JPH10101507A - 細菌病害防除用組成物 - Google Patents

細菌病害防除用組成物

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JPH10101507A
JPH10101507A JP8254726A JP25472696A JPH10101507A JP H10101507 A JPH10101507 A JP H10101507A JP 8254726 A JP8254726 A JP 8254726A JP 25472696 A JP25472696 A JP 25472696A JP H10101507 A JPH10101507 A JP H10101507A
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JP
Japan
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validamycin
composition
bacterial
compound
glucopyranosyl
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JP8254726A
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English (en)
Inventor
Kenichi Fujimori
健一 藤森
Akira Ishikawa
亮 石川
Mayumi Nishimoto
真由美 西本
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた細菌病害防除用組成物の提供。 【解決手段】式 【化1】 〔R1およびR3は水素、水酸基を、R2は水素、D−グ
ルコピラノシル基を、R4は水素、D−グルコピラノシ
ル基、D−グルコピラノシル−D−グルコピラノシル基
を、R5は式 【化2】 (R6およびR7は水素、D−グルコピラノシル基を示す)
で表わされる基を示す。〕で表わされる化合物またはそ
の塩および無機銅化合物を含有すること特徴とする細菌
病害防除用組成物。 【効果】青枯病、軟腐病、黒腐病、斑点細菌病等の細菌
病害に対する優れた防除効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バリダマイシンA
〜G、バリドキシルアミンA、B、G等のバリダマイシ
ン類またはその塩および無機銅化合物を含有してなる細
菌病害防除組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】各種植物は絶えず土壌中、植物体上、雑
草上などに生息する植物病原菌の感染下に曝されてい
る。これらの病害は土壌、水および植物を介して感染す
るために一度発生すると薬剤での防除は困難なものとな
る。しかもこれらの病害は植物体を枯死するため、破壊
的な被害を被ることとなる。従来、これらの病害の防除
に使用されている土壌殺菌薫蒸剤として、クロールピク
リン、メチルブロマイド等が用いられている。しかし、
これらの土壌殺菌薫蒸剤は催涙性があり十分なガス抜き
が必要であるなど、使用時の手間暇がかかる。また土壌
そのものを滅菌する方法は実際にはムラができ易く、滅
菌が不十分なことが多い。しかもこれらの薬剤は非選択
性であるために、非病原性の土壌微生物まで殺してしま
う。その結果、土壌中の生物相が単純となるために、そ
の後の病害の発生はかえって甚大なものとなることが多
い。さらにこの薬剤は薬害が強いために植物栽培中の圃
場では使用できない。従って、栽培中に発病してくる多
くの土壌細菌病害に対しては全く打つ手が無いのが現状
である。
【0003】無機銅剤は種々の土壌細菌病害に対して発
病前処理では効果(即ち予防効果)を示す例もあるが、
発病後の処理では殆ど効果を示さない。例えば、カスガ
マイシン・銅水和剤として、カスミンボルドー(北興化
学)〔クミアイ農薬総覧1991、604頁〕が、キュ
ウリ斑点細菌病、キャベツ黒腐病等の防除効果があるこ
とが知られているが、その効果は不十分である。一方、
バリダマイシンや銅およびバリダマイシン混合剤〔バリ
ダボルドー粉剤DL(北興化学)(クミアイ農薬総覧1
991、750頁)〕が、糸状菌(かび)が病原菌であ
る稲の紋枯病、稲こうじ病等の防除効果を有することは
知られているが、細菌病、特に青枯病、軟腐病、黒腐
病、斑点細菌病などの土壌細菌病の防除効果を示すこと
は知られていない。また、特開平6−192011号公
報には、バリダマイシン類が青枯病防除効果を有するこ
とが記載されているが、無機銅化合物について記載され
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】催涙性等の人体に対す
る悪影響がなく、使用時の手間がかからない安全でしか
も、栽培中に発病してくる多くの土壌細菌病害に防除作
用を示し、さらに優れた予防及び治療効果をかねそなえ
た薬害の極めて少ない細菌病害防除剤の出現が切望され
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために、バリダマイシン類またはその塩および
無機銅化合物を含有する組成物の施用方法について検討
を重ねた。その結果、バリダマイシン類またはその塩お
よび無機銅化合物の混合組成物が、予想外にも各種植物
の細菌病害に対して幅広い効果を示し、かつ簡易で安全
な処理方法でもって強力な相乗効果を有し、植物に対す
る薬害もないことを知見し、さらに種々検討を重ねた結
果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は(1)バリダマイシン
類またはその塩および無機銅化合物を含有することを特
徴とする細菌病害防除用組成物、(2)バリダマイシン
類が式
【化3】 〔式中、R1およびR3は同一または異なって水素原子ま
たは水酸基を、R2は水素原子またはD−グルコピラノ
シル基を、R4は水素原子、D−グルコピラノシル基ま
たはD−グルコピラノシル−D−グルコピラノシル基
を、R5は式
【化4】 (R6およびR7は同一または異なって水素原子またはD
−グルコピラノシル基を示す)で表わされる基を示す〕
で表わされる化合物である上記(1)記載の細菌病害防
除用組成物、(3)上記(2)記載の化合物(I)がバ
リダマイシンA、バリダマイシンB、バリダマイシン
C、バリダマイシンD、バリダマイシンE、バリダマイ
シンF、バリダマイシンG、バリドキシルアミンA、バ
リドキシルアミンBおよびバリドキシルアミンGからな
る群から選ばれる化合物である上記(2)記載の細菌病
害防除用組成物、(4)上記(2)記載の化合物(I)
がバリダマイシンAである上記(2)記載の細菌病害防
除用組成物、(5)無機銅化合物が塩基性塩化銅、水酸
化第二銅または塩基性硫酸銅である上記(1)記載の細
菌病害防除用組成物、(6)無機銅化合物の含有量が銅
としてバリダマイシン類またはその塩1重量部に対し、
約1重量部〜約30重量部である上記(1)記載の細菌
病害防除用組成物、(7)細菌病害が土壌細菌病害であ
る上記(1)記載の細菌病害防除用組成物、(8)細菌
病害が青枯病、軟腐病、黒腐病または斑点細菌病である
上記(1)記載の細菌病害防除用組成物、(9)バリダ
マイシン類またはその塩および無機銅化合物を使用する
ことを特徴とする細菌病害防除方法に関する。
【0007】本発明組成物に含有されるバリダマイシン
類としては、バリダマイシンや各種バリダマイシン誘導
体があげられる。好ましくは、前記化合物(I)があげ
られ、その具体例を示せば、例えば、〔表1〕に示す化
合物等である。
【0008】
【表1】
【0009】〔表1〕に示される化合物のなかでも、バ
リダマイシンAが特に好ましい。本発明の組成物におい
て用いられるバリダマイシン類の塩としては、例えば、
無機酸(塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸など)との
塩、あるいは有機酸(酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リン
ゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸など)との塩などが用いられる。本発明の組成
物においては、バリダマイシン類またはその塩を単独で
または2種以上を混合して用いてもよい。本発明の組成
物に含有される無機銅化合物は、殺菌活性を示す無機銅
化合物であれば、どのようなものでも使用できる。この
ような無機銅化合物としては、例えば、塩基性塩化銅
(xCuCl2・yCuO・zH2O)、水酸化第二銅(Cu(OH)2)、
塩基性硫酸銅(CuS04・3Cu(OH)2)、塩基性炭酸銅(CuC
03・Cu(OH)2)、銅アンモニウム錯塩などの農薬殺菌性
成分として使用されているもがあげられる。これらは単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。上
記のうち好ましくは、例えば、塩基性塩化銅、水酸化第
二銅、塩基性硫酸銅等が用いられる。本発明の組成物に
おいて、バリダマイシン類またはその塩に対する無機銅
化合物の含有割合は、化合物(I)またはその塩1重量
部に対して、無機銅化合物が銅として約1〜30重量部
含有しているのが好ましく、約2〜20重量部含有して
いるのがさらに好ましく、約3〜10重量部含有してい
るのがもっとも好ましい。
【0010】本発明の組成物には、バリダマイシン類ま
たはその塩および無機銅化合物以外にその他の農薬活性
成分を1種または2種以上を含有していてもよい。その
他の農薬活性成分としては、通常、農薬活性成分として
使用されているもので、バリダマイシン類またはその塩
と相互反応しないものであれば特に限定されるものでは
ない。例えば、農薬要覧(日本植物防疫協会発行、19
94年度版)などに記載されているものであれば、いか
なるものでも使用することが出来る。特に、農薬殺菌剤
及び殺虫剤(殺ダニ剤、殺線虫剤等も含む)を有効成分
として使用するのが好ましい。本発明において使用でき
る殺虫剤、殺菌剤の代表例を以下に示す。
【0011】カーバメート系殺虫剤 プロポクスル(propoxur)、イソプロカルブ(isoprocar
b)、BPMC、キシリルカルブ(xylylcarb)、メルトカ
ルブ(metolcarbu)、XMC、エチオフェンカルブ(ethio
fencarb)、カルバリル(carbaryl)、ピリミカーブ(pirim
icarb)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、カルボフラン(c
arbofuran)、フラチオカーブ(furathiocarb)、カルボス
ルファン(carbosulfan)、アミノスルフラン(aminosulfu
lan)、メソミル(methomil)、カルタップ(cartap)、フェ
ノキシカーブ(fenoxycarb)、アラニカルブ(alanycar
b)、クロエトカルブ(cloethocarb)、ベンフラカルブ(be
nfuracarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb)
【0012】有機リン系殺虫剤 フェンチオン(fenthion)、フェニトロチオン(fenitroth
ion)、プロパホス(propaphos)、シアノホス(cyanopho
s)、プロチオホス(prothiofos)、スルプロホス(sulprof
os)、プロフェノホス(profenofolks)、EPN、シアノ
フェンホス(cyanofenphos)、アセフェート(acephate)、
オキシデプロホス(oxydeprofos)、ジスルホトン(disulf
oton)、チオメトン(thiometon)、フェントエート(phent
hoate)、マラソン(malathion)、ジメトエート(dimethoa
te)、バミドチオン(vamisothion)、メカルバム(mecarba
m)、トリクロルホン(trichlorphon)、ネイドル(nale
d)、ジクロルホス(dichlorvos)、クロロフェンビンホス
(chlorofenvinphos)、テトラクロルビンホス(tetrachlo
rvinphos)、モノクロトホス(monocrotophos)、ホサロン
(phosalone)、ジアリホス(dialifos)、クロルピリホス
−メチル(chlorpyrifos-methyl)、クロルピリホス(chlo
rpyrifos)、ピリミホスエーテル(pirimiphos-methyl)、
ダイアジノン(diazinon)、エトリムホス(etrimfos)、ピ
リダフェンチオン(pyridaphenthion)、キナルホス(quin
alphos)、イソキサチオン(isoxathion)、メチダチオン
(methidathion)、サリチオン(salithion)、ピラクロホ
ス(pyraclophos)、クロルチオホス(chlorthiophos)、フ
ォートレス(fortress)、イソフェンホス(isofenphos)、
ブタチオホス(butathiofos)、EDDP
【0013】ピレスロイド系殺虫剤 シフルスリン(cyfluthrin)、パーメスリン(permethri
n)、サイパーメスリン(cypermethrin)、デメタメスリン
(deltamethrin)、シハロスリン(cyhalorthrin)、フェン
プロパスリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenv
alerate)、フルシスリネート(flucythrinate)、フルバ
リネート(flubalinate)、エトフェンプロックス(ethofe
nprox)、シラノファン(silanophane)、フェンプロパト
リン(fenpropathrin)、トラロメトリン(tralomethri
n)、シクロプロトリン(cycloprothrin)、アクリナスリ
ン(acrinathrin) ウレア系殺虫剤 ジフルベンズロン(difulbenzuron)、クロルフルアズロ
ン(chlorfluazuron)、テフルベンズロン(teflubenzuro
n)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、フルフェノクス
ロン(flufenoxuron)、ジアフェンチウロン(diafenthiur
on)、フルシクロクスロン(flucycloxuron)、ヘキシチア
ゾクス(hexythiazox) その他の殺虫剤 チオシクラム(thiocyclam)、ブプロフェジン(buprofezi
n)、ベンスルタップ(bensultap)、イミダクロプリド(im
idacloprid)、ハイドロプレン(hydroprene)、フェナザ
キン(fenazaquin)、クロフェンテジン(clofentezine)、
レバミゾール(levamisol)、ジェノクロル(dienochlo
r)、シロマジン(oyromazine)、フェンプロキシメート(f
enpyroximate)、ピリダベン(pyridaben)、ピリプロキシ
フェン(pyriproxyfen)、スルフラミド(sulfluramid)、
チオジカルブ(thiodicarb)、ニテンピラム(nitenpyra
m)、フィプロニル(fipronil)、ノバリュロン(novaluro
n)、フルフェンプロクス(flufenprox)、フェンピラド又
はテブフェンピラド(fenpyrador tebufenpyrad)、メト
キサジアゾン(methoxadeazone)、ベンフルスリン(benfl
uthrin)、デェアフェンチウロン(diafenthiuron)
【0014】カーバメート系殺菌剤 ジネブ(zineb)、マネブ(maneb)、ベノミル(benomyl)、
チオファネートメチル(thiophanate-methyl)、ジベンダ
ゾール(cypendazole)、カーベンダジン(carbendazim)、
プロチオカーブ(prothiocarb)、ジエトフェンカルブ(di
ethofencarb) 抗生物質系殺菌剤 カスガマイシン(kasugamycin)、アベルメクチン(averme
ctin)、ミルベマイシン(milbemycin) アニライド系殺菌剤 メプロニル(mepronil)、フルトラニル(flutolanil)、ペ
ンシクロン(pencycuron)、カルボキシン(carboxin)、オ
キシカルボキシン(oxycarboxin)、ピラカルボリド(pyra
carbolid)、メベニル(mebenil)、フルカルバニル(furca
rbanil)、シクラフラミド(cyclafuramid)、ベノダニル
(beodanil)、グラノバックス(granovax)、メタラキシル
(metalaxyl)、オフラセ(ofurace)、ベナラキシル(benal
axyl)、オキサデキシル(oxadixyl)、シプロフラム(cypr
ofuram)、クロジラコン(clozulacon)、メトスルホバッ
ク(metsulfovax)、テクロフタラム(tecloftalam) 有機リン系殺菌剤 エジフェンホス(edifenphos)、IBP、ピラゾホス(pyr
azophos)、アリエッティ(aliette)、トルクロホスメチ
ル(tolclophos-methyl)
【0015】アゾール系殺菌剤 フェナリモール(fenarimol)、フルルプリミドール(flur
primidol)、フルオトリマゾール(fluotrimazole)、トリ
アジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(triadime
nole)、クロブタノール(diclobutrazol)、パクロブタゾ
ール(paclobutazol)、ジニコナゾール(diniconazole)、
ウニコナゾール(uniconazole)、トリフルミゾール(trif
lumizole)、プロピコナゾール(propiconazole)、フルト
リアホル(flutriafol)、フルシラゾール(flusilazol
e)、ペンコナゾール(penconazole)、プロクロラズ(proc
hloraz)、トリアペンテノール(triapenthenol)、トリア
リモル(triarimol)、フェナリモル(fenarimol)、ビイテ
タノール(bitetanol)、イマザリル(imazalil)、エタコ
ナゾール(etaconazole)、バクロブトラゾール(paclobut
razol)、フェナプロニル(phenapronil)、ビニコナゾー
ル(viniconazole)、ジフェノコナゾール(difenoconazol
e)、ブロムコナゾール(bromuconazole)、ミクロブタニ
ル(myclobutanil)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、
シプロコナゾール(cyproconazole)、フルコナゾール−
シス(furconazole-cis)、フェネサニル(fenerhanlil)、
テブコナゾール(tebuconazole) ジカルボキシイミド系殺菌剤 ジクロゾリン(dichlozoline)、イプロジオン(iprodion
e)、ピンクロゾリン(vinclozoline)、プロシミドン(pro
cymidone)、ミクロゾリン(myclozolin)、フルオロイミ
ド(fluoroimide)
【0016】その他の殺菌剤 フサライド(fthalide)、モンガート(diclomezin)、イソ
プロチオラン(isoprothiolane)、トリシクラゾール(tri
cyclazole)、プロベナゾール(probenazole)、フェリム
ゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、ブチオベ
ート(butiobate)、ピロキロン(pyroquilon)、クロベン
チアゾン(chlobenchiazone)、クロロタロニル(chloroth
alonil)、キャプタン(captan)、キャプタフォル(captaf
ol)、ホルペット(folpet)、チアベンダゾール(thiabend
azole)、フベリダゾール(fuberidazole)、トリデモルフ
(tridemorph)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、
トリフォリン(triforine)、エチリモル(ethirimol)、ジ
メチルモル(dimethirimol)、ヒメキサゾール(hymexazo
l)、エタゾール(ethazol)、フェンプロピデイン(fenpro
pidin)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ジメトモルフ
(dimethomorph)、フェンピクロニル(fenpiclonil)、ザ
リラミド(zarilamid)、トリクラミド(triclamide)、フ
ルスルファミド(flusulfamide)、ベフラン(befran)、ジ
メフルアゾール(dimefluazole)、オキソリニック酸(oxo
linic acid)、プロキシクロル(proxychlor)、ジクロル
フルアニド(dichlorfluanid)、フタラキシル(ftalaxy
l)、フラペナゾール(flapenazole)、ピパニピリム(pipa
nipirim)、チシオフェン(thicyofen)、オプス(商品名、
opus)、イプコナゾール(ipconazole)、ジメトコナゾー
ル(dimetconazole)、ミソチアゾール(myxothiazol)、チ
オイミコナゾール(thioimicanazole)、クインコナゾー
ル(quinconazole)
【0017】フェロモン オキメラノルア(okimeranolure)、チェリトルア(cherry
thlure)、ダイアモルアー(diamolure) 上記の本発明の組成物中のその他の農薬活性成分の含有
割合は、各単体の常用濃度を使用することができる。
【0018】本発明の組成物には、本発明の組成物が有
する効果が妨げられない限り、必要に応じて一般に農園
芸用組成物に用いられる添加剤を添加してもよい。この
ような添加剤としては、例えば界面活性剤、担体(希釈
剤、増量剤)、酸化防止剤(たとえば、ジブチルヒドロ
キシトルエン、4,4-チオビス-6-tert-ブチル-3-メ
チルフェノールなど)、分散剤(たとえば、エチレング
リコール、グリセリンなど)、流動剤(たとえば、ホワ
イトカーボンなど)、防腐剤(たとえば、ソルビン酸、
ソルビン酸カリなど)、共力剤、乳化剤、懸濁剤、展着
剤、浸透剤、湿潤剤、粘漿剤、安定剤、固着剤、吸着
剤、などが用いられる。
【0019】界面活性剤としては、陽イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤および非イオン界面活性剤など
いずれのものでもよく、単独または2種類以上を混合し
て用いてもよい。陽イオン界面活性剤としては、たとえ
ば、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩などが用
いられ、陰イオン界面活性剤としては、たとえばリグニ
ンスルホン酸塩(たとえば、リグニンスルホン酸カルシ
ウム)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(たとえば、ア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルナフ
タレンスルホン酸塩(たとえば、アルキルナフタレンス
ルホン酸ナトリウム)、高級アルコールサルフェート、
高級アルコールエーテルサルフェート、ジアルキルスル
ホサクシネート、高級脂肪酸アルカリ金属塩などが用い
られ、非イオン界面活性剤としては、たとえば、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル(例、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル)、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロックポリマー、高級脂肪酸アルカノ
ールアマイドなどが用いられる。これらの界面活性剤の
中でも、たとえばリグニンスルホン酸塩(たとえば、リ
グニンスルホン酸カルシウム)、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩(たとえば、アルキルベンゼンスルホン酸ナト
リウム)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アル
キルナフタレンスルホン酸塩(たとえば、アルキルナフ
タレンスルホン酸ナトリウム)、ポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテルなどが好ましい。上述の界面活性
剤は、乳化剤、展着剤、浸透剤、分散剤等としても使用
される。
【0020】担体としては、たとえば液体担体、固体担
体などの希釈剤、増量剤などが用いられる。液体担体
(溶媒)としては、水、アルコール類(メチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、エチレングリコールなど)、エー
テル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、フロピレングリコールモノメチルエ
ーテルなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン
など)、脂肪族炭化水素類(ケロシン、灯油、燃料油、機
械油など)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレンなど)、
ハロゲン化炭化水素類(メチレンクロリド、クロロホル
ム、四塩化炭素など)、酸アミド類(ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドなど)、エステル類(酢酸エチ
ルエステル、酢酸ブチルエステル、脂肪酸グリセリンエ
ステルなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニ
トリルなど)などの溶媒が適当であり、固体担体として
は植物性粉末(大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉など)、
鉱物性粉末(カオリン、ベントナイト、酸性白土などの
クレイ類、滑石粉、ロウ石粉などのタルク類および珪藻
土、雲母粉などのシリカ類など)、アルミナ、硫黄粉
末、活性炭、炭酸カルシウム等が用いられ、これらは1
種又は2種以上を適当な割合で混合して使用することが
できる。
【発明の実施の形態】
【0021】本発明の組成物は、バリダマイシン類また
はその塩の1種又は2種以上および無機銅化合物の1種
又は2種以上と、所望によりそれ以外の農薬活性成分1
種又は2種以上または(および)上記添加剤とを常法に
従い混合することによって製造することができる。たと
えば、使用目的によって適当な液体担体に溶解または分
散させる方法あるいは適当な固体担体と混合または吸着
させる方法などによって混合し、一般に農園芸用製剤の
製造に用いられるそれ自体公知の方法あるいはそれに準
じる方法によって、例えば、水和剤、粉剤、錠剤、粒剤
などの種々の製剤を製造することができる。
【0022】本発明の組成物中のバリダマイシン類また
はその塩の含有割合は、組成物全体に対して、例えば、
水和剤、粉剤、錠剤、粒剤などで用いる場合は通常約1
ないし50重量部程度、好ましくは約1ないし30重量
部程度が好ましい。また、無機銅化合物の含有割合は、
バリダマイシンの含有量にあわせて前記の割合で適宜配
合するのが好ましく、具体的には組成物全体に対して約
1ないし90重量部程度が好ましい。本発明の組成物に
おいて、バリダマイシン類またはその塩および無機銅化
合物以外に他の農薬活性成分(殺菌剤等)を添加する場合
には、この農薬活性成分は組成物全体に対して、通常約
1ないし80重量部程度、好ましくは約1ないし50重
量部程度の範囲で配合される。製剤全体に対する添加剤
の含量は、農薬活性成分の種類または含量、あるいは製
剤の剤形などによって異なるが、通常約1ないし50重
量部程度、好ましくは約1ないし30重量部程度であ
る。より具体的には、全重量に対して、界面活性剤を通
常1ないし20重量部程度、流動助剤を1ないし20重
量部程度、担体を1ないし70重量部を添加するのが好
ましい。水和剤などは使用に際して、水などで適宜希釈
増量(例えば100〜5000倍、好ましくは500〜
2000倍)し、さらに展着剤等を添加して散布するの
が好ましい。
【0023】展着剤として具体的には、例えば、シンダ
イン(登録商標、武田薬品工業)、ダイン(登録商標、
武田薬品工業)、クミテン(登録商標、クミアイ化学工
業)、グラミン(登録商標、三共)、グラミンS(登録
商標、三共)、新リノー(登録商標、第一農薬)、ステ
ッケル(登録商標、八州化学工業)、スプレースチッカ
ー(登録商標、第一農薬)、チック(登録商標、サンケ
イ化学)、特性リノー(登録商標、第一農薬)、ニッテ
ン(登録商標、日産化学工業)、ニッテンS(登録商
標、日産化学工業)、ネオエステリン(登録商標、クミ
アイ化学工業)、ハイテンA(登録商標、北興化学工
業)、バンノー展着剤(登録商標、アグロス)、ベステ
ン(登録商標、三笠化学工業)、ベタリン−A(登録商
標、サンケイ化学)、マイリノー(登録商標、日本農
薬)、ラビデンSS(登録商標、日本曹達)、ラビデン
(登録商標、日本曹達)、S−ハッテン(登録商標、八
州化学工業)などの農薬製剤に通常に用いられる展着剤
を用いることができ、例えば、シンダインなどが好まし
い。
【0024】本発明の混合組成物は上記のようにいかな
る農園芸製剤にも適用できるが、特に、水和剤として使
用することが好ましい。本発明の細菌病害防除用組成物
は、種々の細菌病害(特に土壌細菌病害)などに対し
て、安全でかつ慢性毒性の低い防除用組成物として使用
することができる。本発明の組成物が用いられる細菌病
害としては、例えば、青枯病、軟腐病、黒腐病、斑点細
菌病、白葉枯病、籾枯細菌病、褐条病、内穎褐変病、せ
ん孔細菌病、かいよう病などの細菌病害があげられる。
特に、青枯病、軟腐病、黒腐病、斑点細菌病などの土壌
細菌病害に用いるのが好ましい。
【0025】本発明の組成物はいかなる植物(例えば、
栽培植物、花卉、樹木など)に対しても安全に用いるこ
とができる。例えば食用作物(例えば、禾穀類(例え
ば、イネ、オオムギ、コムギ、エンバク、ライムギ、ア
ワ、モロコシ、トウモロコシ、キビ、シコクビエな
ど)、イモ類(例えば、ジャガイモ、サツマイモな
ど)、マメ類(例えば、ダイズ、アズキ、インゲンマ
メ、ササゲ、エンドウ、ソラマメ、ラッカセイなど)、
特用作物(例えば、クワ、タバコ、チャ、アマ、ケシ、
ケナフ、ゴマ、コンニャク、サトウキビ、テンサイ、ト
ロロアオイ、ナタネ、ヒマ、ワタ、コウゾなど)、牧草
(例えば、アカクローバー、シロクローバー、アルファ
ルファ、ホイートグラス、オーチャードグラス、ライグ
ラス、チモシー、ブルーグラス、テオシント、パスパル
ム、パールミレット、シバ、ルタバガ、リュウゼツサイ
など)、野菜(例えば、アブラナ科野菜(例えば、ダイ
コン、ハクサイ、キャベツ、カリフラワー、カブ、ワサ
ビ、コマツナ、キョウナ、タイサイなど)、ナス科野菜
(例えば、トマト、ナス、トウガラシ、ピーマンな
ど)、ウリ科野菜(例えば、キュウリ、メロン、スイ
カ、カボチャ、ユウガオ、ヒョウタンなど)サトイモ科
野菜(例えば、サトイモなど)ユリ科野菜(例えば、タ
マネギ、ネギ、ラッキョウ、ニラ、ニンニクなど)、ヤ
マノイモ科野菜(例えば、ヤマイモなど)、しょうが科
野菜(例えば、ショウガなど)、アカザ科野菜(例え
ば、ホウレンソウなど)、バラ科野菜(例えば、イチゴ
など)、アオイ科野菜(例えば、オクラなど)、セリ科
野菜(例えば、ニンジン、セルリー、パセリー、ミツバ
など)、シソ科野菜(例えば、シソなど)、キク科野菜
(例えば、ゴボウ、チシャ、レタス、シュンギクなど)
など)、草花(例えば、アンスリウム、ディーフェンバ
キア、シンゴニウム、スパシフィルム、ポトス、カラ
ー、ヒアシンス、ユリ、ニューサイラン、ルスカス、チ
ューリップ、スイセン、クロッカス、フリージア、グラ
ジオス、イリス、ストレリチア、カトレア、ブラウナ
ラ、シンビジウム、シュンラン、カンラン、キンリョウ
ヘン、スルガラン、デンドロビウム、ミルトニア、オン
シジウム、パフィオペディルム、ファレノプシス、バン
ダ、ビルステケラ、ナゴラン、カーネーション、セキチ
ク、ナデシコ、シュクコンカスミソウ、アネモネ、デル
フィニウム、ラナンキュラス、ストック、ゼラニウム、
ベゴニア、シクラメン、サクラソウ、スターチス、サク
ララン、ホウズキ、キンギョソウ、ベニバナ、マーガレ
ット、キク、クリサンセマム、パルドサム、ハルシャギ
ク、ダリア、ガーベラ、ヒマワリ、マリーゴルド、ジニ
アなど)、果樹(例えば、カンキツ、リンゴ、ナシ、モ
モ、スモモ、アンズ、ウメ、マンゴウなど)、広葉樹お
よび針葉樹などの樹木(例えば、フジ、アカメガシワ、
ヤナギ、カナメモチ、ポプラ、カラタチ、カエデなど)
などに用いることができる。
【0026】青枯病としては、例えば、トマト、ナス、
ラッカセイ、ジャガイモ、ゴマ、ヒマ、トウガラシ、ピ
ーマン、ダイコン、カブ、カボチャ、キュウリ、シソ、
タバコ、アマ、イチゴ、シュンギク、インゲンマメ、ソ
ラマメ、キク、ダリア、ジニア、ストレリチア、スター
チス、マーガレット、ハルシャギク、ヒマワリ、マリー
ゴールド等の青枯病に用いることができ、好ましくは、
トマト、ナスなどのナス科野菜の青枯病に用いられる。
軟腐病としては、例えば、ハクサイ、キャベツ、ジャガ
イモ、サツマイモ、カブ、ナス、トマト、トウガラシ、
ピーマン、ダイコン、キャベツ、カリフラワー、カブ、
ワサビ、コマツナ、キョウナ、タイサイ、チシャ、レタ
ス、イチゴ、セルリー、パセリー、ニンジン、サトイ
モ、ヤマイモ、キュウリ、メロン、タマネギ、ネギ、ラ
ッキョウ、ニラ、ニンニク、ショウガ、ケナフ、ナタ
ネ、カラー、チューリップ、ヒヤシンス、スイセン、ユ
リ、アイリス、クロッカス、イリス、カトレア、シンビ
ジウム、シュンラン、カンラン、キンリョウヘン、スル
ガラン、デンドロビウム、オンシジウム、パフィオペデ
ィルム、ファレノプシス、バンダキク、ジニア、シクラ
メン、サクラソウ、サクララン、ベニバナ、ルタバガ等
の軟腐病に用いることができ、好ましくは、ハクサイな
どの軟腐病に用いられる。黒腐病としては、例えば、キ
ャベツ、ハクサイ、カブ、サトウキビ、ナタネ、ダイコ
ン、カリフラワー、コマツナ、キョウナ、タイサイ、シ
ュンンギク、カンキツ、リンゴ、チューリップ、ストッ
ク、ルタバガ等の黒腐病に用いることができ、好ましく
は、キャベツなどの軟腐病に用いられる。斑点細菌病と
しては、例えば、キュウリ、ダイズ、アカクローバ、シ
ロクローバ、アルファルファ、テンサイ、ナタネ、ゴ
マ、ヒマ、ナス、トマト、トウガラシ、ピーマン、スイ
カ、カボチャ、メロン、ユウガオ、ヒョウタン、タマネ
ギ、ネギ、チシャ、レタス、セルリー、コマツナ、キョ
ウナ、タイサイ、ホウレンソウ、ニンジン、ゴボウ、ミ
ツバ、タバコ、ケシ、トロロアオイ、アイリス、キンギ
ョソウ、カーネーション、シュクコンカスミソウ、ラナ
ンキュラス、デルフィニウム、ベゴニア、ホウヅキ、キ
ンギョソウ、キク、ガーベラ、ヒマワリ、ジニア、リュ
ウゼツサイ、アカメガシワ、カナメモチ等の斑点細菌病
に用いることができ、好ましくは、キュウリ斑点細菌病
に用いられる。
【0027】白葉枯病としては、例えば、イネなどの白
葉枯病に用いられる。籾枯細菌病としては、例えば、イ
ネなどの籾枯細菌病に用いられる。褐条病としては、例
えば、イネ、アワ、モロコシ、トウモロコシ、シコクビ
エ、サトウキビ、ホイートグラス、テオシント、パスパ
ルムなどの褐条病に用いられる。内穎褐変病としては、
例えば、イネなどの内穎褐変病に用いられる。せん孔細
菌病としては、例えば、モモ、アンズなどのせん孔細菌
病に用いられる。かいよう病としては、例えば、サツマ
イモ、チャ、トマト、トウガラシ、ピーマン、カンキ
ツ、ウメ、チューリップ、カラタチなどのかいよう病に
用いられる。
【0028】本発明の組成物は植物の種子に対しては勿
論のこと植物の苗から収穫までのいずれの時期において
も使用できる。本発明の組成物を植物病害虫の発生前に
あらかじめ植物に使用することにより発生を予防できる
のみならず常法に従い発生直後に植物に使用してもよ
い。本発明の組成物を農薬として使用する場合、その使
用量は対象植物の生育段階、生育状況、病害虫の種類、
発生の状態、薬剤の施用時期あるいは施用方法などの諸
条件によって、適宜選択される。一般に本発明の組成物
に含有されるバリダマイシンまたはその塩が、10アー
ル当り7.5ないし100g程度、好ましくは10ない
し50g程度、無機銅化合物が、10アール当り75な
いし1000g程度、好ましくは100ないし500g
程度、他の農薬活性成分を含有している場合には、他の
農薬活性成分が10アール当り50ないし300g程
度、好ましくは100ないし200g程度となるように
調製すればよい。また、使用濃度としては、バリダマイ
シン類またはその塩が10ないし1000ppm、好まし
くは、20ないし500ppm、さらに好ましくは、50
ないし250ppm、無機銅化合物が10ないし1000
0ppm、好ましくは、20ないし5000ppm、さらに好
ましくは、50ないし2000ppm、それ以外の農薬活
性成分が約10ないし500ppmの範囲になるように調
製すればよい。本発明の組成物は、植物体へ散布、灌水
または株元に灌注して使用する。さらに植物に安全かつ
有効に使用されるならば、使用量、使用濃度、あるいは
使用回数を適宜変更してもよい。
【0029】上記した殺菌剤、殺虫剤以外にさらに、除
草剤、植物ホルモン剤、植物発育調節物質、誘引剤、忌
避剤などを配合してもよい。これらも目的に応じ適宜混
合すればよい。また、効力増強を目的でもってさらに
は、公知の安定剤、共力剤、香料、色素、肥料、植物栄
養剤、各種アミノ酸、低分子ないし高分子のリン酸類な
ども混合してもよい
【0030】
【実施例】次に、参考例、実施例および試験例を示し、
本発明を更に具体的に説明するが、実施例における化合
物、添加物、およびその配合割合はこれらにのみに限定
されるものではない。なお、実施例の使用割合を示す部
は重量部である。
【0031】
【参考例1】バリダマイシンA水和剤 バリダマイシンA 10部 コハク酸 45部 重曹 45部 上記組成の各成分を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【参考例2】塩基性硫酸銅水和剤 塩基性硫酸銅 87部 クレイ 13部 上記組成の各成分を均一に混合粉砕して水和剤とした。
【0032】
【実施例1】バリダマイシンA・塩基性塩化銅混合水和
剤 ドイツボルドーA(登録商標、第一農薬、成分:塩基性
塩化銅 84.1%(銅として50.0%))10部に対し、バリ
ダマイシンAを1部添加し、各成分を均一に混合粉砕し
て混合水和剤とした(使用に際しては水で500〜10
00倍に希釈して、散布する)。
【0033】
【実施例2】バリダマイシンA・水酸化第二銅混合水和
剤 コサイドボルドー(登録商標、クミアイ化学工業、成
分:水酸化第二銅 76.8%(銅として50.0%))10部に
対し、バリダマイシンAを1部添加し、各成分を均一に
混合粉砕して混合水和剤とした(使用に際しては水で5
00〜1000倍に希釈して、散布する)。
【0034】
【実施例3】バリダマイシンA・塩基性硫酸銅混合水和
剤 バリダマイシンA 10部 塩基性硫酸銅 87部 クレイ 3部 上記組成の各成分を均一に混合粉砕して混合水和剤とし
た(使用に際しては水で500〜1000倍に希釈し
て、散布する)。
【0035】
【試験例1】ナス科作物青枯病予防試験 供試植物;播種7日後に9cmポットに鹿沼培土を用いて移
植し、ガラス温室で4週間栽培したトマト(品種:大型
福寿)を用いた。 薬剤処理;実施例の薬剤を水で所定濃度(500倍または1
000倍)に希釈し、さらに展着剤としてシンダイン(ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル 10%、リ
グニンスルホン酸カルシウム 10%含有)を添加し、
杓型噴霧器を用い散布した。 接種方法;薬剤散布1日後にナス科作物青枯病細菌(Pse
udomonas solanacearum)の懸濁液(濃度約108個/ml)
を10ml/ポット灌注接種した。その後、2週間30℃のガ
ラス室に保った後、発病度を調査し、式(1)により防
除価を算出した。 防除価(%)=(1-処理区の発病度/無処理区の発病度)×100 ---- (1)
【0036】
【試験例2】ハクサイ軟腐病予防試験 供試植物;播種7日後に6cmポットに鹿沼培土を用いて移
植し、ガラス温室で3週間栽培したハクサイ(品種:健
春)を用いた。 薬剤処理;実施例の薬剤を水で所定濃度(500倍または1
000倍)に希釈し、さらに展着剤としてシンダインを0.
05部添加し、杓型噴霧器を用い散布した。 接種方法;薬剤散布1日後にハクサイ軟腐病細菌(Erwin
ia carotovora subsp.carotovora)の遊走子のう懸濁液
(濃度約105個/ml)を1ml/ポット噴霧接種した。その
後12時間高湿接種室保ち、その後7日間25℃のガラス室
に保った後、発病面積率を調査し、式(2)により防除
価を算出した。 防除価(%)=(1-処理区の発病度/無処理区の発病度)×100 ---- (2)
【0037】
【試験例3】キャベツ黒腐病予防試験 供試植物;播種7日後に6cmポットに移植し、さらに22日
後に1/1000aのプラスチックポットに砂質植壌土に移植
し、人工気象室で2週間栽培したキャベツ(品種:C・
M)を用いた。 薬剤処理;実施例の薬剤を水で所定濃度(500倍または1
000倍)に希釈し、さらに展着剤としてシンダインを0.
05部添加し、杓型噴霧器を用い散布した。 接種方法;薬剤散布1日後にキャベツ黒腐病細菌(Xant
homonas campestrispv.campestris)の懸濁液(濃度約1
05個/ml)を2ml/ポット噴霧接種した。接種後24時間加
湿条件下に保ち、その後2週間25℃のガラス室に保った
後、発病面積率を調査し、式(3)により防除価を算出
した。 防除価(%)=(1-処理区の発病面積率/無処理区の発病面積率)×100 ---- (3)
【0038】
【試験例4】キャベツ黒腐病治療試験 供試植物;播種7日後に6cmポットに移植し、さらに22日
後に1/1000aのプラスチックポットに砂質植壌土に移植
し、人工気象室で2週間栽培したキャベツ(品種:C・
M)を用いた。 接種方法;薬剤散布1日前にキャベツ黒腐病細菌(Xant
homonas campestrispv.campestris)の懸濁液(濃度約1
05個/ml)を10ml/ポット噴霧接種した。接種後24時間
加湿条件下に保ち、その後2週間30℃のガラス室に保っ
た後、発病株を調査し、式(4)により防除価を算出し
た。 薬剤処理;実施例の薬剤を水で所定濃度(500倍または1
000倍)に希釈し、さらに展着剤としてシンダインを0.
05部添加し、杓型噴霧器を用い散布した。 防除価(%)=(1-処理区の発病面積率/無処理区の発病面積率)×100 ---- (4)
【0039】
【試験例5】キュウリ斑点細菌病予防試験 供試植物;播種7日後に6cmポットに移植し,さらに14日
後に1/1000aのプラスチックポットに砂質植壌土に移植
し、人工気象室で2週間栽培したキャベツ(品種四葉)
を用いた。 接種方法;薬剤散布後にキュウリ斑点細菌病細菌(Pseu
domonas syringae pv.lachrymans)の懸濁液(濃度約10
5個/ml)を10ml/ポット噴霧接種した。接種後24時間加
湿条件下に保ち。その後2週間30℃のガラス室に保った
後、発病面積率を調査し、式(5)により防除価を算出
した。 薬剤処理;実施例の薬剤を水で所定濃度(500倍または1
000倍)に希釈し、さらに展着剤としてシンダインを0.
05部添加し、杓型噴霧器を用い散布した。 防除価(%)=(1-処理区の発病面積率/無処理区の発病面積率)×100 ---- (5)
【0040】
【試験例1】〜
【試験例5】の結果を以下の
【表2】〜
【表6】に示す。表中における期待値は、〔農薬実験法
2・殺菌剤編、深見順一ほか、ソフトサイエンス社、昭
和56年〕バリダマイシン類の化合物またはその塩およ
び無機銅化合物間に相乗効果が無いと仮定した場合の予
想される防除価(%)を、式(6)〔農薬実験法2・殺菌剤
編、深見順一ほか、ソフトサイエンス社、昭和56年、
第52頁〕によって算出した。 期待値(%)=バリダマイシン類単独の防除価+無機銅化合物単独の防除価×(100 −バリダマイシン類単独の防除価)/100 ---- (6) バリダマイシンAの単独の防除価は、参考例1で製造し
たバリダマイシンA水和剤を用いて、試験例と同様の方
法で試験を行い算出した。塩基性塩化銅および水酸化第
二銅の単独の防除価は、それぞれドイツボルドーA(塩
基性塩化銅水和剤)、コサイドボルドー(水酸化第二銅
水和剤)を用いて、試験例と同様の方法で試験を行い算
出した。塩基性硫酸銅の単独の防除価は、参考例2で製
造した塩基性硫酸銅水和剤を用いて、試験例と同様の方
法で試験を行い算出した。
【0041】
【表2】
【試験例1】トマト青枯病予防試験 薬 剤 名 有効成分濃度(ppm) 防除価(%) 期待値(%) バリダマイシンA 100 34.3 塩基性塩化銅 500
5.0 水酸化第二銅 500 5.8 塩基性硫酸銅 480 3.5 バリダマイシンA+塩基性塩化銅 100+500 72.4 37.6 バリダマイシンA+水酸化第二銅 100+500 52.1 38.1 バリダマイシンA+塩基性硫酸銅 100+480 57.8 36.6
【0042】
【表3】
【試験例2】ハクサイ軟腐病予防試験 薬 剤 名 有効成分濃度(ppm) 防除価(%) 期待値(%) バリダマイシンA 200 29.0 塩基性塩化銅 1000 20.0 水酸化第二銅 1000 15.0 塩基性硫酸銅 960 18.0 バリダマイシンA+塩基性塩化銅 200+1000 70.5 43.2 バリダマイシンA+水酸化第二銅 200+1000 68.5 39.7 バリダマイシンA+塩基性硫酸銅 200+960 65.5 41.8
【0043】
【表4】
【試験例3】キャベツ黒腐病予防試験 薬 剤 名 有効成分濃度(ppm) 防除価(%) 期待値(%) バリダマイシンA 100 28.0 塩基性塩化銅 500 23.3 水酸化第二銅 500 18.2 塩基性硫酸銅 480 16.3 バリダマイシンA+塩基性塩化銅 100+500 75.0 44.8 バリダマイシンA+水酸化第二銅 100+500 72.2 41.1 バリダマイシンA+塩基性硫酸銅 100+480 70.
3 39.6
【0044】
【表5】
【試験例4】キャベツ黒腐病治療試験 薬 剤 名 有効成分濃度(ppm) 防除価(%) 期待値
(%) バリダマイシンA 100 52.4 塩基性塩化銅 500 5.6 水酸化第二銅 500 3.5 塩基性硫酸銅 480 1.0 バリダマイシンA+塩基性塩化銅 100+500 85.2 55.1 バリダマイシンA+水酸化第二銅 100+500 77.5 54.1 バリダマイシンA+塩基性硫酸銅 100+480 74.8 52.9
【0045】
【表6】
【試験例5】キュウリ斑点細菌病予防試験 薬 剤 名 有効成分濃度(ppm) 防除価(%) 期待値(%) バリダマイシンA 200 26.0 塩基性塩化銅 1000 35.0 水酸化第二銅 1000 21.0 塩基性硫酸銅 960 23.0 バリダマイシンA+塩基性塩化銅 200+1000 80.0 51.9 バリダマイシンA+水酸化第二銅 200+1000 78.0 41.5 バリダマイシンA+塩基性硫酸銅 200+960 73.0 43.0
【表2】〜
【表6】で示される通り、本発明組成物は期待値よりも
予想外に優れた相乗的細菌病害防除効果を有することが
分かった。
【0046】
【発明の効果】バリダマイシン類またはその塩および無
機銅を含有する細菌病害防除組成物は、種々の農園芸植
物の青枯病、軟腐病、黒腐病、斑点細菌病等の細菌病害
の防除において優れた相乗的防除効果を示す。また、植
物に散布した場合、早急な防除効果が認められ、その後
薬剤の微生物による分解も少なく、植物に対する薬害も
ないなど細菌病害防除組成物として有利な性質を併せ有
している。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バリダマイシン類またはその塩および無機
    銅化合物を含有することを特徴とする細菌病害防除用組
    成物。
  2. 【請求項2】バリダマイシン類が式 【化1】 〔式中、R1およびR3は同一または異なって水素原子ま
    たは水酸基を、R2は水素原子またはD−グルコピラノ
    シル基を、R4は水素原子、D−グルコピラノシル基ま
    たはD−グルコピラノシル−D−グルコピラノシル基
    を、R5は式 【化2】 (R6およびR7は同一または異なって水素原子またはD
    −グルコピラノシル基を示す)で表わされる基を示す〕
    で表わされる化合物である請求項1記載の細菌病害防除
    用組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載の化合物(I)がバリダマイ
    シンA、バリダマイシンB、バリダマイシンC、バリダ
    マイシンD、バリダマイシンE、バリダマイシンF、バ
    リダマイシンG、バリドキシルアミンA、バリドキシル
    アミンBおよびバリドキシルアミンGからなる群から選
    ばれる化合物である請求項2記載の細菌病害防除用組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項2記載の化合物(I)がバリダマイ
    シンAである請求項2記載の細菌病害防除用組成物。
  5. 【請求項5】無機銅化合物が塩基性塩化銅、水酸化第二
    銅または塩基性硫酸銅である請求項1記載の細菌病害防
    除用組成物。
  6. 【請求項6】無機銅化合物の含有量が銅としてバリダマ
    イシン類またはその塩1重量部に対し、約1重量部〜約
    30重量部である請求項1記載の細菌病害防除用組成
    物。
  7. 【請求項7】細菌病害が土壌細菌病害である請求項1記
    載の細菌病害防除用組成物。
  8. 【請求項8】細菌病害が青枯病、軟腐病、黒腐病または
    斑点細菌病である請求項1記載の細菌病害防除用組成
    物。
  9. 【請求項9】バリダマイシン類またはその塩および無機
    銅化合物を使用することを特徴とする細菌病害防除方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008037783A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Sumitomo Chemical Co Ltd 植物病害防除用組成物
JP2008143875A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 Nippon Nohyaku Co Ltd 農園芸用殺菌剤組成物およびその使用方法、並びに農園芸病害防除方法およびそのための無機銅剤の使用

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