JPH0988652A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JPH0988652A
JPH0988652A JP7270452A JP27045295A JPH0988652A JP H0988652 A JPH0988652 A JP H0988652A JP 7270452 A JP7270452 A JP 7270452A JP 27045295 A JP27045295 A JP 27045295A JP H0988652 A JPH0988652 A JP H0988652A
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engine
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D11/00Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated
    • F02D11/06Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance
    • F02D11/10Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type
    • F02D2011/101Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles
    • F02D2011/102Arrangements for, or adaptations to, non-automatic engine control initiation means, e.g. operator initiated characterised by non-mechanical control linkages, e.g. fluid control linkages or by control linkages with power drive or assistance of the electric type characterised by the means for actuating the throttles at least one throttle being moved only by an electric actuator

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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンジ判定や変速段判定のフェイルに起因す
るエンジン出力制御特性の変化を防止する。 【解決手段】 手動操作によって選択された走行レンジ
位置を示す信号を出力する自動変速機が、アクセルペダ
ルの操作量に対するエンジン出力制御特性を、前記自動
変速機の変速段もしくは走行レンジごとに設定するエン
ジンに連結された車両の制御装置において、実際の走行
状態に基づいて走行レンジを判定するレンジ判定手段
(ステップ24)と、このレンジ判定手段で判定された
走行レンジに対応した前記エンジン出力制御特性に従っ
てエンジンを制御する手段(ステップ28,29)とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンに自動
変速機を連結した車両用の制御装置に関し、特にアクセ
ルペダルの踏み込み量に対する出力特性を変更すること
のできるエンジンに自動変速機を連結して搭載した車両
の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように車両に搭載されているエン
ジンの出力は、スロットル開度に応じて変化し、従来の
多くの車両は、運転室に設けたアクセルペダルをスロッ
トル弁にケーブルなどの機械的手段で連結し、アクセル
ペダルの踏み込み操作によってスロットル弁の開度すな
わちエンジン出力を増減するように構成されている。一
方、最近では、モータなどのアクチュエータや電子機器
などの進歩によってこれらが車両の制御に多用されるよ
うになってきており、前記スロットル弁についても同様
である。すなわちアクセルペダルの踏み込み量を電気的
に検出し、その検出値に応じてスロットル弁用のアクチ
ュエータを駆動するように構成した車両が知られてい
る。
【0003】スロットル開度を上記のように電気的に制
御する場合、アクセルペダルの踏み込み量に応じた入力
信号を、前記アクチュエータを駆動する出力信号に変換
する制御内容(ゲイン)を多様に変化させることが可能
である。すなわちアクセルペダルの踏み込み開始当初
は、アクセルペダルの踏み込み量に対するスロットル開
度の増加割合を小さくし、アクセルペダルの踏み込み量
が増大するに伴ってアクセルペダルの踏み込み量に対す
るスロットル開度の増加割合を増大させ、あるいはスロ
ットル開度の上限を制限するなどの制御が可能である。
【0004】その一例が特開平2−37132号公報に
記載されており、この公報に記載された装置では、前進
レンジと後進レンジとでアクセルペダルの踏み込み量に
対するエンジンの出力制御特性を変化させており、後進
レンジでは、エンジン出力が低出力となるようにして運
転操作性の向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置では、
シフト装置に設けてあるシフトポジションセンサからの
出力信号に基づいてレンジを判断し、その判断結果に基
づいてエンジン出力制御特性を設定しているので、レン
ジ判定にフェイルが生じた場合には、アクセルペダルの
踏み込み量に対するエンジンの出力特性が、通常とは異
なってしまい、その結果、違和感を生じる可能性があっ
た。すなわちシフトポジションセンサには、通常、ON
/OFFスイッチが多用されているが、そのスイッチが
断線や短絡などの異常によって正常状態と異なる信号を
出力する可能性があり、その場合には、レンジの誤判定
を生じ、それに伴ってアクセルペダルの踏み込み操作に
対するエンジン出力が正常時とは異なってしまう可能性
があった。
【0006】また従来、前進時の発進用の変速段を第1
速より高速側の変速段とする走行モードを選択すること
のできる車両が知られている。この種の車両では、例え
ばスノーモードを選択することにより第2速もしくは第
3速が発進用変速段として設定され、またヒルホールド
モードを選択することにより坂道にて後進が防止される
第2速もしくは第3速が発進用の変速段として設定され
る。したがってこのようなモードの選択の可能な自動変
速機を連結したエンジンにおいて、変速段ごとに上述し
たアクセルペダルに対するエンジン出力制御特性を設定
した場合には、通常の第1速での発進の際のエンジン出
力特性と前記いずれかのモードを選択した状態での発進
時のエンジン出力特性が相違してしまい、違和感の発生
の可能性がある。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、アクセルペダルの踏み込み操作に対す
るエンジンの出力制御特性を、レンジごともしくは変速
段ごとに設定する車両において、フェイル時もしくは特
定モードの選択時のエンジン出力特性の変化を抑制する
ことのできる制御装置を提供することを目的とするもの
である。
【0008】そしてこの目的は、レンジの判定を実際の
走行状態に基づいて行うことにより達成され、また後進
レンジに対応させたエンジン出力制御特性と前進レンジ
での低車速時に対応させたエンジン出力制御特性とをほ
ぼ同一にすることにより達成される。さらにエンジン出
力制御特性を変速段ごとに設定してある場合、特定のモ
ードで通常の発進用変速段以外の変速段が設定される場
合には、その変速段に対応するエンジン出力制御特性を
変更することにより達成される。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、手動
操作によって選択された走行レンジ位置を示す信号を出
力する自動変速機が、アクセルペダルの操作量に対する
エンジン出力制御特性を、前記自動変速機の変速段もし
くは走行レンジごとに設定するエンジンに連結された車
両の制御装置において、実際の走行状態に基づいて走行
レンジを判定するレンジ判定手段と、このレンジ判定手
段で判定された走行レンジに対応した前記エンジン出力
制御特性に従ってエンジンを制御する手段とを備えてい
ることを特徴とするものである。
【0010】したがってシフトポジションスイッチなど
の手動操作に基づいて信号を出力する装置がフェイルに
より実際とは異なるレンジの信号を出力しても、レンジ
判定手段が実際の走行状態に基づいてレンジを判定する
ために、エンジンの出力制御特性は、実際に設定されて
いるレンジに対応したものとなる。その結果、レンジと
エンジン出力制御特性との不一致が防止され、アクセル
ペダルを踏み込んでも希望するトルクが得られないなど
の違和感が生じない。
【0011】また請求項2に記載した発明は、前記エン
ジン出力制御特性が、後進レンジと前進レンジでの所定
車速以下の低速状態とでほぼ同一とされ、かつ前記レン
ジ判定手段が、前進レンジでの前記所定車速を超える車
速では、所定の回転部材の回転数に基づいて実際の変速
段を判定するとともにその判定された変速段から実際の
走行レンジを判定するよう構成されていることを特徴と
するものである。
【0012】したがって請求項2に記載した発明では、
後進レンジと前進レンジとの間の誤判定が生じた場合で
あっても、エンジン出力制御特性が特には変化しないの
で、違和感を発生することがなく、また車速が増大した
場合には、その車速に基づいて変速段を確定するので、
実際の走行状態に対応してエンジン出力特性が設定さ
れ、この点でもエンジン出力制御特性の不一致やそれに
起因する違和感を防止できる。
【0013】さらに請求項3に記載された発明は、車両
の走行状態に基づいて制御されるソレノイド弁のオン・
オフパターンに応じて前進段が設定されるとともに手動
操作に基づいて後進段が設定される自動変速機が、アク
セルペダルの操作量に対するエンジン出力制御特性が前
記自動変速機での変速段に応じて設定されているエンジ
ンに連結されている車両の制御装置において、後進段が
選択されている状態での前記ソレノイド弁のオン・オフ
パターンを実際の走行状態に応じて設定する手段と、そ
のソレノイド弁のオン・オフパターンで設定される変速
段に対応した前記エンジン出力制御特性に従って前記エ
ンジンを制御する手段とを備えていることを特徴とする
ものである。
【0014】また請求項4に記載した発明は、車両の走
行状態に基づいて制御されるソレノイド弁のオン・オフ
パターンに応じて前進段を設定するとともに手動操作に
基づいて後進段を設定した自動変速機が、アクセルペダ
ルの操作量に対するエンジン出力制御特性を前記自動変
速機での変速段に応じて設定したエンジンに連結された
車両の制御装置において、後進段が選択されている状態
での走行状態に基づいた前記ソレノイド弁のオン・オフ
パターンが、前記段を設定するためのオン・オフパター
ンと同一とされ、かつ前進段を設定するためのソレノイ
ド弁のオン・オフパターンに対応させた前記エンジン出
力制御特性と後進段でのソレノイド弁のオン・オフパタ
ーンに対応させた前記エンジン出力制御特性とがほぼ同
一とされていることを特徴とするものである。
【0015】したがって請求項3に記載した発明によれ
ば、後進段は、手動操作に基づいて設定されるために、
その変速段とは特に関係しないソレノイド弁が車速など
の走行状態に基づいてその走行状態に応じた変速段を設
定するオン・オフパターンに制御され、そのため、前進
レンジであるにも拘らず、後進レンジと判定するフェイ
ルが生じても、エンジン出力制御特性がそのソレノイド
弁のオン・オフパターンに応じて設定されているから、
実際の変速段とエンジン出力制御特性とが一致し、違和
感が生じることが防止される。これは、請求項4に記載
した発明においても同じであり、レンジの誤判定が生じ
ても、前進レンジと後進レンジとでソレノイド弁のオン
・オフパターンが同じであることにより、エンジン出力
特性も同じとなり、その結果、レンジの誤判定に基づく
エンジン出力特性の不一致が生じない。
【0016】そして請求項5に記載した発明は、第1速
より高速側の変速段を発進用の変速段とするモードを選
択可能でありかつ手動操作によって選択された走行レン
ジ位置を示す信号を出力する自動変速機が、アクセルペ
ダルの操作量に対するエンジン出力制御特性を、前記自
動変速機の変速段もしくは走行レンジごとに設定するエ
ンジンに連結された車両の制御装置において、前記モー
ドが選択されている場合には、そのモードでの発進用の
変速段に対応する前記エンジン出力制御特性を、前記モ
ードが選択されていないときの前記変速段に対応する前
記エンジン出力制御特性より低出力となる特性に設定す
るよう構成されていることを特徴とするものである。
【0017】したがって発進時の変速段が第1速より高
速側の変速段となる場合には、その変速段に対応させて
あるエンジン出力制御特性とは異なる特性、具体的に
は、エンジン出力が低く抑制される特性が設定され、そ
のため停止状態からの発進の際にアクセルペダルを大き
く踏み込んでもエンジン出力が抑制され、発進操作が容
易になる。
【0018】さらに請求項6に記載した発明は、第1速
より高速側の変速段を発進用の変速段とするモードを選
択可能な自動変速機が、エンジン出力制御特性を、選択
されている走行レンジに応じて出力されるレンジ検出信
号に基づいて前進レンジでのエンジン出力制御特性と後
進レンジでのエンジン出力制御特性とに切り換えるエン
ジンに連結された車両の制御装置において、前記モード
が選択されている場合の発進用変速段に対応させてある
前記エンジン出力制御特性と後進段に対応させてあるエ
ンジン出力制御特性とがほぼ同一とされていることを特
徴とするものである。
【0019】そのため請求項5に記載した発明と同様
に、発進時のアクセルペダルの操作が容易になり、これ
に加えて前記モードが選択された状態での発進の際にレ
ンジの誤判定が生じたとしても、そのモードでの発進用
の前進段と後進段とのエンジン出力制御特性がほぼ同じ
であることにより、エンジン出力制御特性の不一致が回
避され、違和感が生じることはない。
【0020】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に基づいて
より具体的に説明する。この発明は、スノーモードやヒ
ルホールドモードを選択することのできる自動変速機
を、アクセルペダルの踏み込み量に対するエンジン出力
特性を変更できるエンジンに連結した車両を対象として
いる。そこで先ず、この発明で対象とするギヤトレイン
の一例を図1に基づいて説明する。
【0021】図1において、エンジン10にトルクコン
バータ12を介して自動変速機14が連結されている。
このトルクコンバータ12は、エンジン10のクランク
軸16に連結されたポンプインペラ18と、自動変速機
14の入力軸20に連結されたタービンランナー22
と、これらポンプインペラ18およびタービンランナー
22の間を直結するロックアップクラッチ24と、一方
向クラッチ26によって一方向の回転が阻止されている
ステータ28とを備えている。
【0022】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う副変速部30と、後進ギヤ段およ
び前進4段の切り換えが可能な主変速部32とを備えて
いる。副変速部30は、サンギヤS0 、リングギヤR0
、およびキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS0 およびリングギヤR0 に噛み合わされてい
るピニオンP0 から成るHL遊星歯車装置34と、サン
ギヤS0 とキャリヤK0との間に設けられたクラッチC0
および一方向クラッチF0 と、サンギヤS0 とハウジ
ング41との間に設けられたブレーキB0 とを備えてい
る。
【0023】主変速部32は、サンギヤS1 、リングギ
ヤR1 、およびキャリヤK1 に回転可能に支持されてそ
れらサンギヤS1 およびリングギヤR1 に噛み合わされ
ているピニオンP1 から成る第1遊星歯車装置36と、
サンギヤS2 、リングギヤR2 、およびキャリヤK2 に
回転可能に支持されてそれらサンギヤS2 およびリング
ギヤR2 に噛み合わされているピニオンP2 から成る第
2遊星歯車装置38と、サンギヤS3 、リングギヤR3
、およびキャリヤK3 に回転可能に支持されてそれら
サンギヤS3 およびリングギヤR3 に噛み合わされてい
るピニオンP3 から成る第3遊星歯車装置40とを備え
ている。
【0024】上記サンギヤS1 とサンギヤS2 は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2 とキ
ャリヤK3 とが一体的に連結され、そのキャリヤK3 は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2 が
サンギヤS3 に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2 およびサンギヤS3 と中間軸44との間に第
1クラッチC1 が設けられ、サンギヤS1 およびサンギ
ヤS2 と中間軸44との間に第2クラッチC2 が設けら
れている。また、サンギヤS1 およびサンギヤS2 の回
転を止めるためのバンド形式の第1ブレーキB1 がハウ
ジング41に設けられている。また、サンギヤS1 およ
びサンギヤS2 とハウジング41との間には、第1一方
向クラッチF1 およびブレーキB2 が直列に設けられて
いる。この第1一方向クラッチF1 は、サンギヤS1 お
よびサンギヤS2 が入力軸20と反対の方向へ逆回転し
ようとする際に係合させられるように構成されている。
【0025】キャリヤK1 とハウジング41との間には
第3ブレーキB3 が設けられており、リングギヤR3 と
ハウジング41との間には、第4ブレーキB4 と第2一
方向クラッチF2 とが並列に設けられている。この第2
一方向クラッチF2 は、リングギヤR3 が逆回転しよう
とする際に係合させられるように構成されている。上記
クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B1 ,B2
,B3 ,B4 は、油圧が作用されることにより摩擦材
が係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
【0026】上記の自動変速機では、前進5段と後進段
とを設定することができ、これらの変速段を設定するた
めの各摩擦係合装置の係合・解放の状態を図2の係合作
動表に示してある。なお、図2において○印は係合状
態、×印は解放状態をそれぞれ示す。
【0027】図3は、エンジン10および自動変速機1
4についての制御系統図を示しており、アクセルペダル
50の踏み込み量に応じた信号がエンジン用電子制御装
置76に入力されている。またエンジン10の吸気配管
には、スロットルアクチュエータ54によって駆動され
る電子スロットル弁56が設けられている。そしてこの
電子スロットル弁56は、アクセルペダル50の踏み込
み量に応じて制御装置76からスロットルアクチュエー
タ54に制御信号が出力され、その制御量に応じて開度
が制御されるようになっている。
【0028】また、エンジン10の回転速度を検出する
エンジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気
量を検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を
検出する吸入空気温度センサ62、上記電子スロットル
弁56の開度θを検出するスロットルセンサ64、出力
軸42の回転速度などから車速Vを検出する車速センサ
66、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温セ
ンサ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ
70、シフトレバー72の操作位置を検出する操作位置
センサ74などが設けられている。それらのセンサか
ら、エンジン回転速度N、吸入空気量Q、吸入空気温度
Tha 、電子スロットル弁56の開度θ、車速V、エン
ジン冷却水温THw 、ブレーキの作動状態BK、シフト
レバー72の操作位置Pshを表す信号が、エンジン用電
子制御装置76および変速用電子制御装置78に供給さ
れるようになっている。
【0029】また、タービンランナー22の回転速度を
検出するタービン回転速度センサ75からタービン回転
速度NT を表す信号が変速用電子制御装置78に供給さ
れている。さらに、アクセルペダル50が最大操作位置
まで操作されたことを検出するキックダウンスイッチ7
7からキックダウン操作を表す信号が変速用電子制御装
置78に供給されている。そして変速用電子制御装置7
8には、スノーモードを設定するためのスノーモードス
イッチSs とヒルホールドモードを設定するためのヒル
ホールドモードスイッチSH とが接続されている。な
お、スノーモードは、発進時の変速段を第2速もしくは
第3速に設定するためのモードであり、またヒルホール
ドモードは、いわゆる坂道発進の際に車両が後退するこ
とを防止するために所定のブレーキを係合させた第2速
もしくは第3速を発進段とするモードである。
【0030】エンジン用電子制御装置76は、中央演算
処理装置(CPU)、記憶装置(RAM,ROM)、入
出力インターフェースを備えたいわゆるマイクロコンピ
ュータであって、CPUはRAMの一時記憶機能を利用
しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って入力
信号を処理し、種々のエンジン制御を実行する。例え
ば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁80を制御し、
点火時期制御のためにイグナイタ82を制御し、アイド
ルスピード制御のために図示しないバイパス弁を制御
し、トラクション制御を含む全てのスロットル制御を、
スロットルアクチュエータ54により電子スロットル弁
56を制御して実行する。
【0031】ここで電子スロットル弁56の制御につい
て説明する。この電子スロットル弁56は、アクセルペ
ダル50の踏み込み操作に伴ってエンジン用電子制御装
置76がスロットルアクチュエータ54を駆動すること
によって制御されるが、そのアクセルペダル50の踏み
込み量(アクセル開度)VPAに対応する基本スロットル
開度TTAに、他の制御要因に基づく開度が加減算され
る。その関係を図4に線図で示してあり、基本スロット
ル開度TTAにクルーズコントロールからの要求開度TTA
CCが加減算され、スロットル目標開度TTANGLEが設定さ
れる。また自動変速機14での変速などに基づいて要求
されるスロットル開度TVECTや燃料噴射制御に基づいて
要求されるスロットル開度TVEFIあるいはトラクション
コントロールに基づいて要求されるスロットル開度TVT
RCが設定されている場合には、これらの開度の最小値が
スロットル目標開度TTANGLEとされる。そしてエンジン
用電子制御装置76は、そのスロットル目標開度TTANG
LEを達成するべくスロットルアクチュエータ54を駆動
し、その結果、スロットル現在開度θが得られる。
【0032】また前記基本スロットル開度TTAのアクセ
ル開度VPAに対する特性は非線形化されており、また前
進レンジでの変速段ごと、および後進レンジごとに設定
されている。その一例は、図5および図6に示すとおり
であり、図5に示す前進レンジでの特性Aは、第1速が
設定されている場合の特性であり、アクセル開度VPAが
低開度である場合のエンジントルクの上昇率が最も低く
設定されている。また特性Bは第2速についての特性を
示し、さらに特性Cは、第3速ないし第5速についての
特性を示している。低開度でのエンジントルクの上昇率
がこれらの順に大きくなっている。
【0033】図6は後進レンジでの特性を示している。
後進段は、シフト装置によって後進レンジを選択するこ
とにより第2クラッチC2 および第4ブレーキB4 に油
圧が供給されてこれらが係合することにより設定され、
その場合のシフトソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3
は車速やスロットル開度などの走行状態から決まる前進
段を設定するオン・オフパターンと同一のパターンに設
定される。これは図2に示したとおりである。そのため
後進レンジでのエンジン出力制御特性は、走行状態(ソ
レノイド弁のオン・オフ状態)に応じて複数種類設定さ
れている。具体的には、図7に示す特性Dは、シフトソ
レノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 のオン・オフパター
ンが第1速と同一の場合の特性を示し、特性Eは、第2
速のオン・オフパターンのときの特性を示し、さらに特
性Fは第3速ないし第5速のオン・オフパターンのとき
の特性を示している。そして低開度でのエンジントルク
の上昇率は、ここに挙げた特性D,E,Fの順に大きく
なっている。さらにこれら後進レンジでの特性のうち特
性Dは、前進レンジでの特性Aとほぼ同一であり、特性
Eは前進レンジでの特性Bとほぼ同一であり、特性Fは
前進レンジでの特性Cとほぼ同一である。
【0034】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用し、予めROMに記憶されたプログラム
に従って入力信号を処理するとともに、油圧制御回路8
4の各ソレノイド弁あるいはリニアソレノイド弁を駆動
する。例えば、変速用電子制御装置78は、スロットル
弁56の開度θに対応した大きさの出力圧PSLT を発生
させるためにリニアソレノイド弁SLTを、アキュームレ
ータ背圧を制御するためにリニアソレノイド弁SLNを、
ロックアップクラッチ24のスリップ量を制御するため
にリニアソレノイド弁SLUをそれぞれ駆動する。また、
変速用電子制御装置78は、予め記憶された変速線図か
ら実際の基本スロットル弁開度TTAおよび車速Vに基づ
いて自動変速機14の変速段やロックアップクラッチ2
4の係合状態を決定し、この決定された変速段および係
合状態が得られるようにソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,
SOL3 を駆動し、エンジンブレーキを発生させる際に
は、ソレノイド弁SOL4 を駆動する。
【0035】この変速用電子制御装置78で使用される
変速線図について説明すると、図7はドライブ(D)レ
ンジで使用される変速線図のうちアップシフト線のみを
示したものであり、第1速ないし第5速の全ての変速段
についての領域が設定されている。これに対して図8
は、スノーモードあるいはヒルホールドモードが選択さ
れている場合に使用される変速線図のうちアップシフト
線のみを示したものであり、ここに示す例では、第3速
を発進用変速段とするため第3速ないし第5速の変速段
の領域が設定されている。さらに図9は、後進段(リバ
ースレンジ)が選択されている場合に使用されるシフト
ソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 のオン・オフパタ
ーンを示しており、シフトソレノイド弁SOL1 ,SOL2
,SOL3 は、図9に破線で示す領域でそれぞれの変速
段を設定するのと同一のオン・オフパターンに設定され
る。
【0036】他方、上記ロックアップクラッチ24は、
自動変速機14の第1速および第2速では解放される
が、第3速および第4速では、基本スロットル弁開度T
TAおよび車速Vに基づいて解放、スリップ、係合のいず
れかの領域が判定され、スリップ領域であればロックア
ップクラッチ24がスリップ制御され、係合領域であれ
ば係合させられる。このスリップ制御は、エンジン10
の回転変動を吸収しつつトルクコンバータ12の回転損
失を可及的に抑制するためのものである。
【0037】図10は、シフトレバー72の操作位置を
示している。図において、車両の前後方向の6つの操作
位置と車両の左右方向の2つの操作位置との組み合せに
より、シフトレバー72を8つの操作位置へ操作可能に
支持する図示しない支持装置によってシフトレバー72
が支持されている。そしてPはパーキングレンジ位置、
Rはリバースレンジ位置、Nはニュートラルレンジ位
置、Dはドライブレンジ位置、“4”は第4速までの変
速段を設定する“4”レンジ位置、“3”は第3速まで
の変速段を設定する“3”レンジ位置、“2”は第2速
までの変速段を設定する“2”レンジ位置、Lは第1速
以上の変速段へのアップシフトを禁止するローレンジ位
置をそれぞれ示す。
【0038】そしてこの発明にかかる上記の制御装置
は、設定されているレンジあるいはモードに応じて変速
線図およびエンジン出力制御特性を以下のように設定す
るよう構成されている。図11はその一例を示すフロー
チャートであって、先ず、入力信号の処理(ステップ
1)を行った後に、各センサが正常か否かを判断する
(ステップ2)。センサに異常があった場合には、本来
の制御を行うことができないのでリターンし、また各セ
ンサが正常であれば、Rレンジが設定されているか否か
を判断する(ステップ3)。この判断は、図10に示す
シフト装置においてシフトレバー72がRレンジの位置
にあってシフトポジションセンサがそれに応じた信号を
出力しているか否かによって判断される。
【0039】Rレンジが設定されていない場合には、前
進レンジが設定されているか否かを判断する(ステップ
4)。ここで前進レンジは、Dレンジ、“4”レンジ、
“3”レンジ、“2”レンジおよびLレンジであり、こ
れらも前記Rレンジと同様にシフトポジションセンサか
らの出力信号に基づいて判断される。このステップ4で
否定判断された場合には、特に制御を行うことなくリタ
ーンし、また肯定判断された場合には、ヒルホールドモ
ードが選択されているか否かを判断する(ステップ
5)。これは、前述したヒルホールドモードスイッチS
H がON操作されて信号を出力しているか否かによって
判断することができる。
【0040】ヒルホールドモードが選択されていない場
合には、スノーモードが選択されているか否かを判断す
る(ステップ6)。この判断は、前述したスノーモード
スイッチSs がON操作されて信号を出力しているか否
かによって判断することができ、否定判断された場合、
すなわちスノーモードが選択されていない場合には、前
進レンジ用の変速線図を設定する(ステップ7)。
【0041】この前進レンジ用変速線図のうちDレンジ
については図7にアップシフト線を示したとおりであ
り、他の前進レンジについてもそれぞれに応じた前進段
領域を設定した変速線図が用意され、シフト装置で選択
した前進レンジに応じた変速線図が設定される。そして
アクセルペダル50の踏み込み操作に対応するエンジン
出力制御特性として図5に示す特性を設定する(ステッ
プ8)。すなわち車速およびスロットル開度などの車両
の走行状態に基づいて決まる変速段に対応したエンジン
出力制御特性が設定される。
【0042】これに対してスノーモードが選択されてい
ることによりステップ6で肯定判断された場合には、図
8に示す変速線図を設定する(ステップ9)。またエン
ジン出力制御特性として図5に示す特性のうち第3速で
は特性Aを採用する特性を設定する(ステップ10)。
すなわち図8に示す変速線図を採用することにより最低
速段が第3速となってこれが発進時の変速段として設定
される。そしてその場合、第3速については特性Aが採
用されるから、アクセル開度が低開度のうちはエンジン
出力の上昇率が抑制され、したがって発進時のアクセル
ペダルの操作性が向上する。
【0043】またヒルホールドモードスイッチSH がO
N操作されていてステップ5で肯定判断された場合に
は、図8の変速線図を設定する(ステップ11)。なお
その場合、第3速を設定する際に合わせて第1ブレーキ
B1 を係合させてエンジンブレーキの効く状態とする。
すなわち坂道発進の際に車両が後退しないように制御す
る。さらにエンジン出力制御特性として、図5に示す特
性のうち第3速では特性Aを採用する特性を設定する
(ステップ12)。すなわち図8に示す変速線図を採用
することにより最低速段が第3速となって、これが発進
時の変速段として設定される。そしてその場合、第3速
については特性Aが採用されるから、アクセル開度が低
開度のうちはエンジン出力の上昇率が抑制され、したが
って発進時のアクセルペダルの操作性が向上する。
【0044】また上述のようにヒルホールドモードを選
択している場合、およびスノーモードを選択している場
合には、第1速および第3速で特性Aに従ってエンジン
出力が制御され、かつ第2速では特性Bに従ってエンジ
ン出力が制御されるが、その特性Aは後進レンジでの特
性Dにほぼ一致しており、また特性Bは後進レンジの特
性Eにほぼ一致しているから、実際にはRレンジが設定
されているにも拘らず何等かのフェイルによってDレン
ジでの上記いずれかのモードの状態であると誤判定され
た場合てあっても、エンジンの出力制御特性に変化が特
にはないので、アクセルペダルの操作フィーリングなど
の変化がなく、違和感を生じることはない。なお、特性
Aと特性Eとを近似させれば、更に操作性の変化が僅少
になる。
【0045】一方、Rレンジが選択されていてステップ
3で肯定判断された場合には、前述した図9に示すシフ
トソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 のオン・オフパ
ターンを設定する(ステップ13)。したがって後進走
行している際の車速が増大し、あるいは基本スロットル
開度TTAが変化することに伴ってシフトソレノイド弁S
OL1 ,SOL2 ,SOL3 のオン・オフパターンが適宜に変
化する。さらにエンジン出力制御特性として図6に示す
特性を選択する(ステップ14)。この図6に示す各特
性D,E,Fは図5に示す前進レンジでの特性A,B,
Cとほぼ同一である。したがって何等かのフェイルによ
って、DレンジとRレンジとの誤判定が生じている場
合、シフトソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 のオン
・オフパターンが、その時点の走行状態で決まる変速段
を設定するように制御され、しかもエンジン出力制御特
性が前進レンジとほぼ同じであるから、レンジの誤判定
があっても、設定される変速段やエンジンの出力特性に
特別な変化が生じることがなく、違和感を生じることが
殆どない。
【0046】つぎに実際の走行状態に基づいてエンジン
出力制御特性を設定する制御例について説明する。図1
2および図13において、入力信号の処理(ステップ2
0)を行った後に、各センサが正常か否かの判断(ステ
ップ21)を行い、異常があればリターンし、また正常
であれば、車速Vが所定の基準車速V1 以下か否かを判
断する(ステップ22)。この基準車速V1 は、車速セ
ンサなどの回転数センサで得られる信号に基づいて変速
段を設定可能な程度の最低車速であり、肯定判断された
場合には、シフトポジションセンサからの信号で判定さ
れるレンジに基づいて上記の図11の制御ルーチンに従
いエンジン出力制御特性を設定する(ステップ23)。
【0047】これに対してステップ22で否定判断され
た場合には、車速センサやタービン回転数センサなどで
得られる信号に基づいて実際の走行時の変速段を演算す
る(ステップ24)。その演算の一例として、出力軸回
転数とタービン回転数との比率を求める演算を挙げるこ
とができ、その演算された比率から変速段を判定でき
る。
【0048】演算して求めた変速段とシフトポジション
センサに基づいくいわゆる初期判断での変速段とが一致
しているか否かを判断する(ステップ25)。このステ
ップ25で肯定判断された場合には、Rレンジが確定し
ているか否かを判断する(ステップ26)。これは、実
際の走行が後進走行であるか否かの判断であり、具体的
には、シフトポジションセンサからの出力信号によるレ
ンジの判定と、演算した変速比に基づく判定とが共にR
レンジであることによりRレンジの確定が判断される。
特に上述したギヤトレインを備えた自動変速機では、後
進段で副変速部30が高速段に設定され、NCOセンサ7
5の出力が“0”になるから、この状態で低車速が検出
されることによりRレンジを判断できる。
【0049】ステップ26で否定判断された場合には、
変速段の一致を判断する(ステップ27)。これは、例
えば前記演算して求めた変速比と、実際に変速段を設定
しているシフトソレノイド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 の
オン・オフパターンに基づく変速段の判定結果とが一致
しているか否かによって判断される。このステップ27
で肯定判断された場合には、何の異常もなく、シフトポ
ジションセンサに基づくレンジの判定に誤りがないこと
になるので、初期判断どおりのエンジン出力制御特性が
継続される(ステップ28)。
【0050】これに対して変速段の不一致があってステ
ップ27で否定判断された場合には、図5に示す特性を
設定する(ステップ29)。ステップ26で判断された
ように実際の走行は前進走行であるから、前進レンジの
特性を設定する。その場合、各変速段に応じて特性A,
B,Cが選択されることは勿論である。そして実際の走
行状態から求められた変速段に対してシフトソレノイド
弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 のオン・オフパターンに基づ
く変速段が相違していることになるので、シフトソレノ
イド弁SOL1 ,SOL2 ,SOL3 のフェイルの判断および
表示を行う(ステップ30)。
【0051】一方、いわゆる初期判断でのレンジと変速
比を演算した結果に基づくレンジとが一致していずにス
テップ25で否定判断された場合には、初期判断すなわ
ちシフトポジションセンサの出力信号に基づくレンジの
判定に誤りがあることになるので、シフトポジションセ
ンサのフェイルの判断とその表示とを行う(ステップ3
1)。
【0052】ついでRレンジが確定しているか否かを判
断する(ステップ32)。これは前述したステップ26
の判断と同様であり、要は、実際のレンジがRレンジか
否かの判断である。このステップ32で肯定判断された
場合および前記ステップ26で肯定判断された場合に
は、前述した図6における特性Eおよび特性Fをキャン
セルして特性Dのみの特性マップとし、また図9のオン
・オフパターンをキャンセルする(ステップ33)。そ
してエンジン出力制御特性として特性Dのみの特性マッ
プを設定し(ステップ34)、これに従ったエンジンの
出力の制御すなわちアクセル開度VPAに対する基本スロ
ットル開度TTAの制御を行う。
【0053】したがって実際に後進走行している場合、
エンジン出力は前記特性Dのみにしたがって制御される
から、車速の増大に伴ってエンジンの出力特性が変化す
ることがなく、違和感を生じない。また上述した自動変
速機14では、後進段で副変速部30を高速段に設定す
るが、上記のように図9に示すオン・オフパターンをキ
ャンセルすることにより、レンジの誤判定があっても後
進走行中に副変速部30が低速段に切り替わることを未
然に防止することができる。
【0054】これに対して実際の走行がRレンジではな
いためにステップ32で否定判断された場合には、エン
ジンの出力制御特性として図5に示す特性を採用する
(ステップ35)。実際の走行がDレンジであるから、
これに対応した特性を設定するためである。
【0055】なお、この発明は、図1に示すギヤトレイ
ン以外のギヤトレインを備えた自動変速機およびこれを
連結したエンジを搭載している車両を対象とした制御装
置に適用することができる。また上記の説明では、前進
レンジの例としてドライブレンジについて説明したが、
この発明では、全ての前進レンジすなわちドライブレン
ジ、“3”レンジ、“2”レンジおよびLレンジでのエ
ンジン出力制御特性を一致させておくこともできる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
る制御装置によれば、アクセル開度とそれに対応したス
ロットル開度などのエンジン出力との関係を規定する制
御特性を、実際の走行状態に基づいて設定するので、シ
フトポジションセンサなどのレンジ位置の検出手段がフ
ェイルとしても、実際の走行状態に適したエンジン出力
制御特性を設定でき、アクセル操作のフィーリングが変
化するなどのことによる違和感を未然に防止することが
できる。
【0057】また請求項2に記載した発明では、所定車
速以下でのエンジン出力制御特性がRレンジとDレンジ
とでほぼ同一であるから、低車速状態でRレンジとDレ
ンジとの誤判定があっても、エンジン出力制御特性に変
化が殆どなく、またその車速以上の状態では、実際の走
行状態に基づいて変速段を判断するので、実際の走行状
態に適したエンジン出力制御特性を設定でき、その結
果、レンジや変速段の検出にフェイルに起因するエンジ
ン出力制御特性の変化を未然に防止し、運転操作性を良
好な状態に維持できる。
【0058】さらに請求項3に記載した発明によれば、
後進段が検出されている場合であっても、シフトソレノ
イド弁のオン・オフパターンが実際の走行状態に基づい
たパターンとされ、かつそのパターンに応じたエンジン
出力制御特性が設定されるから、Dレンジであるにも拘
らずRレンジと誤判定した場合であっても、実際の走行
状態に対するエンジン出力制御特性の不一致が防止さ
れ、違和感を生じるなどのことを未然に防止することが
できる。
【0059】請求項4に記載した発明では、前進レンジ
と後進レンジとでエンジン出力制御特性がほぼ同一とな
るから、請求項3の発明と同様に、レンジの誤判定に起
因するエンジン出力制御特性の不一致による違和感を回
避できる。
【0060】そして請求項5に記載した発明では、通常
の発進段以外の変速段が発進用変速段とされるモードが
設定される場合には、そのモードで採用される発進用の
変速段に対応してエンジン出力制御特性が採用されず
に、それよりエンジン出力が低出力となる特性が採用さ
れるから、前記特定のモードが選択されている場合であ
っても、通常の発進時と同様なエンジン出力制御特性と
なり、発進時のアクセル操作に変化が生じないので運転
操作性を良好なものとすることができる。
【0061】さらに請求項6に記載した発明において
は、特定のモードでの発進時のエンジン出力制御特性と
後進段のエンジン出力制御特性とがほぼ一致するため
に、請求項5に記載した発明と同様に、発進時のアクセ
ル操作に変化が生じないので運転操作性を良好なものと
なることに加え、レンジの誤判定に起因するエンジン出
力制御特性の不一致およびそれに伴う違和感を未然に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明で対象とする自動変速機におけるギヤ
トレインの一例を示すスケルトン図である。
【図2】その自動変速機で各変速段を設定するための摩
擦係合装置の係合・解放の組み合わせである係合作動表
を示す図表である。
【図3】この発明の一例の制御系統を模式的に示すブロ
ック図である。
【図4】実際のスロットル開度の決定要因の関係を示す
線図である。
【図5】前進レンジでのエンジントルク−アクセル開度
特性(エンジン出力制御特性)の一例を示す線図であ
る。
【図6】後進レンジでのエンジントルク−アクセル開度
特性(エンジン出力制御特性)の一例を示す線図であ
る。
【図7】この発明で使用するDレンジ用変速線図の一例
をアップシフト線のみで示す図である。
【図8】この発明で使用するヒルホールドモードもしく
はスノーモード用変速線図の一例をアップシフト線のみ
で示す図である。
【図9】この発明で使用するRレンジでのシフトソレノ
イド弁のオン・オフパターンの一例を示す図である。
【図10】シフト装置における各レンジ位置の配列を示
す図である。
【図11】シフトポジションセンサからの信号に基づい
てエンジン出力制御特性を設定する基本制御ルーチンの
一例を示すフローチャートである。
【図12】実際の走行状態に基づいてエンジン出力制御
特性を設定する基本制御ルーチンの一例を示すフローチ
ャートの一部を示す図である。
【図13】そのフローチャートの他の部分を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジン 14 自動変速機 20 入力軸 30 副変速部 32 主変速部 42 出力軸 50 アクセルペダル 56 電子スロットル弁 78 変速用電子制御装置 84 油圧制御装置 Ss スノーモードスイッチ SH ホールドモードスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59/74 F16H 59/74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手動操作によって選択された走行レンジ
    位置を示す信号を用いて制御される自動変速機が、アク
    セルペダルの操作量に対するエンジン出力制御特性を前
    記自動変速機の変速段もしくは走行レンジごとに設定す
    るエンジンに連結された車両の制御装置において、 実際の走行状態に基づいて走行レンジを判定するレンジ
    判定手段と、このレンジ判定手段で判定された走行レン
    ジに対応した前記エンジン出力制御特性に従ってエンジ
    ンを制御する手段とを備えていることを特徴とする車両
    の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記エンジン出力制御特性が、後進レン
    ジと前進レンジでの所定車速以下の低速状態においてほ
    ぼ同一とされ、かつ前記レンジ判定手段が、前進レンジ
    での前記所定車速を超える車速では、所定の回転部材の
    回転数に基づいて実際の変速段を判定するとともにその
    判定された変速段から実際の走行レンジを判定するよう
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 車両の走行状態に基づいて制御されるソ
    レノイド弁のオン・オフパターンに応じて前進段を設定
    するとともに手動操作に基づいて後進段を設定した自動
    変速機が、アクセルペダルの操作量に対するエンジン出
    力制御特性を前記自動変速機での変速段に応じて設定し
    たエンジンに連結された車両の制御装置において、 後進段が選択されている状態での前記ソレノイド弁のオ
    ン・オフパターンを実際の走行状態に応じて設定する手
    段と、そのソレノイド弁のオン・オフパターンで設定さ
    れる変速段に対応した前記エンジン出力制御特性に従っ
    て前記エンジンを制御する手段とを備えていることを特
    徴とする車両の制御装置。
  4. 【請求項4】 車両の走行状態に基づいて制御されるソ
    レノイド弁のオン・オフパターンに応じて前進段を設定
    するとともに手動操作に基づいて後進段を設定した自動
    変速機が、アクセルペダルの操作量に対するエンジン出
    力制御特性を前記自動変速機での変速段に応じて設定し
    たエンジンに連結された車両の制御装置において、 後進段が選択されている状態での走行状態に基づいた前
    記ソレノイド弁のオン・オフパターンが、前進段を設定
    するためのオン・オフパターンと同一とされ、かつ前進
    段を設定するためのソレノイド弁のオン・オフパターン
    に対応させた前記エンジン出力制御特性と後進段でのソ
    レノイド弁のオン・オフパターンに対応させた前記エン
    ジン出力制御特性とがほぼ同一とされていることを特徴
    とする車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 第1速より高速側の変速段を発進用の変
    速段とするモードを選択可能でありかつ手動操作によっ
    て選択された走行レンジ位置を示す信号を出力する自動
    変速機が、アクセルペダルの操作量に対するエンジン出
    力制御特性を前記自動変速機の変速段もしくは走行レン
    ジに応じて設定するエンジンに連結された車両の制御装
    置において、 前記モードが選択されている場合には、そのモードでの
    発進用の変速段に対応する前記エンジン出力制御特性
    を、前記モードが選択されていないときの前記変速段に
    対応する前記エンジン出力制御特性より低出力となる特
    性に設定するよう構成されていることを特徴とする車両
    の制御装置。
  6. 【請求項6】 第1速より高速側の変速段を発進用の変
    速段とするモードを選択可能な自動変速機が、エンジン
    出力制御特性を、選択されている走行レンジに応じて出
    力されるレンジ検出信号に基づいて前進レンジでのエン
    ジン出力制御特性と後進レンジでのエンジン出力制御特
    性とに切り換えるエンジンに連結された車両の制御装置
    において、 前記モードが選択されている場合の発進用変速段に対応
    させてある前記エンジン出力制御特性と後進段に対応さ
    せてあるエンジン出力制御特性とがほぼ同一とされてい
    ることを特徴とする車両の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180053075A (ko) * 2016-11-11 2018-05-21 대동공업주식회사 작업차의 엔진 특성 제어 방법

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