JPH099277A - 電子ビーム収束装置 - Google Patents

電子ビーム収束装置

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JPH099277A
JPH099277A JP7158175A JP15817595A JPH099277A JP H099277 A JPH099277 A JP H099277A JP 7158175 A JP7158175 A JP 7158175A JP 15817595 A JP15817595 A JP 15817595A JP H099277 A JPH099277 A JP H099277A
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JP
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electron beam
yoke
magnetic poles
convergence
deflection
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JP7158175A
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English (en)
Inventor
Shigenori Teramatsu
滋則 寺松
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンバーゼンス補正を行う機能、ビームスポ
ット形状を均一にする機能を備えた簡単な構成の副偏向
ヨークにより、電子ビームの走査に伴うビームスポット
形状の変形を防止して、蛍光面周縁部における解像度お
よびフォーカス性能の劣化を防止した電子ビーム収束装
置を提供する。 【構成】 コンバーゼンス補正用磁界としてY軸方向に
磁界が発生するようにコアC11およびC12が設けら
れ、コイル10cが巻回され、X軸、Y軸に対して45
度回転した軸上にビーム形状補正用の磁界を発生するた
めのコアC13、C14、C15、C16が設けられ、
コイル10dが巻回されている。 【効果】 コンバーゼンス補正を行うことができるとと
もに、電子ビームの偏向に伴うビームスポット形状の変
形が防止でき、蛍光面の周辺部における解像度およびフ
ォーカス性能の劣化を防止した電子ビーム収束装置が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、投写型テレビ受信機を
構成する投写型ディスプレイ用の電磁収束型投射管(以
下CRTと略記)の電子ビーム収束装置に関し、特にフ
ォーカス性能を向上させた電子ビーム収束装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、ビデオプロジェクター(以下P
TVと略記)などの投写型ディスプレイに搭載されてい
るCRT1および電子ビーム収束装置の構成を示す図で
ある。
【0003】図6に示すようにCRT1の周囲には、C
RT1のファネル部から電子銃に向かって順に、主偏向
ヨーク2、コンバーゼンスヨーク3、電磁収束永久磁石
4、電子ビーム軌道修正用磁石5が配置されている。そ
してCRT1のネック部先端にある電子を放出制御する
電子銃がありその内部にカソード6が設けられ、カソー
ド6から放出された電子ビームEBは、順に電子ビーム
軌道修正用磁石(2極マグネットで構成)5,電磁収束
永久磁石4,コンバーゼンスヨーク3、及び主偏向ヨー
ク2により順に収束、偏向されて蛍光面7に照射され
る。
【0004】一般的なPTVの一例として、市販されて
いるPTVのCRTの配置を図7に示す。図7において
RED用のCRT1a、GREEN用のCRT1b、B
LUE用のCRT1cが、それぞれの中心軸がスクリー
ン9の一点に集中するように配置されている。CRT1
a、1b、1cのそれぞれの蛍光面の前面には、蛍光面
の映像を拡大するレンズ8a、8b、8cが配置され、
拡大されたそれぞれの映像はスクリーン9に投影され
る。
【0005】このように一般的なPTVは、RED、B
LUEのCRT1a、1cがスクリーン9に対して所定
の角度をなすように配置されており、CRT1aおよび
1cの蛍光面の映像を単純にスクリーン9に投影するだ
けでは、CRT1bによって投影される映像に一致しな
くなるので、CRT1aおよび1cの蛍光面の映像をコ
ンバーゼンスヨーク3により予め補正して、スクリーン
9上で各映像が一致するようにしている。
【0006】図8にコンバーゼンスヨーク3の構成を示
す。図8において電子ビームの進行方向を紙面に垂直な
方向とし、図8の左右方向をX軸、上下方向をY軸とす
れば、このX軸、Y軸に対して磁界が発生するようにコ
ア(磁極)C1、C2、C3、C4が成形されており、
コアC1、C2にはコイル10aが、コアC3、C4に
はコイル10bが巻回されている。
【0007】次に、図6〜図8を用いてCRT1の動作
について説明する。図6に示すように電子ビームEB
は、カソード6から放出された電子ビームは図示されな
いCRT1内の第1、第2のグリッド電極によりプリフ
ォーカスされて電磁収束用永久磁石4(以後F−MGと
略記)に入射される。
【0008】F−MG4は、リング状の永久磁石41
と、該永久磁石41の内側に設けられたリング状のコイ
ル42とで構成される磁力源を備え、該磁力源に沿った
両端面がヨーク43で覆われている。このF−MG4を
CRT1のネック部に配置することで、CRT1内に電
子ビームEBの進行方向に対して平行な方向に釣がね状
の磁界を発生させる。カソード6から放出された電子ビ
ームEBは発散して広がる傾向を有しているが、F−M
G4が形成する磁界によりCRTの蛍光面7上で最小径
となるように収束される。
【0009】さらに、電子ビームEBは収束動作ととも
に、主偏向ヨーク2が形成する偏向磁界により映像信号
に同期して上下左右に偏向されることになる。従って、
電子ビームEBが映像信号に同期してCRT1の蛍光面
7を走査することになり、蛍光面7には映像が投影され
ることになる。
【0010】そして、PTVの場合は先に説明したよう
に、RED、GREEN、BLUEのそれぞれのCRT
の蛍光面の映像を拡大してスクリーン9上で合成するの
で、REDおよびBLUEのCRTにおいては、コンバ
ーゼンスヨーク3の発生する磁界により予め映像の補正
を行っていた。なお、コンバーゼンスヨーク3は図8に
示すXY平面上おいて、主偏向ヨーク2と同じ方向に磁
界を発生させるように構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子ビーム収束
装置は以上のような構成を有しているので、電子ビーム
はF−MG4の磁界により収束しようとする動作だけで
なく、主偏向ヨーク2の磁界により上下左右に偏向する
ような動作をすることになり、蛍光面7の周縁部ではビ
ームスポット形状が変化することになる。
【0012】図9および図10を用いて、電子ビームの
軌道の偏向によるビームスポット形状の変化を説明す
る。図9は主偏向ヨーク2により電子ビームEBの軌道
が偏向される状態を模式的に表した図であり、図10は
蛍光面7の周縁部でのビームスポット形状の変化の状態
を模式的に表した図である。図10において、電子ビー
ムEBの軌道が偏向されていない場合は電子ビームEB
は蛍光面7の中央部に照射され、そのスポット形状は円
形(ほぼ真円)であるが、図9に示すように主偏向ヨー
ク2により軌道が偏向されると、電子ビームEBは蛍光
面7の中央部以外の部分に照射され、そのスポット形状
は楕円形となる。すなわち、中央部を中心にして左右方
向に遠ざかるにつれてビーム形状は横長となり、上下方
向に遠ざかるにつれてビーム形状は縦長となり、対角線
上においては縦横の変形が合成されて斜めに伸びた形状
となる。
【0013】図10においては変形したビーム形状は楕
円形として示したが、実際にはF−MG4の磁界の不均
一による影響、主偏向ヨーク2の製造のバラツキによる
左右のアンバランス等により、非対称形状などのより複
雑なビームスポット形状を示すことになる。
【0014】このように、CRT1の蛍光面7の周縁部
では電子ビームEBのスポット形状が変形するので、周
縁部では蛍光面7の解像度、フォーカス性能が劣化する
といった問題があった。
【0015】このような問題を解決するために、F−M
G4の前段(電子銃側)のプリフォーカス点の近傍に、
永久磁石で構成される電子ビーム軌道修正用磁石5と一
緒に4極および6極の永久磁石を配置し、蛍光面7の中
央のビーム径と周辺のビーム径がなるべく均一となるよ
うに磁力調整(アライメント調整)を行い、全体のバラ
ンスを取っていた。
【0016】しかし、この場合には配置したマグネット
による補正が電子ビームEBのスポット形状を全般的に
変形させることになるので、例えば周辺部を改善すれば
中央部が劣化する結果となっていた。
【0017】また、コンバーゼンスヨーク3とF−MG
4との間にビーム形状補正用の電磁石を配置し、ビーム
スポット形状を補正する構成もあるが、この構成ではビ
ーム形状補正用の電磁石を配置するためにはF−MG4
を上流側に移動させる必要があり、電子ビームEBの焦
点距離が長くなって、フォーカス特性が劣化するという
問題があった。
【0018】また、特許公開公報(平2−10949
1)等に示されているように、副偏向ヨークにビームス
ポット形状を均一にする機能を持たせるという提案がな
されていた。しかしながら、この場合には副偏向ヨーク
の本来の機能であるコンバーゼンス補正の機能を持たせ
るために2つのヨークを使用し、ビームスポット形状を
均一にする機能を持たせるために3つのヨークを使用す
るので、全部で5つのヨークが必要となり、副偏向ヨー
クが大型化するとともに、電源も大型化するといった問
題があった。
【0019】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、コンバーゼンス補正を行う機能と
ともに、ビームスポット形状を均一にする機能を併せて
備えた簡単な構成の副偏向ヨークにより、電子ビームの
走査に伴うビームスポット形状の変形を防止して、蛍光
面周縁部における解像度およびフォーカス性能の劣化を
防止した電子ビーム収束装置を提供する。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の電子ビーム収束装置は、投写型ディスプレイのCR
Tに使用される電子ビーム収束装置であって、電磁偏向
により電子ビームの軌道を偏向して前記CRTの蛍光面
上を走査するビーム主偏向手段と、前記電子ビームを収
束させるビーム収束手段と、前記ビーム主偏向手段と前
記ビーム収束手段との間に、所定間隔にて配置された第
1および第2のヨークからなるビーム副偏向手段とを備
え、前記ビーム副偏向手段は、前記CRTからの相互の
電子ビームのコンバーゼンス補正偏向機能と、前記蛍光
面上の前記電子ビームのスポット形状を補正するビーム
形状補正機能とを有する。
【0021】本発明に係る請求項2記載の電子ビーム収
束装置は、前記第1および第2のヨークは略リング形状
であり、それぞれの内周側には、相対向して突出した1
対の磁極で構成されるコンバーゼンス補正用電磁石と、
前記コンバーゼンス補正用電磁石の前記1対の磁極に対
してそれぞれ所定の角度をなして配置された複数の磁極
で構成されるビーム形状補正用電磁石とを併せて備え、
前記第1のヨークと、前記第2のヨークのそれぞれの前
記コンバーゼンス補正用電磁石の磁極の相互の角度差が
90度になるように配置されている。
【0022】本発明に係る請求項3記載の電子ビーム収
束装置は、前記コンバーゼンス補正用電磁石は、前記1
対の磁極の極性がそれぞれ異なるように前記1対の磁極
に第1のコイルが巻回されて構成され、前記ビーム形状
補正用電磁石は、前記複数の磁極のうち相対向する磁極
の極性が同一となり、かつ隔接磁極は極性が異なるよう
に前記複数の磁極に第2のコイルが巻回されて構成され
ている。
【0023】本発明に係る請求項4記載の電子ビーム収
束装置は、前記コンバーゼンス補正用電磁石の前記1対
の磁極の磁極面積は、前記ビーム形状補正用電磁石の前
記4つの磁極の磁極面積よりも大きく形成されている。
【0024】本発明に係る請求項5記載の電子ビーム収
束装置は、前記第2のコイルには、前記ビーム主偏向手
段に流すのこぎり波形状の電流に同期したパラボラ波形
状の電流を流す。
【0025】
【作用】本発明に係る請求項1記載の電子ビーム収束装
置によれば、ビーム主偏向手段による電子ビーム軌道の
偏向に加えてさらに補助的に電子ビーム軌道を偏向する
ことができるとともに、電子ビーム軌道の偏向に伴う蛍
光面上での電子ビームのスポット形状の変形を補正する
ことができる。
【0026】本発明に係る請求項2記載の電子ビーム収
束装置によれば、略リング形状の第1および第2のヨー
クのそれぞれの内周側に、コンバーゼンス補正用電磁石
とビーム形状補正用電磁石とを併せて備え、第1のヨー
クと、第2のヨークのそれぞれのコンバーゼンス補正用
電磁石の磁極の相互の角度差が90度になるように配置
されているので、電子ビームは第1のヨークにより水平
および垂直の一方の方向にコンバーゼンス補正がなさ
れ、第2のヨークにより第1のヨークのコンバーゼンス
補正の方向とは異なる方向にコンバーゼンス補正がなさ
れることになる。
【0027】本発明に係る請求項3記載の電子ビーム収
束装置によれば、コンバーゼンス補正用電磁石の1対の
磁極の極性がそれぞれ異なっているので、1対の磁極間
に一方向の磁界が形成され、磁界の方向に電子ビームを
偏向することになり、ビーム形状補正用電磁石は、隣合
う磁極間にピン磁界を形成するので、電子ビームは当該
ピン磁界により一方方向に圧縮されるように変形するこ
とになる。
【0028】本発明に係る請求項4記載の電子ビーム収
束装置によれば、コンバーゼンス補正用電磁石の1対の
磁極の磁極面積が、ビーム形状補正用電磁石の4つの磁
極の磁極面積よりも大きく形成されているので、電子ビ
ームのコンバーゼンス補正は強く行われ、電子ビームの
ビーム形状補正は弱く行われることになる。
【0029】本発明に係る請求項5記載の電子ビーム収
束装置によれば、第2のコイルに、ビーム主偏向手段に
流すのこぎり波形状の電流に同期したパラボラ波形状の
電流を流すことで、ビーム形状補正用電磁石の形成する
磁界がパラボラ波形状の電流特性に従って変化すること
になり、ビーム主偏向手段による電子ビーム軌道の偏向
に伴う蛍光面上での電子ビームのスポット形状の変形を
補正することができる。
【0030】
【実施例】本発明に係る電子ビーム収束装置の一実施例
を図1〜図5を用いて説明する。図1に示すようにCR
T1を取り囲むように、CRT1のファネル部から電子
銃に向かう方向に順に、主偏向ヨーク(ビーム主偏向手
段)2、副偏向ヨーク(ビーム副偏向手段)30、FM
−G(ビーム収束手段)4、電子ビーム軌道修正用磁石
5が配置されている。なお、図6を用いて説明した従来
の電子ビーム収束装置と同一の構成については同一の符
号を付し、重複する説明は省略する。
【0031】ここで、従来の電子ビーム収束装置と異な
っているのはコンバーゼンスヨーク3に代わって副偏向
ヨーク30が用いられている点である。副偏向ヨーク3
0は第1ヨーク31および第2ヨーク32で構成されて
いる。
【0032】図2を用いて第1ヨーク31および第2ヨ
ーク32の構成について説明する。なお、第1ヨーク3
1および第2ヨーク32の構成は同一であるので、第1
ヨーク31について説明する。
【0033】図2はCRT1を取り囲むように配置され
た第1ヨーク31を蛍光面7の側から見た正面図であ
り、この場合電子ビームEBの流れの方向は紙面の裏か
ら表に向かう方向である。つまり電子ビームは負の電荷
であるからビーム電流はその逆方向となる。そして、図
2の左右方向をX軸、上下方向をY軸とすれば、第1ヨ
ーク31はコンバーゼンス補正用磁界としてY軸方向
(垂直方向)に磁界が発生するようにコア(磁極)C1
1およびC12が設けられ、コイル10cが巻回されて
いる。
【0034】さらに、X軸、Y軸に対して45度回転し
た軸上にビーム形状補正用の磁界を発生するためのコア
C13、C14、C15、C16が設けられ、コイル1
0dが巻回されている。
【0035】なお、コアC11およびC12の磁極面は
コアC13〜C16の磁極面に比べて大きく形成されて
いる。これは、副偏向ヨーク30の主たる機能がコンバ
ーゼンス補正にあり、コンバーゼンス補正用磁界をでき
るだけ均一に形成するためである。コンバーゼンス補正
用磁界をさらに均一に形成するためには、コンバーゼン
ス補正用磁界発生のためのコアを増やすことが考えられ
るが、構成が複雑化することになる。本願発明の思想
は、コンバーゼンス補正用磁界がバレル磁界となって多
少不均一になることは許容し、構成を簡単化する一方
で、ビーム形状補正用の磁界によりビーム形状を補正し
ようとするものである。
【0036】図3に第1ヨーク31が発生する磁界を模
式的に示す。図3において、コアC11はN極、コアC
12はS極となり、Y軸方向にバレル磁界が形成され
る。また、コアC13およびC15はN極に、コアC1
4およびC16はS極になり、コアC13からコアC1
4およびC16に向かうピン磁界と、コアC15からコ
アC14およびコアC16に向かうピン磁界が形成され
る。
【0037】ここで、Y軸方向磁界は図7に示したPT
VのREDおよびBLUEのCRT1aおよび1cの映
像を、スクリーン上でGREENのCRT1bの映像に
合わせるために必要なコンバーゼンス補正用の磁界であ
り、コアC11およびコアC12とコイル10cで構成
されるマグネットをコンバーゼンス補正用マグネットと
呼称する。
【0038】また、コアC13、C14、C15、C1
6で発生する磁界により、X軸方向については電子ビー
ムEBの周辺が縮む方向へ、Y軸方向については電子ビ
ームEBが伸びる方向に変形され、結果として電子ビー
ムEBの形状は楕円形状となる。電流をi,磁束をBと
して、iとBとの相互作用による力,Fの発生はF=i
×B(ベクトル積)であり電子ビームの流れの逆方向に
電流が流れることを考慮すれば明らかである。
【0039】第2ヨーク32も同様の構成であるが、第
1ヨーク31に対して90度回転して配置され、コアC
11およびC12は結果としてX軸方向(水平方向)に
磁界を発生させることになる。
【0040】このように、第1ヨーク31と第2ヨーク
32は同一の構成であり、配置角度が90度異なってい
るだけなので、配置角度を逆転させるだけで第1ヨーク
31がX軸方向に磁界を発生させることになり、第2ヨ
ーク32がY軸方向に磁界を発生させることになるの
で、第1ヨーク31と第2ヨーク32の入れ替えが簡単
にでき、CRTの設計の自由度を増すことができる。例
えば、図1には第1ヨーク31を電子銃側に配置した例
を示したが、第2ヨーク32を電子銃側に配置する場合
もあるので、設計変更が容易であることは有利である。
【0041】そして第1ヨーク31のY軸方向を90゜
回転させた第2ヨーク32のX軸方向磁界はPTVのR
EDおよびBLUEのCRT1aおよび1cの映像を、
スクリーン上でGREENのCRT1bの映像に合わせ
るために必要なコンバーゼンス補正用の磁界でもあり、
コアC13、C14、C15、C16で発生する磁界に
より、先の第1のヨーク31とは逆方向の力が電子ビー
ムに加わる。つまり電子ビームEBはX軸方向には伸
び、Y軸方向には縮む形となる。そして第2ヨーク32
および第1ヨーク31を通過した電子ビームEBはその
2つのヨークの相互の作用により、予め第10図に示さ
れるビーム形状の変化を見定めた上で、わざわざ所定の
量だけ電子ビームの形状をだ円形の形状に形成し、蛍光
面7に達した時に結果として円形に収束することにな
る。ここで、コアC13、C14、C15、C16とコ
イル10dで構成されるマグネットをビーム形状補正用
マグネットと呼称する。
【0042】図4(a)に第1ヨーク31および第2ヨ
ーク32を同一軸上に配置した状態を示し、図4(b)
に第1ヨーク31および第2ヨーク32でそれぞれ形成
される磁界を模式的に示す。なお、図4においては電子
ビームの進行方向は矢印の方向である。つまりビーム電
流はこの矢印方向の逆方向になる。
【0043】副偏向ヨーク30を第1ヨーク31と第2
ヨーク32とに分離することにより、両者の作る磁界は
完全に分離されることになり、互いの干渉を避けること
ができる。このことは、コンバーゼンス補正用マグネッ
トにおいてX軸方向磁界とY軸方向磁界との相互の干渉
作用を防止して、コンバーゼンス動作を正確に行うとい
う点で有効である。
【0044】ここで、第1ヨーク31および第2ヨーク
32は厚みは、一例としてそれぞれ5mm程度であり、
両者の間隔は3mm程度であり、厚みが10mm程度で
あった従来のコンバーゼンスヨーク3と比較してもその
差は3mm程度であり、コンバーゼンスヨーク3に代え
て副偏向ヨーク30を設けるためにFM−G4を電子銃
側に移動させる必要がなく、電子ビームEBの焦点距離
が変更されないので、フォーカス特性が劣化するという
問題は発生しない。
【0045】また、第1ヨーク31および第2ヨーク3
2に、それぞれ補正方向の異なるビーム形状補正用マグ
ネット形成するので、左右非対称に変形したビームに対
しても補正可能となる。なお、より高次の収差を補正す
るためには、ビーム形状補正用マグネットのコアを6極
にすることで対応できる。
【0046】以上説明したように、コンバーゼンス補正
用マグネットとビーム形状補正用マグネットを1つのヨ
ークに併せて形成するので、コンバーゼンス補正機能
と、ビーム形状補正機能を備えた副偏向ヨーク30は2
つのヨークで構成することができ、図6を用いて説明し
たコンバーゼンスヨーク3とさほど大きさに違いはな
く、本発明を実施するためにCRTの設計を大幅に変更
する必要はなくなる。
【0047】ここで、副偏向ヨーク30のビーム形状補
正用マグネットに流す電流について図5を用いて説明す
る。一般的に主偏向ヨーク22に流す電流は、図5
(a)に示すようなのこぎり波形の電流である。図5
(a)において、横軸は時間、縦軸は電流であり、のこ
ぎり波の立ち上がり点をP1、立ち下がり点をP2とし、
中点をP0、次の立ち上がり点をP3とするならば、P1
からP2までが電子ビームの1走査期間であり、P2から
3までが電子ビームが次の走査開始位置に復帰するま
での期間(帰線期間)である。
【0048】ここで、図10に示したCRT1の蛍光面
7の周縁部でのビームスポット形状の変化の状態に併せ
て説明すると、P1点およびP2点において図10の左右
両端の横長のビームスポット形状となり、P0点におい
て図10の中央部の円形のビームスポット形状となる。
【0049】従って、P1点およびP2点においては横長
のビーム形状を補正するために、副偏向ヨーク30のビ
ーム形状補正用マグネットが強い磁界を発生するように
電流量を増やし、P0点においてはビームスポット形状
を補正する必要がないのでビーム形状補正用マグネット
が磁界を発生しないように電流量がゼロとなるような特
性の電流を副偏向ヨーク30に流す必要がある。
【0050】このような特性の電流の一例としてパラボ
ラ波形の電流が挙げられる。図5(b)に主偏向ヨーク
22に流すのこぎり波形の電流に同期した、パラボラ波
形の一例を示す。図5(b)においてP1点およびP2
に対応する部分が最も電流が強くなり、P0点に対応す
る部分はパラボラ波形の極小点であり、電流がゼロとな
っている。なお、図5(b)に示したパラボラ波形は一
例であり、パラボラ波形と次のパラボラ波形との間がゼ
ロ電位にまで低下しているような特性であっても良い。
【0051】以上説明したように副偏向ヨーク30のビ
ーム形状補正用マグネットに、主偏向ヨーク22に流す
のこぎり波形の電流に同期した、パラボラ波形の電流を
流すことで、主偏向ヨーク22による電子ビームEBの
偏向に伴うビームスポット形状の変形を結果として蛍光
面上で防止することができ、CRT1の蛍光面7の周辺
部における解像度およびフォーカス性能の劣化を防止す
ることができる。
【0052】なお、副偏向ヨーク30のコンバーゼンス
補正用マグネットに流す電流は、主偏向ヨーク22に流
すのこぎり波形の電流と、副偏向ヨーク30のビーム形
状補正用マグネットに流すパラボラ波形の電流を合成し
た電流である。
【0053】また、副偏向ヨーク30は第1ヨーク31
および第2ヨーク32に、ビーム形状補正用マグネット
に併せて、それぞれY方向およびX方向のコンバーゼン
ス補正用マグネットを備えるので、電子ビームEBはコ
ンバーゼンス補正用磁界を受けて軌道を変更しながらビ
ームのスポット形状が補正されることになる。従って、
PTVにおいて、RED、GREEN、BLUEのそれ
ぞれのCRTの蛍光面の映像を拡大してスクリーン9上
で合成するために、予め、REDおよびBLUEのCR
Tにおいて、コンバーゼンス補正用磁界により映像の補
正を行う場合にも、ビームスポット形状が変形すること
が防止され、スクリーン9上の映像の解像度が劣化する
といった問題が解消されることになる。
【0054】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の電子ビーム
収束装置によれば、ビーム主偏向手段による電子ビーム
の走査のための主偏向とコンバーゼンス補正を施すコイ
ルとビーム形状補正するコイルをともに有する第1と第
2のヨークがそれぞれ90゜ずれて組合わされているの
で、従来のコンバーゼンス補正はもとより電子ビームの
走査に必要とする偏向に伴う蛍光面の周辺部上での電子
ビームのスポット形状の変形を予め見定めた上でビーム
スポット形状を適宜変形させておくことができるので、
電子ビームが蛍光面に達した時には、電子ビームの偏向
に伴うビームスポット形状が、蛍光面に電子ビームが到
達した時点でまさに円形に近くすることができ、従来の
蛍光面の周辺部における解像度およびフォーカス性能の
劣化を防止した電子ビーム収束装置を得ることができ
る。また、第1および第2のヨークは空間的に隔てて配
置されているので(例えば、3mm)、第1および第2
のヨークが形成する磁界が互いに影響し合うことが防止
され、コンバーゼンス補正動作をも正確に施す電子ビー
ム収束装置を得ることができる。
【0055】本発明に係る請求項2記載の電子ビーム収
束装置によれば、第1のヨークと第2のヨークの構成は
同一であり、コンバーゼンス補正用電磁石の1対の磁極
の中心軸の方向を変更するだけでコンバーゼンス補正の
方向を変更することができ、電子ビーム収束装置の設計
の自由度を増すことができる。
【0056】本発明に係る請求項3記載の電子ビーム収
束装置によれば、コンバーゼンス補正用電磁石は、コン
バーゼンス補正ともにそれを構成する第1のヨークと第
2のヨークを1対の磁極の中心軸の方向が90度異なる
ように配置されているので、第1のヨークと第2のヨー
クが電子ビームに与える影響が相互に反対のものであ
り、かつ両者は相互干渉なしで独立的に調整可能とな
り、結果的に蛍光面上での電子ビームのスポット径の姿
が円形にて収束される。
【0057】本発明に係る請求項4記載の電子ビーム収
束装置によれば、電子ビームのコンバーゼンス補正は確
実に確保できるとともに、ビーム形状補正も併せて行う
ビーム電子ビーム収束装置が得られる。
【0058】本発明に係る請求項5記載の電子ビーム収
束装置によれば、電子ビーム走査の偏向に伴う従来の蛍
光面上での電子ビームのスポット形状の変形を補正する
ことが可能な、電子ビーム収束装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子ビーム収束装置の一実施例
の構成を説明する図である。
【図2】 本発明に係る電子ビーム収束装置の一実施例
の副偏向ヨークの構成を説明する図である。
【図3】 本発明に係る電子ビーム収束装置の一実施例
の副偏向ヨークが形成する磁界を示す図である。
【図4】 本発明に係る電子ビーム収束装置の一実施例
の副偏向ヨークの配置を示す斜視図である。
【図5】 本発明に係る電子ビーム収束装置の一実施例
の副偏向ヨークに流す電流を説明する図である。
【図6】 従来の電子ビーム収束装置の一実施例の構成
を説明する図である。
【図7】 投射型ディスプレイの構成を示す図である。
【図8】 従来のコンバーゼンスヨークの構成を説明す
る図である。
【図9】 従来の電子ビーム収束装置の電子ビームの偏
向状態を説明する図である。
【図10】 従来電子ビーム収束装置の電子ビームの偏
向によるビームスポット形状の変形状態を説明する図で
ある。
【符号の説明】
2 主偏向ヨーク、4 電磁収束永久磁石、30 副偏
向ヨーク、31 第1ヨーク、32 第2ヨーク、C1
1〜C16コア(磁極)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投写型ディスプレイのCRTに使用され
    る電子ビーム収束装置であって、電磁偏向により電子ビ
    ームの軌道を偏向して前記CRTの蛍光面上を走査する
    ビーム主偏向手段と、前記電子ビームを収束させるビー
    ム収束手段と、 前記ビーム主偏向手段と前記ビーム収束手段との間に、
    所定間隔にて配置された第1および第2のヨークからな
    るビーム副偏向手段とを備え、 前記ビーム副偏向手段は、前記CRTからの相互の電子
    ビームのコンバーゼンス補正偏向機能と、前記蛍光面上
    の前記電子ビームのスポット形状を補正するビーム形状
    補正機能とを有することを特徴とする電子ビーム収束装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のヨークは略リング
    形状であり、それぞれの内周側には、相対向して突出し
    た1対の磁極で構成されるコンバーゼンス補正用電磁石
    と、 前記コンバーゼンス補正用電磁石の前記1対の磁極に対
    してそれぞれ所定の角度をなして配置された複数の磁極
    で構成されるビーム形状補正用電磁石とを併せて備え、 前記第1のヨークと、前記第2のヨークのそれぞれの前
    記コンバーゼンス補正用電磁石の磁極の相互の角度差が
    90度になるように配置されている請求項1記載の電子
    ビーム収束装置。
  3. 【請求項3】 前記コンバーゼンス補正用電磁石は、前
    記1対の磁極の極性がそれぞれ異なるように前記1対の
    磁極に第1のコイルが巻回されて構成され、前記ビーム
    形状補正用電磁石は、前記複数の磁極のうち相対向する
    磁極の極性が同一となり、かつ隔接磁極は極性が異なる
    ように前記複数の磁極に第2のコイルが巻回されて構成
    されたことを特徴とする請求項2記載の電子ビーム収束
    装置。
  4. 【請求項4】 前記コンバーゼンス補正用電磁石の前記
    1対の磁極の磁極面積は、前記ビーム形状補正用電磁石
    の前記4つの磁極の磁極面積よりも大きく形成されてい
    る請求項3記載の電子ビーム収束装置。
  5. 【請求項5】 前記第2のコイルには、前記ビーム主偏
    向手段に流すのこぎり波形状の電流に同期したパラボラ
    波形状の電流を流すことを特徴とする請求項3または4
    記載の電子ビーム収束装置。
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