
ては、コークス粉、人造黒鉛粉等が用いられ、これらの
フィラーの平均粒径はコークス粉及び人造黒鉛粉ともに
6μm以上で10μm未満、好ましくは6〜9μmの範
囲とされ、10μm以上のものを用いるとるつぼ材のか
さ密度が低下し、かつ組織間の結合力も低下し、得られ
るアルミニウム蒸着用るつぼが低寿命となる。一方、6
μm未満のものを用いると焼成中に割れ易くなるという
欠点がある。また、上記以外にコークス粉及び人造黒鉛
粉の粒径は、それぞれ1μm以下の粒径のものが1重量
%未満、好ましくは0.1重量%未満で、かつ25μm
以下の粒径のものであり、1μm以下の粒径のものを1
重量%以上含有したり、25μm以上の粒径のものを少
量でも含有するとるつぼ材の組織が不均一となり、組織
間の結合力が低下し、得られるアルミニウム蒸着用るつ
ぼが低寿命となる。
【0006】コークス粉の含有量は、焼成歩留まり、曲
げ強度及びかさ密度の面で40〜60重量部の範囲が好
ましく、50〜60重量部の範囲であることがより好ま
しい。人造黒鉛粉の含有量は、焼成歩留まり、得られる
アルミニウム蒸着用るつぼの電気比抵抗の面で、1〜5
重量部の範囲が好ましく、2〜4重量部の範囲であるこ
とがより好ましい。ピッチ及びタールの含有量は、かさ
密度が高く、得られるアルミニウム蒸着用るつぼを長寿
命とする面で、ピッチが20〜50重量部及びタールが
5〜10重量部の範囲が好ましく、ピッチが30〜40
重量部及びタールが6〜8重量部の範囲であることがよ
り好ましい。
【0007】なお本発明で用いるピッチは、固定炭素分
が60重量%以上のピッチと固定炭素分が50重量%以
上のピッチを組み合わせて用いれば、バインダーとして
の炭化歩留まりを高め、かつバインダーとフィラーの分
散性を高め、るつぼ材を緻密化、高強度化し、長寿命の
アルミニウム蒸着用るつぼが得られるので好ましい。
【0008】本発明になるるつぼ材は、上記に示す原料
を捏和、粉砕、成形、焼成さらに黒鉛化することによっ
て得られる。捏和は、一般に双腕型ニーダーなどを用い
て、各材料を、好ましくは200〜250℃、好ましく
は5〜10時間混練することにより行われる。粉砕は、
捏和で得られたものを、各種粉砕機を用いて平均粒子径
が20〜30μmになるように粉砕することにより行わ
れる。成形は、粉砕して得られた粉体を、ブロック状に
金型プレスなどの方法で付形することにより行われる。
成形圧力は、98〜147MPa(1000〜1500kg/
cm2)が好ましい。成形圧力が低いと比重が下がり、高
いと焼成中に割れ易くなる傾向がある。
【0009】焼成は、上記に示す成形物を炭素化するも
のであり、還元雰囲気下、好ましくは800〜1000
℃に昇温して行うことができる。焼成時間は、300〜
500時間が好ましい。還元雰囲気下で焼成する方法と
しては、成形体のまわりに炭素粉を詰めて焼成する方法
などがある。黒鉛化は、焼成により炭素化したものを、
好ましくは2600〜3000℃に昇温して行うことが
できる。黒鉛化時間は、40〜70時間が好ましい。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例1 平均粒径が6μm及びフィラー全重量に対して1μm以
下の粒径のものが1重量%未満で、かつ25μm以上の
粒径のものが皆無になるように調整した石炭系コークス
(新日鐵化学(株)製、商品名LPC−A)50重量部、
平均粒径が8μm及びフィラー全重量に対して1μm以
下の粒径のものが1重量%未満で、かつ25μm以上の
粒径のものが皆無になるように調整した人造黒鉛(自家
製非売品)5重量部、固定炭素分が63重量%の石炭系
ピッチ(大阪化学(株)製、商品名ペレット28)30重
量部、固定炭素分が57重量%の石炭系ピッチ(川崎製
鉄(株)製、商品名PK−L)10重量部及びタール(川
崎製鉄(株)製、コールタール)5重量部を配合し、25
0±20℃の温度で5時間捏和した。
【0011】次いで、この捏和物を粉砕して平均粒径を
25μmに調整した成形粉を得た後、成形粉を金型を用
いて123MPaの圧力で成形して寸法が130×170
×310mmの成形体を得た。この成形体を900℃の温
度で焼成し、さらに2800℃の温度で黒鉛化してるつ
ぼ材を得た。この後、るつぼ材を機械加工し、肉厚が1
0mm、外径が130mm及び高さが120mmのアルミニウ
ム蒸着用るつぼを得た。
【0012】実施例2 コークス粉の平均粒径を9μmとした以外は実施例1と
同じ条件で、かつ実施例1と同様の原料を用い、以下実
施例1と同様の工程を経てるつぼ材を得、さらに実施例
1と同寸法のアルミニウム蒸着用るつぼを得た。
【0013】実施例3 固定炭素分が63重量%の石炭系ピッチを35重量部及
び固定炭素分が57重量%の石炭系ピッチ5重量部とし
た以外は実施例1と同じ条件で、かつ実施例1と同様の
原料を用い、以下実施例1と同様の工程を経てるつぼ材
を得、さらに実施例1と同寸法のアルミニウム蒸着用る
つぼを得た。
【0014】比較例1 コークス粉の平均粒径を12μmとした以外は実施例1
と同じ条件で、かつ実施例1と同様の原料を用い、以下
実施例1と同様の工程を経てるつぼ材を得、さらに実施
例1と同寸法のアルミニウム蒸着用るつぼを得た。
【0015】比較例2 コークス粉の平均粒径を6μm及びフィラー全重量に対
して1μm以下の粒径のものを3重量%で、かつ25μ
m以上の粒径のものを3重量%とした以外は実施例1と
同じ条件で、かつ実施例1と同様の原料を用い、以下実
施例1と同様の工程を経てるつぼ材を得、さらに実施例
1と同寸法のアルミニウム蒸着用るつぼを得た。
【0016】次に実施例1〜3及び比較例1〜2で得ら
れたるつぼ材を10×10×50mmの寸法に加工した
試験片を用いてかさ密度及び曲げ強度を測定した。その
結果を表1に示す。なお、かさ密度及び曲げ強度は、J
IS R 7212に準ずる方法で測定した。
【0017】
【表1】 表1から、実施例のるつぼ材はかさ密度が高く、曲げ強
度に優れることが示される。
【0018】また、実施例1〜3及び比較例1〜2で得
られたアルミニウム蒸着用るつぼに粒状アルミニウムを
入れたものを真空蒸着装置に収納し、10−4torr
に減圧し、高周波誘導で1450℃の温度で2時間加熱
してアルミニウムを蒸発させる実験を繰り返し行い、そ
の都度外観を観察した。その結果を表2に示す。
【0019】
【表2】 表2から、比較例のアルミニウム蒸着用るつぼは15回
の使用で上部が割れたのに対し、実施例のアルミニウム
蒸着用るつぼは21回以上使用することができ、寿命の
長いことが示される。
【0020】
【発明の効果】請求項1及び2記載のるつぼ材は、フィ
ラーの粒子を微細にし、基材を緻密化、高強度化するこ
とにより、寿命の長いアルミニウム蒸着用るつぼに好適
なるつぼ材である。請求項3記載のるつぼ材は、請求項
1記載の効果を奏し、フィラーとバインダーの分散性を
高め、さらに寿命の長いアルミニウム蒸着用るつぼに好
適なるつぼ材である。請求項4記載の方法で得られるる
つぼ材は、フィラーの粒子を微細にし、基材を緻密化、
高強化することにより、寿命の長いアルミニウム蒸着用
るつぼ材である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が6μm以上で10μm未満及
    び1μm以下の粒径のものが1重量%未満で、かつ25
    μm以下の粒径のものであるフィラーにピッチ及びター
    ルを含有してなるアルミニウム蒸着用るつぼ材。
  2. 【請求項2】 フィラーが、コークス粉及び人造黒鉛粉
    である請求項1記載のアルミニウム蒸着用るつぼ材。
  3. 【請求項3】 ピッチが、固定炭素分が60重量%以上
    のピッチ及び固定炭素分が50重量%以上のピッチの2
    種類を併用したピッチである請求項1又は2記載のアル
    ミニウム蒸着用るつぼ材。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のアルミニウム
    蒸着用るつぼ材を捏和、粉砕、成形、焼成及び黒鉛化す
    ることを特徴とするアルミニウム蒸着用るつぼ材の製造
    法。
JP25293896A 1996-09-25 1996-09-25 アルミニウム蒸着用るつぼ材及びその製造法 Pending JPH10102241A (ja)

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