JPH0996557A - 計量装置 - Google Patents

計量装置

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JPH0996557A
JPH0996557A JP21523196A JP21523196A JPH0996557A JP H0996557 A JPH0996557 A JP H0996557A JP 21523196 A JP21523196 A JP 21523196A JP 21523196 A JP21523196 A JP 21523196A JP H0996557 A JPH0996557 A JP H0996557A
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floor
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Yukio Wakasa
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Sachiko Tajiri
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  • Indication And Recording Devices For Special Purposes And Tariff Metering Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】計量信号と床振動検出信号とのサンプリングタ
イミングのずれによる位相差が発生した場合であって
も、高精度の計量を図ることができる計量装置を提供す
る。 【構成】位相補正手段26により、A/D変換器8にお
ける計量信号と床振動検出信号とのサンプリングタイミ
ングのずれによる位相差を、この位相差に相当する位相
ずれを計量信号または床振動検出信号に付与することに
より打ち消している。従って、計量信号と床振動検出信
号とのサンプリングタイミングずれによって生じる位相
差がなくなるので、計量信号から床振動検出信号を減算
する床振動補償の正確性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、計量セルにより
検出される被計量物の計量信号から、その計量セルを設
置した床の低周波の振動成分による計量誤差を除去する
ようにした計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工場生産ラインにおいて、被計
量物を計量する際、被計量物を計量装置に載せたときに
機械振動が生じるとともに、計量装置の設置場所におい
て地盤,建屋,床,架台などの環境に起因して床振動が
生じ、これらの振動分が計量信号に重畳する。この重畳
された計量信号はA/D変換器により所定サンプリング
周波数でディジタル変換され、ディジタルフィルタ(C
PU)でフィルタリングされて、その機械振動分が除去
される。しかし、一般に床振動分の周波数は機械振動分
の周波数よりも低周波であるため、1つのディジタルフ
ィルタで除去しようとすると、ディジタルフィルタのカ
ットオフ周波数を低く設定する必要があり、そうすると
フィルタリング時間が長くなって計量速度が低下する。
【0003】この場合に、床振動分を別途補正によって
除去する床振動補償(AFV:Anti-Floor Vibration)
機能を有する計量装置が用いられる。この計量装置にお
いては、被計量物を計量してその重量に対応した計量信
号を出力する計量セルの近傍で該計量セルと同一の床
に、床振動検出信号を出力する床振動検出セルを設置す
る。そして、この床振動検出信号はA/D変換器でディ
ジタル変換され、ディジタルフィルタ(CPU)でフィ
ルタリングされて機械振動が除去された後に、上記計量
信号からこの床振動信号を減算することにより、計量信
号中から床振動成分を除去する床振動補償(AFV)を
行っている。また、3つ以上の床振動検出セルを用いて
床振動を面計算し、単一または複数の計量セルの設置位
置での床振動成分を求めて、計量信号から対応する床振
動成分を減算する床振動補償も行われている。このよう
な床振動補償により、ディジタルフィルタのカットオフ
周波数を高く設定することを可能にし、高速計量の実現
を図っている。
【0004】この場合、計量側の計量信号およびAFV
側の床振動検出信号をチャネル切換により選択的にディ
ジタル変換していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、計量側
とAFV側の信号を同時にサンプリングできず、両信号
のサンプリングタイミングが異なることから、両信号に
位相差が生じる。従って、位相差が存在する状態で床振
動補償を行うため、その正確性を欠き、高精度の計量が
図れないという問題があった。
【0006】この発明は、上記の問題点を解決して、A
/D変換器を用いて計量信号と床振動検出信号とのサン
プリングタイミングのずれによる位相差が発生した場合
であっても、高精度の計量を図ることができる計量装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、被計量物を計量して、その重量
に対応した計量信号を出力する計量セルと、この計量セ
ルが設置された床の振動を検出して、床振動検出信号を
出力する床振動検出セルと、上記計量信号および床振動
検出信号を選択的に所定サンプリング周波数でサンプリ
ングして、ディジタル計量信号またはディジタル床振動
検出信号に変換するA/D変換器と、上記ディジタル計
量信号をフィルタリングする第1のディジタルフィルタ
リング手段と、上記ディジタル床振動検出信号をフィル
タリングする第2のディジタルフィルタリング手段と、
ディジタル計量信号からディジタル床振動検出信号を減
算して、床振動に起因する計量信号の誤差を補償した床
振動補正済信号を出力する床振動補償手段と、上記A/
D変換器における計量信号と床振動検出信号とのサンプ
リングタイミングのずれによる位相差を、この位相差に
相当する位相ずれを計量信号または床振動検出信号に付
与することにより打ち消す位相補正手段とを備えてい
る。上記構成によれば、位相補正手段により、A/D変
換器における計量信号と床振動検出信号とのサンプリン
グタイミングのずれによる位相差を、この位相差に相当
する位相ずれを計量信号または床振動検出信号に付与す
ることにより打ち消している。従って、計量信号と床振
動検出信号とのサンプリングタイミングずれによって生
じる位相差がなくなるので、計量信号から床振動検出信
号を減算する床振動補償の正確性を向上させることがで
きる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、上
記A/D変換器は計量信号と床振動検出信号とを交互に
サンプリングし、上記位相補正手段は、このサンプリン
グされた計量信号または床振動検出信号を単純平均する
ことにより、上記サンプリングタイミングのずれによる
位相差を打ち消している。上記構成によれば、位相補正
手段が、交互にサンプリングされた計量信号または床振
動検出信号を単純平均することにより、サンプリングタ
イミングのずれによる位相差を容易に打ち消すことがで
きる。
【0009】請求項3の発明は、請求項1において、上
記位相補正手段は、上記A/D変換器で計量信号と床振
動検出信号のそれぞれについてサンプリングされた連続
する2つの信号を用いた補間演算によって基準タイミン
グでの信号レベルを求めることにより、上記サンプリン
グタイミングのずれによる位相差を打ち消している。上
記構成によれば、位相補正手段が、計量信号と床振動検
出信号のそれぞれについてサンプリングされた連続する
2つの信号を用いた補間演算によって基準タイミングで
の信号レベルを求めることにより、各信号を基準タイミ
ングに合わせて上記サンプリングタイミングのずれによ
る位相差を打ち消すことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1に、この発明の一実施形態に
係る計量装置の構成を示す。この計量装置は、計量セル
(ロードセル)2と、床振動検出セル(ロードセル)4
とを備え、計量セル2の固定部2aと床振動検出セル4
の固定部4aとが、同一の床7に設置されたフレーム1
2における近接した個所に支持されている。計量セル2
の可動部2bには計量台Dが固定され、床振動検出セル
4の可動部4bには床振動検出セル4に一定荷重を付加
する錘りM1 が固定されている。計量装置は、さらに、
計量セル2および床振動検出セル4から取り出された計
量信号と床振動検出信号を増幅する増幅器5、その出力
側に順次接続されたLPF(ローパスフィルタ)6、A
/D変換器8、およびCPU10を備えている。また、
CPU10は、図2に示すように、チャネル切換手段2
2,サンプリング制御手段24,チャネル切換制御手段
25,これと同期して作動する位相補正手段26,第1
のディジタルフィルタリング手段28,第2のディジタ
ルフィルタリング手段30,ゲイン補正手段32,およ
び床振動補償手段34を備えている。以下、この装置の
動作を説明する。
【0011】まず、図1において、計量セル2および床
振動検出セル4は、フレーム12における近接した個所
に支持されているから、両セル2,4にはほぼ同一の周
波数,振幅および位相の床振動が付加される。この状態
で、計量セル2から検出された被計量物Mの計量信号、
および床振動検出セル4から検出された床振動検出信号
は、それぞれ増幅器5により増幅され、ローパスフィル
タ6によって一定の周波数以上が除去され、A/D変換
器8に入力される。この場合、ローパスフィルタ6はA
/D変換器8の上記サンプリング周波数との関係で一定
の周波数以上を除去(アンチエリアス)する目的で使用
される。
【0012】A/D変換器8は、図2のCPU10のサ
ンプリング制御手段24からのサンプリング制御信号C
1 を受けて、計量信号および床振動検出信号を選択的に
所定(例えば4kHz)サンプリング周波数fs でサン
プリングし、ディジタル計量信号Wまたはディジタル床
振動検出信号Fに変換する。そして、被計量物Mの重量
に応じた機械振動が重畳されているこれらの信号をCP
U10に出力する。
【0013】次に、CPU10において、チャネル切換
手段22は、サンプリング制御手段24と同期して作動
するチャネル切換制御手段25からのチャネル切換制御
信号C2 を受け、チャネルを切り換えて、計量信号Wを
計量側の第1のディジタルフィルタリング手段28に、
床振動検出信号FをAFV側の第2のディジタルフィル
タリング手段30に、それぞれ入力する。計量側のディ
ジタル計量信号Wは、第1のディジタルフィルタリング
手段28でフィルタリングされ、機械振動が除去されて
フィルタ済計量信号FWが出力される。また、AFV側
のディジタル床振動検出信号Fは、第2のディジタルフ
ィルタリング手段30でフィルタリングされ、機械振動
が除去されてフィルタ済床振動検出信号FFが出力され
る。
【0014】ここで、本装置は、AFV側に位相補正手
段26を設けている。この位相補正手段26は、単一の
A/D変換器8におけるディジタル計量信号Wとディジ
タル床振動検出信号Fとのサンプリングタイミングのず
れによる位相差を、この位相差に相当する位相ずれをA
FV側のディジタル床振動検出信号Fに付与することに
より打ち消すものである。以下、この位相補正手段26
の動作を説明する。なお、この位相補正手段26を計量
側に設けてもよいが、その場合、位相差に相当する位相
ずれはディジタル計量信号Wに付与される。
【0015】図3に、この位相補正手段26の代表的な
動作例を示す。この場合、A/D変換器8は計量信号a
(a0 ,a1 ,a2 ,a3 ,…)と床振動検出信号b
(b0,b1 ,b2 ,b3 ,…)とを一定周期で交互に
サンプリングするものとし、位相補正手段26は、AF
V側のサンプリングされた床振動検出信号bを前回のデ
ータとで単純平均することにより、サンプリングタイミ
ングのずれによる位相差を打ち消すようにしている。
【0016】いま、図1のA/D変換器8によりサンプ
リング周波数fs でサンプリングする場合、AFV側の
サンプリングタイミングが計量側のサンプリングタイミ
ングより△t遅れていたとすると、ある周波数fにおけ
る両信号の位相差△θ(rad)は、 △θ=2πf・△t (1) となる。
【0017】ここで、図3のように、計量側とAFV側
のサンプリングタイミングを各チャネルのサンプリング
周期T(1/fs )の半分だけずらしたとすると、 △t=1/2fs (2) となるので、位相差△θは、(1)式より、 △θ=πf/fs (3) となる。次に、AFV側のサンプリングデータに対し前
回のサンプリングデータと2個の単純平均フィルタ処理
を行う。このときの位相特性θF は、後述するように、 θF =−πf/fs (4) となる。
【0018】すなわち、AFV側のデータb0 とb1 、
b1 とb2 、b2 とb3 、…の2個について単純平均フ
ィルタ処理を行うと、位相遅れが生じ、各信号の中点t
(t1 ,t2 ,t3 ,…)のタイミングに位相補正後の
信号が出力されることになる。従って、計量側のデータ
a0 ,a1 ,a2 ,a3 ,…のサンプリングタイミング
とAFV側の位相補正後の信号の出力タイミングとが一
致して、(3)式のサンプリングのずれによる位相差△
θは、(4)式のフィルタによる位相差θF により打ち
消されることになる。これにより、計量信号と床振動検
出信号とのサンプリングタイミングずれによって生じる
位相差がなくなるので、計量信号から床振動検出信号を
減算する床振動補償(AFV)の正確性を向上させるこ
とができる。
【0019】なお、ディジタルフィルタリング手段に係
数が対称形の直線位相FIRディジタルフィルタを用い
た場合、その位相特性θF の一般式は、(M+1)を単
純平均数、ω(ω=2πf)を角周波数とすると、 θF =−MωT/2 となる。従って、上記代表例に示す2個の単純平均フィ
ルタの場合、M=1であるので、 θF =−ωT/2=−πf/fs となり、上記の(4)式が示される。
【0020】次に、図2の計量セル2と床振動検出セル
4間で出力感度が相違し、これを補正するため、ゲイン
補正手段32により、ディジタル床振動検出信号FFの
ゲインαの調整が行われる。なお、計量側にゲイン補正
手段32を設けて、ディジタル計量信号FWのゲイン調
整を行ってもよい。そして、計量セル2のフィルタ済信
号FWと床振動検出セル4のゲイン調整済計量信号α・
FFとについて床振動補償手段20により減算処理を行
い、FW−α・FF=WSの演算により、計量セル2が
設置された位置の上下方向の変位である床振動を補正し
た床振動補正済信号WSを出力する。これにより、床振
動に起因する計量信号の誤差が正確に補償された床振動
補正済計量信号WSが得られる。
【0021】第2実施形態の説明に移る。図4は、第2
実施形態に係る計量装置の概略構成図を示し、図5は、
そのCPU10内部の構成を示す。図4において、この
計量装置は、n個の計量セル2-1〜2-nと、フレーム1
2を介して計量セル2-1〜2-nと同一の床7にn個の床
振動検出用セル4-1〜4-nとが設置されている。1つの
計量セルに対してその近傍に床振動検出用セルが配置さ
れて、後者によって前者の床振動を検出するようになっ
ている。さらに、この計量装置は、計量セル2-1〜2-n
および床振動検出セル4-1〜4-nから取り出された計量
信号W1 〜Wn ,床振動検出信号F1 〜Fnをそれぞれ
増幅する増幅器5、その出力側に順次接続されたLPF
(ローパスフィルタ)6、計量信号W1 〜Wn が入力す
るマルチプレクサ9aおよびA/D変換器8a、床振動
検出信号F1 〜Fn が入力するマルチプレクサ9bおよ
びA/D変換器8b、およびCPU10を備えている。
【0022】複数の計量セル2-1〜2-nから検出された
計量信号W1 〜Wn は、増幅器5により増幅され、ロー
パスフィルタ6を介して、マルチプレクサ9aに入力さ
れる。各信号は、CPU10からのチャネル切換制御信
号c2 を受けたマルチプレクサ9aにより選択的に取り
出され、CPU10からのサンプリング制御信号c1に
よってA/D変換器8aで順次サンプリングされてディ
ジタル信号に変換され、CPU10に入力される。床振
動検出セル4-1〜4-nから検出された床振動検出信号F
1 〜Fn は、増幅器5により増幅され、ローパスフィル
タ6を介して、マルチプレクサ9bに入力される。各信
号は、同様に、マルチプレクサ9bにより選択的に取り
出され、A/D変換器8bで順次サンプリングされてデ
ィジタル信号に変換され、CPU10に入力される。
【0023】この計量装置において、CPU10の位相
補正手段26は、A/D変換器8a,8bで計量信号W
1 〜Wn ,床振動検出信号F1 〜Fn のそれぞれについ
て、サンプリングされた連続する2つの信号を用いた直
線補間のような補間演算によって基準タイミングでの信
号レベルを求めることにより、各計量信号W1 〜Wn、
床振動検出信号F1 〜Fn のサンプリングタイミングの
ずれによる位相差を打ち消している。
【0024】以下、この計量装置の位相補正手段26の
動作を説明する。図4の計量装置は、計量セル2-1〜2
-n,床振動検出セル4-1〜4-nの1つのセルを1チャネ
ルとすると、2n個のチャネルを有する。1チャネルに
おけるサンプリング間隔をT、各チャネル間のサンプリ
ング間隔をtとする。したがって、サンプリング順が1
番早いチャネルに対して、2番目のチャネルはt、3番
目のチャネルは2t、4番目のチャネルは3t、2n番
目のチャネルは(2n−1)・tというサンプリングタ
イミングのずれを生じている。
【0025】いま、仮に計量セルn個,床振動検出セル
n個の順にサンプリングするとして、1〜n番目のチャ
ネルの出力列をWim、n+1〜2n番目のチャネルの出
力列をFjm(j=1〜n)、補正後出力をXimとして、
サンプリングされた連続する2つの信号Wi(m-1),Wim
またはFj(m-1),Fjmを用いて次のような直線補間を行
う。ただし、mは同じチャネル間のサンプリング順を示
す添字である。1≦i≦nのとき、 Xim=((i−1)・t/T)・Wi(m-1)+((T−
(i−1)・t)/T)・Wim n+1≦i≦2nのとき、j=i−nとして、 Xim=((j−1)・t/T)・Fj(m-1)+((T−
(j−1)・t)/T)・Fjm
【0026】これは、1番目の出力W1mのタイミングを
基準タイミングとして、2番目以降の出力W2m,W3m,
…をこの基準タイミングでの出力に置き換える補間演算
である。すなわち、補正後出力X1m〜X2nm は、1番目
の出力W1mについては、補正されずにそのままであり、 X1m=W1m となる。2番目の出力W2mについては、図6に示すよう
に、W2(m-1)とW2mの信号を用いて直線補間によってW
1mの信号と同じ基準タイミングでの信号X2mを求める
と、 X2m=(t/T)・W2(m-1) +((T−t)/T)・W2m となる。3番目以降の信号についても同様な直線補間を
行って、 X3m=(2t/T)・W3(m-1) +((T−2t)/T)・W3m ・ ・ Xnm=((n−1)・t/T)・Wn(m-1) +((T−(n−1)・t)/T)・Wnm X(n+1)m=(n・t/T)・F1(m-1)+((T−n・t)/T)・F1m ・ ・ X2nm =((2n−1)・t/T)・Fn(m-1) +((T−(2n−1)・t)/T)・Fnm として補正後出力X3m〜X2nm を求める。これにより、
基準タイミングX1mでの各信号レベルが求められ、各信
号のサンプリングタイミングのずれによる位相差が打ち
消される。
【0027】次に、図5において、位相補正手段26に
より位相差が打ち消されたX1 〜X2nはディジタルフィ
ルタ28,30でフィルタリングされ、その出力FX1
〜FX2nに基づいて、各計量セル2-1〜2-nとこれに対
応する床振動検出セル4-1〜4-n間で床振動補正を行
い、例えば、FX1 −α・FXn+1 =WS1 の演算によ
り、床振動に起因する計量信号の誤差が正確に補償され
た床振動補正済計量信号WS1 〜WSn が得られる。
【0028】次に、第3実施形態の説明に移る。上記第
2実施形態は、計量セルと床振動検出セルを1対1に対
応させて配置していたが、この第3実施形態の計量装置
は、装置の小型化と低コスト化を図るために、図7のよ
うに、床振動検出用セル4-1〜4-rを計量セル2-1〜2
-nよりも少ない数(n>r)に設定している。この場
合、床振動算出手段36により、床振動検出セル4-1〜
4-rの出力から床の振動モードを面計算し、その振動モ
ードから各計量セル2-1〜2-nの設置位置での床振動成
分を算出する。また、図7では、マルチプレクサ9,A
/D変換器8はそれぞれ単一に設けられているが、複数
設けられる場合も同様である。
【0029】図7において、複数の計量セル2-1〜2-n
および床振動検出セル4-1〜4-rから検出された計量信
号W1 〜Wn ,床振動検出信号F1 〜Fr は、それぞれ
増幅器5により増幅され、ローパスフィルタ6を介し
て、マルチプレクサ9に入力される。各信号は、マルチ
プレクサ9により選択的に取り出され、A/D変換器8
で順次サンプリングされてディジタル信号に変換され、
CPU10に入力される。そして、図8の位相補正手段
26により、図4の実施形態と同様に、各信号W1 〜W
n ,F1 〜Fr についてサンプリングタイミングのずれ
による位相差が打ち消され、ディジタルフィルタ28,
30を介してFX1 〜FXn+r が出力される。次に、床
振動算出手段36により床の振動モードが求められる。
【0030】床振動算出手段36は、床振動検出信号F
Xn+1 〜Fn+r に基づいて、床の振動モードを算出す
る。図9に示すXY平面(水平面)において、点P
(x,y)の位置に固定されている計量用および床振動
検出用の各ロードセルの出力のうち、床の振動モードを
形成する床の振動成分Vp(t)(tは時間)は、 Vp(t)=A(t)・x+B(t)・y+C(t) …(5) となる。この場合、ロードセルは、XY平面の挙動のう
ち、X軸回りの回転運動で生じる垂直(Z軸)方向成
分、Y軸回りの回転で生じる垂直(Z軸)方向成分、お
よびXY平面に垂直な軸(Z)方向の運動を検出し、そ
れ以外の運動は検出しないので、X軸回りの回転運動で
生じる垂直(Z軸)方向成分の運動をB(t),Y軸回
りの回転運動で生じる垂直(Z軸)方向の運動をA
(t)、Z軸方向の運動をC(t)として、これら運動
の組合せで床振動を表している。
【0031】床の振動モードは、(5)式におけるA
(t),B(t),C(t)を求めることにより得られ
る。すなわち、A(t),B(t),C(t)の値を既
知の値とした(5)式はXY平面の任意の位置P(x,
y)の振動に起因する出力を表す。A(t),B
(t),C(t)の値は、XY面上に固定されている例
えば3個の床振動検出セル4の出力Vp(t)と各床振
動検出セル4の位置座標(x,y)を(5)式に当ては
めて、3次元一次連立方程式を解くことによって求める
ことができるが、実際には、各床振動検出セル4の出力
に誤差があるため、3点以上の位置の床振動検出セル4
により、最小自乗法を用いて、上記A(t),B
(t),C(t)の値を求めるのがよい。
【0032】こうして、図8の床振動算出手段36によ
り算出された各計量セル2-1〜2-nの設置位置P1(x1,
y1)〜Pn(xn,yn)での床の振動成分V1(t) 〜Vn
(t) がゲイン補正手段32に出力される。そして、ゲ
イン補正手段32により、各計量セル2-1〜2-nと、床
振動検出セルとの床振動に対する感度より算出した出力
感度比α1 〜αn が求められる。この出力感度比α1 〜
αn に基づいて、床振動補償手段34により、FXi −
αi ・Vi =WSi (i=1〜n)なる演算を行って、
正確な床振動補償を行い、床振動補正済計量信号WS1
〜WSn を求める。
【0033】
【発明の効果】この請求項1の発明によれば、位相補正
手段により、A/D変換器における計量信号と床振動検
出信号とのサンプリングタイミングのずれによる位相差
を、この位相差に相当する位相ずれを計量信号または床
振動検出信号に付与することにより打ち消している。従
って、計量信号と床振動検出信号とのサンプリングタイ
ミングずれによって生じる位相差がなくなるので、計量
信号から床振動検出信号を減算する床振動補償の正確性
を向上させることができる。これにより、計量信号と床
振動検出信号とのサンプリングタイミングのずれによる
位相差が発生した場合であっても、高精度の計量を図る
ことができる計量装置を提供することができる。
【0034】請求項2の発明によれば、位相補正手段に
より、交互にサンプリングされた計量信号または床振動
検出信号を単純平均することにより、サンプリングタイ
ミングのずれによる位相差を容易に打ち消すことができ
る。
【0035】請求項3の発明によれば、位相補正手段
が、計量信号と床振動検出信号のそれぞれについて、サ
ンプリングされた連続する2つの信号を用いた補間演算
によって基準タイミングでの信号レベルを求めることに
より、各信号を基準タイミングに合わせて上記サンプリ
ングタイミングのずれによる位相差を打ち消すことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る計量装置を示す構成
図である。
【図2】図1の計量装置のCPU内部の構成を示す図で
ある。
【図3】図1の計量装置の動作例を示す図である。
【図4】第2実施形態に係る計量装置を示す構成図であ
る。
【図5】図4の計量装置のCPU内部の構成を示す図で
ある。
【図6】図4の計量装置の位相補正手段の動作例を示す
図である。
【図7】第3実施形態に係る計量装置を示す構成図であ
る。
【図8】図7の計量装置のCPU内部の構成を示す図で
ある。
【図9】床の振動モードを算出する面計算の原理を示す
図である。
【符号の説明】
2…計量セル、4…床振動検出セル、8…A/D変換
器、26…位相補正手段、28…第1ディジタルフィル
タリング手段、30…第2ディジタルフィルタリング手
段、34…床振動補償手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計量物を計量して、その重量に対応
    した計量信号を出力する計量セルと、 この計量セルが設置された床の振動を検出して、床振動
    検出信号を出力する床振動検出セルと、 上記計量信号および床振動検出信号を選択的に所定サン
    プリング周波数でサンプリングして、ディジタル計量信
    号またはディジタル床振動検出信号に変換するA/D変
    換器と、 上記ディジタル計量信号をフィルタリングする第1のデ
    ィジタルフィルタリング手段と、 上記ディジタル床振動検出信号をフィルタリングする第
    2のディジタルフィルタリング手段と、 ディジタル計量信号からディジタル床振動検出信号を減
    算して、床振動に起因する計量信号の誤差を補償した床
    振動補正済信号を出力する床振動補償手段と、 上記A/D変換器における計量信号と床振動検出信号と
    のサンプリングタイミングのずれによる位相差を、この
    位相差に相当する位相ずれを計量信号または床振動検出
    信号に付与することにより打ち消す位相補正手段とを備
    えた計量装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記A/D変換器は計量信号と床振動検出信号とを交互
    にサンプリングし、上記位相補正手段は、このサンプリ
    ングされた計量信号または床振動検出信号を単純平均す
    ることにより、上記サンプリングタイミングのずれによ
    る位相差を打ち消している計量装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記位相補正手段は、上記A/D変換器で計量信号と床
    振動検出信号のそれぞれについてサンプリングされた連
    続する2つの信号を用いた補間演算によって基準タイミ
    ングでの信号レベルを求めることにより、上記サンプリ
    ングタイミングのずれによる位相差を打ち消している計
    量装置。
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