JPH0987221A - 2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法 - Google Patents

2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法

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JPH0987221A
JPH0987221A JP7239953A JP23995395A JPH0987221A JP H0987221 A JPH0987221 A JP H0987221A JP 7239953 A JP7239953 A JP 7239953A JP 23995395 A JP23995395 A JP 23995395A JP H0987221 A JPH0987221 A JP H0987221A
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JP
Japan
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fluorophenol
reaction
chloro
chlorine gas
dichloro
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Application number
JP7239953A
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English (en)
Inventor
Kenji Hirai
憲次 平井
Ryuta Ono
竜太 大野
Satoyuki Yano
智行 矢野
Tomoko Yoshii
知子 吉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Sagami Chemical Research Institute
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Publication date
Application filed by Kaken Pharmaceutical Co Ltd, Sagami Chemical Research Institute filed Critical Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2−クロロ−4−フルオロフェノールを選択
性及び収率よく製造することができる工業的製造方法を
提供する。 【解決手段】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
応させて2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造す
る方法において、反応を触媒量のチオール類存在下に実
施すること、あるいは反応を塩化メチレンまたはクロロ
ホルム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴とする2
−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、塩素化反応における
副生成物である2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ールの生成を効率よく抑制でき、極めて選択性よくかつ
高収率で目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノー
ルを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4−フルオロフェ
ノールを特定条件下で塩素ガスと反応させ2−クロロ−
4−フルオロフェノールを製造する方法に関するもので
ある。2−クロロ−4−フルオロフェノールは農薬の中
間原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】2−クロロ−4−フルオロフェノールは
農薬の中間原料として有用な化合物であり、例えばこの
ものから誘導されるオキサゾリジンジオン誘導体(特開
昭62−174065、167713号公報)やテトラ
ヒドロフタルイミド誘導体(特開平4−164067号
公報)は優れた除草活性を有するものである。
【0003】フェニル環の塩素化反応は非常に古くから
知られているが、ベンゼンより著しく反応性に富むフェ
ノール類の反応では、水酸基のオルト及びパラ位塩素化
の位置選択性の欠如が反応をより困難なものにしてい
る。従って、パラ位にフッ素原子を有する4−フルオロ
フェノール(I)の塩素化では、如何にして2箇所あるオ
ルト位の一方のみを選択的に塩素化し、2,6−ジクロ
ロ−4−フルオロフェノール(III)の生成を抑制しつ
つ、目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノール(I
I)を選択性及び収率よく製造するかが最大の課題であっ
た。
【0004】
【化1】
【0005】2−クロロ−4−フルオロフェノールの製
造方法として、塩素化反応以外の手法を用いる方法も含
め多くの製造方法が従来より知られているが、塩化スル
フリルあるいは塩素ガス等の塩素化剤を用い4−フルオ
ロフェノールを原料とする製造方法としては、[A]ア
ミン存在下に塩化スルフリルを塩素化剤として用いる方
法(特開昭59−25344号公報)、[B]硫酸酸性
条件下に塩酸/過酸化水素水で塩素化する方法(特開昭
62−223140号公報)、[C]水酸化ナトリウム
水溶液中で次亜塩素酸ナトリウム等を塩素化剤として塩
素化する方法(Zh. Obshch. Khim.,37,
2486(1967)、USSR−154250号公
報、特開昭62−238226号公報)、[D]無触媒
下に塩素ガスを用いて塩素化する方法(特公昭63−6
2497号公報)、[E]水の存在下に塩素ガスあるい
は塩化スルフリルを用いて塩素化する方法(特開平3−
99033号公報)などが知られている。
【0006】しかしながら、Aの方法は位置選択性は高
いものの反応で副生する亜硫酸ガスの廃ガス処理の問題
がある。Bの方法は取り扱いにくい過酸化水素を用い、
さらに使用する硫酸の廃液処理の問題がある。Cの方法
では、高濃度の次亜塩素酸アルカリ金属塩水溶液の入手
が困難であり、低濃度での反応を余儀なくされ、反応の
容積効率が低い。また、反応収率も80%前後であり、
必ずしも効率の良い方法とは言えない。以上のA、B、
Cの三つの方法に対して、塩素ガスを塩素化剤に用いる
方法は反応の効率はよいものの反応の位置選択性に解決
すべき問題点を残している。すなわち、Dの方法は、選
択性の低下をもたらす微量不純物(鉄やコバルト等の金
属イオン)が反応系に混入しないように反応容器や反応
溶媒の使用に注意を払う必要があり、0〜185℃で反
応を実施するものとされている。また、上記公報中には
反応温度や溶媒による効果は全く開示されておらず、む
しろ、温度を低くし、溶媒を用いた実施例では選択率、
収率ともに低下している。実際にこの方法を試みたとこ
ろ、下記比較例に示した通り、必ずしも選択性はよくな
く、ジクロロ体(III)の生成を抑えることはできず、工
業的に有利であるとは言えない(比較例−1〜5)。ま
た、Eの方法は、Dの方法の様に反応容器や反応溶媒の
使用に注意を払う必要がなく、塩化水素分離用の効率の
よい還流冷却器も必要としないものの、Dの方法と同程
度のジクロロ体(III)の生成は避けられない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、安価
な塩素ガスを用いて、4−フルオロフェノールのオルト
位の一方のみを選択的に塩素化し、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノールの生成を抑制しつつ、目的とす
る2−クロロ−4−フルオロフェノールを選択性及び収
率よく製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは2−クロロ
−4−フルオロフェノールの工業的製造方法に関して鋭
意検討した結果、強力な塩素化力を示す塩素ガスを用い
た4−フルオロフェノールの塩素化における位置選択性
は、チオール類の存在あるいは反応温度により顕著な影
響を受けることを明かにし、反応を特定条件下で行うこ
とにより、ジクロロ体の副生が抑制でき、目的とする2
−クロロ−4−フルオロフェノールが選択性及び収率よ
く得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、4−フルオロフェノー
ルを塩素ガスと反応させ2−クロロ−4−フルオロフェ
ノールを製造する方法において、反応をチオール類の存
在下に行うことを特徴とする2−クロロ−4−フルオロ
フェノールの製造法を提供する。
【0010】また本発明は、4−フルオロフェノールを
塩素ガスと反応させて2−クロロ−4−フルオロフェノ
ールを製造する方法において、反応を塩化メチレンまた
はクロロホルム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴
とする2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造方法
を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第一の方法において使用
しうるチオール類としては、メルカプト基を有する化合
物で、著しく反応を害する化合物でない限り用いること
ができ、例えば、メタンチオール、エタンチオール、1
−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタ
ンチオール、2−ブタンチオール、1−ペンタンチオー
ル、1−ヘキサンチオール、1,2−エタンジチオー
ル、1,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオ
ール、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチ
オール、1,6−ヘキサンジチオール、シクロペンタン
チオール、シクロヘキサンチオール、フェニルメタンチ
オール、チオフェノール、2−クロロチオフェノール、
3−クロロチオフェノール、4−クロロチオフェノー
ル、2,4−ジクロロチオフェノール、2,4,6−トリ
クロロチオフェノール等を例示することができる。中で
もチオフェノールは、反応の選択性が高い点で好まし
い。チオール類の使用量には特に制限はなく、0.01
〜5モル%の範囲から選ばれる。
【0012】この方法においては、一般に溶媒を使用し
て、反応を気液反応として実施することが反応効率の点
で好ましい。このような溶媒としては、塩素ガスで塩素
化されず、反応に害を及ぼすことなく、凝固点が低い塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系
溶媒が好ましく、とくに塩化メチレンが反応の選択性が
高く収率がよいことから好ましい。
【0013】さらに、反応温度に関しては特に制限はな
く、−30〜150℃で実施することができるが、より
低温で行う方が選択性がよくなる傾向にある。なお、一
般にフェノール類は昇華性があるため、高温での反応に
おいてはその点に注意が必要である。
【0014】本発明の第二の方法においては、反応を塩
化メチレンまたはクロロホルム中で実施することが必須
である。すなわち、本反応は反応基質が常温では気体と
固体であることから、反応溶媒を使用することにより反
応を気液反応として実施することが反応効率の点で重要
である。さらに溶媒としては、塩化メチレンが反応の選
択性が高く収率がよいことからとくに好ましい。
【0015】また、この方法においては、反応を0℃未
満の低温で実施することが必要であり、より低温で行う
ことが収率及び選択性が高い点で好ましい。しかしなが
ら、あまり低温では使用する溶媒の量により反応系が固
化するおそれがあり、さらに冷却装置の稼働による経済
性を考慮すれば、−30〜−5℃の範囲で実施すること
がさらに好ましい。
【0016】なお、いずれの方法においても、塩素ガス
の使用量は、4−フルオロフェノールに対して等モル供
給すればよく、等モル以下では原料が残存し、当然なが
ら大過剰の塩素ガスは選択性の低下をもたらす。
【0017】以下、実施例及び比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0018】
【実施例】
実施例−1
【0019】
【化2】
【0020】ドライアイスコンデンサーを装備した50
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)、チオフェノール(25mg, 0.23mmol)及
び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液を−10℃に保ち
ながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反
応液をキャピラリーカラムガスクロマトグラム(CCG
C)で分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.74%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.50%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.76%)であった。さらに残存原
料に見合う少量の塩素ガスを導入し、反応を終了させ
た。反応混合物をCCGCで分析したところ、生成物の
組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノール(99.15
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.56%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.29%)で
あった。また他の高次塩素化生成物の生成は認められな
かった。
【0021】実施例−2
【0022】
【化3】
【0023】撹拌器とドライアイスコンデンサーを装備
した1000ccガラス製三ッ口フラスコに、4−フルオ
ロフェノール(112g, 1.0mol)、チオフェノール(670mg,
6.08mmol)及び塩化メチレン(135mL)を加え、反応液を室
温(約25℃)に保ち、十分撹拌しながら塩素ガスを一
定流量で約2時間導入した。反応液をCCGCで分析
し、残存原料に見合う少量の塩素ガスをさらに導入し、
反応を終了させた。反応終了後、反応混合物をCCGC
で分析したところ、その組成は2−クロロ−4−フルオ
ロフェノール(98.81%)、2,6−ジクロロ−4−フルオ
ロフェノール(0.89%)および未反応原料の4−フルオロ
フェノール(0.30%)であった。他の高次塩素化生成物の
生成は認められなかった。
【0024】実施例−3
【0025】
【化4】
【0026】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)、エタンチオール(30mg, 0.483mmo
l)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液を室温(約2
5℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて
導入した。反応液をCCGCで分析したところ、生成物
の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.29
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.75%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.96%)で
あった。さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入
し、反応を終了させた。反応混合物をCCGCで分析し
たところ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロ
フェノール(98.80%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロ
フェノール(0.98%)および未反応原料の4−フルオロフ
ェノール(0.22%)であった。また他の高次塩素化生成物
の生成は認められなかった。
【0027】実施例−4
【0028】
【化5】
【0029】撹拌器とドライアイスコンデンサーを装備
した100ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロ
フェノール(6.0g, 0.054mol)、チオフェノール(30mg,
0.483mmol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応液を室温
(約25℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分
かけて導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料
に見合う少量の塩素ガスをさらに導入し、反応を終了さ
せた。反応終了後、反応混合物をCCGCで分析したと
ころ、その組成は2−クロロ−4−フルオロフェノール
(98.56%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール
(1.18%)および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.
26%)であった。他の高次塩素化生成物の生成は認められ
なかった。
【0030】比較例−1
【0031】
【化6】
【0032】ドライアイスコンデンサーを装備した50
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応液を
30℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて
導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料に見合
う塩素ガスをさらに導入し、反応を終了させた。反応終
了後、反応混合物をCCGCで分析したところ、その組
成は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.44%)、
2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(1.41%)およ
び未反応原料の4−フルオロフェノール(0.15%)であっ
た。他の高次塩素化生成物の生成は認められなかった。
【0033】比較例−2
【0034】
【化7】
【0035】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び四塩化炭素(5mL)を加え、反応
液を60℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分か
けて導入した。反応液をCCGCで分析し、残存原料に
見合う塩素ガスをさらに導入し、反応を終了させた。反
応終了後、反応混合物をCCGCで分析したところ、そ
の組成は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.07
%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(1.59%)
および未反応原料の4−フルオロフェノール(0.34%)で
あった。他の高次塩素化生成物の生成は認められなかっ
た。
【0036】比較例−3
【0037】
【化8】
【0038】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反
応液を室温(約25℃)に保ちながら塩素ガス(1200mL)
を約30分かけて導入した。反応液をCCGCで分析
し、さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入し、
反応を終了させた。生成物の組成比は、2−クロロ−4
−フルオロフェノール(97.89%)、2,6−ジクロロ−4
−フルオロフェノール(1.41%)および未反応原料の4−
フルオロフェノール(0.70%)であった。また他の高次塩
素化生成物の生成は認められなかった。
【0039】比較例−4
【0040】
【化9】
【0041】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)を加え、反応液を50℃に保ちなが
ら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反応液
をCCGCで分析し、さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(91.54%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(5.57%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(2.89%)であった。
【0042】比較例−5
【0043】
【化10】
【0044】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)を加え、反応液を90℃に保ちなが
ら塩素ガス(1200mL)を約30分かけて導入した。反応液
をCCGCで分析し、さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(91.47%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(5.21%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(3.32%)であった。
【0045】なお、上記実施例及び比較例におけるCC
GC分析に基づく生成物の組成比を表1にまとめて示
す。
【0046】
【表1】 表1.生成物の組成比 ────────────────────────────── 反応例 溶媒 触媒 反応温度 組成(%) (℃) I II III ────────────────────────────── 実施例−1 CH2Cl2 PhSH -10 0.29 99.15 0.56 実施例−2 CH2Cl2 PhSH 室温 0.30 98.81 0.89 実施例−3 CH2Cl2 EtSH 室温 0.22 98.80 0.98 実施例−4 CCl4 PhSH 室温 0.26 98.56 1.18 ------------------------------------------------------------ 比較例−1 CCl4 - 30 0.15 98.44 1.41 比較例−2 CCl4 - 60 0.34 98.07 1.59 比較例−3 CH2Cl2 - 室温 0.70 97.89 1.41 比較例−4 なし - 50 2.89 91.54 5.57 比較例−5 なし - 90 3.32 91.47 5.21 ──────────────────────────────
【0047】実施例−5
【0048】
【化11】
【0049】ドライアイスコンデンサーを装備した50
ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノール
(5.6g, 0.05mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反応液
を−5℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30分かけ
て導入した。反応液をキャピラリーカラムガスクロマト
グラフ(CCGC)で分析したところ、生成物の組成比
は2−クロロ−4−フルオロフェノール(98.35%)、2,
6−ジクロロ−4−フルオロフェノール(0.57%)および
未反応原料の4−フルオロフェノール(1.08%)であっ
た。さらに残存原料に見合う少量の塩素ガスを導入し、
反応を終了させた。反応混合物をCCGCで分析したと
ころ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェ
ノール(98.91%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェ
ノール(0.88%)および未反応原料の4−フルオロフェノ
ール(0.21%)であった。また他の高次塩素化生成物の生
成は認められなかった。
【0050】実施例−6
【0051】
【化12】
【0052】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及び塩化メチレン(5mL)を加え、反
応液を−10℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30
分かけて導入した。反応液をCCGCで分析したとこ
ろ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノ
ール(98.45%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ール(0.78%)および未反応原料の4−フルオロフェノー
ル(0.77%)であった。さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.56%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.95%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.49%)であった。また他の高次
塩素化生成物の生成は認められなかった。
【0053】実施例−7
【0054】
【化13】
【0055】ドライアイスコンデンサーを装備した10
0ccガラス製二ッ口フラスコに、4−フルオロフェノー
ル(6.0g, 0.054mol)及びクロロホルム(5mL)を加え、反
応液を−10℃に保ちながら塩素ガス(1200mL)を約30
分かけて導入した。反応液をCCGCで分析したとこ
ろ、生成物の組成比は2−クロロ−4−フルオロフェノ
ール(98.42%)、2,6−ジクロロ−4−フルオロフェノ
ール(0.60%)および未反応原料の4−フルオロフェノー
ル(0.98%)であった。さらに残存原料に見合う少量の塩
素ガスを導入し、反応を終了させた。反応混合物をCC
GCで分析したところ、生成物の組成比は2−クロロ−
4−フルオロフェノール(98.96%)、2,6−ジクロロ−
4−フルオロフェノール(0.87%)および未反応原料の4
−フルオロフェノール(0.17%)であった。また他の高次
塩素化生成物の生成は認められなかった。
【0056】なお、上記実施例−5〜7及び比較例−1
〜5におけるCCGC分析に基づく生成物の組成比を表
2にまとめて示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明の塩素化方法によれば、安価な塩
素ガスを用いて、4−フルオロフェノールから選択性よ
く目的とする2−クロロ−4−フルオロフェノールを高
収率で製造することができる。また、得られた2−クロ
ロ−4−フルオロフェノールは原料及び副生成物の含有
量が低いため、何ら精製することなく次の工程に供する
ことができ、経済性の点から極めて有利である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
    応させ2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造する
    方法において、反応をチオール類の存在下に行うことを
    特徴とする2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造
    法。
  2. 【請求項2】 チオール類がチオフェノールである請求
    項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 4−フルオロフェノールを塩素ガスと反
    応させて2−クロロ−4−フルオロフェノールを製造す
    る方法において、反応を塩化メチレンまたはクロロホル
    ム中で0℃未満の低温下で行うことを特徴とする2−ク
    ロロ−4−フルオロフェノールの製造方法。
  4. 【請求項4】 反応温度が−30〜−5℃である請求項
    3記載の製造方法。
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