JPH05246761A - 炭素−炭化硼素焼結体、その製造方法およびこの焼結体を用いた材料 - Google Patents

炭素−炭化硼素焼結体、その製造方法およびこの焼結体を用いた材料

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JPH05246761A
JPH05246761A JP4354134A JP35413492A JPH05246761A JP H05246761 A JPH05246761 A JP H05246761A JP 4354134 A JP4354134 A JP 4354134A JP 35413492 A JP35413492 A JP 35413492A JP H05246761 A JPH05246761 A JP H05246761A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】炭素材中に於ける硼素成分の分散性が均一で、
しかも極めて微細な炭素−炭化硼素焼結体を開発するこ
と、及びこの新しい焼結体の用途を開発すること。 【構成】炭素−炭化硼素焼結体の製造方法において、炭
素紛(A)および炭化硼素粉(B)の混合物を、必要に
応じバインダー成分(C)(焼結助材)の共存下に混合
し、焼結して炭素−炭化硼素焼結体を製造するに際し、
2000℃より高い温度で焼結せしめること、及びこの
焼結体は耐酸化性材料、中性子吸収材及び核融合用材料
として極めて好適なものであること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核融合炉内のプラズマ
対向材や、機械用の耐酸化性材料として極めて好適な炭
素−炭化硼素焼結体の製造方法、その方法で得られた焼
結体、およびその焼結体の使用方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的に知られている炭素−炭化
硼素結合体の製造方法としては、炭素粉および炭化硼
素、更に必要に応じて炭化し得る原料を加えて混合、成
形、焼成する方法が良く知られており、例えば特開昭6
2−108767号、特開昭62−297202号等が
挙げられる。
【0003】しかし、これ等の方法においては、炭素−
炭化硼素系焼結体の製造時の焼結温度は、不思議にも一
様に最高点において2000℃までで抑えることが行わ
れていた。
【0004】その理由として考えられることは、200
0℃以上の高温焼成を行った場合、B4Cの状態が不安
定となり、硼素成分の揮散損失が著しくなると言われて
いた。例えば加藤昭夫、山口喬監修、(株)サイエンス
フォーラム発行の「ニューセラミック粉体ハンドブッ
ク」第12章第3節、炭化硼素、窒素硼素の項就中23
6頁にも、「原料としては中心粒径1.5〜5μm前後
のB4C粉末を用い、2000℃前後の温度、150〜
300kg/cm2の圧力下でホットプレス成形を行
う」ことが記されている。
【0005】また、上記の引用出願等においても、最高
焼成温度は1500〜2000℃までに抑えられてい
た。これ等は原料であるB4Cの変質とB成分の蒸散、
減耗を考えての配慮であったものと推察されるが、黒鉛
結晶化を進めるという硼素の特徴は生かされていない。
【0006】ところが、通常一般の人造黒鉛の製造時の
最高点での焼成温度が2800〜3000℃であるのに
対し、このようにB4C粉を混入した場合の2000℃
焼成では、炭素系原料(A)の黒鉛結晶化反応が充分進
まないために、熱伝導率が充分上がらず、製品加工時の
機械加工性が悪いという欠点があった。また、このよう
な温度条件はB4Cが安定に存在するための条件であ
り、ほとんどの硼素成分はB4C粒のままで、多量の炭
素成分中に存在するため、硼素成分の炭素材中に於ける
分散状態は、微視的には完全均一であるとは言い難かっ
た。即ちB成分の偏在性と分散性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来のこの種炭素−炭化硼素焼結体の上記
各難点を解消することであり、更に詳しくは、炭素材中
に於ける硼素成分の分散性が、均一でしかも極めて微細
に分散しており、この結果、焼結体全体としては、更に
一段と優れた中性子吸収性、耐酸化性、大きな熱伝導
性、耐熱衝撃性、機械加工性、高靭性等を有する焼結体
を開発することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために、研究を続けた結果、炭素粉、炭化硼素
および/または炭化し得るバインダー成分を用いて、炭
素−炭化硼素複合焼結体を製造するに際し、焼成温度に
ついての従来の通念であった2000℃までの焼成とい
う上限を超えて、従来当業者が全く考えてもみなかった
2000℃を超える温度で焼成すると、強度や熱伝導が
向上し、且つ硼素の分散性が極めて良好になる、これま
でとは全く異なる特性の素材が創製されることを見出し
た。また、強度の低下についても実用上ほとんど支障の
ない程度に収まり、場合によっては2000℃以上のあ
る温度帯では、逆に強度の向上が見られた。
【0009】更に2400℃以上で焼成すると、特にシ
ョアー硬度や引張強度、更には加工性が著しく向上する
ことも併せ見出された。
【0010】
【発明の構成並びに作用】炭素−炭化硼素焼結体は、炭
化硼素粉末(B)と炭素粉末(A)、および必要に応じ
炭化し得る原料(C)を用いる。これら原料を混合、成
形、焼成の工程に通すことによって製造される物であ
る。例えば炭化硼素とコークス粉等をボールミルで混合
し、高温高圧で焼結体を得るホットプレス法や自己焼結
性を有する炭素粉末を炭化硼素と混合、成形、焼成して
焼結体を得る方法等がある。
【0011】この際の炭化硼素粉(B)は特に限定はな
く市販の物で良いが、平均粒径1〜50μmのものが好
ましい。サブミクロンの炭化硼素は非常に高価であり、
50μmを超えると焼結体中の硼素成分の偏在部が大き
くなる傾向がある。
【0012】また炭素成分(A)は、コークス粉、炭素
繊維粉、所謂メソフェーズ小球体(メソ相炭素球晶)粉
等が用いられる。特に好ましくは平均粒径が50μm程
度のものである。必要に応じ、使用される炭化し得る原
料(C)としては、タール、ピッチ類、芳香族多環式有
機化合物、合成樹脂、例えばフェノール樹脂、フラン樹
脂、イミド樹脂、アミド樹脂等の高分子化合物、特に縮
合系合成高分子や、天然高分子等が具体的に挙げられ
る。
【0013】これ等の樹脂、高分子類は、主として炭化
硼素粉及び炭素粉の成形時のバインダー的作用を利用し
て添加されるものであるが、昇温焼成時には炭化して、
炭素粉等と混然一体となって最終的には焼結体の一成分
として機能するものである。
【0014】炭化し得る原料(C)は、主として炭素粉
(A)の持つ粘着性の有無によって、その使用の有無が
決定される。例えば、前記したメソフェーズ小球体(例
えば川崎製鉄製「KMFCグレード」)を炭素粉(A)
として用いた場合には、それが持つ粘着成分によって、
自己焼結性があり、この(C)を用いずとも成形するこ
とが出来る。しかし、(A)としてコークス粉を用いた
場合には、炭化硼素成分(B)も自己焼結性が無く 、
固まらないので、バインダー成分として(C)を添加す
る必要がある。
【0015】この際の各原料成分(A)、(B)及び必
要に応じ用いられる(C)成分の配合割合は原則とし
て、熱処理時に発生するガスにより、割れやふくれ等を
生じない配合割合であれば良い。通常以下の通りであ
る。
【0016】《炭素材が粘着性を有する場合》 (A)50〜99.9重量% (B)0.1〜50重量% この場合には黒鉛粉を0〜20重量%更に添加しても良
い。
【0017】《炭素材が粘着性を有しない場合》 (A)10〜50重量% (B)0.1〜50重量% (C)15〜50重量%
【0018】これ等の各原料を、任意の有効な装置によ
り混合した後、昇温し、またはせずして成形する。成型
した原料は圧力を加え、または加えずして一旦600〜
1300℃前後の温度で、仮焼成(予備焼成とも言う)
し、炭化し得る原料(C)等を炭化、焼結させる。
【0019】以上は従来公知の方法によるものである
が、次いで本格的な高温焼成工程を行う。
【0020】尚、本発明は、若干既に述べた通り、この
高温焼成工程における焼成温度の効果、作用に関する知
見に基づいてされたものである。
【0021】上記のようにして得られた仮焼結体は、常
圧不活性ガス雰囲気で2000℃より高い温度、通常2
050℃以上、更に好ましくは2100〜2800℃、
特に好ましくは2400〜2600℃の温度で焼結処理
を行うことによって、硼素成分が炭素成分中に極めて均
一に分布し、且つ機械加工性が極めて優れ、熱伝導の高
い焼結体を得ることが出来る。また、配合時に炭化硼素
量を調節することにより、任意の硼素濃度とすることが
出来る。更に、必要であれば真空炉で例えば5Tor
r、2000℃等の条件で脱ガス処理の工程を付け加え
ることも出来る。
【0022】上記のように、本発明方法においては、従
来の通念であった2000℃以下という焼成温度を、逆
に2000℃よりもより高い温度で焼成することによ
り、意外にも硼素成分の揮散損耗も殆ど抑えられたま
ま、極めて均一に微分散され、且つ機械加工性や熱伝導
率、熱膨張係数等の重要物性が寧々向上するという、従
来の炭素−炭化硼素焼結体では決して見られなかった実
用上極めて好都合な事実を発見し、本発明を完成するに
至ったものである。
【0023】このような理由については現在明らかでは
ないが、従来B4Cの安定存在のための温度限界を超え
て加熱することにより、B4Cからの硼素成分の遊離、
炭素部分への転移、拡散、再結合等を繰り返し、硼素成
分の損失が殆ど無く、極めて均一に、微分散され、且つ
高温焼成のため炭素部分の黒鉛化反応が進められ、熱伝
導率も高くなし得る副次的効果も発現したものと推考さ
れる。
【0024】このような高温焼成のため、原料として用
いた[B4C+C]の形態から、Bが全体に混然分散し
た固溶体、硼素に一部置換された黒鉛結晶の集合体で、
あたかも純黒鉛材であるかの様な素材に変化したものと
考えられる。
【0025】このように、従来より高い温度で処理する
ことにより、 (イ)通説に反し硼素成分の大きな揮散損耗を生じるこ
とがない(後記表1参照)。
【0026】(ロ)硼素成分が極めて均一に、且つ微分
散され、固溶体化される効果がある(後記図1参照)。
【0027】(ハ)この事実により黒鉛材の耐酸化性能
は著しく向上した(後記実施例参照)。
【0028】(ニ)更に炭素成分についても、硼素成分
の存在による黒鉛化反応の触媒的促進効果と高温処理効
果等の相乗作用により、炭素成分の黒鉛化度が向上し、
従来の炭素−炭化硼素焼結体の欠点であった熱伝導性能
が著しく改善され、純黒鉛材に近い値にまで向上した。
【0029】(ホ)このため原子力関連装置に使用され
る中性子吸収材、核融合装置内のプラズマ対向材等の諸
用途に適用可能となった。
【0030】(ヘ)また、このような高温焼成による副
次的効果として、後記表1にも示すように、熱膨張係数
が黒鉛材及び他の製法にかかる炭素−炭化硼素複合体に
比べ、非常に低いことが挙げられる。
【0031】(ト)このことは、先に記した高温処理に
よって熱伝導率が向上した効果と共に考慮すると、この
材料が熱伝導率が高く、且つ熱膨張係数が逆に小さい材
料、即ち著しく耐熱衝撃性に優れた特異な性質を持つ材
料であることを示唆するものである。
【0032】この炭素−炭化硼素複合材が原子力関連設
備の内部構造材や保護材等に使用されることを考える
と、安全性を考える上で極めて重要な特性である。
【0033】
【実施例】以下実施例によって具体的に説明する。
【0034】
【実施例1】炭化硼素(平均粒径5μm)を15重量
%、メソフェーズ小球体(平均粒径11μm)80重量
%、人造黒鉛粉(平均粒径4μm)5重量%の割合とな
るように各原料を配合し、常温で1時間、乾式混合を行
った後、油圧プレス2ton/cm2で成形し、30×
30×30mmの成形体を得た。成形体をコークス粉末
中に詰め、非酸化性雰囲気下で1000℃まで昇温し、
予備焼成品とした。この予備焼成品を抵抗式加熱炉内で
コークス粉末中に埋め、不活性雰囲気中で2500℃迄
熱処理して、炭素−炭化硼素焼結体を得た。
【0035】
【比較例1】実施例1で得られた予備焼成品を抵抗式加
熱炉内でコークス粉末中に埋め、不活性雰囲気中にて2
000℃迄熱処理して、炭素−炭化硼素焼結体を得た。
【0036】上記実施例1および比較例1に示す方法で
得られた2種の焼結体について、その各々の硼素分布を
X線マイクロアナライザー(XMA)によって測定し
た。この結果を図1および2に示す。但し、図1は実施
例1を、図2は比較例1の測定写真の模擬図である。
【0037】比較例1では明らかに炭化硼素と考えられ
る硼素の集中した部分があるが、実施例1では全体に硼
素が均一分布していることが判る。
【0038】次に、上記実施例1及び比較例1の焼結体
について、その耐酸化性試験を行った。この結果を図3
に示す。但し、この試験では、実施例1と比較例1のテ
ストピースを、空気中で800℃で酸化消耗試験を行っ
たものである。
【0039】この図3から明らかなように、実施例1の
ほうがはるかに重量減少が少ないことが分かる。これは
酸化防止膜を作ると考えられている硼素が、より均一に
焼結体中に分布しているためと考えられる。X線回析デ
ータを表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【実施例2〜5、および比較例2】炭化硼素(平均粒径
5μm、市販品)を13重量部(以下単に部という)、
メソフェーズ小球体(平均粒径11μm)83部および
人造黒鉛粉(平均粒径4μm)4部を混合し、2ton
/cm2の加圧下で成型、トンネル炉内にて1000℃
で予備焼成した。
【0042】上記の予備焼成した試料を5分し、それぞ
れを抵抗式加熱炉内でコークス粉末中に埋め、アルゴン
雰囲気下にて、最高処理温度を2000℃(比較例
2)、2200℃;2400℃;2600℃;2800
℃(順次実施例2、3、4、5)にて焼成した。これ等
各焼結体について焼成処理温度と、強度及び熱伝導性と
を測定した。この結果を表2、図4及び5に示す。
【0043】
【表2】
【0044】同表1中で、002、004はそれぞれ結
晶面を指し、上段(A)は結晶面間隔の絶対値を表す指
標値を、下段(B)は文献「炭素材料実験技術1」に記
される純粋な黒鉛結晶の面間隔(6.708Å)と上記
(A)欄の数値との差、即ち、試料の焼成温度を高める
に従って、硼素成分の存在に拘わらず、その結晶構造が
純粋な黒鉛結晶の構造と物性に近づいて行くことを示し
ている。
【0045】
【実施例6】炭化硼素(平均粒径5μm)を15重量
%、メソフェーズ小球体(平均粒径11μm)85重量
%、人造黒鉛粉(平均粒径4μm)5重量%の割合とな
るように各原料を配合し、常温で1時間、乾式混合を行
った後、油圧プレス2ton/cm2で成形し、100
×100×30mmの成形体を得た。成形体をコークス粉
末中に詰め、非酸化性雰囲気下で1000℃まで昇温
し、予備焼成品とした。この予備焼成品を抵抗式加熱炉
内でコークス粉末中に埋め、不活性雰囲気中で2400
℃に熱処理して、炭素−炭化硼素焼結体を得た。
【0046】
【実施例7及び8】上記実施例6に於いて2400℃の
熱処理に代えて、夫々2600℃(実施例7)及び28
00℃(実施例8)となし、その他はすべて、実施例6
と同様に処理して、焼結体を得た。
【0047】
【実施例9】炭化硼素(平均粒径5μm)を15重量
%、人造黒鉛粉(平均粒径4μm)を、45重量%(石
油系ピッチ)を40重量%の割合となる様に配合し、2
00℃で1時間混捏し、冷却後粉砕した。粉砕粉を静水
圧プレスで成形し、100×100×100(mm)の成
形体を得た。この成形体をコークス粉末中に詰め非酸化
性雰囲気下で1000℃まで昇温し、予備焼成品とし
た。この予備焼成品を不活性雰囲気下2600℃にて高
温処理を行い、炭素−炭化硼素焼結体を得た。
【0048】
【比較例3】 東洋炭素(株)製等方性黒鉛材「IG−11」
【0049】
【比較例4〜6】実施例6に於いて、炭化硼素の配合量
を夫々5%(比較例4)、15%(比較例5)、20%
(比較例6)に代え、且つ、加熱温度2400℃を最高
2000℃迄に代え、その他は実施例6と同様に処理し
た。
【0050】上記実施例6〜9及び比較例3〜6につい
て、夫々その物性を測定した。この結果を表3に示す。
【0051】
【表3】
【0052】またそれぞれの加工性を測定した。この結
果を表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】但し表3及び表4の各物性はそれぞれ以下
の方法で測定した。
【0055】<ショアー硬度>硬さ試験機ショア式D型
で、立方体又は直方体の試験片を用いて、各面3点、合
計18点の測定のショア硬度の平均値。
【0056】<熱伝導率>レーザーフラッシュ法により
室温で求めた。
【0057】<熱衝撃強度>下記[化1]により測定。
【0058】
【化1】
【0059】但し、 σt :引張り強さ(MPa) σ :熱伝導率(W/m・k) CTE:線熱膨張係数(−10-6/K) E :弾性係数(GPa)
【0060】<線熱膨張係数>室温から400℃までの
平均値。
【0061】<弾性係数>引張り試験で求めた引張り歪
0〜0.03%を直線とみなして応力−歪曲線から求め
る。
【0062】<引張り強度>インストロン試験機を用い
て測定した。
【0063】<加工性>下記の切削条件で加工したとき
の切削トルク、逃げ面摩耗を測定した。
【0064】条件 回転数 :1330rpm 送り :120mm/min 切り込み径 :1mm 切り込み深さ:10mm 切削距離 :100mm
【0065】
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】
【0067】実施例1の炭素−炭化硼素焼結体のX線マ
イクロアナライザーによる写真の模擬図である。
【0068】
【図2】
【0069】比較例1の炭素−炭化硼素焼結体のX線マ
イクロアナライザーによる写真の模擬図である。
【0070】
【図3】
【0071】実施例1及び比較例1の焼結体の酸化消耗
試験の結果を示すグラフであり、Aは実施例1を、Bは
比較例1を示す。
【0072】
【図4】
【0073】実施例2〜5及び比較例2の焼結体の処理
温度と曲げ強さとの関係を示すグラフである。
【0074】
【図5】
【0075】実施例2〜5及び比較例2の焼結体の処理
温度と熱伝導率との関係を示すグラフである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化硼素を3〜35重量%(硼素として計
    算して)含み、且つ、ショア硬度の平均値が20以下で
    引張強度が10Mpa以上である炭素−炭化硼素焼結
    体。
  2. 【請求項2】引張破断歪が1%以上である請求項1に記
    載の焼結体。
  3. 【請求項3】異方比が1.05以下である請求項1また
    は2に記載の焼結体。
  4. 【請求項4】加工性の優れた請求項1乃至3のいずれか
    に記載の焼結体。
  5. 【請求項5】熱伝導率が35W/(m・k)以上であ
    り、且つ熱膨張係数(CTE)が4.0×10-6/K以
    下(常温〜400℃間平均値)である請求項1乃至4の
    いずれかに記載の焼結体。
  6. 【請求項6】炭素−炭化硼素焼結体の製造方法におい
    て、炭素粉(A)および炭化硼素粉(B)の混合物を、
    必要に応じバインダー成分(C)(焼結助材)の共存下
    に混合し、焼結して炭素−炭化硼素焼結体を製造するに
    際し、2000℃より高い温度で焼結せしめることを特
    徴とする、炭素−炭化硼素複合焼結体の製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6に謂う焼結体の製造方法におい
    て、原料として用いる炭素粉(A)が、所謂メソフェー
    ズ小球体であることを特徴とする、炭素−炭化硼素焼結
    体の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項6に謂う焼結体の製造方法におい
    て、原料として用いる炭化硼素粉(A)の粒径範囲が、
    1〜50ミクロン(μm)である炭素−炭化硼素焼結体
    の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項6に謂う焼結体の製造方法におい
    て、原料として、必要に応じて用いるバインダー成分と
    して、芳香族多環化合物、ピッチおよび合成樹脂の少な
    くとも1種を用いる、炭素−炭化硼素焼結体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】請求項1に謂う炭素−炭化硼素焼結体
    を、耐酸化性材料として用いる、炭素−炭化硼素焼結体
    から成る耐酸化性材料。
  11. 【請求項11】請求項1に謂う炭素−炭化硼素焼結体
    を、核分裂原子力用関連設備において、中性子吸収材と
    して用いる、炭素−炭化硼素複合焼結体から成る中性子
    吸収材。
  12. 【請求項12】請求項1に謂う炭素−炭化硼素の複合焼
    結体を、核融合反応関連設備のプラズマ対向材、または
    第一壁材として用いる、炭素−炭化硼素焼結体から成る
    核融合用材料。
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