JPH0995661A - 湿式シール材、その製造方法、クリーンルーム、および局所設備 - Google Patents
湿式シール材、その製造方法、クリーンルーム、および局所設備Info
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- JPH0995661A JPH0995661A JP8174644A JP17464496A JPH0995661A JP H0995661 A JPH0995661 A JP H0995661A JP 8174644 A JP8174644 A JP 8174644A JP 17464496 A JP17464496 A JP 17464496A JP H0995661 A JPH0995661 A JP H0995661A
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Abstract
状有機物を存在させないようにする。 【解決手段】クリーンルームの壁材の連結用やパーティ
ションの連結用などのために隙間に充填して使用される
湿式シール材として、使用時にガス状有機物を発生しな
いものを用いる。具体的には、一液型ポリウレタン樹脂
を主成分とし、滑剤として、炭素数19以下の脂肪族炭
化水素および炭素数17以下の高級アルコールを含まな
いもの(例えばマイクロクリスタリンワックス)を使用
する。可塑剤として分子量400以上のカルボン酸エス
テル等を、酸化防止剤として分子量300以上のフェノ
ール系化合物を使用する。
Description
薬品、バイオテクノロジー関連の工場や研究所等で使用
されているクリーンルームに使用される湿式シール材、
その製造方法、これを用いたクリーンルームおよび局所
設備に関するものである。
品、医薬品、バイオテクノロジー関連の工場や研究所等
で使用されているクリーンルームにおいては、空気中の
浮遊粒状物質を捕集する乾式エアフィルターを空気導入
経路に設置し、これを通過した空気を室内に導入してい
るが、最近では、半導体の高集積度化に伴い、クリーン
ルーム内の空気には塵埃だけでなくガス状有機物の拡散
が問題とされるようになってきた。
(シリコンウエハ)の表面に有機物が吸着し、素子特性
が劣化することが指摘されるようになった(例えば、藤
井;「ガス状汚染物とその除去対策の現状」空気清浄、
Vol.32,No.3,P.43(1994)、
(社)日本空気清浄協会発行)。
めになされたものであり、壁材や間仕切り用のパーティ
ションを連結するため等に使用される湿式シール材にお
いて、クリーンルーム内にガス状有機物を存在させない
ようにすることができるもの、およびその製造方法、こ
れを用いたクリーンルームおよび局所設備を提供するこ
とを目的とする。
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、クリーンルー
ム内にガス状有機物が存在する原因の一つに、壁材や間
仕切り用のパーティションを連結するために隙間に充填
して使用される湿式シール材が挙げられることを見出し
て、本発明を完成させた。
ール材としては専らシリコーン系シール材が使用されて
いるが、本発明者らの研究により、シリコーン系シール
材からは低分子量の環状シロキサンが発生することが分
かった。また、これに代わる湿式シール材としては、シ
ロキサンが発生しない点および加工性や耐久性の点から
ポリウレタン系のものが挙げられるが、従来のポリウレ
タン系湿式シール材には、滑剤として流動パラフィン
(炭素数12〜18の脂肪族炭化水素)が含まれてお
り、可塑剤や酸化防止剤として比較的低分子量のものが
含有されていることが分かった。
は、部材間の隙間に充填した後に硬化させる湿式シール
材において、硬化後にポリウレタン樹脂となる主成分
と、添加剤とからなり、前記主成分および添加剤の少な
くとも一方はガス状有機物を発生しないものであること
を特徴とする湿式シール材を提供する。
式シール材において、前記主成分は、ポリエーテルポリ
ーオールまたはポリエステルポリーオールの両末端にイ
ソシアネート基を有するプレポリマーと、低分子量のジ
イソシアネートとからなることを特徴とするものであ
る。この湿式シール材はイソシアネート基と空気中の水
分との反応を利用して硬化させる一液型である。
式シール材において、前記プレポリマーは、ポリエーテ
ルポリーオールであるポリプロピレンオキサイドと、ジ
フェニルメタンジイソシアネートおよびトルエンジイソ
シアネートのうちの少なくとも一つとの反応により得ら
れたものであることを特徴とするものである。
は数平均分子量が10,000前後であるものが好まし
い。このようなポリオールとジイソシアネートを反応さ
せて両末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを
合成するが、ジイソシアネートとしてジフェニルメタン
ジイソシアネートおよびトルエンジイソシアネートのう
ちの少なくとも一つを用いると、反応性がよいため好ま
しい。また、特に黄変しないものが必要な場合には、ポ
リオールと反応させるジイソシアネートとしてジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートを用いることが好まし
い。
に記載の湿式シール材において、前記低分子量のジイソ
シアネートがジフェニルメタンジイソシアネート(リン
酸エステルを含有しないもの)、ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート(例えば4,4’−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート)、イソホロンジイソシアネ
ート、キシレンジイソシアネートのうちの少なくとも一
つであることを特徴とするものである。
ポリマー同士の架橋材として作用するものであり、当該
低分子量ジイソシアネートのイソシアネート基の数がプ
レポリマー末端のイソシアネート基の数よりわずかに少
なくなるように配合することにより、ジアミンの生成を
抑えることができる。また、特に黄変しないものが必要
な場合には、低分子量のジイソシアネートとしてジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネートを用いることが好ま
しい。また、ジフェニルメタンジイソシアネートにはリ
ン酸エステルを含有するものとしないものとがあるが、
リン酸エステルは空気中に揮発しやすいため、リン酸エ
ステルを含有しないものを使用する。
載の湿式シール材において、前記添加剤のうちの滑剤の
主成分が、炭素数20以上の脂肪族炭化水素であること
を特徴とするものである。
載の湿式シール材において、前記滑剤の主成分が、マイ
クロクリスタリンワックス、天然パラフィン、合成パラ
フィン、ポリオレフィンワックスのうちの少なくともい
ずれか一つであることを特徴とするものである。
脂肪族炭化水素であると、温度23℃湿度30〜40%
に管理され、エアフィルターを通過する空気の流速が
0.3〜0.4m/s程度である通常のクリーンルーム
では、これらのガス状物がクリーンルーム内の空気中に
存在するようになるが、20以上の脂肪族炭化水素であ
る例えば請求項6で挙げられているものを使用すると、
これらのガス状物はクリーンルーム内の空気中に存在し
ない。
載の湿式シール材において、前記添加剤のうちの可塑剤
の主成分が、分子量400以上のカルボン酸エステル、
ポリエステル、エポキシ系化合物のうちの少なくともい
ずれか一つであることを特徴とするものである。
載の湿式シール材において、前記可塑剤の主成分は、フ
タル酸イソノニル(分子量418)、フタル酸オクチル
デシル(分子量419)、フタル酸ジイソデシル(分子
量447)、フタル酸ラウリル(分子量501)、フタ
ル酸ミリスチリル(分子量530)、アゼライン酸ジ−
2−エチルヘキシル(分子量413)、セバチン酸ジ−
2−エチルヘキシル(分子量427)、トリメリット酸
トリス−2−エチルヘキシル(分子量547)、トリメ
リット酸トリオクチル(分子量547)、トリメリット
酸トリノニル(分子量570)、トリメリット酸トリデ
シル(分子量612)、アジピン酸またはアゼライン酸
またはセバチン酸またはフタル酸とグリコールまたはグ
リセリンとの重縮合により得られるポリエステル(分子
量2000〜8000)、エポキシ脂肪酸エステル(分
子量400〜500)、およびエポキシ化油(分子量約
1000)のうちの少なくともいずれか一つであること
を特徴とする。
0未満の、フタル酸ジブチル(分子量278)やフタル
酸ジオクチル(分子量391)やアジピン酸ジ−2−エ
チルヘキシル(分子量371)であると、前記通常のク
リーンルームでは、これらのガス状物がクリーンルーム
内の空気中に存在するが、分子量400以上の例えば請
求項8で挙げられているものを使用すると、これらのガ
ス状物はクリーンルーム内の空気中に存在しない。
載の湿式シール材において、前記添加剤のうちの酸化防
止剤の主成分が分子量300以上のフェノール系化合物
であることを特徴とするものである。
記載の湿式シール材において、前記酸化防止剤の主成分
は、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート(分子量520.
9)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)(分子量340.5)、2,
2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)(分子量368.54)、4,4’−チオ
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分
子量358.5)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)(分子量38
2.6)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(分子量5
44.8)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン(分子量775.2)、テトラキス〔メ
チレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(分子量1
177.7)、ビス−〔3,3’−ビス−(4’−ヒド
ロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアシ
ド〕グリコールエステル(分子量1177.7)、およ
びトコフェノール(分子量794.4)のうちの少なく
ともいずれか一つであることを特徴とするものである。
300未満の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール
(分子量220.4)であると、前述の通常のクリーン
ルームでは、これらのガス状物がクリーンルーム内の空
気中に存在するようになるが、分子量300以上の例え
ば請求項10で挙げられているものを使用すると、これ
らのガス状物はクリーンルーム内の空気中に存在しな
い。
きくなるほど揮発性は低下し吸着性が大きくなるが、分
子量が所定以上となるとシリコンウエハへの吸着量は小
さくなって収束すること、および前記所定値は分子構造
によって異なることを見出し、前記可塑剤の400以上
および酸化防止剤の300以上の限定は、それぞれ対象
となる多数の物質について実験を行った結果に基づいて
設定した。
材に含まれる添加剤としては、滑剤の主成分がマイクロ
クリスタリンワックスであり、可塑剤の主成分がセバチ
ン酸ジ−2−エチルヘキシルであり、酸化防止剤の主成
分が2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t
−ブチルフェノール)であるものが好ましい。
した後に硬化させる湿式シール材の製造方法において、
前記添加剤のうちの可塑剤の主成分として、分子量40
0以上のカルボン酸エステル、ポリエステル、エポキシ
系化合物のうちの少なくともいずれか一方を選んで使用
することを特徴とする湿式シール材の製造方法を提供す
る。
した後に硬化させる湿式シール材の製造方法において、
前記添加剤のうちの酸化防止剤の主成分として、分子量
300以上のフェノール系化合物を選んで使用すること
を特徴とする湿式シール材の製造方法を提供する。
箇所に請求項1〜10のいずれか一つに記載の湿式シー
ル材を使用したことを特徴とするクリーンルームを提供
する。
箇所に請求項1〜10のいずれか一つに記載の湿式シー
ル材を使用したことを特徴とする局所設備を提供する。
前記局所設備とは、例えば局所的にクリーン度を高くし
たい場所に設置されるクリーンブースや、所定のクリー
ン度を要求される生産設備、例えば半導体製造装置等の
ことを意味する。
ポリウレタン系湿式シール材と同様に、以下のようにし
て得られる。すなわち、一液型の場合には、先ず、ポリ
プロピレンオキサイド等のポリオールとジイソシアネー
トを反応させて、両末端にイソシアネート基を有するプ
レポリマーを合成する。これに架橋材として低分子量ジ
イソシアネート、フィラーとして微細炭酸カルシウムや
珪砂など、添加物として前述の限定された可塑剤、酸化
防止剤、および滑剤を加えたものを筒状のカートリッジ
に入れてアルミニウムシート等で密封しておき、使用時
にシールガンで押し出す。
なる主剤とポリプロピレンオキサイド等のポリオールか
らなる硬化剤とを使用時に混合するが、硬化剤の方に、
フィラーとして微細炭酸カルシウムや珪砂など、添加物
として前述の限定された可塑剤、酸化防止剤、および滑
剤を加えておくことが好ましい。
実施例の項で説明する。なお、以下の実施例では一液型
のものについてのみ記載してあるが、二液型であっても
主成分および添加剤が本発明の範囲内のものであれば同
様の効果が得られる。
分(プレポリマー、低分子量ジイソシアネート)、添加
剤(滑剤、可塑剤、酸化防止剤)、フィラーを各比率
(主成分を100重量部としたときの各成分の比率を
[ ] 内に重量部で示す)で混合して筒状のカートリッジ
に入れ、アルミニウムシート等で密封することにより一
液型の湿式シール材を作製した。また、No. 5について
は、市販のポリウレタン系シール材(三洋工業(株)製
スリーウレッチ(登録商標)C320)をそのまま用
いた。
す。 MDI:メチレンジフェニルジイソシアネート(ジフェ
ニルメタンジイソシアネート) TDI:トルエンジイソシアネート K1:セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル S1:ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート S2:2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール) K3:トリメリット酸トリス−2−エチルヘキシル S3:1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン K4:アジピン酸−1,3−ブチレングリコール S4:2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール K5:フタル酸ジオクチル 〔成形品での評価〕各シール材をシールガンでカートリ
ッジから押し出し、100mm×100mm×2mmの
形状の成形品をそれぞれ作製した。
0mg)を切り取ったものを用いて、各成形品から発生
するガス状有機物の量と種類を下記のP&T−GC/M
S法で分析した。
り取ったものを、シリコンウエハー(直径6インチ)と
ともに両者を数cm離した状態でデシケーターに入れて
数時間放置し、下記のSWA法でこのウエハーに吸着し
たガス状有機物の量と種類を分析した。
の試料を試験管に充填し、内部にヘリウムガスを流しな
がら当該試験管を150℃で30分間加熱し、揮発成分
を−80℃に冷却されたトラップ管で捕集し、当該トラ
ップ管内の成分をヘリウム気流下で300℃まで急速加
熱してガス状としたものを、GC/MS装置に導入す
る。
HP−5890Aであり、MS装置は同社のHP−59
70Bである。GC装置のカラムは同社のHP−ウルト
ラ2(OV−5系)であり、内径0.2mm、長さ25
mm、膜厚0.33μmである。GC装置の測定時の温
度条件は以下の通りである。
最終温度280℃(15分間放置)また、GC装置のキ
ャリアーガスはヘリウムであり、注入方式はスプリット
法、スプリット比は1/200とする。MS装置のイオ
ン化法は電子衝撃法であり、検出範囲はm/zで25〜
1000とする。
た有機物の検量線を作製して行うか、多数のピークが出
る場合には、n−デカンを標準物質としてその検量線を
基準に全成分をn−デカン換算の濃度して表示する。こ
れにより、試料中の揮発性有機物の含有量と種類とが測
定される。
は、ジーエルサイエンス(株)製のシリコンウエハーア
ナライザー(商品名)であり、下記のトラップ装置、T
CT(Thermal Desorption Col
d Trap Injector)装置、GC/MS装
置で構成されている。トラップ装置は、ウエハーの表面
に吸着している物質を脱着し、脱着された成分を捕集す
るものであり、TCT装置は、このトラップ装置で捕集
された成分をヘリウム気流中で300℃に加熱した後
に、液体窒素で−130℃に冷却されたキャピラリー管
に導入して冷却捕集するものであり、このTCT装置で
捕集された成分をヘリウム気流中で300℃に急速加熱
したものがGC/MS装置に導入されるようになってい
る。
条件は、前記P&T−GC/MS法と同様であり、これ
により、ウエハー表面に吸着している有機物の含有量と
種類とが測定される。なお、この方法によるとウエハー
一枚当たり数ng(10-9g)のオーダーまで分析が可
能である。 〔クリーンルームでの評価〕また、下記のエアフィルタ
ーを前記各No. の湿式シール材でファンフィルターユニ
ットのフレームに取り付けることによりファンフィルタ
ーユニットを作製した。このファンフィルターユニット
を用い、焼付け塗装されたパーテイションを前記各No.
の湿式シール材を用いて連結して壁材とし、床材として
はフリーアクセスフロアの表面材をステンレスシートと
したクリーンルームを構築した。すなわち、使用した湿
式シールの種類が異なる以外は全て同じクリーンルーム
を各No. 毎に用意した。
T−GC/MS法による分析で有機物発生量が共に0.
1μg/g以下であった。また、使用したエアフィルタ
ーは、前述のP&T−GC/MS法による分析で濾材か
らの有機物発生量が1.0μg/g以下であり、ガスケ
ットは、前述のP&T−GC/MS法による分析で有機
物発生量が9μg/gであった。
(紡糸時にシリコーンオイルが塗布されているもの)を
清浄な空気気流下で120℃で6時間加熱することによ
ってケイ素数10以下のシロキサンを除去したものを用
いた。
さのシート状のウエブに広げて重ね、下記の組成の処理
剤をアセトンとトルエンとの1:1混合溶剤に溶かし、
さらに所定量のアクリル樹脂系バインダーを加えた溶液
を、前記ウエブにしみ込ませた後に乾燥させることによ
り、布状の濾材を形成した。
m) このような各クリーンルームを、湿式シールによるパー
ティション間の隙間充填を行って28日後に稼働させ、
3日後にその内部に直径が6インチのシリコンウエハー
を置いて6時間放置し、このウエハーに吸着した有機物
の量と種類を下記のSWA装置を用いて分析した。その
結果も各表に併せて示す。
各実施形態に相当するNo. 1〜3については、クリーン
ルーム内に存在するガス状有機物を少なくすることがで
き、当該クリーンルーム内に置かれたシリコンウエハー
に吸着する有機物の量を、従来の低分子量の可塑剤およ
び酸化防止剤等を使用した湿式シール材(No. 4,5)
の場合の1/5以下にすることができた。
湿式シール材によれば、クリーンルームや局所設備内に
おけるガス状有機物の発生量を低減できる。
ガス状有機物の発生量の少ない湿式シール材を製造する
ことができる。また、請求項13のクリーンルームおよ
び請求項14の局所設備は、従来の湿式シール材を使用
した場合よりガス状有機物の発生量を少ないため、半導
体製造産業などでこのようなクリーンルームや局所設備
(半導体製造装置)を使用すれば、シリコンウエハーへ
の有機物吸着量が低減されて歩留りが向上する。
Claims (14)
- 【請求項1】 部材間の隙間に充填した後に硬化させる
湿式シール材において、 硬化後にポリウレタン樹脂となる主成分と、添加剤とか
らなり、前記主成分および添加剤の少なくとも一方はガ
ス状有機物を発生しないものであることを特徴とする湿
式シール材。 - 【請求項2】 前記主成分は、ポリエーテルポリオール
またはポリエステルポリオールの両末端にイソシアネー
ト基を有するプレポリマーと、低分子量のジイソシアネ
ートとからなることを特徴とする請求項1記載の湿式シ
ール材。 - 【請求項3】 前記プレポリマーは、ポリプロピレンオ
キサイドと、ジフェニルメタンジイソシアネートおよび
トルエンジイソシアネートのうちの少なくとも一つとの
反応により得られたものであることを特徴とする請求項
2記載の湿式シール材。 - 【請求項4】 前記低分子量のジイソシアネートは、ジ
フェニルメタンジイソシアネート(リン酸エステルを含
有しないもの)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシ
アネートのうちの少なくとも一つであることを特徴とす
る請求項2または3記載の湿式シール材。 - 【請求項5】 前記添加剤のうちの滑剤の主成分が、炭
素数20以上の脂肪族炭化水素であることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか一つに記載の湿式シール材。 - 【請求項6】 前記滑剤の主成分は、マイクロクリスタ
リンワックス、天然パラフィン、合成パラフィン、ポリ
オレフィンワックスのうちの少なくともいずれか一つで
あることを特徴とする請求項5記載の湿式シール材。 - 【請求項7】 前記添加剤のうちの可塑剤の主成分が、
分子量400以上のカルボン酸エステル、ポリエステ
ル、エポキシ系化合物のうちの少なくともいずれか一方
であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに
記載の湿式シール材。 - 【請求項8】 前記可塑剤の主成分は、フタル酸イソノ
ニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシ
ル、フタル酸ラウリル、フタル酸ミリスチリル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバチン酸ジ−2−エ
チルヘキシル、トリメリット酸トリス−2−エチルヘキ
シル、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸ト
リノニル、トリメリット酸トリデシル、アジピン酸また
はアゼライン酸またはセバチン酸またはフタル酸とグリ
コールまたはグリセリンとの重縮合により得られるポリ
エステル、エポキシ脂肪酸エステル、およびエポキシ化
油のうちの少なくともいずれか一つであることを特徴と
する請求項7記載の乾式シール材。 - 【請求項9】 前記添加剤のうちの酸化防止剤の主成分
が分子量300以上のフェノール系化合物であることを
特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の湿式シ
ール材。 - 【請求項10】 前記酸化防止剤の主成分は、ステアリ
ル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’
−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,
3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−
ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン
−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕メタン、ビス−〔3,
3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフ
ェニル)ブチリックアシド〕グリコールエステル、およ
びトコフェノールのうちの少なくともいずれか一つであ
ることを特徴とする請求項9記載の湿式シール材。 - 【請求項11】 部材間の隙間に充填した後に硬化させ
る湿式シール材の製造方法において、前記添加剤のうち
の可塑剤の主成分として、分子量400以上のカルボン
酸エステル、ポリエステル、エポキシ系化合物のうちの
少なくともいずれか一つを選んで使用することを特徴と
する湿式シール材の製造方法。 - 【請求項12】 部材間の隙間に充填した後に硬化させ
る湿式シール材の製造方法において、前記添加剤のうち
の酸化防止剤の主成分として、分子量300以上のフェ
ノール系化合物を選んで使用することを特徴とする湿式
シール材の製造方法。 - 【請求項13】 湿式シールが必要な箇所に請求項1〜
10のいずれか一つに記載の湿式シール材を使用したこ
とを特徴とするクリーンルーム。 - 【請求項14】 湿式シールが必要な箇所に請求項1〜
10のいずれか一つに記載の湿式シール材を使用したこ
とを特徴とする局所設備。
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1996
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JP2005132868A (ja) * | 2003-10-28 | 2005-05-26 | Ohbayashi Corp | クリーンルーム用ウレタン系シーリング材組成物 |
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