JPH10101108A - 蓋のロック機構 - Google Patents

蓋のロック機構

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JPH10101108A
JPH10101108A JP26182996A JP26182996A JPH10101108A JP H10101108 A JPH10101108 A JP H10101108A JP 26182996 A JP26182996 A JP 26182996A JP 26182996 A JP26182996 A JP 26182996A JP H10101108 A JPH10101108 A JP H10101108A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋の周縁の複数箇所を容器に固定する場合に
おいても開閉を簡便なものとする。 【解決手段】 容器4の開口を閉じる蓋1の容器4への
ロック機構である。蓋1の表面側に取り付けられるとと
もに蓋1との間隔が可変とされている可動体12で容器
4に係止する係止部50を備えたフック5を支持する。
該フック5を容器4との係止方向に付勢する付勢手段6
を設けるとともに、可動体12の蓋1への接近に伴って
フック5を広げて容器4とフック5との係止状態を付勢
手段6に抗して解除する解除部16を蓋1に設ける。蓋
1に対して可動体12を接近させればフック5による固
定が解除されて蓋1を開くことができる状態となり、蓋
1から可動体12を遠ざければフック5による固定が行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は容器の開口を閉じる
蓋をロックするための蓋のロック機構に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】大型容器の開口を閉じる蓋で容器に蝶番
を介して取り付けられているもの、特に容器の密閉性が
求められるものでは、容器の開口縁に複数本のスイング
ボルトを間隔をおいて取り付けて、蓋を閉じた状態で各
スイングボルトを蓋の外周縁に設けた溝に通し、各スイ
ングボルトに螺合させたナットを締め付けることで蓋を
容器に密着させる構成としたものが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、蓋の開閉に
あたっては、ナットに対する操作とスイングボルトを回
動させる操作とを各スイングボルト毎に必要とし、開閉
に伴う手間が非常に多い。本発明はこのような点に鑑み
為されたものであり、その目的とするところは蓋の周縁
の複数箇所を容器に固定する場合においても開閉を簡便
に行うことができる蓋のロック機構を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明は、容器
の開口を閉じる蓋の容器へのロック機構であって、蓋の
表面側に取り付けられるとともに蓋との間隔が可変とさ
れている可動体と、容器に係止する係止部を備えて上記
可動体に支持されたフックと、該フックを容器との係止
方向に付勢する付勢手段と、上記蓋に設けられて可動体
の蓋への接近に伴ってフックを広げて容器とフックとの
係止状態を上記付勢手段に抗して解除する解除部とを備
えていることに特徴を有している。蓋に対して可動体を
接近させればフックによる固定が解除されて蓋を開くこ
とができる状態となり、蓋から可動体を遠ざけるだけで
フックによる固定が行われるものである。
【0005】この時、付勢手段としてばねを用いれば、
容器の開口がどの方向を向いている時でも上記の動作を
得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例につい
て説明すると、図中1は容器4に対して蝶番2によって
開閉自在に取り付けられた蓋であり、該蓋1の中央には
アームが十字状に伸びるとともに各先端にフック5を備
えた可動体12とハンドル14とが取り付けられてい
る。
【0007】ここにおける可動体12は図1に示すよう
にその中心部に軸受メタル13を介してナット11を内
蔵しているもので、可動体12に対して軸回りの回転が
自在なナット11には、蓋1の中心から立設された昇降
用ボルト10が螺合している。そしてナット11におけ
る可動体12よりも上方に突出する角根部に前記ハンド
ル14が取り付けられており、昇降用ボルト10に螺合
しているナット11をハンドル14によって回転させる
ことで、可動体12は蓋1に対して上下動を行う。
【0008】可動体12のアームの各先端に取り付けら
れたフック5は、軸15によって可動体12に対して回
動自在に枢着されたものであるとともに、可動体12の
上面とフック5の外面とに跨がって取り付けられた板ば
ね6によって、蓋1の中心方向へと向かうばね付勢力が
与えられているもので、先端には容器4のフランジ40
下面に係止することになる係止突起50を備えている。
【0009】また蓋1の外周縁には各フック5の両側に
位置するガイド片16,16が設けられているのである
が、各ガイド片16の上端面は蓋1の中心側において低
くなった傾斜を有するガイド面17とされて、フック5
の両側面に形成された段面51と上下方向において対向
している。また、ガイド面17はフック5を軸支してい
る軸15よりも蓋1の中心から見て外周に位置するとこ
ろに設けられている。図中19は蓋1の下面における容
器4の開口縁と対向する位置に配されたパッキンであ
る。
【0010】この蓋1においては、図1に示すように、
蓋1と可動体12との間隔が大きくなっている時、フッ
ク5の係止突起50が容器4のフランジ40下面に引っ
掛け係止されているとともに蓋1が容器4の開口縁に押
し付けられて容器4の上端開口を閉じており、容器4は
密閉された状態にある。そしてハンドル14を回してナ
ット11を回転させることで可動体12を蓋1側に移動
させると、フック5の下降で係止突起40がフランジ4
0の下面から離れ、次いで図4に示すように、ガイド片
16のガイド面17が蓋1の中心からみて軸15よりも
外周側の位置でフック5の段面51を押し上げるため
に、フック5は板ばね6に抗して外側へと回動し、図5
に示すようにフック5先端の係止突起50がフランジ4
0の下方位置より外れる。従って蓋1を引き上げること
で蓋1を開くことができる。そして蓋1を開いた状態で
もフック5は図5に示すような押し開かれた状態を保
つ。
【0011】逆に蓋1を閉じた後、ハンドル14を逆方
向に回すことで蓋1に対して可動体12を上方へ移動さ
せれば、ガイド面17によるフック5の押圧がなくなる
ためにフック5は板ばね6による付勢を受けて先端の係
止突起50をフランジ40の下方位置に移動させる。更
に可動体12を上方へ移動させれば係止突起50がフラ
ンジ40の下面に引っ掛け係止されることで、蓋1を閉
じた状態のロックがなされる。
【0012】蓋1を開閉するにあたっては、フック5と
いうロック部材を備えたものであるにもかかわらず、ハ
ンドル14を回すことで蓋1に対して可動体12を上下
動させるだけで各フック5には全く手を触れなくともロ
ック解除及びロックを行うことができるものである。蓋
1と可動体12との間隔変更を昇降用ボルト10とナッ
ト11とによって行うものを示したが、この構成に限定
されるものではなく、たとえばリンクを用いたものであ
ってもよい。この場合、レバー型のハンドル14をリン
クに連結すると操作がさらに簡単となる。ただしリンク
で構成する場合はトッグルリンクのようなリンク自体が
ロックが可能な構成となっているものが好ましい。もち
ろん、可動部12の蓋1に対する上記移動は、電動モー
タやソレノイド、油圧もしくは空気圧シリンダー等を用
いて行わせてもよく、このような駆動部材を用いた時に
は蓋1のロック及びロック解除の遠隔制御による自動化
を図ることができる。
【0013】また、図示例においては可動体12のアー
ム先端を蓋1の外周付近に位置させ、この先端にフック
5を取り付けるとともに、ガイド片16を蓋1の外周縁
に設けたものを示したが、可動体12とフック5との連
結点、つまり軸15の位置は蓋1の中心寄りであっても
よく、この場合、ロック解除時にフック5を押し広げる
ガイド片16も蓋1の上面に配置することができる。フ
ック5の数が任意であることはもちろんである。
【0014】さらに、フック5を容器1との係止方向に
付勢する板ばね6を備えて、蓋1の向きにかかわらず、
上記付勢力が得られるようにしたものを示したが、図に
示すような容器1の上面開口を閉じるものであれば、フ
ック5が自重のみ(もしくは錘)で容器4の係止方向に
付勢されるようにしたものであってもよい。つまり、付
勢手段として重さによるモーメントを利用してもよいも
のである。
【0015】図6以下は蓋1を容器4に枢着している蝶
番2の構造を示しており、該蝶番2は容器4側に固着さ
れた蝶番片21と、蓋1側に固着された蝶番片22と、
この両蝶番片21,22の軸受部23,24を貫通する
軸3と、ねじりコイルばね29、そしてカバー38で構
成されている。蝶番片21は円筒状の軸受部23を有す
るもので、軸3はこの軸受部23に挿通されているとと
もに、軸受部23にねじ込まれたビス27の先端が長手
方向中央部に形成された環状の溝30内に位置すること
で軸3の軸方向の位置決めがなされている。
【0016】蓋1には一対の蝶番片22,22が固着さ
れるのであるが、これら蝶番片22,22の軸受部2
4,24は上記軸受部23の軸方向両側において軸受メ
タル25を介して軸3の外周に配されて、軸3に対して
軸回りの回転が自在とされている。そして軸3における
ところの蝶番片21の軸受部23及び蝶番片22の軸受
部24よりも外側に突出している両端部の外周に夫々ね
じりコイルばね29,29が配されている。これらねじ
りコイルばね29は、一端29aを軸3の端面に形成さ
れた溝32に係止し、他端29bを蝶番片22に係止す
ることで、軸3に対して蝶番片22に回転方向のばね力
を加えるものであり、蝶番片22にビス止め固定される
有底筒状のカバー38によって覆われる。図中36は溝
32からのねじりコイルばね29一端29aの抜け止め
のために軸3の端面にビス37で固定されたばね止め板
である。
【0017】また、蝶番片21の軸受部23には図8に
示すように先端を軸3に設けた凹所31に当接させる調
整ねじ26がねじ込まれて軸受部23に対する軸3の回
り止めがなされている。従って上記ねじりコイルばね2
9の一端29aは固定された位置にある。そしてねじり
コイルばね29の他端29bが係止されている蝶番片2
2は、蓋1に固定されているために蓋1の開閉に伴って
軸3に対して回転する。
【0018】ここにおいて、図9に示すように、蓋1を
開いた状態でねじりコイルばね29がフリーの状態とな
っており、図9に示す状態から蝶番片22を蓋1を閉じ
る方向、つまり図中反時計回り方向に回転させれば、蝶
番片22がねじりコイルばね29の他端29bを押して
ねじりコイルばね29にばね力を蓄積させるようにして
いるために、この蝶番2は蓋1を閉じている時、蓋1を
開く方向のばね力を発揮し、該ばね力によって蓋1を開
くのに必要な力を軽減させる。また、上記ばね力は蓋1
が自重で急激に閉じてしまうことを防ぐ。
【0019】上記ばね力は、前述の調整ねじ26のねじ
込み量を変更して軸3の回り止め位置を変えることで簡
単に調整することができる。また、ねじりコイルばね2
9の他端29bが常時蝶番片22に係止しておらず、ほ
ぼ直立状態にある蓋1を閉じていく途中で上記他端29
bが蝶番片22に当接係止するようにしているために、
上記調整はばね力が軸3に全くかかっていない状態で行
うことができ、ばね力の調整、殊にばね力を強くする方
向の調整操作が容易となっている。
【0020】また、両蝶番片21,22の軸受部23,
24よりも軸3の端部を突出させて、軸3の外周に配し
たねじりコイルばね29の一端29aを係止しているこ
とから、カバー38を取り外せばねじりコイルばね29
が露出する。このために、ねじりコイルばね29の組み
付けや保守交換を簡便に行うことができる。さらに、蝶
番片21の軸受部23の両側に蝶番片22,22の軸受
部24,24を配し、軸3の両端をこれら軸受部23,
24の外部に突出させて、軸3の両端部の各外周に夫々
ねじりコイルばね29,29を配していることから、2
つのねじりコイルばね29,29について、上述のよう
に夫々組み付けや保守交換を簡便に行うことができる上
に、蓋1の重さに対抗させるばね力を2つのねじりコイ
ルばね29で分担させることができるために、そしてね
じりコイルばね29としてその断面形状が角形であるば
ね材で形成されたものを用いているために、重量のある
蓋1に対抗することができるばね力を発揮する蝶番2を
コンパクトに形成することができるものである。
【0021】殊に、該軸受2はばね部材を軸方向両側に
ふって配置しているために、軸方向中央部を特に小径に
仕上げることができ、従って上記ハンドル14の直径を
大きくしてハンドル14操作を軽く行えるようにした時
にも、蓋2の開閉がハンドル14と軸受2との衝突を招
くことのないものとして構成することができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明においては、蓋の表
面側に取り付けられるとともに蓋との間隔が可変とされ
ている可動体を蓋に接近させれば、可動体に支持されて
いるフックが蓋の解除部によって広げられて容器とフッ
クとの係止状態が解除されるものであり、逆に可動体を
蓋から遠ざければ付勢手段による付勢でフックが容器に
係止されると同時に蓋が容器の開口に押し付けられて容
器の密閉がなされるものであり、フックが複数本ある時
でも可動体を移動させるだけの操作でロック及びロック
解除を行うことができ、各フックに全く手を触れる必要
がなく、蓋の周縁の複数箇所を容器に固定する場合にお
いても開閉を簡便に行うことができるものである。
【0023】そして上記付勢手段としてばねを用いてい
る時には容器の開口がどの方向を向いている時でも上記
の動作を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の破断正面図であ
る。
【図2】同上の全体構成を示す平面図である。
【図3】同上の部分側面図である。
【図4】同上のフックの動作を示す破断正面図である。
【図5】同上のフックの動作を示す破断正面図である。
【図6】同上の蝶番の縦断面図である。
【図7】同上の蝶番の側面図である。
【図8】同上の蝶番の横断面図である。
【図9】同上の蝶番のねじりコイルばねの配置を示す概
略側面図である。
【符号の説明】
1 蓋 4 容器 5 フック 6 板ばね 12 可動体 16 ガイド片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器の開口を閉じる蓋の容器へのロック
    機構であって、蓋の表面側に取り付けられるとともに蓋
    との間隔が可変とされている可動体と、容器に係止する
    係止部を備えて上記可動体に支持されたフックと、該フ
    ックを容器との係止方向に付勢する付勢手段と、上記蓋
    に設けられて可動体の蓋への接近に伴ってフックを広げ
    て容器とフックとの係止状態を上記付勢手段に抗して解
    除する解除部とを備えていることを特徴とする蓋のロッ
    ク機構。
  2. 【請求項2】 付勢手段はばねであることを特徴とする
    請求項1記載の蓋のロック機構。
JP26182996A 1996-10-02 1996-10-02 蓋のロック機構 Expired - Lifetime JP2919390B2 (ja)

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