JPH0548530B2 - - Google Patents
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- JPH0548530B2 JPH0548530B2 JP27064984A JP27064984A JPH0548530B2 JP H0548530 B2 JPH0548530 B2 JP H0548530B2 JP 27064984 A JP27064984 A JP 27064984A JP 27064984 A JP27064984 A JP 27064984A JP H0548530 B2 JPH0548530 B2 JP H0548530B2
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は垂直磁化記録媒体の製造方法、特に軟
磁性膜と垂直磁化膜を支持体の両面に有する垂直
磁化記録媒体の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 近年、記録媒体の膜面に対して垂直な方向に磁
化容易軸を有する磁気記録媒体を用いる垂直磁化
記録方式が提案されている。この垂直磁化記録方
式では、記録密度が高まるほど記録媒体中の反磁
界が減少するため、優れた再生出力が得られ本質
的に高密度記録に適した方式といえる。 かかる垂直磁化記録方式の磁気記録を行なうに
は、記録媒体の膜面に対して垂直な方向に磁化容
易軸を有する磁気記録媒体を必要とする。このよ
うな垂直磁気記録媒体としては、高分子材料或い
は非磁性金属等の非磁性材料から成る支持体上
に、Co−Cr合金等を蒸着法又はスパツタリング
法等で形成したものが知られている。 また、垂直磁化記録再生時の記録再生効率の改
善を図るため、前記のCo−Cr合金膜より成る垂
直磁気記録層の下に下地層として軟磁性材料より
成る高透磁率層、例えば、パーマロイ(Ni−Fe
系合金)膜を設けた、いわゆる重層型の垂直磁気
記録媒体が知られている。 また、前記垂直磁化記録方式を用いたフレキシ
ブルデイスク等においては、支持体の両面に前記
の重層型垂直磁気記録媒体を形成した、いわゆる
両面重層型垂直磁気記録媒体の方か記録容量が大
で且つカールの改善がやり易い等のため優れてい
る。 このような両面重層型垂直磁化記録媒体をフイ
ルム状支持体上に連続的に形成する場合、従来第
2図のような装置を用いて作成される。 例えば第2図に示されるような両面スパツター
装置を用いて1パスで両面二層膜を形成する方法
が知られている。この方法によれば、まずパーマ
ロイ合金ターゲツト31とCo−Cr合金ターゲツ
ト32によりフイルム状支持体の片面に二層膜を
形成し、しかる後パーマロイ合金ターゲツト33
とCo−Cr合金ターゲツト34によりもう一方の
面に二層膜を形成することが出来る。 一方、垂直方向の抗磁力、即ちHc(垂直)の高
いCo−Cr膜を有する両面重層型垂直磁化記録媒
体を高速スパツター法、例えばDCマグネトロン
スパツターで形成するためには、一般にCo−Cr
膜のスパツター時の支持体の温度が高いことが望
ましい。 しかしながら、前述した方法で高分子材料等よ
り成るフイルム状支持体上に作成した両面重層垂
直磁化記録媒体においては、フイルム状支持体の
加熱昇温によりフイルム状支持体の表面性の劣化
や、垂直磁化膜の垂直配向性の低下が生じたり、
或いは表裏で表面性、垂直配向性、Hc(垂直)等
が異なつたりするため、記録再生特性の劣化やバ
ラツキを生じ、特性上及び量産上から大きな問題
であつた。 第2図に示されるような巻取式連続スパツター
装置を用いて両面重層型垂直磁化記録媒体を作成
した場合、通常フイルム状支持体の一方向にテン
シヨンをかけるため、得られた軟磁性膜の静磁気
特性が等方的でなくなり、即ち膜面内で磁気異方
性を生じ支持体内で方向によつて透磁率等の静磁
気特性が異なり、このため例えばフロツピーデイ
スクの形に打抜いて記録再生を行なつた場合、円
周方向に対して再生出力の変動が生じる等の問題
があつた。 本発明者は、前記の問題点を解決するため鋭意
努力を重ねたところ、まず第1に、軟磁性膜のス
パツター時に円筒状キヤンの温度を30〜90℃に加
熱することにより、軟磁性膜の静磁気特性を膜面
内でほぼ等方的にできることを見出だした。 第2に、Co−Cr合金膜等の垂直磁化膜を形成
する前にフイルム状支持体の両面を軟磁性膜等で
被覆することにより、高分子材料等よりなるフイ
ルム状支持体からの不純物ガスの放出やオリゴマ
ーの析出を抑こることが可能となつた。このた
め、Co−Cr合金膜のスパツター時に、円筒状キ
ヤンの温度を90℃以上の加熱することが可能とな
り、従つてHc(垂直)が高く、且つ垂直配向性の
優れた垂直磁化膜を有し、且つ表裏共特性のそろ
つた両面重層型垂直磁化記録媒体をフイルム状支
持体上に形成することが可能なことを見出だし
た。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の本発明者らが先に見出した発明により、
円周方向に対する再生出力の変動が少なく、垂直
磁化特性に優れた両面重層型垂直磁化記録媒体が
得られるが、片面の軟磁性膜及びその上に形成さ
れた垂直磁化間の表面性が充分でなく凹凸が生
じ、且つ形成される軟磁性膜の特性が支持体の両
面(0面と1面)で若片ばらつきがあることが分
つた。 本発明者らは、この原因について種々検討した
結果、軟磁性層を30〜90℃で支持体の両面に各々
一回で設ける際に、支持体が比較的高温になるの
で支持体の熱的変形が生じたり、又支持体中の気
体が放出され、これが形成される軟磁性層の表面
性や特性に影響を与えることによるものと考えら
れ、この原因を除くため鋭意研究を重ね本発明を
達成した。 従つて、本発明の目的は、前記従来技術と先に
本発明者らが見出した技術における決点を解消
し、円周方向に対する再生出力の変動が少なく、
且つ表面性が優れた両面重層型垂直磁化記録媒体
の製造方法を提供することにある。 本発明の他の目的は蒸着又はスパツタリングに
より支持体両面に形成された軟磁性膜の特性が0
面及び1面でばらつきが無く、優れた垂直磁化特
性を有する両面重層型垂直磁化記録媒体の製造方
法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は以下にのべる本発明によつて達成さ
れる。 すなわち、本発明は、円筒状キヤンに沿つて走
行しつつあるフイルム状支持体の両面に軟磁性膜
とCo−Crを主成分とする垂直磁化膜とを蒸着又
はスパツタによつて形成することからなる垂直磁
化記録媒体の製造方法において、30℃以下に冷却
された円筒状キヤンの周囲に配置された軟磁性用
スパツタ源により、前記フイルム状支持体の両面
に第1の軟磁性膜を形成し、次いで、60℃以上に
加熱された円筒状キヤンの周囲に配置された軟磁
性膜用蒸着又はスパツタ源により第2の軟磁性膜
を、支持体両面に形成された前記第1の軟磁性膜
の上に形成し、次いで、Co−Crを主成分とする
垂直磁化膜を形成することを特徴とする垂直磁化
記録媒体の製造方法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明においては、まずフイルム状支持体を30
℃以下の温度に冷却しながらフイルム支持体の両
面に軟磁性膜を蒸着またはスパツタ法で形成して
フイルム状支持体の表面をほぼ完全に軟磁性金属
膜で被覆し、次いで、この軟磁性膜で両面を被覆
されたフイルム状支持体を60℃以上に加熱しなが
ら、第2の軟磁性膜を蒸着またはスパツタ法で形
成し、更にこの2つの軟磁性膜で両面を被覆され
たフイルム状支持体を所望の温度、例えば60℃以
上に加熱しながらCo−Crを主成分とする垂直磁
化膜を蒸着またはスパツタ法で形成するか、第一
の軟磁性膜で両面を被覆されたフイルム状支持体
を60℃以上に加熱しながら、第2の軟磁性膜と
Co−Crを主成分とする垂直磁化膜を片面づつ両
面に蒸着又はスパツタ法によつて形成させる。 本発明におけるフイルム状支持体としては、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリフエニレンサルフアイド、
ポリエーテルサルホン、ポリサルホン等の高分子
材料に対して適用できるが、PET等の90〜200℃
近辺でオリゴマーを析出したり、或いはガス放出
量の多くなる材料に対して特に顕著な効果を有す
る。また、下地層を有する支持体に対しても適用
されうる。 また、支持体はあらかじめ、真夜中で保持した
り、熱処理したり、或いはグロー放電処理等の前
処理を行ない、支持体の表面及び内部から不純物
ガスの放出を減少させることが望ましい。 軟磁性材料としては、Ni−Fe、Ni−Fe−Mo、
Ni−Fe−Mo−Cu、Fe、Fe−Al−Si、Fe−Ni−
O、Fe−Ti、Ni−Fe−Cu−Cr−Mn、Fe−Si−
B、Fe−B−C、Fe−Al、Co−V−Fe、Co−
Ta、Co−Zr、Co−Nb−Zr、Co−Ti、Co−Nb
−Ta、Co−Ni−Zr、Fe−Ni−P、Fe−P、Fe
−Co−Zr合金等一般の軟磁性材料はすべて適用
できる。 第1の軟磁性膜の膜厚は、第2の軟磁性膜及び
垂直磁化膜のスパツタリング時に熱ダメージを受
け難くし、平滑な表面を得るためには厚い方が好
ましいが、全体の軟磁性膜の静磁気特性が等方的
な特性となるためには薄い方が好ましい。 一方、第2の軟磁性膜の膜厚は、逆に平滑な表
面を得るためには薄く全体の軟磁性膜の静磁気特
性が等方的な特性となるためには厚い方が好ま
し。更に良好な垂直磁化記録再生特性を得るため
には全体の軟磁性膜の膜厚はある範囲にする必要
がある。検討したところ第2の軟磁性膜は第1の
軟磁性膜の20〜500%、全体の軟磁性膜は0.1〜5μ
が好ましい結果を得た。 フイルム状支持体を30℃以下に保つて軟磁性膜
を形成するとその膜の静磁気特性は、膜面内で等
方的でなくなり磁気異方性を示す。しかしながら
60℃以上に保つて軟磁性膜を形成すると、その膜
の静磁気特性はほぼ等方的にすることができる。 本発明者らは、軟磁性膜を2層とし、まずフイ
ルム状支持体を30℃以下に保つて第1の軟磁性膜
を形成した後60℃以上に加熱して、第1の軟磁性
膜上に、第2の軟磁性膜又は第2の軟磁性膜と垂
直磁化膜を形成した場合、全体の軟磁性膜の特性
がほぼ等方的になることを見い出した。その理由
は現在のところ推測の域を出ないが第1の軟磁性
膜と第2の軟磁性膜の磁気的相互作用が関与して
いるのか、或いは第2の軟磁性膜を作成すること
による第1の軟磁性膜にひずみが入ることに起因
しているのではないかを考えられる。 垂直磁化膜としては、磁化容易軸が支持体表面
に対してほぼ垂直の方向に向いていることが必要
であり、垂直磁化膜の材料として知られている
CoとCrを主成分とする合金材料が望ましい。 膜厚としては、0.03〜5ミクロン程度に選ばれ
るが、0.05〜1ミクロン程度が特に望ましい。 膜形成手段としては、蒸着及びスパツタ法が用
いられるが複数個の円筒状キヤンの周囲に配置さ
れた複数個の高速スパツター源を有するいわゆる
連続スパツタ法が望ましい。スパツター源として
は、各種の高速スパツタ源が使用できる。 円筒状キヤンの温度としては第1層目の軟磁性
膜形成時は30℃以下に設定することが好ましい。
円筒状キヤンを加熱しながらスパツタを行うと形
成時に熱ダメージに起因されると思われる表面の
凹凸が生じ易いためである。 第2層目の軟磁性膜形成時の円筒状キヤンの温
度としては60℃以上に設定する必要があり、90℃
以上が好ましい。 一方、Co−Cr膜の形成時には所望のHc(垂直)
を得るために円筒状キヤンの温度を90℃以上に加
熱することが望ましく、また高Hc(垂直)の垂直
磁性膜を得るためには、120℃以下が特に望まし
い。 また、本発明における両面重層型垂直磁化媒体
は軟磁性体高透磁率層と垂直磁化膜層を有するも
のであり、これ以外にも必要に応じて、下地層、
中間層、オーバコート層を含んでいてもよい。 また、必要に応じて垂直磁化層を多層に設けて
もよい。 次に本発明について実施例と比較例で説明す
る。 〔実施例〕 第1図に図示される両面連続スパツター装置を
用いて両面重層型垂直磁化媒体を作成した。 50ミクロン厚のロール状のPFTフイルムを送
出軸71にセツトし、中間ローラ75〜82、及
び円筒状キヤン72,73を経て巻取軸74に巻
取られるようにした。真空槽は送出室51、スパ
ツタ室52、巻取室53の3つに大別し各室は隔
壁54,55で仕切り、各室はそれぞれ排気系5
6,57及び58,59により排気した。スパツ
タ室にはパーマロイターゲツト(Ni78.5−Fe21.5
重量%)を有するDCプレーナマグネトロン方式
のスパツタカソード91,93、及びCo−Crタ
ーゲツト(Co82−Cr18重量%)を有するDCブレ
ーナマグネトロン方式のスパツターカソード9
2,94を設けた。 かかるスパツタ装置のスパツター室内の1×
10-6torr以下の圧力まで真空排気した後、ガス導
入系60によりArガスを導入し、約3×10-3torr
に維持した。送出軸71より40mm/minの搬送速
度で送出されたPETフイルム上に、まず一定温
度に設定されたキヤン72の位置でスパツターカ
ソード91により片面の面(0面)に特定の膜厚
のパーマロイ膜を形成した。続いて同じ温度に設
定されたキヤン73の位置でスパツターカソード
93によりもう一方の面(1面)に0面と同じ膜
厚のパーマロイ膜を形成し、巻取軸74で巻取り
第1層目のパーマロイ膜を作成した。 このように両面を第1のパーマロイ膜で被覆さ
れたPETフイルムを逆転して巻取軸74から送
り出し、ある温度に設定されたキヤン73の位置
でスパツタカソード93により1面にある膜厚の
パーマロイ膜を形成し、続いて同じ温度に設定さ
れたキヤン72の位置でスパツタカソード91に
より0面にある膜厚のパーマロイ膜を形成し送出
軸71で巻取つた。 このようにして両面をパーマロイ膜で被覆され
たPETフイルムを、再び逆転して搬送し、120℃
に設定されたキヤン72の位置でスパツターカソ
ード92により0面に約2700AのCo−Cr膜を形
成し、続いて同じ温度に設定されたキヤン73の
位置でスパツターカソード94により1面に約
2700AのCo−Cr膜を形成し巻取軸74に巻取つ
た。 このようにして得られた両面重層型垂直磁化膜
を5 1/4″のFDに打ち抜き表面状態の観察と、電
磁変換特性の測定を行つた。 第1及び第2のパーマロイ作成時のキヤン温
度、膜厚、作成した媒体の表面性及びび電磁変換
特性のうちのモデエレーシヨンの測定結果を第1
表A、B示した。ここでモデエレーシヨンは再生
出力の最大をVmax、最小をVminて記した時 Vmax−Vmin/Vmax+Vminで表わした。 比較例 1 上記実施例と同じ装置を用い同じ方法で垂直磁
化媒体を作成した。但し、パーマロイ膜作成時の
キヤン温度膜厚は実施例と異なつている。 作成した媒体を実施例と同方法で評価を行つ
た。結果を第1表C、Dに示した。 比較例 2第 実施例と同じ装置を用いて垂直磁化媒体を作成
した。 かかるスパツター装置のスパツター室内を1×
10(−6)torr以下の圧力まで真空排気した後、
ガス導入系60よりArガスを導入し、約3×10
(−3)torrに維持した。送出軸71より40mm/
minの搬送速度で送出されたPETフイルム上に、
まず一定温度に設定されたキヤン72の位置でス
パツターカソード91により片面の面(0面)に
約5000Aのパーマロイ膜を形成した。続いて同じ
温度に設定されたキヤン73の位置でスパツター
カソード93によりもう一方の面(1面)に約
5000Aのパーマロイ膜を形成し、巻取軸74で巻
取つた。 ここで、キヤンの温度は、20、30、50、60℃の
4水準に選んだ。 このようにして両面をパーマロイ膜で被覆され
たPETフイルムを、再び逆転して搬送し、一定
温度に設定されたキヤン73の位置でスパツター
カソード94により1面に約2700ÅのCo−Cr膜
を形成し、続いて同じ温度に設定されたキヤン7
2の位置でスパツターカソード92により0面に
約2700AのCo−Cr膜を形成し送出軸71に巻取
つた。ここで、キヤンの温度は、120℃とした。 このようにして得られた両面複合型垂直磁化膜
を実施例と同じ方法により評価した。 結果を第1表のE−H及び第3図に示した。図
中の斜線部は表面性が良好でない領域を表してい
る。第3図は両面重層型垂直磁化記録媒体を作る
場合、比較例のようにパーマロイ膜を単層とする
場合には良好なモジユレーシヨンと良好な表面性
が両立する領域は存在しないことを示している。
磁性膜と垂直磁化膜を支持体の両面に有する垂直
磁化記録媒体の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 近年、記録媒体の膜面に対して垂直な方向に磁
化容易軸を有する磁気記録媒体を用いる垂直磁化
記録方式が提案されている。この垂直磁化記録方
式では、記録密度が高まるほど記録媒体中の反磁
界が減少するため、優れた再生出力が得られ本質
的に高密度記録に適した方式といえる。 かかる垂直磁化記録方式の磁気記録を行なうに
は、記録媒体の膜面に対して垂直な方向に磁化容
易軸を有する磁気記録媒体を必要とする。このよ
うな垂直磁気記録媒体としては、高分子材料或い
は非磁性金属等の非磁性材料から成る支持体上
に、Co−Cr合金等を蒸着法又はスパツタリング
法等で形成したものが知られている。 また、垂直磁化記録再生時の記録再生効率の改
善を図るため、前記のCo−Cr合金膜より成る垂
直磁気記録層の下に下地層として軟磁性材料より
成る高透磁率層、例えば、パーマロイ(Ni−Fe
系合金)膜を設けた、いわゆる重層型の垂直磁気
記録媒体が知られている。 また、前記垂直磁化記録方式を用いたフレキシ
ブルデイスク等においては、支持体の両面に前記
の重層型垂直磁気記録媒体を形成した、いわゆる
両面重層型垂直磁気記録媒体の方か記録容量が大
で且つカールの改善がやり易い等のため優れてい
る。 このような両面重層型垂直磁化記録媒体をフイ
ルム状支持体上に連続的に形成する場合、従来第
2図のような装置を用いて作成される。 例えば第2図に示されるような両面スパツター
装置を用いて1パスで両面二層膜を形成する方法
が知られている。この方法によれば、まずパーマ
ロイ合金ターゲツト31とCo−Cr合金ターゲツ
ト32によりフイルム状支持体の片面に二層膜を
形成し、しかる後パーマロイ合金ターゲツト33
とCo−Cr合金ターゲツト34によりもう一方の
面に二層膜を形成することが出来る。 一方、垂直方向の抗磁力、即ちHc(垂直)の高
いCo−Cr膜を有する両面重層型垂直磁化記録媒
体を高速スパツター法、例えばDCマグネトロン
スパツターで形成するためには、一般にCo−Cr
膜のスパツター時の支持体の温度が高いことが望
ましい。 しかしながら、前述した方法で高分子材料等よ
り成るフイルム状支持体上に作成した両面重層垂
直磁化記録媒体においては、フイルム状支持体の
加熱昇温によりフイルム状支持体の表面性の劣化
や、垂直磁化膜の垂直配向性の低下が生じたり、
或いは表裏で表面性、垂直配向性、Hc(垂直)等
が異なつたりするため、記録再生特性の劣化やバ
ラツキを生じ、特性上及び量産上から大きな問題
であつた。 第2図に示されるような巻取式連続スパツター
装置を用いて両面重層型垂直磁化記録媒体を作成
した場合、通常フイルム状支持体の一方向にテン
シヨンをかけるため、得られた軟磁性膜の静磁気
特性が等方的でなくなり、即ち膜面内で磁気異方
性を生じ支持体内で方向によつて透磁率等の静磁
気特性が異なり、このため例えばフロツピーデイ
スクの形に打抜いて記録再生を行なつた場合、円
周方向に対して再生出力の変動が生じる等の問題
があつた。 本発明者は、前記の問題点を解決するため鋭意
努力を重ねたところ、まず第1に、軟磁性膜のス
パツター時に円筒状キヤンの温度を30〜90℃に加
熱することにより、軟磁性膜の静磁気特性を膜面
内でほぼ等方的にできることを見出だした。 第2に、Co−Cr合金膜等の垂直磁化膜を形成
する前にフイルム状支持体の両面を軟磁性膜等で
被覆することにより、高分子材料等よりなるフイ
ルム状支持体からの不純物ガスの放出やオリゴマ
ーの析出を抑こることが可能となつた。このた
め、Co−Cr合金膜のスパツター時に、円筒状キ
ヤンの温度を90℃以上の加熱することが可能とな
り、従つてHc(垂直)が高く、且つ垂直配向性の
優れた垂直磁化膜を有し、且つ表裏共特性のそろ
つた両面重層型垂直磁化記録媒体をフイルム状支
持体上に形成することが可能なことを見出だし
た。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記の本発明者らが先に見出した発明により、
円周方向に対する再生出力の変動が少なく、垂直
磁化特性に優れた両面重層型垂直磁化記録媒体が
得られるが、片面の軟磁性膜及びその上に形成さ
れた垂直磁化間の表面性が充分でなく凹凸が生
じ、且つ形成される軟磁性膜の特性が支持体の両
面(0面と1面)で若片ばらつきがあることが分
つた。 本発明者らは、この原因について種々検討した
結果、軟磁性層を30〜90℃で支持体の両面に各々
一回で設ける際に、支持体が比較的高温になるの
で支持体の熱的変形が生じたり、又支持体中の気
体が放出され、これが形成される軟磁性層の表面
性や特性に影響を与えることによるものと考えら
れ、この原因を除くため鋭意研究を重ね本発明を
達成した。 従つて、本発明の目的は、前記従来技術と先に
本発明者らが見出した技術における決点を解消
し、円周方向に対する再生出力の変動が少なく、
且つ表面性が優れた両面重層型垂直磁化記録媒体
の製造方法を提供することにある。 本発明の他の目的は蒸着又はスパツタリングに
より支持体両面に形成された軟磁性膜の特性が0
面及び1面でばらつきが無く、優れた垂直磁化特
性を有する両面重層型垂直磁化記録媒体の製造方
法を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は以下にのべる本発明によつて達成さ
れる。 すなわち、本発明は、円筒状キヤンに沿つて走
行しつつあるフイルム状支持体の両面に軟磁性膜
とCo−Crを主成分とする垂直磁化膜とを蒸着又
はスパツタによつて形成することからなる垂直磁
化記録媒体の製造方法において、30℃以下に冷却
された円筒状キヤンの周囲に配置された軟磁性用
スパツタ源により、前記フイルム状支持体の両面
に第1の軟磁性膜を形成し、次いで、60℃以上に
加熱された円筒状キヤンの周囲に配置された軟磁
性膜用蒸着又はスパツタ源により第2の軟磁性膜
を、支持体両面に形成された前記第1の軟磁性膜
の上に形成し、次いで、Co−Crを主成分とする
垂直磁化膜を形成することを特徴とする垂直磁化
記録媒体の製造方法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明においては、まずフイルム状支持体を30
℃以下の温度に冷却しながらフイルム支持体の両
面に軟磁性膜を蒸着またはスパツタ法で形成して
フイルム状支持体の表面をほぼ完全に軟磁性金属
膜で被覆し、次いで、この軟磁性膜で両面を被覆
されたフイルム状支持体を60℃以上に加熱しなが
ら、第2の軟磁性膜を蒸着またはスパツタ法で形
成し、更にこの2つの軟磁性膜で両面を被覆され
たフイルム状支持体を所望の温度、例えば60℃以
上に加熱しながらCo−Crを主成分とする垂直磁
化膜を蒸着またはスパツタ法で形成するか、第一
の軟磁性膜で両面を被覆されたフイルム状支持体
を60℃以上に加熱しながら、第2の軟磁性膜と
Co−Crを主成分とする垂直磁化膜を片面づつ両
面に蒸着又はスパツタ法によつて形成させる。 本発明におけるフイルム状支持体としては、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリフエニレンサルフアイド、
ポリエーテルサルホン、ポリサルホン等の高分子
材料に対して適用できるが、PET等の90〜200℃
近辺でオリゴマーを析出したり、或いはガス放出
量の多くなる材料に対して特に顕著な効果を有す
る。また、下地層を有する支持体に対しても適用
されうる。 また、支持体はあらかじめ、真夜中で保持した
り、熱処理したり、或いはグロー放電処理等の前
処理を行ない、支持体の表面及び内部から不純物
ガスの放出を減少させることが望ましい。 軟磁性材料としては、Ni−Fe、Ni−Fe−Mo、
Ni−Fe−Mo−Cu、Fe、Fe−Al−Si、Fe−Ni−
O、Fe−Ti、Ni−Fe−Cu−Cr−Mn、Fe−Si−
B、Fe−B−C、Fe−Al、Co−V−Fe、Co−
Ta、Co−Zr、Co−Nb−Zr、Co−Ti、Co−Nb
−Ta、Co−Ni−Zr、Fe−Ni−P、Fe−P、Fe
−Co−Zr合金等一般の軟磁性材料はすべて適用
できる。 第1の軟磁性膜の膜厚は、第2の軟磁性膜及び
垂直磁化膜のスパツタリング時に熱ダメージを受
け難くし、平滑な表面を得るためには厚い方が好
ましいが、全体の軟磁性膜の静磁気特性が等方的
な特性となるためには薄い方が好ましい。 一方、第2の軟磁性膜の膜厚は、逆に平滑な表
面を得るためには薄く全体の軟磁性膜の静磁気特
性が等方的な特性となるためには厚い方が好ま
し。更に良好な垂直磁化記録再生特性を得るため
には全体の軟磁性膜の膜厚はある範囲にする必要
がある。検討したところ第2の軟磁性膜は第1の
軟磁性膜の20〜500%、全体の軟磁性膜は0.1〜5μ
が好ましい結果を得た。 フイルム状支持体を30℃以下に保つて軟磁性膜
を形成するとその膜の静磁気特性は、膜面内で等
方的でなくなり磁気異方性を示す。しかしながら
60℃以上に保つて軟磁性膜を形成すると、その膜
の静磁気特性はほぼ等方的にすることができる。 本発明者らは、軟磁性膜を2層とし、まずフイ
ルム状支持体を30℃以下に保つて第1の軟磁性膜
を形成した後60℃以上に加熱して、第1の軟磁性
膜上に、第2の軟磁性膜又は第2の軟磁性膜と垂
直磁化膜を形成した場合、全体の軟磁性膜の特性
がほぼ等方的になることを見い出した。その理由
は現在のところ推測の域を出ないが第1の軟磁性
膜と第2の軟磁性膜の磁気的相互作用が関与して
いるのか、或いは第2の軟磁性膜を作成すること
による第1の軟磁性膜にひずみが入ることに起因
しているのではないかを考えられる。 垂直磁化膜としては、磁化容易軸が支持体表面
に対してほぼ垂直の方向に向いていることが必要
であり、垂直磁化膜の材料として知られている
CoとCrを主成分とする合金材料が望ましい。 膜厚としては、0.03〜5ミクロン程度に選ばれ
るが、0.05〜1ミクロン程度が特に望ましい。 膜形成手段としては、蒸着及びスパツタ法が用
いられるが複数個の円筒状キヤンの周囲に配置さ
れた複数個の高速スパツター源を有するいわゆる
連続スパツタ法が望ましい。スパツター源として
は、各種の高速スパツタ源が使用できる。 円筒状キヤンの温度としては第1層目の軟磁性
膜形成時は30℃以下に設定することが好ましい。
円筒状キヤンを加熱しながらスパツタを行うと形
成時に熱ダメージに起因されると思われる表面の
凹凸が生じ易いためである。 第2層目の軟磁性膜形成時の円筒状キヤンの温
度としては60℃以上に設定する必要があり、90℃
以上が好ましい。 一方、Co−Cr膜の形成時には所望のHc(垂直)
を得るために円筒状キヤンの温度を90℃以上に加
熱することが望ましく、また高Hc(垂直)の垂直
磁性膜を得るためには、120℃以下が特に望まし
い。 また、本発明における両面重層型垂直磁化媒体
は軟磁性体高透磁率層と垂直磁化膜層を有するも
のであり、これ以外にも必要に応じて、下地層、
中間層、オーバコート層を含んでいてもよい。 また、必要に応じて垂直磁化層を多層に設けて
もよい。 次に本発明について実施例と比較例で説明す
る。 〔実施例〕 第1図に図示される両面連続スパツター装置を
用いて両面重層型垂直磁化媒体を作成した。 50ミクロン厚のロール状のPFTフイルムを送
出軸71にセツトし、中間ローラ75〜82、及
び円筒状キヤン72,73を経て巻取軸74に巻
取られるようにした。真空槽は送出室51、スパ
ツタ室52、巻取室53の3つに大別し各室は隔
壁54,55で仕切り、各室はそれぞれ排気系5
6,57及び58,59により排気した。スパツ
タ室にはパーマロイターゲツト(Ni78.5−Fe21.5
重量%)を有するDCプレーナマグネトロン方式
のスパツタカソード91,93、及びCo−Crタ
ーゲツト(Co82−Cr18重量%)を有するDCブレ
ーナマグネトロン方式のスパツターカソード9
2,94を設けた。 かかるスパツタ装置のスパツター室内の1×
10-6torr以下の圧力まで真空排気した後、ガス導
入系60によりArガスを導入し、約3×10-3torr
に維持した。送出軸71より40mm/minの搬送速
度で送出されたPETフイルム上に、まず一定温
度に設定されたキヤン72の位置でスパツターカ
ソード91により片面の面(0面)に特定の膜厚
のパーマロイ膜を形成した。続いて同じ温度に設
定されたキヤン73の位置でスパツターカソード
93によりもう一方の面(1面)に0面と同じ膜
厚のパーマロイ膜を形成し、巻取軸74で巻取り
第1層目のパーマロイ膜を作成した。 このように両面を第1のパーマロイ膜で被覆さ
れたPETフイルムを逆転して巻取軸74から送
り出し、ある温度に設定されたキヤン73の位置
でスパツタカソード93により1面にある膜厚の
パーマロイ膜を形成し、続いて同じ温度に設定さ
れたキヤン72の位置でスパツタカソード91に
より0面にある膜厚のパーマロイ膜を形成し送出
軸71で巻取つた。 このようにして両面をパーマロイ膜で被覆され
たPETフイルムを、再び逆転して搬送し、120℃
に設定されたキヤン72の位置でスパツターカソ
ード92により0面に約2700AのCo−Cr膜を形
成し、続いて同じ温度に設定されたキヤン73の
位置でスパツターカソード94により1面に約
2700AのCo−Cr膜を形成し巻取軸74に巻取つ
た。 このようにして得られた両面重層型垂直磁化膜
を5 1/4″のFDに打ち抜き表面状態の観察と、電
磁変換特性の測定を行つた。 第1及び第2のパーマロイ作成時のキヤン温
度、膜厚、作成した媒体の表面性及びび電磁変換
特性のうちのモデエレーシヨンの測定結果を第1
表A、B示した。ここでモデエレーシヨンは再生
出力の最大をVmax、最小をVminて記した時 Vmax−Vmin/Vmax+Vminで表わした。 比較例 1 上記実施例と同じ装置を用い同じ方法で垂直磁
化媒体を作成した。但し、パーマロイ膜作成時の
キヤン温度膜厚は実施例と異なつている。 作成した媒体を実施例と同方法で評価を行つ
た。結果を第1表C、Dに示した。 比較例 2第 実施例と同じ装置を用いて垂直磁化媒体を作成
した。 かかるスパツター装置のスパツター室内を1×
10(−6)torr以下の圧力まで真空排気した後、
ガス導入系60よりArガスを導入し、約3×10
(−3)torrに維持した。送出軸71より40mm/
minの搬送速度で送出されたPETフイルム上に、
まず一定温度に設定されたキヤン72の位置でス
パツターカソード91により片面の面(0面)に
約5000Aのパーマロイ膜を形成した。続いて同じ
温度に設定されたキヤン73の位置でスパツター
カソード93によりもう一方の面(1面)に約
5000Aのパーマロイ膜を形成し、巻取軸74で巻
取つた。 ここで、キヤンの温度は、20、30、50、60℃の
4水準に選んだ。 このようにして両面をパーマロイ膜で被覆され
たPETフイルムを、再び逆転して搬送し、一定
温度に設定されたキヤン73の位置でスパツター
カソード94により1面に約2700ÅのCo−Cr膜
を形成し、続いて同じ温度に設定されたキヤン7
2の位置でスパツターカソード92により0面に
約2700AのCo−Cr膜を形成し送出軸71に巻取
つた。ここで、キヤンの温度は、120℃とした。 このようにして得られた両面複合型垂直磁化膜
を実施例と同じ方法により評価した。 結果を第1表のE−H及び第3図に示した。図
中の斜線部は表面性が良好でない領域を表してい
る。第3図は両面重層型垂直磁化記録媒体を作る
場合、比較例のようにパーマロイ膜を単層とする
場合には良好なモジユレーシヨンと良好な表面性
が両立する領域は存在しないことを示している。
このように本発明によれば、表面性が良好で優
れた電磁変換特性を有し、表裏共特性がそろつた
垂直磁化媒体を高得率で製造することが可能とな
り、実用的価値は極めて大である。
れた電磁変換特性を有し、表裏共特性がそろつた
垂直磁化媒体を高得率で製造することが可能とな
り、実用的価値は極めて大である。
第1図は本発明に用いられるスパツタ装置の一
例を示す説明図、第2図は従来のスパツタ方式に
用いられる装置を示す説明図、第3図は比較例2
により作つた両面重層型垂直磁化記録媒体のキヤ
ン温度とモジユレーシヨン及び表面性との関係を
示すグラフである。 52……スパツタ室、72,73……円筒状キ
ヤン、91,93……パーマロイターゲツト用カ
ソード、92,94……Co−Crターゲツト用カ
ソード。
例を示す説明図、第2図は従来のスパツタ方式に
用いられる装置を示す説明図、第3図は比較例2
により作つた両面重層型垂直磁化記録媒体のキヤ
ン温度とモジユレーシヨン及び表面性との関係を
示すグラフである。 52……スパツタ室、72,73……円筒状キ
ヤン、91,93……パーマロイターゲツト用カ
ソード、92,94……Co−Crターゲツト用カ
ソード。
Claims (1)
- 1 円筒状キヤンに沿つて走行しつつあるフイル
ム状支持体の両面に軟磁性膜とCo−Crを主成分
とする垂直磁化膜とを蒸着又はスパツタによつて
形成することからなる垂直磁化記録媒体の製造方
法において、30℃以下に冷却された円筒状キヤン
の周囲に配置された軟磁性用スパツタ源により、
前記フイルム状支持体の両面に第1の軟磁性膜を
形成し、次いで、60℃以上に加熱された円筒状キ
ヤンの周囲に配置された軟磁性膜用蒸着又はスパ
ツタ源により第2の軟磁性膜を、支持体両面に形
成された前記第1の軟磁性膜の上に形成し、次い
で、Co−Crを主成分とする垂直磁化膜を形成す
ることを特徴とする垂直磁化記録媒体の製造方
法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27064984A JPS61148625A (ja) | 1984-12-24 | 1984-12-24 | 垂直磁化記録媒体の製造方法 |
US06/809,828 US4717592A (en) | 1984-12-24 | 1985-12-17 | Vertical magnetization type recording medium and manufacturing method therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27064984A JPS61148625A (ja) | 1984-12-24 | 1984-12-24 | 垂直磁化記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61148625A JPS61148625A (ja) | 1986-07-07 |
JPH0548530B2 true JPH0548530B2 (ja) | 1993-07-21 |
Family
ID=17489029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27064984A Granted JPS61148625A (ja) | 1984-12-24 | 1984-12-24 | 垂直磁化記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61148625A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01166324A (ja) * | 1987-12-22 | 1989-06-30 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
-
1984
- 1984-12-24 JP JP27064984A patent/JPS61148625A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61148625A (ja) | 1986-07-07 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |