JPH10152455A - ジアリールカーボネートの製造方法 - Google Patents

ジアリールカーボネートの製造方法

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JPH10152455A
JPH10152455A JP8312013A JP31201396A JPH10152455A JP H10152455 A JPH10152455 A JP H10152455A JP 8312013 A JP8312013 A JP 8312013A JP 31201396 A JP31201396 A JP 31201396A JP H10152455 A JPH10152455 A JP H10152455A
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reaction
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diaryl carbonate
alkyl
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政道 水上
Yoshihisa Arai
誉久 新井
Hidefumi Harada
英文 原田
Takuro Oshida
卓朗 大信田
Hiroaki Oki
宏明 大木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】尿素と芳香族ヒドロキシ化合物から、効率よく
ジアリールカーボネートを製造する方法を提供する。 【解決手段】[A]尿素と一般式(1)で表されるアル
キルアルコールとを反応させて、一般式(2)で表され
るジアルキルカーボネートを製造する工程、[B]上記
工程[A]で製造されたジアルキルカーボネートと一般
式(3)で表される芳香族ヒドロキシ化合物とを反応さ
せ、一般式(4)で表されるアルキルアリールカーボネ
ートを製造する工程、および[C]上記工程[B]で製
造されたアルキルアリールカーボネートを不均化し、一
般式(5)で表されるジアリールカーボネートを製造す
る工程、の3工程からなるジアリールカーボネートの製
造方法。 【化1】 ROH (1) RO−CO−OR (2) ArOH (3) RO−CO−OAr (4) ArO−CO−OAr (5) (式中、Rはアルキル基を示し、Arは無置換の、ある
いはアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリール
オキシ基またはハロゲンによって置換されたフェニル基
を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はジアリールカーボネ
ートの製造方法に関する。更に詳細には本発明は尿素を
原料とし、ジアルキルカーボネートを経由してジアリー
ルカーボネートを製造する方法に関する。ジアリールカ
ーボネートは、溶融エステル交換法ポリカーボネートの
原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】ジアリールカーボネートは、従来、芳香
族ヒドロキシ化合物とホスゲンとの反応により製造され
ている。しかしながら、ホスゲンは毒性が高いことや、
装置の腐蝕性が高い上に、副生する塩化水素を中和する
ために大量のアルカリが必要なことなどから、ホスゲン
を使用しない方法が要望されており、いくつかの試みが
なされてきた。
【0003】例えば芳香族ヒドロキシ化合物を一酸化炭
素と酸素を用いて酸化的にカルボニル化する方法が提案
されている(特開昭53−68744)。しかし、これ
らの方法は主触媒として高価なパラジウムを使用する
上、助触媒、乾燥剤、酸化剤等を必要とするため、非常
に複雑な反応系になっている。その上、触媒の回収も困
難であり、収率、反応速度の点でも工業的レベルには至
っていないのが現状である。
【0004】一方、尿素とフェノールを直接反応させて
ジフェニルカーボネートを製造することも試みられてい
るが、収率は低い(特開平8−92167)。また、尿
素をジフェニル尿素とし、これをフェニルウレタンとし
た後に不均化させる方法も知られているが、操作が煩雑
である(特開平8−198815)。
【0005】上記以外の製造方法として、芳香族ヒドロ
キシ化合物とジアルキルカーボネートとのエステル交換
反応(特開昭51−105032)およびアルキルアリ
ールカーボネートの不均化反応(特開昭51−7504
4)が知られている。この種の反応において、現在まで
検討されてきた方法は、主にジメチルカーボネートから
ジフェニルカーボネートを製造する方法である。この理
由は、ジメチルカーボネートが比較的容易に入手できる
ためと考えられる。
【0006】ところが、ジメチルカーボネートを原料と
する場合は、副生成物であるメタノールを系から抜き出
すことにより平衡をずらして反応させなければならない
が、原料の沸点がメタノールと近いため、メタノールと
一緒にジメチルカーボネートも抜けてしまい、反応の効
率が悪いという問題があった。
【0007】更に、ジメチルカーボネートはメタノール
と共沸化合物を形成するため、ジメチルカーボネートか
らジフェニルカーボネートを製造する際にはジメチルカ
ーボネートとメタノールの分離が大きな問題となってお
り、この共沸を回避する多くの努力がなされてきた(特
開昭54−48732、特開昭61−291545、特
開平7−330687等)。しかしながら、反応中に原
料のジアルキルカーボネートが抜けるため反応効率が悪
いという根本的な問題は解決されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、種々検討した結果、炭素数がもっと大きなアルキル
アルコールのカーボネートとフェノールとを反応させる
と収率も良く、ジフェニルカーボネートの分離が容易で
あることを見い出した。そのため、ジアルキルカーボネ
ートの合成法について検討した。
【0009】ジアルキルカーボネートの合成法として
は、(1)アルコールと一酸化炭素および酸素を反応さ
せる酸化カルボニル化法(特開昭51−13862
0)、(2)亜硝酸エステルと一酸化炭素を反応させる
亜硝酸エステル法(特開平3−141243)、(3)
エチレンカーボネートとアルキルアルコールとをエステ
ル交換させるエチレンカーボネート法(特開平8−17
6071)、(4)尿素とアルキルアルコールを直接反
応させる尿素法などが知られている。
【0010】(1)および(2)の酸化カルボニル化法
および亜硝酸エステル法は、原料として有毒な一酸化炭
素を使うため、装置が複雑となる。(3)のエチレンカ
ーボネート法には、エチレンカーボネートの原料とし
て、エチレンオキシドと炭酸ガスを使う方法、尿素とエ
チレングリコールを使う方法の2通りがあるが、エチレ
ンオキシドを使う方法はエチレングリコール類を併産す
るため好ましくない。尿素を原料とする方法は、(4)
の尿素から直接ジアルキルカーボネートを作る方法に比
べ、製法が複雑である。
【0011】(4)の直接尿素と反応させる方法は、特
開昭55−102542号に記載されているが、炭素数
8以上の高級アルコールの例示しかなかった。そして、
特開平8−119907号には、メタノールまたはエタ
ノールからジアルキルカーボネートを製造する方法が開
示されているが、収率が極めて低かった。
【0012】本発明は上記の問題に鑑みなされたもの
で、尿素からジアリールカーボネートへの効率的な変換
方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の観点
から好ましい方法を検討した結果、アルコール種として
炭素数3〜6のアルコールを用いることにより、尿素と
直接反応させて良好な収率でジアルキルカーボネートを
製造することができ、更に、炭素数3〜6のアルコール
から製造されたジアルキルカーボネートを芳香族ヒドロ
キシ化合物と反応させる場合には、副生するアルコール
とジアルキルカーボネートが適度な沸点差を持っている
ためにアルコールの分離が容易であることを見い出し
た。そして、副生するアルコールは、再び尿素との反応
に用いることができるため、実質的に消費されない。即
ち、本発明の方法を用いることにより、従来困難であっ
た尿素とフェノールからジフェニルカーボネートを合成
する方法と同じ原料を用いて、良好な収率でジフェニル
カーボネートを製造することができる。
【0014】
【発明の実施の態様】すなわち、本発明の方法は、
[A]尿素と一般式(1)で表されるアルキルアルコー
ルとを反応させて、一般式(2)で表されるジアルキル
カーボネートを製造する工程、[B]上記工程[A]で
製造されたジアルキルカーボネートと一般式(3)で表
される芳香族ヒドロキシ化合物とを反応させ、一般式
(4)で表されるアルキルアリールカーボネートを製造
する工程、[C]上記工程[B]で製造されたアルキル
アリールカーボネートを不均化し、一般式(5)で表さ
れるジアリールカーボネートを製造する工程、の3工程
からなるジアリールカーボネートの製造方法である。
【化2】ROH (1) RO−CO−OR (2) ArOH (3) RO−CO−OAr (4) ArO−CO−OAr (5) (式中、Rは炭素数3〜6のアルキル基を示し、Arは
無置換の、あるいはアルキル基、アルコキシ基、アリー
ル基、アリールオキシ基またはハロゲンによって置換さ
れたフェニル基を示す。)
【0015】本発明の方法によれば、ジアルキルカーボ
ネートと芳香族ヒドロキシ化合物との反応によって副生
するアルキルアルコールは、尿素と反応させることによ
り、再びジアルキルカーボネートに変換される。したが
って、アルキルアルコールはリサイクルして使用するこ
とができる。これはそれぞれの反応が充分な収率で進行
することによってのみ達成可能であり、アルキルアルコ
ールの炭素数が3〜6以外の場合は達成されない。この
点は、本発明の重要な点である。
【0016】以下に本発明を詳しく説明する。本発明に
おいては、ジアリールカーボネートを製造する前に、そ
の前駆体であるジアルキルカーボネートを製造する。即
ち、まず、尿素とアルキルアルコールとを反応させて、
ジアルキルカーボネートを製造する。
【化3】 NH2-CO−NH2 + ROH→NH2-CO−OR+ NH3 (I) NH2-CO−OR + ROH→RO−CO−OR+ NH3 (II) ───────────────────────────── NH2-CO−NH2 +2ROH→RO−CO−OR+2NH3 (III)
【0017】この反応は、まずアルキルカーバメートが
生成し、これが更にアルコールと反応してカーボネート
になる。通常、尿素からカーバメートになる反応は速
く、カーバメートからカーボネートになる反応は遅い。
各段階において好ましい反応条件が異なるため、連続的
に反応を行なう場合には2段階に分けて反応することが
必要となるが、回分式で行なう場合には同一反応器内で
逐次行なうこともできる。
【0018】尿素からカーバメートを製造する段階
(I)は、反応が速いため比較的低温で反応させること
が可能である。好ましい反応温度は100〜200℃で
あり、この段階であまり高温にすると副反応が起き好ま
しくない。反応圧力は常圧〜2MPa程度が適当であ
る。本反応はアンモニアが生成するため、圧力調節弁等
を設け、系内を所定の圧力に保ちつつ適宜アンモニアを
排出しながら反応を行なう。アンモニアのみを選択的に
系外に出すために、反応器上部に蒸溜塔を設置すること
も好ましい。反応時間は1〜4時間程度である。反応は
充分速いため通常は必要ないが、窒素などの不活性ガス
を反応系に流しながら行なうこともできる。
【0019】カーバメートからカーボネートを製造する
段階は、反応がやや遅いため、好ましい反応温度は18
0〜260℃である。反応圧力は常圧〜3MPa程度が
適当である。本反応もアンモニアが生成するため、圧力
調節弁等を設け、系内を所定の圧力に保ちつつ適宜アン
モニアを排出しながら反応を行なう。アンモニアのみを
選択的に系外に出すために、反応器上部に蒸溜塔を設置
することも好ましい。反応時間は1〜20時間程度であ
る。必要に応じ、アンモニアの除去を助けるために窒素
などの不活性ガスを反応系に流しながら行なうこともで
きる。
【0020】上に述べた反応は、同一反応器内で行なう
こともできるし、それぞれ別の反応器で行なうこともで
きるが、いずれの場合でも触媒は同一のものを用いるの
が好ましい。この反応の触媒としては、特開昭55−1
02542、特開昭57−26645、特開昭57−1
75147等に既に多くの触媒が記されているが、いず
れの触媒も本発明において使用することができる。その
中でも特に、亜鉛、マグネシウム、鉛、銅、すず、チタ
ン、から選ばれた1種以上の金属の、酸化物、水酸化
物、ハロゲン化物、無機塩、有機酸塩、アルコキシド、
アルキルオキシド、アルキルアルコキシド、が好適に使
用される。具体的には、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、
酢酸鉛、酢酸銅、ジブチルすずオキシド、テトラブトキ
シチタン等を挙げることができる。また、1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]ウンデセンといった有機アミンも
適当である。
【0021】アルキルアルコールは、尿素に対して0.
5〜10倍モル程度が用いられる。触媒の量は、尿素に
対して0.1〜20モル%が適当である。尚、本反応で
適当なアルコールは炭素数3以上のアルコールである。
これ以下のアルコールでは収率が低く、また反応時の圧
力が高くなるので好ましくない。
【0022】反応終了後、蒸留により未反応のアルコー
ル、中間体であるカーバメート、触媒を除くことによ
り、ジアルキルカーボネートを得ることができる。分離
されたアルコール、カーバメート、触媒は再び次の反応
に用いることができる。
【0023】得られたジアルキルカーボネートはそのま
ま次の反応に用いることができるが、充分な純度を有し
ない場合には、カーバメートを結晶化させて分離除去す
るか、あるいはカーバメートを温水で洗浄し除去するこ
とで精製することができる。また、これらの洗浄後、更
に蒸留により精製することも可能である。
【0024】結晶化の方法としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンなどの貧溶媒を加えてから冷却することも
可能であるが、本発明者らの検討によれば、カーボネー
トとカーバメートの混合液は単純に冷却するのみでカー
バメートが析出し、純粋なカーボネートが得られる。冷
却する温度は−40℃〜室温程度が適当である。冷却に
よりカーバメートを析出させた後、液体を濾過すること
により純粋なジアルキルカーボネートを得ることができ
る。冷却精製する液は反応液そのものでも良いし、反応
液を一旦蒸留したものでも良い。この精製を行なった後
に再び蒸留精製することも好ましい。
【0025】温水洗浄の方法としては、カーボネートと
カーバメートの混合物を、容積で1〜10倍の温水と接
触させるか、カーボネートとカーバメートの混合物を有
機溶媒、例えば、トルエンなどに溶解させた後に温水に
接触させる方法がある。温水の温度としては60〜10
0℃が好ましい。この精製を行なった後に再び蒸留精製
することも好ましい。
【0026】次に、該ジアルキルカーボネートと芳香族
ヒドロキシ化合物(ArOH)とを反応させて、ジアリ
ールカーボネートを製造する方法について述べる。
【化4】 RO−CO−OR+ArOH→RO−CO−OAr+ROH (IV) 2RO−CO−OAr→ArO−CO−OAr+RO−CO−OR(V)
【0027】この反応は、まずアルキルアリールカーボ
ネート(RO−CO−OAr)が生成する。アルキルア
リールカーボネートが更に芳香族ヒドロキシ化合物と反
応してジアリールカーボネートになる反応も起こるが、
不均化反応(V)の方が速いため、通常は得られたアル
キルアリールカーボネートを不均化させてジアリールカ
ーボネートを得る。いずれの反応も平衡反応である。
【0028】アルキルアリールカーボネートを製造する
段階(IV)では、アルキルアルコールを抜き出しながら
反応させ、不均化の段階(V)ではジアルキルカーボネ
ートを抜き出しながら反応させるため、各段階において
好ましい反応条件が異なる。連続的に反応を行なう場合
には2段階に分けて反応することが必要となるが、回分
式で行なう場合には同一反応器内で逐次行なうこともで
きる。
【0029】アルキルアリールカーボネートを製造する
段階(IV)は、160〜250℃程度の反応温度で行な
う。圧力は0.01〜1MPaが適当である。本反応は
平衡反応であるため、反応を進行させるためにアルコー
ルを抜き出すことが必要であるが、アルコールのみを選
択的に系外に出すために、反応器上部に蒸留塔を設置す
ることが好ましい。反応時間は1〜10時間程度であ
る。通常は必要ないが、窒素などの不活性ガスを反応系
に流しながら行なうこともできる。ジアルキルカーボネ
ートの転化率が20〜60%程度になるまで反応させた
後、未反応のアルコールを除去し、次の段階(V)の原
料とする。この反応では、生成物のアルキルアリールカ
ーボネートが更に反応する、あるいは不均化することに
より少量のジアリールカーボネートも生成するが、分離
することなくそのまま次の段階に進んで差し支えない。
尚、この工程で得られたアルコールは(I),(II)の
段階の原料としてリサイクルされる。
【0030】ジアリールカーボネートを製造する段階
(V)は、160〜250℃程度の反応温度で行なう。
圧力は0.001〜0.5MPaが適当である。本反応
は平衡反応であるため、反応を進行させるためにジアル
キルカーボネートを抜き出すことが必要であるが、ジア
ルキルカーボネートのみを選択的に系外に出すために、
反応器上部に蒸留塔を設置することが好ましい。反応時
間は1〜10時間程度である。通常は必要ないが、窒素
などの不活性ガスを反応系に流しながら行なうこともで
きる。アルキルアリールカーボネートの転化率が80〜
100%程度になるまで反応させた後、未反応のアルキ
ルアリールカーボネートおよび触媒を蒸留により分離
し、ジアリールカーボネートを得る。
【0031】上に述べた反応は、同一反応器内で行なう
こともできるし、それぞれ別の反応器で行なうこともで
きるが、いずれの場合でも触媒は同一のものを用いるの
が好ましい。
【0032】この反応に好適な触媒としては、通常エス
テル交換触媒として知られるものであればどのようなも
のでも構わないが、特に、チタン、アルミニウム、ガリ
ウム、すず、イットリウムから選ばれる金属の、アルコ
キシド、アリールオキシド、アルキル置換オキシド、ア
セチルアセトナートのいずれか、またはそれらの化合物
と他の化合物とのアダクトが好ましく用いられる。
【0033】上記触媒の中でも、特に、Ti(OX)4
(Xは炭素数3〜6のアルキル基、またはアリール基を
示す。)で示されるチタン化合物、またはTi(OX)
4・XOH(Xは炭素数3〜6のアルキル基、またはア
リール基を示す。)で示されるチタン化合物のアダクト
を使用することが好ましい。
【0034】上記式で示される触媒の例としては、たと
えば、チタニウムテトラプロポキシド(各異性体)、チ
タニウムテトラブトキシド(各異性体)、チタニウムテ
トラアミルオキシド(各異性体)、チタニウムテトラヘ
キシルオキシド(各異性体)、チタニウムテトラフェノ
キシド、チタニウムテトラ(4−メチルフェノキシ
ド)、が例示される。
【0035】また、R'2SnO、R'2Sn(OR”)2
Sn(OR)4 で表されるすず化合物を用いることも好
ましい(R’は炭素数1〜10のアルキル基を示し、
R”は炭素数3〜6のアルキル基を示す。)。
【0036】上記式で表される触媒の例としては、ジエ
チルすずオキシド、ジプロピルすずオキシド(各異性
体)、ジブチルすずオキシド(各異性体)、ジアミルす
ずオキシド(各異性体)、ジオクチルすずオキシド(各
異性体)、ジブチルジブトキシすず(各異性体)、ジエ
チルジアミルオキシすず(各異性体)、テトラブトキシ
すず(各異性体)、テトライソアミルオキシすず(各異
性体)等が挙げられる。また、反応条件下でこれらの化
合物に変化する化合物も適当であるし、トリアルキルモ
ノアルコキシドやモノアルキルトリアルコキシドも適当
である。
【0037】(IV)の反応において、芳香族ヒドロキシ
化合物はジアルキルカーボネートに対して0.2〜10
倍モル程度が用いられる。より好ましくは1〜5倍モル
程度である。触媒の量は、ジアルキルカーボネートに対
して0.01〜10モル%が適当である。(V)の反応
は、通常(IV)の反応液をそのまま原料として用いる
が、必要であれば触媒などを追加しても良い。
【0038】本反応で適当なジアルキルカーボネート
は、炭素数3〜6のアルコールから製造されたジアルキ
ルカーボネートである。炭素数が2以下では、アルコー
ルとジアルキルカーボネートとの沸点の差が小さいた
め、(IV)の段階においてアルコールのみを選択的に除
くのが困難である。炭素数7以上の場合は、生成物であ
るジアリールカーボネートと原料であるアルキルアリー
ルカーボネートの沸点が近くなり、純粋なジアリールカ
ーボネートを蒸留により分離するのが難しい。また、ア
ルキルアルコール(ROH)を抜き出すためには、RO
Hより芳香族ヒドロキシ化合物(ArOH)の沸点が高
い必要があるが、炭素数7以上の場合にはROHとAr
OHの沸点が近くなり選択的に抜き出すのは困難であ
る。
【0039】炭素数3〜6のアルコールを使用する利点
をまとめると、以下のようになる。ジアルキルカーボネ
ートからジアリールカーボネートを製造する工程におい
ては、炭素数3以上のアルコールを使用することにより
カーボネートとの沸点差が広がり、アルコールとジアル
キルカーボネートの分離が容易になる。これはメタノー
ルとジメチルカーボネートが分離困難であるという問題
を解決する。また、反応中にジアルキルカーボネートが
アルコールに随伴されて系外に出ていくことを抑制で
き、反応が効率的に行なえる。但し、炭素数7以上のア
ルコールを用いた場合は沸点が交換すべき芳香族ヒドロ
キシ化合物と同等あるいはそれより高くなるため好まし
くない。また、生成物であるジアリールカーボネートと
中間体であるアルキルアリールカーボネートの分離が困
難となり、適さない。炭素数3〜6のアルコールからな
るジアルキルカーボネートは一般に入手しにくいが、炭
素数3以上のアルコールであれば尿素と直接反応して良
好な収率でカーボネートを与えるため、アルコールをリ
サイクルして再びカーボネートとすれば、この問題も解
決する。即ち、炭素数3〜6のアルコールを用いること
が、全反応を収率良く進行させるためには必須である。
【0040】本発明で用いる一般式(1)で表される炭
素数3〜6のアルコールの例としては、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、sec−ブタノール、tert−ブタノール、1−
ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、
2−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノ
ール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−
ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、シ
クロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノー
ル、3−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノー
ル、3−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−1−
ペンタノール、2,2−ジメチル−1−ブタノール、
2,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル
−1−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、3−
エチル−1−ブタノール、を挙げることができる。
【0041】本発明で用いる一般式(3)で表される芳
香族ヒドロキシ化合物は、フェノール、あるいはアルキ
ル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、
ハロゲンによって置換されたフェノールである。具体的
な例としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレ
ゾール、p−クレゾール、2,4−ジメチルフェノー
ル、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフ
ェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノー
ル、p−エチルフェノール、p−n−プロピルフェノー
ル、p−イソプロピルフェノール、p−n−ブチルフェ
ノール、p−イソブチルフェノール、p−tert−ブ
チルフェノール、p−フェニルフェノール、アニソー
ル、p−フェノキシフェノール、p−クロロフェノー
ル、2,4−ジクロロフェノール、等を挙げることがで
きる。
【0042】本発明を実施するにあたっては、反応に対
して不活性な溶媒を使用したり、不活性ガスの存在下、
あるいは不活性ガスによる加圧下で反応を行なうことが
できる。尚、本発明に用いるそれぞれの原料は純粋なも
のが好ましいことは言うまでもない。具体的な純度とし
ては、95〜100%が適当である。また、中間体であ
るジアルキルカーボネートは純度が90〜100%ある
ことが好ましい。
【0043】
【実施例】本発明の方法について、以下の実施例により
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。尚、本実施例中、前段反応とは、尿素からジ
アルキルカーボネートを作る反応、後段反応とはジアル
キルカーボネートからアルキルアリールカーボネート及
びジアリールカーボネートを作る反応を意味する。
【0044】実施例1 [ジイソアミルカーボネートの合成]攪拌機のついた容
積3LのSUS316製オートクレーブに、内径34m
m、長さ500mmの充填塔を付け、反応器とした。充
填塔の先には圧力調節弁を設け、反応器内の圧力を一定
に維持できる装置とした。また、充填塔にはディクソン
パッキングを充填した。この反応器に尿素212.8g
(3.54モル)、イソアミルアルコール810.8g
(9.20モル)、酸化亜鉛10.7g(0.13モ
ル)を加えた。反応器内を窒素で置換した後、温度を1
時間かけて180℃とし、180℃のまま更に1時間維
持した。反応中、アンモニアの発生により反応器内の圧
力は上昇するが、圧力調節弁を介してアンモニアを系外
に出すことにより反応器内の圧力をゲージ圧で0.4M
Paに維持した。尚、この時点で尿素は殆どカーバメー
トに変わっており、アンモニアの発生は緩やかになっ
た。この後、温度を8時間かけて250℃まで上昇さ
せ、圧力を0.4〜0.5MPa(ゲージ圧)になるよ
うに調整して反応した。反応終了後、過剰のイソアミル
アルコール186.1gを蒸留により除去し、次いでジ
イソアミルカーボネートとイソアミルカーバメートの混
合物を蒸留により得た。この液は91%のジイソアミル
カーボネートを含有していた。この粗ジイソアミルカー
ボネートを0℃で12時間放置した後、結晶化したカー
バメートを濾過により除き、98%のジイソアミルカー
ボネートとした。収量は467.2g(2.31モ
ル)。
【0045】[ジフェニルカーボネートの合成]容積2
Lのフラスコにディクソンパッキングを充填した内径5
0mm、長さ500mmの充填塔を取り付け、反応器と
した。上で得られたジイソアミルカーボネート467.
2g(2.31モル)、フェノール439.7g(4.
67モル)、チタニウムテトラフェノキシド9.71g
(0.023モル)を反応器に入れ、攪拌しながらバス
温220℃のオイルバスで4時間加熱した。反応液の温
度は最初180℃から最終的に210℃まで上昇させ
た。また、この間、圧力を760mmHgから460m
mHgまで1時間当たり約75mmHgの速度で下げ、
イソアミルアルコールを留去しながら反応を行なった
(留去量86.4g)。この後圧力を100mmHgに
下げ、ジイソアミルカーボネートを留去しつつ2時間反
応を行なった。合計6時間の反応の後、蒸留によりジフ
ェニルカーボネートを単離した。収量93.0g(0.
4341モル)。 [イソアミルアルコールの再利用]前段および後段反応
で回収された272.5gのイソアミルアルコールに新
しいイソアミルアルコール538.3gを追加して、8
10.8gとし、前段反応を再び行なったが、収量及び
収率に変化は見られなかった。
【0046】実施例2 [ジイソアミルカーボネートの合成]実施例1と同様な
方法で純度91%の粗ジイソアミルカーボネート659
gを合成した。これを10倍重量の80℃の温水と接触
させた後、分液することにより洗浄した。洗浄は3回行
ない、1回の洗浄で純度95%、2回の洗浄で純度97
%、3回の洗浄で純度98%となった。得られたジイソ
アミルカーボネートを再度蒸留して次の反応の原料とし
た。収量は595gであった。 [ジフェニルカーボネートの合成]温水洗浄したジイソ
アミルカーボネート467.2gを使用した以外は実施
例1と同様な方法でジフェニルカーボネートを合成し
た。収量83.1g(0.388モル)。
【0047】[イソアミルアルコールの再利用]前段反
応で回収された186.1gと後段反応で回収された9
4.2gのイソアミルアルコールに530.5gの新し
いイソアミルアルコールを加えて810.8gとし、前
段反応を再び行なったが、収量及び収率に変化は見られ
なかった。
【0048】実施例3 [ジイソアミルカーボネートの合成]実施例1と同様の
反応器に、尿素94.8g(1.58モル)、イソアミ
ルアルコール1392g(15.8モル)、ジ−n−ブ
チルすずオキシド14.5g(0.058モル)を加え
た。反応器内を窒素で置換した後、温度を1時間かけて
180℃とし、180℃のまま更に1時間維持した。反
応中、アンモニアの発生により反応器内の圧力は上昇す
るが、圧力調節弁を介してアンモニアを系外に出すこと
により反応器内の圧力をゲージ圧で0.4MPaに維持
した。尚、この時点で尿素は殆どカーバメートに変わっ
ており、アンモニアの発生は緩やかになった。この後、
温度を3時間かけて230℃まで上昇させ、圧力を0.
6〜0.9MPa(ゲージ圧)になるように調整し反応
させた。この後、更に反応温度230℃、圧力0.9M
Paのまま3時間反応させた。反応終了後、過剰のイソ
アミルアルコール1058gを蒸留により除去し、次い
でジイソアミルカーボネートとイソアミルカーバメート
の混合物を蒸留により得た。この液は96%のジイソア
ミルカーボネートを含有していたため、このまま次の反
応に使用した。収量は296g(1.48モル)であっ
た。
【0049】[ジフェニルカーボネートの合成]実施例
1で用いた反応器に上で得られたジイソアミルカーボネ
ート290.0g(1.43モル)、フェノール27
2.9g(2.90モル)、チタニウムテトラフェノキ
シド6.03g(0.014モル)を入れ、実施例1と
同様に反応を行なった。ジフェニルカーボネートの収量
52.8g(0.247モル)。イソアミルアルコール
の回収量は56gであった。 [イソアミルアルコールの再利用]前段および後段反応
で回収された1114gのイソアミルアルコールに新し
いイソアミルアルコール278gを追加して、1392
gとし、前段反応を再び行なったが、収量及び収率に変
化は見られなかった。
【0050】実施例4 [ジ−n−ブチルカーボネートの合成]実施例1と同様
の反応器に、尿素212.8g(3.54モル)、n−
ブチルアルコール681.9g(9.20モル)、酸化
亜鉛10.7g(0.13モル)を加えた。反応器内を
窒素で置換した後、温度を1時間かけて180℃とし、
180℃のまま更に1時間維持した。反応中、アンモニ
アの発生により反応器内の圧力は上昇するが、圧力調節
弁を介してアンモニアを系外に出すことにより反応器内
の圧力をゲージ圧で0.5MPaに維持した。尚、この
時点で尿素は殆どカーバメートに変わっており、アンモ
ニアの発生は緩やかになった。この後、温度を8時間か
けて250℃まで上昇させ、圧力を0.8〜1.0MP
a(ゲージ圧)になるように調整し反応させた。反応終
了後、過剰のn−ブチルアルコール156.6gを蒸留
により除去し、次いでジ−n−ブチルカーボネートとn
−ブチルカーバメートの混合物を蒸留により得た。この
液は80%のジ−n−ブチルカーボネートを含有してい
た。この反応液を0℃で12時間放置した後、濾過し、
純度97%のジ−n−ブチルカーボネートとした。収量
259g(1.50モル)。
【0051】[ジフェニルカーボネートの合成]容積3
00mlのフラスコにディクソンパッキングを充填した
内径22mm、長さ200mmの充填塔を取り付け、反
応器とした。上で得られたジ−n−ブチルカーボネート
100g(0.574モル)、フェノール108g
(1.15モル)、ジ−n−ブチルすずオキシド1.4
3g(0.006モル)を反応器に入れ、攪拌しながら
バス温215℃のオイルバスで4時間加熱した。反応液
の温度は最初180℃から最終的に200℃まで上昇さ
せた。また、この間、圧力は常圧とし、n−ブチルアル
コールを留去しながら反応を行なった(留去量16.6
g)。この後、圧力を125mmHgに下げ、ジ−n−
ブチルカーボネートを留去しつつ2時間反応を行なっ
た。合計6時間の反応の後、蒸留によりジフェニルカー
ボネートを単離した。収量24.9g(0.116モ
ル)。
【0052】[n−ブチルアルコールの再利用]前段お
よび後段反応で回収された173.2gのn−ブチルア
ルコールに新しいn−ブチルアルコール508.7gを
追加して、681.9gとし、前段反応を再び行なった
が、収量及び収率に変化は見られなかった。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、アルキルアルコールを
損失することなく、尿素とフェノールからジアリールカ
ーボネートを製造することができ、その工業的効果は大
きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 31/12 B01J 31/12 X C07C 68/00 C07C 68/00 D 68/06 68/06 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 大信田 卓朗 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内 (72)発明者 大木 宏明 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A]尿素と一般式(1)で表されるアル
    キルアルコールとを反応させて、一般式(2)で表され
    るジアルキルカーボネートを製造する工程、[B]上記
    工程[A]で製造されたジアルキルカーボネートと一般
    式(3)で表される芳香族ヒドロキシ化合物とを反応さ
    せ、一般式(4)で表されるアルキルアリールカーボネ
    ートを製造する工程、[C]上記工程[B]で製造され
    たアルキルアリールカーボネートを不均化し、一般式
    (5)で表されるジアリールカーボネートを製造する工
    程、の3工程からなること特徴とするジアリールカーボ
    ネートの製造方法。 【化1】ROH (1) RO−CO−OR (2) ArOH (3) RO−CO−OAr (4) ArO−CO−OAr (5) (式中、Rはアルキル基を示し、Arは無置換の、ある
    いはアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリール
    オキシ基またはハロゲンによって置換されたフェニル基
    を示す。)
  2. 【請求項2】前記一般式(1)で表されるアルキルアル
    コールが、炭素数3〜6のアルキルアルコールである請
    求項1に記載のジアリールカーボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】工程[B]で副生する前記一般式(1)で
    表されるアルキルアルコールを、工程[A]の原料とし
    て使用する請求項2に記載のジアリールカーボネートの
    製造方法。
  4. 【請求項4】工程[A]で用いる触媒が、亜鉛、銅、
    鉛、すず、チタンから選ばれる金属の酸化物、アルコキ
    シド、アリールオキシド、アルキル置換オキシドのいず
    れか、またはそれらの化合物と他の化合物とのアダクト
    であるか、少なくとも上記化合物のうちの1種を含む混
    合物である請求項1に記載のジアリールカーボネートの
    製造方法。
  5. 【請求項5】工程[A]で用いる触媒が、ZnO、R'2
    SnO、R'2Sn(OR”)2、Sn(OR)4、Ti(O
    R’)4のいずれか、またはそれらの化合物と他の化合物
    とのアダクトであるか、少なくとも上記化合物のうちの
    1種を含む混合物である請求項4に記載のジアリールカ
    ーボネートの製造方法。(該触媒中、R’は炭素数1〜
    10のアルキル基を示し、R”は、炭素数3〜6のアル
    キル基を示す。)
  6. 【請求項6】工程[B]及び工程[C]で用いる触媒
    が、すずまたはチタンから選ばれる金属の酸化物、アル
    コキシド、アリールオキシド、アルキル置換オキシドの
    いずれか、またはそれらの化合物と他の化合物とのアダ
    クトであるか、少なくとも上記化合物のうちの1種を含
    む混合物である請求項1に記載のジアリールカーボネー
    トの製造方法。
  7. 【請求項7】工程[B]及び工程[C]で用いる触媒
    が、Ti(OX)4、R'2SnO、R'2Sn(OR”)2
    Sn(OR)4のいずれか、またはそれらの化合物と他の
    化合物とのアダクトであるか、少なくとも上記化合物の
    うちの1種を含む混合物である請求項6に記載のジアリ
    ールカーボネートの製造方法。(該触媒中、Xは炭素数
    3〜6のアルキル基、またはアリール基を示し、R’は
    炭素数1〜10のアルキル基を示し、R”は炭素数3〜
    6のアルキル基を示す。)
  8. 【請求項8】前記Arがフェニル基である請求項1に記
    載のジアリールカーボネートの製造方法。
  9. 【請求項9】工程[A]で得られたジアルキルカーボネ
    ートを蒸留により精製した後、工程[B]の原料として
    使用する請求項1に記載のジアリールカーボネートの製
    造方法。
  10. 【請求項10】工程[A]で得られたジアルキルカーボ
    ネートを−40〜20℃に冷却分離することにより精製
    した後、工程[B]の原料として使用する請求項1に記
    載のジアリールカーボネートの製造方法。
  11. 【請求項11】工程[A]で得られたジアルキルカーボ
    ネートを60〜100℃の水と接触させることにより精
    製した後、工程[B]の原料として使用する請求項1に
    記載のジアリールカーボネートの製造方法。
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