JPH0982621A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

Info

Publication number
JPH0982621A
JPH0982621A JP7255535A JP25553595A JPH0982621A JP H0982621 A JPH0982621 A JP H0982621A JP 7255535 A JP7255535 A JP 7255535A JP 25553595 A JP25553595 A JP 25553595A JP H0982621 A JPH0982621 A JP H0982621A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
optical system
liquid
lens barrel
projection optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7255535A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Hatazawa
正人 畑沢
Masatoshi Ikeda
正俊 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP7255535A priority Critical patent/JPH0982621A/ja
Publication of JPH0982621A publication Critical patent/JPH0982621A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • G03F7/70858Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature
    • G03F7/70883Environment aspects, e.g. pressure of beam-path gas, temperature of optical system
    • G03F7/70891Temperature

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Atmospheric Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影光学系の周囲温度が変化しても常に安定
な結像特性をもたらす投影光学系を有する投影露光装置
を提供する。 【解決手段】 鏡筒20内に複数のレンズエレメント4
0が収容されてなる投影光学系PLを備える投影露光装
置である。投影光学系PLの鏡筒20の内壁21と外壁
20との間に、液体流路50が投影光学系PLの光軸方
向に螺旋状に形成されている。流路50には温度制御ユ
ニットから温度調節された液体が供給される。液体は、
温度センサ41の信号を受けて温度調節ユニットにより
常に設定温度に調節される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体回路や液晶
表示板製造用の投影露光装置に関し、さらに詳細には、
投影光学系内部の温度制御機構を備えた投影露光装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路や液晶基板の回路パター
ンをフォトリソグラフィー技術により半導体ウエハ上に
形成するための装置として投影露光装置が使用されてい
る。かかる投影露光装置は、照明系から射出された照明
光をレチクル(マスク)に照射してレチクルパターン像
を投影光学系を介して感光性基板上に結像する。この種
の装置は、微細な回路パターンを形成するために、高精
度な結像特性が要求され、さらに、基板上の同一領域に
複数のパターンを重ね合わせて露光するために、露光処
理する層と前回露光処理された層との間で高い重ね合わ
せ精度が要求される。一方、複数のレンズエレメント群
から構成された投影光学系は、周囲温度により倍率や焦
点等の結像特性が変化するために、上記のような高精度
な結像特性及び重ね合わせ特性を維持するには、周囲温
度に対して装置の温度安定性が要求される。このため、
従来より投影露光装置は、温度コントロールされた恒温
チャンバーの中に設置されており、例えば、チャンバー
の天井から投影光学系の光軸に平行に温度調節された空
気を流す所謂ダウンフロー型のチャンバーが用いられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、投影露
光装置の投影光学系の周囲には干渉計用のレーザ光源や
電気基板等の発熱源が存在するために、投影光学系のレ
ンズエレメントを収容する鏡筒の温度は変化し易い。図
4に従来の投影露光装置で使用されている典型的な投影
光学系の構造を示す。投影光学系60は、複数のレンズ
エレメント40とそれらをレンズ保持部材30を介して
積層状に収容する鏡筒70から構成されている。かかる
構造では、前述のように投影光学系の周囲温度の変動に
よる熱が鏡筒70及び保持部材30を通じてレンズエレ
メント40に伝導するために、周囲温度の変化により投
影光学系60の光学特性は変化し易い。さらに、投影光
学系60内レンズエレント40を露光光が通過するが、
レンズの透過率は100%ではなく、レンズエレメント
40が光を吸収するために、投影光学系内部の温度は上
昇し易い。従って、前述のダウンフロー型の恒温チャン
バーによる温度調節だけでは投影光学系の温度を十分に
制御することはできない。
【0004】また、投影光学系の光学特性はレンズエレ
メントの環境温度によって異なるために、投影光学系内
に収容されるレンズエレメントは、完成品である投影露
光装置が使用される場所の温度に合わせて作製しなけれ
ばならなかった。このため、投影露光装置の納入先毎に
レンズエレメントの製造温度条件を変更しなければなら
ず、装置の製造プロセスを煩雑化していた。投影露光装
置が使用される場所の環境温度を考慮せずに投影光学系
のレンズエレメントを作製することも考えられるが、そ
の場合には製造された投影露光装置を工場等の使用場所
に搬入した後、その環境温度で最適な光学特性が得られ
るように装置の投影光学系を再調整しなければならなか
った。
【0005】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてな
されたもので、本発明の目的は、投影露光装置の投影光
学系の周囲温度が変動しても安定した結像特性をもたら
すことができる投影光学系を有する投影露光装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、鏡筒内
に複数の光学エレメントが収容されてなる投影光学系を
備え、マスク上のパターンの像を前記投影光学系を介し
て感光基板上に結像する投影露光装置において、前記鏡
筒の側壁内に温度制御された液体が流れる液体流路が形
成され、前記液体流路に温度制御された液体を供給する
ための液体供給手段を備えたことを特徴とする投影露光
装置が提供される。投影光学系の鏡筒壁内に形成された
液体流路を温度制御された液体が流れるために、投影光
学系の周囲の温度変動に拘らず、投影光学系のレンズエ
レメントの温度を設定温度に保つことができる。液体
は、比熱、熱伝達率、熱伝導率が気体に比べて高いので
従来のチャンバ全体の空調システムより正確で且つ応答
性に優れた投影光学系の温度調節が可能となる。
【0007】上記投影露光装置において、前記鏡筒の側
壁を内壁と外壁とから構成し、前記液体流路を、該内壁
と外壁との間で、鏡筒の軸方向に沿って螺旋状に形成す
るのが好ましい。鏡筒の軸に沿って螺旋状に流路形成を
することによって温度制御液体を通じて鏡筒内部の温度
を均一に制御することができる。あるいは、前記鏡筒の
外周上に、鏡筒を包囲し且つ内部に温度制御された液体
が流れる流路が形成された円筒状部材を装着してもよ
い。この場合、この円筒状部材が前記鏡筒の側壁を構成
することになる。かかる円筒状部材を投影光学系の鏡筒
に装着することにより、既存の投影露光装置の投影光学
系の温度制御が可能になる。
【0008】本発明の投影露光装置において、前記液体
供給手段により前記鏡筒の側壁の下部から温度制御され
た液体を供給し、鏡筒の側壁の上部から該液体を排出す
ることができる。液体流路内に気泡が留まればその部分
の温度制御効率が低下するばかりでなく、投影光学系の
振動の原因にもなる。液体を鏡筒下部から流入し、鏡筒
上部から排出する構造にすることによって気泡が発生し
ても直ちに排出され、前記問題は生じない。前記液体と
して、フッ素系不活性液体を用いることが好ましい。
【0009】本発明の投影露光装置において、前記液体
供給手段が、投影光学系の結像特性の温度による変化に
最も影響を与える光学エレメントの近傍の鏡筒内部に設
置された温度センサと、該温度センサにより測定された
温度に基づいて前記液体供給手段により供給する液体の
温度を制御する温度制御手段とを有することが好まし
い。鏡筒内のレンズエレメントの位置によって、投影光
学系全体の光学特性に及ぼす影響が異なり、温度に対す
る投影光学系の光学特性の変化が最も大きいレンズエレ
メント付近の温度を常時測定して、その温度が設定温度
になるように温度制御液体を流路に流動させて制御する
ことによって投影光学系の結像特性を安定にすることが
できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
を添付図面を参照して説明する。図1に示した投影露光
装置は、レチクルと感光基板をレチクル上の照明領域に
対して同期して走査しながら露光する走査型投影露光装
置の一例である。図1に示したように、一般に、投影露
光装置は、恒温チャンバ1の中に設置されている。恒温
チャンバ1内では、通常のクリーンルームよりも精度の
高い温度制御がなされており、例えば、クリーンルーム
の温度制御が±2〜3℃の範囲であるのに対して、恒温
チャンバ1内では±0.1℃程度に保たれている。ま
た、図示した投影露光装置は、ダウンフロー型の投影露
光装置であり、空気中に浮遊する粒子が装置に付着する
のを防止するためにチャンバ1の天井に空気流吹き出し
口2が設置されており、図中矢印で示したように吹き出
し口2から投影光学系PLの光軸に沿ってチャンバ床方
向に温度制御された空気流が流動する。チャンバ1、特
に投影光学系を含む露光装置本体部にクリーンルーム内
に浮遊する異物(ゴミ)、硫酸イオンやアンモニウムイ
オン等が流入するのを防止するため、HEPA(または
ULPA)フィルター、及びケミカルフィルターが、チ
ャンバ1の空気取り入れ口または吹き出し口2の近傍に
配置されている。
【0011】図1の走査型投影露光装置は、光源及び照
明光学系(図示しない)、レチクルRを走査方向に移動
するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハ
Wを移動するウエハステージWST、ウエハの位置合わ
せ用のアライメント系(14〜18)等から主に構成さ
れている。光源は、一般に、水銀ランプの紫外線域の輝
線(g線、i線)、KrF,ArF等のエキシマレーザ
光等が用いられる。また、照明光学系はフライアイレン
ズ、コンデンサレンズ等からなり、最終的にコンデンサ
レンズ3を介してレチクルRを照明している。照明光学
系は、光源からの照明光で、回路パターン等が描かれた
マスクであるレチクルRをほぼ照度均一且つ所定の立体
角で照明する。これらの図示しない光源及び照明光学系
は、一般に、図中、レチクルステージRSTの上方また
は光学反射系を用いる場合にはレチクルステージRST
の側方に配置されている。特に、光源はチャンバ1の外
側に配置される。
【0012】レチクルステージRSTは、投影光学系P
Lの光軸AX上であって投影光学系PLとコンデンサレ
ンズ3との間に設置され、リニアモータ等で構成された
レチクル駆動部(図示しない)により、走査方向(X方
向)に所定の走査速度で移動可能である。レチクルステ
ージRSTはレチクルRのパターンエリア全面が少なく
とも投影光学系の光軸AXを横切るだけのストロークで
移動する。レチクルステージRSTは、X方向端部に、
干渉計6からのレーザビームを反射する移動鏡5を固定
して備え、レチクルステージRSTの走査方向の位置は
干渉計6によって、例えば、0.01μm単位で測定さ
れる。干渉計6による測定結果は、ステージ制御系20
に送られ、常時レチクルステージRSTの高精度な位置
決めが行われる。レチクルステージRST上には、レチ
クルホルダRHが設置され、レチクルRがレチクルホル
ダRH上に載置される。レチクルRは、図示しない真空
チャックによりレチクルホルダRHに吸着保持されてい
る。また、レチクルステージRSTの上方には、光軸A
Xを挟んで対向するレチクルアライメント顕微鏡4が装
着されている。この2組の顕微鏡4によりレチクルRに
形成された基準マークを観察して、レチクルRが所定の
基準位置に精度良く位置決められるようにレチクルステ
ージRSTの初期位置を決定する。従って、移動鏡5と
干渉計6によりレチクルRの位置を測定するだけでレチ
クルRの位置を十分高精度に調整できる。
【0013】レチクルRは、レチクルステージRST上
で、レチクルRの走査方向(X方向)に対して垂直な方
向(Y方向)を長手とする長方形(スリット状)の照明
領域で照明される。この照明領域は、レチクルステージ
の上方であって且つレチクルRと共役な面またはその近
傍に配置された視野絞り(図示しない)により画定され
る。
【0014】レチクルRを通過した照明光は投影光学系
PLに入射し、投影光学系PLによるレチクルRの回路
パターン像がウエハW上に形成される。投影光学系PL
には、後述するように複数のレンズエレメントが光軸A
Xを共通の光軸とするように収容されている。投影光学
系PLは、その外周部上であって光軸方向の中央部にフ
ランジ部24を備え、フランジ部24により露光装置本
体の架台23に固定されている。
【0015】ウエハW上に投影されるレチクルRのパタ
ーン像の投影倍率はレンズエレメントの倍率及び配置に
より決定される。レチクルR上のスリット状の照明領域
(中心は光軸AXにほぼ一致)内のレチクルパターン
は、投影光学系PLを介してウエハW上に投影される。
ウエハWは投影光学系PLを介してレチクルRとは倒立
像関係にあるため、レチクルRが露光時に−X方向(ま
たは+X方向)に速度Vrで走査されると、ウエハWは
速度Vrの方向とは反対の+X方向(または−X方向)
にレチクルRに同期して速度Vwで走査され、ウエハW
上のショット領域の全面にレチクルRのパターンが逐次
露光される。走査速度の比(Vr/Vw)は投影光学系
PLの縮小倍率で決定される。
【0016】ウエハWは、ウエハステージWST上に保
持されたウエハホルダ(図示しない)に真空吸着されて
いる。ウエハステージWSTは前述の走査方向(X方
向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領
域をそれぞれ走査露光できるよう、走査方向と垂直な方
向(Y方向)にも移動可能に構成されており、ウエハW
上の各ショット領域を走査する動作と、次のショット領
域の露光開始位置まで移動する動作を繰り返す。モータ
等のウエハステージ駆動部(図示しない)によりウエハ
ステージWSTは駆動される。ウエハステージWST
は、前記比Vr/Vwに従って移動速度が調節され、レ
チクルステージRSTと同期されて移動する。ウエハス
テージWSTの端部には移動鏡8が固定され、干渉計9
からのレーザビームを移動鏡8により反射し、反射光を
干渉計9によって検出することによってウエハステージ
WSTのXY平面内での座標位置が常時モニタされる。
移動鏡8からの反射光は干渉計9により、例えば0.0
1μm程度の分解能で検出される。干渉計9及びレチク
ルステージRSTの干渉計6は、投影光学系PL等装置
の他の部品と相対的に振動することを防止するために架
台23上に設置されている。
【0017】投影露光装置では、ウエハW上にすでに露
光により形成されたパターンに対して、新たなパターン
を精度よく重ねて露光する機能がある。この機能を実行
するため、投影露光装置はウエハW上の位置合わせ用の
マークの位置を検出して、重ね合わせ露光を行う位置を
決定する機能(ウエハアライメント系)を備える。本実
施例では、このウエハアライメント系として、投影光学
系PLとは別に設けられた光学式アライメント系(14
〜18)を備えている。このウエハアライメント系の光
源13としてレーザ、あるいはハロゲンランプ等が使用
される。この光源13は熱源となり投影光学系PLの周
囲温度に影響を及ぼすことになる。また、干渉計用のレ
ーザ光源12も投影光学系PLの周囲温度に影響を及ぼ
す。
【0018】次に、図1の走査型投影露光装置の投影光
学系PLの構造について図2により詳細に説明する。投
影光学系PLは、投影光学系PLの光軸AXに沿って配
列された複数のレンズエレント40とそれらを収容する
鏡筒20から構成されている。各レンズエレメント40
は、光軸が投影光学系PLの光軸AXと一致するように
支持部材30により鏡筒20内部に支持されている。鏡
筒内に収容されている複数のレンズエレメント40は、
投影光学系PLの瞳の位置を境にして、瞳(本実施例で
は、下から3番目と4番目のレンズの間を瞳位置(図示
せず)とする)から上方(レチクル側)に配列するレン
ズエレメントをレンズ前群、瞳から下方(ウエハW側)
に配列するレンズエレメントをレンズ後群として分けら
れる。鏡筒20は、光軸AXと同軸の円筒状の内壁21
と外壁22から構成された二重構造を有する。内壁21
の内周部はレンズエレメント40の支持部材30を保持
し、内壁21の光軸AX方向の中央部には半径方向外側
に突起したフランジ24を備える。内壁21と外壁22
との間には投影光学系PLの光軸AXに沿って螺旋状の
液体流路50が形成されており、フランジ24を隔てて
鏡筒20の上半分と下半分における流路50を連絡する
ようにフランジ24内に連絡流路61が形成されてい
る。鏡筒の底部の外壁には流路50に連通する液体の入
口27が形成されており、鏡筒の上部の外壁22には、
鏡筒20内の流路50を通過した液体を排出するための
液体の排出口28が形成されている。このように排出口
28が鏡筒20の最上端に位置するので内部に溜まった
気泡も液体と一緒に排出口28から排出される。
【0019】また、レンズ後群の下から2番目のレンズ
エレメント40の近傍の外壁22には温度センサ41が
埋設されて、流路50を流れる液体の温度を測定する。
この実施例の投影露光装置の投影光学系PLの場合、レ
ンズ後群の下から2番目に位置するレンズエレメント4
0が投影光学系PL全体の温度変化に対する倍率、焦点
位置等の結像特性の変化に最も影響を及ぼすことがわか
っている。液体の入口27及び排気口28は、温度調節
ユニット51(図3参照)に液体連通されている。温度
調節ユニット51は、内部に図示しない温度コントロー
ラを備え、温度センサ41で測定された温度情報を受け
て液体内の温度が常に設定した温度に維持されるように
温度調節ユニット内の液体を加熱または冷却する。この
実施例の温度調節ユニット51では内部にペルチェ効果
を利用した電子冷凍機を備え、液体の温度を20〜25
℃の設定温度に調節している。温度調節ユニット51は
液体を鏡筒の液体入口27に規定された流量で送り出す
ポンプをも備える。
【0020】上記流路50内に流す液体として住友スリ
ーエム(株)から市販されているフロリナート(商品
名)を用いた。温度調節ユニット51にて温度調節され
たフロリナートは、鏡筒20の底部の入口27から流路
50に流れ込み、螺旋状の流路50に沿って投影光学系
PLの上方に流動しながら投影光学系PL内部(鏡筒及
び鏡筒内部)の温度をフロリナートの温度に調節する。
そして、鏡筒20の上部の排気口28から排出された
後、再び温度調節ユニット51内に入り温度調節がさ
れ、その後、入口27を通じて鏡筒20の流路に再循環
される。このような投影光学系PL内部の温度調節機構
により投影光学系PLのレンズエレメントを設定温度±
0.01℃に維持することができる。
【0021】上記温度調節ユニット51は、投影露光装
置のチャンバ1内に設置してもよく、また、図3に示し
たようにチャンバ1外であって、投影露光装置が使用さ
れる半導体製造工場等の室内29に設置することもでき
る。図3では、説明を簡単にするために、投影光学系P
Lを除く投影露光装置の構成部品の図示を省略した。図
3に示したように、本発明の投影露光装置は投影光学系
の温度TP は、装置チャンバ温度Tc または使用場所温
度Tf 等の周囲温度に拘らず独自に調節できるために、
製造時に投影露光装置が使用される場所の環境温度を考
慮する必要がなく、装置製造後も使用場所の温度に応じ
て投影光学系を再調整する必要はない。
【0022】上記実施例では、鏡筒を二重構造として内
壁と外壁との間に形成した液体流路に液体を流したが、
このように二重構造の鏡筒以外に、通常の投影光学系の
鏡筒の外部に、投影光学系の鏡筒の外周に密着可能であ
り且つ内部に流路が形成された円筒状部材で鏡筒の外周
を覆うことも可能である。この場合、かかる円筒状部材
が鏡筒の側壁を構成することになる。かかる円筒状部材
を用いれば、実施例のような二重構造の投影光学系の鏡
筒を新たに製造する必要はなく、既存の投影光学系の鏡
筒を使用することができる。また、上記実施例では単一
の鏡筒を使用したが、複数の鏡筒を直列に組み合わせた
多分割鏡筒を使用してもよい。この場合、前後する鏡筒
間は配管を使用して液体連結することができる。この連
結は、直列、並列、配管途中の分岐等の種々の連結方法
を採用することができる。また、複数の鏡筒でそれぞれ
独立に上記の実施例の如く流路を形成してもよい。
【0023】鏡筒内の流路50に供給される液体として
は、特に限定されず、熱伝導性に優れ、電気絶縁性があ
り、不活性で金属、ゴム等を侵さない液体が好適であ
る。実施例で用いたフロリナート(商品名)や徳山曹達
(株)から市販されているペルフロード(商品名)等の
フッ素系不活性液体が好ましい。
【0024】上記実施例では、液体流路を螺旋状に形成
したが、螺旋状に限らず、温度制御された液体を流動さ
せることにより鏡筒内部の温度を均一にすることができ
るような構造ならばどのような流路構造でもよい。例え
ば、鏡筒壁内に、鏡筒の軸に平行な複数の流路を、それ
らが周方向に均等な間隔となるように設け、鏡筒底部及
び頂部でそれらの流路が集合連通するような流路を採用
することもできる。
【0025】上記実施例では、液体入口及び出口をそれ
ぞれ鏡筒の底部及び頂部に設けたが、それに限定され
ず、温度制御液体がレンズ後群からレンズ前群に向かっ
て流れるような任意の位置に液体入口及び出口を設ける
ことができる。
【0026】以上、実施例において本発明の投影露光装
置を走査型露光装置を用いて説明してきたが、本発明は
それに限らず、ステップアンドリピート型等の、投影光
学系を用いる任意の投影露光装置に適用可能である。ま
た、投影光学系としては複数のレンズ(屈折素子)のみ
からなる投影光学系を使用した投影露光装置を例に挙げ
て説明したが、例えば、平面鏡、凹面鏡等の反射素子の
みからなる投影光学系あるいは屈折素子と反射素子とか
らなる投影光学系に対しても本発明を適用することがで
き、同様の効果を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の投影露光装置は、投影光学系内
に温度制御された液体を流動させる構造を採用したこと
により、投影光学系の周囲温度が変化したり、レンズエ
レメントが照射光から吸熱しても、投影光学系の結像特
性への影響を最小限にすることができる。また、本発明
の投影露光装置は、投影光学系内の温度を、投影露光装
置のチャンバ温度や装置の設置場所等の外部の温度に拘
らず、常に設定した温度に維持できるために、使用場所
等に応じて投影光学系を製造したり、投影光学系の光学
特性の調整を行う必要がなくなる。従って、本発明の投
影露光装置は生産性に優れ且つ高精度な光学特性を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の投影露光装置の全体概略図である。
【図2】図1の投影露光装置に使用されている投影光学
系の内部構造を示す。
【図3】図1の投影露光装置が設置される環境温度との
関係で、投影露光装置と投影光学系の温度調節ユニット
とが設置される場所を説明する図である。
【図4】投影露光装置で使用されている典型的な投影光
学系の内部構造を示す図である。
【符号の説明】
R レチクル W ウエハ RH レチクルホルダ PL 投影光学系 RST レチクルステージ WST ウエハステージ 1 チャンバ 2 空気吹き出し口 3 コンデンサレンズ 5 移動鏡 6,8 干渉計 20 鏡筒 21 内壁 22 外壁 24 フランジ 27 液体入口 28 液体出口 41 温度センサ 30 レンズ支持部材 40 レンズエレメント 50 液体流路 51 温度調節ユニット 61 連絡流路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡筒内に複数の光学エレメントが収容さ
    れてなる投影光学系を備え、マスク上のパターンの像を
    前記投影光学系を介して感光基板上に結像する投影露光
    装置において、 前記鏡筒の側壁内に温度制御された液体が流れる液体流
    路が形成され、 前記液体流路に温度制御された液体を供給するための液
    体供給手段を備えたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記鏡筒の側壁が内壁と外壁とから構成
    されており、前記液体流路が、該内壁と外壁との間で、
    鏡筒の軸方向に沿って螺旋状に形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記鏡筒の外周上に、鏡筒を包囲し且つ
    内部に温度制御された液体が流れる流路が形成された円
    筒状部材を装着し、該円筒状部材が前記鏡筒の側壁を構
    成する請求項1に記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記液体供給手段により前記鏡筒の側壁
    の下部から温度制御された液体を供給し、鏡筒の側壁の
    上部から該液体を排出することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか一項に記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記液体としてフッ素系不活性液体を用
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記液体供給手段が、投影光学系の結像
    特性の温度による変化に最も影響を与える光学エレメン
    トの近傍の鏡筒内部に設置された温度センサと、該温度
    センサにより測定された温度に基づいて前記液体供給手
    段により供給する液体の温度を制御する温度制御手段と
    を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に
    記載の投影露光装置。
JP7255535A 1995-09-07 1995-09-07 投影露光装置 Pending JPH0982621A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7255535A JPH0982621A (ja) 1995-09-07 1995-09-07 投影露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7255535A JPH0982621A (ja) 1995-09-07 1995-09-07 投影露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0982621A true JPH0982621A (ja) 1997-03-28

Family

ID=17280089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7255535A Pending JPH0982621A (ja) 1995-09-07 1995-09-07 投影露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0982621A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156632A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Nikon Corp ガス温度調整装置、鏡筒、露光装置並びにデバイスの製造方法、ガス温度調整方法
JP2015095503A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 キヤノン株式会社 露光装置、およびデバイスの製造方法
CN112276346A (zh) * 2020-10-22 2021-01-29 温州大学 一种超高功率激光切割自动精准调焦加工头

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006156632A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Nikon Corp ガス温度調整装置、鏡筒、露光装置並びにデバイスの製造方法、ガス温度調整方法
JP2015095503A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 キヤノン株式会社 露光装置、およびデバイスの製造方法
CN112276346A (zh) * 2020-10-22 2021-01-29 温州大学 一种超高功率激光切割自动精准调焦加工头
CN112276346B (zh) * 2020-10-22 2021-11-09 温州大学 一种超高功率激光切割自动精准调焦加工头

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI607491B (zh) Exposure apparatus, exposure method, and device manufacturing method
EP1653283B1 (en) Lithographic apparatus and device manufacturing method
US7697110B2 (en) Exposure apparatus and device manufacturing method
JP5353397B2 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
KR100443452B1 (ko) 주사형노광장치
JP4604452B2 (ja) 露光装置、露光方法、及びデバイス製造方法
JP5239337B2 (ja) 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
KR100700372B1 (ko) 리소그래피 장치 및 디바이스 제조방법
WO1999049504A1 (fr) Procede et systeme d'exposition par projection
WO2006112436A1 (ja) 露光装置及び露光方法、並びにデバイス製造方法
JPH0982626A (ja) 投影露光装置
US7142284B2 (en) Position detector, position detecting method, and exposure apparatus having the same
JP2004304145A (ja) 露光装置
US7106413B2 (en) Cooling mechanism
TW200305925A (en) Exposure device and device manufacturing process
JP2004063847A (ja) 露光装置、露光方法、及びステージ装置
KR20000022789A (ko) 노광장치
JPH0982621A (ja) 投影露光装置
US7148951B2 (en) Lithographic apparatus
JPH0982625A (ja) 走査型露光装置
JPH11258498A (ja) 投影レンズ及び走査型露光装置
JPH0922870A (ja) 投影露光装置
JP2002139406A (ja) 光学特性計測用マスク、光学特性計測方法、及び露光装置の製造方法
JPH10289874A (ja) 露光装置
JP2007005571A (ja) 露光装置及びデバイス製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040810