JPH10184889A - 車両用自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御装置

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Publication number
JPH10184889A
JPH10184889A JP8341654A JP34165496A JPH10184889A JP H10184889 A JPH10184889 A JP H10184889A JP 8341654 A JP8341654 A JP 8341654A JP 34165496 A JP34165496 A JP 34165496A JP H10184889 A JPH10184889 A JP H10184889A
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JP
Japan
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accelerator pedal
downshift
shift
line
upshift
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Application number
JP8341654A
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English (en)
Inventor
Yoshio Ito
良雄 伊藤
Hiroya Nakamura
泰也 中村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者に加速意思のないアクセルペダルの急
速踏込操作が行われても、ダウン変速後のギヤ段からの
アップ変速が遅れない車両用自動変速機の変速制御装置
を提供する。 【解決手段】 アクセル戻し操作判定手段110によっ
て、アクセルペダル50が急速操作されることに関連し
てダウン変速判断がおこなわれたときから判断基準時間
D 内にアクセルペダル50の戻し操作があったと判定
された場合には、変速線切換禁止手段112により、ア
クセルペダル50の急速操作に関連したダウン変速に係
わるギヤ段のアップ変速線が高車速側へ切り換えられる
ことが禁止される。これにより、運転者に加速意思のな
いアクセルペダルの急速踏込操作、すなわちチップイン
操作やあおり操作が行われても、ダウン変速後のギヤ段
からのアップ変速が遅れることがなく、運転者に違和感
を与えることが好適に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用自動変速機
の変速段を自動的に切り換えるための変速制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】予め設定された変速線から実際のエンジ
ン負荷(たとえば、スロットル弁開度、アクセルペダル
操作量)および車速に基づいて自動変速機の変速判断を
行い、その変速判断された変速を実行する変速制御装置
を備えた車両において、アクセルペダルが急速に踏み込
まれたときには、変速線を低エンジン負荷側或いは高車
速側へずらしたり、或いはエンジン負荷を増量補正した
修正エンジン負荷値を用いることにより、ダウン変速点
を相対的に低エンジン負荷側へ変化させることによりダ
ウン変速を速やかに達成して動力性能を高め、同時に、
ダウン変速の後にアップ変速が速やかに実行されるとい
うハンチングを防止するために、そのダウン変速に係る
ギヤ段からのアップ変速線の一部若しくは全部を高車速
側へずらすようにした所謂スロットル急開制御が行われ
る場合がある。たとえば、特公昭58−31499号公
報に記載された変速制御装置がそれである。
【0003】ところで、車両の運転者によるアクセルペ
ダルの踏み込み操作には種々なものがあり、アクセルペ
ダルが急に踏み込み操作されたと言っても、必ずしも運
転者の加速意思を反映したものとは言えない場合もあ
る。たとえば、加速意思の変更、誤認、道路環境の変化
などに応じて、アクセルペダルが急に踏み込まれた直後
の戻し操作、すなわちスロットル弁の急開閉操作がそれ
である。このような操作は、一般に、チップイン操作や
あおり操作と称されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような変速制御装置では、アクセルペダルが急速に踏み
込まれたことにより上記スロットル急開制御が実行され
ることから、上記のようなチップイン操作やあおり操作
によってもアップ変速線が高車速側へ切り換えられてし
まうので、ダウン変速後のギヤ段からのアップ変速が遅
れ、運転者に違和感を与えるという欠点があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、運転者に加速意
思のないアクセルペダルの急速踏込操作が行われても、
ダウン変速後のギヤ段からのアップ変速が遅れない車両
用自動変速機の変速制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、予め設定された変速
線図から実際の車両のエンジン負荷と車速とに基づいて
変速判断を実行する変速制御手段を備え、アクセルペダ
ルが急速操作されたときには、その急速操作に係るダウ
ン変速点を前記変速線図に設定されたダウン変速線より
も低負荷側へ相対移動させ且つそのダウン変速に係わる
ギヤ段のアップ変速線を高車速側へ切り換える形式の車
両用自動変速機の変速制御装置であって、(a) 前記アク
セルペダルが急速操作に関連してダウン変速判断がおこ
なわれたときから予め設定された判断基準時間内に、ア
クセルペダルの戻し操作があったか否かを判定するアク
セル戻し操作判定手段と、(b) そのアクセル戻し操作判
定手段によって前記判断基準時間内にアクセルペダルの
戻し操作があったと判定された場合には、前記ダウン変
速に係わるギヤ段のアップ変速線が高車速側へ切り換え
られることを禁止する変速線切換禁止手段とを、含むこ
とにある。
【0007】
【発明の効果】このようにすれば、アクセル戻し操作判
定手段によって、アクセルペダルの急速操作に関連して
ダウン変速判断がおこなわれたときから前記判断基準時
間内にアクセルペダルの戻し操作があったと判定された
場合には、変速線切換禁止手段により、アクセルペダル
の急速操作に関連したダウン変速に係わるギヤ段のアッ
プ変速線が高車速側へ切り換えられることが禁止され
る。これにより、運転者の加速意思のないアクセルペダ
ルの急速踏込操作、すなわちチップイン操作やあおり操
作が行われても、ダウン変速後のギヤ段からのアップ変
速が遅れることがなく、運転者に違和感を与えることが
好適に防止される。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明の一実施例の変速制御装置
により変速制御される車両用自動変速機の一例を示す骨
子図である。図において、エンジン10の出力は、トル
クコンバータ12を介して自動変速機14に入力され、
図示しない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝
達されるようになっている。
【0010】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプ翼車18と、自
動変速機14の入力軸20に連結されたタービン翼車2
2と、それらポンプ翼車18およびタービン翼車22の
間を直結するロックアップクラッチ24と、一方向クラ
ッチ26によって一方向の回転が阻止されているステー
タ28とを備えている。
【0011】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤS0、リングギヤ
R0、およびキャリヤK0に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS0およびリングギヤR0に噛み合わされて
いる遊星ギヤP0から成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤS0とキャリヤK0との間に設けられたクラッチ
C0および一方向クラッチF0と、サンギヤS0および
ハウジング41間に設けられたブレーキB0とを備えて
いる。
【0012】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0013】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。そして、リン
グギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にク
ラッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS
2と中間軸44との間にクラッチC2が設けられてい
る。また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止
めるためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41
に設けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤ
S2とハウジング41との間には、一方向クラッチF1
およびブレーキB2が直列に設けられている。この一方
向クラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が
入力軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0014】キャリヤK1とハウジング41との間には
ブレーキB3が設けられており、リングギヤR3とハウ
ジング41との間には、ブレーキB4と一方向クラッチ
F2とが並列に設けられている。この一方向クラッチF
2は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合さ
せられるように構成されている。
【0015】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は係合状態を示し、×印は非係合状態を示し、◎はロッ
クアップクラッチ24が係合或いはスリップ状態である
ときに作動させられることを示している。
【0016】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセル操作量センサ52により検出さ
れたアクセルペダル50の操作量ACCに対応したスロッ
トル弁開度θTHとなるようにスロットルアクチュエータ
54により駆動されるスロットル弁56が設けられてい
る。また、エンジン10の回転速度NE を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量Q
/Nを検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度
A を検出する吸入空気温度センサ62、上記スロット
ル弁56の開度θTHを検出するスロットルセンサ64、
出力軸42の回転速度NOUT すなわち車速Vを検出する
車速センサ66、エンジン10の冷却水温度TW を検出
する冷却水温センサ68、ブレーキの作動を検出するブ
レーキスイッチ70、シフトレバー72の操作位置PSH
を検出する操作位置センサ74、入力軸20すなわちク
ラッチC0の回転速度NC0を検出するクラッチC0回転
センサ75、油圧制御回路84の作動油温度TOIL を検
出する油温センサ77などが設けられており、それらの
センサから、エンジン回転速度NE 、吸入空気量Q/
N、吸入空気温度TA 、スロットル弁の開度θTH、車速
V、エンジン冷却水温TW 、ブレーキの作動状態BK、
シフトレバー72の操作位置PSH、クラッチC0の回転
速度NC0、作動油温度TOIL を表す信号がエンジン用電
子制御装置76或いは変速用電子制御装置78に供給さ
れるようになっている。
【0017】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
79を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ80を
制御し、アイドルスピード制御のために図示しないバイ
パス弁を制御し、トラクション制御のためにスロットル
アクチュエータ54によりスロットル弁56を制御す
る。このエンジン用電子制御装置76は、変速用電子制
御装置78と相互に通信可能に接続されており、一方に
必要な信号が他方から適宜送信されるようになってい
る。
【0018】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROM79に記憶されたプロ
グラムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の
各電磁弁或いはリニヤソレノイド弁を駆動する。たとえ
ば、変速用電子制御装置78は、スロットル弁56の開
度θTHに対応した大きさのスロットル圧PTHを発生させ
るためにリニヤソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制
御するためにリニヤソレノイド弁SLN を、ロックアップ
クラッチ24の係合、解放、スリップ量、ブレーキB3
の直接制御、およびクラッチツウクラッチのシフトを制
御するためにリニヤソレノイド弁SLU をそれぞれ駆動す
る。また、変速用電子制御装置78は、たとえば図5に
示す予め記憶された変速線図から実際のスロットル弁開
度θTHまたはアクセル操作量ACCおよび車速Vに基づい
て自動変速機14のギヤ段を決定し、この決定されたギ
ヤ段および係合状態が得られるように電磁弁S1、S
2、S3を駆動し、エンジンブレーキを発生させる際に
は電磁弁S4を駆動する。
【0019】図4は、前記電子制御装置たとえば変速用
電子制御装置78の制御機能の要部を説明する機能ブロ
ック線図である。図において、変速制御手段100は、
たとえば図5に示す予め記憶された関係すなわち基本変
速線図から、エンジン10の負荷を示す量たとえばスロ
ットル弁開度θTHまたはアクセル操作量ACCと実際の車
速Vとに基づいて変速判断を行い、その自動変速機14
のギヤ段を決定し、この決定されたギヤ段および係合状
態が得られるように電磁弁S1、S2、S3を駆動し、
エンジンブレーキを発生させる際には電磁弁S4を駆動
する。
【0020】修正エンジン負荷決定手段102は、エン
ジン負荷値が予め設定された値を越えた中負荷領域或い
は高負荷領域において、アクセルペダル50の踏み込み
速度に応じて大きくなる修正エンジン負荷値を決定す
る。たとえば、修正エンジン負荷決定手段102は、ス
ロットル弁開度θが予め設定された値を越えた中負荷領
域或いは高負荷領域において、数式1から実際のスロッ
トル弁開度θTHおよびスロットル弁開度変化率(増加
率)dθ/dtに基づいて修正スロットル弁開度θ THS
を算出し、変速制御手段100において用いられるスロ
ットル弁開度θTHをその修正スロットル弁開度θTHS
変更する。これにより、変速制御手段100では、中負
荷領域或いは高負荷領域において、アクセルペダル50
が急速操作されたときには、その急速操作に係るダウン
変速点が前記変速線図に設定されたダウン変速線よりも
低負荷側へ相対移動させられる。図6は、図5の変速線
図のうちの4→3ダウン変速線と3→4アップ変速線と
を示すものであるが、たとえば、アクセルペダル50が
踏み込まれてスロットル弁開度θTHがθ2 からθ1 へ急
速に変化させられてA点からB点へ移動させられたと
き、B点は4→3ダウン変速線上のC点に示す変速点よ
りも下側に位置するが、アクセルペダル50の踏込み速
度が高いと修正スロットル弁開度θTHS が上記C点を越
えるので、4→3ダウンが判断される。このことは、C
点に示す変速点が実質的にB点以下に低スロットル弁開
度側へ移動させられたことと同じであり、4→3ダウン
変速線をアクセルペダル50の踏込み速度に応じて低ス
ロットル弁開度側へ移動させても実現される。
【0021】
【数1】 θTHS =θTH+K・dθ/dt ・・・(1)
【0022】変速線切換手段104は、上記のようにし
て変速点が低スロットル弁開度側へ移動させられたこと
に関連したダウン変速が行われたとき、そのダウン変速
に係るギヤ段のアップ変速線の一部または全部を高車速
側へ切り換える。たとえば、アクセルペダル50の踏込
み速度が高いことに関連して、通常変速用の4→3ダウ
ン変速線よりも下側のB点において4→3ダウン変速が
判断されたとき、3速ギヤ段からアップ変速判断するた
めの3→4アップ変速線が図6の実線から破線に示すも
のに切り換えられる。
【0023】ダウン変速判断判定手段106は、変速制
御手段100において、図5に示す通常の変速線から修
正エンジン負荷すなわち修正スロットル弁開度θTHS
よび車速Vに基づいて、アクセルペダル50の急速踏込
み操作によるダウン変速判断が行われたか否かを判定す
る。
【0024】経過時間判定手段108は、上記ダウン変
速判断判定手段106によるアクセルペダル50の急速
踏込み操作によるダウン変速判断が判定された場合に
は、そのダウン変速判断からの経過時間が予め設定され
た判断基準時間TD を越えたか否かを判定する。この判
断基準時間TD は、加速意思のないアクセルペダル50
の急速踏み込み操作すなわち図7の実線に示すチップイ
ン操作或いはあおり操作を判定するために予め実験的に
求められた0.5乃至数秒程度の値であり、それらチッ
プイン操作或いはあおり操作の時間幅よりも大きい値に
設定される。なお、図7の破線は、通常のアクセルペダ
ル操作量ACCの変化状態を示している。
【0025】アクセル戻し操作判定手段110は、経過
時間判定手段108によりアクセルペダル50の急速踏
込み操作によるダウン変速判断が判定されてからの経過
時間が上記判断基準時間TD を越える前に、アクセルペ
ダル50の戻し操作があったか否かを、アクセルペダル
操作量ACC或いはスロットル弁開度θTHの減少量などに
基づいて判定する。たとえば、アクセル戻し操作判定手
段110は、図6において、ダウン変速判断されたB点
のスロットル弁開度θ1 から予め設定された判断基準値
θM 以上減少したか否かを判定する。
【0026】変速線切換禁止手段112は、上記アクセ
ル戻し操作判定手段110によって判断基準時間TD
にアクセルペダル50の戻し操作があったと判定された
場合には、前記アクセルペダル50の急速踏込み操作に
よるダウン変速に係わるギヤ段のアップ変速線が高車速
側へ切り換えられることを禁止する。たとえば、変速線
切換禁止手段112は、アクセルペダル50の急速踏込
み操作による4→3ダウン変速判断が行われた場合にお
いて、その4→3ダウン変速判断からの経過時間が上記
判断基準時間TD を越える前に上記アクセル戻し操作判
定手段110によりアクセルペダル50の戻し操作があ
ったと判定された場合には、前記アクセルペダル50の
チップイン操作或いはあおり操作であるので、3→4ア
ップ変速線が図6の実線から破線へ切り換えられること
を禁止する。
【0027】図8は、前記電子制御装置たとえば変速用
電子制御装置78の制御作動の要部、すなわちスロット
ル急開制御ルーチンを説明するフローチャートであっ
て、エンジン負荷たとえばスロットル弁開度θTHが所定
値以上の中負荷領域或いは高負荷領域において実行され
る。なお、前記変速制御手段100はよく知られたもの
であるので、その作動を説明するフローチャートは省略
されている。
【0028】図8において、前記修正エンジン負荷決定
手段102に対応するステップ(以下、ステップを省略
する)SA1では、前記数式1から実際のスロットル弁
開度θTHおよびスロットル弁開度変化率(増加率)dθ
/dtに基づいて修正スロットル弁開度θTHS が算出さ
れる。次いで、前記ダウン変速判断判定手段106に対
応するSA2では、前記変速制御手段100において、
修正スロットル弁開度θTHS および車速Vに基づいてダ
ウン変速判断が行われたか否かが判断される。このSA
2の判断が否定された場合は、SA6において、アクセ
ルペダル50の急速踏込操作によるダウン変速のギヤ段
にかかるアップ変速線の切換許可フラグXdpadn の内容
が「1」であるか否かが判断される。当初は、切換許可
フラグX dpadn の内容が「0」であるので、SA6の判
断が否定されて本ルーチンが終了させられる。
【0029】アクセルペダル50の急速踏込操作による
ダウン変速判断が行われて上記SA2の判断が肯定され
た場合は、前記変速制御手段100によるダウン変速が
実行されるとともに、続くSA3において、SA2によ
るダウン変速判断から予め設定された判断基準時間TD
以上経過したか否かが判断される。当初は、このSA3
の判断が否定されるので、前記アクセル戻し操作判定手
段110に対応するSA4において、アクセルペダル5
0の戻し操作が行われたか否かが判断される。このSA
4の判断が否定された場合は、上記と同様にして、SA
6の判断が否定されて本ルーチンが終了させられ、上記
のステップが繰り返される。
【0030】以上のステップが繰り返し実行されるう
ち、前記S2によるダウン変速判断からの経過時間が判
断基準時間TD を越えてSA3の判断が肯定されると、
前記変速線切換手段104に対応するSA8において、
上記アクセルペダル50の急速踏込操作によるダウン変
速により達成されたギヤ段のアップ変速のためのアップ
変速線が高車速側へ切り換えられると同時に、切換許可
フラグXdpadn の内容が「1」にセットされる。これに
より、たとえば、アクセルペダル50の急速踏込操作に
よって4→3ダウン変速判断が行われた場合は、その4
→3ダウン変速により達成された第3速ギヤ段のアップ
変速のための3→4アップ変速線が図6の実線から破線
に示すように高車速側へ切り換えられる。そして、上記
のように切換許可フラグXdpadn の内容が「1」にセッ
トされると、続くSA6の判断が肯定されるので、SA
7において、図6の実線に示す通常のアップ変速線への
復帰処理ルーチンが実行される。この復帰処理ルーチン
では、たとえば車速Vが所定値以下の定常走行などアク
セル急開制御の終了条件が成立したか否かが判断され、
成立した場合は、アクセル急開制御により切り換えられ
たアップ変速線たとえば上記3→4アップ変速線が図6
の破線に示す高車速側から実線に示す通常のものへ復帰
させられる。
【0031】しかし、前記S2によるダウン変速判断か
らの経過時間が判断基準時間TD を越える前にアクセル
戻し操作が判定されてSA4の判断が肯定されると、前
記変速線切換禁止手段112に対応するSA5におい
て、切換許可フラグXdpadn の内容が「0」にクリアさ
れる。これにより、アクセルペダル50の急速踏込操作
によるダウン変速により達成されたギヤ段のアップ変速
のためのアップ変速線が高車速側へ切り換えられること
が禁止される。たとえば、アクセルペダル50の急速踏
込操作によって4→3ダウン変速判断が行われた場合
は、その4→3ダウン変速により達成された第3速ギヤ
段のアップ変速のための3→4アップ変速線が図6の実
線から破線に示す高車速側へ切り換えられることが禁止
される。これにより、チップイン操作或いはあおり操作
によってダウン変速が行われたとしても、たとえば図6
の実線に示す通常のアップ変速線により速やかにアップ
変速が実行される。
【0032】上述のように、本実施例によれば、アクセ
ル戻し操作判定手段110(SA4)によって、アクセ
ルペダル50が急速操作されることに関連してダウン変
速判断がおこなわれたときから判断基準時間TD 内にア
クセルペダル50の戻し操作があったと判定された場合
には、変速線切換禁止手段112(SA5)により、ア
クセルペダル50の急速操作に関連したダウン変速に係
わるギヤ段のアップ変速線が高車速側へ切り換えられる
ことが禁止される。これにより、運転者の加速意思のな
いアクセルペダルの急速踏込操作、すなわちチップイン
操作やあおり操作が行われても、ダウン変速後のギヤ段
からのアップ変速が遅れることがなく、運転者に違和感
を与えることが好適に防止される。
【0033】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0034】たとえば、前述の図8のSA1では、修正
スロットル弁開度θTHS が算出されていたが、修正アク
セルペダル操作量ACCS が数式1と同様の関係から算出
され、前記変速制御手段100では、その修正アクセル
ペダル操作量ACCS および車速Vに基づいて変速判断が
行われても差し支えない。
【0035】また、前述の実施例において、図8に示す
スロットル急開制御ルーチンは、エンジン負荷たとえば
スロットル弁開度θTHが所定値以上の中負荷領域或いは
高負荷領域において実行されるものであったが、スロッ
トル弁開度変化率dθTH/dt或いはアクセルペダル操
作速度dACC/dtが所定値以上の急加速操作時におい
て実行されるようにしてもよい。
【0036】また、前述の実施例の車両はエンジン10
を原動機として備えていたが、電動モータなどの原動機
であっても差し支えない。
【0037】また、前述の実施例の自動変速機14は前
進5段であったが、前進4段或いは前進6段であっても
差し支えない。
【0038】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の変速制御装置によって変速
制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子図で
ある。
【図2】図1の自動変速機における、複数の電磁弁或い
は油圧式摩擦係合装置の作動の組合わせとそれにより成
立するギヤ段との関係を示す図表である。
【図3】図1の車両に備えられる制御装置の電気的構成
を説明する図である。
【図4】図3の変速用電子制御装置の制御機能の要部を
説明する機能ブロック線図である。
【図5】図3の変速制御手段において用いられる変速線
図を示す図である。
【図6】図5の変速線切換手段により切り換えられるア
ップ変速線を説明する図であり、実線は通常のアップ変
速線、破線はスロットル急開制御に際して変速線切換手
段により切り換えられたアップ変速線を示している。
【図7】加速意思のないアクセルペダル急速踏込操作を
説明する図であり、破線は通常のアクセルペダルの踏込
操作を示している。
【図8】図3の変速用電子制御装置の制御作動の要部を
説明するフローチャートである。
【符号の説明】
14:自動変速機 50:アクセルペダル 100:変速制御手段 110:アクセル戻し操作判定手段 112:変速線切換禁止手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め設定された変速線図から実際の車両
    のエンジン負荷と車速とに基づいて変速判断を実行する
    変速制御手段を備え、アクセルペダルが急速操作された
    ときには、該急速操作に係るダウン変速点を前記変速線
    図に設定されたダウン変速線よりも低負荷側へ相対移動
    させ且つ該ダウン変速に係わるギヤ段のアップ変速線を
    高車速側へ切り換える形式の車両用自動変速機の変速制
    御装置であって、 前記アクセルペダルの急速操作に関連してダウン変速判
    断がおこなわれたときから予め設定された判断基準時間
    内に、アクセルペダルの戻し操作があったか否かを判定
    するアクセル戻し操作判定手段と、 該アクセル戻し操作判定手段によって前記判断基準時間
    内にアクセルペダルの戻し操作があったと判定された場
    合には、前記ダウン変速に係わるギヤ段のアップ変速線
    が高車速側へ切り換えられることを禁止する変速線切換
    禁止手段とを、含むことを特徴とする車両用自動変速機
    の変速制御装置。
JP8341654A 1996-12-20 1996-12-20 車両用自動変速機の変速制御装置 Pending JPH10184889A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006138391A (ja) * 2004-11-11 2006-06-01 Toyota Motor Corp パワートレインの制御装置
KR100867630B1 (ko) 2007-10-19 2008-11-10 현대자동차주식회사 팁인에 대한 티피에스 제어방법

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