JP3251707B2 - 組合せ計量装置 - Google Patents

組合せ計量装置

Info

Publication number
JP3251707B2
JP3251707B2 JP12785693A JP12785693A JP3251707B2 JP 3251707 B2 JP3251707 B2 JP 3251707B2 JP 12785693 A JP12785693 A JP 12785693A JP 12785693 A JP12785693 A JP 12785693A JP 3251707 B2 JP3251707 B2 JP 3251707B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weighing
floor
vibration
sensitivity
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12785693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06317458A (ja
Inventor
嘉宏 中村
由喜夫 若狭
和文 内藤
英勝 得丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishida Co Ltd
Original Assignee
Ishida Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP12785693A priority Critical patent/JP3251707B2/ja
Application filed by Ishida Co Ltd filed Critical Ishida Co Ltd
Priority to ES97202733T priority patent/ES2164984T3/es
Priority to DE1994612335 priority patent/DE69412335T2/de
Priority to EP19940303195 priority patent/EP0622617B1/en
Priority to EP97202733A priority patent/EP0818669B1/en
Priority to DE1994628463 priority patent/DE69428463T2/de
Priority to ES94303195T priority patent/ES2119964T3/es
Publication of JPH06317458A publication Critical patent/JPH06317458A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3251707B2 publication Critical patent/JP3251707B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、食品や工業
部品などの計量に利用されるもので、同一の床に設置さ
れた複数の計量器の計量信号を組合せ演算して、目標値
に近い組合せとなる計量器から被計量物を排出する組合
せ計量装置に関し、詳しくは、組合せに選択されなかっ
た計量器からの計量信号を利用して床の上下方向の変位
を算出し、この変位に起因する計量誤差を除去するよう
にした組合せ計量装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の組合せ計量装置において、前回
の組合せ演算で選択されなかった複数の計量器から出力
される計量信号をダミー信号として、それらダミー信号
を加算して平均値を求め、組合せに選択された計量器に
よる計量値を補正することにより、床振動に起因する出
力変動分を除去したものが知られている(例えば、特開
昭64−32122号公報参照)。
【0003】床振動は一般に、被計量物を計量装置に載
せたときに生じる振動よりも周波数が低いから、計量信
号から上記床振動成分をフィルタで除去しようとする
と、フィルタのカットオフ周波数を低く設定する必要が
あるので、フィルタリング時間が長くなって計量速度が
低下する。そこで、上記のように、床振動分は別途補正
によって除去することにより、フィルタのカットオフ周
波数を高く設定することを可能にし、これにより、高速
計量の実現を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うな構成の従来の組合せ計量装置は、前回の組合せ演算
で選択されなかった複数の計量器の出力信号の平均値に
より床の振動特性を求めて、組合せに選択された計量器
の出力値を補正するものである。つまり、複数の計量器
が設置された位置の床の振動状態が同一であるとして、
補正を行なうものであるから、各計量器が設置された床
部分の振動状態が異なっている場合は、選択された計量
器の出力値から上記平均値により求めた床振動成分を除
去しても正確な補正が行なえず、場合によっては、補正
によって誤差が一層大きくなるケースも考えられ、いず
れにしても、床振動による計量誤差の発生は避けられな
いものであった。
【0005】この発明は上述のような実情に鑑みてなさ
れたもので、特別なダミーセルやアンプ等の使用を不要
にして、設備費の低減を図るとともに、複数の計量器が
設置された位置の床部分の振動状態が異なる場合であっ
ても、計量信号中に含まれている振動成分を正確に除去
して高精度な計量を実現することができる組合せ計量装
置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1の組合せ計量装置は、被計量物
を計量して、その重量に対応した計量信号を出力する複
数の計量器が同一の床に設置され、これら計量器の計量
信号を組合せ演算して、目標値に近い組合せとなる計量
器から被計量物を排出する組合せ計量装置において、前
回の組合せ演算で選択されなかった複数の計量器から出
力される計量信号をダミー信号として、これらダミー信
号の振動成分に基づいて床の振動モードを検出し、各計
量器が設置された位置の床の上下方向の変位を算出する
床振動算出手段と、上記算出された変位により上記計量
信号から床の振動成分を除去した振動補正済信号を生成
する床振動補正手段とを備えている。
【0007】また、請求項2の組合せ計量装置は、上記
請求項1の構成に加えて、各計量器のばね定数と、被計
量物が載置されていない状態での各計量器の荷重とか
ら、各計量器間のセル感度比を設定するセル感度設定手
段、および、上記計量信号およびダミー信号の少なくと
も一方を上記セル感度比で補正してセル感度補正済信号
を生成するセル感度補正手段とを備えている。
【0008】さらに、請求項3の組合せ計量装置は、上
記請求項1の構成に加えて、被計量物の重量に応じた各
計量器間の重量感度比を算出する重量感度算出手段と、
上記計量信号およびダミー信号の少なくとも一方を上記
重量感度比で補正して、重量感度補正済信号を生成する
重量感度補正手段とを備えている。
【0009】
【作用】この発明の請求項1の構成によれば、複数の計
量器によって得られる被計量物の重量に対応する計量信
号を組合せ演算して、目標値に近い組合せとなる計量器
から被計量物を排出する。このとき、前回の組合せ演算
で選択されなかった計量器から出力される計量信号をダ
ミー信号として使用することにより、床振動による測定
誤差の除去のために計量器と同等な性能をもつ特別なダ
ミーセルやアンプの設置が不要となり、設備費の低減が
可能である。
【0010】さらに、上記複数のダミー信号の振動成分
に基づいて床の振動モードを検出して、組合せに選択さ
れた計量器が設置された床部分における上下方向の変位
を算出する。そして、その算出された上下方向の変位に
より、上記計量信号を補正して、床振動による影響を除
去した振動補正済信号を生成する。すなわち、選択され
た計量器の計量信号中から、その計量器が設置されてい
る床部分における上下方向の変位を減算することによっ
て、選択された計量器と選択されなかった計量器とが設
置された位置の床部分の振動状態が異なる場合であって
も、計量信号を正確に補正することが可能で、精度の高
い計量を実現することができる。
【0011】また、請求項2の構成によれば、各計量器
間のセル感度比によって、計量信号およびダミー信号の
少なくとも一方を補正してセル感度補正済信号を生成す
ることにより、床振動に対する計量器の感度の違いにと
もなう計量誤差の発生も防止して、計量精度を一層高め
ることができる。
【0012】さらに、請求項3の構成によれば、被計量
物を載置した状態での各計量器間のセル感度比、つまり
重量感度比を算出し、その算出した重量感度比により計
量信号およびダミー信号の少なくとも一方を補正して重
量感度補正済信号を生成することにより、被計量物の負
荷による計量器の感度の変化にともなう計量誤差の発生
も防止して、計量精度をより一層向上させることができ
る。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の一実施例による組合せ計量
装置の概略構成図である。同図において、20は振動搬
送タイプの分散テーブルで、上方から落下される被計量
物(この場合は、主として粉粒物)を放射状に分散させ
て、該テーブル20の周りに放射状に配設されている複
数の計量セクション211 〜21n に被計量物を分散供
給する。これら各計量セクション211 〜21n は、電
磁振動部22a1〜22a1とトラフ22b2〜22bnを有す
る分散供給装置221 〜22n 、プールホッパー231
〜23n 、プールホッパーゲート241 〜24n 、計量
ホッパー251 〜25n 、計量ホッパーゲート261
26n 、重量検出部271 〜27nおよびホッパーゲー
ト駆動部281 〜28n を備えており、上記計量ホッパ
ー251 〜25n と重量検出部271 〜27n とによ
り、複数の計量器11 〜1n が構成されている。
【0014】29は各計量器11 〜1n における計量ホ
ッパー251 〜25n から排出される被計量物を下方中
央部に集める集合シュートであり、円錐形あるいは多角
形の漏斗形をしている。30は基台であり、同一の床F
に設置支持されている。
【0015】図2は、上記のような組合せ計量装置の信
号処理系の概略構成を示すブロック図であり、同図にお
いて、11 〜1n は上記複数の計量器で、被計量物の重
量を重量検出部271 〜27n で計量して、それぞれの
重量に応じたアナログ計量信号W1〜Wnを出力する。
2はマルチプレクサで、上記各計量器11 〜1n から出
力される計量信号W1〜Wnが増幅器31 〜3n で増幅
されて入力される。4はA/D変換器で、後述するCP
U5からの切換え信号cにより上記マルチプレクサ2か
ら選択的に出力される上記アナログ計量信号W1〜Wn
をディジタル信号に変換する。
【0016】5は演算手段等を構成するCPUで、上記
A/D変換器4を通して入力される上記ディジタル計量
信号W1〜Wnに基づいて所定の振動補正および組合せ
演算を実行して、目標値に最も近い組合せとなる計量ホ
ッパー251 〜25n を選択的に開放するための開放信
号OSを出力する。
【0017】図3は、上記CPU5の内部の構成を示す
ブロック図であり、同図において、61 〜6n はそれぞ
れディジタルフィルタであり、図2のマルチプレクサ2
から選択的に出力され、かつ、A/D変換器4によって
ディジタル信号に変換された計量信号W1〜Wnを、図
3の切換回路7を経て、それぞれに対応するフィルタ6
1 〜6n に通過させることにより、主として、被計量物
が計量器11 〜1n の計量ホッパー251 〜25n に投
入されたときに生じる比較的高い同波数の振動成分を除
去する。
【0018】8は組合せ演算手段であって、上記ディジ
タルフィルタ61 〜6n を通過したディジタル計量信号
W1〜Wnが後述する床振動補正手段10を通ったのち
補正済計量信号BS1〜BSnとして入力され、それら
を組合せ演算して、目標値に最も近い合計重量値の組合
せとなる計量器、たとえば11 ,12 ,13 を選択し、
選択された図2の計量器11 〜13 におけるホッパーゲ
ート駆動部281 〜283 にゲート開放信号OSを出力
して、それら計量器11 〜13 の計量ホッパー251
253 から集合シュート29に被計量物を排出する。
【0019】通常、組合せ演算手段8における組合せ演
算では複数の計量器が選択されないで残る。たとえば計
量器の1i 〜1n が選択されなかったとすると、それら
の計量ホッパー26i〜26n内には被計量物が残った
ままであるから、これら計量ホッパー26i〜26nに
は、今回の計量の際に、対応するプールホッパー23i
〜23nから被計量物が供給されない。したがって、計
量ホッパー26i〜26nには、被計量物の供給(落
下)による振動が発生しない。その結果、これら計量器
i 〜1n は床Fの振動を受けて振動するだけとなるの
で、図3に示した計量信号Wi〜Wnの振動成分は、床
振動の成分に等しくなる。上記計量器1i〜1n には、
勿論、今回の組合せ演算で選択された計量器11 〜33
が含まれる場合もある。
【0020】9は床振動算出手段であり、前回の組合せ
演算で選択されなかった複数の計量器1i 〜1n から出
力される計量信号Wi〜Wnをディジタルダミー信号D
i〜Dnとし、これらディジタルダミー信号Di〜Dn
の振動成分に基づいて床の振動モードを検出して、計量
器11 〜13 が設置された位置の床の上下方向の変位を
算出する。
【0021】10は床振動補正手段で、上記床振動算出
手段9により算出された各計量器11 〜1n の上下方向
の変位信号S1〜Snにより、計量器11 〜1n から出
力された計量信号W1〜Wnを補正して、すなわち、計
量信号W1〜Wnから上記上下方向の変位信号S1〜S
nによる変位量を減算することで、床振動による影響を
除去した振動補正済計量信号BS1〜BSnを生成し出
力する。こうして、低周波数の床振動分を補正すること
により、フィルタ61 〜6n のカットオフ周波数を高く
設定することを可能にして、高速計量を実現する。上記
振動補正済計量信号BS1〜BSnは、組合せ演算手段
8に入力されて、目標値に最も近い組合せとなる複数の
信号BS1〜BSnが選択され、その信号BS1〜BS
nを出力している計量ホッパー251 〜25n を開放す
るための選択信号OSが出力される。
【0022】上記のように、同一の床Fに設置された複
数の計量器11 〜1n のうち、前回の組合せ演算で選択
されなかった複数の計量器1i 〜1n をダミーセルとし
て利用し、それらの計量信号Wi〜Wnをダミー信号D
i〜Dnとしたとき、これらダミー信号Di〜Dnの振
動成分に基づいて振動モードを検出して、床Fにおける
計量器11 〜1n の設置位置の上下方向変位を算出し、
その算出した変位を計量信号W1〜Wnから減算(キャ
ンセル)することによって、床振動による影響を除去し
た補正済計量信号BS1〜BSnを出力する。ここで、
この実施例では、補正の演算をディジタルで行なってい
るので、個々の部品や素子の特性にばらつきがあるアナ
ログ回路を用いる場合と比較して、精度の高い補正を行
うことができる。
【0023】以上のように、複数の計量器の重量検出部
(以下「ロードセル」という)271 〜27n で、床振
動のモードを検出し、任意の位置のロードセルの振動成
分をキャンセルさせる方式を床振動キャンセル方式(以
下、多点AFV(Anti- Floor Vibration)方式と称す)
という。ロードセルが床上に平面的、つまり2次元的に
配置されている場合、床上で直線上にない3点以上の位
置の床振動をダミーセルにより検出し、それら検出され
た振動から床の振動モードを検出し、この振動モードか
ら、任意のロードセルが設置されている位置の床振動成
分を求めて、その位置に設置されたロードセルの出力か
ら床振動成分を差し引く。他方、ロードセルが床上に直
線的、つまり1次元的に配置されている場合、直線上の
2点以上の位置の床振動をダミーセルにより検出し、そ
れら検出された振動から、上記の平面配置の場合と同様
に、任意のロードセルが設置されている位置の床振動成
分を求めて、その位置に設置されたロードセルの出力か
ら床振動成分を差し引く。
【0024】前記の組合せ計量装置において使用するロ
ードセル27を図4に示す。このタイプのロードセル2
7は、4箇所のノッチ部31のそれぞれに張り付けられ
た歪ゲージ32によって、ロードセル27の変形状態を
歪量として検出するものである。さらに、これら4枚の
歪ゲージ32はホイートストンブリッジを構成してお
り、ロードセル27が破線で示すようにロバーバル(平
行四辺形)状態に変形した場合のみ出力が変化し、それ
以外の変形状態では、出力は変化しないようになってい
る。したがって、ロードセル27の固定(床)側27a
と荷重(重り)側27bの相対変位の内、ロバーバル変
形の成分のみが検出されるから、前記の組合せ計量装置
において使用する場合には、各モードの床振動状態に対
し、垂直方向成分のみを考慮すればよいことがわかる。
【0025】いま、図5に示すように、XY平面上の点
(x,y)の位置にロードセル27が固定されていると
する。XY平面の挙動は、X軸回りの回転、Y軸回りの
回転、およびXY平面に垂直な軸(Z軸)方向の運動か
ら成る。それ以外の運動は、ここで使用するロードセル
27では検出しないので、ここでは論じない。
【0026】ここで、X軸回りの回転運動で生じる垂直
(Z軸)方向成分の運動をB(t)、Y軸回りの回転運
動で生じる垂直(Z軸)方向成分の運動をA(t)、Z
軸方向の運動をC(t)とすると、点Pの位置でのロー
ドセルの出力信号の内、床の振動の成分Vp(t)は、 Vp(t)=x・A(t)+y・B(t)+C(t) …(1) となる。
【0027】ところで、床の振動モードは、式(1)に
おけるA(t),B(t),C(t)を求めればよいの
で、これを求めるためには、一直線上にない3点で床の
運動を検出する、すなわち、3元一次連立方程式を解け
ばよい。実際には、各計量器の出力には誤差を含んでい
るため、3点以上の位置で検出し、最小自乗法等を用い
てA(t)、B(t)、C(t)を求めるのがよい。式
(1)に基づく振動成分Vp(t)の算出は、図3の床
振動算出手段9によってなされる。
【0028】また、上記実施例においては、次の機能を
付加しておくのが好ましい。振動検出用のダミーセルの
出力信号から振動成分だけをとり出すために、カットオ
フ周波数の非常に低い安定時間の長いフィルタを通常の
フィルタと平行して使用する。このフィルタは非常に効
果は高いが計量サイクル1サイクル分の時間では安定し
ない。そこで、計量器が連続して組合せ演算に参加する
場合は、床振動を補正したデータを出力信号として使用
するが、連続して参加せず、上記強いフィルタの安定時
間が確保できる場合には、このフィルタ結果を出力信号
として使用するよう自動的に切り換える。
【0029】また、前回組合せ演算に参加しなかったヘ
ッドを振動検出用のダミーセルとして使用する場合、最
低3点あれば床の振動モードが決定できるとはいえ、あ
まり隣接したダミーセルばかりで振動モードを決めると
誤差が大きい。そこで、予め誤差が一定値以下になるよ
うなロードセルのパターンを求めておき、そのパターン
に入るロードセルが優先的に残されるように毎回の組合
せを決める。
【0030】図6は、この発明の他の実施例による計量
装置におけるCPU5の構成を示すブロック図である。
同図において、図3に示す上記実施例のCPU5の内部
構成と相違する点は、次の2点である。まず第1の点
は、計量器11 〜1n のロードセル271 〜27n のば
ね定数と、被計量物が載置されていない状態でのロード
セル271 〜27n の荷重から各計量器間のセル感度比
を設定するセル感度設定手段15と、各計量器のうちひ
とつを基準とした上記セル感度比でダミー信号Di〜D
nを補正してセル感度補正済信号CSi〜CSnを生成
するセル感度補正手段16とを設けた点である。
【0031】第2の点は、負荷重量が異なることによる
床振動に対する感度の変化を補正するためのものであっ
て、被計量物の重量に応じた各計量器間の重量感度比を
算出する重量感度算出手段17と、この重量感度算出手
段17で算出された重量感度比によって、上記床振動算
出手段9から出力される変位信号S1〜Snを補正し
て、重量感度補正済信号WS1〜WSnを生成する重量
感度補正手段18とを設けた点である。
【0032】上記セル感度補正手段16によりセル感度
補正してダミー信号Di〜Dnを計量信号W1〜Wi-1
のレベルに換算しておき、この換算信号(セル感度補正
済信号)CSi〜CSnに基づいて床振動算出手段9で
床振動を算出する。さらに、重量感度補正手段18によ
り、計量器11 〜1n に負荷された被計量物の重量によ
る感度補正を行い、その重量感度補正済信号WS1〜W
Snを用いて、床振動補正手段10で計量信号W1〜W
nから床振動成分を差し引いて、振動補正済信号BS1
〜BSnを得る。その他の構成は図3と同一であるた
め、相当部分に同一の符号を付して、それらの詳しい説
明を省略する。
【0033】図6に示す実施例の場合の感度補正の式に
ついて簡単に説明する。図6の場合は、図7の振動モデ
ルで表わすことができる。今回の計量で組合せ演算に利
用されるロードセル、つまり全てのロードセルを計量セ
ルと呼び、前回の計量における組合せ演算で選択されな
かったロードセルをダミーセルと呼ぶことにすると、こ
れら計量セル(計量側)およびダミーセル(床振動検出
側)の運動方程式は、式(11)および式(12)で示
すようになる。両式(11),(12)において、M
0,M1は被計量物が載置されていない状態でダミーセ
ルと計量セルの各自由端に取付けられた荷重(質量)、
mは被計量物の質量、k0,k1はダミーセルと計量セ
ルのばね定数、x0,x1は両セルの自由端の変位、x
B は床Fの変位である。
【0034】
【数1】
【0035】ここで、床側と荷重側の相対変位が各セル
の出力となるので、上記式(11)および式(12)
は、式(13)および式(14)のように変形すること
ができる。
【0036】
【数2】
【0037】上記の両式(13)(14)を、床の変位
を系の入力、セルの出力を系の出力として、その入出力
の関係である伝達関数を求め、さらに、振幅の周波数特
性G1(jω)およびGo(jω)を求めると、式(15)
および式(16)となる。式(15)および式(16)
において、ω1 は計量セルの固有振動数、ω0 はダミー
セルの固有振動数である。前述のとおり、計量セルとダ
ミーセルとが同一となる場合もあり、その場合は勿論、
ω1 =ω0 となる。
【0038】
【数3】
【0039】したがって、計量セル側とダミーセル側の
感度の比βは、次の式(17)となる。
【0040】
【数4】
【0041】ここで、1 ≫(ω/ ωo )2、1 ≫(ω/ ω
1 )2、即ち、補正対象とする周波数に対して、計量セル
側、ダミーセル側ともに固有振動数が十分に高い周波数
である場合は、式(18)となる。
【0042】
【数5】
【0043】この式(18)において、の部分は、m
=0、つまり、被計量物が載置されていない状態での両
セルの感度比を表し、また、の部分は、被計量物が載
置されることによって計量セルの感度がどれだけ変化し
たか、つまり、両セルの重量感度比を表している。
【0044】計量器のばね定数、つまり計量セルおよび
ダミーセルのばね定数k0,k1と、被計量物が載置さ
れていない状態での計量セルの荷重M1と、前回の組合
せ演算で選択されなかったダミーセルの荷重M0とに基
づいて、上記式(18)ので示す簡単な式により、予
めセル感度比を求めておき、図6のセル感度設定手段1
5でこのセル感度比を設定して、セル感度補正手段16
でセル感度の補正を行う。他方、重量感度算出手段17
によって、上記式(18)ので示す簡単な式で重量感
度比を求め、重量感度補正手段18で重量感度の補正を
行う。こうして、計量信号の補正を極めて精度よく行な
うことができる。
【0045】図6の実施例では、ダミーセルばかりでな
く、計量セルついても上記セル感度補正と重量感度補正
を行っており、これにより計量精度を一層向上させてい
る。
【0046】なお、セル感度補正手段16および重量感
度補正手段18によって計量信号W1〜Wnのみのセル
感度補正および重量感度補正を行ってダミー信号Di〜
Dnのレベルに換算したうえで床振動補正を行ってもよ
いが、その場合、感度補正された計量信号W1〜Wnを
再度、補正前のレベルに換算するための補正を行う必要
がある。つまり、セル感度補正手段16および重量感度
補正手段18は、組合せ演算手段8からのダミー信号D
i〜Dnまたは計量信号W1〜Wn、あるいは、両方の
信号Di〜Dn,W1〜Wnについて、すなわち、ダミ
ー信号Di〜Dnまたは計量信号W1〜Wnの少なくと
も一方について、感度補正を行うものである。
【0047】また、上記各実施例ではディジタルフィル
タ61 〜6n を用いているから、やはり個々の部品や素
子の特性にばらつきがあるアナログフィルタを用いた場
合と比較して、カットオフ特性の誤差が小さくなるの
で、各フィルタ61 〜6n のカットオフ周波数を高く設
定することが可能となり、その結果、より一層応答性が
良くなり、計量が高速化される。
【0048】しかしながら、ディジタルフィルタ61
n の代わり、またはこれと共に、アナログフィルタを
使用してもよく、その場合、図2の仮想線で示す位置に
アナログフィルタ19が接続される。
【0049】さらに、上記図6の実施例においては、つ
ぎの機能を付加しておくのが好ましい。床振動補正後の
誤差を減らすため、被計量物が負荷されたときには重量
感度補正を行うが、補正式で用いる被計量物の質量mこ
そが最終的に求めたい結果であり、補正する際には確定
しいない値である。そこで最初は重量感度補正なしで床
振動補正を行って、結果(被計量物の質量m)を求め、
その値を使ってもう1度重量感度補正をつけた床振動補
正を行う。これを複数回くり返して高い計量精度を得
る。
【0050】床振動が少なかった場合、計算誤差などに
より床振動補正することで却って計量精度が低下する場
合がある。そこで、振動検出用のダミーセル出力の振動
成分が一定基準以下であれば、自動的に床振動補正を停
止して、精度の劣化を防ぐ。
【0051】なお、この発明は複数の計量器を直線状に
配置した組合せ計量装置にも適用できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、前回の組合せ演算で選択されなかった計量器から出
力される計量信号をダミー信号として利用することによ
り、床振動による計量誤差の除去のために計量器と同等
な性能をもつ特別なダミーセルやアンプの設置が不要と
なり、設備費を低減することができる。しかも、上記複
数のダミー信号の振動成分に基づいて床の振動モードを
検出することによって、計量器が設置された床部分にお
ける上下方向の振動成分、つまり上下方向の変位を算出
して補正を行うものであるから、ダミー信号が出力され
る計量器と計量信号が出力される計量器とが設置された
位置の床部分の振動状態が異なる場合であっても、ま
た、複数の計量器のいずれが組合せ選択される場合であ
っても、計量信号を正確に補正して、精度の高い組合せ
計量を実現することができる。
【0053】また、請求項2の発明によれば、計量器の
床振動に対する感度の相違にともなう計量誤差の発生が
防止されて、計量精度が一層向上する。
【0054】さらに、請求項3の発明によれば、被計量
物の負荷による重量感度の変化にともなう計量誤差の発
生も防止されて、計量精度がより一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る組合せ計量装置の概
略構成図である。
【図2】同上組合せ計量装置の信号処理系の概略構成を
示すブロック図である。
【図3】図2のCPUの構成を示すブロック図である。
【図4】AFV技術の理論を説明するロードセルのモデ
ルを示す図である。
【図5】同上のロードセルの配置を示す図である。
【図6】この発明の他の実施例に係る組合せ計量装置に
おけるCPUの構成を示すブロック図である。
【図7】図6の場合のモデルを示す図である。
【符号の説明】
1 〜1n …計量器、5…CPU、8…演算手段、9…
床振動算出手段、10…床振動補正手段、16…重量感
度算出手段、17…重量感度補正手段、W1〜Wn(D
1〜Dn)…計量信号(ダミー信号)、BS1〜BSn
…振動補正済信号、WS1〜WSn…重量感度補正済信
号、F…床。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 得丸 英勝 京都府京都市左京区修学院水上田町5番 地7号 (56)参考文献 特公 平7−69207(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01G 23/01 G01G 19/387

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計量物を計量して、その重量に対応し
    た計量信号を出力する複数の計量器が同一の床に設置さ
    れ、これら計量器の計量信号を組合せ演算して、目標値
    に近い組合せとなる計量器から被計量物を排出する組合
    せ計量装置において、 前回の組合せ演算で選択されなかった複数の計量器から
    出力される計量信号をダミー信号として、これらダミー
    信号の振動成分に基づいて床の振動モードを検出し、各
    計量器が設置された位置の床の上下方向の変位を算出す
    る床振動算出手段と、 上記算出された変位により上記計量信号から床の振動成
    分を除去した振動補正済信号を生成する床振動補正手段
    とを備えた組合せ計量装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、各計量器のばね定数
    と、被計量物が載置されていない状態での各計量器の荷
    重とから、各計量器間のセル感度比を設定するセル感度
    設定手段と、 上記計量信号およびダミー信号の少なくとも一方を上記
    セル感度比で補正してセル感度補正済信号を生成するセ
    ル感度補正手段とを備えた組合せ計量装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、被計量物の重量に応
    じた各計量器間の重量感度比を算出する重量感度算出手
    段と、 上記計量信号およびダミー信号の少なくとも一方を上記
    重量感度比で補正して、重量感度補正済信号を生成する
    重量感度補正手段とを備えた組合せ計量装置。
JP12785693A 1993-04-30 1993-04-30 組合せ計量装置 Expired - Fee Related JP3251707B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12785693A JP3251707B2 (ja) 1993-04-30 1993-04-30 組合せ計量装置
DE1994612335 DE69412335T2 (de) 1993-04-30 1994-05-03 Wägeapparat mit wenigstens drei Leerzellen
EP19940303195 EP0622617B1 (en) 1993-04-30 1994-05-03 Weighing machine with at least three dummy cells
EP97202733A EP0818669B1 (en) 1993-04-30 1994-05-03 Weighing machine with stoppage of vibration correction
ES97202733T ES2164984T3 (es) 1993-04-30 1994-05-03 Bascula.
DE1994628463 DE69428463T2 (de) 1993-04-30 1994-05-03 Waage mit Sperrung der Vibrationskorrektur
ES94303195T ES2119964T3 (es) 1993-04-30 1994-05-03 Maquina para pesar.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12785693A JP3251707B2 (ja) 1993-04-30 1993-04-30 組合せ計量装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06317458A JPH06317458A (ja) 1994-11-15
JP3251707B2 true JP3251707B2 (ja) 2002-01-28

Family

ID=14970362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12785693A Expired - Fee Related JP3251707B2 (ja) 1993-04-30 1993-04-30 組合せ計量装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3251707B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015040772A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 大和製衡株式会社 組合せ秤

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015040772A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 大和製衡株式会社 組合せ秤

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06317458A (ja) 1994-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3539582B2 (ja) 多点セル型計量装置
EP0216638B1 (en) Weighing system and circuit therefor
US5936206A (en) Weighing machines with means for correcting effects of floor vibrations on weight signals therefrom
US6034334A (en) Method of and means for correcting effects of floor vibrations on weight signals from a weighing machine
BG60929B1 (bg) Устройство за измерване на тегло
JP3251707B2 (ja) 組合せ計量装置
EP0818669B1 (en) Weighing machine with stoppage of vibration correction
JP3251706B2 (ja) 計量装置
JP3442855B2 (ja) 組合せ計量装置
JP3693764B2 (ja) 計量方法及び計量装置
JPH09113346A (ja) 計量方法および装置
JP3631546B2 (ja) 計量装置
JP3525364B2 (ja) 計量方法および装置
JPH076829B2 (ja) 計量装置
JP3469367B2 (ja) 多点セル型計量装置
JP3642639B2 (ja) 複数の荷重変換手段を備える計量装置
JPH11295136A (ja) 計量方法及び計量装置
JP3581179B2 (ja) 質量又は重量計量装置
JP3251754B2 (ja) 床振動補正付き計量装置
JP4170516B2 (ja) 計量装置
JP3792854B2 (ja) 計量装置
JPH0769207B2 (ja) 組合せ計量装置
JPH10185673A (ja) 計量装置
JP2001091343A (ja) 計量装置
JP3422546B2 (ja) 床振動補正方法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081116

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees