JPH0995237A - 車両用空気回路 - Google Patents

車両用空気回路

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JPH0995237A
JPH0995237A JP25243795A JP25243795A JPH0995237A JP H0995237 A JPH0995237 A JP H0995237A JP 25243795 A JP25243795 A JP 25243795A JP 25243795 A JP25243795 A JP 25243795A JP H0995237 A JPH0995237 A JP H0995237A
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JP
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air
air spring
height
spring
vehicle
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JP25243795A
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English (en)
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Masayoshi Azagami
雅芳 阿座上
Hiroshi Kiyono
寛 清野
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Railway Technical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はばね上荷重の変動に対する応答性に
優れ、かつ旅客の昇降に伴うようなばね上荷重の定常的
な増減にも対応して急激なばね上荷重変動に応答し、急
激なばね上荷重変動が引き起こす空気ばね変位,ストッ
パ当たりおよび車体動揺が原因となる車両の不安定動揺
や旅客への乗心価劣化を解消することができる車両用空
気回路を提供する。 【解決手段】 本発明の車両用空気回路は、補助供給空
気溜と空気ばね高さを検出するスイッチと減圧弁と逆止
弁と操作弁とからなる補助給排気回路を備え、急激にば
ね上荷重が変動したときに、自動高さ調整弁を使った回
路からその補助給排気回路に切り換えて、空気ばね高さ
を制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用空気回路に係
わり、特に磁気浮上式鉄道の超電導磁石弾性支持台車に
おいて車輪走行から浮上走行へ移行する時の車体を支持
する台車枠と超電導磁石との間に配した空気ばねに発生
する急峻なばね上荷重変動や、鉄道車両の台車と車体の
間に配した車体支持空気ばねのトンネル突入時に発生す
る急峻なばね上荷重変動や曲線通過時のばね上荷重変動
に係わる車両用空気回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の空気ばね高さ調整回路としては、
自動高さ調整弁で空気ばね高さを一定に保つよう制御す
る方法が一般的である。以下、自動高さ調整弁の機能に
ついて簡単に述べる。
【0003】自動高さ調整弁は本体と、レバーに取り付
けたロッドをそれぞれ空気ばねの上面と下部の構造体に
取り付けて使用する。荷重が増して空気ばね高さが低く
なると、空気ばねの下部構造体に取り付けたロッドが自
動高さ調整弁のレバーを押し上げる。この状態で自動高
さ調整弁は空気圧源からの圧縮空気を空気ばねに供給
し、空気ばね高さが回復し、レバーが水平になる高さで
調整弁内の弁が閉じられ、給気を停止する。荷重が減っ
て空気ばね高さが高くなると、調整弁自体の高さがロッ
ドの取り付け点に対して相対的に上昇し、レバーが押し
下げられる。この状態で自動高さ調整弁は空気ばねの内
圧を放出し、空気ばね高さが回復し、レバーが水平にな
る高さで調整弁内の弁が閉じられ、排気を停止する。通
常の自動高さ調整弁の作動部には油室とオリフィスが設
けられていて、レバーが動作して一定時間後に給排気動
作するような構造になっている。
【0004】一方、急峻なばね上荷重変動が発生する場
合の空気ばね高さ制御の空気回路として特開平4−20
1660号公報があるが、以下この回路について説明す
る。これは磁気浮上式車両用超電導磁石弾性支持台車の
空気回路に関するもので、車輪走行と浮上走行の支持モ
ードの切り換えに伴い、超電導磁石と台車枠との間に配
した空気ばね上荷重が0から車両支持重量まで変動する
ことに対応した従来技術である。磁気浮上式鉄道の場合
は急峻なばね上荷重変動が車輪走行から浮上走行へ、ま
た浮上走行から車輪走行への2回しか発生しないため、
補助供給空気溜と空気ばねの補助空気溜を兼用した回路
で充分対応できるため超電導磁石弾性支持台車について
の空気回路については補助供給空気溜と空気ばねの補助
空気溜とを兼用した形で説明を進める。
【0005】ここで空気回路の説明に入る前に磁気浮上
車両用超電導磁石弾性支持台車について説明する。超電
導磁石弾性支持台車とは車体を支持する台車枠と超電導
磁石との間に空気ばねを配し、走行中に台車、車体へ入
力される振動を低減して旅客に良好な乗り心地を提供す
るためのもので、車輪走行中は車両重量を台車に取り付
けた支持輪で支持し、支持輪を格納する時点で初めて超
電導磁石が車両重量を支持する機構になっている。すな
わち、車輪走行から浮上走行に移行する時点で初めて空
気ばね上に荷重が発生する。通常この荷重移行時間は2
秒程度であり、その間に空気ばね上荷重が0から車両支
持荷重にまで変動する。この空気ばね上の支持荷重はM
LU002N型浮上式鉄道試作車両でおよそ3000k
gfから2500kgf程度である。
【0006】図4に超電導磁石弾性支持台車の構成例を
示す。超電導磁石24は上下方向に対して自由に動く構
造になっていて、上部空気ばね3および下部空気ばね4
を介して台車枠23で支持される。すなわち、超電導磁
石24は上部空気ばね3と下部空気ばね4とにより台車
枠23に対して上下方向に柔支持される構造になってい
る。台車枠23に取り付けた超電導磁石24には地上に
設置したコイルとの誘導反発で浮上力が発生し、浮上力
が超電導磁石の担う重量とバランスする位置で固定され
る。従って、地上のコイルに通り狂いがあれば超電導磁
石はこの通り狂いに沿って上下し、車両に上下振動が入
力される。超電導磁石24下部に設置された下部空気ば
ね4は車輪走行中の地上コイルの通り狂いと支持車輪の
走行路上下狂いとから超電導磁石が台車枠ストッパに当
たり超電導磁石に衝撃荷重が入力されることを防ぐショ
ックアブソーバのごとき作用を行い、超電導磁石24上
部に配置された上部空気ばね3は浮上走行中の地上コイ
ルの通り狂いにより発生する振動を低減して車両を支持
する作用をする。
【0007】特開平4−201660号公報に示される
空気回路は荷重変動に追随するため作動時間遅れの無い
自動高さ調整弁を高さ調整に使用して、車輪走行時は空
気ばねと補助空気溜との連通管路を操作弁で閉じて、補
助空気溜に必要空気圧の圧縮空気を充填しておき、浮上
走行に移行する時に連通管路を開き、自動高さ調整弁に
より空気ばね高さを調整するもので、浮上走行中自動高
さ調整弁には高圧の圧縮空気を供給することにより、空
気ばねへの供給能力を増大させて高速応答を確保する回
路である。
【0008】従来の空気回路を図5に示す。本図は車体
を支持する台車枠の四隅に超電導磁石と台車枠の間に配
する空気ばねを取り付けた超電導磁石弾性支持台車の台
車内空気回路を示したもので、車輪走行中、上部空気ば
ね7の補助空気溜8には空気圧源溜1の空気圧が減圧弁
2の設定によって所定圧力に減圧されて供給される。上
部空気ばね7と補助空気溜8とは空気ばねと補助空気溜
間連通管路の操作弁9によって閉じられている。車輪走
行中、上部空気ばね7は超電導磁石と台車枠との間の高
さ調整用に使用され、下部空気ばね17の反力に見合う
だけの押し付け力を確保しうる所定圧に設定された減圧
弁3より自動高さ調整弁10を介して圧縮空気が供給さ
れ、また自動高さ調整弁10により空気ばね内圧が排気
される。すなわち車輪走行状態に見合うだけの内圧供給
によって上部空気ばね7は高さ調整され、この圧力は1
〜2kgf/cm2 G程度である。
【0009】これに対して浮上走行に移ると、空気ばね
7と補助空気溜8間連通管路の操作弁9が管路を連通し
て補助空気溜内に充填された圧縮空気により空気ばね内
圧が急峻に上昇されるとともに、余剰分の空気圧は自動
高さ調整弁10によって排気され、また操作弁6を開操
作することにより不足分の空気圧は減圧弁5で設定され
た値で、自動高さ調整弁10を介して空気ばね7に供給
され、急速に高さ調整される。なお、減圧弁3の下流に
は減圧弁3から自動高さ調整弁10に流れるように逆止
弁4を設けて、減圧弁5から供給された圧縮空気が減圧
弁3へ流入しない構造になっている。減圧弁5の設定値
は6から9kgf/cm2 Gで、車両支持荷重にバラン
スする空気ばね内圧を確保することと、荷重変動に対す
る応答をよくするために高圧の圧縮空気を供給してい
る。
【0010】しかしながら、作動時間遅れの無い自動高
さ調整弁では走行中の振動による瞬間的な車両動揺にも
応答して空気ばね内圧給排気を行うため空気圧消費量が
多いという欠点があり、1台車で1分当たり400ノル
マルリットル以上という空気圧消費量を記録している。
これは従来の鉄道車両用空気圧縮機の空気吐出量では追
いつかない値で、この値では1台車当たり1台の空気圧
縮機が必要で、なおかつ圧縮機は常時可動している必要
があり、現実的ではない。
【0011】また、補助空気溜に予め内圧を充填する回
路を使用しても、荷重変動に対する初期設定が困難で、
補助空気溜へ充填する圧縮空気の圧力と荷重変動に対す
る補助空気溜と空気ばねとの連通タイミングにより次の
ような問題が発生する。すなわち補助空気溜充填内圧が
車両支持バランス内圧に比較して高すぎると空気ばね高
さが異常上昇位置まで到達して、異常上昇止めに衝撃荷
重が発生し、これとは逆に充填内圧が車両支持バランス
内圧より低い場合は配管経路の管路損失により流量が小
さくなり、空気ばね高さが標準高さ位置に復帰するまで
時間がかかってしまう。図6〜図8にその様子を模式的
に示す。図6〜図8の記号H0は空気ばね標準高さを示
し、Huは空気ばね異常上昇高さを、そしてHlは空気
ばね下部ストッパ当たり高さを示す。また、図6〜図8
アルファベット記号aからmは以下の説明にて使用する
注釈記号である。図6はばね上荷重変動に対して補助空
気溜と空気ばね間の連通操作が早い場合の空気ばね挙動
を示した図である。ばね上荷重変動、空気ばね内圧変化
および空気ばね高さ変化の各グラフは同じ時間を0とし
た時間変化として表したものである。ばね上荷重がaか
らeまで変化するのに対し、aで空気ばねと補助空気溜
間を連通すると空気ばね内圧がバランス荷重より大きい
ためすぐさま自動高さ調整弁が空気ばね内の圧縮空気の
排出を行い、ばね上荷重が一定値にバランスしたeの時
点では空気ばね内圧が荷重とバランスし得る内圧より低
い値となり、再度自動高さ調整弁から圧縮空気を給気す
ることで一定の時間後にばね上荷重とバランスしうる内
圧を確保するに至る。これを空気ばね高さに置き換える
と、bからcまで空気ばねの異常上昇状態が発生し、排
気が始まったcからeまで空気ばね高さが低下を続け、
その後の再給気でようやく空気ばね標準高さを確保しう
るようになる。空気ばねと補助空気溜の連通タイミング
が早過ぎると、空気ばねは異常上昇状態からパンク状態
まで高さ変化することもある。図7はばね上荷重変動に
対して補助空気溜と空気ばね間の連通操作が遅い場合の
空気ばね挙動を示した図である。ばね上荷重がfからh
まで変化するのに対し、hで空気ばねと補助空気溜間を
連通すると、空気ばね高さとしてはgからhまで空気ば
ねがパンクしたような状態が発生し、空気ばねと補助空
気溜間を連通したhから急激な内圧充填が開始され、バ
ランス内圧より内圧上昇が大きい場合i点で空気ばねは
異常上昇状態になる。これら空気ばねの高さ異常状態を
経過した後、空気ばねの高さは自動高さ調整弁が空気ば
ね内の圧縮空気をバランス内圧になるまで排気した後よ
うやく標準高さを確保し得るようになる。図8はばね上
荷重変動に対して空気ばね内圧調整が良好で、空気ばね
高さが変化しない理想的な空気ばね挙動を示した図であ
る。ばね上荷重がkからlまで変化するのに対し、その
荷重変動に追随して空気ばね内圧が調整され変動して、
空気ばね高さは標準高さ付近で変化しない。図8で示さ
れる空気ばね高さ調整状態が理想的な姿であるが、空気
ばねと補助空気溜間を連通させるタイミングを経験的に
荷重変動のタイミングに合わせ1回の連通操作のみしか
行わない従来の技術では図6または図7で示される空気
ばね高さ調整状態となってしまう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術によれば、
作動時間遅れの無い自動高さ調整弁では走行中の振動に
よる瞬間的な車両動揺にも応答して空気ばね内圧給排気
を行うため空気圧消費量が多いという問題点があった。
また、補助空気溜に予め内圧を充填する回路を使用して
も、荷重変動に対する初期設定が困難で、補助空気溜へ
充填する圧縮空気の圧力と荷重変動に対する補助空気溜
と空気ばねとの連通タイミングをとるのが難しいという
問題点があった。本発明は前記のような問題点を解決す
るために成されたもので、ばね上荷重の変動に対する応
答性に優れ、かつ旅客の昇降に伴うようなばね上荷重の
定常的な増減にも対応して急激なばね上荷重変動に応答
し、急激なばね上荷重変動が引き起こす空気ばね変位,
ストッパ当たりおよび車体動揺が原因となる車両の不安
定動揺や旅客の乗心地劣化を解消することができる車両
用空気回路を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するため、磁気浮上式鉄道の超電導磁石弾性支持台車で
の試作開発・走行実験・分析検討を行った結果、完成す
るに至った。
【0014】本発明の請求項1における車両用空気回路
は、補助供給空気溜と空気ばね高さを検出するスイッチ
と減圧弁と逆止弁と操作弁とからなる補助給排気回路を
備え、急激にばね上荷重が変動したときに、自動高さ調
整弁を使った回路からその補助給排気回路に切り換え
て、空気ばね高さを制御することを特徴とする。本発明
の請求項2における車両用空気回路は、請求項1におい
て、空気ばね高さを検出するスイッチに空気圧リミット
スイッチを用いたことを特徴とする。本発明の請求項3
における車両用空気回路は、請求項1または請求項2に
おいて、補助給排気回路を備えた車両用空気回路を磁気
浮上式鉄道車両に用いたことを特徴とする。本発明の請
求項4における車両用空気回路は、請求項1または請求
項2において、補助給排気回路を備えた車両用空気回路
を鉄道車両に用いたことを特徴とする。
【0015】ここで言う補助給排気回路とは自動高さ調
整弁とは独立に空気ばねの高さ調整を行う回路で、空気
ばね給気回路は制御信号により減圧値を随時設定変更で
きる減圧弁で設定された圧縮空気を予め充填した補助供
給空気溜と、補助供給空気溜と空気ばねとの間に設けた
管路と、管路を開閉する操作弁から構成され、空気ばね
排気回路は空気ばねから引きだした排気管路と、その管
路を開閉する操作弁から構成され、各操作弁の操作指令
は空気ばね高さを検出するスイッチにより発信される。
【0016】また、前記の補助給排気回路操作弁の操作
指令に空気ばね高さを検出する空気圧リミットスイッチ
を使用する本発明の補助給排気回路の特徴を利用すれ
ば、電気−空気信号変換無しで、操作弁制御が台車内の
空気回路でクローズするので、台車と車体の間の制御線
の引き回しが省略でき有効なやり方であると言える。
【0017】本発明の空気回路は以下のように作用す
る。 通常の空気ばね高さ調整は自動高さ調整弁で行う
が、急峻なばね上荷重変動が発生する場合にそれが発生
することを事前に受信し、その信号により自動高さ調整
弁から自動高さ調整弁とは独立して空気ばねの高さ調整
を行う補助給排気回路に機能を切り換えて空気ばね高さ
調整を行う。 補助給排気回路の空気ばね給気回路は補助供給空気
溜と空気ばねとの間に設けた管路と、管路を開閉する操
作弁から構成され、操作弁の操作指令は空気ばね高さを
検出するスイッチにより発信される。補助供給空気溜に
供給する空気圧は変動荷重に対して、バランスし得る空
気圧に空気ばねと補助空気溜とを加えた容積を供給補助
空気溜容積で除した値を掛けた圧力を基本に設定し、制
御信号により減圧値を設定変更できる減圧弁により予め
補助供給空気溜に供給される。補助空気溜と補助供給空
気溜は兼用して、複数の補助空気溜で、空気ばねとの連
通切り換えを行って補助給排気回路で高さ調整しても同
様の作用である。 空気ばね排気回路は空気ばねから引きだした排気管
と、その管路を開閉する操作弁により行い、操作弁の操
作指令は空気ばね高さを検出するスイッチにより発信さ
れる。 前記,の補助給排気回路操作弁の操作指令は空
気ばね高さを検出する空気圧リミットスイッチで出力
し、電気から空気への信号変換無しで、空気回路内で弁
操作を閉じる作用を行う。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明における車両用空気回路を
磁気浮上式鉄道車両に用いた場合の実施形態を図1に示
す。図1は車体を支持する台車枠と超電導磁石の間に配
する空気ばねを台車枠四隅に取り付けた超電導磁石弾性
支持台車の台車内空気回路を示したものである。圧縮空
気は制御信号により減圧値を設定変更できる減圧弁2を
介して空気圧源溜1から各部の上部空気ばね7および補
助空気溜19に供給される。供給先の切り換えは供給切
り換え操作弁12により行い、車輪走行中は補助空気溜
19への供給管路を選択し、浮上走行中は自動高さ調整
弁10を介して空気ばね7に圧縮空気供給路を切り換え
る回路になっている。
【0019】車輪走行中、上部空気ばね7と補助空気溜
19とは空気ばねと補助空気溜間連通管路の操作弁9に
よって切り放されており、減圧弁2の設定によって空気
圧源溜1の圧縮空気を所定圧力に調整した圧縮空気が供
給切り換え操作弁12により選択された管路を経て補助
空気溜19に供給される。車輪走行中は上部空気ばね7
は超電導磁石と台車枠との間の高さ調整用に使用され、
下部空気ばね17の反力に見合うだけの押し付け力を確
保しうる所定圧に減圧弁3で設定された圧縮空気が自動
高さ調整弁10を介して空気ばね7へ圧縮空気が供給さ
れる。車輪走行中の空気ばね内圧の排気についても自動
高さ調整弁10により行われる。供給切り換え操作弁1
2と自動高さ調整弁10を接続する管路途上の操作弁6
下流には操作弁6から自動高さ調整弁10に流れるよう
に逆止弁11を設けて、車輪走行中に減圧弁3から空気
ばね7に供給される圧縮空気が操作弁6から放出されな
いようになっている。車輪走行中に補助空気溜19に供
給する空気圧は車体と台車の間に配した車体支持空気ば
ねの内圧から算出した車体荷重に台車荷重を加えた荷重
にバランスする空気ばね内圧に空気ばね容積と補助空気
溜とを加えた容積を補助空気溜容積で除した値を掛けた
圧力を基本とし旅客の昇降に伴う荷重変動にも対応して
減圧弁2で設定する。
【0020】これに対して浮上走行に移行する信号を受
信すると、空気ばね高さを検出するスイッチ13,15
とそれにより開閉操作される操作弁14,16から構成
される補助給排気回路が動作し、空気ばね7が標準高さ
より低くなったことを検出するスイッチ15が投入され
ると操作弁16が空気ばね7と補助空気溜19を接続し
ている管路を連通させ空気ばねに圧縮空気が充填され、
空気ばね7は標準高さまで復帰してスイッチ15を開放
する。これとは逆に空気ばね7が標準高さより高くなっ
たことを検出するスイッチ13が投入されると空気ばね
から引きだした排気管路上にある操作弁14を開操作し
て空気ばね内圧縮空気を排気し、空気ばね7を標準高さ
まで戻してスイッチ13が開放される。前記空気ばね給
気、排気を繰り返しばね上荷重変動に追随して空気ばね
高さを調整し、ばね上荷重変動が無くなったらスイッチ
13,15の出力を停止して次の状態に移行する。本発
明の実施例は空気圧リミットスイッチをスイッチ13,
15に適用し、空気圧リミットスイッチの投入によって
供給される圧縮空気をパイロット圧力として動作する空
気圧操作弁を操作弁14,16に適用した。このため空
気圧リミットスイッチ13,15への空気圧供給管路の
上流に操作弁を配して、その操作弁の制御によってスイ
ッチへの空気圧を供給、開放することにより補助給排気
回路の動作指令を制御している。
【0021】ばね上荷重が安定した後は、空気ばね7と
補助空気溜19との連通管路を操作弁9で連通にする。
補助給排気回路の給気管路と空気ばね7と補助空気溜8
との間の連通管路を分離してあるのは、空気ばねに減衰
を持たせず減衰はダンパで設定する設計のためで、管路
のしぼり効果低減のため連通管が大口径配管で構成され
ているためである。空気ばねのばね定数と減衰定数の関
係が明かで、空気ばねと補助空気溜との間に絞りを設定
する場合は連通管路と補助給気管路とを兼用しても同じ
効果である。
【0022】本発明における車両用空気回路を鉄道車両
に用いた場合の実施形態を図2に示す。図2は車体を支
持する台車枠と車体との間に配する空気ばねの空気回路
を示したもので、一台車あたり2個の空気ばねで車体を
支持するいわゆる通常のボギー台車のものである。空気
圧源溜1の圧縮空気は減圧弁3で所定の空気圧に調整さ
れて自動高さ調整弁10によって空気ばね7と、それに
連通している補助空気溜8に供給される。一方、補助供
給空気溜19には減圧弁2によって所定の圧力に調整し
た圧縮空気が充填される。
【0023】変動荷重の例としてトンネルに突入する時
の空気力学的な力によって車体が動揺する事象を挙げて
説明する。車両の投影断面積、車両形状が同一の場合、
変動荷重は突入速度の2乗に比例して大きくなることか
ら制御信号により設定値を変更できる減圧弁2の設定は
車両の速度と車両重量により演算し決定され、補助供給
空気溜19に所定圧力に調整された圧縮空気が充填され
る。車両は当該車両の位置を地上の設備から見た絶対位
置として検出することのできる自動列車停止装置もしく
は自動列車制御装置の地上子等により事前にトンネル突
入することを検出し、空気ばね高さを検出するスイッチ
13,15とそれの出力により開閉操作される操作弁1
4,16から構成される補助給排気回路を動作させ、空
気ばね高さ調整を開始する。トンネル突入にともなう空
気ばね上荷重の変動に追随する補助給排気回路による高
さ調整の説明については前述の磁気浮上式鉄道の実施例
と同様である。
【0024】次に、曲線通過時について説明する。車両
が曲線通過する時車両には遠心力が発生し、地上のレー
ルと車両の車輪フランジ部との接触によって遠心力に打
ち勝つ反力を発生させ車両を案内して通過する。この車
輪フランジとレールとの間に働く力を横圧と言い、横圧
が大きくなると車両がレールを逸脱する危険度が増し、
走行安全性は低下する。車両の重心位置、重量に変化が
ない場合は遠心力はレールの曲線半径に反比例し、速度
の2乗に比例して大きくなる。通常レール曲線区間は曲
率の中心に対して外側のレールをその内側のレールに対
して高く敷設して、曲率の中心方向に車両を傾け、当該
車両の傾きにより発生する車両重量の曲線半径方向、曲
率中心に向かう荷重分力を発生させて遠心力を低減させ
る構造を取っている。この外側レールと内側レールとで
つくる曲率中心に向かった傾斜をカントと言う。
【0025】先に説明したように曲線通過時に地上側の
レールと車両側の車輪フランジ部には横圧が発生する。
この横圧を低減させるため本実施例を使用して、車体を
曲率中心側へ傾斜して当該曲線区間を通過する。実施例
の空気回路を図3に示す。本図も鉄道車両の車体を支持
する台車枠と車体との間に配する空気ばねの高さを調整
する空気回路を示したもので、ボギー台車のものであ
る。空気圧源溜1の圧縮空気は減圧弁3で所定の空気圧
に調整されて自動高さ調整弁10によって空気ばね7
と、それに連通している補助空気溜8に供給される。自
動高さ調整弁10と空気ばね7との間の管路に設けた操
作弁20は常時開の状態になっており、補助給排気回路
を使用する時に限定して閉操作が行われ構造になってい
る。一方、補助供給空気溜19には減圧弁2によって所
定の圧力に調整した圧縮空気が充填され、補助給排気回
路の空気ばね高さを検出するスイッチは検出位置を空気
ばね高さ調整の範囲で制御信号により可変に位置調整で
きるスイッチ21,22と、標準空気ばね高さ位置から
当該空気ばね高さが外れたことを検出するスイッチ1
3,15で構成される。
【0026】曲線通過時の変動荷重は車両重量とカント
角度と車両速度の2乗に比例することから車両は当該車
両の位置を地上の設備から見た絶対位置として検出する
ことのできる自動列車停止装置もしくは自動列車制御装
置の地上子等により事前に曲線区間に入ることを検出
し、減圧弁2の設定値は車両の速度と車両重量、カント
角度から演算し決定され、補助供給空気溜19に充填さ
れる。空気ばね高さを検出するスイッチ21,22は空
気ばね高さ調整の範囲で制御信号により位置を可変に調
整でき、カント角度、車両速度から算出した適切な車体
傾斜角度となるよう左右空気ばね高さ検出位置が設定さ
れる。曲線区間に入った信号を受信すると自動高さ調整
弁10と空気ばね7を接続する管路に設けた操作弁20
を閉操作して自動高さ調整弁10による空気ばね高さ調
整機能を停止させるとともに当該曲線区間に対応した車
体傾斜を作るよう設定された空気ばね高さを検出するス
イッチ21,22とそれの出力により開閉操作される操
作弁14,16から構成される補助給排気回路を動作さ
せ、当該曲線区間に対応した空気ばね高さになるよう調
整を開始する。ばね上荷重の変動に追随する補助給排気
回路による高さ調整の説明については磁気浮上式鉄道の
実施例と同様である。補助給排気回路の使用区間の設定
については車両速度と曲線区間の曲率形状から演算し決
定するか、もしくは当該車両の台車に設置した車両の傾
斜を検出する振動加速度計等によりカント区間の終了を
検出する方法があり、曲線区間の通過とともに補助給排
気回路のスイッチを標準空気ばね高さ位置の13,15
に振替え、操作弁20を開操作して自動高さ調整弁10
の空気ばね高さ調整機能を復帰させる。補助給排気回路
としては空気ばねが標準高さに達した状態でスイッチ1
3,15の出力を停止する。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明かなように本発明の車
両空気ばね高さ調整用空気回路は以下の効果を発揮す
る。 本発明は、ばね上荷重の変動に対する応答性に優
れ、かつ旅客の昇降に伴うようなばね上荷重の定常的な
増減にも対応して急峻なばね上荷重変動に応答できる車
両空気ばね高さ調整用空気回路であって、急峻なばね上
荷重変動が引き起こす空気ばね変位、ストッパ当たりお
よび車体動揺が原因となる車両の不安定動揺や旅客の乗
心地劣化を解消できる。 通常の空気ばね高さ調整は自動高さ調整弁で行う
が、急峻なばね上荷重変動が発生する場合にそれが発生
することを事前に受信し、その信号により自動高さ調整
弁から自動高さ調整弁とは独立して空気ばねの高さ調整
を行う補助給排気回路に機能を切り換えて空気ばね高さ
調整を行うため、空気圧消費量を必要最低限に抑えなお
かつ高速応答を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の超電導磁石弾性支持台車の台
車枠と超電導磁石の間に配した空気ばねの高さ調整用空
気回路を示した図である。
【図2】本発明の実施例の鉄道車両の台車枠と車体の間
に配した空気ばねの高さ調整用空気回路を示した図であ
る。
【図3】本発明の実施例の空気ばね高さを可変に調整で
きる鉄道車両の台車枠と車体の間に配した空気ばねの高
さ調整用空気回路を示した図である。
【図4】車体を支持する台車枠と超電導磁石との間に空
気ばねを配した磁気浮上式鉄道車両の超電導磁石弾性支
持台車の空気ばね配置を示した図である。
【図5】従来の超電導磁石弾性支持台車の台車枠と超電
導磁石の間に配した空気ばねの高さ調整空気回路を示し
た図である。
【図6】ばね上荷重変動に対して補助空気溜と空気ばね
間の連通操作が早い場合の空気ばね挙動を示した図であ
る。
【図7】ばね上荷重変動に対して補助空気溜と空気ばね
間の連通操作が遅い場合の空気ばね挙動を示した図であ
る。
【図8】ばね上荷重変動に対して空気ばね内圧調整が良
好で、空気ばね高さが変化しない理想的な空気ばね挙動
を示した図である。
【符号の説明】
1 空気圧源溜 2 減圧弁 3 減圧弁 4 逆止弁 5 減圧弁 6 操作弁 7 空気ばね 8 補助空気溜 9 操作弁 10 自動高さ調整弁 11 逆止弁 12 操作弁 13 空気ばね高さを検出するスイッチ 14 操作弁 15 空気ばね高さを検出するスイッチ 16 操作弁 17 空気ばね 18 補助空気溜 19 補助供給空気溜 20 操作弁 21 スイッチ 22 スイッチ 23 台車枠 24 超電導磁石

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両において空気圧源溜と補助空気溜と
    減圧弁と操作弁と空気ばねを有し、ばね上荷重の急激な
    変動に追随して空気ばね高さを調整する空気回路であっ
    て、 補助供給空気溜と空気ばね高さを検出するスイッチと減
    圧弁と逆止弁と操作弁とからなる補助給排気回路を備
    え、 急激にばね上荷重が変動したときに、自動高さ調整弁を
    使った回路から該補助給排気回路に切り換えて、空気ば
    ね高さを制御することを特徴とする車両用空気回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 空気ばね高さを検出するスイッチに空気圧リミットスイ
    ッチを用いたことを特徴とする請求項1記載の車両用空
    気回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記補助給排気回路を備えた車両用空気回路を磁気浮上
    式鉄道車両に用いたことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の車両用空気回路。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、 前記補助給排気回路を備えた車両用空気回路を鉄道車両
    に用いたことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の車両用空気回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015147478A (ja) * 2014-02-05 2015-08-20 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の車体傾斜装置

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