JP2007022045A - タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法 - Google Patents

タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007022045A
JP2007022045A JP2005211903A JP2005211903A JP2007022045A JP 2007022045 A JP2007022045 A JP 2007022045A JP 2005211903 A JP2005211903 A JP 2005211903A JP 2005211903 A JP2005211903 A JP 2005211903A JP 2007022045 A JP2007022045 A JP 2007022045A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
shaping
bladder
reinforcing cord
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005211903A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ishikawa
毅 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2005211903A priority Critical patent/JP2007022045A/ja
Publication of JP2007022045A publication Critical patent/JP2007022045A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

【課題】 設備の簡素化、設備コストの削減を図りつつ、タイヤ形状やサイズに関係なく、所定のプロファイルのタイヤを効率よく製造できるとともに、製品タイヤのユニフォミティ及び外観品質の向上を図れるようにする。
【解決手段】 螺旋巻きされた補強コード5が埋設されたシェーピングブラダー1の膨張により、その外周側に配置した生タイヤ基体10をトロイダル状に変形させた後、シェーピングブラダー1をタイヤプロファイルに必要な形状に規制保持したままで、生タイヤ基体10外周面への補強コード13の巻き付け、その後、巻き付け補強コード13の外周面上にトレッド構成部材14を貼り付ける。
【選択図】 図6

Description

本発明は、タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法に関し、特に、トレッド部の曲率半径が小さい自動二輪車用タイヤの製造に好適に用いられるものである。
自動二輪車用タイヤにおいては、車体を大きくバンクさせて旋回するという特性から、そのトレッド部は四輪用タイヤに比して曲率半径が非常に小さい円弧状プロファイルに形成されている。そのため、自動二輪車用の生タイヤのトレッドリングは、加硫後の製品タイヤのトレッドプロファイルに近似した小円弧状に成形されていることが要求される。
生タイヤを小円弧状のトレッドプロファイルに成形する方法として、従来、製品タイヤのトレッドプロファイル毎に、専用のプロファイルデッキを用い、このプロファイルデッキにより最終形状に近い形状に膨出された筒状の本体カバーの表面(外周面)上に補強コードを巻き付けるとともに、その補強コードの外周面上にトレッド構成部材をステッチダウンして貼り付けるというタイヤ製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、図8(A)に示すように、カーカスプライ、ビード、インナーライナ、サイドウォールを含めて予め円筒状に成型された生タイヤ基体51を、シェーピングフォーマー52に移し換えて両ビード部53,53を固定保持させ、この状態で、1枚のゴムシートまたは複数枚のゴムシートを貼り合わせた層構造のシェーピングブラダー54の内部に流体圧を充填して前記生タイヤ基体51の両ビード部53,53を軸方向に接近移動させながら、シェーピングブラダー54を径外方へ膨張させることにより、前記生タイヤ基体51をトロイダル状に変形させて、該生タイヤ基体51をその半径方向の外側に待機させているトレッドゴムを含むトレッド構成部材55にドッキングさせアッセンブリするというタイヤ製造方法も知られている。
さらに、前記の図8(A)に示す製造方法に使用するシェーピングブラダーとして、ゴムシートの幅方向中央部で製品タイヤのトレッド部に相当する外周面(通称、クラウン部)に生タイヤ基体の周方向に対して傾斜するコードからなる複数の補強層をコードの傾斜方向が交差する状態に重ねて形成したものも従来より提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−118011号公報 特開2004−122590号公報
しかしながら、特許文献1の製造方法の場合は、タイヤサイズ毎だけでなく、同一サイズであっても、タイヤプロファイルが異なる毎に専用のプロファイルデッキの使用が必要となる。よって、多種多様なサイズ、プロファイルのタイヤを製造する際、多種類のプロファイルデッキを作製準備し、それらを選択使用しなければならないために、設備コストが増大するだけでなく、生産効率も悪くてタイヤの製造コストの上昇原因につながるという問題がある。
また、図8(A)に示す製造方法の場合は、シェーピングブラダー54の膨張によりトロイダル状に変形される生タイヤ基体51をその外側に待機させているトレッド構成部材55にドッキングさせる際、前記シェーピングブラダー54の膨張状態の形状を規制保持することができないために、トレッド構成部材55内面の曲率半径r1と生タイヤ基体51の膨張部の曲率半径r2とが合致しないで、両者51,55間にエアー溜まりxが発生しやすい。
また、図8(B)に示すように、トレッド構成部材55のエッジ部55eが生タイヤ基体51の外周面に接触して所定のドッキングが行えなくなったり、あるいは、無理やりドッキングさせることによって、前記エッジ部55eが咬み込まれて生タイヤ基体51の外周面にベア(凹状の傷)を生じるなど、製品タイヤのユニフォミティや外観品質の低下を招きやすいという問題がある。
さらに、特許文献2で示すような補強層が形成されたシェーピングブラダーを使用して図8(A)で示すものと同様なドッキングを行う製造方法の場合も、シェーピングブラダー自体の形状を製品タイヤのトレッドプロファイルに規制保持することができないために、上記と同様の問題が生じる。即ち、所定どおりドッキングできなかったり、ドッキングできても生タイヤ基体51とトレッド構成部材55とのセンターずれ(オフセット)を起こしてベアを生じ、製品タイヤのユニフォミティや外観品質の低下は避けられない。
殊に、近年の車両高速化、高性能化に伴いタイヤに求められる運動特性の要求は一段と厳しくなっている。それにつれて、図9の点線で示す従来のものに比べて、図9の実線に示すように、製品タイヤのキャンバ値Ly/Lxが大きくて曲率半径の小さいトレッドプロファイルになる傾向にあり、上述したような従来方法では成形できないサイズ、プロファイルのタイヤが増加している。
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、プロファイルデッキの使用が不要で設備の簡素化、設備コストの削減を図りつつ、タイヤ形状やサイズに関係なく、所定のプロファイルのタイヤを効率よく成形できるとともに、製品タイヤのユニフォミティ及び外観品質の向上を達成することができるタイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法を提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、第1の発明として、カーカスプライ、ビード、インナーライナ、サイドウォールを含めて予め円筒状に成型された生タイヤ基体の内周側に配置され、内部への流体圧の充填に伴いシェーピングフォーマーのクランプに保持された生タイヤ基体の両ビード部を軸方向に接近移動させながら、径外方へ膨張させることにより、前記生タイヤ基体をトロイダル状に変形させるタイヤ成形用シェーピングブラダーであって、
ゴムシートの内部に周方向に略平行に螺旋巻きされた補強コードが埋設され、流体圧の充填により径外方へ膨張させたとき、所定のタイヤプロファイルに必要な形状を規制保持可能としていることを特徴とするタイヤ製造用シェーピングブラダーを提供している。
前記補強コードとしては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維もしくはスチールなどの金属またはそれら異種材料を撚り合わせた複合材料から構成されていることが好ましい。中でも、芳香族ポリアミドの使用が有効である。この芳香族ポリアミド製の補強コードを用いた場合は、ブラダー本体を膨張・収縮させる時の変形性(柔軟性)と膨張状態で所定のプロファイルに必要な形状を規制保持させるための剛性とを両立させることが可能であるとともに、繰り返し強度及び形状規制に対する耐久性にも優れている。
前記タイヤ製造用シェーピングブラダーを、ゴムシートの内部に周方向に略平行に螺旋巻きされた補強コードは、少なくとも製品タイヤのトレッド部における補強コードの幅以上の範囲に亘って埋設された構成とすることが好ましい。
前記構成とすると、生タイヤ基体を所定のプロファイルに必要な形状に変形させるように膨張・収縮させる時の柔軟性を確保しつつ、膨張状態では外部から作用する力に抗して所定のプロファイルに必要な形状を規制保持するに十分な剛性を、より発揮させることができる。これによって、タイヤ製造用シェーピングブラダー自体を、トレッドゴムを含むトレッド構成部材を貼り付け用のプロファイルデッキに共用することが可能となり、タイヤ成形設備の簡素化、設備コストの削減化に寄与することができる。
また、第2の発明として、ゴムシートの内部に周方向に略平行に螺旋巻きされた補強コードが少なくとも製品タイヤのトレッド部における補強コードの幅以上の範囲に亘って埋設されてなるシェーピングブラダーをシェーピングフォーマーのクランプに取り付けるとともに、このシェーピングブラダーの外周側に、カーカスプライ、ビード、インナーライナ、サイドウォールを含めて予め円筒状に成型された生タイヤ基体を、そのビード部が前記シェーピングフォーマーのクランプに固定される状態にセットし、
その後、前記シェーピングブラダーの内部に流体圧を充填して前記生タイヤ基体の両ビード部を軸方向に接近移動させながら、シェーピングブラダーを径外方へ膨張させることにより、前記生タイヤ基体をトロイダル状に変形させ、
しかる後、前記シェーピングブラダーを径外方への膨張により所定のタイヤプロファイルに必要な形状に規制保持したままで、トロイダル状に変形した生タイヤ基体の外周面に補強コードを巻き付け、
最後に、前記巻き付け補強コードの外周面上にトレッド構成部材を貼り付けることを特徴とするタイヤ製造方法を提供している。
前記シェーピングブラダーの補強コードとしては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維もしくはスチールなどの金属またはそれら異種材料を撚り合わせた複合材料から構成されていることが好ましい。
前記第2の発明によると、生タイヤ基体をトロイダル状に変形させるために用いるシェーピングブラダーが、膨張・収縮時の柔軟性並びに膨張状態で外部から作用する力に抗して所定のプロファイルに必要な形状を規制保持するに十分な剛性を備えているので、このシェーピングブラダー自体を、トレッドゴムを含むトレッド構成部材をステッチングやテープ巻等をして貼り付け用のプロファイルデッキに共用することが可能で、タイヤ成形設備の簡素化、設備コストの削減化を図ることができるだけでなく、所定プロファイルのタイヤを効率よく製造することができる。
また、シェーピングブラダーを径外方への膨張により所定のタイヤプロファイルに必要な形状に規制保持したままで、生タイヤ基体の外周面に直接、補強コードを巻き付けることで、従来のプロファイルデッキを用いる方法では巻き付けることができないようなプロファイルのきつい(曲率半径が非常に小さい)場合でも、容易に巻き付けることが可能でタイヤ形状やサイズに関係なく、プロファイル設計の自由度を広げることができる。
特に、プロファイルデッキを用いる方法では、補強コードとしてジョイントレスのものを使用しなければならないといったように、使用する補強コードの形態に制約がある。その理由は、ジョイントのある補強コードを使用すると、プロファイルデッキ自体が剛体であるために、ジョイント部分の重なりを吸収することができず、その結果、製品タイヤの径方向外側に凸が残存し、それがユニフォミティの悪化原因になるからである。
これに対し、第2の発明の場合は、ジョイント部分の重なりを膨張したシェーピングブラダー自体の変形により吸収することが可能であるから、補強コードとしてジョイントのあるものを使用したとしても、製品タイヤの径方向外側に凸が残存することがなく、加硫後の製品タイヤのユニフォミティ及び外観品質を向上することができる。
さらに、トレッド構成部材をステッチングやテープ巻きして貼り付けるので、トロイダル状に変形される生タイヤ基体をその半径方向の外側に待機させているトレッド構成部材にドッキングさせアッセンブリする従来方法の場合のように、エアー溜まりの発生及びトレッド構成部材のエッジ部が生タイヤ基体の外周面に接触し咬み込まれて生タイヤ基体の外周面にベア(凹状の傷)を生じるなどの問題も解消することができる。
以上の説明より明らかなように、第1の発明によれば、タイヤ製造用シェーピングブラダー自体を、トレッドゴムを含むトレッド構成部材の貼り付け用のプロファイルデッキに共用することができるので、多種多様なサイズ、プロファイルのタイヤを製造する際に、多種類のプロファイルデッキを作製準備し、それらを選択使用するといった必要が全くなく、タイヤ成形設備の簡素化、設備コストの削減化に寄与することができるのみならず、タイヤの生産効率を高めることができ、その結果、タイヤの製造コストの低減化に寄与することができる。
また、第2の発明によれば、第1の発明と同様に、シェーピングブラダー自体をプロファイルデッキに共用することが可能で、多種多様なサイズ、プロファイルのタイヤを製造する際の設備の簡素化、コストの削減化に寄与することができるとともに、タイヤの生産効率を高めることができるのはもとより、タイヤ形状やサイズに関係なく、プロファイル設計の自由度を広げることができる。
しかも、タイヤの補強コードとして、ジョイントレスのものに限らず、ジョイントのあるものを使用しても製品タイヤの径方向外側に凸が残存することを防ぐことができて、カーカスのような部材がジョイントを持つタイヤの成形(製造)にも有効に適用できる。加えて、トレッド構成部材を貼り付けるので、従来の製造方法では避けることができなかったエアー溜まりの発生やトレッド構成部材のエッジ部が生タイヤ基体の外周面に咬み込まれることに起因するベア(凹状の傷)の発生なども無くすることができ、製品タイヤのユニフォミティ及び外観品質の著しい向上を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
第1の発明に係るタイヤ製造用シェーピングブラダー1は、図1に示すように、無負荷の自然状態で円筒状をなすブラダー胴部2の軸方向の両端に、該両端から径方向内方へ向けて小さい長さで折れ曲がるブラダー側部3,3を介して開口部4,4が形成されている。
このシェービングブラダー1は、上下のゴムシート1a,1a間に予めタイヤプロファイルに近い状態で周方向に略平行に螺旋巻きされた補強コード5を埋設してなる。
具体的には、前記補強コード5が、1mm程度の直径で且つ5〜10mm程度の幅の5〜10本のテープを周方向に3°以下、好ましくは、1°以下の角度に傾斜させて巻き付けられている。シェービングブラダー1は、前記補強コード5の上下にゴムシート1a,1aを被覆コーティングすることにより作製されている。
前記補強コード5は、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、レーヨン、芳香族ポリアミン(アラミド)などの有機繊維もしくはスチールなどの金属またはそれら異種材料を撚り合わせた複合材料のいずれかから構成してもよいが、中でも剛性が高い割りに変形しやすい柔軟性を併せもつ芳香族ポリアミンから構成されていることが最も好ましい。
また、前記補強コード5は、製品タイヤのトレッド部における補強コード(後述する)の幅以上の範囲Lに亘って埋設されている。この補強コード5の埋設範囲Lは、シェーピングブラダー1の全幅あるいはブラダー胴部2の全幅に亘る範囲であってもよいが、作製コストの点、並びに、シェーピングブラダー1を膨張・収縮させる時に変形しやすいようにする点からみて、製品タイヤのトレッド部における補強コードの幅に等しい範囲に埋設することが好ましい。
前記のように構成されたシェーピングブラダー1は、図2に示すように、タイヤ製造工程の一つ工程設備として設置されるシェーピングフォーマー6に取り付けられて用いられる。シェーピングフォーマー6の基本構成は周知であり、概要を説明すると、主軸7に串刺し状に保持されてその軸方向に相対近接、相対離反移動可能に構成された一対の可動ホイール8,8を有している。
前記シェーピングフォーマー6における可動ホイール8,8の外周部にはそれぞれインナクランプ9Aとアウタクランプ9Bとからなるリング状のクランプ9が設けられている。また、そのクランプ9のアウタクランプ9Bには、後述する生タイヤ基体10のビード部11,11を固定保持可能なビード保持部12が備えられている。
前記シェーピングブラダー1は、そのブラダー側部3,3を、図3に明示するように、前記シェーピングフォーマー6におけるクランプ9のインナクランプ9Aとアウタクランプ9B間に気密状態に固定保持することにより、円筒形を呈し、その内部への流体圧の充填に伴い径外方へ膨張可能であるようにシェーピングフォーマー6に取り付け可能とされている。一方、生タイヤ基体10は、そのビード部11,11をシェーピングフォーマー6におけるビード保持部12,12に固定保持させることにより、前記シェーピングブラダー1の外周側に配置されてシェーピングフォーマー6に取り付け可能とされている。
なお、生タイヤ基体10は、カーカスプライ、ビードコア、ビードエーペックスゴム、インナーライナゴム、サイドウォールゴムを含めて、予めドラム状フォーマー(周知であるため、図示省略する)などにより円筒状に成形されている。
次に、上述したような構成のシェーピングブラダー1を使用する第2の発明に係るタイヤ製造方法を、工程順に区別して説明する。
第1工程:
まず、シェーピングブラダー1のブラダー側部3,3を、図3で示したとおり、前記シェーピングフォーマー6におけるクランプ9のインナクランプ9Aとアウタクランプ9B間に気密状態に固定保持するとともに、このシェーピングブラダー1の外周側において生タイヤ基体10のビード部11,11をシェーピングフォーマー6におけるビード保持部12,12に固定保持させるようにセットする。このとき、シェーピングブラダー1の内部から流体圧を抜いて収縮させることにより、このシェーピングブラダー1の径を生タイヤ基体10の径よりも小さくしている。
第2工程:
その後、前記シェーピングブラダー1の内部に、例えば100kPa以下、好ましくは、40〜80kPaの低流体圧を充填してシェーピングフォーマー6における可動ホイール8,8の軸方向への相対近接移動に伴い前記生タイヤ基体10のビード部11,11を軸方向に接近移動させながら、シェーピングブラダー1のブラダー胴部2を径外方へ膨張させる。これにより、図4に示すように、前記生タイヤ基体10をトロイダル状に変形させる。
第3工程:
その後、シェーピングブラダー1を径外方への膨張により所定のタイヤプロファイルに必要な形状に規制保持したままで、図5に示すように、トロイダル状に変形された生タイヤ基体10の外周面にタイヤ用の補強コード13を巻き付ける。このとき、トロイダル状に変形された生タイヤ基体10の外周面への巻き付けであるので、タイヤプロファイルがきつい(曲率半径が非常に小さい)場合でも、補強コード13及び生タイヤ基体10のゴム同士の粘着性によって容易かつ自由に巻き付けることが可能である。かつ、タイヤ形状やサイズに関係なく、タイヤプロファイルの設計自由度を広げることができる。
また、補強コード13として、ジョイントのある補強コードを使用する場合であってもそのジョイント部分の重なりをシェーピングブラダー1自体の変形により吸収することができる。よって、補強コードとしてジョイントのあるものを使用したとしても、製品タイヤの径方向外側に凸が残存することがなく、製品タイヤのユニフォミティ及び外観品質の低下を無くすることができる。
第4工程:
最後に、前記巻き付け補強コード13の外周面上に、図6に示すように、トレッドゴムを含むトレッド構成部材14を、ステッチャー15を用いて貼り付ける。
このようにトレッド構成部材14をステッチダウンして貼り付けるので、従来の製造方法では避けることができないトレッド構成部材のエッジ部が生タイヤ基体10の外周面に咬み込まれることに起因するベア(凹状の傷)の発生や、エアー溜まりの発生なども無くすることができ、製品タイヤのユニフォミティ及び外観品質の著しい向上を達成することができる。
以上の第1〜第4工程を経て所定のプロファイルに成形された生タイヤ基体10及びトレッド構成部材14を、シェーピングフォーマー6から取り外した後、加硫機の金型内に装填して加硫成形することにより、例えば図7に示すように、タイヤ赤道点PCからトレッド端Peまでのタイヤ軸方向の距離Lxと半径方向の距離Lyとの比であるキャンバ値Ly/Lxが、例えば0.3以上で四輪車用タイヤに比して曲率半径が小さなトレッドプロファイルの自動二輪車用タイヤTを製造することができる。
なお、前記実施の形態では、製品タイヤが自動二輪車用タイヤである場合を例示したが、四輪車用タイヤの製造に適用してもよいこともちろんである。
第1の発明に係るタイヤ製造用シェーピングブラダーの無負荷自然状態の断面図である。 第1の発明に係るタイヤ製造用シェーピングブラダーを使用するシェーピングフォーマーの概要構成を示す断面図である。 第2の発明に係るタイヤ製造方法の第1工程を説明する要部の縦断正面図である。 第2の発明に係るタイヤ製造方法の第2工程を説明する要部の縦断正面図である。 第2の発明に係るタイヤ製造方法の第3工程を説明する要部の縦断正面図である。 第2の発明に係るタイヤ製造方法の第4工程を説明する要部の縦断正面図である。 第2の発明に係る製造方法によって成形され製造された自動二輪車用タイヤの一例を示す断面図である。 (A)は、従来の製造方法を説明する要部の縦断正面図、(B)はその製造方法の問題点を説明する要部の拡大断面図である。 近年の車両高速化、高性能化に対応する製品タイヤのプロファイルを示す線図である。
符号の説明
1 シェーピングブラダー
1a ゴムシート
5 螺旋巻き補強コード
6 シェーピングフォーマー
9 クランプ
10 生タイヤ基体
11 ビード部
13 タイヤ補強コード
14 トレッド構成部材
T 製品タイヤ

Claims (5)

  1. カーカスプライ、ビード、インナーライナ、サイドウォールを含めて予め円筒状に成型された生タイヤ基体の内周側に配置され、内部への流体圧の充填に伴いシェーピングフォーマーのクランプに保持された生タイヤ基体の両ビード部を軸方向に接近移動させながら、径外方へ膨張させることにより、前記生タイヤ基体をトロイダル状に変形させるタイヤ製造用シェーピングブラダーであって、
    ゴムシートの内部に周方向に略平行に螺旋巻きされた補強コードが埋設され、流体圧の充填により径外方へ膨張させたとき、所定のタイヤプロファイルに必要な形状を規制保持可能としていることを特徴とするタイヤ製造用シェーピングブラダー。
  2. 前記補強コードは、少なくとも製品タイヤのトレッド部における補強コードの幅以上の範囲に亘って埋設されている請求項1に記載のタイヤ製造用シェーピングブラダー。
  3. 前記補強コードが、有機繊維もしくは金属またはそれらの複合材料から構成されている請求項1または請求項2に記載のタイヤ製造用シェーピングブラダー。
  4. ゴムシートの内部に周方向に略平行に螺旋巻きされた補強コードが少なくとも製品タイヤのトレッド部における補強コードの幅以上の範囲に亘って埋設されているシェーピングブラダーを、シェーピングフォーマーのクランプに取り付けるとともに、該シェーピングブラダーの外周側に、カーカスプライ、ビード、インナーライナ、サイドウォールを含めて予め円筒状に成型された生タイヤ基体を、そのビード部が前記シェーピングフォーマーのクランプに固定される状態にセットし、
    その後、前記シェーピングブラダーの内部に流体圧を充填して前記生タイヤ基体の両ビード部を軸方向に接近移動させながら、シェーピングブラダーを径外方へ膨張させることにより、前記生タイヤ基体をトロイダル状に変形させ、
    その後、前記シェーピングブラダーを径外方への膨張により所定のタイヤプロファイルに必要な形状に規制保持したままで、トロイダル状に変形した生タイヤ基体の外周面に補強コードを巻き付け、
    最後に、前記巻き付け補強コードの外周面上にトレッド構成部材を貼り付けることを特徴とするタイヤ製造方法。
  5. 前記タイヤは、自動二輪車用タイヤである請求項4に記載のタイヤ製造方法。
JP2005211903A 2005-07-21 2005-07-21 タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法 Pending JP2007022045A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005211903A JP2007022045A (ja) 2005-07-21 2005-07-21 タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005211903A JP2007022045A (ja) 2005-07-21 2005-07-21 タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007022045A true JP2007022045A (ja) 2007-02-01

Family

ID=37783416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005211903A Pending JP2007022045A (ja) 2005-07-21 2005-07-21 タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007022045A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012126135A (ja) * 2010-12-10 2012-07-05 Goodyear Tire & Rubber Co:The タイヤ支持装置
JP2013111875A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤの製造装置
CN112938122A (zh) * 2021-03-24 2021-06-11 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种胎圈三角胶隔离盖板

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07314573A (ja) * 1994-05-27 1995-12-05 Sedepro タイヤの組み立ておよび加硫
JPH081819A (ja) * 1994-06-27 1996-01-09 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤの製造方法
JP2001260249A (ja) * 2000-03-22 2001-09-25 Bridgestone Corp タイヤ成型装置
JP2003118011A (ja) * 2001-10-10 2003-04-23 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤの製造方法及びその装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07314573A (ja) * 1994-05-27 1995-12-05 Sedepro タイヤの組み立ておよび加硫
JPH081819A (ja) * 1994-06-27 1996-01-09 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤの製造方法
JP2001260249A (ja) * 2000-03-22 2001-09-25 Bridgestone Corp タイヤ成型装置
JP2003118011A (ja) * 2001-10-10 2003-04-23 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤの製造方法及びその装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012126135A (ja) * 2010-12-10 2012-07-05 Goodyear Tire & Rubber Co:The タイヤ支持装置
JP2013111875A (ja) * 2011-11-29 2013-06-10 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤの製造装置
CN112938122A (zh) * 2021-03-24 2021-06-11 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种胎圈三角胶隔离盖板
CN112938122B (zh) * 2021-03-24 2024-05-14 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种胎圈三角胶隔离盖板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4708125B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
JP2004161000A (ja) 環状のエラストマのタイヤ構成部材を形成する方法
JPH11254906A (ja) 車両の車輪用タイヤ
EP1488914B1 (en) Method for manufacturing pneumatic tire
JP2002192921A (ja) らせん六角ビードおよび製造方法
JP2007022045A (ja) タイヤ製造用シェーピングブラダー及びタイヤ製造方法
CN109421298B (zh) 成型轮胎的方法
JP3609568B2 (ja) 自動二輪車用の空気入りタイヤ
JP4507921B2 (ja) ランフラットタイヤ及びその製造方法
JP2007076182A (ja) 自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法
JP6186245B2 (ja) グリーンタイヤ成型装置及び空気入りタイヤの製造方法
JP4928065B2 (ja) 乗用車用空気入りタイヤ
JP2005335081A (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2011020350A (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
JP2016185637A (ja) タイヤ加硫用内型
JP7502935B2 (ja) タイヤ成形方法
JP2006069140A (ja) 航空機用更生タイヤの製造方法
JP7326143B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2011148392A (ja) タイヤ用チューブ
JP6959895B2 (ja) 空気入りタイヤ及び樹脂被覆ベルトの製造方法
JP2024036006A (ja) タイヤの製造方法および成形システム
JP2007030582A (ja) 空気入りタイヤ
JP2002067612A (ja) 空気入りタイヤおよびその製造方法
JP2005530652A (ja) 補強ビード構造を有する車輪用タイヤ
JP4586466B2 (ja) 建設車両用ラジアルタイヤの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100817

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110405