JPH0985184A - 回転式選別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】果菜物の周面全体が確実に撮像でき、等階級を
判定する作業及び等階級別に選別する作業が適確且つ正
確に行える回転式選別装置を提供する。 【解決手段】仕分け用コンベア上の検査位置に載置カッ
プを移動した後、果菜物回転機を駆動して、載置カップ
に載置された蜜柑の両側周面に各回転ローラを押圧して
水平回転し、同蜜柑の両側周面に各反転ローラを押圧し
て表裏反転することで、載置カップに載置された蜜柑の
周面全体を一つの撮像用カメラにより撮像することがで
き、同撮像用カメラで撮像した画像データに基づいて蜜
柑の等階級を等階級判定装置により判定するので、蜜柑
の等階級を判定する作業及び等階級別に選別する作業が
適確且つ正確に行える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、蜜柑、
林檎、梨、柿、桃、或いは、胡瓜、茄子、人参、芋等の
果菜物を選別する作業に用いられる回転式選別装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、上述例のような蜜柑を選別する方
法としては、例えば、生産者側から持ち込まれる多数個
の各蜜柑を選別用コンベアの各バケットに順次移載し、
同各バケットに載置された各蜜柑の上部周面を撮像用カ
メラで順次撮像すると共に、同撮像用カメラで撮像した
画像データと、判定装置本体に格納された等階級データ
とを比較して、各バケットに載置された各蜜柑の等階級
を判定し、その判定に基づいて各バケットに載置された
各蜜柑を等階級別に選別する方法がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
各バケットに載置された各蜜柑を撮像用カメラにより上
方から撮像する場合、例えば、変色、腐敗、損傷等の異
質部分が蜜柑の下部周面に存在しても、蜜柑の下部周面
を撮像用カメラにより撮像することができず、その等階
級を適確に判定することができない。且つ、判定装置本
体に格納された等階級データと、バケットに載置された
蜜柑本来の等階級とが一致せず、精度の高い選別処理が
行えないという問題点を有している。

【０００４】また、各バケットに載置された各蜜柑の下
部周面を撮像用カメラにより下方から撮像する場合、例
えば、２本の各ベルトコンベアを送り方向に対して前後
に配設し、前後に配設した各ベルトコンベア間の下部位
置に撮像用カメラを配設して、前段側のベルトコンベア
から後段側のベルトコンベアに各蜜柑を乗り移らせると
きに、各コンベア間の隙間から各蜜柑の下部周面を撮像
用カメラにより順次撮像するが、各蜜柑の搬送姿勢及び
搬送速度が不安定であるため、各蜜柑の下部周面を正確
に撮像することができず、等階級を適確に判定すること
が困難であるという問題点を有している。

【０００５】この発明は上記問題に鑑み、果菜物載置部
に載置された果菜物の外周面に回転体を押圧して水平及
び又は上下に回転するので、果菜物の周面全体を撮像用
カメラで撮像することができ、果菜物の等階級を判定す
る作業及び等階級別に選別する作業が適確且つ正確に行
える回転式選別装置の提供を目的とする。

【０００６】

【作用】請求項１記載の回転式選別装置は、果菜物回転
手段を駆動して、果菜物載置部に載置された果菜物の外
周面に回転体を押圧して水平及び又は上下に回転するこ
とで、果菜物の周面全体を撮像用カメラにより確実に撮
像することができ、撮像用カメラにより撮像した周面全
体の画像データに基づいて果菜物の等階級を等階級判定
手段により適確に判定できる。

【０００７】請求項２記載の回転式選別装置は、上記請
求項１記載の作用と併せて、回転体回転手段を駆動し
て、果菜物載置部に載置された果菜物に一対の各回転体
を押圧して相対向する方向に回転させ、果菜物載置部に
載置された果菜物を水平及び又は上下に回転すること
で、果菜物の周面全体を撮像用カメラにより確実に撮像
できる。

【０００８】請求項３記載の回転式選別装置は、上記請
求項１又は２記載の作用と併せて、回転体回転手段を駆
動して、果菜物載置部に載置された果菜物の底側周面に
回転体を押圧し、同回転体の回転力により果菜物を水平
及び又は上下に回転することで、果菜物の周面全体を撮
像用カメラにより確実に撮像できる。

【０００９】請求項４記載の回転式選別装置は、上記請
求項１，２又は３記載の作用と併せて、載置部回転手段
を駆動して、果菜物が載置された果菜物載置部を任意角
度に水平回転することで、果菜物載置部に載置された果
菜物を上下方向のみに回転するだけで、果菜物の周面全
体を撮像用カメラにより確実に撮像できる。

【００１０】

【発明の効果】この発明によれば、果菜物載置部に載置
された果菜物の外周面に回転体を押圧して水平及び又は
上下に回転するので、果菜物の周面全体を撮像用カメラ
により正確且つ確実に撮像することができ、撮像用カメ
ラによる撮像範囲に死角が無く、仮に、変色、腐敗、損
傷等の変質部分が果菜物の一部周面に存在しても確実に
発見できる。しかも、撮像用カメラにより撮像した周面
全体の画像データに基づいて果菜物の等階級を判定する
ので、果菜物の等階級を判定する作業及び等階級別に選
別する作業が適確且つ正確に行え、精度の高い選別処理
が行える。

【００１１】さらに、複数台の各撮像用カメラにより斜
め上方から果菜物を撮像することで、真上から撮像する
よりも撮像範囲が広くなり、果菜物の全体像を撮像でき
る。結果、果菜物の底面側のみを撮像するだけで全体の
画像データが得られるため、果菜物回転手段により果菜
物を若干回転するだけで済み、等階級の判定及び選別が
容易に行える。

【００１２】

【実施例】図面は果菜物の一例として多数個の各蜜柑を
等階級別に選別する作業に用いられる第１実施例の回転
式選別装置を示し、図１、図２、図３に於いて、この回
転式選別装置１は、例えば、生産者から持ち込まれる多
数個の各蜜柑Ａ…を４条並設した各仕分け用コンベア２
…の各載置カップ３…に載置し、各仕分け用コンベア２
…上に設定した検査位置Ｓに於いて、同位置上部に配設
した等階級判定装置４の各撮像用カメラ３４…により各
載置カップ３…に載置された各蜜柑Ａ…を撮像し、同位
置上部に配設した各果菜物回転機５…により各載置カッ
プ３…に載置された各蜜柑Ａ…を水平回転及び表裏反転
する。各撮像用カメラ３４…により撮像した画像データ
に基づいて各蜜柑Ａ…の等階級を等階級判定装置４によ
り判定し、各仕分け用コンベア２…上に設定した等階級
別の各仕分け位置ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅに於いて、等階級
判定装置４による判定に基づいて、各仕分け位置ａ〜ｅ
下部に配設した各供給用コンベア６…に各蜜柑Ａ…を等
階級別に振分け供給して箱詰め処理する。一方、各仕分
け用コンベア２…上に設定した回収位置ｆに於いて、等
階級に該当しない規格外の各蜜柑Ａ…を回収用コンベア
７に順次放出して回収する。

【００１３】上述した仕分け用コンベア２は、左右に張
架した各周回用チェーン８，８間に多数台の各載置カッ
プ３…を送り方向に対して所定等間隔に隔てて架設し、
各周回用チェーン８，８間に対して各載置カップ３…を
蜜柑Ａが載置される載置姿勢と、蜜柑Ａが放出される開
放姿勢とに上下回動可能に軸支している。且つ、各載置
カップ３…の右側後端部に突設した各ガイドピン９…
を、同側下段に架設した走行レール１０上に係合して、
蜜柑Ａが載置される載置姿勢に各載置カップ３…を回動
規制する。つまり、減速機付きモータ（図示省略）の駆
動力により各周回用チェーン８，８を送り方向に回転し
て、各周回用チェーン８，８間に架設した多数台の各載
置カップ３…を送り方向に周回移動させ、生産者から持
ち込まれる多数個の各蜜柑Ａ…を各載置カップ３…に１
個ずつ載置する。

【００１４】且つ、各仕分け位置ａ〜ｅと対応する走行
レール１０の走行部分に、上述したガイドピン９の脱落
が許容される各切欠き部１０ａ…を切欠き形成し、各切
欠き部１０ａ…の送り側前端部に連結した各連結レール
１１…と、同各切欠き部１０ａ…の下段側に配設した各
電磁ソレノイド１２…とを連結して、後述する等階級判
定装置４から出力される指令信号に基づいて各電磁ソレ
ノイド１２…を独立作動し、走行レール１０の各切欠き
部１０ａ…を閉塞する位置と、同各切欠き部１０ａ…を
開放する位置とに各連結レール１１…を上下回動する。

【００１５】前述した等階級判定装置４は、図１、図４
に示すように、仕分け用コンベア２上に設定した検査位
置Ｓ上部に、同位置に周回移動される各載置カップ３…
の載置面と対向して撮像用カメラ３４（例えば、ＣＣＤ
カメラ等の撮像装置）及び各照光ランプ３５…（例え
ば、ハロゲンランプ等の照光装置）を垂設し、同位置に
周回移動される載置カップ３の一側部に近接して番地用
リーダ３６を配設し、撮像用カメラ３４と番地用リーダ
３６とを判定装置本体３７に接続すると共に、各仕分け
位置ａ〜ｅに配設した各電磁ソレノイド１２…を判定装
置本体３７に接続している。

【００１６】つまり、番地用リーダ３６による各載置カ
ップ３…の番地読取りに対応して各蜜柑Ａ…を撮像用カ
メラ３４で撮像し、各載置カップ３…に載置された各蜜
柑Ａ…を後述する果菜物回転機５で水平及び上下に回転
する。番地用リーダ３６で読取った番地データと撮像用
カメラ３４で撮像した画像データとを対応させて判定装
置本体３７に一旦記憶し、撮像用カメラ３４から出力さ
れる画像データと、判定装置本体３７に格納された等階
級データとを比較して各蜜柑Ａ…の等階級（例えば、
秀、優、良等の等級及びＬＬ、Ｌ、Ｍ、Ｓ等の階級）を
判定する。判定と対応する各仕分け位置ａ〜ｅに各載置
カップ３…が移動したとき、その判定と対応する各仕分
け位置ａ〜ｅの各電磁ソレノイド１２…を作動し、各載
置カップ３…を開放姿勢に後方回動して、各仕分け位置
ａ〜ｅに配設した各供給用コンベア６…に各蜜柑Ａ…を
等階級別に振分け供給する。

【００１７】前述した果菜物回転機５は、図５、図６、
図９に示すように、上述した撮像用カメラ３４の前側撮
像範囲と対応する検査位置Ｓの両側部に、同位置に搬送
される蜜柑Ａの両側周面と対向して２個の各回転ローラ
１３，１３を夫々配設し、各回転ローラ１３…を、例え
ば、発泡ウレタン、発泡シリコン等の柔軟性を有する合
成樹脂で形成すると共に、同位置両側部に配設した各可
動台１４，１４の前端側に２個の各回転ローラ１３，１
３を水平回転可能に夫々軸受している。

【００１８】且つ、同位置両側部に配設した各支持台１
５，１５の上面側開放部に各可動台１４，１４を前後動
可能に嵌込むと共に、各可動台１４，１４の後側壁面に
固定した各ガイド軸１４ｂ…を、各支持台１５，１５の
後側壁面に形成した各軸受部１５ｂ…に挿入して、各ガ
イド軸１４ｂ…上に圧縮装填した各コイルスプリング１
６…の弾性により、蜜柑Ａの両側周面に対して各回転ロ
ーラ１３…が押圧される方向に各可動台１４，１４を付
勢すると共に、各可動台１４，１４の後端側に固定した
各回転用モータ１７，１７の駆動力により、各プーリ１
８，１９，１９及び駆動ベルト２０を介して、各可動台
１４，１４に軸支した各回転ローラ１３…を相対向する
矢印方向に同期回転する。

【００１９】且つ、同位置両側部に配設した各進退用シ
リンダ２２，２２のピストンロッドを各支持台１５，１
５の後面側に連結して、各進退用シリンダ２２，２２の
同期作動により、仕分け用コンベア２の送り方向に対し
て直交する方向に各可動台１４，１４及び各支持台１
５，１５を前後移動すると共に、載置カップ３上に載置
された蜜柑Ａの両側周面に対して押圧される前進位置
と、同蜜柑Ａの両側周面に対して所定間隔に離間した待
機位置とに左右の各回転ローラ１３，１３を前後移動す
る。

【００２０】一方、図７、図８に示すように、上述した
撮像用カメラ３４の後側撮像範囲と対応する検査位置Ｓ
の両側部に、同位置に搬送される蜜柑Ａの両側周面と対
向して２個の各反転ローラ２３，２３を夫々配設し、各
反転ローラ２３，２３を、例えば、発泡ウレタン、発泡
シリコン等の弾性を有する合成樹脂で形成すると共に、
同位置両側部に配設した各可動台２４，２４の前端側に
２個の各反転ローラ２３，２３を上下回転可能に軸受し
ている。

【００２１】且つ、同位置両側部に配設した各支持台２
５，２５の前面側開放部に各可動台２４，２４を前後動
可能に嵌込むと共に、各可動台２４，２４の後側壁面に
固定した各ガイド軸２４ｂ…を、各支持台２５，２５の
後側壁面に形成した各軸受部２５ｂ…に挿入して、各ガ
イド軸２４ｂ…上に圧縮装填した各コイルスプリング２
６…の弾性により、蜜柑Ａの両側周面に対して各反転ロ
ーラ２３，２３が押圧される方向に各可動台２４，２４
を付勢すると共に、各可動台２４，２４の後端側に固定
した各回転用モータ２７，２７の駆動力により、各プー
リ２８，２９及び駆動ベルト３０を介して、各可動台２
４，２４に軸支した各反転ローラ２３，２３を相対向す
る矢印方向に同期回転する。

【００２２】且つ、同位置両側部に配設した各進退用シ
リンダ３１，３１のピストンロッドを各支持台２５，２
５の後面側に連結して、各進退用シリンダ３１，３１の
同期作動により、仕分け用コンベア２の送り方向に対し
て直交する方向に各可動台２４，２４及び各支持台２
５，２５を前後移動すると共に、載置カップ３上に載置
された蜜柑Ａの両側周面に対して押圧される前進位置
と、同蜜柑Ａの両側周面に対して所定間隔に離間した待
機位置とに左右の各反転ローラ２３，２３を前後移動す
る。

【００２３】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下、回転式選別装置１により蜜柑Ａを等階級別に
選別するときの作業動作を説明する。先ず、図１、図
３、図４に示すように、生産者から持ち込まれる多数個
の各蜜柑Ａ…を仕分け用コンベア２の各載置カップ３…
に１個ずつ載置して、同仕分け用コンベア２上の検査位
置Ｓに各載置カップ３…を順次移動すると共に、番地用
リーダ３８による各載置カップ３…の番地読取りに対応
して、各載置カップ３…に載置された各蜜柑Ａ…の表側
周面を撮像用カメラ３４で撮像し、同撮像用カメラ３４
で撮像した表側周面の画像データと、各載置カップ３…
の番地データとを対応させて判定装置本体３７に記憶す
る。

【００２４】次に、図５、図６、図９に示すように、果
菜物回転機５を構成する各進退用シリンダ２２，２２を
同期作動して、載置カップ３に載置された蜜柑Ａの両側
周面に左右の各回転ローラ１３，１３を夫々押圧し、各
回転用モータ１７，１７の駆動力により、蜜柑Ａの両側
周面に押圧した左右の各回転ローラ１３，１３を相対向
する矢印方向に夫々回転して、左右の各回転ローラ１
３，１３の回転力により載置カップ４上に載置された蜜
柑Ａを任意角度に水平回転して向きを変える。この後、
各進退用シリンダ２２，２２を復帰作動して、各回転ロ
ーラ１３，１３を待機位置に夫々後退させる。

【００２５】次に、図７、図８に示すように、各進退用
シリンダ３１，３１を同期作動して、載置カップ３上に
載置された蜜柑Ａの両側周面に左右の各反転ローラ２
４，２４を押圧し、各回転用モータ２７，２７の駆動力
により、左右の各反転ローラ２４，２４を相対向する矢
印方向に回転して、各反転ローラ２４，２４の回転力に
より載置カップ４上に載置された蜜柑Ａを上下方向に回
転して表裏反転する。この後、各進退用シリンダ３１，
３１を復帰作動して、各反転ローラ２４，２４を待機位
置に夫々後退させる。同時に、載置カップ３に載置され
た蜜柑Ａの裏側周面を撮像用カメラ３４で撮像し、同撮
像用カメラ３４で撮像した裏側周面の画像データと、載
置カップ３の番地データとを対応させて判定装置本体３
７に記憶する。なお、載置カップ３に載置された蜜柑Ａ
の表裏周面を２台の各撮像用カメラ３４，３４により別
々に撮像してもよい。

【００２６】次に、撮像用カメラ３４で撮像した周面全
体の画像データと、判定装置本体３７に格納された等階
級データとを比較して、載置カップ３に載置された蜜柑
Ａの等階級を判定する。判定と対応する各仕分け位置ａ
〜ｅに載置カップ３が移動したとき、図３に示すよう
に、その判定と対応する位置の電磁ソレノイド１２を作
動して載置カップ３を開放姿勢に後方回動させ、同載置
カップ３に載置された蜜柑Ａを仕分け位置ｂ直下の供給
用コンベア６に放出する。以下同様に、等階級判定装置
４による判定に基づいて、各仕分け位置ａ〜ｅに配設し
た各供給用コンベア６…に各蜜柑Ａ…を等階級別に振分
け供給して人為的作業又は機械的作業により箱詰め処理
する。なお、等階級に該当しない規格外の各蜜柑Ａ…は
回収用コンベア７に順次放出して回収する。

【００２７】以上のように、各載置カップ３…に載置さ
れた各蜜柑Ａ…を水平及び上下に回転するので、各載置
カップ３…に載置された各蜜柑Ａ…の周面全体を１台の
撮像用カメラ３４により正確且つ確実に撮像することが
でき、撮像用カメラ３４による撮像範囲に死角が無く、
仮に、変色、腐敗、損傷等の変質部分が蜜柑Ａの一部周
面に存在しても確実に発見できる。しかも、撮像用カメ
ラ３４により撮像した周面全体の画像データに基づいて
各蜜柑Ａ…の等階級を判定するので、各蜜柑Ａ…の等階
級を判定する作業及び等階級別に選別する作業が適確且
つ正確に行え、精度の高い選別処理が行える。

【００２８】図１０、図１１は載置カップ３に載置され
た蜜柑Ａを各回転ベルト３２，３２で水平回転させ、各
反転ベルト３３，３３で表裏反転する第２実施例の果菜
物回転機５を示し、各プーリ３２ａ，３２ａを介して、
各可動台１４，１４の前端側に張架した各回転ベルト３
２，３２を蜜柑Ａの両側周面に押圧して、各回転ベルト
３２，３２の回転力で載置カップ４上に載置された蜜柑
Ａを水平回転する。この後、各プーリ３３ａ，３３ａを
介して、各可動台１４，１４の前端側に張架した各反転
ベルト３３，３３を蜜柑Ａの両側周面に押圧して、各反
転ベルト３３，３３の回転力で載置カップ４上に載置さ
れた蜜柑Ａを表裏反転するので、第１実施例と同様に蜜
柑Ａの周面全体を一つの撮像用カメラ３４で撮像するこ
とができ、同撮像用カメラ３４で撮像した周面全体の画
像データに基づいて蜜柑Ａの等階級を適確に判定でき
る。

【００２９】なお、上述した各回転ベルト３２，３２で
蜜柑Ａを水平回転した後、第１実施例の各反転ローラ２
４，２４で蜜柑Ａを表裏反転するもよく、また、第１実
施例の各回転ローラ１３，１３で蜜柑Ａを水平回転した
後、上述した各反転ベルト３３，３３で蜜柑Ａを表裏反
転するもよく、上述と同等の作用効果が得られる。

【００３０】図１２、図１３は載置カップ３の上面側両
端部に軸支した各回転ローラ１３，１３で蜜柑Ａを水平
回転する第３実施例の果菜物回転機５を示し、載置カッ
プ３の上面側両端部に２個の各回転ローラ１３，１３を
前後動可能に夫々取付け、載置カップ３の下面側両端部
に圧縮装填した各コイルスプリング３８，３８の弾性に
より、載置カップ３に載置された蜜柑Ａの両側周面に対
して所定間隔に離間される方向に左右の各回転ローラ１
３，１３を夫々付勢している。

【００３１】つまり、載置カップ３に軸支した左右の各
回転ローラ１３，１３に、同位置両側部に配設した各駆
動ローラ３９，３９を夫々押圧して、各コイルスプリン
グ３８，３８の弾性に抗して、載置カップ３に載置され
た蜜柑Ａの両側周面と対向する方向に左右の各回転ロー
ラ１３，１３を幅寄せすると共に、載置カップ３に載置
された蜜柑Ａの両側周面に左右の各回転ローラ１３，１
３を夫々押圧し、各駆動ローラ３９，３９の回転力で各
回転ローラ１３，１３を回転して、載置カップ４上に載
置された蜜柑Ａを水平回転する。この後、第１又は第２
実施例の果菜物回転機５で載置カップ４上に載置された
蜜柑Ａを表裏反転することで、第１実施例と同様に蜜柑
Ａの周面全体を一つの撮像用カメラ３４で撮像すること
ができ、同撮像用カメラ３４で撮像した画像データに基
づいて蜜柑Ａの等階級を適確に判定できる。

【００３２】また、第１又は第２実施例の果菜物回転機
５で蜜柑Ａを水平回転した後、図１４に示すように、載
置カップ３の上面側両端部に軸支した各反転ローラ２
３，２３を蜜柑Ａの両側周面に夫々押圧して表裏反転す
るもよい、さらに、載置カップ３の左右端部に軸支した
各回転ローラ１３，１３で蜜柑Ａを水平回転し、前後端
部に軸支した各反転ローラ２３，２３で蜜柑Ａを表裏反
転するもよく、上述と同等の作用効果が得られる。な
お、各回転ローラ１３，１３及び各反転ローラ２３，２
３に代えて、第２実施例の各回転ベルト３２，３２及び
各反転ベルト３３，３３を用いてもよい。

【００３３】図１５、図１６は載置カップ３の水平回転
により蜜柑Ａの向きを変え、各反転ローラ４２，４２に
より蜜柑Ａを表裏反転する第４実施例の果菜物回転機５
を示し、仕分け用コンベア２を構成する受け枠４０の内
側周縁部にベアリング（図示省略）を介して載置カップ
３を水平回転可能に取付け、載置カップ３の下面側に回
転部材４１を押圧又は係止して、同回転部材４１の回転
力で載置カップ３を任意角度（例えば、９０度）に水平
回転させて蜜柑Ａの向きを変える。この後、載置カップ
３の中央底面部に軸受した各反転ローラ４２，４２の下
部周面に駆動ベルト４３を押圧し、同駆動ベルト４３の
回転力で各反転ローラ４２，４２を回転して、各反転ロ
ーラ４２，４２上に載置された蜜柑Ａを表裏反転するこ
とで、第１実施例と同様に蜜柑Ａの周面全体を一つの撮
像用カメラ３４で撮像することができ、同撮像用カメラ
３４で撮像した画像データに基づいて蜜柑Ａの等階級を
適確に判定できる。

【００３４】或いは、載置カップ３を水平回転して蜜柑
Ａの向きを変えた後、第１，２又は第３実施例の果菜物
回転機５で蜜柑Ａを表裏反転するもよく、また、第１，
２又は第３実施例の果菜物回転機５で蜜柑Ａを水平回転
した後、上述した各反転ローラ４２，４２で蜜柑Ａを表
裏反転するもよく、上述と同等の作用効果が得られる。
なお、上述した載置カップ３を初期姿勢に回転復帰させ
てから送り側始端部に周回移動する。且つ、上述した駆
動ベルト４３の代わりに、例えば、駆動ローラ又は圧接
パッド等の回転付与部材を各反転ローラ４２，４２の下
部周面に押圧して、各反転ローラ４２，４２上に載置さ
れた蜜柑Ａを表裏反転するもよい。

【００３５】図１７は大径の各反転ローラ４４，４４と
小径の各反転ローラ４５，４５とを互い違いに交差して
載置カップ３の中央底面部に軸受した第５実施例の果菜
物回転機５を示し、例えば、載置カップ３に軸受した各
反転ローラ４４，４５の下部周面に上述した駆動ベルト
４３を押圧して、同駆動ベルト４３の回転力で各反転ロ
ーラ４４，４５を回転することで、各反転ローラ４４，
４５の周速が異なるため、各反転ローラ４４，４５に載
置された蜜柑Ａが斜め方向に回転しながら表裏反転さ
れ、第１実施例と同様に蜜柑Ａの周面全体を一つの撮像
用カメラ３４で撮像することができ、同撮像用カメラ３
４で撮像した画像データに基づいて蜜柑Ａの等階級を適
確に判定できる。なお、仕分け用コンベア２上の検査位
置Ｓ下部に、同位置に移動される載置カップ３の中央底
面部に対して各反転ローラ４２，４４，４５を出没可能
に設けてもよい。

【００３６】図１８は載置カップ３に載置された蜜柑Ａ
を２台の各撮像用カメラ３４，３４で斜め上方から撮像
する第６実施例の撮像方法を示し、例えば、左右上方位
置又は前後上方位置に配設した各撮像用カメラ３４，３
４により載置カップ３に載置された蜜柑Ａを斜め方向か
ら撮像することで、第１実施例のように真上方向から撮
像するよりも撮像範囲が広く、同蜜柑Ａの周面全体を各
撮像用カメラ３４，３４で撮像できる。この後、蜜柑Ａ
の底面側のみを撮像するだけで全体の画像データが得ら
れるため、第１，２，３，４，５実施例の回転手段によ
り蜜柑Ａを若干回転するだけで済み、蜜柑Ａの等階級を
判定する作業及び等階級別に選別する作業が容易に行え
る。

【００３７】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の果菜物は、実施例の蜜柑Ａに対応
し、以下同様に、等階級判定手段は、等階級判定装置４
に対応し、果菜物載置部は、仕分け用コンベア２の載置
カップ３に対応し、回転体は、回転ローラ１３と、反転
ローラ２３，４１，４４，４５と、回転ベルト３２と、
反転ベルト３３とに対応し、果菜物回転手段は、果菜物
回転機５及び回転体押圧手段と、回転体回転手段とに対
応し、回転体押圧手段は、可動台１４，２４と、支持台
１５，２５と、進退用シリンダ２１，３１とに対応し、
回転体回転手段は、プーリ１８，１９，２０，２８，２
９と、回転用モータ１７，２７と、駆動ベルト２１，３
０，４３と、駆動ローラ３９と、回転部材４１とに対応
し、載置部回転手段は、受け枠４０と、回転部材４１と
に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに
限定されるものではない。

【００３８】なお、上述した各実施例では、仕分け用コ
ンベア２上の検査位置Ｓに於いて各蜜柑Ａ…を水平回転
及び表裏反転するが、例えば、仕分け用コンベア２を構
成する各載置カップ３…の移動速度と同期して第１，
２，３，４実施例の果菜物回転機５を送り方向に平行移
動又は周回移動させ、各載置カップ３…に載置された各
蜜柑Ａ…を移動しながら水平回転及び表裏反転するもよ
い。

【００３９】また、載置カップ３を送り方向に対して直
交する方向（例えば、左向き姿勢又は右向き姿勢）に傾
動して蜜柑Ａを振分け供給するもよく、蜜柑Ａを移載す
るときの落差が小さくなり、品質が損なわれるのを防止
できる。

【００４０】さらに、各実施例では蜜柑Ａの選別作業を
説明しているが、例えば、林檎、梨、柿、桃、或いは、
胡瓜、茄子、人参、長芋等の果菜物を選別する作業にも
用いることができ、実施例の蜜柑Ａのみに限定されるも
のではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例の回転式選別装置を示す全体図。

【図２】仕分け用コンベアを構成する載置カップの架設
状態を示す底面図。

【図３】載置カップに載置された蜜柑の振分け動作を示
す側面図。

【図４】撮像用カメラによる蜜柑の撮像状態を示す正面
図。

【図５】果菜物回転機を構成する各回転ローラの押圧状
態を示す正面図。

【図６】各回転ローラの押圧状態を示す平面図。

【図７】果菜物回転機を構成する各反転ローラの押圧状
態を示す正面図。

【図８】各反転ローラの押圧状態を示す平面図。

【図９】載置カップに載置された蜜柑の回転動作を示す
斜視図。

【図１０】第２実施例の果菜物回転機を構成する各回転
ベルトの押圧状態を示す平面図。

【図１１】各反転ベルトの押圧状態を示す正面図。

【図１２】第３実施例の果菜物回転機を構成する各回転
ローラの押圧状態を示す正面図。

【図１３】各回転ローラの押圧状態を示す平面図。

【図１４】各反転ローラの押圧状態を示す正面図。

【図１５】第４実施例の果菜物回転機による蜜柑の回転
動作を示す斜視図。

【図１６】載置カップの取付け状態を示す正面図。

【図１７】第５実施例の各反転ローラによる蜜柑の反転
動作を示す平面図。

【図１８】第６実施例の各撮像用カメラによる蜜柑の撮
像状態を示す正面図。

【符号の説明】

Ａ…蜜柑 Ｓ…検査位置 １…回転式選別装置 ２…仕分け用コンベア ３…載置カップ ４…等階級判定装置 ５…果菜物回転機 ６…供給用コンベア １３…回転ローラ １４，２４…可動台 １５，２５…支持台 ２３，４１，４４，４５…反転ローラ ３２…回転ベルト ３３…反転ベルト ３４…撮像用カメラ ３９…駆動ローラ ４０…受け枠 ４１…回転部材 ４３…駆動ベルト

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】果菜物載置部に載置された果菜物を撮像用
   カメラで撮像し、該撮像用カメラで撮像した画像データ
   に基づいて果菜物の等階級を等階級判定手段により判定
   する選別装置であって、上記果菜物載置部に載置された
   果菜物の外周面に回転体を押圧すると共に、該果菜物が
   水平及び又は上下回転される方向に回転体を回転する果
   菜物回転手段を設けた回転式選別装置。
2. 【請求項２】上記果菜物回転手段を、上記果菜物載置部
   の両側部に、該果菜物載置部に載置された果菜物の両側
   周面に対向して一対の各回転体を設け、上記各回転体の
   外周面と果菜物の両側周面とを互いに押圧して、該果菜
   物が水平及び又は上下回転される方向に一対の各回転体
   を回転する回転体回転手段を設けて構成した請求項１記
   載の回転式選別装置。
3. 【請求項３】上記果菜物回転手段を、上記果菜物載置部
   の下部に、該果菜物載置部に載置された果菜物の底側周
   面に対向して回転体を設け、上記回転体の外周面と果菜
   物の底側周面を互いに押圧して、該果菜物が水平及び又
   は上下回転される方向に回転体を回転する回転体回転手
   段を設けて構成した請求項１又は２記載の回転式選別装
   置。
4. 【請求項４】上記果菜物載置部を、該果菜物載置部の中
   央底面部を回転中心として任意角度に水平回転する載置
   部回転手段を設けた請求項１，２又は３記載の回転式選
   別装置。