JPH10100714A - 自動変速機の変速操作入力装置 - Google Patents

自動変速機の変速操作入力装置

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JPH10100714A
JPH10100714A JP28001196A JP28001196A JPH10100714A JP H10100714 A JPH10100714 A JP H10100714A JP 28001196 A JP28001196 A JP 28001196A JP 28001196 A JP28001196 A JP 28001196A JP H10100714 A JPH10100714 A JP H10100714A
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shift
shift lever
lever
neutral
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Keisuke Miyoshi
啓介 三好
Hirokazu Nishizumi
博和 西角
Koji Yanai
康志 柳井
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Delta Kogyo Co Ltd
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Mazda Motor Corp
Delta Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速段を手動操作で切り換えるMレンジの選
択位置がシフトレバーによる各レンジの選択位置の列上
の一端においてDレンジの選択位置に隣接して設けら
れ、かつMレンジ内での手動変速操作が上記列の方向に
沿って行われる自動変速機において、Dレンジ側からM
レンジ側への誤操作を当該装置のシフトレバー操作方向
の寸法の増大を回避しながら防止する。 【解決手段】 シフトレバーに設けられたシフトピン2
1と協働して該レバーの所定レンジ間の操作を規制する
ガイドプレート41に、該シフトレバーをMレンジの中
立位置に付勢する前後一対のカム部材51,52を支持
させると共に、シフトレバーのDレンジ側からMレンジ
側への操作時に、上記シフトピン21をDレンジ側のカ
ム部材51に当接させることにより、Mレンジへの誤操
作を阻止するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機、特に
変速段を予め設定されている変速特性に基づいて自動的
に切り換えるオートレンジ(以下、Dレンジという)の
他に、シフトレバーを所定方向に揺動させることにより
変速段を切り換えるマニュアルレンジ(以下、Mレンジ
という)を有する自動変速機の変速操作入力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、車両用の自動変速機として、変速
段を予め設定されている変速特性に基づいて自動的に切
り換えるDレンジ等の他に、シフトレバーを所定方向に
揺動させることにより変速段を切り換えるMレンジを備
えたものが実用化されつつあり、このような自動変速機
として、例えば特開平4−244655号公報に開示さ
れたものがある。
【0003】この自動変速機においては、車体前後方向
の第1のシフトゲート内でシフトレバーの揺動操作によ
って、P(駐車)、R(後退)、N(中立)、D(ドラ
イブ)、3(3速)、2(2速)、1(1速)のレンジ
が選択可能とされていると共に、上記Dレンジの選択位
置から横方向に延びるゲートを介して、Mレンジ用とし
て第1のシフトゲートに平行な第2のシフトゲートが設
けられている。そして、この第2のシフトゲート内にお
いて、シフトレバーを中立位置に付勢すると共に、この
中立位置から前方へ操作すると変速段が1段シフトアッ
プし、後方へ操作すると変速段が1段シフトダウンする
ように構成されている。
【0004】ところで、上記のように、通常のレンジ選
択用の第1のシフトゲートの横にMレンジ用の第2のシ
フトゲートを設けた場合、シフトゲートの全体形状ない
しシフトレバーの動作領域の幅が広くなると共に、これ
に伴って変速操作装置の全体としても横方向に寸法が大
きくなる。そのため、車体への取り付けに支障を来した
り、周辺機器との間のレイアウトを困難にすることにな
る。
【0005】これに対しては、車体前後方向に並ぶ各レ
ンジの選択位置の列の一端にMレンジの選択位置を配置
し、シフトレバーをこの列の当該端部まで操作したとき
にMレンジが選択されると共に、このMレンジの選択位
置内におけるシフトレバーの前後方向の操作により変速
段がシフトアップもしくはシフトダウンされるように構
成することが考えられる。これによれば、シフトレバー
は前後方向に直線状に移動するだけとなって、該シフト
レバーの動作領域の幅が狭くなり、これに伴って変速操
作装置の横方向寸法も抑制されることになる。
【0006】また、このように構成した場合、例えば従
来からの各レンジの選択位置の列の一端にDレンジの選
択位置に隣接させてMレンジの選択位置を設けたものと
すると、Pレンジ、Rレンジ或はNレンジからDレンジ
への切り換え操作時に、シフトレバーが誤ってMレンジ
の選択位置まで操作されることが起こり得るが、これに
対しては、Dレンジの選択位置とMレンジの選択位置と
の間に、例えばシフトレバーに設けたピン部材が当接す
ることにより該レバーのMレンジ側への移動を阻止する
障壁が設けられ、Mレンジへの操作時には、上記ピンを
移動させて障壁を乗り越えさせる操作を必要とするよう
に構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
構成した場合、次のような新たな問題の発生が考えられ
る。
【0008】つまり、Mレンジを含む全レンジの選択位
置を一列に配置すると、シフトレバーの動作領域ないし
変速操作装置の横方向の寸法は抑制される反面、前後方
向には寸法が大きくなり、特にMレンジの選択位置に
は、前後方向にシフトアップ位置、中立位置及びシフト
ダウン位置が設けられるから、前後方向の寸法の増大が
著しくなる。
【0009】そして、その上に上記のような障壁をDレ
ンジの選択位置とMレンジの選択位置との間に設けよう
とすると、この障壁は、Dレンジ側からMレンジ側へシ
フトレバーが勢いよく操作された場合にも、その操作力
を確実に受け止める必要があって十分な厚さが要求され
るから、変速操作装置の前後方向の寸法がさらに増大す
ることになる。その結果、この前後方向寸法の増大によ
って車体への取り付けやレイアウトに支障を来すことに
なるのである。
【0010】本発明に係る変速操作入力装置は、Mレン
ジを有する自動変速機における上記のような実情に対処
するものであり、Mレンジを含む全レンジの選択位置が
車体前後方向に一列に配置される構成において、該装置
の前後方向の寸法の増大を極力抑制することを課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では次のような手段を用いる。
【0012】まず、本願の特許請求の範囲の請求項1に
記載した発明(以下、第1発明という)は、変速段を自
動的に切り換えるDレンジと手動操作で切り換えるMレ
ンジとを含む複数のレンジを有し、シフトレバーによる
これらのレンジの選択位置が一列に配置されていると共
に、上記Mレンジの選択位置がこの列の一端においてD
レンジの選択位置に隣接して設けられ、かつ、Mレンジ
内での手動変速操作が上記列の方向に沿って行われるよ
うに構成された自動変速機の変速操作入力装置におい
て、上記Mレンジの選択位置内でシフトレバーを中立位
置に付勢する中立付勢部材を車体側部材に支持させると
共に、シフトレバーのDレンジ側からMレンジ側への操
作時に該シフトレバーに当接してその移動を規制する規
制手段を設け、この規制手段を上記中立付勢部材を用い
て構成したことを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載した発明(以下、第
2発明という)は、上記第1発明において、車体側部材
に、シフトレバーに設けられたシフトピンと協働して該
レバーの所定のレンジ間の操作を規制するガイドプレー
トを該レバーの操作方向に沿って立設し、このガイドプ
レートに中立付勢部材を支持させたことを特徴とする。
【0014】そして、請求項3に記載した発明(以下、
第3発明という)は、上記第1発明において、シフトレ
バーのDレンジ側からMレンジ側への操作時に該シフト
レバーに当接してその移動を規制する規制手段を、中立
付勢部材のみによって構成したことを特徴とする。
【0015】一方、請求項4に記載した発明(以下、第
4発明という)は、上記第2発明において、ガイドプレ
ートのシフトレバー側の面に凹陥部を設け、この凹陥部
内に中立付勢部材を収納、支持させたことを特徴とす
る。
【0016】また、請求項5に記載した発明(以下、第
5発明という)は、同じく第2発明において、ガイドプ
レートに中立付勢部材の作動を一定範囲に規制するスト
ッパ部を設けたことを特徴とする。
【0017】さらに、請求項6に記載した発明(以下、
第6発明という)は、上記第2発明において、ガイドプ
レートを合成樹脂により車体側部材に一体的に成形した
ことを特徴とする。
【0018】また、請求項7に記載した発明(以下、第
7発明という)は、上記第1発明において、中立付勢部
材により、Mレンジでシフトレバーを中立位置に付勢す
る一方、該Mレンジ内でのシフトレバーの手動変速操作
に連動して変速段切り換えスイッチを操作するように構
成したことを特徴とする。
【0019】そして、請求項8に記載した発明(以下、
第8発明という)は、同じく第1発明において、シフト
レバーに、該レバーのDレンジ側からMレンジ側への操
作時に規制手段に当接してその移動を規制する一方、押
し下げ操作により該レバーのMレンジ側への移動を可能
とするシフトピンを設けると共に、Mレンジでこのシフ
トピンの押し下げ操作が解除されたときに、中立付勢部
材により該シフトピンを介してシフトレバーを中立位置
に付勢するように構成したことを特徴とする。
【0020】上記の手段を用いることにより、本願各発
明はそれぞれ次のように作用する。
【0021】まず、第1発明によれば、各レンジの選択
位置の列の一端にMレンジの選択位置がDレンジの選択
位置に隣接して設けられ、かつ、Mレンジ内での手動変
速操作が上記列の方向に沿って行われるように構成され
ている場合に、シフトレバーのDレンジ側からMレンジ
側への移動時に該シフトレバーに当接してその移動を規
制する規制手段を設けたので、他のレンジからDレンジ
への操作時にシフトレバーが誤ってMレンジまで操作さ
れることが防止されると共に、特に、この規制手段をM
レンジ内でシフトレバーを中立位置に付勢する中立付勢
部材を用いて構成したので、この規制手段をDレンジの
選択位置とMレンジの選択位置との間に設けた障壁によ
って構成する場合より、当該変速操作入力装置のシフト
レバー操作方向の寸法が短縮されることになる。
【0022】その場合に、第2発明によれば、上記の規
制手段としても用いられる中立付勢部材を、車体側部材
に設けられたシフトレバーのガイドプレートに支持させ
たので、この中立付勢部材を支持するための部材を別途
設ける必要がなくなる。そして、第3発明によれば、上
記の規制手段を中立付勢部材のみによって構成したの
で、当該変速操作入力装置の上記方向の寸法の増大が一
層抑制されることになる。
【0023】一方、第4発明によれば、ガイドプレート
に中立付勢部材が支持される場合に、該ガイドプレート
のシフトレバー側の面に凹陥部を設け、この凹陥部内に
中立付勢部材を収納するようにしたので、ガイドプレー
トの厚さないし強度を確保しながら、該中立付勢部材支
持部の幅方向の寸法を抑制することが可能となる。
【0024】また、第5発明によれば、ガイドプレート
に中立付勢部材の作動を一定範囲に規制するストッパ部
を設けたので、このストッパ部を別部材で構成する場合
より、部品点数が少なくなって構造が簡素化されること
になる。
【0025】さらに、第6発明によれば、上記ガイドプ
レートを合成樹脂により車体側部材に一体的に成形した
ので、これを車体側部材とは別に成形して結合する場合
より、部品点数が少なくなって構造が簡素化されること
になる。
【0026】また、第7発明によれば、Mレンジでシフ
トレバーを中立位置に付勢する中立付勢部材を利用し
て、該Mレンジ内でのシフトレバーの手動変速操作に連
動して変速段切り換えスイッチを操作するように構成し
たので、この中立付勢部材とは別に、Mレンジ内でのシ
フトレバーの操作に連動して切り換えスイッチを操作す
る部材を設ける必要がなくなり、部品点数が少なくな
る。
【0027】そして、第8発明によれば、シフトレバー
に設けられたシフトピンが、シフトレバーのDレンジ側
からMレンジ側への操作時に規制手段に当接してその移
動を規制すると共に、押し下げ操作により該レバーのM
レンジ側への操作を可能とする一方、Mレンジでは、中
立付勢部材によりこのシフトピンを介してシフトレバー
が中立位置に付勢されることになるので、シフトレバー
のMレンジ側への操作を規制し或は許容するためのシフ
トピンが、Mレンジで該シフトレバーを中立付勢する際
にも用いられることになり、これらを異なる部材で行わ
せる場合より部品点数が少なくなる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0029】図1は、この実施の形態に係る変速操作入
力装置1の外観を示すもので、当該自動車の運転席側方
の車体部材Xにはカバー2が取り付けられ、該カバー2
に設けられた前後方向に細長い開口部2aからシフトレ
バー3の上部が突出されている。
【0030】このシフトレバー3は、上記カバー2の開
口部2aに沿って前後方向に操作されて、その操作位置
により、前方からPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレ
ンジ及びMレンジが選択されるようになっている。ま
た、Mレンジの操作位置には、中立位置を中心として前
後にシフトアップ位置及びシフトダウン位置がそれぞれ
設けられている。そして、これらの操作位置を示す表示
板4が上記カバー2における開口部2aの側方に設けら
れていると共に、該開口部2aは、シフトレバー3に係
合されて該レバー3の操作に従って前後にスライドする
スライドプレート5によって閉鎖されている。
【0031】ここで、このシフトレバー3は、パイプ部
材3aによって本体が構成されていると共に、その中間
部より上方の部分は被覆部材3bで覆われており、また
上端の操作部3cには、シフト操作に対する規制を解除
するための規制解除ボタン3dが設けられている。
【0032】なお、Dレンジにおいては予め設定された
変速特性に基づいて変速段が自動的に切り換えられ、ま
た、Mレンジにおいては、シフトレバーの所定方向の揺
動操作により変速段が切り換えられるようになっている
が、これらのレンジでの変速制御、及びP,N,Rの各
レンジでの制御は周知であるので、ここでは詳しい説明
を省略する。
【0033】次に、変速操作入力装置1の上記カバー2
より下方に配置された部分の構造を説明すると、図2及
び図3に示すように、この装置1は、合成樹脂で成形さ
れて、前後4か所のボルト穴11……11に挿通される
ボルト(図示せず)により車体に取り付けられるベース
部材10を有する。
【0034】このベース部材10の中央部には下方へ突
出する中空箱状の突出部12が設けられ、この突出部1
2の左右両側面に孔12a,12aが設けられていると
共に、上記シフトレバー3を構成するパイプ部材3aの
下端部には、逆T字状(図4参照)をなすように横方向
に延びる同じくパイプ部材でなる支軸3eが固着されて
おり、この支軸3eの左右両端部が上記突出部12の孔
12a,12aにそれぞれ嵌合されて、シフトレバー3
が該突出部12ないしベース部材10に前後に揺動可能
に支持されている。
【0035】そして、このベース部材10上には、シフ
トレバー3の位置決め機構、該シフトレバー3の各レン
ジ間での操作を規制する操作規制機構、該シフトレバー
3がMレンジに操作されたことを検出するMレンジスイ
ッチの操作機構、Mレンジ内におけるシフトレバー3に
対する中立付勢機構及びシフトアップ、シフトダウン操
作を検出するシフトアップスイッチ及びシフトダウンス
イッチの操作機構等が配設されている。
【0036】上記位置決め機構は、ベース部材10に設
けられた位置決め部13と、シフトレバー3に取り付け
られた位置決め用板バネ部材14とで構成されている。
このうち、位置決め部13は、ベース部材10の上面中
央部におけるシフトレバー3の突出部の前方に該ベース
部材10に一体的に立設された前後方向の壁によって構
成されていると共に、その上縁は上記シフトレバー3の
揺動中心を中心とするほぼ円弧面とされ、この円弧面に
前方からPレンジ用、Rレンジ用、Nレンジ用、Dレン
ジ用及びMレンジ用の位置決め凹部13p,13r,1
3n,13d,13mが設けられている。
【0037】また、上記板バネ部材14は、シフトレバ
ー3の本体を構成するパイプ部材3aにおける上記カバ
ー2のやや下方位置に固着されたブラケット15に、ボ
ルト16及び回り止めピン17を用いて後端部が固着さ
れて前方へ延びていると共に、その前端部は係合部14
aとされて、上記ベース部材10の位置決め部13にお
ける各凹部13p,13r,13n,13d,13mの
うちのシフトレバー操作位置に対応する凹部に係合さ
れ、これにより、該シフトレバー3が各操作位置におい
て位置決めされるようになっている。その場合に、位置
決め部13におけるMレンジ用凹部13mは、Mレンジ
内でシフトレバー3をシフトアップ及びシフトダウン操
作可能なように前後にやや広い凹部とされている。
【0038】なお、上記ブラケット15には、操作ケー
ブル18の後端部が連結されている。このケーブル18
は、ベース部材10の前端部に取り付けられたケーブル
ガイド19を通って前方に延びて、図示しないインヒビ
タスイッチや、コントロールバルブユニットにおけるマ
ニュアルバルブや、パーキング機構等に導かれ、これら
にシフトレバー3の操作を伝達するようになっている。
【0039】一方、シフトレバー3には、前述のレンジ
間の操作規制機構、Mレンジスイッチの操作機構、該シ
フトレバー3に対する中立付勢機構及びシフトアップ、
シフトダウンスイッチの操作機構等を構成するシフトピ
ン21が設けられている。
【0040】このシフトピン21の取り付け構造を図4
により説明すると、シフトレバー3の本体を構成するパ
イプ部材3aにおける上記ブラケット18の固着位置の
直下方には、左右両側面に上下に長い長穴3f,3fが
それぞれ設けられていると共に、これらの長穴3f,3
fにはシフトピン21が挿通されて、その両端部21
a,21bがパイプ部材3aの左右両側に突出されてい
る。ここで、該シフトピン21の左側の端部21aは丸
棒の状態であるが、右側の端部21bは扁平に成形され
ている。
【0041】このシフトピン21は、パイプ部材3a内
に配置されて該パイプ部材3a内を上下に移動可能とさ
れた支持部材22に中央部を支持されて、上記長穴3
f,3fの範囲内で、該支持部材22と共に上下移動可
能とされていると共に、パイプ部材3a内における支持
部材22の下方には、該支持部材22及びシフトピン2
1を上方に付勢するリターンスプリング23が配設され
ている。また、該支持部材22の上方にはコイルを密に
巻いてなるスプリング24がパイプ部材3a内に挿通さ
れ、シフトレバー3の上端の操作部3cにおける規制解
除ボタン3dの押し込み操作により、該スプリング24
を介して上記支持部材22及びシフトピン21が上記リ
ターンスプリング23に抗して下方へ押し下げられるよ
うになっている。
【0042】そして、上記ベース部材10におけるシフ
トレバー3の操作経路の前方に向かって左側の側方に
は、上記シフトピン21によって操作されるMレンジス
イッチの操作機構が備えられている。
【0043】この機構は、図5に拡大して示すように、
シフトレバー3の上記側方におけるMレンジの操作位置
の近傍においてベース部材10に立設された支持プレー
ト31と、該支持プレート31のシフトレバー3側の面
の上部にピン32を介して中央部が揺動自在に支持され
た操作レバー33と、上記ピン32に巻き付けられて両
端が支持部材31と操作レバー33とにそれぞれ係止さ
れていることにより、該操作レバー33を図5のA方向
に付勢するツルマキバネ34とを有すると共に、上記支
持プレート31における操作レバー33の後端部33a
の下方にMレンジスイッチ35が取り付けられている。
なお、支持プレート31には、上記ツルマキバネ34
による操作レバー33のA方向の揺動を所定位置で規制
するためのストッパ部31aが設けられている。
【0044】そして、操作レバー33の前端部33b
が、シフトレバー3がMレンジに操作されたときに上記
シフトピン21の左側の端部21aに係合し、該シフト
ピン21が上記ボタン3dの押し込み操作の解除により
長穴3fに沿って上方へ移動するときに、該操作レバー
33が上記ツルマキバネ34の付勢力に抗して反A方向
に揺動され、後端部33aが上記Mレンジスイッチ35
をON操作するようになっている。
【0045】また、ベース部材10におけるシフトレバ
ー3の操作経路の前方に向って右側の側方には、図6に
拡大して示すように、その経路に沿ってガイドプレート
41が該ベース部材10に一体的に立設され、このガイ
ドプレート41と、シフトレバー3に備えられたシフト
ピン21とにより、前述のシフト操作規制機構が構成さ
れている。
【0046】上記ガイドプレート41は、シフトレバー
3側の面の前部に設けられた厚肉部42を有し、この厚
肉部42に、上記シフトピン21の右側の端部21bと
係合することにより、シフトレバー3のPレンジ位置側
からRレンジ位置側への操作を規制する第1規制面42
aと、Rレンジ位置側からPレンジ位置側への移動を規
制する第2規制面42bと、Nレンジ位置側からRレン
ジ位置側への移動を規制する第3規制面42cとが設け
られて、シフトレバー3のこれらのレンジ間での操作を
規制するようになっている。そして、上記ボタン3dの
押し込み操作により、前述のスプリング24及び支持部
材22を介してシフトピン21が下方に押し下げられた
ときに、この規制が解除されて、シフトレバー3の上記
操作が許容されるようになっている。
【0047】さらに、このガイドプレート41のシフト
レバー3側の面には、前部に設けられた上記の厚肉部4
2に加えて、後部にも厚肉部43が設けられ、これらの
厚肉部42,43の間が凹陥部44とされていると共
に、この凹陥部44を利用して、Mレンジ内でのシフト
レバー3に対する中立付勢機構と、シフトアップ、シフ
トダウンスイッチの操作機構とが設けられている。
【0048】これらの機構は、上記凹陥部44内に配置
された前後一対の第1,第2カム部材51,52を用い
て構成されており、これらのカム部材51,52によっ
てMレンジ位置に操作されたシフトレバー3を中立位置
に保持すると共に、該レバー3が中立位置から前後のシ
フトアップ位置またはシフトダウン位置に操作されたと
きには、いずれかのカム部材を介してシフトアップスイ
ッチ53もしくはシフトダウンスイッチ54を操作する
ようになっている。
【0049】上記一対のカム部材51,52のうち、後
方に配置されたシフトダウン用の第2カム部材52の上
端部にはガイドプレート41側に突出するピン部52a
が一体的に設けられており、また、前方に配置されたシ
フトアップ用の第1カム部材51の上端部には穴51a
が設けられて、上記第2カム部材52のピン部52aが
第1カム部材51の穴51aに挿通された上で、ガイド
プレート41に設けられた穴に嵌合されて抜け止めされ
ており(図4参照)、これにより、両カム部材51,5
2が上端部における共通の支点を中心として、下部がそ
れぞれ前後に揺動可能に支持されている。また、第2カ
ム部材52の上記ピン部52aにはツルマキバネ55が
巻き付けられ、その両端部が両カム部材51,52に設
けられた係止穴51b,52bにそれぞれ係止されて、
これらのカム部材51,52が互いに接近する方向B,
C、即ち第1カム部材51は後方、第2カム部材52は
前方に付勢されている。
【0050】そして、ガイドプレート41の凹陥部44
内における両カム部材51,52に挟まれた位置には、
シフトレバー3側へ突出する中央ストッパ部45が設け
られて、該ストッパ部45の前後両面で、上記ツルマキ
バネ55の付勢力によるカム部材51,52の互いに接
近する方向B,Cへの揺動を規制するようになってい
る。
【0051】また、第1カム部材51の下端部には、肉
盛りにより補強された下方への突出部51cが設けら
れ、シフトレバー3がDレンジ側からMレンジ側へ操作
されたときに、シフトピン21が該突出部51cに当接
すると共に、このカム部材51が上記中央ストッパ部4
5によって後方への揺動が規制されていることにより、
シフトレバー3のMレンジ側への操作が阻止されるよう
になっている。
【0052】そして、シフトピン21が押し下げられた
ときに、該シフトピン21と上記第1カム部材51の突
出部51cとの当接が回避されて、シフトレバー3のM
レンジ側への操作が許容されるようになっており、ま
た、このMレンジ位置でシフトピン21の押し下げ操作
を解除すれば、該シフトピン21は中央ストッパ部45
により互いに接近する方向への揺動が規制された第1,
第2カム部材51,52の間の間隙内に進入し、シフト
ピン21がこの間隙内に位置する状態が、シフトレバー
3のMレンジ内における中立位置とされている。
【0053】また、シフトレバー3がこの位置から前方
に操作されると、シフトピン21を介して前側の第1カ
ム部材51がツルマキバネ55に抗して前方(反B方
向)へ揺動されると共に、該カム部材51は前方へ所定
量揺動した位置で、ガイドプレート41の前側の厚肉部
42の後面に設けられた前側ストッパ部42dに当接
し、この位置でシフトレバー3のMレンジ内での前方へ
の操作が規制されるようになっている。
【0054】また、シフトレバー3が中立位置から後方
に操作されると、シフトピン21を介して後側の第2カ
ム部材52が同じくツルマキバネ55に抗して後方(反
C方向)へ揺動されると共に、該カム部材52も後方へ
所定量揺動した位置で、ガイドプレート41の後側の厚
肉部43の前面に設けられた後側ストッパ部43dに当
接し、この位置でシフトレバー3のMレンジ内での後方
への操作が規制されるようになっている。そして、この
シフトレバー3の前後の操作規制位置が、Mレンジ内で
のシフトアップ位置及びシフトダウン位置とされてい
る。
【0055】さらに、図6及び図7に示すように、一対
のカム部材51,52のガイドプレート41側の面には
棒状のスイッチ操作部51d,52dがそれぞれガイド
プレート41に直交する方向に突設され、その先端部が
ガイドプレート41に設けられた長穴46,47を貫通
して該プレート41の背面側に突出している。そして、
このガイドプレート41の背面に、シフトレバー3のシ
フトアップ位置及びシフトダウン位置への操作をそれぞ
れ検出する前述のシフトアップスイッチ53及びシフト
ダウンスイッチ54が前後に取り付けられており、シフ
トレバー3のシフトアップ位置への操作により第1カム
部材51が前方へ揺動されたときには、該カム部材51
のスイッチ操作部51dの先端がシフトアップスイッチ
53の接片53aを押圧して該スイッチ53をONし、
シフトレバー3のシフトダウン位置への操作により第2
カム部材52が後方へ揺動されたときには、該カム部材
52のスイッチ操作部52dの先端がシフトダウンスイ
ッチ54の接片54aを押圧して、該スイッチ54をO
Nするようになっている。
【0056】次に、この変速操作入力装置1の作用を説
明する。
【0057】シフトレバー3の上端の操作部3cに備え
られた規制解除ボタン3dを押していないときは、該シ
フトレバー3の下部に設けられたシフトピン21は長穴
3f,3fの上方に位置する。この状態では、図6に示
すように、DレンジとNレンジとの間ではシフトピン2
1の移動が規制されないので、シフトレバー3をこれら
のレンジ間で自由に操作することができるが、Nレンジ
からRレンジへは、シフトピン21がガイドプレート4
1における厚肉部42の第3規制面42cに当接するこ
とによりシフトレバー3の操作が規制される。また、シ
フトレバー3がPレンジにあるときも、シフトピン21
が上記ガイドプレート41の厚肉部42における第1規
制面42aに当接してRレンジやDレンジ側への操作が
規制される。
【0058】また、規制解除ボタン3dを半ば押し込ん
だ状態では、シフトピン21が長穴3f,3fの中間位
置まで押し下げられ、NレンジからRレンジ側への操作
が可能となるが、この状態ではシフトピン21が第2規
制面42bに当接するので、RレンジからPレンジへの
操作は規制される。そして、上記規制解除ボタン3dを
さらに押し込んでシフトピン21を長穴3f,3fの下
部まで移動させれば、上記RレンジからPレンジへの操
作及びPレンジからRレンジ側への操作も可能となる。
【0059】一方、シフトピン21が長穴3f,3fの
上部に位置する状態では、Dレンジ側からMレンジ側へ
シフトレバー3を操作したときに、該シフトピン21が
前側の第1カム部材51における下方への突出部51c
に当接すると共に、このカム部材51はガイドプレート
41に設けられた中央ストッパ部45に当接して後方へ
の揺動が阻止されているから、シフトレバー3のMレン
ジ側への操作が阻止されることになる。これにより、N
レンジ等の前方に位置するレンジからDレンジへの操作
時に、シフトレバー3が誤ってMレンジまで操作され
る、といった誤操作が防止されることになる。
【0060】そして、Dレンジにおいて規制解除ボタン
3dを押し込み操作してシフトピン21を押し下げる
と、該シフトピン21と上記突出部51cとの当接が回
避されるので、シフトレバー3のMレンジ側への操作が
可能となる。
【0061】また、このMレンジの選択位置で上記ボタ
ン3dの押し込み操作を解除すれば、シフトピン21が
ツルマキバネ55により互いに接近する方向に付勢され
ている第1,第2カム部材51,52の間の間隙に進入
し、この位置で両カム部材51,52間に保持されるこ
とにより、シフトレバー3がMレンジの中立位置に保持
されることになる。
【0062】そして、このときシフトピン21の上方へ
の移動により、図5に示すように、該ピン21の左側の
端部21aがMレンジスイッチ操作機構における操作レ
バー33の前端部33bを押し上げる。これにより、該
レバー33が反A方向に揺動して、その後端部33aが
Mレンジスイッチ35をON操作することになり、この
スイッチ35からのON信号により、当該自動変速機の
コントロールユニットがMレンジに操作されたことを検
知する。
【0063】つまり、シフトレバー3のMレンジへの操
作後、規制解除ボタン3dの押し込み操作を解除するこ
とにより、Mレンジ内でのシフトレバー3の操作による
手動変速が可能な状態となり、したがって、シフトレバ
ー3のMレンジへの操作のみで変速が可能となる場合の
ような、運転者の意図しない変速が行われるといった不
都合が防止され、当該変速操作入力装置1ないし変速機
としての信頼性が確保される。
【0064】さらに、このMレンジの選択位置でシフト
レバー3を上記の中立位置から前方のシフトアップ位置
に操作すれば、前側の第1カム部材51が前方へ揺動し
て、該カム部材51の操作部51dがガイドプレート4
1の背面の前側に配置されたシフトアップスイッチ53
をON操作し、逆に後方のシフトダウン位置に操作すれ
ば、後側の第2カム部材52が後方へ揺動して、該カム
部材52の操作部52dが同じくガイドプレート41の
背面の後側に配置されたシフトダウンスイッチ54をO
N操作する。そして、これらのスイッチ53,54から
の信号が上記コントロールユニットに入力されることに
より、該コントロールユニットは変速段を1段、シフト
アップまたはシフトダウンするように変速指令を出力す
る。
【0065】ところで、上記のような構成の変速操作入
力装置1によれば、Nレンジ等の前方に位置するレンジ
からDレンジへの操作時に、シフトレバー3が誤ってM
レンジまで操作されることが防止されることになるが、
その場合に、この誤操作は、Mレンジ内でシフトレバー
3を中立位置に付勢する前側の第1カム部材51を介し
て、ガイドプレート41に設けられた中央ストッパ部4
5によって阻止されることになる。
【0066】つまり、一般的には、シフトレバーのDレ
ンジからMレンジへの誤操作を防止するためには、Mレ
ンジ側への大きな操作力を受け止めるための十分な厚さ
を有する障壁部をシフトレバーのDレンジ位置とMレン
ジ位置との間に設けなければならず、そのため、Dレン
ジ位置とMレンジ位置との間隔が広くなり、ひいては当
該装置の前後方向の寸法が増大することになるのである
が、上記のようにシフトレバー3の中立付勢用のカム部
材51を利用してMレンジ側への誤操作を阻止するよう
にしたので、上記のような障壁部を設ける場合の前後方
向の寸法の増大が回避される。
【0067】また、Mレンジ側への操作力は最終的には
十分な強度を有するガイドプレート41に受け止められ
るので、長期の使用にあっても、上記のような誤操作が
確実に防止されると共に、この誤操作防止用にシフトレ
バー3の中立付勢用のカム部材51とそのストッパ部4
5とを用いるだけであるから、誤操作防止用の専用の部
材を備えたり、ガイドプレートに専用の部分を設けたり
する必要がなく、構造が簡素化されることになる。
【0068】ここで、上記のように、Mレンジ位置への
誤操作の防止にカム部材を用いれば、例えばガイドプレ
ートに障壁部を設ける場合にも、Mレンジ位置への操作
力を分担することができるので、その厚さを薄くでき、
したがって、この場合も、障壁部のみで誤操作を防止す
る場合より、前後方向の寸法を短縮することができる。
【0069】さらに、上記の構成によれば、一対のカム
部材51,52はガイドプレート41における前後の厚
肉部42,43の間の凹陥部44に収納された状態で支
持されているから、ガイドプレート41の厚さや強度を
確保しながら、カム部材51,52を含む中立付勢機構
全体の幅方向の寸法を抑制することができ、当該装置1
の幅方向寸法も短縮されることになる。
【0070】そして、本来シフトピン21と協働してシ
フトレバー3の所定のレンジ間の操作を規制するための
ガイドプレート41に上記カム部材51,52を支持さ
せると共に、該ガイドプレート41の前側の厚肉部42
の後面及び後側の厚肉部43の前面を利用して、一対の
カム部材51,52の前方及び後方への揺動をそれぞれ
所定範囲で規制するストッパ部42d,43dを構成し
たので、上記カム部材51,52の支持やその揺動の規
制等をそれぞれ別部材によって行う場合より部品点数が
少なくなると共に、構造が簡素化されることになり、ま
た、このガイドプレート41自体が合成樹脂製のベース
部材10に一体的に成形されているので、この点でも部
品点数が少なくなる。
【0071】さらに、一対のカム部材51,52により
シフトレバー3をMレンジ内の中立位置に付勢する際
に、所定のレンジ間での操作を規制するためのシフトピ
ン21を利用して付勢するようにしたから、カム部材5
1,52による中立位置への付勢力をシフトレバー3に
伝達する部材と、該シフトレバー3の操作を規制する部
材とが兼用されることになる。また、シフトレバー3を
中立位置に付勢する一対のカム部材51,52により、
シフトアップスイッチ53及びシフトダウンスイッチ5
4をそれぞれ操作するようにしたので、Mレンジ内での
シフトレバー3の操作に連動して上記スイッチ53,5
4を操作するための部材を別途設ける必要がなく、しか
も、一対のカム部材51,52は1本のツルマキバネ5
5によりシフトレバー3の中立位置方向へ付勢されるよ
うになっており、これらの点でも部品点数が削減され
て、当該変速操作入力装置1がきわめて簡素に構成され
ることになる。
【0072】そして、上記の中立付勢用のカム部材5
1,52でシフトアップスイッチ53及びシフトダウン
スイッチ54を操作するに際し、カム部材51,52を
ガイドプレート41のシフトレバー3側の面に配置する
一方、上記スイッチ53,54はガイドプレート41の
背面側に配置し、カム部材51,52に設けた操作部5
1d,52dを該プレート41を貫通させて背面側に突
出させるように構成したから、上記スイッチ53,54
がシフトレバー3の操作面外に配置されて該シフトレバ
ー3の操作の邪魔になることがなくなり、しかも、上記
のようにカム部材51,52によりシフトレバー3の操
作に連動して確実に操作されることになる。
【0073】また、上記シフトピン21はシフトレバー
3の左右両側に突出し、Mレンジにおいては、一方の端
部21aでMレンジスイッチ35をON操作すると共
に、他方の端部21bで中立付勢用のカム部材51,5
2を介してシフトアップスイッチ53及びシフトダウン
スイッチ54を操作するようになっているから、該シフ
トピン21には両端部に荷重が作用することになる。こ
れにより、一端側にのみ荷重が作用する場合のシフトピ
ン21のこじれ等が防止され、該シフトピン21の耐久
性が向上して、良好な操作性が長期にわたって維持され
ることになる。
【0074】ここで、前述のカバー2及び該カバー2の
開口部2aを閉鎖するスライドプレート5の構造につい
て説明する。
【0075】図3、図4に示すように、カバー2は上部
カバー61と下部カバー62とで中空状に構成され、上
部カバー61における開口部2aの一側方に前述の操作
位置表示板4が取り付けられていると共に、その下方に
は該表示板4を下方から照明するランプ63が備えられ
ている。そして、開口部2aの左右両側部に沿って上下
のカバー61,62間に隙間が設けられ、この隙間にス
ライドプレート5の左右両側部が係合されていると共
に、該プレート5の中央に設けられた穴5aにシフトレ
バー3のパイプ部材3aが挿通され、該シフトレバー3
の操作によりスライドプレート5が前後にスライドする
ようになっている。
【0076】一方、図8に示すように、上記操作位置表
示板4には、シフトレバー3の各選択レンジ位置応じて
「P」、「R」、「N」、「D」、「M」の文字が付さ
れていると共に、これらの文字の開口部2a側の側方に
は表示窓4p,4r,4n,4d,4mがそれぞれ設け
られている。これらの表示窓のうち、「P」〜「D」の
文字の側方に設けられた表示窓4p〜4dは前後一列に
配列されているのに対し、「M」の側方に設けられた表
示窓4mは、上記列に対して開口部2a側にオフセット
された位置に設けられている。
【0077】また、スライドプレート5における操作位
置表示板4側の側部には、前後方向の長さが長い第1段
目の突出部5bと、該突出部5bからさらに当該側方へ
突出する前後方向の長さが短い第2段目の突出部5cと
が設けられて、これらの突出部5b,5cが例えば赤色
等に着色されている。そして、第1段目の突出部5b
が、左右方向の位置で、操作位置表示板4における
「M」の文字の側方の表示窓4mの位置に対応し、第2
段目の突出部5cが、「P」〜「D」の文字の側方に設
けられた表示窓4p〜4dの列に対応位置するようにな
っている。
【0078】したがって、シフトレバー3がMレンジに
操作されているときには、そのレンジ内で該シフトレバ
ー3が前後に操作されても、Mレンジ用の第1段目の突
出部5bは前後方向に長いので、常に着色部が当該表示
窓4mの全体に表示されることになると共に、Mレンジ
以外では、この第1段目の突出部5bは、他のレンジの
表示窓4p〜4dの列に対してオフセットされているか
ら、これらの表示窓4p〜4dに現れることはなく、こ
れらの表示窓4p〜4dには第2段目の突出部5cが現
れることになる。その場合に、この第2段目の突出部は
前後方向の寸法が短いので、各窓4p〜4dの間隔が狭
くても、複数の表示窓に同時に着色部が現れることがな
い。
【0079】なお、図9に示すMレンジスイッチ操作機
構の他の構成例につて説明すると、この例では、ベース
部材10′に立設される支持プレート31′が該ベース
部材10′に一体的に成形されていると共に、この支持
プレート31′の前部に2つの長穴31a′,31a′
が設けられ、これらの長穴31a′,31a′に操作部
材33′に設けられた2つの突起33a′,33a′が
それぞれ係合されて、該操作部材33′が上下にスライ
ド可能に支持されている。
【0080】そして、この操作部材33′の前方に延び
る係合部33b′が、Mレンジに操作されたシフトレバ
ー3′におけるシフトピン21′の端部に係合され、該
シフトピン21′が上方へ移動したときに、操作部材3
3′も自重に抗して上方へスライドされ、このとき、該
操作部材33′により支持プレート31′の後部に取り
付けられたMレンジスイッチ35′の接片35a′がO
N操作されるようになっている。
【0081】したがって、この操作機構によっても、図
5に示すものと同様に、Mレンジスイッチ35′が操作
されることになる。
【0082】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、変速段を
シフトレバーの揺動操作により切り換えるMレンジの選
択位置が該シフトレバーによる各レンジの選択位置の列
の一端においてDレンジの選択位置に隣接して設けられ
ていると共に、Mレンジ内での上記シフトレバーの操作
が上記列の方向に沿って行われるように構成された自動
変速機において、Mレンジの選択位置内でシフトレバー
を中立位置に付勢する中立付勢部材を車体側部材に支持
させると共に、シフトレバーのDレンジ側からMレンジ
側への操作時に該シフトレバーに当接してその移動を規
制する規制手段を、上記中立付勢部材を用いて構成した
ので、例えばNレンジ側からDレンジへの操作時に誤っ
てMレンジまで操作されるという誤操作が、Mレンジで
シフトレバーを中立位置に付勢する部材を用いて防止さ
れることになる。したがって、このような誤操作を、D
レンジ位置とMレンジ位置との間に設けた障壁で阻止す
るように構成した場合より、当該装置のシフトレバー操
作方向の寸法が短縮されることになる。
【0083】また、Dレンジ側からMレンジ側への操作
力は上記中立付勢部材を介して最終的には該部材を支持
する車体側部材に受け止められるから、長期の使用によ
っても上記の誤操作が確実に防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る変速操作入力装置
におけるシフトレバー及びその周辺の外観図である。
【図2】 同装置の平面図である。
【図3】 同じく側面図である。
【図4】 図3のa−a線による断面図である。
【図5】 Mレンジスイッチ操作機構の拡大側面図であ
る。
【図6】 図2のb−b線に沿ってみたガイドプレート
及びその周辺の拡大側面図である。
【図7】 図6のc−c線に沿う断面図である。
【図8】 カバー及びスライドプレートを示す平面図で
ある。
【図9】 Mレンジスイッチ操作機構の他の実施の形態
を示す側面図である。
【符号の説明】
1 変速操作入力装置 3 シフトレバー 10 車体側部材(ベース部材) 21 シフトピン 41 ガイドプレート 42d,43d ストッパ部 44 凹陥部 51,52 中立付勢部材(カム部材) 51d,52d 操作部 53,54 変速段切り換えスイッチ(シフトア
ップスイッチ、シフトダウンスイッチ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳井 康志 広島県安芸郡府中町新地1番14号 デルタ 工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速段を自動的に切り換えるDレンジと
    手動操作で切り換えるMレンジとを含む複数のレンジを
    有し、シフトレバーによるこれらのレンジの選択位置が
    一列に配置されていると共に、上記Mレンジの選択位置
    がこの列の一端においてDレンジの選択位置に隣接して
    設けられ、かつ、Mレンジ内での手動変速操作が上記列
    の方向に沿って行われるように構成された自動変速機の
    変速操作入力装置であって、上記Mレンジの選択位置内
    でシフトレバーを中立位置に付勢する中立付勢部材が車
    体側部材に支持されていると共に、シフトレバーのDレ
    ンジ側からMレンジ側への操作時に該シフトレバーに当
    接してその移動を規制する規制手段が設けられ、この規
    制手段が上記中立付勢部材を用いて構成されていること
    を特徴とする自動変速機の変速操作入力装置。
  2. 【請求項2】 車体側部材に、シフトレバーに設けられ
    たシフトピンと協働して該レバーの所定のレンジ間の操
    作を規制するガイドプレートが該レバーの操作方向に沿
    って立設され、このガイドプレートに中立付勢部材が支
    持されていることを特徴とする請求項1に記載の自動変
    速機の変速操作入力装置。
  3. 【請求項3】 シフトレバーのDレンジ側からMレンジ
    側への操作時に該シフトレバーに当接してその移動を規
    制する規制手段は、中立付勢部材のみによって構成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の
    変速操作入力装置。
  4. 【請求項4】 ガイドプレートのシフトレバー側の面に
    凹陥部が設けられ、この凹陥部内に中立付勢部材が収
    納、支持されていることを特徴とする請求項2に記載の
    自動変速機の変速操作入力装置。
  5. 【請求項5】 ガイドプレートに中立付勢部材の作動を
    一定範囲に規制するストッパ部が設けられていることを
    特徴とする請求項2に記載の自動変速機の変速操作入力
    装置。
  6. 【請求項6】 ガイドプレートは合成樹脂により車体側
    部材と一体的に成形されていることを特徴とする請求項
    2に記載の自動変速機の変速操作装置。
  7. 【請求項7】 中立付勢部材は、Mレンジでシフトレバ
    ーを中立位置に付勢する一方、該Mレンジ内でのシフト
    レバーの手動変速操作に連動して変速段切り換えスイッ
    チを操作するように構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の自動変速機の変速操作入力装置。
  8. 【請求項8】 シフトレバーに、該レバーのDレンジ側
    からMレンジ側への操作時に規制手段に当接してその移
    動を規制する一方、押し下げ操作により該レバーのMレ
    ンジ側への移動を可能とするシフトピンが設けられ、M
    レンジでこのシフトピンの押し下げ操作が解除されたと
    きに、中立付勢部材により該シフトピンを介してシフト
    レバーが中立位置に付勢されるように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の変速操作
    入力装置。
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