JPH0991699A - 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体

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JPH0991699A
JPH0991699A JP24017395A JP24017395A JPH0991699A JP H0991699 A JPH0991699 A JP H0991699A JP 24017395 A JP24017395 A JP 24017395A JP 24017395 A JP24017395 A JP 24017395A JP H0991699 A JPH0991699 A JP H0991699A
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magnetic
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magnetic recording
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Masahiko Sugiyama
正彦 杉山
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直磁気記録媒体の高密度記録時の再生出
力、C/Nを従来のそれよりさらに向上させる。 【解決手段】 巻き出しロール12からポリイミドフィ
ルム1を巻き出し、右上のガイドロール14にガイドさ
せて、右下のガイドロール14に向けて空中に浮遊させ
たまま垂直下方に走行させる。走行するポリイミドフィ
ルム1は、左側方に所定距離を隔てて設けたヒータ18
により放射加熱し、スパッタ成膜に適切な温度に設定す
る。適切な温度になったポリイミドフィルム1に、右側
方に所定距離を隔てて設けたスパッタ源16によりスパ
ッタし、Co82Cr17Ta1 からなる垂直磁化膜2を成
膜する。この垂直磁化膜は、垂直方向の抗磁力(HCV
が1700〜2300エールステット゛で、結晶配向度(Δ
θ50)が5〜8゜である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録媒体の製
造方法及び磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】非磁性基体上に垂直磁化膜を形成したC
o系垂直磁気記録媒体(以下、「垂直媒体」と記す。)
は、記録対象が短波長記録になるほど反磁界の影響が弱
まることから、高密度記録に適した媒体として有望視さ
れている。Co系垂直磁化膜はCoCr,CoCrT
a,CoCrPt,CoCrTaPt等の合金からな
る。垂直媒体に関し、高密度記録時の再生出力、C/N
に影響を及ぼす特性としては、垂直磁化膜の磁気特性、
結晶配向性がある。
【0003】磁気特性に関しては、主として垂直方向の
抗磁力(HCV)の影響が大きく、HCVが高いほど再生出
力が大きく、高いC/Nが得られる。HCVは成膜時にお
ける基体の温度に強く依存し、基体の温度上昇とともに
高くなることが知られている。しかし、基体温度の上限
は垂直磁化膜のCoがhcp(六方最密結晶)構造から
fcc(面心立方結晶)構造へ転移する温度であり、転
移温度は膜組成により異なる。基体として高分子フィル
ムを用いる場合は、高いHCVを得るには高分子フィルム
の耐熱温度が高くなければならない。
【0004】高耐熱性高分子としてポリエチレンテレフ
タレートフィルムを用いる場合は、基体温度の上限は1
00〜130℃、ポリエチレンナフタレートフィルムの
場合は、140〜155℃、ポリイミドフィルムの場合
は、200〜400℃、アラミドフィルムの場合は、2
00〜250℃である。上記フィルムの場合、原料の種
類や製造方法によって、耐熱性が異なる。また、成膜装
置の加熱設備に起因する制約から基体温度には上限があ
り、したがってHCVの上限が決まる。以上述べたよう
に、高分子フィルム基体上にCoCr系垂直磁化膜を成
膜した際に得られるHCVは、1400〜1500エールステッ
ト゛であった。
【0005】結晶配向性は、一般にCoのhcp構造の
(002)ピークのロッキングカーブをX線回折で測定
した時の半値幅(Δθ50)即ちCoのC軸分散角で評価
する。Δθ50が小さいほど、Coの垂直配向性が良好と
なり、記録再生特性においては、周波数特性が向上す
る。Δθ50はスパッタ法で垂直磁化膜を成膜する場合
は、成膜時のArガス圧に強く依存し、Arガス圧の上
昇とともにΔθ50は大きくなり、垂直配向性は劣化す
る。高分子フィルム基体上にスパッタ法でCoCr系垂
直磁化膜を成膜した際に得られるHCVは、1400〜1
500エールステット゛で、Δθ50は4〜20゜であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の垂直媒体ではHCVは、1600エールステット゛以下で、Δ
θ50が4〜20゜であり、高密度記録時の再生出力、C
/Nには限界があった。本発明の目的は、垂直媒体の高
密度記録時の再生出力、C/Nを従来のそれよりさらに
向上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の磁気記録媒体の製造方法は、真空容器内
で巻き出しロールから引き出した非磁性フィルム基体を
走行させ、非磁性フィルム基体上に磁性膜を形成し、こ
の後に巻き取りロールに巻き取る磁気記録媒体の製造方
法において、前記磁性膜を形成する時フィルム基体を空
中に浮遊させたまま走行させ、磁性膜形成面の反対側か
らフィルム基体を加熱することを特徴とする。上記製造
方法では、磁性膜を形成する時フィルム基体を空中に浮
遊させたまま走行させ、磁性膜形成面の反対側からフィ
ルム基体を加熱するので、熱伝導による損失が少なく、
高い温度に維持した状態で成膜が可能である。
【0008】請求項2の磁気記録媒体の製造方法は、前
記磁性膜がCo系垂直磁化膜であることを特徴とする。
磁性膜がCo系垂直磁化膜であるので、垂直方向の抗磁
力(HCV)が高い垂直磁化膜を得るのが容易である。
【0009】請求項3の磁気記録媒体は、非磁性フィル
ム基体上にCo系垂直磁化膜を形成した磁気記録媒体に
おいて、前記垂直磁化膜は垂直方向の抗磁力(HCV)が
1700〜2300エールステット゛で、結晶配向度(Δθ50
が5〜8゜であることを特徴とする。垂直磁化膜につい
て垂直方向の抗磁力(HCV)を1700〜2300エールス
テット゛に、結晶配向度(Δθ50)を5〜8゜にすることに
より、記録密度特性とC/Nが良好な垂直媒体を得るこ
とができる。
【0010】請求項4の磁気記録媒体は、前記垂直磁化
膜がCoCr,CoCrTaを含むCoCr系磁性膜で
あることを特徴とする。垂直磁化膜がCoCr,CoC
rTaを含むCoCr系磁性膜であるので、垂直方向の
抗磁力(HCV)を高めることができる。
【0011】請求項5の磁気記録媒体は、前記非磁性フ
ィルム基体がポリイミドフィルム又はアラミドフィルム
であることを特徴とする。非磁性フィルム基体がポリイ
ミドフィルム又はアラミドフィルムであるので、耐熱性
が高く、垂直磁化膜成膜時にフィルム基体の温度を上げ
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。先ず、本発明の磁気記録媒体の実
施の形態について説明する。図1は本発明の磁気記録媒
体の実施の形態である垂直磁気テープの断面図である。
厚みが10μmのポリイミドフィルム1の一方の面に、
Co82Cr17Ta1(各原子に添えた数値は原子%であ
る。以下同様。)からなる厚みが0.1μmの垂直磁化
膜2、厚みが10.0nmのカーボン保護膜3、パーフ
ルオロポリエーテルからなる厚みが2.0nmの潤滑膜
4をこの順序で形成して垂直磁気テープ10を製造す
る。
【0013】次に、本発明の磁気記録媒体の製造方法の
実施の形態について説明する。図2は、本発明の磁気記
録媒体を製造するためのスパッタ装置の一例を示す概略
断面図である。スパッタ装置20は、真空容器11に不
図示の真空ポンプ等からなる排気系を接続し、真空容器
11を排気する。また、真空容器11に不図示のガス導
入系を前記排気系とは別の位置に接続し、真空容器11
内に所定のガス、例えばArガスを導入して真空容器1
1内の圧力を10-1〜10-4Torr程度の所定のガス圧力
に設定する。そして、真空容器11内に走行系、スパッ
タ源及びヒータを設けている。
【0014】走行系には上部に巻き出しロール12を、
右下方に垂直に上下に所定距離を隔ててガイドロール1
4,14を、右下のガイドロール14から左方へ水平に
所定距離を隔てて左下のガイドロール14を及び左下の
ガイドロール14の左上方に巻き取りロール15をそれ
ぞれ配設している。巻き出しロール12には厚みが10
μmのポリイミドフィルム1を装着し、このポリイミド
フィルム1を不図示の駆動手段により巻き出しロール1
2から巻き出し、右上のガイドロール14と右下のガイ
ドロール14にガイドさせて垂直下方に走行させ、右下
のガイドロール14で向きを変え、左下のガイドロール
14に向けて水平左方に走行させ、左下のガイドロール
14を経て左上方の巻き取りロール15に巻き取る。
【0015】スパッタ源は磁性膜成膜用のスパッタ源1
6と保護膜成膜用のスパッタ源17とからなる。磁性膜
成膜用のスパッタ源16は、前記右上下のガイドロール
14,14にガイドされて垂直下方に走行するポリイミ
ドフィルム1の右側方に所定距離を隔てて設けてある。
スパッタ源16はターゲットホルダ16h,16hによ
り1対のターゲット16t,16tがそのスパッタされ
る面16s,16sを空間を隔てて平行かつ水平に対面
するように配設してある。
【0016】1対のターゲット16t,16tは、ポリ
イミドフィルム1にCo82Cr17Ta1 からなる垂直磁
化膜2をスパッタ成膜することができるように、CoC
rTa合金からなる。垂直下方に走行するポリイミドフ
ィルム1はターゲット16t,16t間の空間に対面す
る。スパッタ電力を供給する直流電源からなる電力供給
手段16pは、プラス側をアースに、マイナス側をター
ゲット16t,16tに夫々接続する。したがって電力
供給手段16pからのスパッタ電力は、アースをアノー
ドとし、ターゲット16t,16tをカソードとして、
アノード、カソード間に供給する。
【0017】ポリイミドフィルム1を加熱するためのヒ
ータ18は、前記垂直下方に走行するポリイミドフィル
ム1の左側方に所定距離を隔てて、スパッタ源16に対
向するように設けてある。このヒータ18は磁性膜形成
面の反対側からポリイミドフィルム1を加熱する。な
お、プレスパッタ時ポリイミドフィルム1を保護するた
め、ポリイミドフィルム1とターゲット16t,16t
との間に出入りするシャッタ19,19が設けてある。
【0018】保護膜成膜用のスパッタ源17は前記磁性
膜成膜用のスパッタ源16と同様に、前記左右のガイド
ロール14,14にガイドさせて水平左方に走行させる
ポリイミドフィルム1の下方に所定距離を隔てて設けて
ある。スパッタ源17はターゲットホルダ17h,17
hにより1対のターゲット17t,17tがそのスパッ
タされる面17s,17sを空間を隔てて平行かつ垂直
に対面するように配設してある。1対のターゲット17
t,17tは、ポリイミドフィルム1にカーボン保護膜
3をスパッタ成膜することができるように、カーボン
(C)からなる。水平左方に走行するポリイミドフィル
ム1はターゲット17t,17t間の空間に対面する。
【0019】スパッタ電力を供給する直流電源からなる
電力供給手段17pは、構成も作用も前記電力供給手段
16pと同様であるので説明を省略する。なお、プレス
パッタ時ポリイミドフィルム1を保護するため、ポリイ
ミドフィルム1とターゲット17t,17tとの間にも
出入りするシャッタ19,19が設けてある。
【0020】次に、このスパッタ装置20を用いて前記
ポリイミドフィルム1に垂直磁化膜2等を成膜する方法
について説明する。巻き出しロール12からポリイミド
フィルム1を巻き出し、右上のガイドロール14にガイ
ドさせて、右下のガイドロール14に向けて空中に浮遊
させたまま垂直下方に走行させる。走行するポリイミド
フィルム1は、左側方に所定距離を隔てて設けたヒータ
18により放射加熱し、スパッタ成膜に適切な温度に設
定する。適切な温度になったポリイミドフィルム1に、
右側方に所定距離を隔てて設けたスパッタ源16により
スパッタし、Co82Cr17Ta1 からなる厚みが0.1
μmの垂直磁化膜2を成膜する。
【0021】垂直磁化膜2を成膜したポリイミドフィル
ム1は右下のガイドロール14で向きを変え、左下のガ
イドロール14に向けて空中に浮遊させたまま水平左方
に走行させる。走行するポリイミドフィルム1に、下方
に所定距離を隔てて設けたスパッタ源17によりスパッ
タし、厚みが10.0nmのカーボン保護膜3を垂直磁
化膜2の上に成膜する。垂直磁化膜2とカーボン保護膜
3を成膜したポリイミドフィルム1は、左下のガイドロ
ール14を経て左上方の巻き取りロール15に巻き取
る。成膜条件を表1にまとめる。
【0022】
【表1】
【0023】この成膜条件による製造方法では垂直磁化
膜2の成膜時にポリイミドフィルム1を空中に浮遊した
まま、即ち上下のガイドロール14,14以外には何物
にも接触させず加熱するので、熱伝導による損失が少な
く、高い温度に維持した状態で成膜が可能である。した
がって、HCVが1700〜2300エールステット゛の垂直磁化
膜2を得る。この垂直磁化膜2を成膜したポリイミドフ
ィルム1に1対のカーボンターゲット17t,17tを
用いてカーボン保護膜3を成膜する。
【0024】図3は本発明の磁気記録媒体を製造するた
めに、磁性膜等を形成したフィルムに潤滑膜を塗布する
ための装置の概略断面図である。塗布装置30は下部に
タンク21を備え、タンク21内部に0.005%濃度
に希釈したパーフルオロポリエーテルからなる液状の潤
滑剤22を貯蔵し、液状の潤滑剤22に浸漬するように
ディップロール26を配設し、ディップロール26の左
上方にはガイドロール25を介して巻き出しロール23
を配設し、ディップロール26の右上方にはガイドロー
ル25を介して巻き取りロール24を配設している。巻
き出しロール23には、前記スパッタ装置20により磁
性膜及び保護膜等を形成したフィルム27を装着する。
磁性膜、保護膜を形成するスパッタ装置として、2つの
ターゲットが対向する対向ターゲット式スパッタ法を示
したが、この発明はこの方法に限定されるものではな
く、1つのターゲットと基体が対向する、一般的なスパ
ッタ法でもよく、又蒸着法でも同様の効果が得られる。
【0025】次に、この塗布装置30を用いてフィルム
27にパーフルオロポリエーテルからなる潤滑膜4を成
膜する方法について説明する。フィルム27は、図2の
スパッタ装置20により前記垂直磁化膜2とカーボン保
護膜3を成膜したポリイミドフィルム1と同じである。
このフィルム27を不図示の駆動手段により巻き出しロ
ール23から右下方に巻き出し、ガイドロール25にガ
イドさせて下方に走行させ、図示左廻りに回転するディ
ップロール26の外周面に沿って液状の潤滑剤22の中
を通過させる間に潤滑剤22を塗布し、パーフルオロポ
リエーテルからなる厚みが2.0nmの潤滑膜4を成膜
する。潤滑膜4を成膜したフィルム27はガイドロール
25にガイドさせて上方に走行させ、右上方の巻き取り
ロール24に巻き取る。潤滑膜4を成膜したフィルム2
7は、図1の前記垂直磁気テープ10と同じである。
【0026】次に垂直磁気テープ10をスリッターによ
り幅1/2インチ にスリットし、記録再生の評価を行な
う。記録再生特性はMIG(Metal in gap)タイプ・リ
ングヘッド(ギャップ長:0.18μm、トラック幅:
16μm)を用い、矩形信号を記録し、ドラムテスター
により測定する。テープ・ヘッド間の相対速度は4.5
m/s、記録電流は記録密度100kFCI(Flux Cha
nge per Inch)で最大出力が得られる値とする。評価に
用いた垂直磁気テープの垂直磁化膜の作成条件、磁気特
性及び結晶配向性を表2にまとめる。
【0027】
【表2】
【0028】表2の成膜ガス圧は、表1のArガス圧に
相当する。また、HCHは垂直磁化膜の面内方向の抗磁力
を意味する。表2から分るように、この垂直磁化膜は成
膜ガス圧(Arガス圧)が上昇するにつれて、Δθ50
大きくなり、例えばヒータ設定温度が450℃の場合で
は、成膜ガス圧が10mTorr のときΔθ50が11.2
゜、成膜ガス圧が12mTorr のときΔθ50が15.3゜
となり、いずれのΔθ50も8゜より大きくなり、垂直
配向性が劣化する。
【0029】図4は本発明の実施の形態であるHCV
1700〜2200エールステット゛の表2の垂直磁気テープに
ついて、記録密度特性より求めた半値出力密度:D50
結晶配向度:Δθ50との関係を示すグラフである。ここ
で、D50は再生出力が低記録密度再生出力の1/2にな
る記録密度と定義する。図5は本発明の実施の形態であ
るHCVが1700〜2200エールステット゛の表2の垂直磁気
テープについて、記録密度100kFCI(9MHz)
におけるC/Nと結晶配向度:Δθ50との関係を示すグ
ラフである。C/Nのノイズレベルは9MHz±1MH
zにおけるトータルノイズレベルの平均で評価する。
【0030】図4、図5からHCVが1700〜2200
エールステット゛でΔθ50が5〜8゜の垂直磁気テープに関し
て、D50はHCVが1700〜2200エールステット゛でΔθ50
が10〜15゜の配向度が悪い垂直磁気テープより最大
約30kFCI高く、C/Nは最大約10dB高い。Δ
θ50が5゜未満の配向度が良い垂直磁気テープを作成す
るには、基体表面のクリーニング度を高める必要があ
り、生産時間、生産コストが嵩むため、生産性を考慮し
てΔθ50を5〜8゜に限定する。なお、本発明は垂直方
向の抗磁力:HCV、配向度:Δθ50を限定するものであ
り、実施の形態に示した膜構成、膜組成、成膜条件に限
られるものではない。このように、HCVが1700〜2
200エールステット゛の垂直磁気テープにおいてΔθ50を限定
することにより、垂直磁気テープの半値出力密度:D50
を最大約30kFCI高め、C/Nは最大約10dB高
めることが可能になる。
【0031】
【発明の効果】本発明は上記構成により、次の効果を発
揮する。請求項1の磁気記録媒体の製造方法は、真空容
器内で巻き出しロールから引き出した非磁性フィルム基
体を走行させ、非磁性フィルム基体上に磁性膜を形成
し、この後に巻き取りロールに巻き取る磁気記録媒体の
製造方法において、前記磁性膜を形成する時フィルム基
体を空中に浮遊させたまま走行させ、磁性膜形成面の反
対側からフィルム基体を加熱するので、熱伝導による損
失が少なく、高い温度に維持した状態で成膜が可能であ
り、垂直方向の抗磁力(HCV)が高い垂直磁化膜を得る
ことができる。
【0032】請求項2の磁気記録媒体の製造方法は、前
記磁性膜がCo系垂直磁化膜であるので、垂直方向の抗
磁力(HCV)が高い垂直磁化膜を得るのが容易である。
【0033】請求項3の磁気記録媒体は、非磁性フィル
ム基体上にCo系垂直磁化膜を形成した磁気記録媒体に
おいて、垂直磁化膜について垂直方向の抗磁力(HCV
を1700〜2300エールステット゛に、結晶配向度(Δ
θ50)を5〜8゜にすることにより、記録密度特性とC
/Nが良好な垂直媒体を得ることができる。
【0034】請求項4の磁気記録媒体は、前記垂直磁化
膜がCoCr,CoCrTaを含むCoCr系磁性膜で
あるので、垂直方向の抗磁力(HCV)を高めることがで
きる。
【0035】請求項5の磁気記録媒体は、前記非磁性フ
ィルム基体がポリイミドフィルム又はアラミドフィルム
であるので、耐熱性が高く、垂直磁化膜成膜時にフィル
ム基体の温度を上げることができ、垂直磁化膜の垂直方
向の抗磁力(HCV)を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録媒体の実施の形態である垂直
磁気テープの断面図
【図2】本発明の磁気記録媒体を製造するためのスパッ
タ装置の一例を示す概略断面図
【図3】本発明の磁気記録媒体を製造するために、磁性
膜等を形成したフィルムに潤滑膜を塗布するための装置
の概略断面図
【図4】本発明の実施の形態である表2の垂直磁気テー
プについて、記録密度特性より求めた半値出力密度:D
50と結晶配向度:Δθ50との関係を示すグラフ
【図5】本発明の実施の形態である表2の垂直磁気テー
プについて、記録密度100kFCI(9MHz)にお
けるC/Nと結晶配向度:Δθ50との関係を示すグラ
フ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内で巻き出しロールから引き出
    した非磁性フィルム基体を走行させ、非磁性フィルム基
    体上に磁性膜を形成し、この後に巻き取りロールに巻き
    取る磁気記録媒体の製造方法において、前記磁性膜を形
    成する時フィルム基体を空中に浮遊させたまま走行さ
    せ、磁性膜形成面の反対側からフィルム基体を加熱する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記磁性膜がCo系垂直磁化膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 非磁性フィルム基体上にCo系垂直磁化
    膜を形成した磁気記録媒体において、前記垂直磁化膜は
    垂直方向の抗磁力(HCV)が1700〜2300エールステッ
    ト゛で、結晶配向度(Δθ50)が5〜8゜であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記垂直磁化膜がCoCr,CoCrT
    aを含むCoCr系磁性膜であることを特徴とする請求
    項3記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記非磁性フィルム基体がポリイミドフ
    ィルム又はアラミドフィルムであることを特徴とする請
    求項3又は請求項4記載の磁気記録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015197937A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 ソニー株式会社 磁気記録媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015197937A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 ソニー株式会社 磁気記録媒体

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