JPH04264055A - アリールカーボネートの製法 - Google Patents

アリールカーボネートの製法

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JPH04264055A
JPH04264055A JP3305544A JP30554491A JPH04264055A JP H04264055 A JPH04264055 A JP H04264055A JP 3305544 A JP3305544 A JP 3305544A JP 30554491 A JP30554491 A JP 30554491A JP H04264055 A JPH04264055 A JP H04264055A
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phosgene
chlorocarbonate
catalyst
aromatic
monohydroxy compound
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Hans-Josef Buysch
ハンス−ヨゼフ・ブイシユ
Norbert Dr Schoen
ノルベルト・シヨーン
Guenther Dr Jeromin
ギユンター・イエロミン
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C68/02Preparation of esters of carbonic or haloformic acids from phosgene or haloformates

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、芳香族モノヒドロキシ化合物を
、活性炭の存在下にホスゲン又は芳香族モノヒドロキシ
化合物のクロル炭酸エステルと、塩化水素を脱離させつ
つ反応させることによる芳香族エステル基を含むカーボ
ネートの製造法に関する。
【0002】芳香族エステル基を含むカーボネートは、
溶融エステル交換法によるポリカーボネートの製造に並
びにフェニルウレタンの製造に適当であり、或いは製薬
学的及び植物保護分野における活性物質の製造に対する
中間体である。
【0003】アリールカーボネートが芳香族ヒドロキシ
ル化合物の界面ホスゲン化(ショッテン−バウマン)反
応で得られることは公知である。この反応における溶媒
及び水酸化ナトリウムの使用は、ホスゲン又はクロル炭
酸エステルの部分的なけん化が水酸化ナトリウムの影響
下に起こるから不利である。いずれの場合においても蓄
積する多量の塩化ナトリウムは排水の汚染源である。更
に環境の効果的な保護を保証するために溶媒の回収に注
意を払わねばならない。
【0004】従って、縮合反応を触媒としてのテトラメ
チルアンモニウムハライドの存在下に溶媒を用いないで
反応を行うことが提案された(米国特許第2,837,
555号)、しかしながらこの目的のために必要とされ
る触媒の量は比較的多量である。一般に用いるフェノー
ル量に基づいて5〜7重量%量の触媒を用いて経済的な
反応速度を得なければならない。また180〜215℃
の反応温度は熱に不安定なテトラメチルアンモニウムハ
ライドの分解という危険を含む。更に続いて水洗により
触媒を除去しなければならず、これがその回収を複雑な
ものとする。更に化学量論的に必要な量よりもかなり多
いホスゲンが使用される。ジフェニルカーボネートの収
量は理論量の高々80%に相当するにすぎない。
【0005】他の方法(米国特許第3,234,263
号)は、フェニルクロル炭酸エステルを、触媒としての
多量のアルカリ(アルカリ土類)金属化合物及び3級窒
素塩基の存在下に加熱することによってジフェニルカー
ボネートを製造する。しかしながらこの方法は、経済的
な反応時間には遠いが、これを達成するにも高温を適用
しなければならないという欠点をもつ。この方法では、
元々使用したホスゲンの半分がCO2の形で失われる。 更にクロル炭酸エステルは別の予備的反応工程で合成し
なければならない。
【0006】独国公開特許第2447348号は、フェ
ノールを複素環族窒素塩基の存在下にホスゲン化すると
いうアリールカーボネートの製造法に関するものである
。この方法は上述した方法より単純であり、より良い収
率を与えるけれど、触媒をきれいに除去することの難し
さが残る。従って依然として単純な連続法が必要とされ
ている。
【0007】今回アリール基含有のカーボネートが、フ
ェノールをホスゲン又はクロル炭酸エステルと昇温度且
つ触媒としての活性炭の存在下に反応させることによっ
て非常に簡単に得られることが発見された。
【0008】従って本発明は、芳香族モノヒドロキシ化
合物を、触媒としての活性炭の存在下に、ホスゲン及び
芳香族モノヒドロキシ化合物のクロル炭酸エステルから
なる群から選択される少くとも1員と50〜350℃の
温度で反応させることを含んでなるアリールカーボネー
トの製造法に関する。
【0009】本発明による方法は、触媒が非常に容易に
除去でき、また粗反応生成物中に不純物が残らないとい
う主な利点を有する。斯くして処理はかなり容易に行え
る。本発明の方法に対する芳香族モノヒドロキシ化合物
は、式
【0010】
【化3】Ar1OH            (I)[
式中、Ar1はフェニル、ナフチル、アンスリル、フェ
ナンスリル、インダニル、テトラヒドロナフチル或いは
N、O及びSからなる群からのヘテロ原子1又は2つを
含む5又は6員芳香族複素環化合物の残基を表わし;こ
れらの炭素環又は複素環族残基は直鎖又は分岐鎖C1〜
4アルキル、直鎖又は分岐鎖C1〜4アルコキシ、フェ
ニル、シアノ及びハロゲンからなる群からの置換基1又
は2つで置換されていてよく且つ複素環族残基は融合ベ
ンゼン環に結合していてもよい]に相当するものである
【0011】直鎖又は分岐鎖のC1〜4アルキル又はC
1〜4アルコキシはメチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル又はメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ
、好ましくはメチル又はメトキシである。ハロゲンは例
えば弗素、塩素又は臭素、好ましくは塩素である。
【0012】本発明の方法に好適な芳香族ヒドロキシ化
合物は、式
【0013】
【化4】Ar2−OH            (II
)[式中、Ar2は直鎖又は分岐鎖C1〜4アルキル、
直鎖又は分岐鎖C1〜4アルコキシ、フェニル、シアノ
及びハロゲンからなる群からの置換基1又は2つで置換
されていてよいフェニル又はピリジルであり;更にピリ
ジルは融合ベンゼン環に結合していてもよい]に相当す
るものである。
【0014】本発明の方法に特に好適な芳香族ヒドロキ
シ化合物は、式
【0015】
【化5】Ar3−OH              (
III)[式中Ar3は直鎖又は分岐鎖C1〜4アルキ
ル、直鎖又は分岐鎖C1〜4アルコキシ、フェニル、シ
アノ及びハロゲンからなる群からの置換基1又は2つで
置換されていてよい、好ましくはメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、メトキシ、エトキシ、シアノ、弗
素、塩素及び/又は臭素でモノ又はジ置換されているフ
ェニルを表わす]に相当するものである。
【0016】芳香族モノヒドロキシ化合物の例は、フェ
ノール,o−、m−及びp−クレゾール、o−、m−及
びp−イソプロピルフェノール、対応するハロフェノー
ル又はアルコキシフェノール例えばp−クロルフェノー
ル又はp−メトキシフェノール;更にナフタレン、アン
スラセン及びフェナンスレンのモノヒドロキシ化合物;
及び4−ヒドロキシピリジン及びヒドロキシキノリンで
ある。
【0017】本発明の方法はホスゲン及び芳香族モノヒ
ドロキシ化合物のクロル炭酸エステルの双方を用いて行
うことができる。本方法をホスゲンで行う場合、芳香族
モノヒドロキシ化合物のクロル炭酸エステルが最初に生
成し、これが反応混合物中に存在する芳香族モノヒドロ
キシ化合物と更に反応してこの芳香族モノヒドロキシ化
合物の対称ジアリールカーボネートを生成する。クロル
炭酸エステル及び芳香族モノヒドロキシ化合物を出発物
質として用いる場合には、クロル炭酸エステル中のエス
テル基に依存して対称又は非対称カーボネートを得るこ
とができる。クロル炭酸エステル中に存在するエステル
基及び芳香族モノヒドロキシ化合物が同一である場合に
は対称のカーボネートが得られる。しかしながらこのよ
うな対称のジアリールカーボネートは上述した方法によ
り芳香族モノヒドロキシ化合物からホスゲンとの反応に
よって直接製造することもできるから、このような方法
は少ししか重要でない。しかしながら非対称カーボネー
トの、芳香族モノヒドロキシ化合物及びクロル炭酸エス
テルからの製造にはかなり重要である。この場合クロル
炭酸エステルのエステル基はAr1OH(I)又はAr
2OH(2)又はAr3OH(III)に対して記述し
た範囲内に入り、但し非対称ジアリールカーボネートの
製造との関連で用いるモノヒドロキシ化合物と異なる置
換パターンを有する芳香族モノヒドロキシ化合物であっ
てよい。
【0018】従って本発明の方法に適当なクロル炭酸エ
ステルは、式
【0019】
【化6】R1−OCOCl            (
IV)[式中、R1はAr1を表わす]に相当するもの
である。
【0020】本発明の方法に特に適当なクロル炭酸エス
テルは式
【0021】
【化7】R2OCOCl              
(V)[式中、R2はAr2を表わす]に相当するもの
である。
【0022】本発明の方法に特に好適なクロル炭酸エス
テルは式
【0023】
【化8】R3−OCOCl            (
VI)[式中、R3はAr3を表わす]に相当するもの
である。
【0024】Ar1又はAr2又はAr3がジ置換され
ている場合、2つの置換基は上述した定義内において異
なる置換基であってよい。
【0025】本発明の方法の要めとなる特徴は、これを
触媒としての活性炭の存在下に行うことである。本発明
との関連において、活性炭とは、種々のカーボン生成中
間体から製造されうる活性炭であると理解することがで
きる。カーボンを活性形に転化する方法は非常に異なっ
ていてもよい。このような方法は200〜3000m2
/g、好ましくは300〜2000m2/g、及び更に
好ましくは500〜1500m2/gのBET表面積を
有する活性炭を与える。活性炭の製造に適当な出発物質
は例えば鋸くず及び他の木材片、ワラ、種々の石炭例え
ば瀝青炭又はリグナイト、ヤシガラ、鉱油タール、リグ
ニン、多糖類、ポリアクリロニトリル、骨、ピートであ
る。リグナイト及び鉱物石炭のコーク生成物も使用しう
る。好適な出発物質は、木材、セルロース、リグニン、
瀝青炭、リグナイト、ピート又は鉱物石炭コークスであ
る。
【0026】上述した炭素生成中間体は種々の方法で、
例えば燐酸又は塩化亜鉛での化学的活性化、水蒸気ガス
、含酸素ガス又は窒化物ガスでの活性化により活性化さ
せることができる。次いで予めこのように活性化した中
間体を熱的に、即ちコーキングにより本発明の方法の活
性炭に転化する。この製造法は同業者にとって公知であ
り、得られる種々の活性炭について正確に同一の方法で
文献に詳細に記述されている[参照、ウルマンの工業化
学辞典、第5版、第A5巻、124〜140頁(198
6)及びそこに引用されている文献]。
【0027】撹拌容器又はバブル塔で懸濁触媒を用いる
場合、言及する活性炭触媒は用いるモノヒドロキシ化合
物の量に基づいて0.5〜100重量%、好ましくは5
〜100重量%、更に好ましくは5〜50重量%の量で
使用される。
【0028】固定床を用いることにより向流又は並流式
で或いはトリクル相で連続的に運転する場合、用いる触
媒の負荷量は芳香族ヒドロキシ化合物0.1〜20g/
触媒g/時、好ましくは0.2〜10g/g/時、更に
好ましくは0.2〜5g/g時である。
【0029】不連続試験で用いる活性炭は、出発物質を
変更しないならば精製せずに繰返し使用することができ
る。出発物質を変える場合には、反応媒体として更に後
に例示する種類の不活性な溶媒での或いはアルコール例
えばメタノール、エタノール、イソプロパノール又はブ
タノールでの、酢酸のエステル又はアミドでの抽出によ
り、又は過熱水蒸気での処理により、活性炭を最良に精
製することができる。本方法を連続式で行う場合、用い
る活性炭は長期間にわたって反応系に滞留しうる。再生
は過熱水蒸気を、随時少量(用いる水蒸気の量に基づい
て約0.1〜20重量%)の空気と一緒に150〜80
0℃の温度で通流させることにより、或いは0.01〜
5重量%の酸素を含有する希釈気体例えば窒素、一酸化
炭素又は二酸化炭素を通流させることにより、或いは二
酸化炭素だけを200〜800℃の温度で通流させるこ
とにより行いうるが、この触媒の再生は必ずしも必要と
しない。好適な再生温度は250〜700℃、更に特に
250〜600℃の範囲である。
【0030】本発明の方法は50〜350℃、好ましく
は100〜300℃、更に好ましくは100〜250℃
の範囲の温度で行われる。この温度は本発明の方法によ
る工程中言及した範囲内で変化させる、好ましくは上昇
させてもよい。
【0031】本発明の方法は、0.5〜20バール、好
ましくは0.8〜10バール、更に好ましくは1.0〜
5バール下に行われる。ある圧力の維持は本発明を成功
させるために副次的に重要である。
【0032】本発明の方法は溶媒の存在下に行うことが
できる。これは出発物質又は最終生成物が高融点である
場合に得策である。適当な溶媒は反応条件下に不活性な
溶媒であり、例えば脂肪族及び芳香族炭化水素例えばペ
ンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、イソノナン、イ
ソオクタン、シクロヘキサン、tert−ブチルシクロ
ヘキサン、シクロドデカン、ベンゼン、キシレン類、ジ
エチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、クメン、ア
ルキルナフタレン、ビフェニル;ハロゲン化炭化水素例
えばジクロルメタン、トリクロルエチレン、テトラクロ
ルエチレン、ジクロルエタン、ジクロルヘキサン、クロ
ルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼン、
クロルナフタレン、ジクロルナフタレン;安定なエーテ
ル例えばジフェニルエーテル又はジトリルエーテルを含
む。他の適当な不活性な溶媒は同業者にとって公知であ
る。
【0033】しかしながら本方法は好ましくは溶融物形
で、例えばホスゲン又は言及した種類のクロル炭酸エス
テルを、芳香族モノヒドロキシ化合物の溶融物中に導入
し、そして反応の完結時に触媒を濾別することによって
行われる。反応容器から生成する塩化水素又は消散する
クロル炭酸エステルと共に逃げるホスゲンは芳香族モノ
ヒドロキシ化合物中活性炭の他の懸濁液中に導入するこ
とができる。ホスゲン又はクロル炭酸エステルが完全に
消費され、塩化水素だけを放出させうるまで同一種の懸
濁液をいくつか付加することができる。この場合、気体
流が液体流と向流して移動する撹拌タンクのカスケード
により、本発明の方法によるカーボネートの合成を工業
的に行うことができる。
【0034】他の好適な合成の具体例では、懸濁した活
性炭触媒を含む芳香族モノヒドロキシ化合物の溶融物に
、ホスゲン又はホスゲン/塩化水素混合物を、或いは揮
発性クロル炭酸エステルを、ホスゲン又はクロル炭酸エ
ステル及び溶融物が互いに向流で反応する他のバブル塔
と組合せてカスケードを形成してもよい連続式バブル塔
中に通気する。例えば新しいホスゲン又は新しいクロル
炭酸エステルをカスケードの最後の塔に導入し、これか
ら生成した粗カーボネートを除去し、一方塩化水素を含
む部分的に反応したホスゲン又はクロル炭酸エステル流
を、依然過剰の芳香族ヒドロキシ化合物を含む塔へ導入
し、そして新しい芳香族ヒドロキシ化合物が導入される
カスケードの第1塔から塩化水素だけが放出されるよう
になるまで更にホスゲン又はクロル炭酸エステルを反応
させる。
【0035】他の好適な具体例は、芳香族ヒドロキシ化
合物及びホスゲン又はクロル炭酸エステルが並流で、例
えば上から管内に配置された触媒充填物に供給され、そ
して塩化水素及びホスゲン化生成物が同一点で又は別々
の箇所で管底から除去されるという並流法である。
【0036】特に好ましい結果を与える他の好適な具体
例では、本発明の反応をトリクル相で行う。即ち溶融物
又は溶液の形の芳香族モノヒドロキシ化合物を、上から
粒状活性炭床に供給し、ホスゲン又は揮発性クロル炭酸
エステルを上記液体流に向流で下から導入する。この具
体例は気体及び液体の分布を改善するために中間棚も含
む塔中で最良に行われる。このトリクル相の具体例にお
いて、ホスゲン及び揮発性クロル炭酸エステルが消散し
た及び塩化水素をすでに含有する放出される気体流は、
上述した方法での更なる反応のために次のトリクル相塔
へ再び供給することができる。
【0037】言及した反応器を用いる上述の具体例にお
いて、2つの流れは例えば塔底において芳香族モノヒド
ロキシ化合物が完全に反応し且つホスゲン又はクロル炭
酸エステルが塔頂から最早や放出されないような具合に
制御することが最良である。これは上述したように単一
の反応器に、またいくつかの反応器のカスケード式配置
に当てはまる。
【0038】向流の具体例において、特に実質的に不揮
発性のクロル炭酸エステルを用いる場合、生成するいず
れかの塩化水素を放出させるために、随時穏やかな不活
性気体流(例えば二酸化炭素、窒素、天然ガスなど)を
下方へ向流させてもよい。
【0039】反応物間の比は一般に当量から僅かしか偏
差しない。即ち芳香族モノヒドロキシ化合物は一般に1
.5〜3:1、好ましくは1.8〜2.5:1のモル比
でホスゲンと反応せしめる。この場合当量比は2:1で
ある。従って芳香族モノヒドロキシ化合物は0.5〜1
.5:1、好ましくは0.8〜1.5:1のモル比でク
ロル炭酸エステルと反応せしめる。この場合の当量比は
1:1のモル比に相当する。
【0040】これらの条件は次の反応式で表わすことが
できる:
【0041】
【化9】 2 Ar1−OH + COCl2  →  Ar1−
OCOO−Ar1 + 2HCl    (VII)又
は           Ar1−OH + ClCOO−
R1  →  Ar1−OCOO−R1 + HCl 
    (VIII)   両反応物(芳香族モノヒドロキシ化合物及びホスゲ
ン又はクロル炭酸エステル)の、当量からの最小にすぎ
ない偏差での実質的な反応は、同業者の知るようにモル
比、触媒上での滞留時間、及び反応時間を適応させるこ
とによって制御することができる。
【0042】このようにして得られる粗芳香族カーボネ
ートはしばしば非常に純粋であり、残存塩化水素又は他
の揮発性物質の除去後に、特に触媒の更なる除去を必要
としないからこの形で多くの用途に使用することができ
る。しかしながら、より厳密な用途に対しては、カーボ
ネートを普通の方法で、即ち蒸留又は結晶化によって更
に生成することができる。
【0043】
【実施例】実施例1 直径約4cmの反応管において、フェノール200g(
2.13モル)を粉末活性炭20gの存在下に、管底の
グラスフィルターを通して流入する穏やかなホスゲン流
に露呈した。150℃で約2時間後に、フェノールの転
化率は23%に相当し、一方フェニルクロル炭酸エステ
ル及びジフェニルカーボネートへの選択率はそれぞれ8
4%及び16%であった。
【0044】実施例2 フェノールをホスゲンに180℃で2時間さらす以外実
施例1と同様の方法に従った。フェノールの転化率は4
1%に相当し、一方フェニルクロル炭酸エステル及びジ
フェニルカーボネートへの選択率はそれぞれ24%及び
76%であった。
【0045】実施例3 実施例2の反応混合物をホスゲンの不存在下に更に60
分間180℃で撹拌した。フェニルクロル炭酸エステル
は依然存在するフェノールと反応してジフェニルカーボ
ネートへ転化した。ジフェニルカーボネートへの選択率
は実質的に定量的であった。
【0046】実施例4 長さ約30cm及び直径2.8cmの加熱しうる反応管
に、ベルグベルクスフェアバンド社(Bergwerk
sverband  GmbH、タール製品販売協会、
Duisburg)のVFTC40/4型の粒子寸法4
mmを有する活性炭(成形活性炭)約90gを充填し、
次いでフェノール流50g/時(0.53モル)を上か
ら、一方ホスゲン流30g/時(0.30モル)を下か
ら、160℃で向流させながら導入した。1時間後、4
2%のフェノール転化率を示し、また57%のジフェニ
ルカーボネートへの選択率及び43%のフェニルクロル
炭酸エステルへの選択率を示す混合物が塔底から連続的
に除去できた。
【0047】この混合物を速度50g/時及び温度17
0℃下に上述した種類の第2の触媒充填物中を通流させ
た場合、ジフェニルカーボネートへの転化率は定量的で
あった。
【0048】実施例5 長さ約150cm及び直径2.8cmの加熱しうる反応
管に実施例4の活性炭を充填し、次いでフェノール流(
40g/時)を上から導入し、一方ホスゲン流(30g
/時)を下から、活性炭充填物の下端から30cmのと
ころに向流的に噴霧して導入した。約6時間後、98%
以上がジフェニルカーボネートからなる生成物が管の底
端から流出した。ジフェニルカーボネートへの選択率は
実質的に定量的であった。
【0049】実施例6(対照例) 活性炭を添加しないで実施例1を繰返した。175℃で
4時間後、フェノールの転化率は<0.2%であった。
【0050】本発明の特徴及び態様は以下の通りである
【0051】1.芳香族モノヒドロキシ化合物を、触媒
としての活性炭の存在下に、ホスゲン及び芳香族モノヒ
ドロキシ化合物のクロル炭酸エステルからなる群から選
択される少くとも1員と50〜350℃の温度で反応さ
せることを含んでなるアリールカーボネートの製造法。
【0052】2.芳香族モノヒドロキシ化合物が式
【0
053】
【化10】Ar1−OH [式中、Ar1はフェニル、ナフチル、アンスリル、フ
ェナンスリル、インダニル、テトラヒドロナフチル、N
、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子1又は
2つを含む5又は6員の芳香族複素環化合物の残基を表
わす]に相当する上記1の方法。
【0054】3.芳香族ヒドロキシ化合物が式
【005
5】
【化11】Ar2−OH [式中、Ar2はフェニル又はピリジルを表わす]に相
当する上記2の方法。
【0056】4.クロル炭酸エステルが式
【0057】
【化12】R1−OCOCl [式中、R1はフェニル、ナフチル、アンスリル、フェ
ナンスリル、インダニル、テトラヒドロナフチル或いは
N、O及びSからなる群からのヘテロ原子1又は2つを
含む5又は6員芳香族複素環化合物の残基を表わし、但
しR1は直鎖又は分岐鎖C1〜4アルキル、直鎖又は分
岐鎖C1〜4アルコキシ、フェニル、シアノ及びハロゲ
ンからなる群からの置換基1又は2つで置換されていて
よく且つ複素環族残基R1は融合ベンゼン環に結合して
いてもよい]に相当する上記1の方法。
【0058】5.クロル炭酸エステルが式
【0059】
【化13】R2OCOCl [式中、R2はフェニル又はピリジルを表わす]に相当
する上記4の方法。
【0060】6.温度が100〜300℃である上記1
の方法。
【0061】7.0.5〜20バールの圧力下に行う上
記1の方法。
【0062】8.該芳香族モノヒドロキシ化合物が1.
5〜3:1のモル比で存在する上記1の方法。
【0063】9.該活性炭が200〜3000m2/g
のBET表面積を有する上記1の方法。
【0064】10.Ar1が直鎖又は分岐鎖C1〜4ア
ルキル、直鎖又は分岐鎖C1〜4アルコキシ、フェニル
、シアノ及びハロゲンからなる群から選択される置換基
1又は2つで置換されている上記2の方法。
【0065】11.該複素環族Ar1が融合ベンゼン環
に結合している上記10の方法。
【0066】12.Ar2が直鎖又は分岐鎖C1〜4ア
ルキル、直鎖又は分岐鎖C1〜4アルコキシ、フェニル
、シアノ及びハロゲンからなる群から選択される置換基
1又は2つで置換されている上記3の方法。
【0067】13.該ピリジルが融合ベンゼン環に結合
している上記3の方法。
【0068】14.温度が100〜250℃である上記
1の方法。
【0069】15.0.8〜10バールの圧力下に行う
上記1の方法。
【0070】16.1〜5バールの圧力下に行う上記1
の方法。
【0071】17.該芳香族モノヒドロキシ化合物及び
ホスゲンが1.8〜2.5:1のモル比で存在する上記
1の方法。
【0072】18.該芳香族モノヒドロキシ化合物及び
クロル炭酸エステルが0.5〜1.5:1のモル比で存
在する上記1の方法。
【0073】19.該芳香族モノヒドロキシ化合物及び
クロル炭酸エステルが0.8〜1.5:1のモル比で存
在する上記1の方法。
【0074】20.該活性炭がモノヒドロキシ化合物の
量に基づいて0.5〜100重量%の量で存在し、そし
て該触媒が懸濁している上記9の方法。
【0075】21.該芳香族ヒドロキシ化合物が0.1
〜20g/触媒g/時の量で存在し、また触媒が固定床
の形で配置されている上記9の方法。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  芳香族モノヒドロキシ化合物を、触媒
    としての活性炭の存在下に、ホスゲン及び芳香族モノヒ
    ドロキシ化合物のクロル炭酸エステルからなる群から選
    択される少くとも1員と50〜350℃の温度で反応さ
    せることを特徴とするアリールカーボネートの製造法。
  2. 【請求項2】  芳香族モノヒドロキシ化合物が式【化
    1】Ar1−OH [式中、Ar1はフェニル、ナフチル、アンスリル、フ
    ェナンスリル、インダニル、テトラヒドロナフチル、N
    、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子1又は
    2つを含む5又は6員の芳香族複素環化合物の残基を表
    わす]に相当する請求項1の方法。
  3. 【請求項3】  芳香族ヒドロキシ化合物が式【化2】
    Ar2−OH [式中、Ar2はフェニル又はピリジルを表わす]に相
    当する請求項2の方法。
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