JP2007076182A - 自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ベルトコードの蛇行を防止し、ユニフォミティに優れたタイヤを製造する。
【解決手段】 生ベルト12を含みかつトレッドゴム20が取り付けられない生ベルト基体13を、カーカス円筒体10を含む生タイヤ本体11の半径方向外側に配する。前記生タイヤ本体11を、トロイド状に膨出させるとともに、前記カーカス円筒体10のタイヤ赤道部分の外周面が前記生ベルト12の内周面に当接する接触位置Pを越えて連続して膨出し前記生ベルト12をともに膨出させることにより、該生ベルト12の両外端まで該生ベルト12を前記生タイヤ本体11の外周面に当接させたベルト貼付生タイヤ本体15を形成する。前記円筒状の生ベルト12の内周面の生ベルト内径Daは、前記生タイヤ1Nにおける生ベルト12Tの外端の直径Dbの0.90〜1.10倍である。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カーカスプライにベルトプライを貼着する際に生じるベルトコードの蛇行等の配列乱れを抑制し、タイヤのユニフォミティーを向上しうる自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法に関する。
ラジアルタイヤにおける生タイヤ(加硫前のタイヤ)の製造工程では、下記の方法が広く採用されている(例えば特許文献1参照)。具体的には、図7(A)に示すように、予め、シート状のベルトプライa(本例では2枚の)及びトレッドゴムbを順次巻回して円筒状の一体のトレッド部材c(所謂トレッドリング)を形成する。このとき、前記トレッド部材cの内径は、仕上がりタイヤのタイヤ赤道におけるベルト内径と近似した値としている。他方、シート状のカーカスプライeを巻回しかつその両端部にビードコアfを装着したカーカス円筒体g1を含む円筒状の生タイヤ本体gを形成するとともに、予め準備した前記トレッド部材cを、前記生タイヤ本体gの半径方向外側に配置する。そして、前記生タイヤ本体gを、前記ビードコアf、f間の間隔を減じつつ該ビードコアf、f間でトロイド状に膨出させることにより、生タイヤ本体gとトレッド部材cとを貼り付ける。
この貼り付けに際しては、図7(B)に示すように、円筒状のトレッド部材cをステッチダウンさせ、即ちトレッド部材cの両端側を生タイヤ本体gの湾曲形状に合わせてタイヤ半径方向内方に巻きおろし、これによりトレッド部材cをその全幅に亘りに生タイヤ本体gに貼着する。
特開2002−67184号公報
このステッチダウンでは、トレッドゴムbは、未加硫状態ゆえ可塑性を有し比較的自由に変形させることができる。しかし、ベルトプライaには、ベルトコードがタイヤ周方向に対して傾斜配列している。そのため、ベルトプライaでは、外径が著しく減少する所謂マイナスストレッチにより、両端部が波打ち状に変形してしまい、ベルトコードに蛇行等の配列乱れが発生するという不具合を招く。この傾向は、特にトレッド曲率半径が小な自動二輪車用のラジアルタイヤにおいて顕著となり、タイヤのユニフォミティを悪化させ、走行時に予期しない振動を発生させたり、操縦安定性を悪化させる。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、ベルトコードの蛇行等の配列乱れを効果的に抑制でき、タイヤのユニフォミティーを向上しうる自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至る1枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスの半径方向外側かつトレッド部の内部に配される1枚以上のベルトプライからなるベルトとを具えた自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法であって、 シート状のカーカスプライが成形ドラムに巻回され、かつその両端部にビードコアが装着されたカーカス円筒体を含む円筒状の生タイヤ本体を形成する生タイヤ本体形成工程と、
タイヤ周方向に対して傾斜配列したベルトコードをトッピングゴムを用いてシート状としたベルトプライを巻回させた円筒状の生ベルトを含みしかもトレッドゴムが取り付けられない生ベルト基体を準備し、かつ該生ベルト基体を前記生タイヤ本体の半径方向外側に間隙を有して配する生ベルト配置工程と、
前記生タイヤ本体を、前記ビードコア間の間隔を減じつつ該ビードコア間でトロイド状に膨出させるとともに、前記カーカス円筒体のタイヤ赤道部分の外周面が前記生ベルトの内周面に当接する接触位置を越えて連続して膨出し前記生ベルトをともに膨出させることにより、該生ベルトの両外端まで該生ベルトを前記生タイヤ本体の外周面に当接させたベルト貼付生タイヤ本体を形成するベルト貼付・膨出工程と、
前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面に、トレッドゴムを貼着して生タイヤを形成するトレッド形成工程と、
該生タイヤを加硫成形する加硫工程とを含むとともに、
前記円筒状の生ベルトの内周面の生ベルト内径Daは、前記生タイヤにおける生ベルトの外端の直径Dbの0.90〜1.10倍であることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記生ベルト内径Daは、前記生タイヤにおける生ベルトのタイヤ赤道での外径Dcの0.75〜1.00倍であることを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記トレッド形成工程は、トレッドゴム用の幅広帯状ゴムを、前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面上で一周巻きして筒状体を形成し、かつ該筒状体をステッチダウンすることにより、その全幅に亘り前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面に貼着することを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記トレッド形成工程は、トレッドゴム用の幅狭テープ状のゴムストリップを、前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面上で該外周面に沿って周方向かつ螺旋状に重ねて巻き付けしてストリップ巻付体を形成することにより、その全幅に亘り前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面に貼着することを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記ベルトは2枚のベルトプライからなり、かつ各ベルトプライのベルトコードはタイヤ周方向に対して40〜85°の角度で傾斜するとともに、プライ間でベルトコードの傾斜の向きを相違させたことを特徴としている。
本発明は叙上の如く、シート状のベルトプライを巻回させた円筒状の生ベルトからなりかつトレッドゴムを含まない生ベルト基体を、従来のトレッドリングに代えて使用している。しかも、この円筒状の生ベルトの内径(生ベルト内径)Daを、生タイヤにおける生ベルトの外端の直径Dbの0.90〜1.10倍の範囲と、従来のトレッドリングの内径に比して非常に小さく設定している。
そのため、前記生タイヤ本体をトロイド状に膨出させる際、カーカス円筒体は、そのタイヤ赤道部分が円筒状の生ベルトの内周面に接触した後、この生ベルトと一体となって共に膨出することができる。従って、前記膨出にともなって、前記生ベルトを、その両外端まで前記生タイヤ本体の外周面に当接させて貼り付けることができる。このように生ベルトがマイナスストレッチとならないため、ベルトコードの蛇行等の配列乱れを効果的に抑制でき、タイヤのユニフォミティーの向上を達成できる。
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の製造方法により製造された自動二輪車用ラジアルタイヤの一例を示す断面図である。
図1において、自動二輪車用ラジアルタイヤ1(以下タイヤ1という)は、路面に接地するトレッド面2Sが、タイヤ赤道Cからトレッド端Teまで凸円弧状に湾曲してのびるトレッド部2を有し、かつ前記トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向距離がタイヤ最大巾をなすことにより、大きなバンク角での旋回走行を可能としている。又タイヤ1には、前記トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、トレッド部2の内部かつ前記カーカス6の半径方向外側に配されるベルト7とが配される。
前記カーカス6は、少なくとも1枚、本例では1枚のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間に架け渡されるプライ本体部6aの両端に、前記ビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具える。そしてこのプライ本体部6aとプライ折返し部6bとの間には、前記ビードコア5からタイヤ半径方向外側に立ち上がるビード補強用のビードエーペックスゴム8が配設される。なお前記カーカスプライ6Aは、トッピングゴム中に、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば75゜〜90゜の角度で配列したコードプライからなり、カーカスコードとして、例えばナイロン、ポリエステル、レーヨン等の有機繊維コードが好適に使用される。
又前記ベルト7は、少なくとも1枚、本例では2枚のベルトプライ7A、7Bから形成される。各ベルトプライ7A、7Bは、トッピングゴム中に、ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば40〜85°の角度で傾斜配列したカットエンドのコードプライからなり、プライ間でベルトコードの傾斜の向きを相違させている。このようにベルトコードがプライ間相互で交差することによりベルト剛性が高まり、トレッド部2を強固に補強することができる。ベルトコードとしては、有機繊維コードが好適であるが、必要によりスチールコードなども採用できる。又ベルト7は、前記トレッド面2Sにほぼ沿ってタイヤ半径方向外側に凸となる円弧状に湾曲し、本例ではベルト7のキャンバー比(ベルト7のタイヤ軸方向の幅Bで、ベルト7のタイヤ半径方向の膨出量Aを除した値A/B)を0.10〜0.50の範囲に設定している。
次に、前記タイヤ1の製造方法の実施形態について説明する。
本発明の製造方法は、生タイヤ本体形成工程S1と、生ベルト配置工程S2と、ベルト貼付・膨出工程S3と、トレッド形成工程S4と、加硫工程とを含んで構成される。
前記生タイヤ本体形成工程S1は、図2に示す如く、従来と実質的に同工程であり、シート状の生カーカスプライ6Nを成形ドラム40上で巻回し、かつその両端部にビードコア5を装着することにより、カーカス円筒体10を含む円筒状の生タイヤ本体11を形成する。本例では、前記カーカス円筒体10として、ビードコア5装着後に、カーカス円筒体10の両端部を該ビードコア5の廻りで折り返して係止したものを例示している。又前記円筒状の生タイヤ本体11としては、前記カーカス円筒体10に、例えばインナーライナ形成用の生インナーライナゴム、サイドウォール外皮形成用の生サイドウォールゴム、ビード外皮形成用の生クリンチゴム等の周知のタイヤ構成部材を添着することができる。
そしてこの生タイヤ本体11は、本例では、前記成形ドラム40の縮径によって該成形ドラム40から取外された後、図3に示すように、2ndフォーマ41に移送され、この2ndフォーマ41を用いてベルト貼付・膨出工程S3、及びトレッド形成工程S4が行われる。なお、前記2ndフォーマ41は、移送された前記生タイヤ本体11のビードコア5、5を軸方向に近づき可能にクランプするクランプリング42と、前記生タイヤ本体11をビードコア5、5間でトロイド状に膨出させるゴムブラダー(図示しない)とを含んで構成している。
次に、前記生ベルト配置工程S2では、前記図3の如く、まず前述の如くベルトコードを傾斜配列させたシート状の生ベルトプライ7Nを巻回させた円筒状の生ベルト12を含む生ベルト基体13を予め形成して準備する。ここで、生ベルト12は、左右一対のベル43A、43Bに分割された円筒状のベルト形成ドラム43上に、前記シート状の生ベルトプライ7Nを巻回することにより形成される。前記ベル43A、43Bは、同径の円筒形状体であって、その軸芯方向に接離移動可能に支持され、例えば軸芯方向への離間移動(矢印にて示す)によって、ベル43A、43B間に設けた隙間44を拡大することができる。なお生ベルトプライ7Nは、その幅中心を前記隙間44の幅中心に揃えて巻き付けられるが、その際の前記隙間44は、巻き付け形状が不安定にならない程度に少、又は零に設定される。本例では、生ベルト基体13を前記生ベルト12のみによって形成しているが、該生ベルト基体13としては、前記生ベルト12の膨張を阻害しない部材、例えばベルト端での損傷を抑制するための緩衝ゴムなど軟質の薄いゴム部材を、生ベルト12の例えば外端部に付設することもできる。
そして、前記ベルト形成ドラム43上に形成された生ベルト基体13を、前記生タイヤ本体11の半径方向外側に間隙を有して配置する。
次に、前記ベルト貼付・膨出工程S3では、図4(A)、(B)に示すように、前記生タイヤ本体11を、前記ビードコア5、5間の間隔を減じつつ該ビードコア5、5間でトロイド状に膨出させる。このとき、前記生ベルト12の内周面の直径である生ベルト内径Daは、従来のトレッドリングの内径よりも充分小に設定されている。具体的には、該生ベルト内径Daを、生タイヤ1N(図5に示す)における生ベルト12Tの外端7Neの直径Dbの0.90〜1.10倍の範囲に設定する。その結果、まず前記カーカス円筒体10は、そのタイヤ赤道部分10Cの外周面が前記生ベルト12の内周面に当接する。その後、カーカス円筒体10は、その接触位置P1を越えて連続して半径方向外方に膨出する。このとき、前記生ベルト基体13が、トレッドゴムなど生ベルト12の膨張を阻害する部材を含まないため、前記接触位置P1の後は、カーカス円筒体10は、前記生ベルト12とともに容易に膨出することができる。又この膨出に伴い、前記生ベルト12は、その両外端まで前記生タイヤ本体11の外周面と自動的に当接し、貼着される。これにより、生ベルト12が生タイヤ本体11に当接されかつ貼着されたベルト貼付生タイヤ本体15を形成できる。
このベルト貼付・膨出工程S3では、前記生タイヤ本体11がベルト形成ドラム43と接触してその膨出を妨げるのを防ぐため、ベル43A、43Bを離間移動させながら前記膨出を行い、前記接触位置P1を越えた膨出部分は、前記隙間44から半径方向外方に突出させ、逃がしている。このとき、前記ベル43A、43Bが前記生ベルト12に対して滑りを生じながら円滑に軸心方向に横移動しうるように、該ベル43A、43Bの外周面には、例えばアドロン処理やテフロン(登録商標)コーテイング処理などの低摩擦処理を施すことが好ましい。
このようなベルト貼付・膨出工程S3を行うことにより、過度のマイナスストレッチを招くことなく、生ベルト12を前記生タイヤ本体11の膨出形状に沿って湾曲せしめ、かつ該生タイヤ本体11の外周面に直接的に貼着することができる。従って、マイナスストレッチに起因するベルトコードの蛇行などの配列乱れを防止でき、タイヤのユニフォミティーを高めることが可能となる。
そのためには、前述の如く、前記生ベルト内径Daを、生タイヤ1N(図5に示す)における生ベルト12Tの外端7Neの直径Dbの0.90〜1.10倍の範囲に設定することが必要である。この生ベルト内径Daと前記直径Dbとの比Da/Dbが0.90未満では、生タイヤ本体11が充分に膨出する前のフラットな状態で生ベルト12と接触してしまうため、生ベルト12による膨出への抵抗が過大となり、ベルト貼付生タイヤ本体15の形成が困難となる。又厳密には、前記比Da/Dbが1.00を超えると、生ベルト12の外端部にマイナスストレッチとなる部分が形成される。しかし比Da/Dbが1.10以下の範囲では、前記マイナスストレッチとなる部分は、ベルトコード自身の剛性等に起因して、生ベルト12の中央側での湾曲形状に沿って半径方向内側に引き下ろされる。即ち外力の影響を受けることなく、生タイヤ本体11と貼着できるため、ベルトコードの蛇行などの配列乱れを防止できる。しかし、1.10を超えると、生ベルト12の外端部でのマイナスストレッチが過大となるため、ベルトコードの蛇行などの配列乱れを充分に防止することができなくなる。このような観点から、前記比Da/Dbの下限値を、前記1.00以上とするのがより好ましく、上限値を、1.05以下とするのがより好ましい。
なお生タイヤ1Nにおける生ベルト12Tの湾曲形状は、特に規制されないが、前記生ベルト内径Daは、前記生タイヤ1Nにおける生ベルト12Tのタイヤ赤道Cでの外径Dcの0.80〜0.95倍の範囲であるのが好ましい。0.80未満では、ベルト層の拘束力が強く精度の良い膨張が難しく、逆に0.95をこえると、ベルト端での波打ちが大きくなる。又前記外径Dcは、加硫ストレッチを考慮して、加硫後の仕上がりタイヤ1(図1に示す)におけるベルト7のタイヤ赤道Cでの外径DCの95〜100%の範囲に設定される。
又前記円筒状の生ベルト12を、前記生タイヤ本体11とともに膨出させるためには、前記ベルトコードのタイヤ周方向に対する角度を、45〜85°の範囲とするのが好ましく、45°未満ではタガ効果が過大となって、精度の良い膨出が難しく、逆に85°を超えると、タイヤの操縦安定性の低下傾向を招く。
次に、前記トレッド形成工程S4では、前記ベルト貼付生タイヤ本体15の外周面に、トレッドゴム20を貼着して生タイヤ1Nを形成する。本例では、トレッド形成工程S4として、図5に示すように、押出成形された断面略台形状のトレッドゴム用の幅広帯状ゴム21を、前記ベルト貼付生タイヤ本体15の外周面上で一周巻きすることにより、生トレッドゴムの筒状体22形成する。そしてこの筒状体22を、従来と同様の適宜の手法によりステッチダウンすることにより、前記筒状体22の全幅に亘り、該筒状体22を前記ベルト貼付生タイヤ本体15の外周面に貼着する。
なお前記トレッド形成工程S4としては、図6に示すように、トレッドゴム用の幅狭テープ状のゴムストリップ23を、前記ベルト貼付生タイヤ本体15の外周面上で該外周面に沿って周方向かつ螺旋状に重ねて巻き付けしてストリップ巻付体24を形成する。これにより、ストリップ巻付体24を、その全幅に亘り前記ベルト貼付生タイヤ本体15の外周面に貼着する。
又前記加硫工程は、従来と実質的に同工程であり、前記生タイヤ1Nを加硫金型内で加硫成形することにより、仕上がりタイヤ1を形成する。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の製造方法に従い、タイヤサイズ180/55ZR17の自動二輪車用ラジアルタイヤを製造し、そのユニフォミティを測定した。また比較のために、図7で示す如く、トレッドリングをステッチダウンさせる方法で従来タイヤを製造し、性能を比較した。タイヤの内部構造は、図1に示した通りであり、ナイロンコードよりなる1枚のカーカスプライ(周方向に対するコード角度90°)と、芳香族ポリアミドコードよりなる2枚のベルトプライ(周方向に対するコード角度±26°)とを具える。
ユニフォミティについては、各方法にて製造されたタイヤからそれぞれの20本を無作為に抽出し、クラウン部におけるラテラルフォースバリエーション(LFV)、両側のショルダ部でのラテラルランナウト(LROT、LROBで末尾の「T」はトップの略で、上下2分割金型の上型側で成型されたショルダ部のLROを意味しており、同「B」はボトムの略で、上下2分割金型の下型側で成型されたショルダ部のLROを意味する。)をそれぞれ測定し、その平均値を示した。いずれも値が小さいほど良好である。なお測定条件は、JASO C607に準拠し、リムサイズMT5.50×17、内圧(200kPa)、荷重(2.26kN)とした。テスト結果を表1に示す。
Figure 2007076182
テストの結果、本発明の製造方法は、従来の製造方法に比してタイヤのユニフォミティを向上しうることが確認できる。
本発明により製造された空気入りタイヤの断面図である。 生タイヤ本体形成工程を示す断面略図である。 生ベルト配置工程を示す断面略図である。 (A)、(B)は、ベルト貼付・膨出工程を示す断面略図である。 トレッド形成工程の一実施例を示す断面略図である。 トレッド形成工程の他の実施例を示す断面略図である。 (A)、(B)は、従来のタイヤ製造方法を説明する断面略図である。
符号の説明
1N 生タイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
6 カーカス
6A カーカスプライ
6N カーカスプライ
7 ベルト
7A、7B ベルトプライ
7N ベルトプライ
10 カーカス円筒体
11 生タイ本体
12 生ベルト
13 生ベルト基体
15 ベルト貼付生タイヤ本体
20 トレッドゴム
21 幅広帯状ゴム
22 筒状体
23 ゴムストリップ
24 ストリップ巻付体
40 成形ドラム
P 接触位置
S1 生タイヤ本体形成工程
S2 生ベルト配置工程
S3 ベルト貼付・膨出工程
S4 トレッド形成工程
S5 加硫工程

Claims (5)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至る1枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスの半径方向外側かつトレッド部の内部に配される1枚以上のベルトプライからなるベルトとを具えた自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法であって、
    シート状のカーカスプライが成形ドラムに巻回され、かつその両端部にビードコアが装着されたカーカス円筒体を含む円筒状の生タイヤ本体を形成する生タイヤ本体形成工程と、
    タイヤ周方向に対して傾斜配列したベルトコードをトッピングゴムを用いてシート状としたベルトプライを巻回させた円筒状の生ベルトを含みしかもトレッドゴムが取り付けられない生ベルト基体を準備し、かつ該生ベルト基体を前記生タイヤ本体の半径方向外側に間隙を有して配する生ベルト配置工程と、
    前記生タイヤ本体を、前記ビードコア間の間隔を減じつつ該ビードコア間でトロイド状に膨出させるとともに、前記カーカス円筒体のタイヤ赤道部分の外周面が前記生ベルトの内周面に当接する接触位置を越えて連続して膨出し前記生ベルトをともに膨出させることにより、該生ベルトの両外端まで該生ベルトを前記生タイヤ本体の外周面に当接させたベルト貼付生タイヤ本体を形成するベルト貼付・膨出工程と、
    前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面に、トレッドゴムを貼着して生タイヤを形成するトレッド形成工程と、
    該生タイヤを加硫成形する加硫工程とを含むとともに、
    前記円筒状の生ベルトの内周面の生ベルト内径Daは、前記生タイヤにおける生ベルトの外端の直径Dbの0.90〜1.10倍であることを特徴とする自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法。
  2. 前記生ベルト内径Daは、前記生タイヤにおける生ベルトのタイヤ赤道での外径Dcの0.75〜1.00倍であることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法。
  3. 前記トレッド形成工程は、トレッドゴム用の幅広帯状ゴムを、前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面上で一周巻きして筒状体を形成し、かつ該筒状体をステッチダウンすることにより、その全幅に亘り前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面に貼着することを特徴とする請求項1又は2記載の自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法。
  4. 前記トレッド形成工程は、トレッドゴム用の幅狭テープ状のゴムストリップを、前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面上で該外周面に沿って周方向かつ螺旋状に重ねて巻き付けしてストリップ巻付体を形成することにより、その全幅に亘り前記ベルト貼付生タイヤ本体の外周面に貼着することを特徴とする請求項1又は2記載の自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法。
  5. 前記ベルトは2枚のベルトプライからなり、かつ各ベルトプライのベルトコードはタイヤ周方向に対して40〜85°の角度で傾斜するとともに、プライ間でベルトコードの傾斜の向きを相違させたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の自動二輪車用ラジアルタイヤの製造方法。
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