JPH0999478A - 成形用金型、成形方法、成形材料、及び成形品 - Google Patents

成形用金型、成形方法、成形材料、及び成形品

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JPH0999478A
JPH0999478A JP28657595A JP28657595A JPH0999478A JP H0999478 A JPH0999478 A JP H0999478A JP 28657595 A JP28657595 A JP 28657595A JP 28657595 A JP28657595 A JP 28657595A JP H0999478 A JPH0999478 A JP H0999478A
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JP
Japan
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molding
mold
heating
molding surface
vicat softening
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Application number
JP28657595A
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English (en)
Inventor
Yasuhito Ito
康仁 伊藤
Mitsuyoshi Kumamoto
光芳 熊本
Munehiro Mitsui
宗洋 三井
Fumio Kurihara
文夫 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/42Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C49/48Moulds
    • B29C49/4823Moulds with incorporated heating or cooling means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/42Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C49/48Moulds
    • B29C2049/4874Moulds characterised by the material, e.g. having different thermal conductivities or hardness
    • B29C2049/4876Moulds characterised by the material, e.g. having different thermal conductivities or hardness one material being heat insulating material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光沢ムラの無い鏡面やしぼ面を表面の所望の
部位に有する成形品を簡易な構成の金型を用いて簡易な
工程で製造できるようにする。 【解決手段】 溶融樹脂を成形面に押圧して密着させて
固化させる成形面を備えた型体を、該成形面の裏面との
間に空間を確保した状態で金型本体で支持して成り、断
熱性を有し各分割空間が各々前記成形面の裏面の一部を
内壁面とするように前記空間を分割する隔壁と、前記分
割空間に曝されている前記成形面の裏面を加熱して当該
裏面に対応する前記成形面の部分を前記熱可塑性樹脂の
ビカット軟化温度(T)℃以上の温度まで加熱する加熱
手段と、前記成形面を前記熱可塑性樹脂の(ビカット軟
化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却する冷却手
段とを有するブロー成形用金型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂のブ
ロー成形用金型、ブロー成形方法、熱可塑性樹脂材料、
及びブロー成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂成形品を得る方法として、射出成形
法やブロ−成形法がある。射出成形法は、溶融樹脂を密
閉された金型内に高圧(200〜1000kg/cm
2 )で射出して、金型の成形面を樹脂に転写する方式で
ある。高圧であるため、成形面の転写が正確に行われ
る。このため、鏡面やしぼ面を有する成形品を得るのに
は適している。しかし、高圧に耐える金型が必要なた
め、金型の構造が複雑化してコスト高となり、多品種少
量生産等には不適である。また、中空品の成形には特別
な工夫が必要なため、生産工程が複雑化する。ブロ−成
形法は、パリソン(溶融・軟化状態の中空円筒形状の樹
脂)を金型間に供給した後に型締し、その中空部に流体
を圧送することでパリソンの外面を金型の成形面に押し
つけて転写する方式である。流体の圧力で押しつけるた
め、比較的低圧(4〜10kg/cm2 )であり、この
ため、成形面が綺麗に転写されず、鏡面やしぼ面を有す
る成形品を得るのには不適である。しかし、中空品の大
量生産には適しているため、広く行われている。特開昭
58−102734号公報には、薄肉の成形用内型と、
該成形用内型に接触/隔離できる冷却用外型を備えた中
空成形用金型が開示されている。この金型では、中空成
形品の表面光沢を改善する目的でパリソンの供給前に成
形用内型を加熱しておくとともに、パリソンが成形用内
型の成形面に接触された後は、冷却用外型の内面を成形
用内型の外面に接触させることで該成形用内型を速やか
に冷却して、成形品を得ている。特開平4−77231
号公報には、パリソンを成形型の成形面に接触させて成
形する際に、該成形型の温度を、パリソンの結晶化速度
が最大となる温度近傍から融点までの間に保持すること
により、ダイラインやウエルドラインが成形品の表面に
残留することを防止するとともに、成形中のパリソンの
中空部に冷媒を循環させることにより、成形のサイクル
タイムの長時間化を防止するようにしたブロ−成形方法
が開示されている。特公平6−73903号公報には、
容器状の金型枠に、伝熱性が良好で多数の導通孔を有す
る蓋体を固着して該蓋体から成る金型表面部域と、その
背後の中間層とを形成し、該中間層内に伝熱性の低い樹
脂又は金属を充填するか、導通孔を備えた補強リブを設
けた成形用金型が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】比較的簡易な構造の金
型を用いて鏡面やしぼ面を有する樹脂成形品を得たいと
いう要請がある。また、鏡面やしぼ面を有する中空の樹
脂成形品(例:自動車のエアスポイラ−)を、簡易な工
程で生産したいという要請もある。また、上記成形品の
鏡面やしぼ面の光沢ムラを低減したいという要請もあ
る。また、その一方で、所望の部分に鏡面やしぼ面を備
えることで意匠性を有する樹脂成形品を得たいという要
請もある。前記特開昭58−102734号公報の中空
成形用金型では、成形用内型を加熱することで成形面を
綺麗に転写しているが、成形用内型を冷却用外型に対し
て相対変位させて接触させることで樹脂を冷却している
ため、金型の構造が複雑となって脆弱化する恐れがあ
り、また、冷却時間も長時間化する。また、樹脂成形品
の表面を綺麗にし、且つ、成形の全サイクルタイムを短
くするのに最適な加熱温度や冷却温度の範囲についての
言及もない。前記特開平4−77231号公報のブロ−
成形方法では、成形型の温度を前記の温度に加熱保持す
ることで成形面を綺麗にしているが、冷却時にも該温度
に加熱保持しているため、冷却時間の短縮効果は、あま
り大きくない。また、冷媒を循環させることでパリソン
を内側から冷却しているため、成形型の温度を前記の温
度に加熱保持するための温度制御が複雑となる。前記特
公平6−73903号公報の装置では、成形面の加熱・
冷却を、該成形面が形成されている蓋体(金型表面部
域)の内部又は裏面に設けた多数の導通孔に加熱・冷却
媒体を通すことで行っており、さらに、成形面の背後の
中間層内に加熱・冷却媒体を送り込むことでも行ってい
るが、この装置の場合、中間層内での伝熱は緩やかであ
るため、サイクルタイムを短くすることは困難である。
本発明は、良好な鏡面やしぼ面を有する樹脂成形品を比
較的短いサイクルタイムで生産することを目的とする。
また、良好な鏡面やしぼ面を有する樹脂成形品を比較的
簡単な工程で生産することを目的とする。また、これら
の成形品に於いて鏡面やしぼ面の光沢ムラを低減するこ
とを目的とする。また、所望の部分に鏡面やしぼ面を備
えることで意匠性を有する樹脂成形品を簡単な工程で生
産できるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、溶融
状態の熱可塑性樹脂を成形面に押圧して密着させて固化
させるための成形面を備えた型体を、該成形面の裏面と
の間に空間を確保した状態で金型本体により支持して成
り: (A)各分割空間Ba,Bb,,,が各々前記成形面30の裏面31
の一部を内壁面とするように前記空間B を分割する隔壁
C ; (B)前記分割空間Ba,Bb,,,に曝されている前記成形面
30の裏面31の各部分を加熱して当該裏面31の各部分に対
応する前記成形面30の各部分を前記熱可塑性樹脂のビカ
ット軟化温度(T)℃以上の温度まで加熱する加熱手
段; (C)前記成形面30を前記熱可塑性樹脂の(ビカット軟
化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却する冷却手
段; の各構成要件を有するブロー成形用金型である。請求項
2の発明は、請求項1の発明に於いて:前記隔壁(A)
の熱伝導率を0.001〜1[kcal/mh℃] とし、さら
に; (D)前記分割空間Ba,Bb,,,であって前記加熱手段
(B)を有する分割空間に曝される前記金型本体の内面
に熱伝導率が0.001〜1[kcal/mh℃] の断熱材を設
けて成る断熱部材2 ;という構成要件を付加したブロー
成形用金型である。即ち、加熱手段を備えた各分割空間
Ba,Bb,,,を構成する内壁面のうち、成形面30の裏面31以
外を断熱材で構成したブロー成形用金型である。
【0005】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明に於いて:前記分割空間Ba,Bb,,,へ加熱媒体を供
給して、前記成形面30の裏面31のうち当該分割空間に曝
されている部分を加熱することで該部分に対応する前記
成形面30の部分を加熱する手段によって、前記(B)の
加熱手段を構成した;ブロー成形用金型である。上記加
熱媒体は、例えば、加熱蒸気や加熱オイル等である。請
求項4の発明は、加熱手段(B)として高圧の加熱蒸気
等の加熱媒体を用いた請求項3の発明に於いて:前記分
割空間の容積Vと該分割空間に供給される前記加熱媒体
の圧力Pとの積PVを、 10〔Kg・m〕≦PV≦2×104 〔Kg・m〕 の範囲に設定して成る;ブロー成形用金型である。好ま
しくは、PVは、 10〔Kg・m〕≦PV≦1×103 〔Kg・m〕 であり、さらに好ましくは、PVは、 10〔Kg・m〕≦PV≦4×102 〔Kg・m〕 である。PVが小さくなるほど、分割空間の昇圧が速や
かになり、加熱効率が良好となる。逆に、PV>2×1
4 〔Kg・m〕では、分割空間の昇温や冷却に長時間
を要し、また、温度分布が生じするため、成形品の表面
を均一に成形することが困難となる。このようにPVを
設定することで、比較的利用し易い材料を用いて、比較
的低い強度で、さらに、比較的安価に、本発明の金型を
構成することができる。請求項5の発明は、請求項1又
は請求項2の発明に於いて:前記成形面30の裏面31のう
ち前記各分割空間Ba,Bb,,,に曝されている部分に対向す
る位置に各々設けられて該部分を輻射加熱するハロゲン
ヒーター等の手段によって前記(B)の加熱手段を構成
した;ブロー成形用金型である。
【0006】請求項6の発明は、請求項1〜請求項6の
何れかの発明に於いて、さらに: (E)前記型体の周辺の被支持部と該被支持部に対応す
る前記金型本体の支持部とを遊びを持たせて緩やかに嵌
め合わせ、熱膨張によって前記被支持部と支持部とに生
ずる相対変位を前記遊びによって吸収するように、前記
被支持部と前記支持部とに設けられた嵌合部材; (F)前記嵌合部材の前記遊びの部分に設けられたシー
ル部材; (G)前記型体の被支持部と前記金型本体の支持部との
間に設けられた、熱伝導率が0.001〜1[kcal/mh
℃] で、且つ、縦弾性係数が0.1×104 〜100×
104[kg/cm2] の断熱支持部材;の各構成要件を付加し
たブロー成形用金型である。
【0007】請求項7の発明は、請求項1〜請求項6の
何れかの成形用金型の前記成形面に(ビカット軟化温度
(T)+100)℃に於ける縦弾性係数が0.01〜1
0[kg/cm2]の熱可塑性樹脂を用いた中空パリソンを供給
し、前記中空パリソンの外表面を前記成形面に100[k
g/cm2]以下の圧力で押圧して密着させるとともに、前記
成形面の少なくとも一部分を当該一部分に対応する前記
分割空間側から前記(B)の加熱手段によりビカット軟
化温度(T)℃以上まで加熱し、その後、前記成形面を
前記(C)の冷却手段により(ビカット軟化温度(T)
−10)℃以下の温度まで冷却して成形品を得る、ブロ
ー成形方法である。なお、上記熱可塑性樹脂の(ビカッ
ト軟化温度(T)+100)℃に於ける縦弾性係数とし
て上記の如き範囲が示されている理由は、縦弾性係数が
0.01[kg/cm2]未満の場合はパリソンのドローダウン
が生じてしまって安定な成形を行えないためであり、一
方、縦弾性係数が10[kg/cm2]を越えるとパリソンの形
成に大きな成形圧力が必要になるとともにパリソンを膨
らませて成形面に押圧するのに非常に大きなブロー圧力
が必要になるためである。
【0008】
【発明の実施の形態】前記(A)の隔壁C は、型体3 と
金型本体4 との間の空間B を分割して複数の分割空間B
a,Bb,,,を構成する。各分割空間Ba,Bb,,,には成形面30
の裏面31の一部が各々曝されている。また、各分割空間
Ba,Bb,,,は、相互に断熱されることが望ましい。即ち、
隔壁C は、断熱材を用いて構成されることが望ましい。
隔壁C を断熱材を用いて構成する場合、その断熱材の熱
伝導率は、0.001〜1[kcal/mh℃] 、好ましくは
0.005〜0.8[kcal/mh℃] 、更に好ましくは0.
01〜0.5[kcal/mh℃] である。熱伝導率が0.00
1[kcal/mh℃] 未満では特殊な材料が必要となって実用
的で無くなり、1[kcal/mh℃] を越えると所望の断熱効
果が得られないためである。このような断熱材として
は、例えば、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリフェニレンオキサイド、変性ポリフェニレン
オキサイド、ポリアミド、アセタール樹脂、四フッ化エ
チレン系樹脂、セラミックス、PC、フェノール樹脂、
ユリア、メラミン、ガラス、不飽和ポリエステル等、ア
スベスト、硬質ウレタンフォーム、ロックウール、グラ
スウール、けい酸カルシウム、ポリスチレンフォーム、
はっ水性パーライト、コルク、木材(杉)、ゴム、石英
ガラス、発泡ビーズ等、及び、これらの2種以上の組み
合わせを用いることができる。好ましくは、フェノール
樹脂、ユリア、メラミン、不飽和ポリエステル、アスベ
スト、硬質ウレタンフォーム、発泡ビーズを用いること
ができる。
【0009】前記(B)の加熱手段は、例えば、型体3
の成形面30の裏面31の各分割空間Ba,Bb,,,に曝されてい
る部分に各々加熱蒸気を噴射する機構(請求項3)や、
該裏面31の各分割空間Ba,Bb,,,に曝されている部分に各
々輻射熱を輻射するハロゲンヒーター(請求項5)等に
よって構成できる。この加熱手段は、分割空間Ba,Bb,,,
毎に設けられ(又は「作動させ」)得る。即ち、或る分
割空間Baには加熱手段を設け(又は「作動させ」)、別
の或る分割空間Bbには設けない(又は「作動させな
い」)ように構成できる。加熱手段を設けた(又は「作
動させた」)分割空間では、該分割空間に裏面31を曝さ
れている成形面30の部分が加熱されてビカット軟化温度
(T)℃以上まで昇温される結果、該成形面30の部分が
樹脂の表面に綺麗に転写されて良好なシボ面や鏡面を得
ることができる。即ち、各分割空間毎に、加熱手段を設
け(又は「作動させ」)たり、設けなかったり(又は
「作動させなかったり」)することで、成形品表面の所
望の部位のみに良好なシボ面や鏡面を形成することがで
き、意匠性に優れた成形品を得ることができる。なお、
当然のことであるが、全分割空間Ba,Bb,,,に加熱手段を
設けて加熱してもよい。その場合には、成形面裏面31の
全面が速やかに且つ一様に加熱され、成形面30の全面が
速やかに且つ一様にビカット軟化温度(T)℃以上まで
昇温される。その結果、成形品の全表面にシボ面や鏡面
が一様に且つ良好に転写されて、光沢ムラ等の不具合を
防止することができる。加熱手段(B)として、高圧の
加熱蒸気を噴射する手段を採用した場合に於いて、或る
分割空間Baには加熱蒸気を噴射し、別の或る分割空間Bb
には加熱蒸気を噴射しないように制御する場合には、分
割空間Baと分割空間Bbの間に圧力差が生ずるため、前記
(A)の隔壁C は、この圧力差に耐え得るものでなけれ
ばならない。かかる要請を満たす隔壁C は、例えば、2
枚の金属板の間に前述の材料で構成される断熱板を挟み
込んだ構造として実現することができる。
【0010】前記(C)の冷却手段は、例えば、型体3
の成形面30の裏面31に冷却空気や冷却水を噴射する機構
によって構成できる。冷却手段(C)により成形面30が
(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下まで速やかに
冷却されるため、成形品を型から速やかに取り出すこと
ができ、成形サイクルを短縮できる。また、本成形用金
型は、水を成分とする媒体で加熱・冷却される場合があ
るため、金型本体4 や型体3 には、必要に応じて防錆対
策が施されている。この対策としては、金型の材質とし
て錆難いステンレス鋼、銅合金、セラミックス、アルミ
合金等を用いることが挙げられる。好ましくはステンレ
ス鋼が用いられる。また、他の対策としては、金属表面
の不導態化処理(例えば、窒化処理)、防錆塗料の塗
布、シリコーン系ゾルゲルタイプ塗料の塗布等が挙げら
れる。
【0011】前記(D)の断熱材としては、前記隔壁
(A)に用いる断熱材と同様に、ポリアリレート、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリフェニレンオキサイド、
変性ポリフェニレンオキサイド、ポリアミド、アセター
ル樹脂、四フッ化エチレン系樹脂、セラミックス、P
C、フェノール樹脂、ユリア、メラミン、ガラス、不飽
和ポリエステル等、アスベスト、硬質ウレタンフォー
ム、ロックウール、グラスウール、けい酸カルシウム、
ポリスチレンフォーム、はっ水性パーライト、コルク、
木材(杉)、ゴム、石英ガラス、発泡ビーズ等、及び、
これらの2種以上の組み合わせを用いることができる。
好ましくは、フェノール樹脂、ユリア、メラミン、不飽
和ポリエステル、アスベスト、硬質ウレタンフォーム、
発泡ビーズを用いることができる。
【0012】前記(E)の嵌合部材は、例えば、型体3
の周辺の凸部36を金型本体4 の対応する部分の凹部46内
に遊びを持って緩やかに嵌め入れる機構や、逆に、型体
3 の周辺の凹部(不図示)内に金型本体4 の対応する部
分の凸部(不図示)を遊びを持って緩やかに嵌め入れる
機構である。この機構は、型体3 の周辺の全域又は一部
に設ける。遊びを持って緩やかに嵌め入れているため、
型体3 と金型本体4 とに熱膨張による相対的な変位が生
じた場合でも、その差を吸収して歪や損壊等の不具合を
防止できる。
【0013】前記(F)のシール部材としては、Oリン
グ9 、オイルシール、合成ゴム、金属、フェルト、皮、
コルク等を用いることができる。このシール部材により
型体3 と金型本体4 の連結部をシールできるため、前記
各分割空間内Ba,Bb,,,に噴射される加熱蒸気や加熱オイ
ル或いは冷却空気や冷却水が、型体3 と金型本体4 の連
結部から漏れ出すことを防止できる。また、加熱蒸気や
加熱オイルを、前記各分割空間Ba,Bb,,,内に所望の圧力
で密閉できるため、該各分割空間Ba,Bb,,,内を所望の圧
力に設定することができる。なお、このシール部材は、
成形面30がビカット軟化温度(T)℃以上まで加熱され
ることから、この温度での耐久性を有する材料であるこ
とが要求される。
【0014】前記(G)の断熱支持部材1 は、熱伝導率
が0.001〜1[kcal/mh℃] 、好ましくは0.005
〜0.8[kcal/mh℃] 、更に好ましくは0.01〜0.
5[kcal/mh℃] で、且つ、縦弾性係数が0.1×104
〜100×104[kg/cm2] 、好ましくは0.2×104
〜40×104[kg/cm2] 、更に好ましくは1×104
20×104[kg/cm2] の材料を用いて構成してもよく、
また、熱伝導率が0.001〜1[kcal/mh℃] 、好まし
くは0.005〜0.8[kcal/mh℃] 、更に好ましくは
0.01〜0.5[kcal/mh℃] の材料と、縦弾性係数が
0.1×104〜100×104[kg/cm2] 、好ましくは
0.2×104 〜40×104[kg/cm2]、更に好ましく
は1×104 〜20×104[kg/cm2] の材料を用いた積
層構造として構成してもよい。つまり、型体3 と金型本
体4 とを断熱状態で支持でき、且つ、型体3 側から金型
本体4 側へ加わる押圧力に抗して、型体3 を金型本体4
によってガタつき無く確実に支持できればよい。なお、
上記断熱支持部材の熱伝導率として上記の如き範囲が示
されている理由は、熱伝導率が0.001[kcal/mh℃]
未満では特殊な材料が必要となって実用的で無くなり、
1[kcal/mh℃] を越えると所望の断熱効果が得られない
ためである。また、上記断熱支持部材の縦弾性係数とし
て上記の如き範囲が示されている理由は、縦弾性係数が
0.1×104[kg/cm2] 未満では剛性が不足してシール
が十分で無くなり、100×104[kg/cm2] を越えると
断熱支持部の加工が困難となるためである。熱伝導率が
0.001〜1[kcal/mh℃] で、縦弾性係数が0.1×
104 〜100×104[kg/cm2] の材料としては、ポリ
アリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニ
レンオキサイド、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリ
アミド、アセタール樹脂、四フッ化エチレン系樹脂、セ
ラミックス、PC、フェノール樹脂、ユリア、メラミ
ン、ガラス、不飽和ポリエステル等がある。好ましくは
フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン、不飽和ポリエ
ステルであり、更に好ましくはフェノール樹脂である。
【0015】本発明の成形方法に適した成形材料、即
ち、(ビカット軟化温度+100)℃での縦弾性係数が
0.01〜10[kg/cm2]の範囲にある熱可塑性樹脂とし
ては、例えば、AS樹脂、ポリスチレン、ハイインパク
トポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム
−スチレンから成るグラフト共重合体(ABS樹脂)、
アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム−スチレン−αメ
チルスチレンから成るグラフト共重合体(耐熱ABS樹
脂)、アクリロニトリル−エチレン−プロピレン系ゴム
−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルから成るグラ
フト共重合体(AES樹脂)、アクリロニトリル−水添
ジエン系ゴム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチル
から成るグラフト共重合体、アクリロニトリル−シリコ
ーンゴム−スチレン及び/又はメタクリル酸メチルから
成るグラフト共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリカ−ボネ−ト、ポリフェニレンエ−テル、ポリ
オキシメチレン、ナイロン、メタクリル酸メチル系重合
体、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、塩化ビニ
ル、マレイミド化合物−スチレン及び/又はアクリロニ
トリル及び/又はα−メチルスチレンからなる共重合
体、ゴム状重合体−マレイミド化合物−スチレン及び/
又はアクリロニトリル及び/又はメタクリル酸メチル及
び/又はα−メチルスチレンからなるグラフト共重合体
等、及びこれらの複合物と、これらに充填剤を添加した
樹脂が挙げられる。
【0016】本発明の成形方法により好適に成形される
成形品としては、例えば、ハウジング、スポーツ用製
品、遊具、車両用製品、家具用製品、サニタリー製品、
建材用製品、厨房用製品であり、さらに、前記成形品が
発泡層を中空部に有する成形品、前記成形品が多層ブロ
ー成形法により製作される成形品、前記成形品がメッ
キ、スパッタ、蒸着、塗装された成形品である。これら
の成形品の具体例としては、ハウジングとしては、例え
ば、クーラーボックス、TV、オーディオ機器、プリン
タ、FAX、複写機、ゲーム機、洗濯機、エアコン、冷
蔵庫、掃除機、アタッシュケース、楽器ケース、工具
箱、コンテナ、カメラケース等がある。スポーツ用製品
としては、例えば、スイミングボード、サーフボード、
ウインドサーフィン、スキー、スノーボード、スケート
ボード、アイスホッケースティック、カーリングボー
ル、ゲートボールラケット、テニスラケット、カヌー、
ボート等がある。遊具としては、例えば、バット、ブロ
ック、積木、釣り具ケース、パチンコ台枠等がある。車
両用製品としては、例えば、エアースポイラー、ドア
ー、バンパー、フェンダー、ボンネット、サンルーフ、
リアゲート、ホイールキャップ、インパネ、グローブボ
ックス、コンソールボックス、アームレスト、ヘッドレ
スト、燃料タンク、運転席カバー、トランク工具ボック
ス等がある。家具用製品としては、例えば、引き出し、
机天板、ベッド天板・底板、鏡台枠板、げた箱板・前
扉、椅子背板・底板、盆・トレー、傘立て、花瓶、薬
箱、ハンガー、化粧箱、収納箱板、本立て、事務机天
板、OA机天板、OAラック等がある。サニタリー製品
としては、例えば、シャワーヘッド、便座、便板、排水
パン、貯水槽蓋、洗面化粧台扉、浴室ドア等がある。建
材用製品としては、例えば、天井板、床板、壁板、窓
枠、ドア、ベンチ等がある。厨房用製品としては、例え
ば、まな板、キッチン扉等がある。発泡層を中空部に有
する成形品としては、例えば、冷蔵庫前面扉、クーラー
ボックス等がある。多層ブロー成形法により製作される
成形品としては、例えば、燃料タンク等がある。成形品
がメッキ、スパッタ、蒸着、塗装された成形品として
は、例えば、車両外装部品、電子機器ハンジング等があ
る。なお、これらは例示であり、これら以外の成形品も
好適に成形され得る。
【0017】金型の機構 図1の(a)は本発明の金型の縦断面模式図、図1の
(b)は(a)のB−B線断面図を示す。但し、配管系
については理解し易いように表示しており、必ずしも同
一断面には無い。図2は上記金型のコーナー部分の取付
構造を示す。本発明の金型は、成形面30を有する型体3
と該型体3 を支持する金型本体4 とを有する。なお、型
体3 と金型本体4は、何れもステンレス鋼製である。図
2に示すように、型体3 の周辺に張り出されている被支
持板36が、該被支持板36に対応するように金型本体4 に
設けられている溝46内に、遊びA を持たせて緩やかに嵌
め入れられており、これにより、型体3 が金型本体4 に
よって支持されている。なお、溝46は、張出部400aを有
する本体板400 を本体部401 にボルト403 で取付けるこ
とで構成されている。また、図2の(a)のように、成
形面30の上面視で方形に配設された4枚の各本体板400
の隅部には、隣接する本体板400 との間に、略0.1[m
m]の隙間S が設けられている。また、溝46の対向する両
壁部の表面には、厚さ10[mm]のフェノール樹脂製の断
熱層(断熱支持部材)1が設けられており、さらに、被支
持板36と溝46との間隙には、Oリング9 が嵌められてい
る。このため、溶融樹脂成形時の熱で型体3 と金型本体
4 とが熱膨張して前記被支持板36と前記溝46とに相対的
なズレが生じた場合でも、該ズレは上記遊びA により吸
収されて、悪影響(型体3 の撓み、歪、寿命が短くなる
こと等)は防止される。また、精密な成形品を得ること
ができる。また、型体3 は本発明の条件(縦弾性係数が
0.1×104 〜100×104[kg/cm2] の材料)を満
たすフェノール樹脂の断熱層1 を介して金型本体に支持
されているため、ガタツキ等の不具合は防止される。ま
た、型体3 の背面側と金型本体4 との間に形成される空
間Ba,Bb が前記Oリング9 によって外界から密閉される
ため、加熱時に分割空間Ba及び/又は分割空間Bbに噴射
される加熱蒸気や、冷却時に分割空間Ba及び/又は分割
空間Bbに噴射される(冷却水+空気)が、型体3 と金型
本体4 の連結部(型体3 を金型4 によって支持している
部分=被支持板36と溝46の部分)から漏れ出ることや、
その場合に発生する分割空間Ba及び/又は分割空間Bb内
の圧力の低下や、該低下によって生ずる成形面30の撓み
が防止される。上記分割空間Baには、バルブ72a 、配管
71a 、ノズル70a を通って加熱蒸気や冷却水+空気が供
給され、上記分割空間Bbには、バルブ72b 、配管71b 、
ノズル70b を通って加熱蒸気や冷却水が供給される。ま
た、バルブ72a とバルブ72b とは、独立に開閉を制御さ
れる。即ち、分割空間Ba又は分割空間Bbの一方のみに、
加熱蒸気を供給することも可能である。なお、各分割空
間のコーナー部は、圧力の集中を避けるために、小さな
丸みをつけられている。また、分割空間Ba及び/又は分
割空間Bb内に噴射された加熱蒸気/空気/冷却水は、各
分割空間Ba,Bb の下部に各々連通された配管76から、バ
ルブ77を通って排出される。上記分割空間Baと分割空間
Bbとは、隔壁C によって隔てられている。この隔壁C
は、各々が厚さ5[mm]の2枚の金属(ステンレス鋼)板
の間に、断熱材である厚さ10[mm]のフェノール樹脂を
挟み込むことによって構成されている。即ち、金属板を
用いることにより分割空間Ba又は分割空間Bbの一方のみ
に加熱蒸気を噴射した場合の両分割空間の圧力差に耐え
得るようにするとともに、断熱材を用いることにより分
割空間Ba又は分割空間Bbの一方のみに加熱蒸気を噴射し
た場合の熱量の損失を防止している。また、上記分割空
間Baと分割空間Bbに曝されている金型本体4 の内面に
は、図2の(b)に示すように、厚さ10[mm]のフェノ
ール樹脂層22と厚さ2[mm]のアスベスト層21から成る断
熱層(断熱部材)2が設けられているため、空間B(Ba,Bb)
内の熱が金型本体4 を通って逃げたり、外界の熱が金型
本体4 を通って空間B(Ba,Bb)内に伝えられるという不具
合が防止される。このため、上記空間B(Ba,Bb)内に供給
された加熱蒸気や加熱オイルの温度低下が防止され、成
形面の転写性や寸法安定性が向上する。
【0018】
【実施例】図1及び図2に示した成形用金型を用いて、
熱可塑性樹脂材料としてABS45A(日本合成ゴム
(株)社製/ビカット軟化温度105℃/205℃での
縦弾性係数が0.3[kg/cm2])を用い、さらに、ブロー
成形機としてIPB−EP−55(石川島播磨重工業
(株)社製)を用いて、下記の条件で、図3のタイミン
グでブロー成形を行った。即ち、条件は、 (1)押出機温度 :220℃ (2)型締め力 :15ton (3)パリソン吹き込み圧力:6kg/cm2 (4)成形面30の加熱 ノズル70a,70b から噴射する加熱蒸気圧力:6kg/cm2 成形面30の最終到達温度 :140〜150℃ 成形面30の加熱保持時間 :10sec (5)成形面30の冷却 ノズル70a,70b から噴射する(冷却水+空気)圧力:6kg/cm2 成形面30の最終冷却温度 :70℃ 成形面30の冷却保持時間 :60sec 全工程時間:150sec である。このようにして成形した成形品(実施例品)
と、上記で (4)成形面30の加熱を行わずに成形した成形
品(比較例品)を比較すると、実施例品の表面光沢度は
分割することで成形品表面の全面に渡って一様に95%
で、コーナー部分のRは0.5以下であったのに対し
て、比較例品の表面光沢度は20%以下で、コーナー部
分のRは0.5以上であった。即ち、実施例品の方が比
較例品よりも成形面の転写が良好で、従来のブロー成形
では得られないコーナー部分のRが小さな成形品を精度
良く成形でき、寸法安定性も優れていた。なお、金型外
寸法:460(L) ×560(W) ×720(H)[mm] 成形品寸法:120(L) ×40(W) ×480(H)[mm] Ba,Bbの空間寸法:70(L) ×70(W) ×500
(H)[mm] である。
【0019】上記実施例は、分割空間Ba及び分割空間Bb
の双方に加熱蒸気を噴射して成形面全面を加熱した場合
であるが、バルブ72a を開いて分割空間Baのみに加熱蒸
気を噴射して成形面の一部(半分)のみ加熱して同様に
成形品を製造したところ、成形品の表面のうち、分割空
間Baに対応する部分(加熱した部分)については上記実
施例と同様に表面光沢が良好であったが、分割空間Bbに
対応する部分(加熱しなかった部分)については上記比
較例品と同様の表面光沢であった。なお、境界部では、
表面光沢は徐々に変化していた。即ち、分割空間Baと分
割空間Bbの加熱を独立に制御することにより、所望の部
位にのみ光沢を持たせた成形品を簡単な工程で得ること
ができた。なお、上記実施例は、空間を2分割した場合
であるが、2〜10分割、好ましくは2〜5分割するこ
とにより、上記実施例と同様に良好な成形品を得ること
ができる。また、空間を分割することにより、各分割空
間の容積を小さくできるため、PVを比較的小さな値に
設定でき、このため、金型の製造に用いる各種部材用の
部品を調達し易くなるという利点もある。また、上記実
施例は、加熱手段(B)として、高圧の加熱蒸気を用い
た場合であるが、ハロゲンヒーター等の輻射加熱手段
を、各分割空間Ba,Bb 内に各々成形面30の裏面31に対向
するように設け、該ハロゲンヒーター等を用いて同様に
加熱する場合も、上記実施例の場合と同様の成形品を得
ることができる。例えば、ハロゲンランプの総出力を6
0[kW](片側30[kW]) として成形面30の最終到達温度
を上記実施例と同じにし、且つ、加熱蒸気の噴射は行わ
ないがハロゲンランプによる加熱時に於いて6kg/cm2
空気をノズル70から分割空間Ba及び/又は分割空間Bb内
へ噴射して、該分割空間Ba及び/又は分割空間Bb内の圧
力を、成形面30の側から加わるパリソン吹き込み圧力と
均衡させることにより、上記実施例と同様の結果を得る
ことができた。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、成形品の表面全面に渡
って一様で且つ良好な鏡面やしぼ面を有し、さらに、寸
法安定性に優れた樹脂成形品を、比較的短いサイクルタ
イムで生産できる。また、比較的簡単な工程で生産でき
る。また、分割空間すべてを加熱することにより、均一
な表面光沢を有するように成形できる。また、一部の分
割空間のみ加熱することにより、当該分割空間に対応す
る成形面に対応する部分のみ良好な鏡面やしぼ面を有す
るように成形することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した金型を示す模式図であり、
(a)は縦断面模式図、(b)は(a)のB−B線断面
図。
【図2】図1の金型のコーナー部分の取付け構造を示
し、(a)は成形面30側から見た図、(b)は(a)の
B−B線断面図。
【図3】実施例のブロー成形方法の工程を示すタイミン
グチャート。
【符号の説明】
1 断熱層(断熱支持部材) 2 断熱層(断熱部材) 3 型体 30 成形面 4 金型本体 Ba,Bb 分割空間 C 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00 (72)発明者 栗原 文夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融状態の熱可塑性樹脂を成形面に押圧
    して密着させて固化させるための成形面を備えた型体
    を、該成形面の裏面との間に空間を確保した状態で金型
    本体により支持して成り、下記(A)(B)(C)の各
    構成要件を有するブロー成形用金型: (A)各分割空間が各々前記成形面の裏面の一部を内壁
    面とするように前記空間を分割する隔壁; (B)前記分割空間に曝されている前記成形面の裏面を
    加熱して当該裏面に対応する前記成形面の部分を前記熱
    可塑性樹脂のビカット軟化温度(T)℃以上の温度まで
    加熱する加熱手段; (C)前記成形面を前記熱可塑性樹脂の(ビカット軟化
    温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却する冷却手
    段。
  2. 【請求項2】 請求項1に於いて:前記(A)の隔壁の
    熱伝導率は0.001〜1[kcal/mh℃] で、さらに; (D)前記(B)の加熱手段を有する前記分割空間に面
    する前記金型本体の内面に設けられた、熱伝導率が0.
    001〜1[kcal/mh℃] の断熱部材;を有するブロー成
    形用金型。
  3. 【請求項3】 請求項1、又は請求項2に於いて:前記
    (B)の加熱手段は、前記分割空間へ加熱媒体を供給し
    て当該分割空間に曝されている前記成形面の裏面を加熱
    することで該裏面に対応する前記成形面の部分を加熱す
    る手段である;ブロー成形用金型。
  4. 【請求項4】 請求項3に於いて:前記加熱媒体を供給
    される前記分割空間の容積Vと該分割空間に供給される
    前記加熱媒体の圧力Pとの積PVは、 10〔Kg・m〕≦PV≦2×104 〔Kg・m〕 の範囲にある;ブロー成形用金型。
  5. 【請求項5】 請求項1、又は請求項2に於いて:前記
    (B)の加熱手段は、前記分割空間に曝されている前記
    成形面の裏面に対向する位置に設けられて該裏面を輻射
    加熱することで該裏面に対応する前記成形面の部分を加
    熱する手段である;ブロー成形用金型。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5の何れかに於いて、
    さらに、下記(E)(F)(G)の構成要件を有するブ
    ロー成形用金型: (E)前記型体の周辺の被支持部と該被支持部に対応す
    る前記金型本体の支持部とを遊びを持たせて緩やかに嵌
    め合わせ、熱膨張によって前記被支持部と支持部とに生
    ずる相対変位を前記遊びによって吸収するように、前記
    被支持部と前記支持部とに設けられた嵌合部材; (F)前記嵌合部材の前記遊びの部分に設けられたシー
    ル部材; (G)前記型体の被支持部と前記金型本体の支持部との
    間に設けられた、熱伝導率が0.001〜1[kcal/mh
    ℃] で、且つ、縦弾性係数が0.1×104 〜100×
    104[kg/cm2] の断熱支持部材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6の何れかの成形用金
    型の前記成形面に(ビカット軟化温度(T)+100)
    ℃に於ける縦弾性係数が0.01〜10[kg/cm2]の熱可
    塑性樹脂を用いたパリソンを供給し、 前記パリソンの外表面を前記成形面に100[kg/cm2]以
    下の圧力で押圧して密着させるとともに、 前記成形面の少なくとも一部分を当該一部分に対応する
    前記分割空間側から前記(B)の加熱手段によりビカッ
    ト軟化温度(T)℃以上まで加熱し、 その後、前記成形面を前記(C)の冷却手段により(ビ
    カット軟化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷却し
    て成形品を得るブロー成形方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項6の何れかの成形用金
    型の前記成形面に中空パリソンとして供給され、前記成
    形面に100[kg/cm2]以下の圧力で密着されて少なくと
    も一部分をビカット軟化温度(T)℃以上まで加熱され
    た後、(ビカット軟化温度(T)−10)℃以下の温度
    まで冷却されて成形品とされる、(ビカット軟化温度
    (T)+100)℃での縦弾性係数が0.01〜10[k
    g/cm2]である熱可塑性樹脂材料。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項6の成形用金型の前記
    成形面間に、(ビカット軟化温度(T)+100)℃に
    於ける縦弾性係数が0.01〜10[kg/cm2]の熱可塑性
    樹脂材料を用いた中空パリソンを供給し、前記成形面に
    100[kg/cm2]以下の圧力で密着させて少なくとも一部
    分をビカット軟化温度(T)℃以上まで加熱した後、
    (ビカット軟化温度(T)−10)℃以下の温度まで冷
    却して得られるブロー成形品。
JP28657595A 1995-10-06 1995-10-06 成形用金型、成形方法、成形材料、及び成形品 Pending JPH0999478A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2656993A1 (de) * 2012-04-26 2013-10-30 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Formwerkzeug

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2656993A1 (de) * 2012-04-26 2013-10-30 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Formwerkzeug

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