JPH09923A - ジアリールカーボネート製造用触媒 - Google Patents
ジアリールカーボネート製造用触媒Info
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- JPH09923A JPH09923A JP7158959A JP15895995A JPH09923A JP H09923 A JPH09923 A JP H09923A JP 7158959 A JP7158959 A JP 7158959A JP 15895995 A JP15895995 A JP 15895995A JP H09923 A JPH09923 A JP H09923A
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- JP
- Japan
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- catalyst
- diaryl carbonate
- alumina
- reaction
- titania
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カルボ
ニルを液相中で反応させてジアリールカーボネートを製
造するのに用いる触媒であって、該触媒は、チタニウ
ム、マグネシウム、ジルコニウム、ランタンおよびラン
タンより選ばれた少くとも二種以上の金属酸化物よりな
ることを特徴とするジアリールカーボネート製造用触
媒。 【効果】 ジアリールカーボネートを収率良く(約30
〜55%)製造することができる。
ニルを液相中で反応させてジアリールカーボネートを製
造するのに用いる触媒であって、該触媒は、チタニウ
ム、マグネシウム、ジルコニウム、ランタンおよびラン
タンより選ばれた少くとも二種以上の金属酸化物よりな
ることを特徴とするジアリールカーボネート製造用触
媒。 【効果】 ジアリールカーボネートを収率良く(約30
〜55%)製造することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器や光ディスク基板
の素材樹脂の原料のポリカーボネートの原料となるジア
リールカーボネートを製造する際に用いられる触媒に関
する。
の素材樹脂の原料のポリカーボネートの原料となるジア
リールカーボネートを製造する際に用いられる触媒に関
する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カ
ルボニル例えばホスゲンとを触媒の存在下に反応させる
ことによりジアリールカーボネートを製造することは知
られている。例えば、USP2,837,555号明細
書には、触媒としてハロゲン化テトラメチルアンモニウ
ムの存在において無溶剤縮合を行うことが提案されてい
る。
ルボニル例えばホスゲンとを触媒の存在下に反応させる
ことによりジアリールカーボネートを製造することは知
られている。例えば、USP2,837,555号明細
書には、触媒としてハロゲン化テトラメチルアンモニウ
ムの存在において無溶剤縮合を行うことが提案されてい
る。
【0003】しかし、この方法は経済的な反応速度を得
るためには、比較的多量の触媒を必要とし、且つ、18
0〜215℃の比較的高い温度で反応を行うことが必要
であり、それが熱的に不安定なハロゲン化テトラメチル
アンモニウムの分解のおそれを伴う。加うるに化学量論
的に必要とされる量よりもずっと高い割合でホスゲンが
消費される。
るためには、比較的多量の触媒を必要とし、且つ、18
0〜215℃の比較的高い温度で反応を行うことが必要
であり、それが熱的に不安定なハロゲン化テトラメチル
アンモニウムの分解のおそれを伴う。加うるに化学量論
的に必要とされる量よりもずっと高い割合でホスゲンが
消費される。
【0004】また、特開平4−30855号公報には触
媒として塩化アルミニウムを用い、100〜150℃で
反応させてジアリールカーボネートを製造する方法を提
案する。このものの収率は良好であるが、触媒を生成物
のジアリールカーボネートから分離することが困難であ
る。更に、塩化アルミニウム化合物は特定度合の揮発性
を有しており、これらのアルミニウムが原因となる熱分
解を生じる可能性があり、これらが不純物、品質の低下
および収率の低下をもたらす。
媒として塩化アルミニウムを用い、100〜150℃で
反応させてジアリールカーボネートを製造する方法を提
案する。このものの収率は良好であるが、触媒を生成物
のジアリールカーボネートから分離することが困難であ
る。更に、塩化アルミニウム化合物は特定度合の揮発性
を有しており、これらのアルミニウムが原因となる熱分
解を生じる可能性があり、これらが不純物、品質の低下
および収率の低下をもたらす。
【0005】また、特公昭58−50977号公報はフ
ェノールを触媒としての含窒素複素環塩基の存在下ホス
ゲンと反応させてジアリールカーボネートを製造する方
法を提案する。この方法は上述した方法より単純であ
り、より良い収率を与えるが触媒をきれいに除去するこ
とが難しく、工業的には未だ不充分である。
ェノールを触媒としての含窒素複素環塩基の存在下ホス
ゲンと反応させてジアリールカーボネートを製造する方
法を提案する。この方法は上述した方法より単純であ
り、より良い収率を与えるが触媒をきれいに除去するこ
とが難しく、工業的には未だ不充分である。
【0006】このような観点から、不均一な不溶触媒を
用いる方が常識的であると考えられ、その方が反応混合
物の処理が非常に簡単になるとのことからこれに関連し
た提案も行われた。例えば、ヨーロッパ特許出願公開第
516,355号公報は、アルミノシリケート支持体に
担持された三フッ化アルミニウムを触媒として用いるこ
とを提案する。しかし、この三フッ化アルミニウムの合
成は、フッ素またはフッ化水素酸を取り扱うことから、
非常に複雑で高価である。
用いる方が常識的であると考えられ、その方が反応混合
物の処理が非常に簡単になるとのことからこれに関連し
た提案も行われた。例えば、ヨーロッパ特許出願公開第
516,355号公報は、アルミノシリケート支持体に
担持された三フッ化アルミニウムを触媒として用いるこ
とを提案する。しかし、この三フッ化アルミニウムの合
成は、フッ素またはフッ化水素酸を取り扱うことから、
非常に複雑で高価である。
【0007】更に、WO 91/06526の中に、多
孔質支持体上の金属塩を触媒として用いることが記述さ
れている。しかしながら上記触媒を用いたフェノールの
完全連続ホスゲン化は気相内でのみ可能であり、これ
は、比較的高い反応温度を伴う点で不利である。しかも
これらの触媒を用いたフェノールのホスゲン化はその液
状の熱フェノールがその活性触媒の構成要素を洗い流し
てしまうことから液相内では実施不可能であった。
孔質支持体上の金属塩を触媒として用いることが記述さ
れている。しかしながら上記触媒を用いたフェノールの
完全連続ホスゲン化は気相内でのみ可能であり、これ
は、比較的高い反応温度を伴う点で不利である。しかも
これらの触媒を用いたフェノールのホスゲン化はその液
状の熱フェノールがその活性触媒の構成要素を洗い流し
てしまうことから液相内では実施不可能であった。
【0008】更には特開平7−53473号及び特開平
7−53474号公報において芳香族モノヒドロキシ化
合物をホスゲンまたは芳香族モノヒドロキシ化合物のク
ロロホルメート類と反応させることによるアリールカー
ボネート類の製造方法において、この反応を、不均一触
媒として1種以上の酸化アルミニウム類又はアルミノシ
リケート類を存在させ0.2から20バールの圧力下5
0から350℃の範囲の温度で実施することを特徴とす
る方法を提案する。しかし、この方法では、芳香族ヒド
ロキシ化合物(フェノール)の転化率が最大で20%レ
ベルであり、工業化触媒として必ずしも満足すべき触媒
活性を示していない。
7−53474号公報において芳香族モノヒドロキシ化
合物をホスゲンまたは芳香族モノヒドロキシ化合物のク
ロロホルメート類と反応させることによるアリールカー
ボネート類の製造方法において、この反応を、不均一触
媒として1種以上の酸化アルミニウム類又はアルミノシ
リケート類を存在させ0.2から20バールの圧力下5
0から350℃の範囲の温度で実施することを特徴とす
る方法を提案する。しかし、この方法では、芳香族ヒド
ロキシ化合物(フェノール)の転化率が最大で20%レ
ベルであり、工業化触媒として必ずしも満足すべき触媒
活性を示していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、工業的に満
足すべき高い活性と選択性をもつ不均一触媒を提供する
ものである。
足すべき高い活性と選択性をもつ不均一触媒を提供する
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ヒドロ
キシ化合物とハロゲン化カルボニルを液相中で反応させ
てジアリールカーボネートを製造するのに用いる触媒で
あって、該触媒は、チタニウム、マグネシウム、ジルコ
ニウム、ランタンおよびランタンより選ばれた少くとも
二種以上の金属酸化物よりなることを特徴とするジアリ
ールカーボネート製造用触媒を提供するものである。
キシ化合物とハロゲン化カルボニルを液相中で反応させ
てジアリールカーボネートを製造するのに用いる触媒で
あって、該触媒は、チタニウム、マグネシウム、ジルコ
ニウム、ランタンおよびランタンより選ばれた少くとも
二種以上の金属酸化物よりなることを特徴とするジアリ
ールカーボネート製造用触媒を提供するものである。
【0011】
【作用】特定の不均一触媒を用いたことにより、反応生
成物からの触媒の分離が容易である。又、従来の触媒よ
りも高い活性を本発明の触媒は示す。 (発明の概要)芳香族ヒドロキシ化合物 原料の芳香族ヒドロキシ化合物は、式(1)
成物からの触媒の分離が容易である。又、従来の触媒よ
りも高い活性を本発明の触媒は示す。 (発明の概要)芳香族ヒドロキシ化合物 原料の芳香族ヒドロキシ化合物は、式(1)
【0012】
【化1】Ar−OH (1)
【0013】[式中、Arは、フェニル、ナフチル、ア
ントリル、フェナントリル、インダニルまたはテトラヒ
ドロナフチルを表すか、或はN、OおよびS群からのヘ
テロ原子を1または2個有する5員もしくは6員の芳香
族複素環式化合物由来の基を表し、ここで、これらの同
素環式または複素環式基は、1または2個の置換基、例
えば直鎖もしくは分枝C1 −C4 −アルキル基、直鎖も
しくは分枝C1 −C4−アルコキシ基で置換されていて
もよく、これらは、フェニル、シアノおよびハロゲン
(例えばF、Cl、Br)で置換されていてもよく、そ
してここで更に、これらの複素環式基は縮合ベンゼン環
に連結していてもよい。]で表される化合物である。
ントリル、フェナントリル、インダニルまたはテトラヒ
ドロナフチルを表すか、或はN、OおよびS群からのヘ
テロ原子を1または2個有する5員もしくは6員の芳香
族複素環式化合物由来の基を表し、ここで、これらの同
素環式または複素環式基は、1または2個の置換基、例
えば直鎖もしくは分枝C1 −C4 −アルキル基、直鎖も
しくは分枝C1 −C4−アルコキシ基で置換されていて
もよく、これらは、フェニル、シアノおよびハロゲン
(例えばF、Cl、Br)で置換されていてもよく、そ
してここで更に、これらの複素環式基は縮合ベンゼン環
に連結していてもよい。]で表される化合物である。
【0014】具体的には、フェノール、o−、m−およ
びp−クレゾール、o−、m−およびp−イソプロピル
フェノール、相当するハロゲンまたはアルコキシフェノ
ール類、例えばp−クロロフェノールまたはp−メトキ
シフェノールなど、そしてまたナフタレン、アントラセ
ンおよびフェナントレンのモノヒドロキシ化合物、そし
て更に4−ヒドロキシピリジンおよびヒドロキシキノリ
ンなどである。これらの中でもフェノールが最適であ
る。
びp−クレゾール、o−、m−およびp−イソプロピル
フェノール、相当するハロゲンまたはアルコキシフェノ
ール類、例えばp−クロロフェノールまたはp−メトキ
シフェノールなど、そしてまたナフタレン、アントラセ
ンおよびフェナントレンのモノヒドロキシ化合物、そし
て更に4−ヒドロキシピリジンおよびヒドロキシキノリ
ンなどである。これらの中でもフェノールが最適であ
る。
【0015】ハロゲン化カルボニル ハロゲン化カルボニルとしてはホスゲン、ブロムカルボ
ニル等が挙げられ、中でもホスゲンが一般的である。触媒 本発明で使用する不均一触媒はチタニウム、マグネシウ
ム、ジルコニウム、ランタン及びアルミニウムから選ば
れた少くとも2種の金属の酸化物である。特にチタニア
・アルミナ、チタニア・マグネシア、マグネシア・アル
ミナ及び/又はジルコニア・アルミナが好ましい。
ニル等が挙げられ、中でもホスゲンが一般的である。触媒 本発明で使用する不均一触媒はチタニウム、マグネシウ
ム、ジルコニウム、ランタン及びアルミニウムから選ば
れた少くとも2種の金属の酸化物である。特にチタニア
・アルミナ、チタニア・マグネシア、マグネシア・アル
ミナ及び/又はジルコニア・アルミナが好ましい。
【0016】これら酸化物は、相当する金属の硝酸塩、
ハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩等金属塩あるいは相当す
る金属のアルコキシド化合物、アセチルアセトナート等
の有機金属塩を原料にして共沈法、ゾル・ゲル法あるい
はヒドロゲルのニードリング等の既知の方法で混合物を
得、これを200〜1,000℃好ましくは400〜8
00℃で空気焼成することにより得られる。
ハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩等金属塩あるいは相当す
る金属のアルコキシド化合物、アセチルアセトナート等
の有機金属塩を原料にして共沈法、ゾル・ゲル法あるい
はヒドロゲルのニードリング等の既知の方法で混合物を
得、これを200〜1,000℃好ましくは400〜8
00℃で空気焼成することにより得られる。
【0017】触媒の混合酸化物は、結晶質であっても非
晶質であっても良い。金属酸化物が2種類の金属酸化物
の組み合せからなる触媒の場合、原子比として1/9〜
9/1からなる組成の触媒が好適に用いられる。又、金
属成分量としてそれぞれ少くとも5g−atom%以
上、好ましくは10〜90g−atom%含有されるこ
とが必要である。
晶質であっても良い。金属酸化物が2種類の金属酸化物
の組み合せからなる触媒の場合、原子比として1/9〜
9/1からなる組成の触媒が好適に用いられる。又、金
属成分量としてそれぞれ少くとも5g−atom%以
上、好ましくは10〜90g−atom%含有されるこ
とが必要である。
【0018】なお、金属酸化物はアルカリおよびアルカ
リ土類金属、鉄またはケイ素などの如き他の元素を少量
含んでいてもよく合計で2重量%以下、好適には1重量
%以下である。これらの触媒は、例えば粉末または成形
品として用いられてもよく、そして反応を行った後、例
えば濾過、沈降または遠心分離でそれらを分離する。
リ土類金属、鉄またはケイ素などの如き他の元素を少量
含んでいてもよく合計で2重量%以下、好適には1重量
%以下である。これらの触媒は、例えば粉末または成形
品として用いられてもよく、そして反応を行った後、例
えば濾過、沈降または遠心分離でそれらを分離する。
【0019】触媒を固定床構造配置で用いる場合、これ
らは、好適には成形品、例えば球、シリンダー、ロッ
ド、中空シリンダー、環などとして用いる。触媒は、撹
拌している容器またはバブルカラム内の懸濁触媒として
働く場合、使用する芳香族ヒドロキシ化合物の量に関し
て0.5から100重量%、好適には5から100重量
%、特に好適には5から50重量%の量で用いられる。
らは、好適には成形品、例えば球、シリンダー、ロッ
ド、中空シリンダー、環などとして用いる。触媒は、撹
拌している容器またはバブルカラム内の懸濁触媒として
働く場合、使用する芳香族ヒドロキシ化合物の量に関し
て0.5から100重量%、好適には5から100重量
%、特に好適には5から50重量%の量で用いられる。
【0020】固定床触媒で向流もしくは並流または細流
相として触媒を働かせる連続方法の場合、1時間毎の触
媒1g当たり0.1から20gの芳香族ヒドロキシ化合
物、好適には0.2から10g・g-1・h-1、特に好適
には0.2から5g・g-1・h-1の芳香族ヒドロキシ化
合物から成る触媒充填量で用いられる。
相として触媒を働かせる連続方法の場合、1時間毎の触
媒1g当たり0.1から20gの芳香族ヒドロキシ化合
物、好適には0.2から10g・g-1・h-1、特に好適
には0.2から5g・g-1・h-1の芳香族ヒドロキシ化
合物から成る触媒充填量で用いられる。
【0021】バッチ式で用いる場合、精製を行うことな
く再び用いられ得る。その供給材料を変える場合、不活
性溶媒、以下に例えば反応媒体として挙げる如き不活性
溶媒、またはメタノール、エタノール、イソプロパノー
ルまたはブタノールなどのアルコール類、または酢酸の
エステル類またはアミド類などを用いた抽出によるか、
或は過熱蒸気または空気を用いた処理を行うことによっ
て触媒の精製を行う。
く再び用いられ得る。その供給材料を変える場合、不活
性溶媒、以下に例えば反応媒体として挙げる如き不活性
溶媒、またはメタノール、エタノール、イソプロパノー
ルまたはブタノールなどのアルコール類、または酢酸の
エステル類またはアミド類などを用いた抽出によるか、
或は過熱蒸気または空気を用いた処理を行うことによっ
て触媒の精製を行う。
【0022】連続操作の場合、その用いる触媒を長期間
に渡ってその反応槽内に残存させることも可能である。
任意に空気を少量(用いる蒸気量に関して約0.1から
20重量%)添加した過熱蒸気を150から800℃で
通すことによるか、或は酸素を0.01から20重量%
含んでいる希釈ガス、例えば窒素または二酸化炭素など
または独立して二酸化炭素を200から800℃で通す
ことによって、任意に再生を行うことも可能である。こ
の好適な再生温度は、250から700℃、特に好適に
は250から600℃である。
に渡ってその反応槽内に残存させることも可能である。
任意に空気を少量(用いる蒸気量に関して約0.1から
20重量%)添加した過熱蒸気を150から800℃で
通すことによるか、或は酸素を0.01から20重量%
含んでいる希釈ガス、例えば窒素または二酸化炭素など
または独立して二酸化炭素を200から800℃で通す
ことによって、任意に再生を行うことも可能である。こ
の好適な再生温度は、250から700℃、特に好適に
は250から600℃である。
【0023】ジアリールカーボネートの製造 ジアリールカーボネートは、芳香族ヒドロキシ化合物と
ハロゲン化カルボニルとを前記触媒を用い、50〜35
0℃好ましくは100〜250℃の温度で、0.2〜2
0バール、好ましくは1〜5バールの圧力下で液相中で
行なわれる。好適には原料の溶融状態で実施され、その
際芳香族ヒドロキシ化合物およびジアリールカーボネー
トの融点以上の反応温度で行う。
ハロゲン化カルボニルとを前記触媒を用い、50〜35
0℃好ましくは100〜250℃の温度で、0.2〜2
0バール、好ましくは1〜5バールの圧力下で液相中で
行なわれる。好適には原料の溶融状態で実施され、その
際芳香族ヒドロキシ化合物およびジアリールカーボネー
トの融点以上の反応温度で行う。
【0024】必要とあれば溶媒を用いて反応を行っても
良く、かかる溶媒としては脂肪族および芳香族炭化水
素、例えばペンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、
異性体キシレン類、ジエチルベンゼン、アルキルナフタ
レン類、ビフェニル、ハロゲン化炭化水素、例えばジク
ロロメタン、トリクロロエチレンなどを挙げることがで
きる。
良く、かかる溶媒としては脂肪族および芳香族炭化水
素、例えばペンタン、ヘキサン、オクタン、ベンゼン、
異性体キシレン類、ジエチルベンゼン、アルキルナフタ
レン類、ビフェニル、ハロゲン化炭化水素、例えばジク
ロロメタン、トリクロロエチレンなどを挙げることがで
きる。
【0025】反応の態様は、芳香族ヒドロキシ化合物中
に触媒が分散した懸濁液の中にホスゲンを通し、そして
その反応が終了した後、例えば濾過または遠心分離など
でその触媒の分離を行う。この反応の更に好適な態様
は、連続運転用バブルカラムまたはバブルカラムカスケ
ードの中で、その中に触媒を懸濁させながら、芳香族ヒ
ドロキシ化合物の溶融物の中にホスゲンまたはホスゲン
/ハロゲン化水素混合物を吹き込むことによる態様であ
る。
に触媒が分散した懸濁液の中にホスゲンを通し、そして
その反応が終了した後、例えば濾過または遠心分離など
でその触媒の分離を行う。この反応の更に好適な態様
は、連続運転用バブルカラムまたはバブルカラムカスケ
ードの中で、その中に触媒を懸濁させながら、芳香族ヒ
ドロキシ化合物の溶融物の中にホスゲンまたはホスゲン
/ハロゲン化水素混合物を吹き込むことによる態様であ
る。
【0026】この操作の更に好適な様式は並流方法であ
り、ここでは、管の中に配置されている触媒充填物上に
例えば上から並流で芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン
化カルボニルを供給し、そしてこの管の下方の足部の所
で、ハロゲン化水素とジアリールカーボネートを取り出
す。
り、ここでは、管の中に配置されている触媒充填物上に
例えば上から並流で芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン
化カルボニルを供給し、そしてこの管の下方の足部の所
で、ハロゲン化水素とジアリールカーボネートを取り出
す。
【0027】特に好ましい結果が得られる更に好適な態
様は、反応を細流相で実施することを含んでおり、ここ
では、触媒の床の上に芳香族ヒドロキシ化合物を溶融物
または溶液の形態で上から添加し、そしてこの液体の流
れを、下方から上昇して来るハロゲン化カルボニルの流
れと遭遇させる。この態様は、好適には、気体と液体の
流れ分布を改良するための中間隔壁が備わっていてもよ
い垂直管内で実施される。
様は、反応を細流相で実施することを含んでおり、ここ
では、触媒の床の上に芳香族ヒドロキシ化合物を溶融物
または溶液の形態で上から添加し、そしてこの液体の流
れを、下方から上昇して来るハロゲン化カルボニルの流
れと遭遇させる。この態様は、好適には、気体と液体の
流れ分布を改良するための中間隔壁が備わっていてもよ
い垂直管内で実施される。
【0028】芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カル
ボニルのモル比を0.5から8:1、好適には1.5か
ら3:1にして、これらの反応相手を反応させる。この
場合の等モル比は2:1である。本発明の触媒を用いる
ジアリールカーボネートの製造方法によれば、生成する
粗ジアリールカーボネートは、非常に高純度で得ること
ができるので残存ハロゲン化水素または他の揮発性物質
の脱気を行う事で取得できるが用途に応じて任意に、例
えば蒸留又は晶析などでジアリールカーボネートのさら
なる精製を行ってもよい。
ボニルのモル比を0.5から8:1、好適には1.5か
ら3:1にして、これらの反応相手を反応させる。この
場合の等モル比は2:1である。本発明の触媒を用いる
ジアリールカーボネートの製造方法によれば、生成する
粗ジアリールカーボネートは、非常に高純度で得ること
ができるので残存ハロゲン化水素または他の揮発性物質
の脱気を行う事で取得できるが用途に応じて任意に、例
えば蒸留又は晶析などでジアリールカーボネートのさら
なる精製を行ってもよい。
【0029】
【実施例】以下に実施例によって本発明を具体的に説明
する。触媒の調製例: 参考例−1 マグネシア・アルミナ酸化物の製造:H.Schape
ret.al.Applied Cat.54 7
9(’89)記載の方法に従って次の手順で合成した。
硝酸マグネシウム・水和物5g及び硝酸アルミニウム・
水和物7.3gを50mlの水に溶解させた。撹拌条件
下、1規定のNaOH水溶液をpHが11になるまで滴
下して共沈物を得た。共沈物を濾別し、充分に水洗後8
0℃で乾燥した。この共沈物を600℃で3時間空気焼
成することによりMgとAlの原子比が1対1のマグネ
シア・アルミナを得た。同様の手法で5対1、9対1の
異った組成(Mg/Al)の混合酸化物を得た。
する。触媒の調製例: 参考例−1 マグネシア・アルミナ酸化物の製造:H.Schape
ret.al.Applied Cat.54 7
9(’89)記載の方法に従って次の手順で合成した。
硝酸マグネシウム・水和物5g及び硝酸アルミニウム・
水和物7.3gを50mlの水に溶解させた。撹拌条件
下、1規定のNaOH水溶液をpHが11になるまで滴
下して共沈物を得た。共沈物を濾別し、充分に水洗後8
0℃で乾燥した。この共沈物を600℃で3時間空気焼
成することによりMgとAlの原子比が1対1のマグネ
シア・アルミナを得た。同様の手法で5対1、9対1の
異った組成(Mg/Al)の混合酸化物を得た。
【0030】参考例−2 チタニア・アルミナ酸化物の製造:H.Nakabay
ashi,Bull.Chem.Soc.Jpn 65
914(’92)記載の方法に従って合成した。テトラ
イソプロポキシチタネート15g及びアルミニウムイソ
プロポキシド10.8gを100mlのイソプロパノー
ルに溶解させた。80℃の温度で過剰に水を滴下して沈
殿物を得た。この沈殿物を濾過、乾燥後、600℃で3
時間空気焼成することによりTiとAlの原子比が1対
1のチタニア・アルミナ混合酸化物を得た。
ashi,Bull.Chem.Soc.Jpn 65
914(’92)記載の方法に従って合成した。テトラ
イソプロポキシチタネート15g及びアルミニウムイソ
プロポキシド10.8gを100mlのイソプロパノー
ルに溶解させた。80℃の温度で過剰に水を滴下して沈
殿物を得た。この沈殿物を濾過、乾燥後、600℃で3
時間空気焼成することによりTiとAlの原子比が1対
1のチタニア・アルミナ混合酸化物を得た。
【0031】参考例−3 ジルコニア−アルミナ酸化物の製造:2−エチルヘキサ
ン酸ジルコニウム64g及びアルミニウムイソプロポキ
シド21.6gを500mlのイソプロパノールに溶解
させ参考例−2と同様の方法によりZrとAlの原子比
が1対1のジルコニア・アルミナの混合酸化物を得た。
ン酸ジルコニウム64g及びアルミニウムイソプロポキ
シド21.6gを500mlのイソプロパノールに溶解
させ参考例−2と同様の方法によりZrとAlの原子比
が1対1のジルコニア・アルミナの混合酸化物を得た。
【0032】実施例1 撹拌機及び還流コンデンサーを備えている100mlの
ガラスコルベン内に、フェノール47g(0.5モ
ル)、参考例−2により得たチタニア・アルミナ2.2
gを仕込み、N2 流量下で昇温して150℃に加熱し
た。150℃に達した時点で、ホスゲンを0.6g/分
の流量でガラスコルベン内に導き、45分間連続的にバ
ブリングした。ホスゲンは全量で0.275モルを反応
系に供給した。このバブリング後のフェノールの転化率
は58.5%であり、ジフェニルカーボネートの収率は
50.7%であった。
ガラスコルベン内に、フェノール47g(0.5モ
ル)、参考例−2により得たチタニア・アルミナ2.2
gを仕込み、N2 流量下で昇温して150℃に加熱し
た。150℃に達した時点で、ホスゲンを0.6g/分
の流量でガラスコルベン内に導き、45分間連続的にバ
ブリングした。ホスゲンは全量で0.275モルを反応
系に供給した。このバブリング後のフェノールの転化率
は58.5%であり、ジフェニルカーボネートの収率は
50.7%であった。
【0033】実施例2〜4 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りに参考例−
1により合成したマグネシア−アルミナ1.1gを使用
して実施例1と同様の反応を行った。その結果を表1に
示す。
1により合成したマグネシア−アルミナ1.1gを使用
して実施例1と同様の反応を行った。その結果を表1に
示す。
【0034】比較例1 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りにH型Y−
ゼオライト(東ソ(株)製H−USY)をあらかじめ4
50℃で2時間焼成したものを2.2g用いて実施例1
と同様の反応を行った。結果を表1に示す。
ゼオライト(東ソ(株)製H−USY)をあらかじめ4
50℃で2時間焼成したものを2.2g用いて実施例1
と同様の反応を行った。結果を表1に示す。
【0035】比較例2 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りに市販のシ
リカ・アルミナ(触媒化成(株)製300−G)をあら
かじめ450℃で2時間焼成した後2.2gを用いて実
施例1と同様の反応を行った。結果を表1に示す。
リカ・アルミナ(触媒化成(株)製300−G)をあら
かじめ450℃で2時間焼成した後2.2gを用いて実
施例1と同様の反応を行った。結果を表1に示す。
【0036】比較例3 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りに触媒学会
参照触媒であるALO−2アルミナ触媒を2.2g用い
て実施例1と同様の反応を行った。結果を表1に示す。
参照触媒であるALO−2アルミナ触媒を2.2g用い
て実施例1と同様の反応を行った。結果を表1に示す。
【0037】比較例4 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りに触媒学会
参照触媒であるJRC−MgO−1マグネシア触媒を用
いて実施例1と同様の反応を行った。その結果を表1に
示す。
参照触媒であるJRC−MgO−1マグネシア触媒を用
いて実施例1と同様の反応を行った。その結果を表1に
示す。
【0038】実施例5 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りに参考例3
で調製したジルコニア・アルミナ2.2gを使用して実
施例1と同様の方法で反応を行った。その結果を表1に
示す。
で調製したジルコニア・アルミナ2.2gを使用して実
施例1と同様の方法で反応を行った。その結果を表1に
示す。
【0039】比較例5 実施例1で用いたチタニア・アルミナの代りに、モンモ
リロナイト“クリピアF”を用いる他は同様にして実施
例1と同様に反応を行った。その結果を表1に示す。
リロナイト“クリピアF”を用いる他は同様にして実施
例1と同様に反応を行った。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明の触媒を用いることにより芳香族
ヒドロキシ化合物とハロゲン化カルボニルからジアリー
ルカーボネートを効率よく製造することができる。
ヒドロキシ化合物とハロゲン化カルボニルからジアリー
ルカーボネートを効率よく製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 芳香族ヒドロキシ化合物とハロゲン化カ
ルボニルを液相中で反応させてジアリールカーボネート
を製造するのに用いる触媒であって、該触媒は、チタニ
ウム、マグネシウム、ジルコニウム、ランタンおよびラ
ンタンより選ばれた少くとも二種以上の金属酸化物より
なることを特徴とするジアリールカーボネート製造用触
媒。 - 【請求項2】 触媒が、チタニア・アルミナ、チタニア
・マグネシア、マグネシア・アルミナ、ジルコニア・ア
ルミナより選ばれた金属酸化物である請求項1記載の触
媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7158959A JPH09923A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | ジアリールカーボネート製造用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7158959A JPH09923A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | ジアリールカーボネート製造用触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09923A true JPH09923A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15683095
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7158959A Pending JPH09923A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | ジアリールカーボネート製造用触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09923A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009102253A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-05-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | ジアリールカーボネートの製造方法 |
JP2010090121A (ja) * | 2008-10-08 | 2010-04-22 | Bayer Materialscience Ag | ジアリールカーボネートの製造方法 |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP7158959A patent/JPH09923A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009102253A (ja) * | 2007-10-23 | 2009-05-14 | Mitsubishi Chemicals Corp | ジアリールカーボネートの製造方法 |
JP2010090121A (ja) * | 2008-10-08 | 2010-04-22 | Bayer Materialscience Ag | ジアリールカーボネートの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040406 |