JP4880207B2 - ゴム製筒体 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば駆動軸から従動軸にトルクを伝達するための弾性軸継手に装備されるゴム製筒体、このゴム製筒体を構成するゴム膜およびこれらの製造方法に関するものである。
一般に、駆動軸と従動軸との連結部には、駆動軸から従動軸にトルクを伝達するための軸継手が設けられている。この軸継手としては、衝撃の緩和や、振動の減衰、駆動軸および従動軸の設置誤差の吸収などを目的とする弾性体を備えた弾性軸継手を採用することが多く、その弾性体を介してトルクを伝達するようになっている(例えば特許文献1)。
図9に特許文献1の弾性軸継手を示す。この弾性軸継手は、駆動軸に固定されるハブ101と従動軸に固定されるハブ102とをリング状の弾性体103で連結し、この弾性体103を介して、原動軸の回転を従動軸に伝達するようになっている。
ところで、トルクを伝達させる弾性体として、その中心軸方向における中央部が外方に膨らんだタイヤ状のゴム製筒体を採用し、その中心軸方向における両端に駆動軸又は従動軸に装着される金具を締結することがある。このタイヤ状のゴム製筒体は、中心軸方向およびこれに直交する2方向(X、Y、Zの3方向)に変形しやすく、駆動軸および従動軸の相対変位の変位可能量を大きく設定することができる。
さらに、ゴム製筒体の周方向の一箇所に分断部を設けることにより、あらかじめ駆動軸および従動軸を位置決めして、その側方からゴム製筒体を後付けすることができるので、ゴム製筒体の装着を簡単にすることができる。
図10に示すように、タイヤ状のゴム製筒体104を構成するゴム膜105には、その強度および耐久性を高めるための補強コードが埋設される。補強コードを埋設するための手法としては、ゴム膜105を構成する外面ゴムおよび内面ゴム間に、複数の補強コードを有するプライ106を介在させることが多い。
プライ106は、平行に並べた複数の補強コードを形状保持用の横糸で繋いでスダレコードを構成し、これを薄いシート状のゴムで包んだものであり、外面ゴムおよび内面ゴム間に、バイアス方向が互いに交差する複数層に設けられる。図10(a)は、複数枚のプライ106を積層した構造であり、図10(b)は、1枚のプライ106をビードリング107に引っ掛けるように折り返した構造である。
実用新案登録第3066703号(段落番号0009、0012、第1図)
ところが、図10(a)および図10(b)のいずれの構造においても、ゴム製筒体の全周に補強コードのコードエンドが存在することになる。このコードエンドは、補強コードの連続性が損なわれる部位であり、補強コードとゴムとの一体性が損なわれたり、変形や応力の不均一が生じたり、疲労性能が低下したりするなど、ゴム製筒体の構造上の弱点となりやすく、これによってゴム製筒体の伝達可能なトルクが小さくなりやすい。
これに対して、プライの枚数を多くしてゴム膜をより強固に補強することにより、伝達可能なトルクを所定の大きさに設定することが考えられるが、ゴム膜が厚肉になる分、ゴム製筒体が重くなって動力のロスが大きくなる。また、ゴム膜を厚肉化することにより、厚さ方向に変形しやすくなるので、ゴム膜の金具への締結力が弱くなりやすく、回転時の遠心力によってゴム製筒体の金具からの離脱が生じやすくなるおそれがある。
本発明は、厚肉化することなく、より大きなトルクを伝達可能なゴム製筒体、このゴム製筒体を構成するゴム膜およびこれらの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明が提供するゴム膜は、バイアス方向に傾斜する補強コードを埋設してなる二層の補強コード層を有するものであり、複数の補強コードを略平行に並べてなる補強コードの束を構成して、この補強コードの束を当該ゴム膜の長さ方向に螺旋状に巻き付け、これを当該ゴム膜の幅方向両縁部で折り畳んだものである。これにより、表裏二層の補強コード層を形成すると共に、この二層の補強コード層に埋設した補強コード同士を連続させ、かつ、その二層の補強コード層のそれぞれのバイアス方向を互いに交差するように設定している。
この構成によれば、補強コードがその束を螺旋状に巻き付けたものを折り畳んだ状態になっているので、二層の補強コード層に埋設された補強コード同士が連続し、補強コードの両端を除いてコードエンドのない構造となる。これにより、ゴム膜の構造上の弱点をなくすことができるので、二層の補強コード層のみによってゴム膜を強固に補強することができ、ゴム膜を厚肉化することなく、その強度および耐久性を高めることができる。
なお、一束の補強コードの幅は、一束当たりの本数および間隔を調節することにより設定することができ、補強コードの束を所定の角度のバイアス方向に傾斜させて螺旋状に巻き付けた状態で、隣り合う束と束との間隔あるいはラップ長が所定の大きさになるように設定すればよい。
ゴム膜の両縁部に一対のビードを設けて、この一対のビード間に架け渡すように補強コードの束を螺旋状に巻き付ければ、ビードによって補強コードを係止することができ、補強コードとゴムとをより強固に一体化することができる。
ゴム膜の長さ方向両端部を対向させて、周方向の一箇所に分断部を有する筒体を構成することにより、その中心軸方向における中央部が外方に膨らんだタイヤ状のゴム製筒体を構成する。このゴム製筒体は、中心軸方向およびこれと直交する2方向(X、Y、Zの3方向)の変形可能量を大きく設定できると共に、軸部材への側方からの装着が可能である。ゴム製筒体を構成するゴム膜の強度および耐久性を高めることにより、ゴム製筒体の伝達可能なトルクを大きく設定することができる。
ゴム製筒体の中心軸方向における両端に、駆動軸又は従動軸に連結される金具を締結することにより弾性軸継手を構成する。この弾性軸継手は、伝達可能なトルクを大きく設定しつつ、ゴム製筒体を薄肉化して軽量化を図れるので、動力のロスを小さくすることができる。さらに、薄肉化したゴム製筒体は、厚さ方向に変形しにくいので、金具への締結力を高めることができる。
また、本発明は、補強コードを埋設してなる補強コード層を有するゴム膜を製造するゴム膜の製造方法を提供する。
その手順を具体的に説明すると、まず、マンドレルに、略平行に並べた複数の補強コードをシート状のゴムで包んでなるプライを巻き付けて、その外側に未加硫ゴムを巻き付け、これをマンドレルから取り外して直管状の未加硫ゴム管を構成する。次いで、未加硫ゴム管を平坦に押し潰すことにより、二層の補強コード層を有すると共に、該二層の補強コード層に埋設された補強コード同士が連続する未加硫ゴム膜を形成した後、その未加硫ゴムを加硫成形する。
この構成によれば、一枚のプライの巻き付けにより、二層の補強コード層を設けることができ、一枚の未加硫ゴムの巻き付けにより、内面未加硫ゴムおよび外面未加硫ゴムを配置することができる。これにより、プライおよび未加硫ゴムを配置する工程を半減させることができる。また、一つのゴム製筒体に成形する未加硫ゴム膜の複数倍の長さの未加硫ゴム膜を形成し、これを切断することにより、複数個の未加硫ゴム膜を同時に形成することができる。
ゴム膜の両縁部に一対のビードを設ける場合には、マンドレルの側面に軸方向に連続する溝を設けて、この溝にビードを装着しておくことにより、未加硫ゴム管の内部に一対のビードを配置する。ビードが未加硫ゴム膜の両縁部に位置するように未加硫ゴム管を押し潰せば、補強コードを一対のビード間に架け渡すように巻き付けることができる。
プライは、所定の長さおよび幅の長方形のシート状のものであってもよいが、補強コードの長さ方向と平行な帯状のプライを採用することができる。この帯状のプライをマンドレルに螺旋状に巻き付けることにより、未加硫ゴム管を押し潰す際に、バイアス方向が互いに交差する二層の補強コード層を形成する。
そうすれば、補強コードを二層の補強コード層に連続して埋設することができ、両端部を除いて補強コードのコードエンドをなくすことができる。また、プライの巻き数を増減させるだけで、種々の長さの未加硫ゴム管に補強コード層を設けることができ、一種類のプライによって様々な寸法のゴム膜の補強コード層を構成することができる。
未加硫ゴムを帯状に構成し、これをプライの外側に螺旋状に巻き付ければ、マンドレルの径と帯状の未加硫ゴムの巻き数とを増減させるだけで、種々の径および長さの未加硫ゴム管に未加硫ゴムを配置することができる。これにより、一種類の未加硫ゴムによって様々な寸法のゴム膜を構成することができる。
マンドレルに直接にプライを巻き付けてもよいが、マンドレルにインシュレータとしての内部未加硫ゴムを巻き付け、その外側にプライを巻き付けるようにしてもよい。そうすれば、二層の補強コード同士が直接に擦れないようにすることができる。
プライの構造としては、略平行に並べた複数の補強コードをシート状のゴムで包んだだけのものでもよいが、その複数の補強コードを形状保持用の横糸で互いに繋いでスダレコードを構成し、このスダレコードをシート状のゴムで包んだ構造を採用すれば、補強コードのずれをなくすことができ好適である。
また、本発明は、補強コードを埋設してなる補強コード層が設けられ、周方向の一箇所に分断部を有するゴム製筒体を製造するゴム製筒体の製造方法を提供する。
その手順は、上記のゴム膜の製造方法とほぼ同じであるが、二層の補強コード層を有すると共に、該二層の補強コード層に埋設された補強コード同士が連続する未加硫ゴム膜を形成した後、この未加硫ゴム膜をその長さ方向の両端部が対向するように内型の周りに巻き付けて、その未加硫ゴムを加硫成形する。マンドレルの径および長さを適宜選択して、未加硫ゴム膜の寸法を所定の大きさに設定することにより、様々な形状のゴム製筒体を形成することができる。
中心軸方向の中央部が膨らんだタイヤ状のゴム製筒体を形成するには、内型として中心軸方向の中央部が膨出する内型を用い、この内型の周りに巻き付ける際に未加硫ゴム膜を引っ張ることにより、未加硫ゴム膜を内型の形状になじませる。この場合、補強コードをバイアス方向に傾斜させていれば、中心軸方向の中央部における補強コードの間隔が広がることにより、中心軸方向の中央部が膨らむので、あらかじめ補強コードを埋設した未加硫ゴム膜を内型の形状になじませることができる。
以上のとおり、本発明によると、補強コードを二層の補強コード層に連続して埋設するので、構造上の弱点となりやすいコードエンドをなくし、二層の補強コード層のみによって、ゴム膜を強固に補強することができる。
これにより、弾性軸継手のゴム製筒体を構成するゴム膜の強度および耐久性を高めて、ゴム製筒体の伝達可能なトルクを大きく設定すると共に、ゴム膜を薄肉にして軽量化を図り、動力のロスを小さくすることができる。また、ゴム膜を薄肉にすることにより、金具への締結性を高めることができるので、金具からのゴム製筒体の離脱をより確実に防止でき、駆動軸から従動軸に伝達可能な回転をより高回転に設定することができる。
プライおよび未加硫ゴムからなる未加硫ゴム管を押し潰すことにより、二層のプライおよび未加硫ゴムを備えた未加硫ゴム膜を形成するので、プライおよび未加硫ゴムを配置する工数を半減することができる。また、プライおよび未加硫ゴムを帯状とし、これをマンドレルに螺旋状に巻き付けて未加硫ゴム管を構成するので、マンドレルの径とプライおよび未加硫ゴムの巻き数とを変えるだけで、種々の大きさの未加硫ゴム膜を形成することができ、製造設備の共通化を図ることができる。
以下、本発明に係るゴム製筒体を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係るゴム製筒体の斜視図、図2はゴム製筒体の要部断面図、図3はゴム製筒体を備えた弾性軸継手の断面図である。
ゴム製筒体1は、弾性軸継手に装備されるものであり、ゴム膜2の長さ方向両端部を対向させることにより、周方向の一箇所に分断部3を有する筒状に構成されている。このゴム製筒体1は、中心軸方向における中央部が軸直角方向外方に膨らんだタイヤ状とされ、中心軸方向および軸直角方向の変形可能量を大きく設定されている。
ゴム膜2には、バイアス方向に傾斜する補強コード4a、4bを埋設してなる二層の補強コード層が設けられ、外層側の補強コード4aおよび内層側の補強コード4bのバイアス方向が互いに交差するように設定されている。ここで、バイアス方向とは、ゴム膜2の長さ方向(ゴム製筒体1の周方向)に対して傾斜する方向である。
補強コード4a、4bは、その複数本を略平行に並べてなる束を構成し、この補強コード4a、4bの束が、ゴム膜2の両縁部(ゴム製筒体1の中心軸方向両端部)に設けられた一対のビード5の間に架け渡すように螺旋状に巻き付けられている。ビード5としては、例えばφ1の硬鋼線を9本束ねてゴムで被覆したものや、厚さが1mmで幅が4mmの鋼帯を3本束ねたもの、撚り線(ワイヤ)、スチールコードなどが採用される。
これにより、補強コード4a、4bの束がゴム膜2の両縁部で折り畳まれ、外層側の補強コード4aと内層側の補強コード4bとが連続して配置される。なお、ビード5を設けることなく、補強コード4a、4bの束をゴム膜2の両縁部で折り返すようにしてもよい。
バイアス方向の角度は、隣り合う束をそれぞれ構成する補強コード4a、4bのうちの対向するもの同士の間隔が所定の大きさになるように設定される。また、バイアス方向が所望の角度になるように、束を構成する補強コード4a、4bの本数および間隔が設定される。
ゴム製筒体1の中心軸方向における両端には、駆動軸6に連結される金具7と、従動軸8に連結される金具9とが締結され、ゴム製筒体1を介して駆動軸6の回転を従動軸8に伝達する弾性軸継手10を構成する。
金具7、9は、駆動軸6又は従動軸8を挿入するための中央穴を有する筒状とされ、その先端に形成されたフランジ11に圧力リング12をボルト13で締結することにより、フランジ11および圧力リング12間にゴム製筒体1の端部を挟持するようになっている。なお、ゴム製筒体1は、その分断部3を広げることにより、駆動軸6および従動軸8に装着された金具7、9のフランジ11に装着可能とされる。
次に、ゴム製筒体を製造する手順を説明する。図4〜図6はゴム製筒体を製造する手順を説明する図であり、便宜上、一連の流れを3つの図に分けて示している。図4にA工程およびB工程を示し、図5にC工程、D工程およびE工程を示し、図6にF工程およびG工程を示す。なお、図4〜図6における※は、各図の工程が互いに連続することを示す。
まず、A工程およびB工程(図4)では、例えば外径が80mmで長さが460mmの略円柱状のマンドレル14の側面に、軸方向に連続する溝15を設けておき、この溝15にビード5を装着する。なお、マンドレル14の外径を大きく設定することにより、ゴム製筒体1の中心軸方向の幅が大きくなり、マンドレル14の長さを長く設定することにより、ゴム製筒体1の周長が長くなる。
ビード5は、ゴム製筒体1およびゴム膜2の端部を構成する剛性体であり、直線状から円形状に変形可能なように、φ1の硬鋼線を9本ゴム被覆したもの5a、厚さが1mmで幅が4mmの鋼帯を3本束ねたもの5b、撚り線(ワイヤ)5cなどが採用される。なお、ビード5が不要な場合には、溝15のないマンドレル14を用いて、ビード5を装着することなく、次の工程に進めばよい。
C工程(図5)では、マンドレル14に帯状の内部未加硫ゴム16を螺旋状に巻き付け、その外側に帯状のプライ17を螺旋状に一層だけ巻き付ける。
内部未加硫ゴム16は、例えば厚さが3mmの天然ゴムからなり、例えば硬さが60度のインシュレータとしての内部ゴムに成形されるものである。なお、内部未加硫ゴム16を設けることなく、マンドレル14に直接にプライ17を巻き付けるようにしてもよい。
プライ17は、複数の補強コード4a、4bを略平行に並べてなる補強コード4a、4bの束を形状保持用の横糸で繋いでスダレコードを構成し、これをシート状の未加硫ゴムで包んで帯状に構成したものである。このプライ17は、例えばその厚さを1.1mmに設定され、その幅を173mmに設定することにより、マンドレル14の中心軸に対して50°の角度で傾斜する螺旋状に巻き付ける。
この例では、プライ17がわずかにラップしながら螺旋状に巻き付くようになっているが、隣り合う部分を突き合わせた状態、あるいは、わずかに隙間のある状態に巻き付けるようにしてもよい。
ここで、隣り合う部分を突き合わせて巻き付ける場合において、プライ17の幅を(b)、マンドレル14の外径を(φ)、マンドレル14の中心軸に対するバイアス方向の角度を(θ)とすると、b、φおよびθの関係は以下の式で表すことができる。
b=π・φ・cos(θ)
プライ17をラップさせながら巻き付ける場合には、プライ17の幅を上式で求められる値よりも大きく設定し、隙間をあけながら巻き付ける場合には、プライ17の幅を上式で求められる値よりも小さく設定すればよい。
補強コード4a、4bは、例えば径がφ0.7mm、破断強度が20kgf/本、破断伸びが20%のポリアミド製であり、プライ17の幅2.5cm当たりに22本の補強コード4a、4bを配置する。
D工程(図5)では、プライ17の外側に帯状の未加硫ゴム18を螺旋状に巻き付ける。ここで、未加硫ゴム18は、例えば厚さが5mmの天然ゴムからなり、例えば硬さが60度のゴム膜2に成形される。
E工程(図5)では、内部未加硫ゴム16、プライ17および未加硫ゴム18をマンドレル14から取り外して平坦に押し潰すことにより、二層の補強コード層を有する未加硫ゴム膜19を形成する。このとき、補強コード層に埋設された補強コード4a、4bが一対のビード5に架け渡すように巻き付けられる。
F工程(図6)では、未加硫ゴム膜19をその長さ方向の両端部が対向するように内型20の周りに巻き付ける。内型20として中心軸方向の中央部が膨出するものを用い、この内型20の周りに巻き付ける際に未加硫ゴム膜19を引っ張ることにより、未加硫ゴム膜19を内型20の形状になじませる。
G工程(図6)では、これを外金型に組み入れて加硫成形することにより、例えば外径がφ210、内径がφ135、中心軸方向の幅が64mmで、周方向の一箇所に分断部3を有すると共に、中心軸方向の中央部が膨らんだタイヤ状のゴム製筒体1を得る。
ここで、未加硫ゴム膜を形成する様子をより詳しく説明する。マンドレル14に内部未加硫ゴム16、プライ17および未加硫ゴム18をそれぞれ螺旋状に巻き付けた後、これをマンドレル14からビード5と共に取り外すことにより、図7(a)に示すように、内部に一対のビード5が配置された直管状の未加硫ゴム管21が得られる。この未加硫ゴム管21をビード5の位置と直交する方向に押し潰すことにより、図7(b)に示すように、両縁部にビード5が位置する未加硫ゴム膜19が得られる。
さらに、未加硫ゴム管を押し潰した際のプライの様子について説明する。未加硫ゴム管21を押し潰すことにより、図8(a)に示すような螺旋状に巻かれたプライ17が、図8(b)に示すような螺旋状に折り畳まれた状態になり、外層側の補強コード4aと内層側の補強コード4bとが連続しつつ、そのバイアス方向が互いに交差する。
プライ17は、一つのゴム製筒体1の製造に必要な長さよりも長いものを用意しておき、マンドレル14の中心軸に直交する切断線22に沿って切断する。これにより、切断した残りのプライ17を無駄なくそのまま次の製品に継続して使用する。すなわち、切断線22は、未加硫ゴム管21の周方向に一致するので、図8(b)に示すように、プライ17の先端部が未加硫ゴム膜19の端縁に一致して隙間のないように折り畳まれる。
上記構成によれば、ゴム膜2の長さ方向における両端部を除いて補強コード4a、4bのコードエンドがないので、ゴム製筒体1の強度および耐久性を高めることができる。これにより、プライ17の層数を少なくしつつ大きなトルクを伝達できるので、ゴム製筒体1を薄肉にして軽量化を図り、動力ロスを小さくすることができる。また、ゴム製筒体1を薄肉にすることにより、寸法を安定させると共に、厚さ方向の変形を小さくすることができ、金具7、9への締結性を高めることができる。
ゴム製筒体1は、分断部3を有する構造であるので、駆動軸6および従動軸8に金具7、9および圧力リング12を装着しておくことにより、ゴム製筒体1を後付けすることができる。これにより、駆動軸6を有する装置と従動軸8を有する装置とを先に設置し、その後、弾性軸継手10を装着することができるので、装置の配置を簡単にすることができる。この分断部3を有するゴム製筒体1は、分断部3のない構造のように、ビードリングのエンドレス加工や補強コード4a、4bの接続などの複雑な工程が不要である。
一枚のプライ17を巻き付けることにより、二層の補強コード層を設けることができるので、その分、工程を少なくすることができる。また。帯状の内部未加硫ゴム16、プライ17および未加硫ゴム18を螺旋状に巻き付けるので、未加硫ゴム管21が長い場合であっても、その巻き付けを簡単に精度よく行うことができる。
これにより、二枚のプライをバイアス裁断して円筒状に巻き付ける場合に必要なコード巻き付け成型機という専用の高価な設備を不要にすることができる。また、ビード5の位置でプライを折り返すという工程がないので、そのための専用設備を不要にすることができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において、適宜変更を加えることができる。例えば、複数のゴム製筒体1を製造する場合には、一つのゴム製筒体1を製造するのに必要な長さの複数倍の長さの未加硫ゴム管21を形成し、これを押し潰して得た未加硫ゴム膜19を切断することにより、所定枚数の未加硫ゴム膜19を得るようにしてもよい。この場合、一つのゴム製筒体1を製造するのに用いるものの複数倍の長さのマンドレル14を用いればよい。
本発明に係るゴム製筒体の斜視図 ゴム製筒体の要部断面図 ゴム製筒体を備えた弾性軸継手の断面図 ゴム製筒体を製造する手順を説明する図(その1) ゴム製筒体を製造する手順を説明する図(その2) ゴム製筒体を製造する手順を説明する図(その3) 未加硫ゴム膜を形成する様子を説明する図 未加硫ゴム管を押し潰した際のプライの様子を説明する図 従来の弾性軸継手の斜視図 従来のゴム製筒体の要部断面図
符号の説明
1 ゴム製筒体
2 ゴム膜
3 分断部
4a、4b 補強コード
5 ビード
6 駆動軸
7、9 金具
8 従動軸
10 弾性軸継手
14 マンドレル
15 溝
16 内部未加硫ゴム
17 プライ
18 未加硫ゴム
19 未加硫ゴム膜
20 内型
21 未加硫ゴム管

Claims (11)

  1. バイアス方向に傾斜する補強コードを埋設してなる二層の補強コード層を有するゴム膜であって、
    複数の補強コードを略平行に並べてなる補強コードの束が構成され、
    前記補強コードの束を当該ゴム膜の長さ方向に螺旋状に巻き付けて当該ゴム膜の幅方向両縁部で折り畳むことにより、表裏二層の補強コード層が形成されると共に、該二層の補強コード層に埋設された補強コード同士が連続し、かつ前記二層の補強コード層のそれぞれのバイアス方向が互いに交差するように設定されたことを特徴とする弾性軸継手用ゴム膜。
  2. 当該ゴム膜の両縁部に一対のビードが設けられ、前記一対のビード間に架け渡すように前記補強コードの束が螺旋状に巻き付けられたことを特徴とする請求項1に記載のゴム膜。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム膜の長さ方向両端部を対向させることにより、周方向の一箇所に分断部を有する筒体を構成してなり、その中心軸方向における中央部が外方に膨らんだタイヤ状に成形されたことを特徴とするゴム製筒体。
  4. 請求項3に記載のゴム製筒体の中心軸方向における両端に、駆動軸又は従動軸に連結される金具が締結されたことを特徴とする弾性軸継手。
  5. 補強コードを埋設してなる補強コード層を有するゴム膜を製造する弾性軸継手用ゴム膜の製造方法であって、
    マンドレルに、略平行に並べた複数の補強コードをシート状のゴムで包むと共に前記補強コードの長さ方向と平行な帯状に設定してなるプライを螺旋状に巻き付けて、その外側に未加硫ゴムを巻き付け、これをマンドレルから取り外して直管状の未加硫ゴム管を構成し、次いで、前記未加硫ゴム管を平坦に押し潰すことにより、バイアス方向が互いに交差する二層の補強コード層を有すると共に、該二層の補強コード層に埋設された補強コード同士が連続する未加硫ゴム膜を形成し、その後、前記未加硫ゴムを加硫成形することを特徴とする弾性軸継手用ゴム膜の製造方法。
  6. 前記マンドレルの側面に軸方向に連続する溝を設けて、該溝にビードを装着しておくことにより、前記未加硫ゴム管の内部に一対のビードを配置し、該ビードが未加硫ゴム膜の両縁部に位置するように前記未加硫ゴム管を押し潰すことを特徴とする請求項5に記載のゴム膜の製造方法。
  7. 前記未加硫ゴムを帯状に構成し、これを前記プライの外側に螺旋状に巻き付けることを特徴とする請求項5又は6に記載のゴム膜の製造方法。
  8. 前記マンドレルにインシュレータとしての内部未加硫ゴムを巻き付け、その外側に前記プライを巻き付けることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のゴム膜の製造方法。
  9. 前記プライは、複数の補強コードを形状保持用の横糸で互いに繋いでなるスダレコードをシート状のゴムで包んでなることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のゴム膜の製造方法。
  10. 補強コードを埋設してなる補強コード層が設けられ、周方向の一箇所に分断部を有するゴム製筒体を製造する弾性軸継手用ゴム製筒体の製造方法において、
    マンドレルに、略平行に並べた複数の補強コードをシート状のゴムで包むと共に前記補強コードの長さ方向と平行な帯状に設定してなるプライを螺旋状に巻き付けて、その外側に未加硫ゴムを巻き付け、これをマンドレルから取り外して直管状の未加硫ゴム管を構成し、次いで、前記未加硫ゴム管を平坦に押し潰すことにより、バイアス方向が互いに交差する二層の補強コード層を有すると共に、該二層の補強コード層に埋設された補強コード同士が連続する未加硫ゴム膜を形成し、その後、前記未加硫ゴム膜をその長さ方向の両端部が対向するように内型の周りに巻き付けて、前記未加硫ゴムを加硫成形することを特徴とする弾性軸継手用ゴム製筒体の製造方法。
  11. 前記内型として中心軸方向の中央部が膨出する内型を用い、該内型の周りに巻き付ける際に前記未加硫ゴム膜を引っ張ることにより、前記未加硫ゴム膜を内型の形状になじませ、中心軸方向の中央部が膨らんだタイヤ状のゴム製筒体に成形することを特徴とする請求項10に記載のゴム製筒体の製造方法。
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