JPH10101455A - コンクリート製品の製造方法 - Google Patents

コンクリート製品の製造方法

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JPH10101455A
JPH10101455A JP8273955A JP27395596A JPH10101455A JP H10101455 A JPH10101455 A JP H10101455A JP 8273955 A JP8273955 A JP 8273955A JP 27395596 A JP27395596 A JP 27395596A JP H10101455 A JPH10101455 A JP H10101455A
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宏俊 萩原
Tetsuyasu Shibata
哲保 柴田
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敬之 島村
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Hiroyoshi Serizawa
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
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    • C04B40/0263Hardening promoted by a rise in temperature

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急激な加熱養生を行っても熱膨張や長期強度
の低下のないコンクリート製品を短時間で製造する方法
を提供する。 【解決手段】 エトリンガイトを生成する成分を添加し
て練混ぜたコンクリートを型枠に成形後、速やかに、
該型枠の雰囲気温度を75℃以上に昇温し、その雰囲気
温度で多くとも1.5時間加熱養生して硬化した後、脱
型するか、または該型枠を予め雰囲気温度を65℃以
上に設定してある加熱雰囲気中に入れ、その雰囲気温度
で多くとも1.5時間加熱養生して硬化した後、脱型す
る、コンクリート製品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート製品の
製造方法に関し、詳しくはモルタルやコンクリートを練
混ぜた後、型枠に成形し、速やかに加熱養生して短時間
に脱型してコンクリート製品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート製品の製造方法は、
振動成形による場合は、スランプ5〜10cm程度のコ
ンクリートを練混ぜた後、型枠に充填して振動成形し、
約2時間前置き養生してブリージングが止まってからコ
テ仕上をした後、1〜2時間を掛けて蒸気によって加熱
昇温し、最高温度(65〜75℃)に達してから2〜3
時間保持して、次いで、約1時間冷却時間をとってか
ら、脱型強度を得て脱型している。脱型に必要な強度は
コンクリート製品の形状や重量により異なるが、概ね3
〜15N/mm2 でありコンクリートの練混ぜから脱型
までに6〜8時間要している。
【0003】また、振動成形と遠心力成形を併用した中
空の斜壁などの場合では、10cm程度のスランプのコ
ンクリートを練混ぜた後、型枠に充填して振動成形して
から、1〜2時間前置き養生してブリージングが止まっ
てから上部をコテ仕上げした後、1時間程度を掛けて昇
温し、最高温度に達してから2〜3時間保持して、次い
で、約1時間冷却時間をとってから、脱型強度を得て脱
型している。この場合はコンクリートの練混ぜから脱型
までに5〜7時間程度要している。
【0004】コンクリート製品の製造において、コンク
リートスランプを5〜10cmとしているのは打ち込み
に必要なスランプということであり、軟らかすぎるとブ
リージングの発生量が多くなりコンクリートと型枠の間
に水道が出来て製品の肌を荒らして商品価値を下げる。
また、これより硬くなると打ち込みが出来難くなる。前
置き養生時間をとるのは、コテ仕上げはブリージングが
止まってからでないと出来ないことと、コンクリートが
軟らかいうちに急激な加熱養生を行うと熱膨張によって
コンクリート製品にひびわれが入ることによるものであ
る。
【0005】さらに、昇温速度をコントロールするの
は、昇温速度が速過ぎると熱ひびわれが発生し易くな
り、かつ、長期強度も低下することによるものである。
そして最高温度が高くなり過ぎても熱膨張によるひびわ
れの発生や長期強度の低下を招く結果となる。
【0006】また、冷却時間をとるのは、製品と外気温
との温度差による熱応力によるひびわれが発生する場合
があるためである。コンクリート製品の製造にはこのよ
うな種々の制限が加えられる結果、前述したような時間
配分とならざるを得ないのが現状である。
【0007】しかしながら、コンクリート製品は多品
種、多品目であり、同じ種類の製品でも種々のサイズが
あるにも拘わらず、一度に大量に出荷されることから、
これらの需要に答えるためには多種類で、しかも多数の
高価な型枠を保有しなければならないし、広大な製品ヤ
ードも必要である等の宿命的な課題を有している。
【0008】これらの課題を解決するためには、通常、
水硬性の高いセメントを使用するか、さらに塩化物、硝
酸塩、ロダン酸塩などで代表される凝結促進剤などを添
加してコンクリートの凝結硬化を速め、生産効率を上げ
ることが考えられる。しかしながら、これらの凝結促進
剤では強度発現速度を支配するアリット(Alite)
の水和速度は速くなるが、水和を開始するまでの潜伏期
までは短縮出来ないので前置き時間は短かくならない
し、加熱養生と凝結促進剤による短時間強度の増進は長
期強度が低下する等の課題がある。
【0009】本発明者らは、従来からの課題である短時
間強度の増進と長期強度の低下の防止という二律背反を
解決するために、セッコウと、硫酸アルミニウムやミョ
ウバン石と、亜硫酸ナトリウムなどを組み合わせたエト
リンガイトを生成する混和材を提案(特開平4−160
042号公報)した。しかしながら、この中では、コン
クリートを型枠に詰めてから1.5時間以内に脱型でき
るようなコンクリートの練混ぜ方法や養生方法および配
合条件などまでは言及されていない。
【0010】また、本発明者らは、コンクリートに不溶
性無水石膏と消石灰を添加して混練し、成形後、練り上
り温度よりも35〜55℃高い温度で蒸気養生すること
により、短時間で脱型強度を発現させるコンクリート成
形体の製造方法を提案(特開昭53−94329号公
報)した。しかしながら、この方法では、蒸気養生温度
が従来の温度の範囲内に留まり、短時間強度および本発
明より強度の絶対値がかなり小さい長期強度は得られる
が、コンクリートを高流動化して作業性を改善し、打設
の省力化、自動化および振動固めによる騒音公害を防止
しようとした場合には、コンクリートの凝結効果が著し
く遅延され、短時間強度が得られなくなる。しかし、本
発明では、高流動化することにより、むしろ、エトリン
ガイトを生成する成分の分散が良くなり、短時間強度お
よび長期強度がより一層高くなるものである。尚、本発
明では、特開昭53−94329号公報と同様のスラン
プの場合においてもより高い長期強度が得られることは
言うまでもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の様
な従来のコンクリート製品の製造技術に鑑み、短時間強
度の増進と長期強度の低下の防止という課題を解決し、
かつ、コンクリート製品工場において少ない型枠で生産
効率を上げるという宿命的な課題に対して鋭意研究した
結果、コンクリートを型枠に成形後、ほとんど前置き養
生時間をとることなく、かつ、昇温速度のコントロール
もしないで、急激な加熱養生を行っても熱膨張や長期強
度の低下のないコンクリート製品を、短時間で製造する
方法を知見して本発明を完成させたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第一の発
明は、エトリンガイトを生成する成分を添加して練混ぜ
たコンクリートを型枠に成形後、該型枠の雰囲気温度を
75℃以上に昇温し、その雰囲気温度で多くとも1.5
時間加熱養生した後、脱型することを特徴とするコンク
リート製品の製造方法である。
【0013】また、本発明の第二の発明は、エトリンガ
イトを生成する成分を添加して練混ぜたコンクリートを
型枠に成形後、該型枠を予め雰囲気温度を65℃以上に
設定してある加熱雰囲気中に入れ、その雰囲気温度で多
くとも1.5時間加熱養生した後、脱型することを特徴
とするコンクリート製品の製造方法である。
【0014】本発明の第一および第二の発明において、
好ましい実施態様としては、 (1)エトリンガイトを生成する成分を懸濁液にして添
加してコンクリートを練混ぜることを特徴とするコンク
リート製品の製造方法。 (2)エトリンガイトを生成する成分を懸濁液にして、
一度練混ぜた生コンクリートに添加して、再度、練混ぜ
ることを特徴とするコンクリート製品の製造方法。 (3)コンクリートの水セメント比を50wt%以下と
することを特徴とするコンクリート製品の製造方法。 (4)コンクリートの軟らかさをスランプフローで35
〜75cmとすることを特徴とするコンクリート製品の
製造方法。 (5)予め、型枠を40℃以上で余熱しておき、その中
にコンクリートを投入して成形することを特徴とするコ
ンクリート製品の製造方法。 (6)型枠にコンクリートを投入後成形し、その型枠の
投入口を解放状態で加熱養生することを特徴とするコン
クリート製品の製造方法。 (7)型枠にコンクリートを投入後成形し、その型枠の
投入口を密閉又は密閉に近い状態で加熱養生することを
特徴とするコンクリート製品の製造方法。 (8)型枠にコンクリートを投入後、遠心力を作用させ
て成形することを特徴とするコンクリート製品の製造方
法。が挙げられる。
【0015】また、本発明の二の発明における好ましい
実施態様として、 (9)加熱雰囲気が、養生槽またはコンクリートを直接
加熱可能な装置もしくは方法であることを特徴とするコ
ンクリート製品の製造方法。 が挙げられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のコンクリート製品の製造方法は、エトリンガイ
トを生成する成分を添加して練混ぜたコンクリートを用
いて成形を行なう。コンクリートに含有される成分は、
例えば前記のエトリンガイトを生成する成分、セメン
ト、砂、砕石、減水剤、増粘剤、水、混和材料などが挙
げられる。
【0017】本発明においてエトリンガイトを生成する
成分(以下、AFt、又はAFt成分などという)と
は、AFt(C3 A・3Ca SO4 ・32H2 O,C=
Ca O,A=Al23 )の分子式が示すように、可溶
性または反応性の硫酸塩化合物、アルミン酸塩化合物の
単独添加又はそれらの組み合わせであれば特に制限され
ないが、具体例としてはセッコウと、CA,C127
33 CS(S=SO3 )などを主成分とする結晶質
またはそれらの化学成分を有する非晶質のカルシウムア
ルミネート(以下、CAなどという)などの一種または
二種以上との組み合わせや、硫酸アルミニウム及び/又
はミョウバン石などの単独添加およびこれとセッコウ、
CAなどとの併用添加がある。
【0018】セッコウの単独添加はセメント中のC3
A,C4 AFなどのカルシウムアルミネートと反応して
AFtを生成させるが、アリット(Alite)の水和
速度を遅延させて短時間強度の発現を遅延させるので好
ましくないものである。したがって、セッコウは前記C
Aなどと併用添加とするのが好ましく、併用することに
より短時間強度を増進させることが可能となる。
【0019】また、硫酸アルミニウムおよびミョウバン
石については単独でもAFtを生成させ短時間強度の発
現を促進するが、強く促進すると長期強度が低下する傾
向が示されるので、セッコウとの併用添加は好ましいも
のであり、さらにCAなどと併用添加することは短時間
強度に対してより好ましい。
【0020】セッコウの種類は特に限定されることは
く、不溶性や難溶性のII型無水セッコウの他に、二水
セッコウ、半水セッコウ、III型無水セッコウが使用
されるが、長期強度の伸びから好ましいのは不溶性や難
溶性のII型無水セッコウである。
【0021】セッコウの添加量は、CAなどや、硫酸ア
ルミニウムおよびミョウバン石の1種又は2種以上と併
用添加する場合において、セメント100重量部に対し
てCa SO4 換算で、多くても9重量部であり、6重量
部以下が好ましく、1〜5重量部が最も好ましい。9重
量部を超えるようになるとアリット(Alite)の水
和の遅延作用が大きくなり過ぎて短時間強度が得られ難
くく、1重量部未満では長期強度の増大効果が小さくな
り好ましくない。
【0022】CAなどや、硫酸アルミニウムおよびミョ
ウバン石などは、いずれの場合も急結や偽凝結を生じさ
せない範囲で使用するのが好ましい。例えば、CAなど
の添加量はセメント100重量部に対して3重量部以下
として、セッコウをCAなどの量の0.5〜3倍(重量
部)とするのが好ましく、より好ましくは0.8〜2倍
である。セッコウとの配合比率に拘わらずCAなどの量
が3重量部を超えると急結が生じ易く、また、セッコウ
をその0.5倍未満とすると短時間強度は増進されるが
長期強度が低下するようになり、3倍量を超えると長期
強度は大きくなるが短時間強度が低くなる傾向を示すよ
うになる。
【0023】また、硫酸アルミニウムやミョウバン石の
添加量は、それぞれ単独添加の場合も、両者を併用して
添加した場合も、その無水物換算(不純物がある場合は
純度で換算)の合計量で、セメント100重量部に対し
て多くても2.5重量部であり、2.0重量部以下が好
ましく、最も好ましくは0.2〜1.5重量部である。
0.2重量部未満では短時間強度の発現効果が小さくな
るので好ましくなく、2.5重量部を超えるようになる
と長期強度の低下が著しく、また、同じ種類のセメント
でも、その銘柄やロットの違いによっても急結する場合
もあるので好ましくない。
【0024】さらに、硫酸アルミニウム及び/又はミョ
ウバン石とセッコウとを併用添加する場合や、さらにC
Aなどとも併用添加する場合も上記と同様の添加量範囲
で良いものである。
【0025】本発明において、AFt成分などを添加し
て練混ぜたモルタルやコンクリート(以下、コンクリー
トという)は型枠に成形された後、速やかに、加熱養生
される。この際、前置き養生時間はとる必要がなく、一
気に最高温度まで加熱するか、予め、最高温度まで雰囲
気温度を上げておいて、養生されるものである。
【0026】加熱方法は、特に制限されないが、好まし
くはエトリンガイトを生成する成分を添加して練混ぜた
コンクリートを型枠に成形後、該型枠の雰囲気温度を昇
温することにより加熱する方法、または該型枠を予め雰
囲気温度を加熱設定してある加熱雰囲気中に入れて加熱
する方法により行なう。具体的には常法のように蒸気に
よる加熱でも良いし、養生槽床面にパイプを配してその
中に温度をコントロールした熱湯や熱い油を通し、雰囲
気温度をコントロールさせても良い。さらにコンクリー
トを直接加熱可能な装置もしくは方法として、型枠をジ
ャケットにしてその中に温度をコントロールした熱湯や
熱い油を循環しても良いものである。また、型枠を直接
的、間接的に電気抵抗を利用して加熱するなどの方法や
電磁波などにより直接コンクリートを加熱する方法など
も採用される。
【0027】そして加熱養生開始から多くとも1.5時
間、すなわち1.5時間以内に脱型強度を得るために、
室温又は外気温から急速加熱する昇温を伴う養生方法で
は75℃以上必要であり、予め養生槽内等の雰囲気温度
を上げておく場合は65℃以上に設定することにより強
度の発現が顕著に高くなるものである。そして、最高温
度が高くなるほど加熱養生開始から1.5時間以内での
脱型強度も高くなるが、温度が高すぎるとセメントの種
類に拘らず常圧では長期強度の伸びが著しく阻害され
る。また、前記75℃未満及び65℃未満では水硬性の
高い早強セメントを用いても1.5時間以内では脱型強
度は得られ難い。従って、いずれの場合も90〜110
℃が最も好ましい。
【0028】なお、1.5時間以内に脱型強度を得るた
めの養生温度はセメントの種類により異なることがあ
り、例えば普通セメントの場合には、室温又は外気温か
ら急速加熱する昇温を伴う養生方法では85℃以上に、
予め養生槽内等の雰囲気温度を上げておく場合は75℃
以上に設定することが好ましい。また、早強セメントの
場合には、室温又は外気温から急速加熱する昇温を伴う
養生方法では75℃以上に、予め養生槽内等の雰囲気温
度を上げておく場合は65℃以上に設定することが好ま
しい。
【0029】加熱養生時間は1.5時間以内であるが、
養生温度が高くなるほど強度発現速度も速くなり、1.
5時間強度も増大する。しかしながら、雰囲気温度に対
してコンクリート温度の上昇が30〜45分遅れるため
に強度発現の開始も30〜45分遅れ、コンクリート製
品の種類にもよるが、脱型強度が得られるのは45〜6
0分程度からである。
【0030】また、本発明においてAFt成分などの添
加方法は、AFt成分などを混合して、又は、AFt成
分を別々にコンクリートに練混ぜるときに、他のコンク
リート材料と一緒に添加して練混ぜても良いが、AFt
成分などを練混ぜ水の一部や、さらにそれに減水剤の一
部又は全量を加えたものに懸濁させて添加して練混ぜる
と、AFt成分などのコンクリート中への分散効果が上
がるために短時間強度が高くなる。また、長期強度も高
くなるものである。
【0031】そして、AFt成分などの添加はスランプ
ロスを促進するので、AFt成分などを添加しないで練
混ぜたコンクリートから、1個又は2個以上のコンクリ
ート製品を製造するために必要分のコンクリートを再計
量して、それにAFt成分などの懸濁液をAFt成分な
どが適量となるように添加して再度練混ぜても良く、こ
の方法はスランプロスなどからくる作業時間に拘束され
ないので、一回で多量に練混ぜたコンクリートから沢山
の二次製品を製造するのに好ましい方法である。
【0032】本発明において、コンクリートの水セメン
ト比は50wt%以下とする。水セメント比が小さいほ
ど短時間強度や長期強度の発現が大きくなるが、好まし
くは45wt%以下、最も好ましくは42〜20wt%
である。50wt%を超えると短時間強度が得られ難
く、また、20wt%未満とするには単位セメント量が
多くなり過ぎて、コンクリート自身の水和熱が大きくな
り、そのための熱ひびわれなどの問題が発生し易くなる
し、適正なスランプ又はスランプフローを得るために必
要な減水剤量も多くなるので凝結遅延性が大きくなり短
時間強度が得られ難くなるので好ましくない。
【0033】本発明において、コンクリートの軟らかさ
をスランプフローで35〜75cm(スランプでは、概
ね、20cm以上となる)と大きくして高流動化する。
コンクリートの高流動化は無振動または微振動で流し込
み成型が出来、かつ、ジャンカの発生を低減又は防止す
る効果を有するが、さらに、AFt成分などを懸濁液で
添加することと併用することによりコンクリートへのA
Ft成分の分散がさらに良くなりコンクリートが軟らか
いにも拘わらず強度発現効果も向上するものである。
【0034】そしてこの場合、スランプフローが35c
m未満では無振動または微振動による流し込み成型での
ジャンカの低減又は防止する効果や、AFt成分などの
分散効果による強度発現効果は劣るようになり、75c
mを超える場合はブリージングや骨材の沈下などの材料
分離などの現象が生じ易くするので好ましくない。な
お、スランプフローは好ましくは40〜70cm、より
好ましくは50〜65cmである。
【0035】なお、高流動化のタイミングは、特に、限
定されることはなく凝結硬化が始まらない時間内であれ
ば任意の時間に行えば良いが、通常は、一回目のコンク
リートの練混ぜ時にAFt成分も添加して流動化する方
法と、AFt成分を添加しないで通常スランプのコンク
リートを練混ぜた後、適宜必要分のコンクリートを再計
量してAFt成分を添加し、再練混ぜ時に流動化され
る。
【0036】本発明において、常法で行われるように、
コンクリートの水セメント比の調節および高流動化を行
うためやブリージングの発生や、骨材の沈下を防止する
ために高性能減水剤や高性能AE減水剤、増粘剤が適宜
使用される。
【0037】高性能減水剤とはナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物系やメチルナフタレンスルホン酸ホルマ
リン縮合物系およびアントラセンスルホン酸ホルマリン
縮合物系などやこれらとリグニンの共縮合物系などのポ
リアルキルアリルスルホン酸塩系や、メラミンホルマリ
ン樹脂スルホン塩系などの減水剤であり、比較的多量に
添加しても空気連行性がなく、減水率も大きく、凝結の
過遅延や異常凝結などを生じないものであり、高性能A
E減水剤とはポリカルボン酸塩系の空気連行性のある減
水率の大きい減水剤である。
【0038】また、増粘剤とはセルロース系やアクリル
系の水溶性高分子であり、コンクリートに粘性を与える
と同時に自己流動性を与え、かつ、材料分離を押さえる
ものである。これらはコンクリート配合によって適宜適
量添加される。
【0039】また、高強度を得るためやコンクリートの
高流動化を助長するために、炭酸カルシウムや高炉スラ
グ、シリカフューム、フライアッシュなどの混和材料を
目的に応じて適量添加することも通常の手段であり、本
発明においても好ましいものである。
【0040】さらに、本発明においては、より効率良く
脱型強度を得るために、予め型枠を余熱しておくことは
有効な手段である。余熱の手段は特に制限されないが、
余熱温度は40℃以上必要であり、200℃以下が好ま
しく、90〜180℃が最も好ましい。40℃未満では
余熱の効果は小さく、200℃を超えるようになると型
枠に塗布した離型剤が蒸発しコンクリートが型枠に付着
するようになる場合もあり製品の肌がハツリとられるな
ど好ましくない現象が生ずる。
【0041】本発明において、型枠にコンクリートを成
形した後コンクリート投入口を解放したまま加熱養生す
るものである。さらにコンクリート製品の形状や蒸気加
熱以外の養生方法では投入口を密閉又は密閉に近い状態
で養生することはより好ましい方法であり、特に、加熱
養生方法に拘わらず密閉時にコンクリートに拘束力を与
えることは強度の面や熱膨張によるひびわれ防止対策に
は最も好ましいことである。さらに中空の斜壁、柱、梁
などでは振動成形だけでなく、10G程度以下の軽度の
遠心力を数分間作用させることはコンクリートを分離さ
せないで外面の空気泡を除くのに好ましい方法である。
【0042】なお、本発明におけるセメントとは、各種
ポルトランドセメント、ビーライトセメントの他に、前
述した混和材料を混合した混合セメント又はフィラーセ
メントであり、この中で水硬性の高いセメントほど早期
脱型性に優れ、早強セメントと普通セメントでは、前者
の方が養生温度が低くても、あるいは養生時間がより短
くても早期に脱型強度は得られ易い。しかしながら、C
117 Ca F2 や、非晶質C127 およびCAを多量に
含有する急硬性を呈するセメントに対しては使用できな
い。また、本発明における水セメント比の計算には前述
の混和材料は混合セメントと見なして含めるが、エトリ
ンガイトを生成する成分は含めないものである。
【0043】本発明のコンクリート製品の製造方法は、
コンクリート二次製品を含む成形体の製造に好適であ
り、コンクリート製品としては例えばヒーム管、マンホ
ール、U字溝、L字擁壁、ポンツーン、プレキャスト
板、セグメント、各種ブロック、ボックスカルバート、
桁、梁、道路用コンクリート製品などが挙げられる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明するが、
これらに限られるものではない。
【0045】実施例1 表1の普通セメントを用いたコンクリート配合を用い
て、AFt成分などである各種セッコウと、硫酸アルミ
ニウム、ミョウバン石を600℃で仮焼したものと、C
Aなどを組み合わせ、その添加量も変えてコンクリート
に添加して練混ぜ、それをキャップレスのφ10×20
cmの型枠に棒状バイブレーターで成型して蒸気養生槽
にその供試体を入れ、その後、直ぐに蒸気加熱によって
室温から85℃まで急速加熱して加熱開始から1.5時
間で取り出し、直ちに圧縮強度を測定した。また、脱型
した別の供試体を屋外曝露養生して28日強度を測定し
た。その結果を表2〜4に示す。
【0046】コンクリートの練混ぜは、20±3℃の室
内において、AFt成分などは粉体のままセメントに混
合して、砂、砕石などのコンクリート材料と一緒に遊星
型の強制練りミキサーに添加して、撹拌と同時に減水剤
を溶解した練混ぜ水を加え、30リットル分のコンクリ
ートを120秒間練り混ぜた。また、硫酸アルミニウム
や仮焼ミョウバン石を添加する場合はスランプが低下す
るので、その分は減水剤量を追加(後添加)してスラン
プを調整した。
【0047】なお、すべての実施例において、セッコウ
やAFt成分などはセメント100重量部に対して無水
物換算した重量部で示した。
【0048】
【表1】
【0049】《使用材料》(1)コンクリート材料 イ:セメント:普通ポルトランドセメント(電気化学工
業社製、比重3.16) ロ:セメント:早強ポルトランドセメント(電気化学工
業社製、比重3.12) ハ:砂 :新潟県姫川産 ニ:砕石 :新潟県姫川産砕石 ホ:減水剤 :デンカFT500(電気化学工業社製、
ポリアルキルアリルスルホン酸塩系、液体)
【0050】(2)AFt成分など A:セッコウ類 A−1:II型無水セッコウ(フッ酸セッコウ,粉末度
6000cm2 /g) A−2:二水セッコウ(試薬,粉末度3000cm2
g) A−3:半水セッコウ(試薬,粉末度5400cm2
g) A−4:III型無水セッコウ(A−2を180℃で熱
処理)B:硫酸アルミニウム等 B−1:硫酸アルミニウム(18水塩、工業原料,顆粒
状) B−2:仮焼ミョウバン石(勝光山産,純度90%,粉
末度1500cm2/g)C:カルシウムアルミネート(CA)など C−1:C127 組成物を熔融して急冷して非晶質とし
たもの(粉末度で6000cm2 /g) C−2:市販のアルミナセメント(アルミナ2号,電気
化学工業社製)
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】(注)1.5時間で強度発現がない場合
は、脱型せずに20℃の室内で翌日まで養生してから脱
型し、その後、屋外暴露養生とした。
【0055】表2〜4において、セッコウに硫酸アルミ
ニウム0.1重量部併用添加ではセッコウの遅延性が強
く1.5時間強度は全く得られないが長期強度は増大さ
せる。そしてセッコウと硫酸アルミニウムとの併用にお
いて、セッコウの添加量を多くして行くと1.5時間強
度はセメント100重量部に対して5重量部までは増大
し、それを超えるようになると低下する傾向を示すが、
長期強度は順次増大する。また、セッコウ添加量が多く
1.5時間強度が低くなる場合は硫酸アルミニウムなど
を増量することでカバーできるが、長期強度は低下する
傾向となっている。そしてセッコウ添加量は9重量部以
下が好ましく、6重量部以下がより好ましく、1.5時
間強度と28日強度のバランスから1〜5重量部が最も
好ましいことが示される。
【0056】また、CAなどとの組み合わせではCAな
どに対してセッコウ量が多い場合は長期強度は大きくな
るが1.5時間強度は小さくなり、その反対の場合は逆
の傾向が示され、CAなどに対してセッコウ量(重量
比)が0.5〜3倍が好ましく、セッコウとしては9重
量部以下である。そして1.5時間強度と長期強度のバ
ランスからは0.8〜2倍がより好ましいことが示され
る。
【0057】硫酸アルミニウム単独の場合もセッコウと
併用添加した場合も、その添加量が多くなるほど1.5
時間強度は大きくなるが、長期強度は低下する傾向が示
され、セメント100重量部に対して2.5重量部以下
が好ましく、2重量部以下がより好ましく、0.2〜
1.5重量部が最も好ましいことが示される。
【0058】実施例2 実験No.1−3〜1−8、1−27、1−33のコン
クリートを用いて、養生温度を80、85、90、10
0、110℃とした以外は、実施例1と同様(室温20
℃からのからの急速加熱)に行った1.5時間の脱型強
度の測定結果を表5に示す。
【0059】但し、養生温度が110℃の場合は型枠の
打ち込み面を水分が蒸発しないようにポリエチレンシー
トとガラス板と重しを乗せヒーターによる乾燥機の中で
養生した。
【0060】
【表5】
【0061】表5より、室温からの急速加熱養生する方
法では1.5時間で脱型強度を得るためには85℃以上
必要であることを示している。また、85℃養生では実
施例1と同様の強度となり、再現性の良いことが示され
た。
【0062】実施例3 表1のコンクリート配合の普通セメントを早強セメント
に代えて、養生温度を70、75、85、90℃とし
て、実施例2と同様にコンクリートの種類(但し、セメ
ントは早強セメントに代えた)について同様の実験を行
った結果を表6に示す。
【0063】
【表6】
【0064】表6より、早強セメントを使用することに
より、昇温を伴う場合の養生温度は75℃から急速に高
い脱型強度が示され、その後、養生温度が高いほど脱型
強度も高くなるが、85℃から90℃にかけて更に顕著
に強度の伸びが示される。
【0065】実施例4 実験No.1−3〜1−8、1−27、1−33のコン
クリートを用いて、予め雰囲気温度を70、75、8
0、90、100、110℃に設定した養生槽で蒸気養
生した以外は、実施例1と同様に行った1.5時間の脱
型強度の測定結果を表7に示す。
【0066】但し、養生温度が110℃の場合は型枠の
打ち込み面を水分が蒸発しないようにポリエチレンシー
トとガラス板と重しを載せ、ヒーターによる乾燥機の中
で養生した。
【0067】
【表7】
【0068】表7より、予め、雰囲気温度を設定してお
いた場合は、室温から昇温した場合よりも養生効率が良
く、75℃以上から1.5時間強度の発現は顕著とな
り、養生温度が高くなるほど1.5時間強度は大きくな
るが、110℃では若干低下する傾向を示すのはキャッ
プレス型枠においてもその打ち込み面付近が少し熱膨張
したためである。しかしながら、これは斜壁などの製造
においては、その形状からくる自拘束力によりカバーで
きるし、コンクリート投入口に蓋を取り付け拘束するこ
とにより問題ないものである。
【0069】実施例5 表1のコンクリート配合の普通セメントを早強セメント
に代えて、予め設定する養生温度を60、65、75、
90℃として、実施例4と同様にコンクリートの種類
(但し、セメントは早強セメントに代えた)について同
様の実験を行った結果を表8に示す。
【0070】
【表8】
【0071】表8より、早強セメントを使用することに
より、予め、養生温度を設定した場合では65℃から急
速に高い脱型強度が示され、養生温度が高いほど脱型強
度も高くなるが、75℃から90℃にかけて更に顕著に
強度の伸びが示される。
【0072】実施例6 実験No.1−1〜1−10、1−27、1−33のコ
ンクリートを用いて、AFt成分などを懸濁液にして添
加し、予め雰囲気温度を75℃に設定した蒸気養生槽で
養生した以外は、実施例1と同様に行った1.5時間の
脱型強度と28日材齢強度を測定した結果を表9に示
す。
【0073】なお、AFt成分などは、コンクリートの
練混ぜ水量からAFt成分などの2倍量の水量と、コン
クリート全体に使用量する半分の減水剤量を用いて懸濁
液を作製し、コンクリートを練り混ぜる時に添加した。
【0074】
【表9】
【0075】表9より、AFt成分などを懸濁液にして
添加することにより、その分散性が向上し、1.5時間
強度および材齢28日の長期強度の増大が示される。
【0076】実施例7 実験No.6−4について、AFt成分などを懸濁液に
して添加して練混ぜたコンクリートを、さらに減水剤を
任意に後添加することによりスランプフローを任意に変
えてコンクリートを練混ぜφ10×20cmのキャップ
レス型枠に、単に流し込み、手で揺するだけで成型し、
75℃に設定したコンクリート製の蒸気養生槽で養生
し、1.5時間後に取り出し、脱型強度を測定した。そ
の実験結果を表10に示す。なお、この場合はφ10×
20cmの供試体の端部のジャンカや気泡の状態も観察
した。
【0077】
【表10】
【0078】(注)ジャンカ、気泡の有無の評価 × :供試体の端部にジャンカの部分がある。なお、強
度測定時はジャンカの部分を切断して研磨してから行っ
た。 △ :供試体の表面に気泡が点在。 ○ :供試体の表面に気泡がないか、少ない。 * :僅かにブリージングが発生。 **:ブリージングが発生し黄色(減水剤の色)を呈し
た。
【0079】表10より、通常のスランプよりは流動化
してスランプフローを大きくすることで、さらにAFt
成分などの分散が良くなり、より短時間で脱型強度が得
られるようになるが、大きくし過ぎるとブリージングな
どの材料分離が発生して凝結硬化が遅延され、短時間強
度は逆に低下する傾向が示され、そしてスランプフロー
は35〜75cmの範囲が良く、好ましくは40〜70
cm、より好ましくは50〜65cmが好ましいことが
示される。また、コンクリートを流動化することによ
り、流し込み成型でジャンカの発生を低減又は防止する
ことができるも示される。
【0080】実施例8 表11に示すコンクリート配合を使用し、セメント10
0重量部に対して、A−1を3重量部とB−1を1.0
重量部を実施例6と同様の懸濁液にして添加し、コンク
リートを練混ぜ、φ10×20cmのキャップレス型枠
に成型し、75℃に設定してあるコンクリート製の蒸気
養生箱に入れ、1.5時間の脱型強度と、脱型後20℃
の室内気乾養生した材齢28日強度を測定した。その結
果を表12に示す。
【0081】
【表11】
【0082】
【表12】
【0083】表11、12より、水セメント比が小さく
なるほど1.5時間強度は増大するが、水セメント比が
50%から強度が発現し、45%以下が好ましく、42
%以下が最も好ましいことが示される。また、水セメン
ト比が25%から20%と低くなると1.5時間強度の
発現が低くなる傾向となるのは、減水剤量が多くなり過
ぎ、遅延性が大きくなることによるものと考えられる。
【0084】実施例9 実施例8の実験No.8−3のコンクリートを使用し
て、型枠の肉厚を2cmとしたφ10×20cmのキャ
ップレス型枠を作製し、これを予め余熱しておきコンク
リートを打ち込み、成型後直ちに養生した以外は、実施
例8と同様の実験を行った結果を表13に示す。
【0085】
【表13】
【0086】(注)*印:コンクリートが型枠に付着
し、ハツリ取られる。尚、離型剤は市販の油性のものを
使用した。
【0087】表13より、型枠を余熱しておくと1.5
時間強度は大きくなることが示される。そして、余熱温
度は40℃より効果を示し、90℃以上より顕著となる
が、200℃ではコンクリートが型枠に付着するように
なり、好ましくは90〜180℃であることが示され
る。
【0088】実施例10 実施例8の実験No.8−3のコンクリートを使用し
て、容量500リットルの二軸ミキサーで450リット
ル分のコンクリートを練混ぜ、幅100×長さ360×
高さ10cmのプレキャスト板(φ6mmの鉄筋を使用
したピッチ15cmのメッシュをダブルで配筋、かぶり
を3cmとした)を注水から20分間で棒状バイブレー
ターを骨材が分離しないように軽く併用して打設(平打
ち)して、水滴によりコンクリート面が荒らされないよ
うにアクリル板を乗せ、ブルーシートを掛けて50cm
程度の空間を作り蒸気を吹き込み、20℃から85℃ま
で蒸気加熱して1.5時間養生して脱型した。そしてプ
レキャスト板の側面のひびわれ観察と、同様に養生した
φ10×20cmの通常の型枠で成形した供試体強度を
測定した結果、プレキャスト板の側面には僅かに細く短
いひびわれが観察される程度であり、1.5時間強度は
13.6N/mm2 、脱型後、屋外養生した材齢28日
強度は51.9N/mm2 の値が示された。
【0089】実施例11 実施例8の実験No.8−3のコンクリートを使用し
て、容量500リットルの二軸ミキサーで300リット
ル分のコンクリートを練混ぜた。但し、始めは、AFt
成分などと水および減水剤の一部控えて(添加しない
で)スランプ12cm±2cmのコンクリートを練混
ぜ、小さい方の外径が82cm、大きい方の外径が10
5cm、高さ45cmの斜壁(無筋)1個分のコンクリ
ートを計量し、容量100リットルのモルタルミキサー
で、1個分に相当する残りの練混ぜ水と減水剤量で懸濁
したAFt 成分などを添加して再度練混ぜてスランプフ
ローを60〜70cmとし、前記斜壁に流し込み、適宜
棒バイブレーターを掛けた後、斜壁上部(コンクリート
投入口)に蓋をしてから、20℃から急速加熱で85℃
に昇温して1.5時間で脱型した。
【0090】そして斜壁全体の気泡やひびわれ観察と、
同様に養生したキャップレス型枠によるφ10×20c
mの供試体強度を測定した結果、斜壁には内外面には気
泡、ひびわれ共に観察されなかった。また、1.5時間
強度は16.6N/mm2 、脱型後、屋外養生した材齢
28日強度は53.4N/mm2 の値が示された。
【0091】なお、始めに練混ぜたコンクリートの注水
から養生開始までは20分要した。また、加熱養生方法
は床面に200℃に加熱した油を通したパイプを配した
室の中で行った。
【0092】実施例12 図1の製造フロー図に示す工程によりコンクリート製品
を作製した。実施例8の実験No.8−3のコンクリー
トを使用して、容量500リットルの二軸ミキサーで3
00リットル分のコンクリートを練混ぜた。但し、始め
は、AFt 成分などと水および減水剤の一部控えてスラ
ンプ12cm±2cmのコンクリートを練混ぜ、小さい
方の外径が82cm、大きい方の外径が105cm、高
さ45cmの斜壁(無筋)1個分のコンクリートを計量
し、容量100リットルのモルタルミキサーで、1個分
に相当する残りの練混ぜ水と減水剤量で懸濁したAFt
成分などを添加して再度練混ぜてスランプフローを60
〜70cmとし、前記斜壁に流し込み、適宜棒バイブレ
ーターを掛けた後、コンクリート投入口に蓋を取り付
け、回転板の上で2〜3Gの遠心力を1分間作用させ
て、予め、蒸気を用いて75℃に設定してある養生槽に
入れ1.5時間加熱養生して脱型した。
【0093】そして斜壁全体の気泡やひびわれ観察と、
同様に養生したφ10×20cmのキャップレス型枠に
よる供試体強度を測定した結果、斜壁には内外面には気
泡、ひびわれ共に観察されなかった。また、1.5時間
強度は13.9N/mm2 、脱型後、屋外養生した材齢
28日強度は55.7N/mm2 の値が示された。な
お、始に練混ぜたコンクリートの注水から蒸気養生開始
までは20分要した。
【0094】
【発明の効果】以上のように、本発明のAFtを生成す
る成分や混和材を添加して65℃以上(予め、養生温度
を設定しておいた場合)又は75℃以上(室温、外気温
から急速加熱した場合)の温度で、前置き養生や昇温時
間をとることなく加熱養生することにより、熱膨張がな
く、長期強度を害することなく、1.5時間以内の短時
間で脱型強度を得ることができる。
【0095】さらに、AFtを生成する成分や混和材を
懸濁して添加してコンクリート中への分散効果を高くす
ることにより、1.5時間以内の短時間での脱型強度は
さらに高くなり、かつ、スランプフローを35〜75c
mとすることによりジャンカの発生を低減又は防止する
だけでなく、短時間強度も向上させることが出来る。ま
た、型枠を予め余熱しておくことにより短時間強度を高
くすることも可能である。
【0096】従って、本発明を使用することにより、コ
ンクリート製品の生産効率を高めるだけでなく、生産工
程も簡略化出来、騒音公害をなくすことも出来るもので
ある。さらに、多種類、多数の高価な型枠を保有する必
要もなく、広大な製品ヤードも必要でなくなるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例12の製造フローを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C04B 103:12 (72)発明者 柴田 哲保 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内 (72)発明者 島村 敬之 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内 (72)発明者 村瀬 優 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内 (72)発明者 芹澤 宏悦 東京都新宿区西新宿1丁目22番2号 羽田 ヒューム管株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エトリンガイトを生成する成分を添加し
    て練混ぜたコンクリートを型枠に成形後、該型枠の雰囲
    気温度を75℃以上に昇温し、その雰囲気温度で多くと
    も1.5時間加熱養生した後、脱型することを特徴とす
    るコンクリート製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 エトリンガイトを生成する成分を懸濁液
    にして添加してコンクリートを練混ぜることを特徴とす
    る請求項1記載のコンクリート製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 エトリンガイトを生成する成分を懸濁液
    にして、一度練混ぜた生コンクリートに添加して、再
    度、練混ぜることを特徴とする請求項1記載のコンクリ
    ート製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 コンクリートの水セメント比を50wt
    %以下とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かの項に記載のコンクリート製品の製造方法。
  5. 【請求項5】 コンクリートの軟らかさをスランプフロ
    ーで35〜75cmとすることを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかの項に記載のコンクリート製品の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 予め、型枠を40℃以上で余熱してお
    き、その中にコンクリートを投入して成形することを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれかの項に記載のコンク
    リート製品の製造方法。
  7. 【請求項7】 型枠にコンクリートを投入後成形し、そ
    の型枠の投入口を解放状態で加熱養生することを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれかの項に記載のコンクリー
    ト製品の製造方法。
  8. 【請求項8】 型枠にコンクリートを投入後成形し、そ
    の型枠の投入口を密閉又は密閉に近い状態で加熱養生す
    ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項に記
    載のコンクリート製品の製造方法。
  9. 【請求項9】 型枠にコンクリートを投入後、遠心力を
    作用させて成形することを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれかの項に記載のコンクリート製品の製造方法。
  10. 【請求項10】 エトリンガイトを生成する成分を添加
    して練混ぜたコンクリートを型枠に成形後、該型枠を予
    め雰囲気温度を65℃以上に設定してある加熱雰囲気中
    に入れ、その雰囲気温度で多くとも1.5時間加熱養生
    した後、脱型することを特徴とするコンクリート製品の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 エトリンガイトを生成する成分を懸濁
    液にして添加してコンクリートを練混ぜることを特徴と
    する請求項10記載のコンクリート製品の製造方法。
  12. 【請求項12】 エトリンガイトを生成する成分を懸濁
    液にして、一度練混ぜた生コンクリートに添加して、再
    度、練混ぜることを特徴とする請求項10記載のコンク
    リート製品の製造方法。
  13. 【請求項13】 コンクリートの水セメント比を50w
    t%以下とすることを特徴とする請求項10乃至12の
    いずれかの項に記載のコンクリート製品の製造方法。
  14. 【請求項14】 コンクリートの軟らかさをスランプフ
    ローで35〜75cmとすることを特徴とする請求項1
    0乃至13のいずれかの項に記載のコンクリート製品の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 予め、型枠を40℃以上で余熱してお
    き、その中にコンクリートを投入して成形することを特
    徴とする請求項10乃至14のいずれかの項に記載のコ
    ンクリート製品の製造方法。
  16. 【請求項16】 型枠にコンクリートを投入後成形し、
    その型枠の投入口を解放状態で加熱養生することを特徴
    とする請求項10乃至15のいずれかの項に記載のコン
    クリート製品の製造方法。
  17. 【請求項17】 型枠にコンクリートを投入後成形し、
    その型枠の投入口を密閉又は密閉に近い状態で加熱養生
    することを特徴とする請求項10乃至15のいずれかの
    項に記載のコンクリート製品の製造方法。
  18. 【請求項18】 型枠にコンクリートを投入後、遠心力
    を作用させて成形することを特徴とする請求項10乃至
    17のいずれかの項に記載のコンクリート製品の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 前記加熱雰囲気が、養生槽またはコン
    クリートを直接加熱可能な装置もしくは方法であること
    を特徴とする請求項10記載のコンクリート製品の製造
    方法。
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