JPH0987221A - 2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法 - Google Patents
2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法Info
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- JPH0987221A JPH0987221A JP7239953A JP23995395A JPH0987221A JP H0987221 A JPH0987221 A JP H0987221A JP 7239953 A JP7239953 A JP 7239953A JP 23995395 A JP23995395 A JP 23995395A JP H0987221 A JPH0987221 A JP H0987221A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Abstract
(57)【要約】
【課題】 2−クロロ−4−フルオロフェノールを選択
性及び収率よく製造することができる工業的製造方法を
提供する。 【解決手段】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
応させて2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造す
る方法において、反応を触媒量のチオール類存在下に実
施すること、あるいは反応を塩化メチレンまたはクロロ
ホルム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴とする2
−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、塩素化反応における
副生成物である2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ールの生成を効率よく抑制でき、極めて選択性よくかつ
高収率で目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノー
ルを得ることができる。
性及び収率よく製造することができる工業的製造方法を
提供する。 【解決手段】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
応させて2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造す
る方法において、反応を触媒量のチオール類存在下に実
施すること、あるいは反応を塩化メチレンまたはクロロ
ホルム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴とする2
−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、塩素化反応における
副生成物である2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ールの生成を効率よく抑制でき、極めて選択性よくかつ
高収率で目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノー
ルを得ることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4−フルオロフェ
ノールを特定条件下で塩素ガスと反応させ2−クロロ−
4−フルオロフェノールを製造する方法に関するもので
ある。2−クロロ−4−フルオロフェノールは農薬の中
間原料として有用な化合物である。
ノールを特定条件下で塩素ガスと反応させ2−クロロ−
4−フルオロフェノールを製造する方法に関するもので
ある。2−クロロ−4−フルオロフェノールは農薬の中
間原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】2−クロロ−4−フルオロフェノールは
農薬の中間原料として有用な化合物であり、例えばこの
ものから誘導されるオキサゾリジンジオン誘導体(特開
昭62−174065、167713号公報)やテトラ
ヒドロフタルイミド誘導体(特開平4−164067号
公報)は優れた除草活性を有するものである。
農薬の中間原料として有用な化合物であり、例えばこの
ものから誘導されるオキサゾリジンジオン誘導体(特開
昭62−174065、167713号公報)やテトラ
ヒドロフタルイミド誘導体(特開平4−164067号
公報)は優れた除草活性を有するものである。
【0003】フェニル環の塩素化反応は非常に古くから
知られているが、ベンゼンより著しく反応性に富むフェ
ノール類の反応では、水酸基のオルト及びパラ位塩素化
の位置選択性の欠如が反応をより困難なものにしてい
る。従って、パラ位にフッ素原子を有する4−フルオロ
フェノール(I)の塩素化では、如何にして2箇所あるオ
ルト位の一方のみを選択的に塩素化し、2,6−ジクロ
ロ−4−フルオロフェノール(III)の生成を抑制しつ
つ、目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノール(I
I)を選択性及び収率よく製造するかが最大の課題であっ
た。
知られているが、ベンゼンより著しく反応性に富むフェ
ノール類の反応では、水酸基のオルト及びパラ位塩素化
の位置選択性の欠如が反応をより困難なものにしてい
る。従って、パラ位にフッ素原子を有する4−フルオロ
フェノール(I)の塩素化では、如何にして2箇所あるオ
ルト位の一方のみを選択的に塩素化し、2,6−ジクロ
ロ−4−フルオロフェノール(III)の生成を抑制しつ
つ、目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノール(I
I)を選択性及び収率よく製造するかが最大の課題であっ
た。
【0004】
【化1】
【0005】2−クロロ−4−フルオロフェノールの製
造方法として、塩素化反応以外の手法を用いる方法も含
め多くの製造方法が従来より知られているが、塩化スル
フリルあるいは塩素ガス等の塩素化剤を用い4−フルオ
ロフェノールを原料とする製造方法としては、[A]ア
ミン存在下に塩化スルフリルを塩素化剤として用いる方
法(特開昭59−25344号公報)、[B]硫酸酸性
条件下に塩酸/過酸化水素水で塩素化する方法(特開昭
62−223140号公報)、[C]水酸化ナトリウム
水溶液中で次亜塩素酸ナトリウム等を塩素化剤として塩
素化する方法(Zh. Obshch. Khim.,37,
2486(1967)、USSR−154250号公
報、特開昭62−238226号公報)、[D]無触媒
下に塩素ガスを用いて塩素化する方法(特公昭63−6
2497号公報)、[E]水の存在下に塩素ガスあるい
は塩化スルフリルを用いて塩素化する方法(特開平3−
99033号公報)などが知られている。
造方法として、塩素化反応以外の手法を用いる方法も含
め多くの製造方法が従来より知られているが、塩化スル
フリルあるいは塩素ガス等の塩素化剤を用い4−フルオ
ロフェノールを原料とする製造方法としては、[A]ア
ミン存在下に塩化スルフリルを塩素化剤として用いる方
法(特開昭59−25344号公報)、[B]硫酸酸性
条件下に塩酸/過酸化水素水で塩素化する方法(特開昭
62−223140号公報)、[C]水酸化ナトリウム
水溶液中で次亜塩素酸ナトリウム等を塩素化剤として塩
素化する方法(Zh. Obshch. Khim.,37,
2486(1967)、USSR−154250号公
報、特開昭62−238226号公報)、[D]無触媒
下に塩素ガスを用いて塩素化する方法(特公昭63−6
2497号公報)、[E]水の存在下に塩素ガスあるい
は塩化スルフリルを用いて塩素化する方法(特開平3−
99033号公報)などが知られている。
【0006】しかしながら、Aの方法は位置選択性は高
いものの反応で副生する亜硫酸ガスの廃ガス処理の問題
がある。Bの方法は取り扱いにくい過酸化水素を用い、
さらに使用する硫酸の廃液処理の問題がある。Cの方法
では、高濃度の次亜塩素酸アルカリ金属塩水溶液の入手
が困難であり、低濃度での反応を余儀なくされ、反応の
容積効率が低い。また、反応収率も80%前後であり、
必ずしも効率の良い方法とは言えない。以上のA、B、
Cの三つの方法に対して、塩素ガスを塩素化剤に用いる
方法は反応の効率はよいものの反応の位置選択性に解決
すべき問題点を残している。すなわち、Dの方法は、選
択性の低下をもたらす微量不純物(鉄やコバルト等の金
属イオン)が反応系に混入しないように反応容器や反応
溶媒の使用に注意を払う必要があり、0〜185℃で反
応を実施するものとされている。また、上記公報中には
反応温度や溶媒による効果は全く開示されておらず、む
しろ、温度を低くし、溶媒を用いた実施例では選択率、
収率ともに低下している。実際にこの方法を試みたとこ
ろ、下記比較例に示した通り、必ずしも選択性はよくな
く、ジクロロ体(III)の生成を抑えることはできず、工
業的に有利であるとは言えない(比較例−1〜5)。ま
た、Eの方法は、Dの方法の様に反応容器や反応溶媒の
使用に注意を払う必要がなく、塩化水素分離用の効率の
よい還流冷却器も必要としないものの、Dの方法と同程
度のジクロロ体(III)の生成は避けられない。
いものの反応で副生する亜硫酸ガスの廃ガス処理の問題
がある。Bの方法は取り扱いにくい過酸化水素を用い、
さらに使用する硫酸の廃液処理の問題がある。Cの方法
では、高濃度の次亜塩素酸アルカリ金属塩水溶液の入手
が困難であり、低濃度での反応を余儀なくされ、反応の
容積効率が低い。また、反応収率も80%前後であり、
必ずしも効率の良い方法とは言えない。以上のA、B、
Cの三つの方法に対して、塩素ガスを塩素化剤に用いる
方法は反応の効率はよいものの反応の位置選択性に解決
すべき問題点を残している。すなわち、Dの方法は、選
択性の低下をもたらす微量不純物(鉄やコバルト等の金
属イオン)が反応系に混入しないように反応容器や反応
溶媒の使用に注意を払う必要があり、0〜185℃で反
応を実施するものとされている。また、上記公報中には
反応温度や溶媒による効果は全く開示されておらず、む
しろ、温度を低くし、溶媒を用いた実施例では選択率、
収率ともに低下している。実際にこの方法を試みたとこ
ろ、下記比較例に示した通り、必ずしも選択性はよくな
く、ジクロロ体(III)の生成を抑えることはできず、工
業的に有利であるとは言えない(比較例−1〜5)。ま
た、Eの方法は、Dの方法の様に反応容器や反応溶媒の
使用に注意を払う必要がなく、塩化水素分離用の効率の
よい還流冷却器も必要としないものの、Dの方法と同程
度のジクロロ体(III)の生成は避けられない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安価
な塩素ガスを用いて、4−フルオロフェノールのオルト
位の一方のみを選択的に塩素化し、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノールの生成を抑制しつつ、目的とす
る2−クロロ−4−フルオロフェノールを選択性及び収
率よく製造する方法を提供することにある。
な塩素ガスを用いて、4−フルオロフェノールのオルト
位の一方のみを選択的に塩素化し、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノールの生成を抑制しつつ、目的とす
る2−クロロ−4−フルオロフェノールを選択性及び収
率よく製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは2−クロロ
−4−フルオロフェノールの工業的製造方法に関して鋭
意検討した結果、強力な塩素化力を示す塩素ガスを用い
た4−フルオロフェノールの塩素化における位置選択性
は、チオール類の存在あるいは反応温度により顕著な影
響を受けることを明かにし、反応を特定条件下で行うこ
とにより、ジクロロ体の副生が抑制でき、目的とする2
−クロロ−4−フルオロフェノールが選択性及び収率よ
く得られることを見いだし、本発明を完成した。
−4−フルオロフェノールの工業的製造方法に関して鋭
意検討した結果、強力な塩素化力を示す塩素ガスを用い
た4−フルオロフェノールの塩素化における位置選択性
は、チオール類の存在あるいは反応温度により顕著な影
響を受けることを明かにし、反応を特定条件下で行うこ
とにより、ジクロロ体の副生が抑制でき、目的とする2
−クロロ−4−フルオロフェノールが選択性及び収率よ
く得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、4−フルオロフェノー
ルを塩素ガスと反応させ2−クロロ−4−フルオロフェ
ノールを製造する方法において、反応をチオール類の存
在下に行うことを特徴とする2−クロロ−4−フルオロ
フェノールの製造法を提供する。
ルを塩素ガスと反応させ2−クロロ−4−フルオロフェ
ノールを製造する方法において、反応をチオール類の存
在下に行うことを特徴とする2−クロロ−4−フルオロ
フェノールの製造法を提供する。
【0010】また本発明は、4−フルオロフェノールを
塩素ガスと反応させて2−クロロ−4−フルオロフェノ
ールを製造する方法において、反応を塩化メチレンまた
はクロロホルム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴
とする2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法
を提供する。
塩素ガスと反応させて2−クロロ−4−フルオロフェノ
ールを製造する方法において、反応を塩化メチレンまた
はクロロホルム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴
とする2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法
を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の方法において使用
しうるチオール類としては、メルカプト基を有する化合
物で、著しく反応を害する化合物でない限り用いること
ができ、例えば、メタンチオール、エタンチオール、1
−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタ
ンチオール、2−ブタンチオール、1−ペンタンチオー
ル、1−ヘキサンチオール、1,2−エタンジチオー
ル、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオ
ール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチ
オール、1,6−ヘキサンジチオール、シクロペンタン
チオール、シクロヘキサンチオール、フェニルメタンチ
オール、チオフェノール、2−クロロチオフェノール、
3−クロロチオフェノール、4−クロロチオフェノー
ル、2,4−ジクロロチオフェノール、2,4,6−トリ
クロロチオフェノール等を例示することができる。中で
もチオフェノールは、反応の選択性が高い点で好まし
い。チオール類の使用量には特に制限はなく、0.01
〜5モル%の範囲から選ばれる。
しうるチオール類としては、メルカプト基を有する化合
物で、著しく反応を害する化合物でない限り用いること
ができ、例えば、メタンチオール、エタンチオール、1
−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタ
ンチオール、2−ブタンチオール、1−ペンタンチオー
ル、1−ヘキサンチオール、1,2−エタンジチオー
ル、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオ
ール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチ
オール、1,6−ヘキサンジチオール、シクロペンタン
チオール、シクロヘキサンチオール、フェニルメタンチ
オール、チオフェノール、2−クロロチオフェノール、
3−クロロチオフェノール、4−クロロチオフェノー
ル、2,4−ジクロロチオフェノール、2,4,6−トリ
クロロチオフェノール等を例示することができる。中で
もチオフェノールは、反応の選択性が高い点で好まし
い。チオール類の使用量には特に制限はなく、0.01
〜5モル%の範囲から選ばれる。
【0012】この方法においては、一般に溶媒を使用し
て、反応を気液反応として実施することが反応効率の点
で好ましい。このような溶媒としては、塩素ガスで塩素
化されず、反応に害を及ぼすことなく、凝固点が低い塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系
溶媒が好ましく、とくに塩化メチレンが反応の選択性が
高く収率がよいことから好ましい。
て、反応を気液反応として実施することが反応効率の点
で好ましい。このような溶媒としては、塩素ガスで塩素
化されず、反応に害を及ぼすことなく、凝固点が低い塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系
溶媒が好ましく、とくに塩化メチレンが反応の選択性が
高く収率がよいことから好ましい。
【0013】さらに、反応温度に関しては特に制限はな
く、−30〜150℃で実施することができるが、より
低温で行う方が選択性がよくなる傾向にある。なお、一
般にフェノール類は昇華性があるため、高温での反応に
おいてはその点に注意が必要である。
く、−30〜150℃で実施することができるが、より
低温で行う方が選択性がよくなる傾向にある。なお、一
般にフェノール類は昇華性があるため、高温での反応に
おいてはその点に注意が必要である。
【0014】本発明の第二の方法においては、反応を塩
化メチレンまたはクロロホルム中で実施することが必須
である。すなわち、本反応は反応基質が常温では気体と
固体であることから、反応溶媒を使用することにより反
応を気液反応として実施することが反応効率の点で重要
である。さらに溶媒としては、塩化メチレンが反応の選
択性が高く収率がよいことからとくに好ましい。
化メチレンまたはクロロホルム中で実施することが必須
である。すなわち、本反応は反応基質が常温では気体と
固体であることから、反応溶媒を使用することにより反
応を気液反応として実施することが反応効率の点で重要
である。さらに溶媒としては、塩化メチレンが反応の選
択性が高く収率がよいことからとくに好ましい。
【0015】また、この方法においては、反応を0℃未
満の低温で実施することが必要であり、より低温で行う
ことが収率及び選択性が高い点で好ましい。しかしなが
ら、あまり低温では使用する溶媒の量により反応系が固
化するおそれがあり、さらに冷却装置の稼働による経済
性を考慮すれば、−30〜−5℃の範囲で実施すること
がさらに好ましい。
満の低温で実施することが必要であり、より低温で行う
ことが収率及び選択性が高い点で好ましい。しかしなが
ら、あまり低温では使用する溶媒の量により反応系が固
化するおそれがあり、さらに冷却装置の稼働による経済
性を考慮すれば、−30〜−5℃の範囲で実施すること
がさらに好ましい。
【0016】なお、いずれの方法においても、塩素ガス
の使用量は、4−フルオロフェノールに対して等モル供
給すればよく、等モル以下では原料が残存し、当然なが
ら大過剰の塩素ガスは選択性の低下をもたらす。
の使用量は、4−フルオロフェノールに対して等モル供
給すればよく、等モル以下では原料が残存し、当然なが
ら大過剰の塩素ガスは選択性の低下をもたらす。
【0017】以下、実施例及び比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0018】
実施例−1
【0019】
【化2】
【0020】ドライアイスコンデンサーを装備した50
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)、チオフェノール(25mg, 0.23mmol)及
び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液を−10℃に保ち
ながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反
応液をキャピラリーカラムガスクロマトグラム(CCG
C)で分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.74%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.50%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.76%)であった。さらに残存原
料に見合う少量の塩素ガスを導入し、反応を終了させ
た。反応混合物をCCGCで分析したところ、生成物の
組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノール(99.15
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.56%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.29%)で
あった。また他の高次塩素化生成物の生成は認められな
かった。
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)、チオフェノール(25mg, 0.23mmol)及
び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液を−10℃に保ち
ながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反
応液をキャピラリーカラムガスクロマトグラム(CCG
C)で分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.74%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.50%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.76%)であった。さらに残存原
料に見合う少量の塩素ガスを導入し、反応を終了させ
た。反応混合物をCCGCで分析したところ、生成物の
組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノール(99.15
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.56%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.29%)で
あった。また他の高次塩素化生成物の生成は認められな
かった。
【0021】実施例−2
【0022】
【化3】
【0023】撹拌器とドライアイスコンデンサーを装備
した1000ccガラス製三ッ口フラスコに、4−フルオ
ロフェノール(112g, 1.0mol)、チオフェノール(670mg,
6.08mmol)及び塩化メチレン(135mL)を加え、反応液を室
温(約25℃)に保ち、十分撹拌しながら塩素ガスを一
定流量で約2時間導入した。反応液をCCGCで分析
し、残存原料に見合う少量の塩素ガスをさらに導入し、
反応を終了させた。反応終了後、反応混合物をCCGC
で分析したところ、その組成は2−クロロ−4−フルオ
ロフェノール(98.81%)、2,6−ジクロロ−4−フルオ
ロフェノール(0.89%)および未反応原料の4−フルオロ
フェノール(0.30%)であった。他の高次塩素化生成物の
生成は認められなかった。
した1000ccガラス製三ッ口フラスコに、4−フルオ
ロフェノール(112g, 1.0mol)、チオフェノール(670mg,
6.08mmol)及び塩化メチレン(135mL)を加え、反応液を室
温(約25℃)に保ち、十分撹拌しながら塩素ガスを一
定流量で約2時間導入した。反応液をCCGCで分析
し、残存原料に見合う少量の塩素ガスをさらに導入し、
反応を終了させた。反応終了後、反応混合物をCCGC
で分析したところ、その組成は2−クロロ−4−フルオ
ロフェノール(98.81%)、2,6−ジクロロ−4−フルオ
ロフェノール(0.89%)および未反応原料の4−フルオロ
フェノール(0.30%)であった。他の高次塩素化生成物の
生成は認められなかった。
【0024】実施例−3
【0025】
【化4】
【0026】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)、エタンチオール(30mg, 0.483mmo
l)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液を室温(約2
5℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて
導入した。反応液をCCGCで分析したところ、生成物
の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.29
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.75%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.96%)で
あった。さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入
し、反応を終了させた。反応混合物をCCGCで分析し
たところ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロ
フェノール(98.80%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロ
フェノール(0.98%)および未反応原料の4−フルオロフ
ェノール(0.22%)であった。また他の高次塩素化生成物
の生成は認められなかった。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)、エタンチオール(30mg, 0.483mmo
l)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液を室温(約2
5℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて
導入した。反応液をCCGCで分析したところ、生成物
の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.29
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.75%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.96%)で
あった。さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入
し、反応を終了させた。反応混合物をCCGCで分析し
たところ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロ
フェノール(98.80%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロ
フェノール(0.98%)および未反応原料の4−フルオロフ
ェノール(0.22%)であった。また他の高次塩素化生成物
の生成は認められなかった。
【0027】実施例−4
【0028】
【化5】
【0029】撹拌器とドライアイスコンデンサーを装備
した100ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロ
フェノール(6.0g, 0.054mol)、チオフェノール(30mg,
0.483mmol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応液を室温
(約25℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分
かけて導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料
に見合う少量の塩素ガスをさらに導入し、反応を終了さ
せた。反応終了後、反応混合物をCCGCで分析したと
ころ、その組成は2−クロロ−4−フルオロフェノール
(98.56%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール
(1.18%)および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.
26%)であった。他の高次塩素化生成物の生成は認められ
なかった。
した100ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロ
フェノール(6.0g, 0.054mol)、チオフェノール(30mg,
0.483mmol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応液を室温
(約25℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分
かけて導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料
に見合う少量の塩素ガスをさらに導入し、反応を終了さ
せた。反応終了後、反応混合物をCCGCで分析したと
ころ、その組成は2−クロロ−4−フルオロフェノール
(98.56%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール
(1.18%)および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.
26%)であった。他の高次塩素化生成物の生成は認められ
なかった。
【0030】比較例−1
【0031】
【化6】
【0032】ドライアイスコンデンサーを装備した50
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応液を
30℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて
導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料に見合
う塩素ガスをさらに導入し、反応を終了させた。反応終
了後、反応混合物をCCGCで分析したところ、その組
成は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.44%)、
2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(1.41%)およ
び未反応原料の4−フルオロフェノール(0.15%)であっ
た。他の高次塩素化生成物の生成は認められなかった。
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応液を
30℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて
導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料に見合
う塩素ガスをさらに導入し、反応を終了させた。反応終
了後、反応混合物をCCGCで分析したところ、その組
成は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.44%)、
2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(1.41%)およ
び未反応原料の4−フルオロフェノール(0.15%)であっ
た。他の高次塩素化生成物の生成は認められなかった。
【0033】比較例−2
【0034】
【化7】
【0035】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応
液を60℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分か
けて導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料に
見合う塩素ガスをさらに導入し、反応を終了させた。反
応終了後、反応混合物をCCGCで分析したところ、そ
の組成は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.07
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(1.59%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.34%)で
あった。他の高次塩素化生成物の生成は認められなかっ
た。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応
液を60℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分か
けて導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料に
見合う塩素ガスをさらに導入し、反応を終了させた。反
応終了後、反応混合物をCCGCで分析したところ、そ
の組成は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.07
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(1.59%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.34%)で
あった。他の高次塩素化生成物の生成は認められなかっ
た。
【0036】比較例−3
【0037】
【化8】
【0038】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反
応液を室温(約25℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)
を約30分かけて導入した。反応液をCCGCで分析
し、さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入し、
反応を終了させた。生成物の組成比は、2−クロロ−4
−フルオロフェノール(97.89%)、2,6−ジクロロ−4
−フルオロフェノール(1.41%)および未反応原料の4−
フルオロフェノール(0.70%)であった。また他の高次塩
素化生成物の生成は認められなかった。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反
応液を室温(約25℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)
を約30分かけて導入した。反応液をCCGCで分析
し、さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入し、
反応を終了させた。生成物の組成比は、2−クロロ−4
−フルオロフェノール(97.89%)、2,6−ジクロロ−4
−フルオロフェノール(1.41%)および未反応原料の4−
フルオロフェノール(0.70%)であった。また他の高次塩
素化生成物の生成は認められなかった。
【0039】比較例−4
【0040】
【化9】
【0041】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)を加え、反応液を50℃に保ちなが
ら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反応液
をCCGCで分析し、さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(91.54%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(5.57%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(2.89%)であった。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)を加え、反応液を50℃に保ちなが
ら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反応液
をCCGCで分析し、さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(91.54%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(5.57%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(2.89%)であった。
【0042】比較例−5
【0043】
【化10】
【0044】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)を加え、反応液を90℃に保ちなが
ら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反応液
をCCGCで分析し、さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(91.47%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(5.21%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(3.32%)であった。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)を加え、反応液を90℃に保ちなが
ら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反応液
をCCGCで分析し、さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(91.47%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(5.21%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(3.32%)であった。
【0045】なお、上記実施例及び比較例におけるCC
GC分析に基づく生成物の組成比を表1にまとめて示
す。
GC分析に基づく生成物の組成比を表1にまとめて示
す。
【0046】
【表1】 表1.生成物の組成比 ────────────────────────────── 反応例 溶媒 触媒 反応温度 組成(%) (℃) I II III ────────────────────────────── 実施例−1 CH2Cl2 PhSH -10 0.29 99.15 0.56 実施例−2 CH2Cl2 PhSH 室温 0.30 98.81 0.89 実施例−3 CH2Cl2 EtSH 室温 0.22 98.80 0.98 実施例−4 CCl4 PhSH 室温 0.26 98.56 1.18 ------------------------------------------------------------ 比較例−1 CCl4 - 30 0.15 98.44 1.41 比較例−2 CCl4 - 60 0.34 98.07 1.59 比較例−3 CH2Cl2 - 室温 0.70 97.89 1.41 比較例−4 なし - 50 2.89 91.54 5.57 比較例−5 なし - 90 3.32 91.47 5.21 ──────────────────────────────
【0047】実施例−5
【0048】
【化11】
【0049】ドライアイスコンデンサーを装備した50
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液
を−5℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけ
て導入した。反応液をキャピラリーカラムガスクロマト
グラフ(CCGC)で分析したところ、生成物の組成比
は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.35%)、2,
6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.57%)および
未反応原料の4−フルオロフェノール(1.08%)であっ
た。さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入し、
反応を終了させた。反応混合物をCCGCで分析したと
ころ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェ
ノール(98.91%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェ
ノール(0.88%)および未反応原料の4−フルオロフェノ
ール(0.21%)であった。また他の高次塩素化生成物の生
成は認められなかった。
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液
を−5℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけ
て導入した。反応液をキャピラリーカラムガスクロマト
グラフ(CCGC)で分析したところ、生成物の組成比
は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.35%)、2,
6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.57%)および
未反応原料の4−フルオロフェノール(1.08%)であっ
た。さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入し、
反応を終了させた。反応混合物をCCGCで分析したと
ころ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェ
ノール(98.91%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェ
ノール(0.88%)および未反応原料の4−フルオロフェノ
ール(0.21%)であった。また他の高次塩素化生成物の生
成は認められなかった。
【0050】実施例−6
【0051】
【化12】
【0052】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反
応液を−10℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30
分かけて導入した。反応液をCCGCで分析したとこ
ろ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノ
ール(98.45%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ール(0.78%)および未反応原料の4−フルオロフェノー
ル(0.77%)であった。さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.56%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.95%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.49%)であった。また他の高次
塩素化生成物の生成は認められなかった。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反
応液を−10℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30
分かけて導入した。反応液をCCGCで分析したとこ
ろ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノ
ール(98.45%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ール(0.78%)および未反応原料の4−フルオロフェノー
ル(0.77%)であった。さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.56%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.95%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.49%)であった。また他の高次
塩素化生成物の生成は認められなかった。
【0053】実施例−7
【0054】
【化13】
【0055】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及びクロロホルム(5mL)を加え、反
応液を−10℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30
分かけて導入した。反応液をCCGCで分析したとこ
ろ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノ
ール(98.42%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ール(0.60%)および未反応原料の4−フルオロフェノー
ル(0.98%)であった。さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.96%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.87%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.17%)であった。また他の高次
塩素化生成物の生成は認められなかった。
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及びクロロホルム(5mL)を加え、反
応液を−10℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30
分かけて導入した。反応液をCCGCで分析したとこ
ろ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノ
ール(98.42%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ール(0.60%)および未反応原料の4−フルオロフェノー
ル(0.98%)であった。さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.96%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.87%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.17%)であった。また他の高次
塩素化生成物の生成は認められなかった。
【0056】なお、上記実施例−5〜7及び比較例−1
〜5におけるCCGC分析に基づく生成物の組成比を表
2にまとめて示す。
〜5におけるCCGC分析に基づく生成物の組成比を表
2にまとめて示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明の塩素化方法によれば、安価な塩
素ガスを用いて、4−フルオロフェノールから選択性よ
く目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノールを高
収率で製造することができる。また、得られた2−クロ
ロ−4−フルオロフェノールは原料及び副生成物の含有
量が低いため、何ら精製することなく次の工程に供する
ことができ、経済性の点から極めて有利である。
素ガスを用いて、4−フルオロフェノールから選択性よ
く目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノールを高
収率で製造することができる。また、得られた2−クロ
ロ−4−フルオロフェノールは原料及び副生成物の含有
量が低いため、何ら精製することなく次の工程に供する
ことができ、経済性の点から極めて有利である。
Claims (4)
- 【請求項1】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
応させ2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造する
方法において、反応をチオール類の存在下に行うことを
特徴とする2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造
法。 - 【請求項2】 チオール類がチオフェノールである請求
項1記載の製造法。 - 【請求項3】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
応させて2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造す
る方法において、反応を塩化メチレンまたはクロロホル
ム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴とする2−ク
ロロ−4−フルオロフェノールの製造方法。 - 【請求項4】 反応温度が−30〜−5℃である請求項
3記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7239953A JPH0987221A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7239953A JPH0987221A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987221A true JPH0987221A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17052289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7239953A Pending JPH0987221A (ja) | 1995-09-19 | 1995-09-19 | 2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0987221A (ja) |
-
1995
- 1995-09-19 JP JP7239953A patent/JPH0987221A/ja active Pending
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