JPH0687654A - 炭化ホウ素/炭素複合材およびその製造方法 - Google Patents

炭化ホウ素/炭素複合材およびその製造方法

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JPH0687654A
JPH0687654A JP4233843A JP23384392A JPH0687654A JP H0687654 A JPH0687654 A JP H0687654A JP 4233843 A JP4233843 A JP 4233843A JP 23384392 A JP23384392 A JP 23384392A JP H0687654 A JPH0687654 A JP H0687654A
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JP
Japan
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boron carbide
carbide powder
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average particle
composite material
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Pending
Application number
JP4233843A
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English (en)
Inventor
Tadashi Maruyama
忠司 丸山
Yoshinori Inoue
賢紀 井上
Shigeharu Ukai
重治 鵜飼
Kiyoshi Sutani
潔 酢谷
Yoshihiko Sunami
好彦 角南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Nippon Steel Corp
Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
Original Assignee
Doryokuro Kakunenryo Kaihatsu Jigyodan
Power Reactor and Nuclear Fuel Development Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】高い曲げ強度の中性子吸収材を簡単に製造す
る。 【構成】バインダーピッチ15〜40体積%と、残部が2種
類の粒径の異なる炭化ホウ素の粉末を成型焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中性子吸収性能、熱的
および機械的性質に優れ、かつ高強度を有し、原子炉容
器内炉心周り中性子遮蔽体、炉心内制御棒等の構成材料
として適している炭化ホウ素/炭素複合材およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中性子吸収性能、熱的および機械
的性質に優れた炭化ホウ素/炭素複合材あるいはその製
造方法としては各種のものが提案されている。例えば、
特開昭52-105917 号公報には、コークスと炭化ホウ素
を200 kg/cm2以上の加圧下で、かつ2000℃以上で焼結し
て製造する方法の開示がある。
【0003】また、特開昭54-81315号公報では、炭化
ホウ素(B4C )25〜60体積%、遊離炭素5〜50体積%か
らなり、熱硬化性樹脂で結合された密度1.4 〜1.8 g/
cm3の炭化ホウ素/炭素複合材の製造方法の開示があ
る。
【0004】特開昭62-108767 号公報には、ピッチを
熱処理して生成したメソフェーズ小球体100 重量部に対
して、耐熱性無機材質粒子(炭化ホウ素B4C )1〜50重
量部を常温 で成型後、焼成する方法の開示がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記各法には
以下の難点がある。上記の場合には、2000℃以上の超
高温で加圧成型する必要があり、この加圧加熱成型設備
が極めて高価であるため経済的でないなどの問題を有す
る。また上記の場合には、結合材として熱硬化性樹脂
を使用しており、樹脂の炭化収率が低いため比較的低密
度となり、強度上昇が望めないとともに、樹脂由来の炭
素は不定型であり、機械加工性、潤滑性が不良であるな
どの問題を有する。
【0006】上記の方法の場合にも、メソフェ−ズ小
球体から発生するガスにより焼成後も密とはならず得ら
れる複合材の強度レベルが低いという問題があった。
【0007】本発明の目的は、複合材の気孔率を低減
し、曲げ強度等の機械的性質に優れた炭化ホウ素/炭素
複合材およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、バインダー
ピッチ40〜15体積%を含み、2種の粒径の異なる、炭化
ホウ素粉末を含むことで解決できる。製造方法として
は、2種の粒径の異なる炭化ホウ素粉末と、バインダー
ピッチ40〜15体積%とを混合した後、480 〜600 ℃の温
度で加圧加熱成型した後、非加圧下で焼成することで解
決できる。
【0009】ここに、本発明に係る炭化ホウ素/炭素複
合材は、15〜40体積%の黒鉛と、残部が平均粒径の異な
る2種類の炭化ホウ素粉末XおよびYからなり、炭化ホ
ウ素粉末Xの平均粒径は炭化ホウ素粉末Yの平均粒径の
1/2以下であり、炭化ホウ素粉末Xが10体積%以
上、炭化ホウ素粉末Yが30体積%以上含まれているこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、その製造方法は、黒鉛と、平均粒径
の異なる2種類の炭化ホウ素粉末XおよびY(但し、炭
化ホウ素粉末Xの平均粒径は、炭化ホウ素粉末Yの平均
粒径の1/2以下)を、下記の配合比で混合した後、4
80〜600℃の温度範囲で加圧加熱成型し、その後に
焼成することを特徴とするものである。
【0011】黒鉛 :15〜40体積% 炭化ホウ素粉末X :10体積%以上 炭化ホウ素粉末Y :30体積%以上
【0012】
【作用】本発明では、バインダーとして加熱時溶融する
低揮発分のバインダーピッチを使用する。溶融性良好な
ピッチを使用することにより、炭化ホウ素粉末に対する
バインダー性が改善され、多量の炭化ホウ素粉末を添加
してもバインダー性が不足することがなくなり、強度の
低下が少なくなるとともに、揮発分が少ないことにより
炭化収率が向上するため、複合材の密度ならびに強度増
加を図ることができる。
【0013】さらに、バインダーピッチの使用により、
炭素マトリックスは容易に黒鉛化性組織となり、その後
2000℃程度で焼成することにより、非加圧下であっても
気孔率の小さい、高強度の黒鉛組織となる。
【0014】ここで、バインダーピッチとしては、コー
ルタールピッチや石油ピッチを熱処理して得られる、高
軟化点でかつ流動性を有する低揮発分のバインダーピッ
チ、具体的には、揮発分25%以下、軟化点350 ℃以下の
ピッチを使用するのが望ましい。
【0015】また、その添加量は15〜40体積%とされ
る。15体積%未満の場合は十分な接着力が得られず強度
増加が望めず、また40体積%を超えるとホウ素の原子数
密度の低下により中性子吸収能が低下し、またバインダ
ーが過剰となり成型性が悪化するため強度が低下する。
【0016】本発明によれば、炭化ホウ素系粉末とし
て、2種以上の粒径の異なる炭化ホウ素粉末を使用する
ことにより、複合材の気孔率を低減できる。これは、粒
径の大きな炭化ホウ素粉末が充填された空隙に粒径の小
さな炭化ホウ素含有粉末が充填され、充填性が向上する
ためである。
【0017】このような効果を十分得るためには、2種
の粉末の平均粒径が2倍以上異なることが好ましい。ま
た、その比率としては、平均粒径の大きい粉末Yを体積
比率で30体積%以上、平均粒径が粉末Y1/2以下の粉
末Xを10体積%以上とすることが必要である。炭化ホウ
素粉末をこのような粒度構成とすることにより、複合材
の気孔率を、炭化ホウ素粉末が単一粒度の時よりも小さ
くすることができ、強度を高めることができる 。ここ
で炭化ホウ素粉末の平均粒径としては複合材の強度面か
ら粒径が大きなものも、小さなものも100 μm以下が好
ましい。
【0018】なお、前記炭化ホウ素粉末とバインダーピ
ッチに加え、さらに炭素繊維、アルミナ繊維等のセラミ
ックス繊維を、20体積%以下の範囲で添加することも可
能である。前記繊維の添加により成型から焼成時の割れ
の抑制や、製品としての靱性の向上などを図ることがで
きる。
【0019】加圧加熱成型する目的は、ピッチの発泡お
よびそれに起因する低密度化を抑制し緻密性を確保する
ためである。加圧はピッチが溶融〜固化する温度域のみ
で行えばよいため、本発明の場合には480 〜600 ℃の温
度で加圧加熱成型し、その後非加圧下で高温で焼成す
る。ピッチが固化するためには少なくとも480 ℃以上、
好ましくは500 ℃以上の温度が必要であり、また600 ℃
を超えるとピッチの収縮に伴う成型体の収縮が大きくな
り、加圧拘束下では成型体に割れが生じやすくなるため
好ましくない。
【0020】本発明での加圧成型は、高々数十〜数百kg
/cm2程度あれば十分であり、具体的には好ましくは20kg
/cm2以上、より好ましくは60kg/cm2以上とされる。ここ
で、加圧する温度範囲については、室温状態から加圧加
熱最高温度までの全範囲である必要はなく、最高温度に
達するまでの一部の温度範囲、具体的にはピッチが固化
する500 ℃近傍の温度域のみを加圧するだけでも、加圧
加熱成型しない場合、すなわち常温成型に比較して製品
複合材の強度、耐磨耗性などを著しく改善することがで
きる。
【0021】加圧加熱成型によって得られた前記成型体
を、その後非加圧下で、好ましくは1800℃以上、例えば
2000℃程度の温度で焼成するが、焼成時の雰囲気は、複
合材中の炭素の酸化を抑制するため、酸化性ガスを含ま
ない、アルゴン等の不活性ガス、あるいは真空雰囲気中
で行うことが望ましい。
【0022】以上の方法により製造される炭化ホウ素/
炭素複合材では、従来の常温焼成法や、樹脂マトリック
ス法に比べて、高い強度を有するため、中性子吸収能を
向上するために炭化ホウ素の配合量を高めて、高いホウ
素の原子数密度を確保することが可能となる。また、加
圧加熱成型温度は、600 ℃以下の温度で足りるため、従
来のような1600℃以上の超高温域まで加熱し、加圧する
ホットプレス成型と比べて、加圧加熱成型装置設備が非
常に安価となり経済的に有利となる。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明の効果を明らかにす
る。 (実施例1)炭化ホウ素(B4C )粉末(ホウ素含有率75
重量%以上、炭素含有率20〜25重量%)として、平均粒
径30μmの粉末A、平均粒径7μmの粉末B、平均粒径
12μmの粉末Cの3種を使用した。また、バインダー
ピッチとしては、コールタールを50Torrの減圧下、440
℃で熱処理して得られた、軟化点255 ℃、流動点310
℃、揮発分21%の高軟化点ピッチを用いた。
【0024】これらの原料を、表1の配合でブレンド
し、広口ビンに入れ、5分間激しく振って混合した。こ
の混合原料を、出来上がりの複合材の厚みが11mmになる
分量ずつ内径100 mmの金型に仕込み、加圧加熱成型し
た。加圧加熱成型は、室温から300 ℃までは1kg/cm2
プレス圧下で5℃/Hrの昇温速度で昇温し、300 ℃から
520 ℃までは80kg/cm2のプレス圧下で5℃/分の昇温速
度で昇温し、1時間保持後、冷却し成型体を得た。この
成型体を、粉コークスに詰め、窒素ガス雰囲気中で、15
℃/Hrの昇温速度で1000℃まで昇温し、4時間保持後放
冷して炭化した。次にこの炭化した成型体を、内径150
mmφの黒鉛化炉を用いてアルゴン気流中10℃/分の昇温
速度で2150℃まで昇温して黒鉛化した。
【0025】得られた複合材から、10×10×長さ60mmの
テストピースを切り出し、見掛け密度、真密度、曲げ強
度(スパン40mm)の測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1より明らかなように、1種類の粒度の
炭化ホウ素粉を使用した試験番号3、4では、気孔率が
18%以上と高く、ピッチの配合量が少ない試験番号5で
も気孔率が高く曲げ強度が低い。また2種の粉末の平均
粒径の比が1/2以下とならない試験番号6でも気孔率
が高い。一方、2種の粉末の平均粒径の比が1/2以下
の炭化ホウ素粉を混合使用した本発明例である試験番号
1、2では、気孔率は、13.5%以下と低く、高い曲げ強
度が得られる。かくして、ホウ素の原子数密度が高く中
性子遮蔽性能の優れた複合材が得られることが判った。
【0028】(実施例2)表1の本発明例1と同じ原料
を用い、実施例1と同様の成型装置、成型圧力で、成型
温度のみ種々変更して、成型後の状況を観察した。結果
を、表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】本発明例である試験番号2〜5の、成型最
高温度500 〜580 ℃の場合は、成型体に割れがなく良好
であるのに対して、成型最高温度がこの範囲を外れる試
験番号5、6では成型時割れが発生し良好な成型体が得
られないことがわかる。
【0031】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、ホウ素の
原子数密度を高く設定し中性子吸収性能を確保するため
に、炭化ホウ素の含有量を増しても、高曲げ強度を確保
することができ、例えば原子炉用中性子吸収材として好
適な中性子遮蔽材の使用が期待ができる。また、本発明
法は極めて低温域での加熱成型であるため加圧加熱成型
が簡単かつ廉価となり、それがもたらす経済効果も大で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜飼 重治 茨城県東茨城郡大洗町成田町4002 動力 炉・核燃料開発事業団大洗工学センター内 (72)発明者 酢谷 潔 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内 (72)発明者 角南 好彦 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】15〜40体積%の黒鉛と、残部が平均粒
    径の異なる2種類の炭化ホウ素粉末XおよびYからな
    り、炭化ホウ素粉末Xの平均粒径は炭化ホウ素粉末Yの
    平均粒径の1/2以下であり、炭化ホウ素粉末Xが10
    体積%以上、炭化ホウ素粉末Yが30体積%以上含まれ
    ていることを特徴とする、炭化ホウ素/炭素複合材。
  2. 【請求項2】黒鉛と、平均粒径の異なる二種類の炭化ホ
    ウ素粉末XおよびY(ただし、炭化ホウ素粉末Xの平均
    粒径は、炭化ホウ素粉末Yの平均粒径の1/2以下)
    を、下記の配合比で混合した後、480〜600℃の温
    度範囲で加圧加熱成型し、その後に焼成することを特徴
    とする、炭化ホウ素/炭素複合材の製造方法。 黒鉛 :15〜40体積% 炭化ホウ素粉末X :10体積%以上 炭化ホウ素粉末Y :30体積%以上
JP4233843A 1992-09-01 1992-09-01 炭化ホウ素/炭素複合材およびその製造方法 Pending JPH0687654A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7557054B2 (en) 2006-02-27 2009-07-07 Kyocera Corporation Boron carbide sintered body and protective member
JP2010107340A (ja) * 2008-10-30 2010-05-13 Kyocera Corp 中性子吸収体および原子力発電装置用制御棒
US7776773B2 (en) * 2006-11-29 2010-08-17 Kyocera Corporation Boron carbide sintered body and method of manufacturing the same and protective body
KR20230089804A (ko) * 2021-12-14 2023-06-21 한국원자력연구원 흑연-보론 방사선 차폐 복합 소재

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