JPH0989175A - 埋設可撓継手およびその製造方法 - Google Patents

埋設可撓継手およびその製造方法

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JPH0989175A
JPH0989175A JP7276305A JP27630595A JPH0989175A JP H0989175 A JPH0989175 A JP H0989175A JP 7276305 A JP7276305 A JP 7276305A JP 27630595 A JP27630595 A JP 27630595A JP H0989175 A JPH0989175 A JP H0989175A
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Shizuo Yokobori
志津雄 横堀
Shinkichi Ishizaka
信吉 石坂
Eiji Nishikawa
英司 西川
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 内外面ゴム層間にリング部材および繊維
補強層が設けられた埋設可撓継手において、該継手の円
筒状胴壁の断面中央部に所定ピッチを有するコイル(螺
旋状)補強線材が配置され、該コイル補強線材の内側お
よび外側にゴム被覆繊維補強層が設けられ、さらに円筒
状胴壁が該コイル補強線間において外周方向に膨らんだ
形状を有する外力に追随して変位の容易な埋設可撓継
手。 【効果】 埋設管に接続されたときは、地震時またはそ
の他の外力による地盤の管軸方向あるいは管軸直角方向
の変位に容易に追随して変位することができる。またこ
の発明の製造方法においても、従来のものにみられた単
独の補強リングを一個づつ繊維補強層周面状に嵌めて所
定位置に配列するといった煩わしい作業を省くことがで
きた。さらに螺旋状の線材を用いることにより、より小
さい外力荷重でよく変位する可撓継手を得ることができ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】この発明は、地震などの地
盤の変動に追随して変位することができる可撓継手に関
し、さらに詳しくは、通水管路、特に上下水道等の通水
管路の埋設管の接続に用いられる耐震性埋設可撓継手お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から上水道、下水道等の通水管路等
の地中に埋設された管路の接続に用いられる可撓継手と
しては、図9〜11に示すようなものが知られている。
図9のものは、内層2と外層3からなるゴム層の内部に
鋼製リング7および第1、第2補強繊維層4、5が設け
られ、補強リング8の端部がフランジ10に固定されて
内周面が平滑に形成されたもの、図10は、内外ゴム層
2、3の内部中央部に1個の鋼製リング7および補強層
4、5が設けられ、これらからなる円筒状本体胴壁が外
側に膨らんだ隆起形状に形成されたものおよび図11は
内外ゴム層2、3の内部に補強層4、5を設けて円筒状
継手本体を形成し、その円筒状胴壁が外側に膨らんで球
状隆起が2個連結し、その谷部に鋼製リング又はビード
の束が設けられてなるものである。
【0003】他方、これら継手を含む上下水道などの埋
設管路は過去の大地震のたびに大きな被害を受け、その
調査・研究がなされた結果、埋設管路の主要な被害要因
として、(1)地形・地盤の変化部における地盤の相対
変位、すなわち地盤のひずみ、(2)液状化による地盤
の亀裂、陥没、隆起および側方移動、(3)人工地盤の
境界部における地盤のひずみおよびそれに起因する亀裂
と段差、(4)管軸と震央方向の関係などがあげられて
いる。
【0004】そして、地震外力がこれら埋設管路などの
線状地中構造物に変形とひずみを与える機構も解明が進
められ、地中構造物の変形とひずみは、地震の慣性力に
よるものではなく、構造物周辺の地表面に沿った地盤の
ひずみに支配されることが明らかにされている。
【0005】さらに、1995年阪神・淡路大地震によ
り、上下水道の埋設管路が壊滅的な被害を受けたことか
ら、水道管および継手の耐震性に関して再検討されるに
いたり、地震力に耐えるこれらの埋設管路部材の開発が
望まれるようになった。以上のような大きな外力を有す
る地震力からくる地盤のひずみに対して、前記従来の可
撓継手はその力学的強度を維持し、可撓継手としての機
能を充分に発揮することは困難な状態にある。
【0006】すなわち、上記従来の可撓継手図9の場
合、補強繊維層中の繊維の許容伸び率が3〜7%である
ため、継手が大きな外力を受けて伸ばされようとして
も、繊維は外力によるゴム層の伸びに追随できず、分離
して破断するにいたる。従ってこのような、補強繊維の
許容伸び率を超える大きな伸びの変位を受ける所に使用
する場合は、その伸びの変位量を吸収するに充分な長さ
をもつ継手を必要とした。その結果、長さの増加分に起
因したコストアップ、施工作業の不便、不具合さ、圧縮
時の座屈、屈曲などは避けられなかった。また図10の
ものは、継手の円筒状胴壁が外側に膨らんだ伸縮可能な
球形隆起状に形成されているので、外力により変位を受
けた場合、継手本体はこの球形隆起した胴壁が真直ぐに
伸び切るまでは変位に追随するが、完全に伸ばされたと
きには、胴壁径が縮小するため、ゴム層・補強層と鋼製
リングとが分離し、胴壁の破壊を起こし、使用不可能と
なる。さらに図11に示したものは、伸縮、柔軟性を付
与するために2つの球形隆起部を設け、小谷部に鋼製リ
ング又はビード束を配置して強固に固定したものであ
る。しかし、図10のものに比べ改良されてはいるが、
依然として、胴壁の許容伸び限度を超える大きな外力に
よる変位には追随できない。
【0007】このように、埋設可撓継手は、地震時に
は、地震力によって惹き起こされる地盤ひずみによる管
軸方向への伸長又は圧縮、あるいは半径方向への変形お
よび鉛直軸まわりの曲げ(管軸直角方向の曲げ)などの
作用を受けるため、図9〜10に示す従来の管継手で
は、地盤の相対変位の振幅の方向に変位し、、引き伸ば
されて、鋼製リングの分離、補強リング部の離脱を起こ
して、継手から埋設管が外れる事故が生ずる可能性が大
きい。
【0008】他方、製造面からみても、図9に示すもの
は、鋼製リングを補強層周面上に軸線方向の全体にわた
って配置するとき、鋼製リングを単独に1個づつ位置決
めして複数個配列しなければならないので、多くの時間
を要し、その上成形時に位置ずれを起こしやすいという
不具合もあった。また、図10のものも同じく配置され
た鋼製リングが成形時に位置ずれを起こしやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
点に鑑みてなされたものであって、地震力による地盤の
ひずみに追随して変位し、継手部分が接続埋設管から外
れを生じない締結機能を有し、さらにその締結機械的強
度は継手構成部材の分離、剥離などを生じさせないよう
に、該構成部材を設計し、容易に設定できる埋設可撓継
手を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
内外面ゴム層間にリング部材およびゴム被覆繊維補強層
が設けられてなる埋設可撓継手において、該継手の円筒
状胴壁の断面中央部に所定ピッチを有するコイル補強線
材を配置し、該コイル補強線材の内側および外側にゴム
被覆繊維補強層を設け、さらに円筒状胴壁を該コイル補
強線材間において外周方向に膨らませた形状を有する外
力に追随して変位の容易な埋設可撓継手をその要旨とす
るものである。
【0011】また、この発明の可撓継手の製造方法は、
マンドレルに内面ゴム層および内側ゴム被覆繊維補強層
を積層し、該ゴム被覆繊維補強層周面上に長手方向全体
にわたってコイル補強線材を配置し、該補強線材のピッ
チ間を埋めるための中間ゴム層、外側ゴム被覆繊維補強
層及び外面ゴム層を設けて円筒状成形体を形成した後、
該成形体とマンドレルの間に空気圧または水圧を加えな
がら、該成形体を軸方向に圧縮して、コイル補強線材間
の円筒状胴壁を外周方向に膨らませ、さらに加硫するこ
とを要旨とする。
【0012】
【作用】この発明の可撓継手によれば、継手の円筒状胴
壁の断面中央部に伸長可能なコイル補強線材が配置さ
れ、しかもそのコイル補強線材間の円筒状胴壁が外周方
向に膨らんだアーチ形状に形成されているので、水道管
に接続して地中に埋設されているとき、大地震力による
周辺地盤の相対変位、すなわち地盤の縦ずれ、横ずれな
どの外力により埋設管の管軸方向への引張りまたは圧
縮、あるいは管軸直角方向への変位または曲げなどの作
用を受けても、配置されたコイル補強線材およびそれと
一体化された伸長自由な蛇腹状胴壁とがこれらの作用に
追随して自在に変位し、管軸方向に直線状または段差状
に伸長し、あるいは管軸直角方向に変位または彎曲する
ことができる。このような大きな外力を受けても、コイ
ル補強線材および蛇腹状胴壁とが大きな伸長および彎曲
の作用を有することがこの発明の特徴である。
【0013】また、この発明の製造方法によれば、補強
リングの代わりに所定ピッチを有するコイル補強線材を
用い、継手の円筒体内周部を構成する内側ゴム被覆繊維
補強層周面上に軸線方向全体にわたって嵌め通せば、容
易に所定位置に配置することができ、その後に積層成形
した円筒状成形体を成形体とマンドレルの間に空気圧ま
たは水圧を加えながら、軸方向に圧縮すれば、コイル補
強線材間の円筒状胴壁が外周方向に膨らんで、アーチ形
状を形成し、さらに加硫すれば可撓継手製品が得られ
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照し、この発明の一実施例を
詳細に説明する。図1は本発明の可撓継手1の部分欠切
断面を示す側面図である。すなわち、この可撓継手1
は、内外面ゴム層2、3からなる円筒状胴壁の断面中央
部にコイル補強線材7が配置され、そのコイル補強線材
7の内側および外側にゴム被覆繊維補強層4、5が設け
られ、さらに前記胴壁がコイル補強線材7間において外
周方向に膨らんだ形状に形成されて可撓部が構成され、
その両端部がフランジ10に固定されてなるものであ
る。
【0015】内外面ゴム層2、3はゴム配合物からなる
ものであって、公知の主材料および副資材を使用する。
ゴム層は予め成形されたゴムシートを積層して形成す
る。
【0016】ゴム被覆繊維補強層4、5は、繊維からな
るすだれ織布に未加硫ゴムをトッピング処理したものを
内面ゴム層2の上、及びコイル補強線材7、中間ゴム層
6の上に、継手の軸線に対し、所定の成形角度で繊維方
向が交叉するように交互に偶数枚(プライ)巻付け、積
層して形成される。 ゴム被覆繊維補強層4、5に使用
する繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アラミ
ド、カーボンなどの有機繊維およびガラス、スチールな
どの無機、金属繊維などがあげられる。
【0017】中間ゴム層6は、ゴム配合物からなるもの
であって、コイル補強線材7を固定するとともに外周方
向に膨らんだア−チ形状の胴壁の伸長・彎曲作用を容易
にする。
【0018】コイル補強線材7は、線材またはその集束
体が所定ピッチで連続的に螺旋状に巻かれたコイルであ
って、小さいばね定数を有していて、継手円筒状胴壁の
ア−チ形状隆起部の伸びとともに継手軸方向に容易に変
位するものである。このコイル補強線材7は、地震時の
地盤ひずみから継手の変位量を予測し、埋設管径に応じ
て、好ましい横弾性係数そのほかの機械的特性を有する
線材を適宜に選択し、線径、巻数等を決定し、所定のば
ね定数が得られるように設計し、製作される。そして、
このコイル補強線材7を形成する線材としては、弾性限
度の高い金属線材料、たとえば、ばね鋼線、ピアノ線な
どのばね用炭素鋼線、ステンレス鋼線などのばね用合金
鋼線、またはりん青銅線などのばね用銅合金線などの単
線あるいはその集束体を用いることができる。このコイ
ル補強線材7は、製造時には形成された内側ゴム被覆繊
維補強層4の外周面上にその端部から軸方向に嵌め通さ
れて長手方向全体にわたって配置される。
【0019】端部リング8は、図5(a)、(b)およ
び(c)に示すように継手本体の両端部に埋設されて、
内外ゴム被覆繊維補強層4、5の両端縁部のいずれか、
または両方をフランジニップル9の突起部に押しつけ、
巻き上げて固定するものである。このリング8として
は、ワイヤリング、ビ−ドワイヤまたはその集束体など
を用いることができる。
【0020】ニップル9は、後述する製造方法でマンド
レル(芯型)にゴムシートを巻付けて内面ゴム層2を形
成した後、そのゴム層2の両端部に密着するようにマン
ドレルに嵌め込まれて、芯型の一部を構成するととも
に、積層成形後はフランジに溶接されて継手の構成部材
となる。
【0021】フランジ10は、継手本体の両端部に固定
されたニップル9に溶接により接合される。そして、配
管施工時には、埋設管フランジにボルト締結などにより
接続される。なお、フランジ10を使用せずに、ニップ
ル9を接続すべき配管に直接溶接する場合もある。
【0022】この埋設管撓継手の製造方法は、図2に示
すように、まず、マンドレル11の表面に、所定の幅の
ゴムシートを巻付け、突き合わせ部を接着剤などで接合
して円筒状の内面ゴム層2をつくる。また、ゴムシート
の代わりにゴムチューブを用いてもよく、この場合は接
合作業を省くことができる。そして、この内面ゴム層2
の両端部に、予めゴム層との接触部に接着剤処理を施し
たニップル9をマンドレル11の両端から押し込み、所
定の間隔に位置させ、端面同士を接着する。
【0023】次に、図3に示すように、予め所定の幅に
裁断されたトッピング処理繊維コード12を内面ゴム層
2の表面に、継手の軸線に対し所定の成形角度ψで繊維
方向13が交叉するように、交互に偶数プライ巻付け、
積層する。なお、トッピング処理繊維コードの積層プラ
イ数は、継手の設計口径、内圧、補強繊維、コイル補強
線材などの組み合わせによって、適宜に選択、決定す
る。
【0024】続いて、図4(a)に示すようにこの内側
ゴム被覆繊維補強層4の周面上に予め形成した所定ピッ
チPを有するコイル補強線材7を該ゴム層4の一端から
その表面を滑らすように嵌め込んで、長手方向全体にわ
たって配置する。この場合、ゴム層4の表面、またはコ
イル補強線材7に接着剤処理を施してもよい。またコイ
ル補強線材7のピッチPは一定であるが、端部はピッチ
を変えてもよい。なお、コイル補強線材7は図4(b)
に示すように、連続したコイルを所定長さで切断した形
のものも使用できる。
【0025】さらに、図6に示すように、この内側ゴム
被覆繊維補強層4の表面に、ゴムシート6をコイル補強
線材7のピッチ間を埋めるように巻付け、中間ゴム層6
をつくる。
【0026】その後、中間ゴム層6の表面に、外側ゴム
被覆繊維補強層5を内側ゴム被覆繊維補強層4と同じ構
成と方法で形成し、その内外側ゴム被覆繊維補強層4、
5の両端縁部を端部リング8に巻き上げ、フランジニッ
プル9の突起部で係り止めをする。そして、この外側ゴ
ム被覆繊維補強層5の表面にゴムシートを巻き、接合し
て外面ゴム層3をつくる。
【0027】このようにして得られた、図6に示すニッ
プル9付きの円筒成形体を、図7及び8に示すように、
その成形体とマンドレル11との間に空気圧又は水圧を
加えながら、軸方向に圧縮して、コイル補強線材7間の
円筒状胴壁を外周方向に膨らませて、アーチ形状に成形
する。そして、このアーチ形状胴壁の外周面を布ラッピ
ングまたは金型で締め付けて加硫を行った後、マンドレ
ル11を引き抜き、成形体端部ニップル9に所定のフラ
ンジ10を溶接して接合する。
【0028】なお、図5(a)、(b)および(c)に
示すように、内外ゴム被覆繊維補強層4、5を端部リン
グ8に固定する方法は、両補強層4および5を巻き上げ
て固定してもよいし、内側ゴム被覆繊維補強層4のみを
巻き上げてもよい。またリング8はビードワイヤーリン
グの束を用いてもよい。
【0029】比較例1 直径200mmマンドレルに厚さ10mmの内面ゴムシ
ートを軸線に対し成形角度50°で巻きつけ、接合した
後、引張強さ180kgf/cm2のトッピング処理ポ
リエステルコードを成形角度50°で交互に4プライ積
層し、この外周面上に線径10mmの独立した鋼線リン
グをピッチ50mmで10本配列し、その後、再び前記
のトッピング処理ポリエステルコードを4プライ、さら
にその表面に厚さ5mmの外面ゴムシートを成形角度5
0°で積層し、加硫して可撓部長さ500mmの継手サ
ンプルを得た。このサンンプルを内圧10kgf/cm
2で耐圧試験を行ったところ破断時の変位量は350m
mであった。また、図12に示す変位(偏心)特性テス
トによる垂直方向の変位量に対する荷重、すなわち偏心
反力Wは変位量δ200mmのとき、3800kgfで
あった。
【0030】実施例1 この発明によるサンプル成形方法では、線径10mmの
ピッチ65mmのコイル補強鋼線を用いること及び加硫
前に作用させる水圧を8kgf/cm2とし、ピッチが
50mmになるように未加硫成形体の全長を圧縮して、
アーチ形状を形成させたことを除いては、比較例と同じ
方法で作成しサンプルを得た。得られたサンプルについ
て同様のテストを行ったところ、破断時変位量は800
mmであり、また、偏心反力は変位量200mmのとき
1400kgfであった。
【0031】この発明の実施例で得られた継手の偏心反
力(応力)−変位量曲線を比較例とともに図13に示
す。図13及び実験結果から明らかなように、本発明に
より得られる可撓継手は比較例として示した従来の継手
と比較して、伸び率、引張強さ、破断強さ等の力学的特
性に著しい向上がみられた。実用的強度を支配する伸び
と引張強さが大幅に増大したことは、外力による地盤ひ
ずみの吸収を容易ならしめ、これが実用的強度の増加に
つながり、耐久性の向上が期待される。特に、本発明に
よるものは、従来のものに比べて、同一量の変位に要す
る偏心反力はその1/2〜1/3と小さい。この管軸直
角方向の変位を起こすための偏心反力が小さいことは、
地震時の地盤の埋設管軸直角方向の変位にも十分追随が
可能であることを示唆している。これは、好ましい横弾
性係数を有し、ばね定数の小さいコイル補強線材及びこ
れと一体化されたアーチ形状の胴壁との構成が大きく寄
与しているものと推測される。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明の可撓
継手によれば、継手の円筒状胴壁の断面中央部に大きく
伸長可能なコイル補強線材が配置されるとともに、その
コイル補強線材間の胴壁が外周方向に膨らんだアーチ形
状の構造とすることにより、埋設管に接続されたとき
は、地震時またはその他の外力による地盤の管軸方向あ
るいは管軸直角方向の変位に容易に追随して変位するこ
とができる。またこの発明の製造方法においても、所定
ピッチを有するコイル補強線材を用いたので、従来のも
のにみられた単独の補強リングを一個づつ繊維補強層周
面上に嵌めて所定位置に配列するといった煩わしい作業
を省くことができた。また、成形時の補強リングの位置
ずれを防ぐことも可能となった。さらに螺旋状の線材、
すなわちコイルリングを用いることにより、ばね定数を
適宜に小さく設計することによって、より小さい外力荷
重でよく変位する可撓継手を得ることができたなどの多
くの利点をもつ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可撓継手の構成を示す部分破断側面図
である
【図2】マンドレルに内面ゴム層およびニップルを装着
した状態を示す部分破断側面図である。
【図3】内面ゴム層に内側ゴム被覆繊維補強シートを巻
回・積層する状態を示す部分破断側面図である。
【図4】(a)内側ゴム被覆繊維補強層にコイル補強線
材を配置した状態を示す側面図である。 (b)連続したコイルを所定長さで切断した形のコイル
補強線材を配置した場合を示す。
【図5】内外側ゴム被覆繊維補強層を端部リングに巻き
上げ固定する状態を示す要部断面図である。
【図6】内外面ゴム層、内外側ゴム被覆繊維補強層、コ
イル補強線材、中間ゴム層及び内外ゴム被覆繊維補強層
の端部リング固定した積層成形体の部分破断面図であ
る。
【図7】内外面ゴム層、内外側ゴム被覆繊維補強層、コ
イル補強線材および中間ゴム層の配置・積層成型体を圧
縮して胴壁を膨らませた状態を示す部分破断側面図であ
る。
【図8】積層成型体を圧縮して胴壁を膨らませた状態を
示す胴壁の要部断面図である。
【図9】従来の可撓継手を示す部分破断側面図である。
【図10】従来の可撓継手を示す部分破断側面図であ
る。
【図11】従来の可撓継手を示す部分破断側面図であ
る。
【図12】埋設可撓継手の変位(偏心)特性の考え方を
示す図である。
【図13】本発明の実施例で得られた可撓継手の偏心反
力−変位曲線を比較例とともに示した図である。
【符号の説明】
1 本発明の可撓継手 2 内面ゴム層 3 外面ゴム層 4 内側ゴム被覆繊維補強層(従来技術では第1繊維補
強層) 5 外側ゴム被覆繊維補強層(従来技術では第2繊維補
強層) 6 中間ゴム層 7 コイル補強線材(従来技術では鋼製リング) 8 端部リング(従来技術では補強リング) 9 ニップル 10 フランジ 11 マンドレル 12 トッピング処理繊維コード 13 繊維方向 ψ 成形角度 p ピッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内外面ゴム層間にリング部材および繊維
    補強層が設けられた埋設可撓継手において、該継手の円
    筒状胴壁の断面中央部に所定ピッチを有するコイル(螺
    旋状)補強線材が配置され、該コイル補強線材の内側お
    よび外側にゴム被覆繊維補強層が設けられ、さらに円筒
    状胴壁が該コイル補強線間において外周方向に膨らんだ
    形状を有する外力に追随して変位の容易な埋設可撓継
    手。
  2. 【請求項2】マンドレル(芯型)に内面ゴム層、および
    内側ゴム被覆繊維補強層を積層し、該内側ゴム被覆繊維
    補強層周面上に長手方向全体にわたってコイル補強線材
    を配置し、該補強線材のピッチ間を埋めるための中間ゴ
    ム層、外側ゴム被覆繊維補強層および外面ゴム層を設け
    て円筒状成形体を形成した後、該成形体とマンドレルの
    間に空気圧または水圧を加えながら、該成形体を軸方向
    に圧縮して、コイル補強線材間の円筒状胴壁を外周方向
    に膨らませ、さらに加硫することを特徴とする埋設可撓
    継手の製造方法。
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